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委員会会議録

委員会補足文書

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平成26年8月次世代人材育成特別委員会
参考人の意見陳述 静岡県立大学 学長 木苗直秀 【 意見陳述 】 発言日: 08/20/2014 会派名:


○木苗直秀氏
 ただいま御紹介いただきました静岡県立大学学長の木苗です。日ごろ皆様には大変お世話になりましてありがとうございます。
 今、渥美先生のほうからお話がありましたように、静岡県の県議会の皆様にはいつも大変お世話になっておりまして、時々失礼なことも言っているんじゃないかなと思って、それがあったときだけ反省するようにしているんですが、いずれにしましてもきょうはこういう時間をいただきまして、ありがとうございます。それでは、座らせていただきましてお話しさせていただきます。
 実は僕、きのうも総務省とそれから文部科学省のほうへ行ってきました。今、いろいろなことをやっていまして、私は県立大学、それから静岡県立大学短期大学部という、これ別の大学なんですけれども、一応両方の学長をやらせていただいていますのと、公立大学が今、86大学あるんですが、これは国立大学と全く同数なんですね。そのうち68大学が法人化されています。そうして、私たちは予算の関係を含めて総務省管轄なんです。研究費とか何かについては文部科学省から科学研究費というのが来るということで、両方に御挨拶しておかないとあれなもんですから、きのうは東京のほうへ行って、公立大学協会の会長として要望書を、毎年この時期に提出させていただくんですが、行ってきました。たまたま総務省のほうは上川先生が副大臣でいらっしゃって、そちらのほうへとお願いに行ってきたんですけれども、いずれにしましても、いろんなお話もできました。といっても30分しかいれないものですからあれですが、きょうのお話にありますように、次世代の人材教育ということを含めてですが。
 最初は、皆さんのお手元にこういう新聞の記事、新聞じゃないですね、いわゆる教育学術新聞というものです。これは私立の大学があるんですが、今、日本では大学の数が783あると思うんですね。そのうち国立大学と公立大学が全く同数の86大学です。86足す86で172ですかね。あと783から引いていただくと私学ということになると思うんですが、私学の半分以上はなかなか人が集まらないんですけれども、そういう中で公立大学の静岡県立大学の場合は、ちょっと我々より新しくなった公立大学の静岡文化芸術大学とともに、非常にそういう意味では皆さんの御配慮いただきまして、うまくいっているのかなと思っております。
 そして、うちの場合には、つい2週間ほど前ですけれども、COCといって、センター・オブ・コミュニティ、要するにコミュニティのセンターになれ、地域のエンジンとなって働くようにというので採択いただきました。これは文部科学省で採択されまして、ことしは特に公立大学が厳しくて、38大学手を挙げて、通ったのは2大学ということだったんですが、何とかそこへ入れていただきました。これは後ほどパワーポイントの部分もありますので、お話しさせていただきます。
 それからもう1つ、私、昨年1年間ですけれども、有馬先生が委員長で、それから遠山先生も委員だったんですが、高校と大学の連携・接続のあり方検討会というのが1年間ありました。実際には数回だったんですが、その中で高校の学生さんたちの飛び入学の話し合いもしました。これは、千葉大学が特に先陣を切ってやっていますけれども、うまくいかないと、中卒になっちゃうんですね。途中で挫折しますと。要するに、高校は卒業していないもんですから、それで大学生になっちゃって、大学をちゃんと出ればそれで大卒になるんですが、途中でとまっちゃうと中卒になって高卒になれませんので、トラックの運転手をしている人も1人だか2人いるとかというもので、これまた大変なことになもんですから、やっぱり若い人が希望を持ってやるためには、そういう部分がないようにしなきゃいけないというので、静大の伊東学長等とも、静岡方式を考えようというようなことではやっております。
 そんなことで去年1年間やりまして、その一部の高大連携については、もう既にことし皆さんのほうから予算もいただきまして、例えばオリンピックチャレンジとか、これは理数系ですが、それからイノベーションチャレンジ、これは産業を意識して県大の食品栄養科学部とか経営情報学部に高校生が来て、人材教育をやると。それから、チャレンジラボというのがありまして、これは実験実習のほうをやるというようなことで進んで、あるいは理数もそうですが、やっております。
 というようなことで、いろいろなものが動き出したなということなんですが、僕もいつもお願いしているのは、全てのことが決まってからやるんじゃなくて、まず予備的にでも動かしてみて、問題点があればそこで整理整頓して、ちゃんとした形にすればいいかなと思っております。
 さて、お手元に下村文部科学大臣のお顔が出てるんですけれども、これは私学の先生との記者会見の様子です。いろいろ書いてありますけれども、要するに下村文部科学大臣は、もう1年半大臣をやられているんですが、経済再生と同時にやっぱり教育再生というものを真剣に考えていくときが来ているよと。それと大学改革なんですが、これはやはり特にガバナンスの問題ですね。これは学長の権限というのがすごく強くなりました。ここ2、3年で。学長は人事権、予算権を握ることができるということで、だからといって何でもかんでもできるというわけじゃないんですが、それだけ責任も重いよということと、それから入試改革です。入試改革については、きょうの朝日新聞を見られた方もいらっしゃると思うんですが、すごく大きな記事で載ってましたけれども、これは今の高校生の入試制度がちょっとまずいんじゃないかというので、達成度テストというので、1年生の終わりに基礎レベル。これは基礎レベルでもしそれがうまくいけば、推薦入試とかAO入試に使えるよというのと、もう1つの達成度レベルは発展レベルというので、これは3年生のときということで、この成績を受験資格にして、あとは大学でやってくださいよということなんですね。今までの入試みたいな計算問題とかだけじゃなくて、中身も大学がちゃんと考えなさいというようなことになっていまして、そういうようなことを含めて、入試体制もちゃんとするようにというのが2点目。
 それから、少子化というのがあって、大学のほうもだんだん入学生が少なくなるんじゃないかなというのも言われているんですが、僕は別な発想をすると、実際には確かに若い人も減ってくるんですが、その分、我々を含めてお年寄りの方が多いもんですから、むしろ生涯学習ということで考えていくと、大学も大きな活路があるんじゃないかなと。
 さらにグローバル人材の育成って盛んに言われるんですが、グローバルとは何ぞやというと、英語がしゃべれればいいとか、海外へ行って何かできればいいというんですが、これもちょっと問題があるかなと思ったのは、グローバルな人材を定義する場合に、ただ海外に行って英語をしゃべれればいいんじゃなくて、きのうも上川先生と話をしている中で、いやいや、むしろ国内留学もあるじゃないかと。要するに静岡のよさを知るには、海外に行くことだけじゃなくて、他の都道府県に行ってそこで2カ月でも3カ月でもやってくる。そしてまた静岡へ戻ってきてみる。それだけでも外国ではなくても、ほかの土地を見て静岡のよさを認識すると、そういうのも含めてやっぱり考えていくと。だから、うちの大学もそうですけれども、先生方に対して海外に行かれる人、それから国内の留学と言うと変ですが、国内出張といいますか、半年間はOKにしてあるんですよね。これは実績でですけれども。そういうようなことで、ちょっと海外、海外って本当にやっていいのかどうかっていうのは少しあります。
 ただし、グローバル人材、それからローカル人材って考えると、それをグローカルだって最近言い方するんですよね、文部科学省でも。要するに地域もわかる、そして海外もわかるというようなことで考えていくと、これから若い人たちが確かに、僕らはもうあんまり英語をやってなくて、留学してからひいひいしながらやったんですが、そういうことができるにこしたことはないんで、そういうような方向でこれからも研究が進んでいくと思います。
 というようなことで、文部科学大臣は大学を軸に、もう1つは地域もちゃんと活性化してよと。留学は留学でちゃんとしてもらって、真の国際人を育成してほしいと。これは後でパワーポイントの原稿を出させていただきますけれども、「トビタテ!留学JAPAN」というのをことしからやり出しまして、これは文部科学省と産業界のほうが一緒になって、この間、7月27日日曜日だったんですが、323人が飛び立つことになりました。これは全部大学生です。それを来年度は1,000人にするということで、最低は7週間ぐらいかな。最高2年までOKと。だからすごくサポートしてくれるんですね、滞在費から渡航費から。だからそういう意味では僕はいいと思うんですが、ただし年間1,000人だと静岡県、何人入るのかというと、せいぜい20人とかそういうレベルなもので、静岡方式も考えていただけるといいかなと、そんなふうに思いますし、大学では、もうことしから大学院生が海外で話をする場合には、ヨーロッパ、アメリカだったら8万円、アジアだったら4万円を差し上げるようにしています。それから、留学生に対しても奨学金も、後ほど出ますけれども、留学生にもちゃんとやっていますし、授業料減免も相当やっています。
 というようなことで、とにかく若い人を育てるということと、もう1つに、合わせてさっき言いましたように、生涯教育として大学を活用していただけたらいいかなと、そんなふうに思っています。
 これが下村文部科学大臣の言われたことです。
 それから、次の資料としては、文部科学白書があると思うんですが、実際にはこういう本がことしの7月から8月に出たんですが、こんな厚いもんですからこの一部なんですが、きょうのテーマに沿ったので少しだけ。タイトルは「2020新たな成長に向けて 教育再生に向けた取組の加速」というのがありますけれども、1枚あけていただきますと、いきなりグローバル人材の育成ってあります。これは、皆さんも間違えると思うんですが、すぐに小中高を通しての英語教育の強化と書いてあるんですが、今まで英語を教えるほうがやってなかったもんですから、それをいきなりやらされるというのはかなりハードだということは聞いておりますけれども、いずれにしましても、初等、中等教育段階においてのグローバル人材育成を考えるときが来たというように考えていただいたらいいと思います。本学の場合は、先生方の大部分の人が留学していますので、英語はうまい下手は別として、話せるということと、それからそういう機材をそろえてますので、みんなやってますが、17ページの一番下にありますように、小中高等学校を通じた英語教育の強化というので、国のほうは力を入れてますし、それから右側のページ、18ページにきてスーパーグローバルハイスクール、ハイスクールですから、高校段階でそういうような国際的に活躍できる人材を育成しようということで、これも大分お金をつぎ込んでます。
 それから国際バカロレアというのは、これはグローバル人材を育てるときの教育プログラムなんですが、これをとっていると留学しやすいとか、そういうような利点があるもんですから、一種の入学資格ですね、それとしてこれを使う。日本の場合はかなり少ない、十何校だったんですが、これを200校までふやして、資格をとれば大学に入学できるよと、こういうようなものもやろうと。
 それから、4番の社会総掛かりで行う高校生留学促進事業というのは、さっきは大学生だったんですが、高校生も積極的にやりますよと。2週間以上1年未満ということで、これもお金がついているということです。
 それから、高等学校教育段階におけるグローバル人材育成ってありますが、これはグローバル人材育成コミュニティの創設とか、それからいろいろ書いてありますけれども、これが「トビタテ!留学JAPAN」って先ほど言いましたものでして、ことしからですがこれも動き始めて、これはなぜかと言いますと、19ページの上から2行目、3行目にありますように、最近若い人が留学しなくなったよって書いてあるんですね。そこで、現在大体6万人ぐらいしか海外に行ってないんで、これを何とか2倍の12万人、2020の東京オリンピック・パラリンピックの年までを目標に。それから高校生も現在3万人を何とか6万人まで持っていこうということで、企業といいますか、財界にもお願いして、こういうのがことしの2月にできたばっかりなんですが、もう既に1期生がこの8月から海外に実際に行くというようになりました。
 それから、33ページのほうを見ていただきますと、教育振興基本計画という名前があるんですが、こういうような中で、これからの教育はどういうふうにしていくべきかというので、いろいろ話し合いがされて、25年の4月25日にその答申がまとまりました。いろいろ書いてあるんですが、第1部総論で、やはり自立、協働、創造と、この3つの理念に沿っていろいろやる。例えば社会を生き抜く力の養成、未来への飛躍を実現する人材の育成、それから学びのセーフティネットの構築、それから絆づくりと活力あるコミュニティの形成と、こういうようなものを総論の中でやって、その方向性として、第2部のところに、社会を生き抜く力の養成、それからAとして未来への飛躍を表現する人材の養成、それから新たな価値を創造する人材やグローバル人材等の養成、それから学びのセーフティネットの構築、それから絆づくりと活力あるコミュニティの形成・互助・共助による活力あるコミュニティの形成、こういうようなタイトルだけ見ると何か堅苦しいんですが、こういうようなものを教育の振興の基本的な理念といいますか、計画としてこれをやっていこうと、こういうようになっております。
 これはまたお読みいただくということで、次に、38ページに飛びますけれども、ここに中央教育審議会による審議状況というのがありますけれども、要するにこの教育審議会では、教育の振興、生涯学習の推進、スポーツの振興というようなことで、静岡でもさっき言いました去年の会議で、何か一芸に秀でている人はどんどん大学へやったらいいじゃないかということで皆さん言われまして、昔は飛び級が当たり前だったんだよというようなことを言われたんですが、今もスキーのジャンプで高梨沙羅ちゃんっていますよね。彼女は1年行く前にもう高校の資格取っちゃったんですよね。だからそうしてみると、そういうやり方もあって、一芸に秀でているとそういうのもあるなと。だから、それでずっとやっていくのなら、僕は問題ないし、ほかのスポーツでもそうで、今、バドミントンも強い人いましたよね。高校2年生ぐらいで。静岡県でも足の速い人もいますけれども、いろいろそういうようなことも含めて考えていくときがきているのかなと。
 最近の動きというのは38ページの下のほうにありますが、この第2期の教育振興基本計画におきましては、自立、協働、創造という中で、社会を生き抜く力をやっぱり養成すべきだと。最近、新聞見ても17歳ぐらいの女性が残念ながら殺されたり、そういう嫌な事件が多いんですよね。それからこの前も、小さい子が誘拐されたりというのもあったし、何でこうなっちゃったのかなというのと、それから最近はドラッグですよね。あれもやっぱりちゃんとした教育してないからそうなっちゃってるのかなと思って、この間オープンキャンパスがあったんですが、それも全員高校生が来ましたので注意したんですが、そういうようなことで、大学に入ってくる人には注意できるんですが、高校生にはなかなかできないもんですから。去年沼津で話をしたんですが、小中高大の連携といいますか、そういうのも必要かなと思ってお話ししたことがあるんですけれども、だから今は高大連携、高大連携って言うけれども、そうじゃなくて、小学校からいろいろな情報を中学へやれば、何か体調が悪いというのもわかりますので、あるいは精神的にとか、ちょっと調子悪いよというそういう情報をいただければ、発達障害も含めてですが、もう大学も全部それに対応していきますので、その情報共有というか、交換というか、そういうのも必要かなと思っております。
 そして、ここにもありますように、特に大学のほうでは、大学のガバナンスの改革の推進というのがありますし、それから39ページのほうですが、高大接続・大学入試改革、これは先ほども言いました。それからあと道徳教育ってあるんですが、これも何が道徳かというのも難しいんですけれども、私は実は、入学式で1時間のセレモニーが終わると、10分間で服を着がえて、入学生、その御父兄、それから先生方、グランシップにみんないてくれるので、その中で学長1時限目の授業って、20〜30分ですけれども、その中で私の思いもそうだし、彼らにぜひ何かを自分の中に育てて、そして出ていってほしいというようなことで、いろいろ自分なりのやるんですけれども、何かそういうコミュニケーションが必要だというのが1点。やっぱりコミュニケーションがないんですよね。僕はきのうもそうなんですが、学生がランチミーティングでお弁当食べに来るんですよ、学長室へ。きのうも5人来たもんで、全部うちの学生だと思ってしゃべってたら、じゃあ全部名前と顔までわからないんで、名前と所属書いてって言ったら、1人静岡農業高校って書いたんですよ。違う違う、高校の名前じゃなくて学部の名前書いてよって言ったら、それが何と本当に静岡農業高校2年生なんですよ。うちの大学の学生のサークルに入ってるんですよ。え、初めてだよねって言ったら、いや、ほかのサークルでもみんないますって言うんです。もう自然に学生はやってるんですよね。だからそういう意味では、高校と大学って壁がない。うちは全然壁もないし塀もないんですが、そういう感じでみんなやってるんですよね。だから、僕らがおくれてるんですよ、よく考えてみると。だから、僕はそれはいいことだと思うし、ぜひやってほしいなと思ってますけれども。
 それから道徳教育のほうも、何か先輩からだと割合スムーズに受け入れるんですよね。だから、先輩を教育しておくと、彼らが仲介してくれるなと思って。何か教員が教えるというよりも、教員が大学生を指導する、あるいは大学生が高校へ行ってやる、大学生が中学へ行ってやる。部活なんて今、そうなんですよね。部活の指導にうちの大学生がいろいろ中学へ行ってやってますので、そういうふうにして、うまく若い人同士の接触というか、それが僕は大事かなと思っています。
 それからその下に教育再生実行会議、これもいろいろといじめ対策やら何やら、それから教育委員会がどうのこうのとかいろいろ言われているんですが、これもあるもんですから。知事は成績を全部出せとかって言うんですが、でもよく考えてみると、この前、小学生の国語がビリだとかって。1番が秋田ですよね。でも、高校生ぐらいになると、秋田っていうのは35位ぐらいじゃないですか。中学かな。静岡県はずっといいんですよね、11位ぐらいで。僕もそうですけど、大器晩成なんですよ。僕も知事と一緒に学長やってるもんで、だからあんまり急ぐよりも、個人差がありますし、ちょっとその辺も含めて考えるというのも大事かなという感じがします。
 これからの大学教育というのなんですが、41ページに少し第3次提言で書いてありますが、4と書いてある3行ぐらい下に、この中ではグローバル化に対応した教育環境づくりを進めること。Aとして、社会をけん引するイノベーション創出のための教育・研究環境づくりを進めること、3番、学生を鍛え上げ社会に送り出す教育機能を強化すること、4番、大学等における社会人の学び直し機能を強化する。本学でも大体年間200人の方が、最高齢は八十何歳だと思いますが、普通に授業を受けてます。そういう方はみんな前にいらっしゃいますので、先生のお父さん、あるいはそれ以上の方もいらっしゃいますが、あれいいんですよね。1人いてくれると学生がみんな静かになるんですよ。おじいちゃんがちゃんと見てますのでね。200人もいますので。授業料は安いんですよ。半分か3分の1だと思います。試験も受けないから。聴講ですので。もちろん無料のセミナーもいっぱいやってますけれども。
 それから、5番目として大学のガバナンス改革、こういうようなことを積極的に進めるようにということで、現に動いています。
 それから高大接続について、それから大学入学者選抜のあり方と。僕もあんまり入試、入試っていうよりも、入ってからどうするかというのを、なぜかというと、うちは大学院と両方でやると、年間30日は入試やってるんですよ。なぜかというと、前期試験、中期試験、後期試験ありますよね。それから大学入試センター試験ありますよね。それから推薦入試があります。これが学部で5回やるんですよね。あと大学院の修士と博士を数えると大体30日ぐらいになるんですよ。採点もありますのでね。試験日は十二、三日ですけど。採点から、出題するための問題作成から全部というと、すごい労力なんですね。だから、そういう意味では、それも大事ですけれども、あるハードルをクリアしてきたらば、もう中へ入ってから鍛えようと。
 それから先生方にも言ってるんですけれども、専門だけを教えるんだと専門ばかになっちゃうんで、やっぱり人ととしてどうなのかと。例えば時間もちゃんと守れるとか、挨拶もできる。最低のことですけれども、高校までやられるかもしれない、大学に入るとなかなか挨拶しなかったんですが、僕はそういうことで、もう6年間学長で1時限目の授業をやりましたので、ほとんどの学生が僕を知ってるので、みんな挨拶をしますよね。黙って行く子はほとんどいない、大体3,500人ですが、やっぱりこちらのほうの考え方次第かなと思ってはいるんですけどね。ただ、それが実際社会人になってからも挨拶してくれるかどうか、ちょっとわからないですけれども、まず自分からやることはみんなにはいいのかなと思っております。
 あと高大接続等とありますが、あとは皆さんにお読みいただけたらいいかなと思っております。
 最後にちょっとだけ、57ページを見ていただきますと、ここにもグローバル人材の育成って書いてありまして、グローバル化が加速する中で、日本人としてのアイデンティティや日本の文化に対する深い理解を前提として、豊かな語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、課題発見・解決能力、異文化理解の精神等を身につけて、さまざまな分野で活躍できるグローバル人材の育成が重要ですと書いてあります。
 確かにそうなんですけれども、ちょっとファジーな部分もあるので、一芸に秀でてそれを全うし、そして世界を股にかけて歩けば、それはそれでグローバル人材になろうと私は思います。
 科学技術を担う人材育成、これもさっきの有馬先生もそうですし、うちの理事長をやられている本庶先生も、今度台湾にできたアジアのノーベル賞と言われる唐奨の第1回を受賞されます。たしか9月18日だと思いますけれども、そういうようなことですばらしい先生方がいらっしゃいますので、できるだけそういう先生には若い人に話をしていただきたいと。僕も山中先生を4月22日にお呼びしました。最初なかなか来てくれないんじゃないかなと思ったので、僕は毎年、京都賞のときに招待されていくので、去年11月に行ったときに山中先生とたまたま奥さんもいましたので、攻撃するなら奥さんだと思って、まずは奥さんと話をして、そしていろいろやっている中で、オール静岡でお呼びしたいと。これも戦略なんですね。うちの大学がお願いしますって言ったらまず来られません。なぜかというと、みんな手を挙げてますので、大学が。だから僕は、後から知事と安倍教育長さんにもお願いしたんですが、僕、話をつけてきたから、知事、静岡県で、教育委員会で、そしてうちでというようなことで、ただしうちの大学だけじゃなくて、実際には浜松医大さんも静大さんもみんな来てくれました。うちの学生の1,000人は、全部、谷田の大講堂で聞いたんですが、あとほかの大学の方にできるだけグランシップに集まってもらって。同時中継でいきますので、そういうようなこともやりました。だからやっぱり、専門性の高い著名な先生方には、学生がじかにやっていただくことがやっぱり人材の育成には大事かなという感じがしております。
 そして、あとその次の58ページに、やはりただ専門性ができればいいんじゃなくて、起業家とかイノベーター育成を目指したイノベーション・エコシステム構築ってありますが、確かにうちの大学でも産学連携って相当力入れてまして、今、全部で9名職員がいるんですけれども、8名大学で雇ってます。1人だけ県の職員がいます、主幹が。でも、主幹が一番上じゃないんですね。民間から僕がスカウトしてきて、今、プロパーをふやしてますので、そういうようにして、やっぱり県の職員をただ回すだけじゃなくて、僕は本当にやろうとしたらば、その専門の人を呼んでくるのがやっぱりいいのかなという感じがしています。
 それから女性研究者の活躍促進ということでは、今、日本がおくれているということで言われていますけれども、本学もできるだけそういうのでは努力していますし、次世代を担う人材の育成というのもこれからさらに大事になるかなと思っております。
 以下はまた皆さんお読みいただけたらよろしいかなと思います。
 時間の関係もありますので、最後にこういうのがあると思いますが、これは大学の宣伝というようにとられちゃうと困るんですが、私の考え方も含めて教育というもので、こういうのをディスカッションする場合には、先生方にもぜひお願いしたいのは、やっぱり現場を見られるということ、それから実際に学生たちとも話をするということ、そして答えを出していただけたらありがたいなと。なぜなら、私は実は今も講義をやらせてもらってるんですよ。やらせてもらってるというか、教科書もつくってますので、毎年薬学、食品栄養科学部、それから環境のほうですね。私の専門性を持っているもんですから、本もつくっています。今も書いていますし、そういうようなところで、1、2時間ずつ、薬学も2回講義させてもらうんですが、新人は聞いとけというようなことで先生方にも聞かせるんですが、いずれにしましても、ここの1ページには、左側が静岡県立大学谷田校舎、右側が短期大学部小鹿校舎。実は、今ちょうどでき上がったところなんですが、新しい看護学部というのをここにつくりまして、4階建てで県材を大分使ってつくっております。それからその下にあるのははばたきの橋というので、県立大学のマークは、富士山があって、駿河湾から若鳥が飛び立つというイメージなんですけれども、こういうようにしています。
 そして最近の話題からというので、この教育ということでいくと、少子化の進行、情報化、グローバル化、核家族化、地域コミュニティの弱体化というのがありますが、幼稚園、それから小中高生ですね、大学生、それぞれこういうようなことが言われている。待機児童の問題もありましたけれども、だんだん静岡県でも解消されてきましたし、小中高では授業理解度の低下とかいろいろ言われています。こういうものも、もう少しみんなで協力し合う。それからもう1つは、1つの大学で、例えばうちの大学だけで全部4年終わらなくて、静岡大学さんで少しやってもらうとか、東海大学さんでやってもらってもいいかなと、専門性が近い場合はですね。何かそういうふうにすると、さっきも言ったように、静岡県を離れてどこかへ行って県外でやるというのもあるし、学生だったら別にどこでもいいわけですよね。だから僕も公立大学が86あるもんで、公立大学同士の単位互換もあってもいいかなと、そんなふうにも思っております。
 それから、静岡県の教育というのは、これはやたらに言うと怒られちゃうかもしれないんですが、基本目標は「有徳の人」の育成というので言われています。そこに3つ書いてあります。みずからの資質・能力を伸長し、個人として自立した人。それから多様な生き方や価値観も認め、人とのかかわり合いを大切にする人。社会の一員としてよりよい社会づくりに参画し、行動する人。ここに書かれてあるのはすごくいいんですが、ただし小学生、中学生、高校生、いずれもよく見るとやっぱり少しずつ温度差があるもんですから、これをどういうように彼らが見るか。それで先生方は30人、40人を指導しなきゃならないものですから、なかなか難しい。そういう場合に、例えば大学生、高校生が、特に夏休み、あるいは土曜日しか使えないんですが、少し小中学校へ入っていってもいいのかなってそんな感じもします。既にクラブ活動なんていうのは指導に出てますので、教員にならなくても、そういうところで子供と接する、そうすると僕は、将来は自分も結婚してちゃんとこうしよう、ああしようとかいろいろなことも考えられるのかなと思って、いろいろなメリットもあるかなと。
 それから、縦の接続、横の連携ってあります。2ページの下にありますけれども、いわゆる縦の接続というのは、ライフステージに応じた学びを支えるということで、幼児期、青少年期、青年期ということであります。横のほうは家庭、学校、地域、職場が互いに学びを支え合うと、こういうようなことでやっていって、芸は文化活動ですね、それから武というのはスポーツ活動ですね、それから文と書いてありますが学習活動、やっぱりこういうようなものがうまくいって「有徳の人」ができ上がるんじゃないかと、そんなふうに思っております。
 それから3ページにいきますと、教育行政の基本方針、先生方にこんなこと言ってもいいのかどうかわからないんですけれども、私は自分が整理する意味でお話しさせていただいているんですが、「有徳の人」ということでは、それを積極的に実行するために方針1として、「有徳の人」の育成に向け、喫緊の課題や教育への今日的な要請に対応した実効性の高い教育行政を推進する。あるいは方針2として、家庭や地域等との連携により「有徳の人」を育む学校教育の充実を推進する。それから方針3として、県民1人1人のニーズに応じた学習環境づくりに努め、互いにかかわり合い、社会に参画し行動する「有徳の人」を生む生涯学習を推進すると。特に、僕は子供さんもそうですし、大学もそうなんですが、職場体験というか、インターンシップもそうなんですが、できるだけ外へ出してあげるというのも大事かなと思いました。子供たちの生活、意識の変容といいますか、そういうことによって成長していくし、それから社会というのも子供なりに把握する。お父さんの職場はこうだとか、あるいはお母さんもこうやって頑張っているよというようなことも含めて、あるいは社会はこうやって回っているんだというようなことで、特に大学生だと、右側の下のほうに書いてある、若者自身の資質等をめぐる課題として、勤労観、職業観が未熟であったとか、社会人、職業人としてこれから頑張らなくちゃと、それから意識の高揚というか、そういうようなものはだんだん生まれてくるのかなと思っています。
 そういう中で考えていくと、4ページのように、学校教育に求められる課題って結構大きいんですね。やっぱり生きる力というか、これはいわゆる確かな学力、豊かな人間性、それから健康、体力の向上と。最近の学生さん、若い小中学生、高校生もそうですが、体力のある人はあるんですが、そうじゃない人も結構いるので、その辺も含めて、それが生きる力にもつながると。
 社会人、職業人としての自立した社会の形成者の育成。これはいろいろ生活を通してですけれども、学校にいるだけじゃなくて、いろいろなところでそれを目で見る、あるいは体験するというのが必要かなと。それがいわゆるキャリア教育にもつながるということで、本学にもキャリア支援センターってありまして、実は先生方ってあんまり職業を持ったことがないもので、私もそうですけれども、どうするかというと、銀行の人事課を終わってリタイアされた人を、銀行を余り特定するとまずいもんで、いろんな銀行の方に来ていただいて、アドバイスしてもらうんですね。学生がいわゆる面接試験に行くときも、そういう方にお願いします。先生方に言っても無理です。僕もそうですけれども、全然経験が。僕は面接受けるときは大学のときだけだったもので、それは無理ですので、やはり積極的にそういうような社会人にお願いしていると。
 それから、職場体験というのもいろいろそこに書いてありますけれども、多分県庁でもインターンシップってやられていると思うんですが、大学でもインターンシップを積極的にやろうということと、企業それぞれのところに先生方がまず行って御挨拶をして、それから学生を行かせて、そして終わると今度は職場の方を大学にお招きして、学生との意見交換会というのもやっております。
 さて、5ページのほうは小中連携を考えると。余りこういう言い方ってないんですね。小中連携というと、附属小学校とか、静岡大学さんってそうですね。多分静岡と島田と浜松ですかね。附属小、附属中ってあると思うんですが、あそこも高校はないんですよね。大学は静岡大学があるんで。だからなかなか小中高大とはいかないんで、そこはあれなんですが、それがいいとこかもしれない。わからないんですが。少なくとも義務教育の9年間ということでの小中連携というのも考えてみると、そこにありますような成果とか、あるいは今後の期待、問題点というのもありますね。
 それから、その中高一貫教育というのは、実際に日本にどのぐらいあるかというのは、ちょっと実績が古いんですが、平成22年で、例えば同一学校で中高一貫教育をやってるのは、国立4、公立28、私立16、全部で48校とかって書いてありますが、それから併設型、連携型とありまして、これのいい点、悪い点というと変ですが、問題点もあるかもしれませんが、ただし大学への進学実績は結構高いんですね。それから、高校受験がないものですから、そういう意味では一貫教育はやりやすいと。
 それから6ページのほうでは、中高一貫教育のねらいと成果ということでは、さっきも言いましたような一貫教育によって相当思い切ったこともできるということと、異年齢といいますか、年齢差がありますけれども、中学と高校だと普通には連携してない限り、もう友達が全然違っちゃうんですが、今、こういうような高校も次第に出てきているというようなことでそこに書かれています。ただし、問題点としては、生徒間の学力差、学習意欲の低下、中だるみがあるとかね、教員の負担増もあるよと。それからその下には、中高大連携によるこれからの教育実践モデルの構築ということで、例として横浜国立大学ですけれども、中学、高校、大学と、こういうようにいっています。そういう中で問題解決力を身につけるということでは、神奈川の中等教育の先導的モデルとして皆さんからいろいろと注目されているということであります。
 そして7ページ目は、高大の連携ということでは、今、本学含めてやっているところなんですが、高校生が大学の授業を受けて、そして単位をとるということもある程度は可能になっています。それから公開講座、もちろん通常の授業も開放しています。それから公開講座では、いろいろと場所を変えたり、あるいはテレビ会議もやっていますけれども、そこに書いてある学部はやっていますが、これもどうぞ積極的にやってくださいと。それから出前講義については、それぞれ高校に毎年100人ぐらいの先生が行って、お邪魔していると思うんですが、そういうので高校生にも授業をやったり、こっちへ来てもらうだけじゃなくて、先生方が出ていくと。それからもう1つは、博士号をとったけれどもまだ就職がないよという人、これをポスドクというんですが、その人たちが今は中学、高校へ行って先生方の授業のお手伝いをしたり、実習のお手伝いをしていますということです。
 私はそこで簡単なまとめとしては、若者はやっぱり夢を持ち、夢に向かって行動することを望んでいる。若者は地域、日本、世界ではばたくことを望んでいる。そのための環境づくりを、もちろん大学もそうなんですけれども、ぜひ皆さんと御一緒させていただければありがたいと、そういうように思っております。
 8ページからですけれども、残された数分を使ってやらせていただきますが、それではそれだけ言うのなら自分の大学はどうやっているかというので、自分の略歴も含めてお話しさせていただきますと、私は1942年10月12日生まれなものですから、もうすぐ72歳なんですけれども、原というのは沼津の西側のほうですが、ここの小中学校を出て沼津東、それから静岡薬科大学に来て、ドクターを出て、それから薬学に17年奉職。それから昭和62年に静岡県立大学になって、食品栄養科学部に移って、専門はほとんど変わりません。それで教員を22年やりまして、その間に学生部長とか食品栄養科学部長とか生活健康科学研究科長をやって、それで2007年に副学長になりまして、それから2年、このときはまだ教員やってましたけれども、2009年の3月に学長を拝命いたしまして、現在はフーズ・サイエンスセンター――静岡県の中部地域で、今、500社ほど入ってるんですけれども――ここのセンター長、これも結構仕事が多いんですが、楽しんでやらせていただいています。それから大学ネットワーク静岡の会長をしばらくやってるんですが、今はふじのくに大学コンソーシアムになりまして、ちょっと公立大学協会の仕事もあるものですから、副理事長にさせていただいてます。
 それで、県立大学の歴史も。もうこれは皆さん御存じのとおりなもんですから、9ページからちょっとだけ、私自身の考えることということで、大学というのは何ぞやということでいくと、やっぱり知の創造。学術研究の推進によって、その得たものを若い人たちに伝えるというのもありますので、まず知の創造、自分が研究しなきゃいけないと。知の継承、そこで得られた知識、あるいは論文ですね。それを教育を通じて若手に伝える。それで研究者あるいは技術者を養成すると。それからその養成するだけじゃなくて、今度その得られたものを知の発信ということで、これがある場合には国内に、ある場合には海外へということで、それが国際貢献にもなり、地域貢献にもなる。特に今、グローバル化、情報化、少子高齢化という中で、大学もかなり厳しい部分もあります。予算的にもだんだん少なくなっていますので、あとは知恵を使ってやっていこうと。なお、うちは就職率が大体99%ぐらいですが、やはり入学試験というのはただ受かればいいんじゃなくて、能力もそうですけれども、意欲、それから適性があるんですね。ここでひっかかっちゃうんですよ、割合。せっかく科学や薬学に入っても、退学しちゃうのがいるんですよ。なぜって言うと、いや、僕は合ってないからだめだって言って。だから親御さんがお越しになられて、いや、絶対先生何とか説得してくださいって言われるんだが、なかなか難しいんですね。御本人がもう無理だと言うもんで。だから僕は、うちの大学は途中でリタイアしてもいつでも門戸を開いてますので、就職も失敗してもまたどうぞいらっしゃいと。全部面倒見るようにしています。
 それから、本学の理念、目標については、もうこれは一般的なことでいいと思いますが、やはり我々は学生生活の質、QOLをクオリティ・オブ・ライフを重視した勉学環境をつくると、これは幸いに静岡県の御理解をいただいてできていると思います。
 それからあと、次の10ページは学部・研究科等の構成ということで、文理融合というのを書いてあるんですが、うちは理系というのは薬学部、食品栄養科学部、看護は社会科学だと思うんですが、あと国際関係、経情は文系って言うんですが、僕はあんまりそういうこと言うなと、文理融合だという言い方をして、ことしも文理融合でやるんならというので予算のほうも2000万ほどつけたんですけれども、全体では先生方の通常の研究費以外に特別に分ける研究費が1億数千万ありますので、それもいろいろな先生方が個人でやる場合だけじゃなくて、学外の先生とやる場合もつけるよというようなことでやっています。大学間交流も12カ国21大学、それから大学じゃなくて学部ごとの国際交流も7カ国11大学と、県内の大学との交流も積極的にやっています。
 私が学長になったとき、何かモットーと言いますか、キャッチフレーズが欲しいなと思って考えたのは、「個を拓き、強い絆で知を発信」と。要するに、個々の学部、あるいは個人が自分をまず磨いて、総合大学としての強い絆、あるいはその学部なり、それから学級ですね。そういうところで強い絆をもって知を発信と、英語でもそういうように書きました。「信頼と感謝」「いつも明るく、いつも努力、いつも青春」って、これは私が勝手に考えていることで、次へいきます。
 11ページなんですが、これ三位一体って、物すごくきつく言ってるのは、学生3,500人、教員350人、職員150人いますが、これが一体化しないと意味ないんですね。やっぱり教員が学生の10分の1近くいますので、先生方は何をしたらいいのかと。学生がいるから先生方いるんだよと。職員もそうなんだよと。この中で県からの正規の方は六十数名です。あとは有期雇用とか非常勤とかそういう方が入っています。三位一体ということで、先生方には強くお願いしております。
 平成19年に法人化されてからは、さらに先ほども言いましたように、大学のガバナンスというのは学長中心に進めております。
 それから大学生活を通しては、そこにありますような実験・実習、クラブ・サークル、人との交わり、語学研修・旅行、この国内外ってさっきも言いましたように、別に海外に行かなきゃできないわけじゃないんで、外国人が住んでるとこもいろいろありますし、それから大学関係でもいけますので、そういうようなこと、ボランティア、インターンシップ、アルバイト、こういうのも一生懸命やってくださいよと。大学は12ページにありますように、見る、聞く、話す、できるだけ易しく言わないと学生がついてこないもので、みずから考え行動する場所であると、大学は。やる気を表現できる場所。これは本当にできるんですね。それから個性を再発見する場所。私、何もできませんって言うけど、絶対どこかにいいとこあるんですよね。だから僕はそれを見つけてあげるのが教員じゃないのかなと。見る、聞く、話す、これをぜひ学生もねということで、キャンパスライフも4月から3月までいろいろありますので、そういう中で。
 一番下に僕が書いてあるのは、学長室ランチミーティング。そうですね、平均すると週1、2回は来てくれますね、学生が。僕と一緒にお弁当食べます、学長室で。それからはばたきカフェっていって、はばたき棟ってあるもんですから、そこで文系、理系関係なく、先生も学生も一緒になって軽食をつまみながら、サンドイッチとかね。それでじゃあ2時間英語で全部話そうとか、震災があったときは震災について減災をどうするか、うちの大学でできることとか、いろいろテーマを出して学生からも募集しています。
 それから僕、運動大好きなもんで学長杯争奪駅伝大会、それから学長1時限目の授業、これは先ほど言いましたね。それから講義及びセミナーへの参加ということでやっております。
 あと、その後は、語学教育の推進ということで、機器もおかげさまでそろえさせていただきましたので、個人でやるのがSALLといいまして、STUDIOというのはむしろグループ学習する場合にはこんな形でと。海外に研修へ行った学生はこんな感じ。それから図書館もこうなってますが、1つだけLCフロアってあるんですが、これラーニングコモンズといいまして、皆さん多分図書館ではしゃべっちゃいけないとか言われてますよね。ここはしゃべるとこなんですよ。だからこれ丸く、5、6人で座るんですが、がんがんしゃべっていいんですよ。普通の勉強する人はここにいませんので。
 もう1つ、うちの図書館では軽食はオーケーなんですよ。ただし場所は決めてあるんですけれども、コーヒー飲んだりサンドイッチ食べたりするのはオーケー。そういう部屋もちゃんとあります。だから昔と大分違って、図書館静かにしてではなくて、図書館しゃべるところもちゃんとある。随分変わってるんですね。ぜひ一度お越しいただくとありがたいなと思います。県民の日ももうすぐありますので。
 それから学生生活の支援ということでは、学生室もあります。それから就職内定率、学部学生99.1、大学院生97.7、これも大体100%いくんですが、皆さん御存じだと思いますが、3年後の離職率、あれが全国だと大体32%ぐらいだと思いますね。本学が13%ぐらいですね。相当気をつけているんですけれども、それでも離職する人がいるんですが、ただし僕は発想を変えると、嫌なところにいつまでもいなくてもいいし、あるいはキャリアアップするために離職するならいいじゃないというのもあるんですよね。だから、どんどん上がっていくのに、うちの会社、何だかいつまでも古いことをやらせるなというなら、もうやめてほかのもっといい会社に移ってもいいよと。そういうようなことで、大学に相談に来る場合には、これも幾ら、5年、10年前に卒業しても全然問題なくというのが1点と。
 もう1つ僕が会長になってからやったのは、例えばこの間も沖縄の名桜大学へ行ったんですが、あそこにも静岡県出身が二十何人いるんですよ。静岡に就職したいんだけれども、インフォメーションというか、情報が入らないので、いまは公立大学同士が情報交換できるようになりました。そういうようなことで、十数大学がお互いに卒業生で、例えば本学に進学している沖縄の学生については、名桜大学に言うと向こうが全部情報をくれると、こういうようなこともやっています。
 それからあと、ここに発行誌も。これ、アンドユーというのが一番右手にありますが、これは学生がつくっているものですね。いろいろあります。
 それから次が大学祭。剣祭というのは谷田のほう。橘花祭というのは短大のほうですね。僕、両方とも行くもんですからいろいろやっていますが。
 それから留学生交流会。これ百何十人かで参加しているんですが、静岡県からも国際交流の関係している皆さんがお越しいただけるのと、市の国際交流委員会もそうですし、下宿させてくださっている方々も集うもんですから、学生が、費用は全部大学が出しますが、お国自慢のお料理をつくってくれるんですね。十二、三カ国ありますので。学生は民族衣装に着がえて踊ったり歌ったりしてくれると。もちろん日本人も着物着て踊ったりします。
 それから学長杯争奪駅伝大会。私が学長になって企画したもので、今、第5回まできて、今度第6回です。
 開学記念行事というのは、4月20日に本学は開学してるんですが、山中先生のあれがあったものですから、ことしは4月22日にしましてお越しいただきました。また11月に山中先生と会うんですけど。
 はばたきカフェというのはさっきも言いました。僕が学生と一緒にここで話をしたりします。
 学長室ランチミーティング。こんな感じで来るんですよ。30人来たときは、もう1人で机を1階から上げて必死でやりました。学長室は男が自分しかいないんで。
 それから就職内定率と国家試験合格率のほうは18ページにございます。それから奨学金制度なんですが、第1種で無利子とか有利子とかいろいろあります。それから地元の奨学金も3万円から5万円で13団体より39人がいただいています。
 それから授業料免除者ですが、これ、ちょっとお願いがあるんですが、実は国のほうは学生の授業料免除が12.5%を目指しているんですよ。ところが本学の場合、前期後期でこのぐらいなもんで、さっきの3,500人のうちの210人というと大分少ないですよね。ということで、これ前期後期だと3,500人掛ける2倍になるんですよね。前期3,500人、後期3,500人で両方足すと7,000人いて、そのうち210人だけが授業料免除だと、7,000分の210ですから3%から4%。公立大学は大体そうなんですよ。だもんで、これもきのうお願いに行ってきました。総務省と文部科学省に。
 それからあと、減額ってありますが、私が学長になってから、100%免除ばかりじゃなくて、50%免除もお願いしたいということでやって、今、121人。だから前期後期だと60、60ぐらいですね。授業料半分。今、やっぱりいろいろな方が多いんですよ。お父さんが亡くなっちゃった、病気だとか、離婚しちゃってお母さんだけで子供が2人、3人いると。何とかしてほしいというのがありますので、そうしてます。
 明るいニュースだと、19ページにありますように学生表彰制度というのも幾つかつくってあります。これも皆さんの浄財をいただいているのもあります。それから文化の丘というのは静岡県立大学の近くにあるもの。それから国際交流があります。
 それから20ページの下のほうのCOC事業というのは、静岡県、静岡市、牧之原市と共同で出しましたけれども、体の健康、心の健康、地域の健康、ふじのくに健康長寿拠点ということで、これはこれから5年間ということで、今この中身をさらに精査しているところで、またできたら皆さんにもお諮りしたいと思います。
 それから21ページは、そのことでは学生がもう既に地域といろいろなことをやっているというのも、2つに書いてあります。だから、僕らは学生にやらせるんじゃなくて、学生がみずからいろいろやっているのを少し声かけてあげて、それをさらに発展的に、それで予算がつくともっと勢いがつくというようなことで、その学生をできるだけ前に出して地域と一緒にということでやっています。
 それから22ページのほうですが、「トビタテ!留学JAPAN」というのは、これがさっきも言いました本年度から国のほうで動かしていて、海外へ行くにはこういうコースをどれかを選びなさいと、平成27年度からは地域人材コースというのもつくるよということで、来年からは1,000人ずつですけれども、本学含めて静岡県の各大学もみんなで協力しようというので声をかけたいと思います。
 本当の最後なんですが、これからの大学力を考えるということでは、僕は学生がいて教員がいて職員いて、それぞれの力をやっぱり発揮して、1足す1足す1が3にとどまることなく、4、5、6といくように、それをやるのがマネジメント力、学長の力かなと、そんなふうに思っておりまして、これからもぜひ皆様にはいろいろな面でアドバイスいただけたらと思います。
 ちょっと超過しましたけれども、以上で私のほうのお話を終わりにします。どうぞこのあとは御質問、何なりとお願いしたいと思います。

○渥美委員長
 ありがとうございました。
 木苗先生からの御意見陳述は以上でございまして、これよりは質疑に入りたいと思います。
 委員の方々にお願いいたします。質問はまとめてではなく、一問一答方式でお願いしたいと思います。よろしいですね。
 それでは御発言をお願いいたします。

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