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委員会会議録

委員会補足文書

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平成30年10月観光地域づくり特別委員会
静岡ツーリズムビューロー ディレクター 府川尚弘氏 【 意見陳述 】 発言日: 10/05/2018 会派名:


○府川尚弘氏
 本日は貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
 早速始めたいと思いますが、先生方の御興味、また、私どもの活動につきまして、これまでの御認識がどれぐらいか、私にはわかりかねましたので、説明の時間が1時間より少し長くなることもあるかと思いますが、その時点でもうわかったよということであれば、そこでとめますので、よろしくお願いいたします。
 それでは始めます。
(ビデオ上映)
 こちらのビデオは、よく今、You Tubeとか、ソーシャルメディアである、オーストラリアのテレビ番組でございまして、VDグルメという、毎週月曜日から金曜日まで、夕方4時に全豪ネットワークで放映されているものです。昨年の3月に、クルー7名、2週間、静岡県内で撮影回りまして、結果として18本の、静岡の食材や静岡のレシピを使ったお料理番組が、5月から8月まで、週1本ずつ放映されました。
 私ども、ツーリズムをやっているのに、何でお料理番組やってるんですかということになるかと思いますが、オーストラリアのお客様の日本への一番の期待と満足度は、日本のお食事なんですね。よって、静岡県も437品目とかの県産品をもっと海外へ出したい。そこにお客様と静岡県のニーズがマッチする部分がある。さらに、旅は、今はどこを見に行こうかなというよりも、こういう感動がしたいということがテーマになりますので、オーストラリアの方々の日々の生活の中で接点を広げて、さらにこれですね、このヨシオさんのレンコン畑、オーストラリアではレンコン自体は食材としてスーパーで売られているんですが、クルーがロケハンなしで行いましたので、レンコン畑、今、えっ、こんな水の中でつくってるの、こんなホースで収穫するの、おもしろいということで、ごらんいただいているのは、料理番組の本編です。本編の中に、日本ってこんなような感じでレンコンとってるんだよというのがおもしろいということで、入っていた。これ、どういうことかというと、ヨシオさんがずっと守ってきた誇りを、オーストラリアの方が国に持っていってくださって、オンエアして広めていく、いわゆる口コミの原点のようなものがあるわけです。
 私どもは、この静岡の豊かさを、静岡ライフの力というふうに名づけまして、これをツーリズムの原点にしていこうと考えています。ここには、地域の皆さんの自信や誇りがあるわけですが、地域の皆さんの一番の役割というのは、お客様は日本の方でも海外の方でも、旅行ですから、来たら帰ってしまうんですけれども、その方たちの心をですね、自分たちの魅力で静岡に引きとめておくこと、これが地域の皆さんの一番の役目じゃないかと。それがあればですね、お客様はまた戻ってきてくださると考えています。
 ツーリズムの大切なことはですね、同じものを通年で売るのではなくて、一番よい体験を、静岡の、一番静岡のよい場所で、一番よい季節に、一番の感動にして仕立てていくこと、それを価値をわかってくれる人に売るということだと思っています。なぜなら、この価値を求めている方は、それに対する対価は惜しまず払ってくれるということ。究極には、人数を多くするということでなくて、どれだけ質の高い満足を、どれだけ質の高いお客様に提供し、どれだけ少ない人たちで観光を回していくか。少ないというのは、影響がその地に対して少ないということなんです。
 この番組製作、TSJができましてすぐ、その3カ月以内に行ったわけですが、地域では、ああまた県が補助金使って何かわけわからないことやってるよと。いろんなときに、5分でも10分でも話ができていいときは、地域に出かけていきました。結果として、番組持ってきますと言ったら、20を超えるような事業者さんや自治体さん、協力をしてくださいまして、そこで何が生まれるかというと、え、オーストラリアの番組来るんだってって、一緒につくっちゃった、おれ、出ちゃったみたいなわくわく感が生まれます。その後、放映があるんですけれども、その先に、我々、ちゃんと、静岡のお食事をテーマにしたツアーをつくりまして、それをオーストラリア方面に向けて販売していく。
 これ、何やったかといいますとですね、地域の皆さんには、番組連れてきたよということで、一緒にやったんですけれども、ここに書いてありますように、TSJに対する理解と地域の連携をつくるチームビルディングを、番組を通してやっているわけです。ここに、よく紙に書いてある地域連携、それからPDCA、業績評価というのが全部入っている。これ、幾らですね、経験がない方たちに紙で言ってもわかりませんが、一緒に作業をすることで、これやってるよと言わなくても、自然と身についてくるということなんです。こんなことを私どもは、県内外と海外で、こういう形のプレゼンテーションは、できてから21カ月の間に90回以上行っております。そして、一緒にやっていこうという人たち、ユナイテッド、つながっていこうねという理念をつくり、皆さん、お目にしたことがあるかわかりませんが、静岡県ないしまたは海外の新聞、番組のほうで100回以上の広報露出を既につくってきております。そこで、こういう方向でやっていこうねというパートナー理解をつくっているわけなんです。
 なので、きょうも委員長からお話があったDMO、これ、何か、皆さん、全くわかりません。DMOという言葉に引っ張られていると、観光、経営、組織とかという無理にこじつけた日本語でわけがわからないので、私どもは1月から始まりましたので、3月の年度末までに、もうこの言葉、県庁内でも使わないでくださいと、我々の名前はツーリズム静岡ジャパン、TSJということで、今、県庁内、地域内で、DMOと呼ぶ人は、必要なときに紙に書く以外はありません。もうTSJになりました。これで、DMOのいろんな呪縛から解かれたということになります。
 インバウンドはですね、2000年代になって、特に2010年代に一気にふえました。この5、6年、7、8年の間に、2000万人ふえているわけなんですね。この伸び率というのは、世界の中でもアメリカやスペインといった人気旅行先に比べても最高の伸び率です。これはどういうことかというと、状況としてはこういうことです。低いところが日本で、高いところが東南アジア、東アジア。どういうことかというと、日本に来たい需要がずっとあったわけです。でも、日本は戦後の経済成長でずっと先に成長してしまって、高くて皆さん来れなかった。
 もう1つの来れなかった理由はビザです。それを政府が緩和したことと、アジア圏の経済が上がっていって、海外旅行に行ける経済力がついた。堰を切ったという言葉がありますが、まさにそのとおり、どさどさっと日本に流れ込んできている。
 ごらんいただきますように、日本の旅行者数は、2010年は860万人。それが2017年には2900万人になっているんですが、どこが押し上げているかというと、中国、韓国、台湾、香港が3倍、5倍になっているわけです。これは当たり前のことでして、どこの国の観光統計、または静岡県の観光統計を見ても、周辺県、周辺国から来るお客様が多いのは当たり前なんですが、日本は経済的な事情、ビザの事情で、これがこの10年ぐらいまでできなかったわけで、観光客が伸びなかったということになります。
 それからこの数字見ていただくと、あれ、オリンピックの年かなとお思いになるかもしれませんが、これは海外旅行に自由に行けるようになった年なんですね。そうすると、日本の皆さんは、パスポートを持ってもう50年以上海外に自由に行けるわけですけれども、お隣の韓国は、今、海外に行ったら、日本よりもたくさんのお客様が出られています。人口は半分ですけど。まだ、海外旅行に行けるようになって30年たっていません。中国に至っては20年ぐらい。それでこの数ということは、皆さん、日本に置きかえていただくと、ちょうど海外旅行が自由化されて20年後ぐらいというのは、1980年代、OLさんたちがどんどん海外に行った時代。30年後というのは、ファミリーとかの新しい旅行先がどんどんふえていった時代。それを考えると、まだまだこの国の観光は伸びていくんじゃないかなと思います。
 日本のツーリズムにマーケティングというコンセプトはありませんでしたので、これは海外の需要が勝手に流れ込んできただけ。なので、中国のお客さん、減っちゃって困ったなんて、浜松のほうの人は言っているわけです。ただ、そこに投資をしたのかといえば、投資はしていないわけなんですね。なので、今、頑張らなきゃいけない。
 でも、政府は大きい数字ばかり言います。8兆円の経済効果出しますよと。そして、4000万人の人を連れてくる。でも、これで本当にもうかるかというのを、我々は静岡のレベルで考えなきゃいけないわけです。どういうことかというと、8兆円という塊を日本が受けるということを考えると、自動車産業に次ぐ輸出の額になりますが、47都道府県がそれをシェアしなきゃいけない。もっと簡単に言えば、4000万人が8兆円を生み出すということは、1人20万円のお客様。1人20万円だったらいいじゃないですかとおっしゃるかもしれませんが、6日から10日の旅をします。ということは、10で割ったら1日2万円のお客様でしかない。これに宿泊費、買い物費、食事代、移動費、娯楽費が入っている。そうすると、1日2万円のお客様じゃ、本当にもうかるかという考え方をしないといけないと僕は思います。
 それから日本は小さい、小さいと皆さん言いますが、大きいんです。皆さん、御存じのように、これ、イベリア半島からヨーロッパを見ますと、ポルトガル、スペイン、フランスがあって、ドイツ、これぐらいの地域を日本という国土は持ってるわけなんですね。この中に、じゃあ4000万人持ってきて、本当にお客様がたくさんいる状態になるのか。
 例えば、いい例が、静岡県の伊豆半島。ここ、実は、観光交流人口、年間4000万人だそうです。そう考えると、南北に50キロの伊豆半島に、1年間、外から来る人が4000万人。南北に3000キロの日本に、1年間、外から来る人が4000万人。この比較っていうのを皆さんがどう見るか。皆さんというのは地域の方々。そういうところがポイントになるかと思います。
 観光協会の中にありますが、観光協会の仕事は一切していません。静岡も売ってません。なぜなら、誰も静岡のことを知らないからです。そして、横並びとかいうものをやってても意味ないもんですから、組織化とかいう座組みも足引っ張るだけというふうに、僕は考えています。
 例えば、大きな委員会だったですけれども、女子旅しましょうっていって男の人しかいないわけなんですね。これでは、お客様のニーズを反映した企画はつくれない。そして、環境はずっと続いていきませんので、マーケティングをしなきゃいけないということなんです。これは、簡単に言えば、売れるお客様をつくっていくこと、それはお客様の気持ちから商品を考えていくということだと思っています。
 これ、昨年の開所式というのが1月にありまして、そのときに、NHK静岡さんが取材してくれたものなんですが、ちょっとごらんください。
(ビデオ上映)
 これを言いかえると、訪日旅行というのはわかりやすいんです。ツーリズムでマーケティングしましょう、国内の日本のお客様にどうやったらいいか、これわかりにくいんですね。日本人同士なんで。でも、外国の方という全く違ったものを、言ってみれば材料に、マーケティングというのは、こういうふうな考え方でやっていくんだよということを、地域の方と共有できれば、それは国内の旅行のマーケティングにも使っていけるということになります。
 日経新聞がことしの5月に、県のDMO、TSJ頑張ってくれてるよというふうに書いてくださってます。しかしながら、県の宿泊者数、外国の方は右肩下がりになっている。じゃあ、何を頑張っているのかということになるんですが、静岡県の場合、70%以上のお客様が、これまで何の活動もしていません、中国の方です。この中国の方が、12%も減っていると、全体の数は伸ばしようがありません。じゃあ、何頑張っているかというと、そのほかの我々が対象としているマーケットの伸び率がですね、全国のそのマーケットの伸び率よりも、静岡は高くなっているということになるわけなんです。
 ただ、ここで理解していただきたいのは、全国の宿泊の数と、静岡の外国の方の宿泊の数は、全国に対して2%しかありません。よって、観光地は4000万人の時代が来ると言っていても、静岡はその中の2%のビジネスしか受けていない。逆に言えば、2%から考えないといけない。これはどういうことかというとですね、選ばれる観光地になりたいって多くの方が言いますが、選ばれる観光地になるんじゃなくて、今の段階で誰に来てほしいのか、どういうお客様に価値を体感していただきたいのかというのを、我々が考えて、そこに投資をしていくという活動が必要だと思っています。これが戦略になるわけです。
 よって、例えばオーストラリアは何でやっているかというと、年間50万人ものお客様が日本に来ています。アメリカに次ぐ西洋の大マーケット。ただ、静岡にはほとんど来ていない。ということは、日本に来ませんかという説得をしなくても、50万人の方が静岡にすっと来てもらえれば、短期的に、香港もタイも同じです。静岡の中国偏重が分散していくわけなんですね。中期的には良質な欧米市場。そして、今の数を保ちつつ、もっといいお客様に変えていこうよというのがアジア市場。さらに、教育旅行やインセンティブといった静岡ならではの利点を生かす。そして、インフラとして空港や港湾を持っている。こういうようなものを戦略上、市場に取り込んでいますが、世界からお客様が来てもらうという作業は大変なんですけれども、実は今ある需要というのはたくさんあります。
 先ほどお話ししましたように、JNTOの統計上も、静岡に行ったことありますよという人は、年間5.4%、泊まっている人は2.7%。この数字と、実は静岡、ここにありますというのは、僕ら海外に営業に出たときに、日本のどこですかと。ここなんですよと。遠くに行く必要もないし、遠回りする必要もないとこに。ええ、そこどこですか。ここなんです。ここってどこ。富士山ってこっちの北のほうにあるんでしょう。いつも雪かぶってるから、みたいなレベルです。ここっていうのは、東京と京都の間にありますよと。そしてさらに静岡は、皆さんが想定する日本らしさの体験は何でもできますと言うと、じゃあ今度、ツアーつくりますと言われます。それはどういうことかというと、まだ27%の訪日のお客様は、この東京、京都の間のゴールデンルートというのをやってるわけなんです。そうすると、静岡に来ている方が5.4%しかいないんだったら、この27%の中で、20%以上の人は素通りしている。なぜかというと、日本的な体験、富士山が静岡にあるということを知らないからなんですね。これを使っていけば、今ある需要の中で、どんどん静岡にお客様を連れて行くことができる。こういう考えで、みんなに来てもらう意味で、誰に何人までが一番の満足度をお客様に与えられるか。そして、こちらのビジネスとしても回していけるかということが、戦略的な取り組みになっていくと思います。
 観光のマーケティングは、数をふやして、滞在日数を延ばして、そして消費を拡大して、それが地域内に全部回ること。これが基本で、皆さんも御存じと思いますが、何でやんなきゃいけないのかと。経済効果、経済効果という話が今、出ています。何で経済効果を上げなきゃいけないのか、そういう話は一切聞いたことがありません。
 何で経済活動を上げなきゃいけないかというと、それは皆さんが幸せを感じたいからなんですね。この幸せというのは、今の幸せとこの先の幸せ、さらには、お客様と受け入れる方々の幸せでなければならないと思っています。
 僕が最初に仕事をしたころ、観光客数というのは350万人でした。富士山の夏の問い合わせが多くて、案内所のお姉さん方、富士山行ったことないっていうので、行かなきゃだめだよと言ったわけです。
 エベレストに入山するのに1万ドルかかります。マッターホルンというところに行きますと、全部公共交通機関なので、パスを買わなきゃいけないんです。3日間で2万円。1日1万6000円。でも、ここへ行くともっとお金使いたくなるんです。3万円払ってても、もっとお金を使いたくなる。なぜかというと、富士山と似ています。一番似ているのは、最高の舞台でセルフィー撮って自慢したいみたいな。でも、マッターホルンは、富士山よりも高いところで、こんなお料理が、自由に何でも好きなのが食べられます。さらにちゃんとした着席のサービスなどもありまして、ドイツ、スイスのお料理が食べれる。ホテルもちゃんとしたものがありまして、そこでカフェを飲みながら、最高峰のマッターホルンの写真を撮ったりすることができる。さらに、子供さんもヨーロッパからたくさんの方がお見えになりますので、3900メートルですけれども。子供用のゲレンデとか、いろんなものがちゃんと整備されている。これ、トイレです。し尿は全部パイプで下に流れまして、そこで処理されている。何でこれができるか。お金とってるからなんですね。
 ここのマッターホルンの麓の町、ツェルマットに、年間200万人の方が泊まってまして、町の人口は6000人。パスを、3日間パスを売っただけで133億円の売り上げがあるわけなんです。これを6000人で割れば、1人当たり222万円のパスの売り上げになるわけです。これに対して、ホテルも使うし、食事も払うしということです。
 富士山は、1000円の環境保全金、とってました。この間行きまして、その前の年で11万人ぐらいだから1億円ぐらいかなといったら、ニュースで5000万円しか集まらなかったみたいなニュースが出ていたわけです。ここに24万人ぐらい住んでいるので、1人当たり466円にしかなっていない。これは収入の基準ということではなくて、数字として比較していただきたいんですが、全然お金もうかってないんです。僕も行ってきました。そのときに、息子と2人で使った費用が2万6000円だけ。さらに、登るだけですから、疲れちゃって、最後のほうの夕食はもう食べずに帰っちゃう。ここで、4000から5000円の支出を富士山は損してるわけなんですね。でも、本当は、そこでしかできない感動は、高質であり、高価値であり、高価格で売れるはずなわけです。
 静岡で20カ月ほどお世話になりましたが、静岡が世界で勝てる要素は、この日本らしさを感動に仕立てていくことしかないなと思っています。
 これ、カナダのナイアガラの滝、皆さん行ったら写真撮りますけれども、写真撮るだけじゃお金にならないんです。ここでお金をつくっていくのは、例えばこの滝つぼなんですね。滝つぼのほうまで行って、みんなカッパ着ていますけど、びっちょりぬれちゃう。ここに230万人ぐらい、年間このボートに乗ってまして、2200円なんで50億円ぐらい売り上げている。これ、シドニーのハーバーブリッジです。見るだけじゃなくて、ここに登ることができます。これがプログラムになっていまして、世界遺産のオペラハウスなども見る。これが大体3万円から5万円のパッケージで、年間17万。やっぱり50億円ぐらいの売り上げが出ているわけです。
 これ、どういうことかというと、これがいいというわけじゃなくてですね。その資源は、日本は最高のものを持っていると思うんですが、資源とお客様の感動の距離が遠いと思っています。それはどういうことかというと、ターゲットとされるお客様は、世界で最高の感動をしてきているわけなので、日本に来てその感動が今までの世界の感動と比較されたときに、それが小さければ、もう二度と来ないということなんです。よってですね、私どもは地域の皆さん、旅行会社の皆さんに、ぜひ海外にもっと行っていただいて、ターゲットとするお客様が、どんな感動の旅をしているかというのを、見てきてほしいと言っています。なぜなら、日本すごいよねって言ってる中で、日本的なものを提供しても、それが海外のお客様のスタンダードと合っていなければ、満足にはならないし、リピーターつくろうといっても、リピーターは来ないということなんですね。
(ビデオ上映)
 これは、オーストラリアの政府観光局が2年ぐらい前までやっていましたキャンペーンです。これはどういうことかというと、オーストラリアにレストランたくさんあるので、おいしいお食事食べに来てくださいねということじゃなくて、オーストラリアというでかい島にですね、豊富なシーフード、そしてラムやリーフ、さらにはフルーツや野菜といった、地産の商品を、オーストラリアというところをステージに、その中で感動体験として食べていきませんかというプロモーションになるわけで、ゆるキャラじゃないんですね。これ、どういうことかというと、産物と体験を組み合わせて、それをお客様の感動に提供していくということになります。
 これは、静岡です。川根のお野菜。多分このお野菜を、一皿これだけ売ったら、産直所で多分1000円ぐらいだと思うんですね。1000円で売ってももうからないわけですね。何するかって、これを体験にかえていくわけなんです。
(ビデオ上映)
 ここに、静岡の山間部のお客様を求める映像が入っていまして、これ、今、ソーシャルメディアで使っている映像なんですが、何かというと、ファームトゥテーブルというコンセプトが海外ではできています。ごらんのように、畑からテーブルまで、それを全部体験していこう。地消地産の考え方です。地消地産というのは、やはり地域のコミュニティを強くしていきます。地域のコミュニティも強くしながら、ここに先ほど説明しました、最良の感動をわかってくれるお客様に提供していくということが、商品としてできるわけです。よって、素材を地域の方と交流することで、感動へ変えていく。この感動というのは、地域の方とお客様双方の感動になってくる。これが、僕が静岡はこれしか勝てないだろうと思っている。日本らしさの感動体験というふうに考えています。
 ですので、こう考えていただくと、誰に何人までということを考えていかない限り、ビジネスとしては回っていかないということなんです。それは、極端に言えば、最初にお話ししましたように、どれだけ高い満足を、どれだけ高いサービスとホスピタリティと内容で、どれだけ少ない数の方を入れながら、経済的な担保をしてお客様を確保していくか。
 これ、春の渋谷です。渋谷のどこかわからないぐらい人がいます。これ、ハチ公なんですね。これだと誰も満足しません。ハチ公と写真撮りたいと思っても、もう2人で写真撮れる時間ないぐらい、こんでるわけなんです。さらに、日経新聞で今、観光公害みたいな話が出ていますけれども、静岡は絶対これは起きません。なぜなら、全国の宿泊者の2%しか来ていない。なぜなら、全国の訪問者の5%しか来ていないわけです。よって、我々は、5を7に変えていく。7にしながら、そのお客様を全て質のいい人にしていこうよという戦略で、7%の最良のマーケティングというものを設定しています。
(ビデオ上映)
 これは、富士宮市で製作をしたビデオですが、ごらんいただいておわかりのように、この中のプログラムは全部お客様が体験できるツアーとして提供されているもので、いいとこですよというふうに見せるものではありません。ただ、この中で見ていただいて、1点お気づきになったことがあるかもしれませんが、富士山の要素を除いては、日本全国どこでも同じものを売っています。なぜなら、日本は金太郎あめなんです。地域の皆さん、うちはすごいですよって。四季があって、この季節がおいしい。でも、外国の方から見れば、日本は日本なんです。切り口がちょっと違うだけ。ということは、みんな同じものを売ってます。そばがおいしいです。ハイキングができます。酒があります。お魚がおいしい。何をしなきゃいけないかというと、一番先に売りに行かないといけないわけです。先に売らないと、そこにはお客様が来てくれない。
 ただ、売り先を考えたときに、東洋のお客様というのは、何で日本ってこんなかっこよくなっちゃったんだろう、ポップカルチャー、Jポップ、ファッションすごいよねという文明を見に来るわけですね。西洋のお客様はもともと文化が違いますので、その文化の差を楽しみに来る。こんなような大きな違いなどもわかりながら、本当のお客様目線って何なのかなというのを、地域の方が気づいていく必要があるわけです。
 これ、ユーコンゴールドというカナダのリアリティ番組。極北の地で男や女が一獲千金を求めて金を探している。うちの息子が大好きでして、ユーコン行きたいっていって、連れていったことがあります。彼は大変満足して、もう1回行きたいって言いました。何でユーコンに行きたかった男が、ユーコンじゃないところに行って満足したか。行ったところが、これ、静岡県静岡市葵区梅ヶ島温泉です。なぜなら彼は、ユーコンゴールドを見て、本当の興味はゴールドだったんですね。でも、子供ですから、ユーコンゴールドを見て、ユーコンに行けばゴールドもらえるんだと。一応親なんで、あ、こいつゴールドだなと思って、今、たまたま仕事してますから、梅ヶ島に行って昔の金鉱体験をした。旅館のおじさんが、昔こんな大きい金脈から出たんだよみたいなのを見せてくれて、ヤマメの塩焼きも食べて、川原で金は見つからなかったんですけれども、金を探す体験ができて大満足だったということです。これはどういうことかというと、お客様の目線目線っていうけど、どれだけお客様のニーズを地域の方が把握しているのか。言いかえれば、地域の方が静岡のゴールドを、どれだけ自分たちが知っているのかということにつながってくるわけなんですね。
 これ、この間、愛媛県に2、3日前に行ってきたんですけれども、タコ三昧の弁当を食べたもんですから、よかったんでインスタグラムに上げました。そしたら、すぐ外国の友達がいいねって言ってきました。外国の友達がいいねって言ったのは、この写真の中でどこだと思いますか。実はここなんです。この日本の古い家が窓から外に見えるのがいいよねって。やっぱりそういうところで、お客様の目線が違う。そのお客様の目線を静岡らしさにつなげていくことが必要だと思っています。
 桜の季節に、富士山と一緒に、三島の駅からこんな写真撮れちゃうのは静岡しかないよと。お茶、日本全国やってるんだけれども、体験だけじゃなくて、お料理まで広がっていくのは静岡しかないよ。さらに、一品売りじゃなくて、その同じ季節にいろんな感動をつくっていくという演出が必要になってくると思う。これが、静岡ライフの力が持っている静岡の宝であり、それを演出していくことが、今、求められていると思っています。
 僕、静岡の人間じゃないんですけれども、仕事に来まして、静岡の方はみんな優しいなと思ってます。温かさもある。もう1回、静岡の方が、21世紀の温故知新を感じていただきたい。そして、どういうデジタルやろうかっていう話じゃなくて、もう1回原点に戻ってですね、静岡のゴールドを皆さんが築いていただきたい。さらには、磨きをかけるとか、おもてなしという言葉ばかりはやってますが、日本はもう、海外のお客様にとってみれば、宝箱なんです。静岡なんて、物すごいところだと思います。皆さんが、多分見えないのは、実は対応し順応する必要があるのは、障害を減らすということなんです。どういうことかというと、こういうことです。これ、蒲原のすし屋ですけども、ここまで行ったら、すし屋ってわかりません。ここに何も英語で、すしとも書いてないし、ローマ字がなければわからないです。お客さん、入りません。だけど、ここに、すし、山七って、これが書いてあるだけで、お客様は、あ、入っていいんだと思うわけです。入っていいんだというのは、ウェルカムされているんだと思うわけですね。これ、箱根ですけれども、ここに英語は何にもないし、メニューも英語はないし、ここに何か書いてあります。英語のメニュー、中にありますよ。これがあるだけで、お客様は、あ、私たちここで食べれるんだ、入っていいんだと思うわけです。これが、皆さんには見えない障害なわけですね。
 それから、日本に来たら和食だよねっていうんではなくて、やっぱり食べなれた料理。旅館さんなどは、うちの朝食はこれだから、これ食べてもらわなきゃいけない。別に、料金かえなくてもいいんですけれども、簡単なコーヒーとトーストだけの選択肢をつくっておくといったようなものが、障害を避ける。それによって満足度がぐっと上がるわけです。磨く必要はない。おもてなしもする必要ない。障害を、皆さんが気づいて対応するということなんです。さらに、一期一会を大切にすることで、お客様も地域の方も幸せを感じてもらえるんじゃないかな。静岡で迎えるというコンセプト、これを我々は理念として、心の開国というふうに呼んでいます。日本は政治的な開国、外交的な開国は今していますけれども、本当に心の中で開国をしてきたのか。
 訪日旅行の意味はですね、もう1回、日本というのを自覚すること。それから、異文化がくるわけですから、日本は、こうじゃなきゃだめという時代じゃないんです、もう。どれだけ寛容にその異文化を受けとめることができるか。そして、おもてなしするんではなくて、対等に向き合う気づきの機会になってくるんじゃないかなと思って、この心の開国というのは、我々の理念に添えてあります。
 さらに、今、いろんなところで自治体さんも始めましたSDGs。17項目を平成30年までに達成しようというのは、地域と観光に大変つながりが強いので、御興味あれば、調べていただければと思います。そして、TSJですけれども、これ、ロゴに一応コピーがあります。オール静岡、オールジャパンは絶対ないと思ってますので、先ほどお話ししましたように、こういう理念を共有してくれる方々と、ユナイテッドで一緒にやっていこうというのが、我々の理念になります。
 TSJはですね、よいことが一つあります。ほかにもありますが、ゼロスタートだったんです。日本全国の170を超えるDMO予算をとろうとしている、またはとったところは、観光協会とかそういうところの名前を変えるだけで、予算をつける。ただ、TSJは何をやっているかというと、デスティネーションマーケット。メディア、広報、海外別事業、航空会社、国際イベント、そしてオンラインの商品棚、そして県庁との連携というのをやっていますが、これをこのメンバーでやっています。このメンバーは、TSJをつくるために、いろんなところから寄せ集められたメンバーなんです。観光協会がかわっただけじゃありません。色で言うと、青い人は、簡単に言えば、県庁からの職員の方。黄色い人は、民間の企業からの出向者。緑の人は観光協会の職員。そして赤の人は契約で雇われている者です。これが観光協会、一遍にかえていたら、今までやっていたことと同じことしかできなかったんじゃないかなと思います。よって、このチームで理念をつくり、事業をつくり、立ち上げから一緒にやってきまして、一番いいのは、僕以外の人たちはみんな静岡の人なので、この先、ここの経験が全部静岡に残っていくんじゃないかなと思ってます。
 今、何とかツーリズムというのがはやってまして、いいことだと思いますが、この何とかツーリズムでいろんな補助金を出す省庁がふえたという意味でもあります。そうすると、この補助金を受けるのは地域になりまして、補助金出したいもんですから、地域は補助金は受け取れるわけなんです。受け取っても、何をどうしたらいいかわからないものですから、特に東京などの大会社さんが、データ使いませんか。戦略つくらなきゃだめでしょと言ってやってくる。これが、僕が考える、地方で稼ぐ補助金ビジネスというものになっていくわけです。これが横行してますので、地域には金も経験も残らない。これ、目に見えない中央への公共投資だというふうに僕は思ってます。これをやっちゃいけないので、静岡で、我々は一切、こういう人たちとおつき合いはしていません。自分たちの実力を上げていく。
 さらに、地域の方にお話しすると、いや、うち、外国人まだだからとおっしゃるんですが、実は外国人旅行も国内旅行も、売り物は一緒なんですね。なぜかというと、日本の方は国内旅行は、日本人の国内旅行と勝手に考えてますが、外国の方も日本まで来てしまえば、国内旅行をしているんです。さらに、ホテルも一緒、レストランも一緒、バスも一緒、鉄道も一緒と考えれば、ここに差はないわけなんですね。言ってみれば、外国人まだだからって言ってる方たちは、自分たちで自分のビジネスの市場を狭めているということになります。
 これ、元町の横浜、150年ぐらい前の写真ですが、もう横浜ではこういう英語の看板があったんですね。なぜかというと、商売はもうかる相手とするべきなんです。当時の横浜は、日本人相手じゃなくて、外国の船で来た人と商売したほうがもうかったわけです。ですので、地域の中で我々は、インバウンド向けのデスティネーションマーケティングを皆さんと共有しているけれども、この考え方は国内にも使えますよと。よって、外国人の観光をやりたくないんだったら、どうぞ国内の観光にこの考え方をつくってください。もうかる相手は皆さんが決めるべきですという話をしています。
 さらに日本は、外国人という言葉を聞かない日はなくなりましたが、住んでいる外国人もたくさんいます。住んでいる、住んでいない関係なく、外国人旅行者はという話じゃなくて、訪日してくる旅行者を相手にしない限り、外貨の獲得にはなっていかないわけなんですね。
 そしてもう1つ大切なのは、今、インバウンド、インバウンドの話しかありませんけれども、実はこのインバウンドというのは、日本の方がもっと海外に行っていただかないと、成り立ちません。なぜなら、飛行機、船、双方のトラフィックがない限り、一方のお客様だけで使っていて、一方の国で何かあったら、もうその路線はなくなります。なので、静岡空港も静岡の方がもっともっと利用しないと、静岡のインフラが保てない。
 さらに、先ほどお話ししましたように、国内旅行の魅力を上げていかない限り、県外からのお客様、海外からのお客様も静岡には来てくれないということになっていくわけです。
 もう1つのポイントは、外国という言葉が入ると、日本では国際交流、多文化共生、それからツーリズム、ごっちゃまぜになっちゃいます。国際交流というのは、フレンドシップ、友情ですから、お金はもうかりません。多文化共生までいってしまったら、これは行政が制度として地域に整備していくものなんです。我々は国際交流や多文化共生の考え方を持ちながら、ツーリズムのビジネスをしていく方たちと一緒に仕事をしていくことが大切だと考えています。
 よって、インバウンドという言葉は、中学校の英語で習ったとおり、外から内へという方向を探す、あらわす言葉だけですから、地域外からのお客様は実は全てインバウンドなんですね。そう考えていただければ、デスティネーションマーケティングというのは、冒頭お話ししましたように、外国というわかりやすいターゲットを使いながら、デスティネーションマーケティングという考え方を地域の人が共有していくことが必要だと思っています。
 今、富裕層という言葉がはやっています。しかも、欧米豪と言われています。欧・米・豪を一くくりにすること自体、間違っていると思いますけれども、この間、JNTO、日本政府観光局が定義していました。旅行先の消費額が100万円、1人1回、国際航空運賃を除くということなんですけれども、これって、全然富裕層じゃないです。
(ビデオ上映)
 これは昨年の6月のアイルランド戦、エコパスタジアムのときにつくっているものなんですが、このビデオは今、日本のラグビー組織委員会、それからRWCの日本事務局で、日本の中で一番いいビデオ、よくできていると言われています。なぜかというと、ラグビーの試合をプロモーションしているんじゃなくて、ラグビー旅行、ラグビー体験というものが、まさにこうだというものを入れているわけなんです。
 我々は、ラグビー、ことし騒がれていますけれども、昨年のエコパの試合よりも前から、戦略的に取り組みを進めてきております。静岡では4試合しかない、イコール8カ国なんですが、実は静岡は大変有利でして、世界の皆さんは誰もが知っている富士山、そして新幹線を持っています。これは、静岡にしかない組み合わせでして、何がいいかというと、ほとんどの決勝戦と準決勝が行われる東京、横浜、そして静岡、豊田、大阪、新神戸、これ、全部東海道線でつながれているわけです。そうすると、先ほどのビデオの後半のように、日本体験をしたいお客様、ラグビーというのは、44日間に24試合だったかな。ということは、その週末の試合と試合の間の5日間は、次の試合会場ないしはほかへ旅行していく。これらの方が新幹線でみんな移動するんです。スタジアムがその路線にあるから。ということは、この6週間で40万人と言われているお客様が、静岡に寄ってもらえるように、どういうふうにしていくか。試合の数の話ではないんですね。
 さらに、お気づきではないかもしれませんが、日本組織委員会のロゴは、12のホストシティの中で、静岡だけを宣伝してくれています。ほかの地域は富士山を持っていません。ラグビーの観戦客をふやすという仕事は、RWCとチケッティングオフィスがやればいいわけです。そして、ラグビーの訪日旅行のバスというのは、官公庁とJNTOの仕事であって、我々は何をやるかというと、この間が長い。サッカーは32日で64試合もあるんですね。間が長い、試合と試合の間に、どれだけ静岡に寄ってもらえるお客様もふやしていくかということになるわけです。
(ビデオ上映)
 これは先日、私どもで8月に、シドニー地区の試合、ユニオン系の試合のファイナルとグランドファイナルの3週末にテレビで流したコマーシャルですが、これ、見ていておわかりのように、ラグビー見に来てねとは一切言っていません。静岡で日本らしさの体験をしてみませんかという話をしています。先日、商談会がありまして、オーストラリアのエージェントと話して、これ見たよ、おれ、見てた試合でちゃんと流れてたよというふうに言っていました。
 さらに、機運を醸成するという話ですけれども、今、文部科学省はお子さんにも英語、英語って言っていますが、子供は英語に興味がありません。身につくわけがない。なので、我々は、教育委員会さんに提案しまして、ラグビーというものを国は勧めなきゃいけない。お子さんは英語を習わなきゃいけない。ということで、新しいスポーツを英語で習うというパッケージやったらどうですかと。そうすれば、新しいスポーツなんで、お子さんは、何が、どの単語が、日本語でやろうが、英語でやろうが、新しいスポーツだから、身につくんじゃないのということで、三島市役所でもう既にこれをやっていただいて、評判がよかったので、また今月だか来月もやるというお話をしていました。
 静岡県は日本の中でもこんなに恵まれたところです。国際ブランドと国内ブランド、これだけのものが静岡を認定してくださっている。ただ、これをうまく使っていないと思います。レガシーという話ばかりがありますが、レガシーじゃなくて今から使うべきなんですね。どういうことかというと、イベント自体の参加者数は限られるんですが、それを来るお客様をメディアとして考えていけば、来る方たちがふえればふえるだけ、発信力が強まっていくということになるわけです。
例えば中山道という通りが、今、訪日のお客様では人気があります。いにしえの日本を歩ける。でも、静岡は東海道を持っています。五十三次のうちの22宿。そして、今の新幹線は、東京から新大阪までの17駅の6駅も持っている。どういうことかというと、新しくつくる必要はないんです。どういうことかというと、なぜか旅行は造成という言葉を皆さん使われているんですが、造成というのは、あとは土建屋さんしか使いません。感動を造成することはできません。感動は、企画して演出していくわけなんです。
 今のDC。国内、国内って皆さん騒いでいますけれども、DCの中に東海道要素の商品っていうのはこんなに出てるんですね。これを外国の方に売れるように、ちょっと変えていけば、僕らはそれをもう売っていくことをします。ただ、コンセプトをつくります。
 例えば東部。東部は、東海道には本物と歴史と遺産と近代化のモダン、そして新幹線があるんですが、そこにグリーンを足します。自然。なぜかというと、箱根八里や国立公園というブランドがここにあるからなんです。中部は、本物の歴史遺産、モダンに文化を出します。駿河の文化、オンパクなどもあります。西部は、セイバージャパンに指定もされていますから、おいしいお食事というのを出す。これをコンセプトとして、商品展開を、さっきのDCの中からつくっていけば、海外でも売れるわけなんですね。歴史と自然を歩く箱根八里から引っ張ってきまして、既にオーストラリアやカナダの旅行社さんと企画を進めていますけれども、売れない売れないって言っている伊豆半島ジオパークへ、自然を歩くというきっかけから引き込んでいくわけです。ジオでは売れない。でも、自然と歴史を歩く、そこにジオ要素を入れていくという形をつくっていけばいいわけです。
 さらに、県の文化政策課が、フランスで事業を行う話があったので、だったら旅行につなげましょうということで、パリで東海道と富士山のキャンペーンに対して、我々はそこに旅行をつくっていく、またはフランスのメディアさんを招待した事業をつくっていきます。
 日本は五つ星のホテルがないって言ってる方がいます。当たり前なんです。というのは、日本人の国内旅行でしか成り立ってこなかった時代に、五つ星クラスを体験したい、または体験できる人がいたか。いないからです。でも、新しくつくる必要はない。これ、御存じかもしれませんが、浜名湖のたきや漁という漁なんですね。夜の浜名湖に出ていって、このもりでお魚やカニなどをとって、お料理までしてくれるという、夜のツアーです。すばらしいところは、ちっちゃい民宿に泊まりますと、民宿の裏の水路まで、漁師さんがボートで迎えに来てくれるわけです。民宿にいながら、あ、ボート来たよって乗って、夕方の浜名湖に出ていって、涼しい空気と、新幹線が通っている高架の下を通っちゃったりしながら、伝統の漁法を楽しめる。これは何かというと、こんな大きいお魚もとれるんですけれども、五つ星クラスの感動体験は、今あるもので幾らでも仕立てられるんです。五つ星のホテルが必要というわけじゃないんですね。そういう考えをしていかなきゃいけない。それはどういうことかというと、静岡の本物に、本物のストーリーをつけまして、売れる商品につくって、営業をかけていかなきゃいけないわけです。これは国内も一緒の話です。これが今、なかなかできていないので、なかなか売れない。我々はこれを通していく仕事をしています。
 例えば、ドイツのファッションブローガーさんが、東海道にやってきました。今あるもの、全部彼女は体験しながら、そこに一流やモダンや歴史やというものが入っている。今、ドイツでは、もう既に東海道という言葉、東照宮とかですね、駿府公園とか、新居宿とか広重が入った旅行商品をつくっています。それから、我々のウェブサイトは、見ていただくとおわかりになるんですが、ユーザーフレンドリーの形で、比較させるということだけに特化していまして、先ほどお話しした体験をつくった商品を、マウントフジトラベルというオンラインの棚を用意しましてですね、ここに掲載して、ウェブサイトでひっかかった人が、この感動をしたいといったところに予約ができるようにしています。ただ、これは、地域側では、僕らも入っていって、その感動をこういうふうにすれば、本物がストーリーがついて、ユニットになって売れるものになるんだよというのを、一緒にやりながらつくっています。去年の7月から立ち上げまして、現在約40商品既に載っていまして、これから15ぐらい、入れていく予定になっています。それは何をやっているかというと、体験の評価から、この価格で売ったほうがいいですよ、安売りする必要はないんですよという指導までしていっているわけです。そして今、40商品そろいましたので、この商品棚自体を、海外で販促をかけていくという仕事をしているわけです。
 それからソーシャルメディア。よく動態データという話が出てきますが、動態データの交通とか電話。これが全部過去の話なんですね。どこに、誰が、いつ行ったよ。過去のことを知ってもしょうがない。ただ、ソーシャルメディアを使っていくと、旅行者の方が、どこで、何に感動したというのがわかるわけです。これを我々は使いながら、使っていく。ソーシャルメディアというのは、個人のレベルでは感動を自慢したいんです。それはどういうことかというと、今、若い人たちは、そこで交流し、そこで情報交換をする。ウェブ検索じゃなくて、もうソーシャルメディアで情報交換。でもですね、静岡にとってみれば、それは何かというと、ブランディングなんですね。ソーシャルメディアをお使いの方が、ハッシュタグをつけると思いますが、ハッシュタグというのは、見つけてほしいからつけるんじゃなくて、あのハッシュタグをちょこちょこちょこと打つと、何万件投稿されてますみたいに、ぱかっと出てくると思うんです。あれって、もうそこがブランドになってるんですね。そこに入りたいから、皆さんそのハッシュタグをつけていく。よって、静岡とか、東海道とか、そういうものを僕らは使いながら、そこにお客様が広く広くなっていけば、それがコミュニティであり、ブランドである。
 よって、ウェブなどもひっかける機能、それから評価して大丈夫だよという機能、お勧めする機能、そしてお膳立てしておく機能、そして、一緒にそこで加わりたい機能といったようなもの、地域はもっと詳しい情報を出していくという形になります。一番大切なのは、やっぱり海外のいい旅行会社さんと、関係を商談会でつくっていくということになります。そうじゃなければ、旅行商品、伸びません。個人のお客様という話が今、たくさん出ていますが、日本でも個人のお客様にリーチするのは大変なことです。世界規模になったら、こんなのほとんど不可能というふうになってくるわけです。なので、マーケティングというのは、広報と旅行会社さんと一般のお客様という感じを考えなきゃいけないんですが、何かというと、静岡っていいとこだよね、そしてこの商品だったら行ってみたい、じゃあ行っちゃおうかという気持ちをサイクルさせていかなきゃいけないということになります。
 時間がきましたが、あと5、6分続けたほうがよろしいでしょうか。
 では、その先ですけれども、じゃあ地域が何を知らなきゃいけないかというと、地域のシーズナリティがあります。シーズナリティというのは、売っている側のシーズナリティ、それから受け入れ側のシーズナリティ。さらに、じゃあ誰に売りたいか。誰に買ってほしいか。そこに商品とか価値とかというのがある。そして、誰に、どこに、今の需要はどうかな。これからのお客様はどういう方を狙っていくかな。じゃあ、その人たちに訴えかけるには、何を使ったらいいかな、何をしたらいいかな、これを考えながら、クロスさせていくことで、今のビジネスの季節のこんな波動を平坦にしていく。または、月から金はこんななんだけど、土日はこんなみたいなものを、平坦にしていく。さらに、せっかくお金使いますから、この成果が一番上がるということを考えていかなきゃいけないわけです。
 よって、先ほど来、お話ししているD何とかOのここに、もう何が入るかは、御存じのMなんですが、僕はここにPを足してます。こういう言葉はありませんけれども、Pを足している。何かというと、マーケティングマネジメントは、パートナーシップがない限り、成り立ちません。パートナーシップというのは、何かというと、これですね。英語で書くと、Pから始まるんですが、どういう方向で一緒にやっていこうという理念、そして、これだったら一緒にできるよねという土台づくり、さらに一緒にやっていこうという人が集まらないと、パートナーシップは生まれない。パートナーシップがなければ、マーケティングもマネジメントも成り立たん。よって、我々は県域のDMOですので、いろんな地域があります。これを1つにするということは一切考えていません。なぜなら、1つになればいいのは、みんなの幸せを考えていこうという気持ち。その先の方向性だからです。この地域の売り物は全て違いますし、売りたいお客様も違う。
 だったら、何やるかというとですね、海外で静岡を売らなきゃいけないんだったら、やっぱり日本は政府観光局の日本ブランドに入っていきます。そして、地域の皆さんの協力をいただいていくという、この富士山型のパートナーシップを我々がつくっていく役目と考えています。繰り返しますが、マーケティングはお客様商売。我々のお客様は何か。TSJのお客様は何かというと、市や町や地域の団体やパートナーの皆さんと、県外や国内のパートナーをつくっていくこと。僕らが個別の事業者さんとという話じゃなくて、個別の事業者さんは、その地域のDMOだったり、観光協会が機能しているんだったら、観光協会というふうなおつき合いでないといけない。
 よって僕らはですね、去年から、これ一部ですけれども、県の他部局、または市、町と、いろんな事業を双方からお金を出し合って、既に動かしてきています。これがデスティネーションマーケティングというものなんですが、それはどういうことかというと、市場のニーズを見きわめて、需要を考えて、こちらで提供できるものをマッチングして、それを売れるようにしていくということ。それは、簡単に言ってしまえば、誰に来てほしいかというものを決めながら、戦略的に動いていく。
 その中で一番大切なのはプロダクトです。プロダクトというのは商品。これがコミュニティベーストということで、その地域の魅力を商品化していく。何が必要かというと、その地域が売りたいもの、お客様が買いたいものを把握して、売れるものがあるかな、誰に売ろうかな、どこにどういうプログラムにする、それをツアーに仕立てて、価格を設定して、売る仕掛けを入れていって、お客様が来たら、どこがよかった、どこが悪かったという評価をして、もう1回、よりいいものにしていくことが必要なわけです。さらに、どこに営業していったらいいかというのは、市場の仕組みがわからないとできませんし、誰に営業したらいいかというのも、市場の仕組みがいいかわからない。こういうのを僕らが、地域の皆さんと一緒にやっていくわけなんです。
 そして、マネジメントというのはどういうことかというと、地域の皆さんのやる気を上げていくことだと思います。これ、皆さん、どこの国を連想されますか。これを見たら。ニュージーランドですね。ニュージーランド政府観光局の、これ、ロゴなんですが、インターネットでニュージーランド、ロゴって検索していただくと、これが全部出ます。ニュージーランドは、日本に似た温帯の湿潤の気候の中で、シダとかの植物、これを国のブランドにしています。なので、スポーツチーム、政府、全部黒と白のこれが統一されています。
 静岡、ロゴ、こんなにいろんなものが出てくるわけですね。何もここにブランドがないわけです。さらにがっかりはこれです。これですね。学生さんがつくったのはいいと思うんですが、何、この力こぶって。宝永の火口です。これ、誰も知らないですよ、静岡以外の人は。しかも、元気旅みたいな感じで、シニア向けかなみたいな。これをやるんだったら、TSJがあるんであれば、世界的な戦略の中で、一緒のブランドをつくっていくべきなんです。でもそれがないんで、僕らはDCでできてきた商品を、海外のお客様にチューニングして、それは使いますよと、その作業をやってくれていますから、ということになります。
 どういうことかというと、相手をよく知り、自分をよく知り、その中で中長期の、皆さんにこういうことを申し上げるのは失礼ですが、計画、戦略を立てていく必要がある。
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 これ、僕が前やった仕事の1つですが、カナダに、ノースウェスト・テリトリーズという極北の準州があります。多分、皆さん、知らないと思います。ここの売り物は、オーロラしかないんですね。オーロラというのは、13年周期でよく見えるんですけれども。なので、カナダオーロラ州という名前をつくっちゃいます。ということは、オーロラ見たいんだからここへ行かなきゃいけない。でも、ブランド力が低いので、エアーカナダとか、カナダ政府観光局をつくりまして、ブランドを上げる。さらには、ナショナルジオグラフィックという世界のブランドを使うわけです。お金かかったでしょうって言われるかもしれなません。全然かかりません。なぜなら、ナショナルジオグラフィックチャンネルという、ケーブルの料金を払わなきゃいけないお客様しか見ないところで流しているわけでしょう。じゃあ、少ないでしょう、視聴者。いいんです。なぜなら、オーロラ見に行こう、24時間かけてなんていうのは、こういうのを見ている人しか興味がないであろうというふうに考えるわけなんですね。
 そこにブランドがあります。ブランドというのはつくるもんじゃないんです。今、もう地域でブランドづくり、ブランドづくりって騒いでますけれども、これはつくるもんじゃない。どういうことかというと、そのブランドに所属している自分は、そこに信用があって、信頼があるわけです。これだったら大丈夫だよね。ここのだったら、ちょっと高いけど、この価格だったら、こっち買ったほうがいいよね。さらには、自分がそこに所属している、ほかのブランドを持っている方や、そのブランドとの共鳴とか共感を持ちたいわけです、自分が。僕はそこの一部に入ってますよと。
 そう考えてみると、あっぱれ静岡元気旅のロゴのついたポロシャツを着たいか、カナダオーロラ州のロゴがついたポロシャツを着たいか。ただ、ロゴはブランドじゃないんですね。そこに持っている価値観になるわけです。よって、静岡はすごいんです。この50年前の富士山と新幹線。今の富士山と新幹線。車両が新しくなっていますが、これは静岡にしかない。世界が、みんなが知っている自然の魅力と世界一のテクノロジーになっていきます。
 よってですね。今、こういうことを考えています。DC、それから、今週行ってきました三重の国際ゴルフ商談会、さらに日本遺産とか街道交流会議、ラグビー、オリンピック、これ、全部静岡に来るわけなんですね。この中で、短期的には商品を増加する。販売を増加する。市場をふやす。中期的には、その中で商品の質を上げていく。さらに、長期的には、オリジナルな商品をつくりまして、いいお客様をもっともっととっていくということを、DC商品の海外販売、それから静岡で優良なコースがあるゴルフ。そして東海道というものをブランディングしていき、サイクルなどをより戦略的な取り組みにしていくということを考えます。
 これですね。一番大切なポイントなんですが、DMO、DMCという言葉があって、皆さん、地域の皆さん、わからない中で使っていますけれども、静岡の場合は、DMOというのはTSJです。デスティネーション・マーケティング・オフィスです。何をやるかというと、海外でメディアと航空会社や旅行会社、そして一般のお客様を取り込んで、静岡に来たいという需要をつくります。それが、デスティネーション・マーケティング・オフィスです。そのつくった需要というのを、地域に入れていくのは、デスティネーション・マネジメントの仕事になるわけです。
 なので、地域DMOは、DMO、DMOって言ってますけど、本当は、デスティネーション・マネジメントをやっていただきたい。デスティネーション・マネジメントというのは何かというと、オペレーターさんですよねという話ではなくてですね。簡単に言っちゃえば、プランナーであり、コーディネーターであり、オペレーターという役目をする機能なんですね。ですから、言ってみれば、デスティネーション・マネジメント・カンパニーじゃなくて、デスティネーション・マネジメント・ケイパビリティ、能力という意味にとらえていただければよいかと思います。
 簡単に言ってしまえば、その機能を持って、地域の旅行会社、交通事業者、人材派遣会社、イベント会社、ホテルなどを取りまとめて、海外のニーズに合ったパッケージングをしていく。これ、1社じゃ絶対できないんですね。簡単に言えば、国際会議やるときに、事務局ができます。事務局は国際会議の仕立てをして、必要な仕事を必要な方に出していって、取りまとめをする。そのパターンが地域に必要。これが静岡で、今、地域のDMOさんにも、我々が県庁と一緒に説明してまして、今後それを一緒につくっていくことをやります。何をやるかというと、我々がもう需要をたくさんつくってきているので、我々がつくってきた需要を流すことで、委員会をつくるんじゃなくて、もう現場でその機能をこちらがサポートしますから、勉強してってもらおうというふうに思っています。
 よって、デスティネーション・マーケティングというのは、きょうのお話は心の開国と静岡ライフの力、これをかけ合わせることで、何をやっているかというと、地域の皆さんに、全体的な考え方として、実力を上げていく、いろんなことに気づいていただくということを、我々は地域に対して行っています。わからないという場合には、ことしはいろんな地域に出かけていきまして、1日ないし2日間のこういうセミナーを開催しまして、皆さんに考えてもらって、大人が一生懸命こんなことやってですね、いろんなこと考えて発表をする。物すごい評判がよくて、年度末までに多分、12、13回ぐらい、もっとふえると思いますが、やっています。
 それから、言語対応が必要なので、湘南工科大学とパートナーを組みまして、オンラインの語学学習プロジェクトというのを入れていっています。
 もう一つ、人材育成ですが、これはですね、県立大学などで、来年から観光コース入るということですから、TSJが監修する、国内と海外の本場の研修というものを入れていきまして、その目的とするところはここです。この人たちが静岡に残って、今後の観光の中核人材になっていくような意欲と体験をつくっていく。よい教育とよい仕事がない限り、若い人たちはみんな東京とかほかへ出ていってしまうわけなんですね。なので、その取っかかりとしては、こういうふうに、静岡英和女学院と、実際のツアーづくりとか、案内とかというのを、昨年から一緒にやっています。
 お手元の資料、国内広報と人材育成、一緒だと思っています。我々は海外のマーケティングをしていますが、国内の方の理解がないといけない。よって、お手元のこのファインズ。英文のチラシですけれども、ここにページ買いまして、静岡の今の海外の状況を言ったり、ライブツーリズムフォーラムというのを開催して、知事も急に来てくださいましたけれども、いろんな形で静岡の魅力を、一般の方にわかっていただく。戦略というのはですね、もう先生方御存じのように、今の課題を地域の方がわかっていただいて、どういうふうに持っていきたいかという。そしてこの間を我々が埋めていく。お手伝いをしていくということに考えているわけです。
 それから、KPIってよく言われます、指標。これは、具体的にはかれるもので、そして達成できるもの。さらに、そこにいろんな関連性がちゃんとあるものを、ちゃんと時間的なスケジュールをもって設定していけばいいわけで、あんまり細かくすると大変なことになってしまいますので、基本は消費額、宿泊者、満足度、リピーター率、これは調査になりますけれども、これが入っていればいいんじゃないかなと思います。
 さらに、いろんなチャンスがたくさんあるんですけれども、やっぱり絞っていく、フォーカスしていく、それから専門的な人材をTSJに入れていくことが、この裁量の7%マーケティングの成功の一番の要素になってくるんじゃないか。
 今ですね、実は日本に170を超えるDMOみたいなのがありまして、そこにいろんな官公庁とか運輸局とか、大手旅行社さんとかあるんですけれども、僕らは、自分で言うのも何ですけれども、JNTOさんとパートナー組みながら、かなり革新的な動きを、この20カ月間につくってきていると思っています。
 先日も、愛媛県に呼ばれまして、愛媛県、全然うまくいっていないんで、話してくれませんかということで、何と、20カ月しかたっていない先進事例、静岡県というふうに紹介していただいているわけなんです。
 まだあるんですが、ここで、終わりにします。ありがとうございます。

○多家委員長
 どうもありがとうございました。
 濃縮したお話を非常に限られた時間で仕上げていただきまして、恐縮に存じます。
 以上で、府川様の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 委員の方にお願いいたします。
 質問はまとめてするのではなく、一問一答方式でお願いいたします。
 それでは、御質問、御意見等がありましたら、発言願います。

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