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委員会会議録

質問文書

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平成27年12月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:竹内 良訓 議員
質疑・質問日:12/14/2015
会派名:自民改革会議


○竹内委員
 それでは、一問一答方式で質問させていただきます。
 この案件につきましては、今まで我が会派に文化・観光部として、9月の定例会前よりるる御説明をいただいた話が新聞等に掲載された部分もありますけれども、常任委員会として9月定例会に質問したことと多少重複する点はあるかもしれませんけれども、改めて県民の皆様方に幅広く、そしてこの案件について説明する立場でもありますので、重なって質問することを御了承願いたいと思います。
 私からは主に、この設計業者――坂茂建築設計の選定にかかわる問題を中心に質問させていただければと思っています。
 今回の富士山世界遺産センターの整備について、県ではプロポーザル方式を採用しております。官庁施設にかかわる設計者選定に関しては、よくプロポーザル方式を使われますけど、改めてプロポーザル方式とは何ぞやから伺いたいと思います。

○坂西文化局技監
 プロポーザル方式についてお答えいたします。
 設計の委託については、指名入札等で業者をこちらから指名して行う場合と設計業者の多彩な能力を生かすプロポーザル方式、または個人の方々のアイデア等を生かすようなコンペという方式等いろいろございます。
 今回は、設計者の能力がどういうものか、どんなアイデアを持ってその施設に向かっていただけるのかを考えまして、プロポーザル方式で設計業者を選ぶ方式を採用させていただきました。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 今回の件は、委員会説明資料の10ページから17ページぐらいまでうたっていますけれども、そうするとこのプロポーザル方式はどのような過程とかプロセスで行ってきたのか。また審査に当たってどのような基準を設けたのか、改めてお尋ね申し上げます。

○落合世界遺産センター整備課長
 まず、審査の募集に当たりプロポーザル方式を採用いたしまして、募集要項に組み込んだ形で審査したところでございます。
 まず、第1次の審査につきましては、提案内容の独創性とか経済性、機能性などを総合的に評価しまして、第2次の審査に5者程度を選定する形で募集要項に定めたものでございます。
 そして、2つ目の2次審査でございますけども、提案者がプレゼンテーションを行いまして、デザインに対する考え方、業務体制、24億円の予算内で実現可能なものか、展示等の実施計画への反映などにつきましてヒアリングを行いまして、審査員が合議を行いまして坂茂建築設計を設計の最優秀者として決めました。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 そうするとその時点では、落合世界遺産センター整備課長に答えていただいたように、予定工事費は24億円程度と記載があります。そうすると、坂茂建築設計を選んだときに、県としては24億円の予算内でできるかどうかチェックは行ったのですか、改めてお聞きします。

○落合世界遺産センター整備課長
 24億円程度ということで募集要項に載せまして、審査の段階でまずチェックをしました。そしてその後に坂茂建築設計と県が設計の委託契約を結ぶということで、その段階で富士山世界遺産課――私たちの世界遺産センター整備課の前は富士山世界遺産課だったんですけども――そこと営繕担当の課と予定工事費の範囲で必ずできるかということで、しっかりチェックさせていただきまして確認したところです。

○竹内委員
 プロポーザル方式というのは、先ほど落合世界遺産センター整備課長がおっしゃられたように、坂茂建築設計がみずからの奇抜な意見、発想を設計に求めて提出して、当時その価格でできるということでこの話がスタートしていると思いますけれども、結果として応札業者が不調になった点に関して坂茂建築設計とどのような話をされたのですか。

○坂西文化局技監
 坂茂建築設計としましては、当初の設計は十分これでできるということでそれぞれの専門業者から見積もりをとってやっておりまして、我々もこれで大丈夫ですよねと十分確認をした上で発注をしておりまして、坂茂建築設計も不調に終わったことに対しては、ちょっと驚きを持っているぐらいの感じでございました。

○竹内委員
 しかし、結果的に先ほど西田文化・観光部長の説明によると、さまざまな要因によって入札が不調に終わったという現実があります。それによって設計変更を余儀なくされて、その設計変更の内容はデザインを変えるのか、さまざまな施設を変えるのかということになると思うんですけど、プロポーザル方式で24億円でそれなりの平米数で提案してください、しかし不調に終わりました。そうすると設計変更することになりますけど、先ほど最終選考には5者程度残っているという話が出ましたけれども、デザインを優先して設計変更するなら、そもそもプロポーザルのやり直しをするのが筋じゃないのかという意見が他の応募者から出たのか出ないのかお答えください。

○落合世界遺産センター整備課長
 特にほかの業者の方からはないということでございます。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 総事業費の40億円程度というのが、今回の建築費等々の増額で約3億円プラスになるわけですけど、よく見ていくと、富士山世界遺産センター建築工事設計業務公募型プロポーザル募集要項の最後の一文に、展示設計との連携についてがあります。展示設計については株式会社丹青社に発注を予定しているとうたっておりますけれども、まず展示設計について、この株式会社丹青社に決定したのか、その額は幾らかお伺いさせていただきます。

○落合世界遺産センター整備課長
 展示の関係ですけども、全体で9億円余の金額で契約いたしました。

○竹内委員
 9億円余で契約したということですね。
 そうすると今回の契約変更に関して、委員会説明資料の11ページに基本構想「守る」、「伝える」、「交わる」、「究める」とあります。
 今回、この施設の延べ床面積は4,209平米となっています。結果的に615平米小さくなると思っておりますけれども、それぞれ「守る」等とはどういう施設でどのぐらい縮小されるのか、改めて数字を入れてお答えいただければと思います。

○落合世界遺産センター整備課長
 当初、設計基本計画の関係で、「守る」というところなんですけども、実際のところ、職員の執務室とボランティア室と会議室がございました。それがプロポーザルのときの面積で大体260平米、それに対しまして修正後の面積ですけども153平米程度と107平米が減になります。
 そして、「伝える」でございます。
 これは常設展示、企画展示室、映像シアター、多目的ホール、今ちょっと研修室となっていますけども、全体で1,600平米をプロポーザルのときに提出させていただきました。そして修正後の面積でございますけども1,313平米程度、287平米の減でございます。
 そして、「交わる」でございますけども、ここはレストランのカフェということで、当初5階に置くつもりで話をしておりましたが、そこの部分と1階のミュージアムショップで230平米、そして修正後は77平米、153平米の減でございます。
 そして、「究める」のところでございます。
 研究室、収蔵庫、収蔵の関連諸室ということで、全体で260平米が254平米になり、6平米減になったと。
 そして、共有のスペースは、やはり廊下とかそういったものがございますので、全体で1,950平米、修正後は1,797平米、全体で153平米の減で、トータルがプロポーザル時の提示面積が4,300平米、そして修正後の面積が3,594平米で、全体では706平米の減となりました。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 そうすると、私も事前に資料をいただいて、それぞれの項目でおおよそどのぐらい減って、どのぐらいのパーセンテージで少なくなったか数字をはじいてみたんですけど、展示スペースが減るということは、先ほど言った丹青社のスペースが減ったということで安くなるのが一般的だと思いますけど、どうなるんですか。

○落合世界遺産センター整備課長
 まず、丹青社でございますけども、丹青社が契約しましたところは、まず常設展示で平場が4カ所程度あります。常設展示室につきましては157平米増加しておりますが、企画展示室につきましては150平米だったのが128平米で若干減ったということでございます。丹青社のほうの対応につきましては、現時点では大きな展示棟の部分が変わってございませんので、最終的に数字を拾いながら、その分が減額になるのかならないのか、そこは見きわめていきたいと思っています。

○竹内委員
 一般的に公共施設というよりも自分の家を建てる場合、窓の大きさを狭くすれば、それはカーテンの大きさも狭くなるのであって、設備の部分は安くなるのは当たり前の話なんですから、今、常設展示場が広くなったって言いましたけれども、映像シアターは350平米でプロポーザルのときに提示されているのに、修正後の面積は350平米が幾つになるんですか、お尋ねします。

○落合世界遺産センター整備課長
 映像シアター部分につきましては、プロポーザル時点の350平米は、審査委員長ほか著名な方々に構成委員となっていただきまして、計画をつくった段階のものです。その当時350平米というのを示したのは、福井県おおい町に関西電力のエルガイアおおいというところがあるんですけども、ここに世界最大級のカーブスクリーン、22メートルの6メートルというかなり大きなものがあるのですが、世界遺産センターということで、そういった世界最大級のものを入れたらどうかという提案があった中での面積です。この段階の350平米というのは、そういった大きなスクリーンが予定されていたというか、基本構想、基本計画の中に入れてあったものですから、実際すぐにそれを修正したのではなく、どの程度のシアターが入るかという配置計画を坂茂建築設計と昨年やりまして、最終的に今、修正面積があった段階では93平米になっておりまして、実際のところは265インチのスクリーンと74席を確保したことで、シアターにつきましての機能は充実していると考えております。

○竹内委員
 本日いただいた富士山包括的保存管理計画の中でも富士山世界遺産センターの整備に関しては、細かく記載されております。そもそも富士山世界遺産センターの「守る」、「伝える」、「交わる」、「究める」の中で、最も大切なミッションは何でしょうか。

○杉山文化・観光部理事(富士山担当)
 平成23年度から基本構想を作成してきた中で、4つの機能等いずれも大切であると。特に世界遺産の観点からすると、「守る」あるいは「究める」、「伝える」、ここは非常に大事だと。
 もう1つ、総合計画は平成22年度に策定した形になりますけど、そこにはやはり富士山の顕著な価値、それから訪れる多くの人たちに対して、富士山世界遺産センターとして交わっていく機能、いわゆる交流の拠点になりますので、そういう意味からすると「交わる」というものがいずれも必要だと。4つの機能が全方位的に交わることによって多くの来訪者に対する富士山の顕著な普遍的な価値と、それから交流の拠点となると、そういう形でやってきておるということです。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 私は、「伝える」という部分が最も大切ではないかなと個人的には思っていますが、通称逆さ富士と言われる富士山の水の循環と反映をベースにしたこのデザインは、この4つのうち、どれに入るんですか、お答えください。

○落合世界遺産センター整備課長
 「交わる」についてでございますけども、委員会説明資料の14ページをごらんいただければと思います。
 実際に広く交わる、富士山を通じた交流機会の創出ということで、この項目に落としております。そして、その中で観光交流とか、学術交流、それと文化芸術交流ということで、実際の交わる部分につきまして、ここについて記載していることになります。

○竹内委員
 富士山を観光された方々に天気の悪い日でも富士山を味わってもらう観光施設をつくるのであれば、私は「交わる」という部分が最も大切ではないかと思いますけれども、この施設は税金で建設されます。
 ところで、この入札が不調に至った段階で、もともとこの坂茂建築設計の審査を最優秀賞とした委員長である高階大原美術館館長を初め、6人の委員の方がいらっしゃいますけども、今回の不調に至ったことに関して、その後この審査委員会が開かれた、あるいは個人的に部局としてこの審査委員会の方々と意見交換したのかお尋ね申し上げます。

○落合世界遺産センター整備課長
 入札不調を受けまして、その報告がてら、高階委員長、そして副委員長の馬場先生のところに行きまして、当時の審査委員をやったときの印象等、そういった評価につきまして再度話を聞かせていただきました。
 やはり、あの段階で坂茂建築設計は、ほかの135件に比べて相当いい評価だとお聞きしまして、2人からすごくいい評価をいただきました。当時あの中で富士宮市の中でシンボリックなことをこれからやっていくということで、かなりいい評価をもらいまして、頑張るように話をいただいたところでございます。

○竹内委員
 知事がよく使う有識者あるいは県がよく使う有識者の方々の判断だと思いますけど、プロポーザルでなおかつ今回の件でデザインは変更しないというと、有識者の方々は当然その予算内でおさめるであろうと思って審査して、それなりに真剣に提出された項目を確認しながら選んでいただいたとは思いますけれども、やっぱりデザインを重視してやっていくと、これからもそのときデザインを審査委員の方々で決めてもらったからといって、本当に大事なスペースの削減をして、17%とか2割の削減をして審査委員の方々が決めたからということになり得ないのか、私も危惧していますけれども、西田文化・観光部長にお尋ねします。
 これは、最終的に提出期限がなかったならば、時間がかかってもいいとするならばデザインは変更できたけど、提出期限のお尻が決まっているから変更できなかったという理解でいいのかどうなのか。逆に言えば、提出期限を考えなければデザインの変更も考え得れたのかどうなのかお尋ねします。

○西田文化・観光部長
 デザインを直すことになりますと、一から設計をし直すことになろうかと思います。その場合に、確かに我々として、当初そういうことも想定して考えたわけでございますけれども、6番委員御指摘のとおりユネスコ世界遺産センターに対して提出しなければいけない期間がまず1つあったというのが1つ条件でございました。
 もう1つは、もう一度一からやり直すことになりますと、設計あるいは展示に係る設計等をもう一度やり直さなきゃならないと。一からもう一度設計をしてもらわなければならない等々の経費がやはりかかってしまうこともございましたので、総合的に判断いたしまして、我々としては、今回の基本的なデザインを維持したいという判断をしたところでございます。
 ですので、考えなかったということではございませんけれども、その提出の時期が迫っていたということと、いろんな経費がもう一度やり直す場合についてはかかってしまうのではないかと懸念したということで、現在のデザインはそのまま維持したいということで結論は落ちついたところでございます。

○竹内委員
 ありがとうございます。
 イコモスの話がよく出ますけれども、国の機関である文化庁と、この件に関してどのセクションの方とお話をして、どのような助言を得ているのかお尋ねして、私の質問を終わります。

○杉山文化・観光部理事(富士山担当)
 文化遺産については、文化庁の記念物課が所管し、そこには世界文化遺産室があり、専門的に文化財を担当している職員、それからあと事務方と言われる者がおります。学術委員会あるいは世界文化遺産協議会には必ず出席していただきまして、その都度その都度、会議での推移を見守っていただいております。端的に言いますと、きょうお配りいたしました各種ビジョンと戦略、それから包括的保存管理計画はここに書いてある3省庁――文化庁、林野庁、環境省、それから関係している静岡・山梨両県と関係17自治体の全てがコンセンサスを得ているということでございます。
 したがいまして、これからユネスコの世界遺産センターへ提出したあとイコモスのコメントあるいはユネスコ世界遺産センターからの分析を踏まえながら、最終的には決議のドラフトがございます。こういったものに説得力あるものを出すという意味においては今回の12月議会の中で明確にタイムラインとして平成29年度に中期の対策として情報提供戦略の拠点を山梨県とともに整備すると、これが最善だろうという助言をいただいております。

○竹内委員
 ということは、文化庁は1月のタイムリミットまでに出してくれとおっしゃっているんですか。

○杉山文化・観光部理事(富士山担当)
 保全状況報告書になりますので、1月に出すときに保全はどういうものであるのかが問われております。
 例えば、12月のこの県議会の中でお諮りいたしまして理解を得られれば、平成29年度に完成するというタイムラインが固まって着実に整備を進めていくことを明確に盛り込むことになります。
 しかしながら、万が一ですが、そうならないということになりましたらば、現状においてタイムラインを見直します。その場合は、完成年度につきましては、まだ未定であるということ。それから工程につきましては、今後どのように設計していくか等についても未定ということで書かざるを得ないことになりますので、ここに書いてあります内容につきましては、静岡県の責任でタイムラインを明示し、なおかつ山梨県と余りそごがない形で全体のシステムとして整備していくことにつきまして、文化庁は最善の状況を期待していると助言いただいております。

○竹内委員
 ということは、文化庁とは今の時点で相談もしていなければ、助言も求めていないんですか、御質問します。

○杉山文化・観光部理事(富士山担当)
 それはもう確認しております。なおかつ協議会あるいは学術委員会の中で、私どもの議論を全て見守っていただきまして、その中で決議したものについては文化庁も同じようにコンセンサスを得ておりまして、私どもも協議会の中で議論された内容あるいはコンセンサスを得たものについては静岡県としても責任を持って果たしてまいりたいという言葉も直接文化庁から私に確認を得ております。

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