本会議会議録
委員会補足文書
平成30年1月社会資本・まちづくり特別委員会
委員間討議の開始、委員間討議の終了 【 討議 】 発言日: 01/12/2018 会派名: |
○中澤(通)委員長
これより、調査報告書の作成に向けた委員間討議を行います。
前回までの委員会において、各委員の皆様や参考人からいただいた御意見を踏まえ、正副委員長で取りまとめた報告書原案を事前に送付させていただきました。
本日は、まず、私から正副委員長案の内容を説明し、その後、委員の皆様から御意見をいただき、報告書を取りまとめていきたいと思います。
それでは、資料1の報告書案をごらんください。
まず、1ページに調査の概要、委員会の運営方針、調査の観点が記載してあります。
2ページからは、第3回委員会で調査いたしました関係部局の取り組み状況が記載してあります。
8ページからは、9月に行いました茨城県他の先進地調査の概要が記載してあります。
15ページからは、第4回及び第5回の委員会で行いました参考人からの意見聴取の概要が記載してあります。
そして、これらの調査結果並びに委員間討議の結果を踏まえた当委員会としての提言は、32ページからの記載となります。
提言は大きく4つございます。
まず、提言1として、人口減少社会を見据えたまちづくり、次に提言2として、防災・減災機能の強化、次に提言3として、効果的、効率的な社会資本の整備、最後に提言4として、今後のまちづくりのあり方であります。
最後に資料編として、38ページに別表1で委員会の活動状況、39ページに別表2で委員名簿を添付してあります。
なお、32ページからの提言部分につきましては、資料2として報告書から抜粋したので、そちらを御利用ください。
その他、資料3で、提言に係る意見一覧として、これまでの各委員の御意見を取りまとめましたので、御参考にしてください。
それでは、提言部分などにつきまして、御意見などがありましたら、御発言をお願いをいたします。
自由討議とさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
御自由に御発言ください。
最終的には提言項目、資料2にありますように、それぞれの提言が4つに分かれていますので、これらについて取りまとめてありますが、どうしてもここは修正したい、取り入れたいということがあれば、そこを中心に御発言いただければと思っております。
どうでしょう。鈴木委員、何かありますか。
○鈴木(智)委員
私の意見もかなり取り入れていただきましたので、逆に感謝申し上げます。ありがとうございます。
○中澤(通)委員長
江間委員、どうですか。
○江間委員
それでは、何点か。
コンパクトシティーという言葉が最初に出てくるということで。視察で柏市へ行って、ああいう町は、かなり行政指導というか、主導でやったなと。あと企業等の主導でやった感がありまして、あの場所だからああいうコンセプトがあったというのがあります。ただコンパクトにするだけだと、やっぱりその町の事情にどこまで合っているかというのがあると思いますので、やはりコンセプトを明確にしたコンパクトシティーという部分をどこかに入れていただいたほうがいいかなと思ったのが1つですね。
それと、同じ提言1で行政の指導力というところがありますが、これも私が今言ったこととちょっとつながるかもしれませんが、やっぱり住民とかその地域の文化と連携がちゃんとできないと、そのコンセプトが生まれないと思いますので、行政の指導力って断言しちゃうと、ちょっと強過ぎるかなという感じがしました。連携の強化とか、その辺がどうかなという気がしました。
あともう1つ、言葉の意味なんですが、最後のページの提言4の(2)の真ん中辺に、市町との連携で、「県がそれに取り組もうとしても、市町が呼応して協働の姿勢を示さなければ」とありますが、この協働という言葉は、県と市が一緒にやるときに使う言葉なのか。県民と一緒にやるときに使う言葉なのかなと僕は思っていたもんですから、この言葉の意味合いをちょっと確認させてもらいたいなと思いました。
○中澤(通)委員長
それでは、今言われた最後の――順序は逆になりますけれども――ここの意味は、これは、いわゆる市町なんでね。住民じゃないんだよね。
○天野(進)委員
その前に、この協働という言葉は、静岡弁だろう。こんなの、全国ネットで使ってるかい。ここだけの言葉でしょう。静岡県でつくった言葉だと思うよ。
○増田委員
協働とか協創という単語は、一応ありますね、行政用語で。この協働と、あと、働を創造する創にする協創ですね。
○鈴木(洋)委員
浜松では協働センターって、この字を使ってますね。
○天野(進)委員
ああ、そう。今は雰囲気で日本語つくってるじゃん、そこらじゅうで勝手に。だから、本当に国語で認知されている言葉以外に使う場合には、括弧書きとかにするべきだと思うんだよな。
○中澤(通)委員長
では、そこは、趣旨は県と市町との関係ということで御理解いただいて、言葉で、もし何か疑義があって、訂正しなければならなかったら、ここは適宜変えさせていただくということで、御理解ください。
それで、今、お話があった部分で、コンパクトシティーのことですが、コンセプトがきちっとあればということで、具体的に江間さん、ここをこうしたらというのが何か。
○江間委員
特にこの文章をこう変えるという明確な私の意見もないもんですから、もしそれが入るような形が、委員長、副委員長の御判断で、あれば入れていただければという程度で結構です。
○中澤(通)委員長
わかりました。では検討してみたいと思っていますので、それは御一任ください。
もう1つは、次の行政の指導力ですけれども、これについては、趣旨は連携の強化だから。
○江間委員
タイトルを、行政の指導力って言っちゃうと、コンパクトシティーは本当に行政主導でつくられていくんじゃないかというイメージがわいたもんですから。行政の指導力と住民との連携強化とか、そういう表現をちょっと思ったんですけれども、これも委員長の御判断で決めていただければと思います。
○中澤(通)委員長
趣旨については、基本的には行政もきちっとしていかないと、物事は進まないねと。どっちが先かということにもなるんですけどね。住民の理解も当然、ベースとしては不可欠ですから、そのことを踏まえて、行政がきちっとした方向づけをしていくということですので、その趣旨については御理解いただいたということで、中身について今のような御意見があれば、また検討をさせていただきたいと思っております。御一任ください。
ほかにどうでしょう。
○三ッ谷委員
今も出てたけど、32ページの(1)のアメリカの事例は、本当にコンパクトシティーの事例として、いい例なのかね。家から出て、車で40分も走らなきゃ隣の家へ行けないなんか、ざらにある。そこが、小さく、車を使わないでいい町にしましょうと。それをコンパクトシティーという表現で使うのと、今、静岡県で我々が考えているのとは、意味がちょっと違うじゃないかなと思うんだけど、どう。
○中澤(通)委員長
まず、理想像もいろいろあるでしょうけどね。
鈴木委員、どうぞ。
○鈴木(智)委員
ここは私が紹介しました後、参考人の川口さんもよく御存じで話が出てますので。これは関係ないって言えば関係ないですけど、先行事例であるのはもちろん、もともとコンパクトにしようという趣旨があったわけじゃなく、もともとは、自動車社会が進む中で、それでは町がどんどんすたれていくよと、それじゃいかんよねと。あと周りに豊かな自然ですとか、農村の環境があったものですから、それを守るには、やはり市街地がこれ以上無秩序になるのをやめようと、そういう2点の理由から、結果的にコンパクトシティーになったということです。ですから、見ていただければ一目瞭然かと思うんですが、いわゆるコンパクトシティーというと、今は大体、LRTをつくるところが多かったりするわけですが、そのLRTの先進地がまさにオレゴンのこのポートランドです。もちろんこれだけが成功例というわけじゃないんですけれども、1つの例であることは、私は間違いないと思います。
○中澤(通)委員長
今言われたこともあって、非常に魅力的だなと私も感じるんですが、確かに全てが当てはまるわけじゃない。ただ、実験都市でもないけれども、現実にそういうまちづくりをしていったことは事実ですので、1つの参考事例として挙げたということです。それぞれの町の成り立ちが、日本においてもまた違うわけですから、それはそれで、理想像でもないけれども、成功事例として掲げることは、具体例としてはいいんじゃないかなと思ってますけどね。その程度で考えていただきたい。
○三ッ谷委員
今の例で言えば、ラスベガスだってコンパクトシティーなのよね。あんな砂漠のど真ん中に、観光産業だけで1つの地域ゾーンを形成して、別に広がろうとしているわけじゃない。新陳代謝を中でしているんでしょうけれども、そういう意味では、アメリカというどでかい国の中で、ああいうものができるというのはコンパクトシティーであって。我々の日本は、日本中がコンパクトシティーのようなもんだから、そういう気持ちがあったから聞いただけで、別にいいですよ。
○中澤(通)委員長
御理解いただければ、そういう形でしていただきたいと思っていますので、お願いいたします。
ほかにどうでしょう。
深澤委員、どうですか。
○深澤委員
もう、まとめの段階で、現実的には対案があるわけじゃないのですが、私も三ッ谷委員がおっしゃったところが、ちょっと。事例は理解できますけれども、ポートランドをまねろみたいな提言になっていて、また、2カ所で文脈的にポートランドって出てるので、ここは1つにまとめたほうがいいのかなという感じはします。
それと、コンパクトプラスネットワークを推進すると書かれてるのと、その2段落目は、コンパクトシティーの成功例としてと文章が始まってて、コンパクトプラスネットワークというのと、コンパクトシティーって、ここで使っている意味は同じなのかどうかが、ちょっとわからなかったんです。要は、コンパクトプラスネットワークを目指していくのと、コンパクトシティーを目指していくのって、若干違うのかなという感じがするので。コンパクトプラスネットワークというのは、どちらかというとコンパクトシティーよりも、もともとの昔ながらの集落というか、地域を生かして、そこをつないでいくみたいな意味で、コンパクトシティーよりは緩やかな方向性の気がして、コンパクトシティーというのは行政が進めていますけれど、何となくコンパクトプラスネットワークという言葉のほうを生かしたほうがいいのかなと、個人的には感じがいたします。
コンパクトプラスネットワークも、実際には、現実に狙っている地域も、また苦労が多いので、コンパクトプラスネットワークの何か細かなケアをしてほしいという思いが非常にありますので。ここの輪郭をもう少ししっかり描いてもらったほうがいいなというのが個人的な意見です。
○中澤(通)委員長
そうですね。断定的にここだけということではない、基本的にはプラスネットワークという言葉もありますのでね。
○天野(進)委員
鈴木委員、このポートランドは若者たちの町か。年寄りの町じゃないのかい。
○鈴木(智)委員
いや、ここはむしろ若者の間でかなり人気がある。
○天野(進)委員
若者たちの人気があるって、そこに若者たちが住みついて、生活していくの。職場はどうなるの。
○鈴木(智)委員
職場は、大きな企業は余りないんですね。地場産業で。唯一ナイキの本社が近くにあるんで、そのナイキ関連の業者ですとか。あとは、大体その町の中で、自分たちのオリジナルブランドを立ち上げてやっているお店がかなり多いところです。
○天野(進)委員
ただ現実の社会を考えたときに、そんなことで生活ができていくの。例えば日本の社会で考えたときに。おれは大変だと思うよ、そういうのは。外面的には物すごくいい町で住んでみたいなと思うかもわからないけれども、住んじゃったら困っちゃうという町でもあるんじゃないのかな。そういう町は相当あると思うんだけれども。
○鈴木(智)委員
ここは少なくとも今、何年か前に全米で一番人気のある町になったところでもございますし、ですから人口はどんどん流入して、それに伴ってホームレスも実はふえているというところもあるんですけれども、ただ、先ほど言ったとおり、開発制限をしているところなもんですから、住宅が不足をして困っていて、開発とコンパクトをいかに両立しようかって、むしろそれが今、課題です。しかもそこにホームレスの問題もある。
○中澤(通)委員長
外から見て住みやすいと思うところと、住んでいる人の実感というのは、やっぱり違うんだよね。 産業だって何にもないのにどうしてそこに住んでるのって言っても、それぞれの住みたい気持ちが違うからね。だから、別に大きな収入じゃなくても、地場でやれるからいいじゃないのと。そうすると、それはもう感性の問題だから、外から見て生活できるかできないか、年収がそんなに多くないのに、よくやっていけるねというのは、他人が考えることだよね。
それでは、いろいろあるでしょうけれども、趣旨はそういうことで、1つの例として挙げたことで、委員会の中でも出てましたので入れてあります。それぞれ1つの例として挙げるのも、決して悪いことではないかなと思っていますので、御理解いただければと思っています。
○三ッ谷委員
提言4の真ん中に公共交通のあり方、自動車の利用の仕方というのがあるじゃない。私は、エコエネルギーの利用というのを、入れなきゃいかんじゃないかなと思う。
去年ヨーロッパへ行かせてもらったときに、マッターホルンの下の町では、オール電気自動車なんだね。だから、町へ入るには電車で行くか、電気自動車以外は、自転車じゃなきゃ行けないよと。そういう小さな、人口は1,000人いるかいないかの山村のきれいなところで、そういうことを考えると、自動車の利用の仕方も大事だけれども、自動車を含めた輸送機器のエネルギーの話も、やっぱりつけ加えるのはどうかなと。エネルギーは、車だけじゃなくて、住宅環境のことも含めてだから、入れていただけないかなということです。
○中澤(通)委員長
省エネのことですね。必要なのかもしれないね。それは、また検討します。
それでは、よろしいですか。それぞれ短い時間ですけれども、皆さん方が御協議いただいた中での提言ですけれども。
大石委員、何かある。いいですか。
○大石委員
いや大丈夫です。
○中澤(通)委員長
いいですか。
鈴木委員、途中からですが、何か言いたいことたくさんあるんじゃないかな。
○鈴木(洋)委員
本当に途中ですよね。資料として読ませていただきました。
○中澤(通)委員長
よろしいですか。
出尽くしたというわけでもないかもしれませんが、ここで委員間討議を終了したいと思います。
それでは、本日、各委員から御指摘いただきました内容を参考に、報告書の見直しをいたしますが、最終的な取りまとめは、正副委員長に御一任いただくことで、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と言う者あり)
それでは、そのようにさせていただきます。
正副委員長で取りまとめた報告書につきましては、2月上旬に皆様にお届けした後、当委員会の報告書として2月定例会開会日に議長に提出する予定でおります。
また、2月定例会で調査報告書を議場配付の上、私から報告をする予定でありますので、御了承を願います。
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