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委員会会議録

質問文書

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平成26年8月次世代人材育成特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:08/20/2014
会派名:ふじのくに県議団


○阿部委員
 それでは一問一答でやらせていただきます。
 この委員会の目的というのは、正副委員長の協議で目的を整理する中で、世界が魅力を感じる日本というのは何か、世界がこれからどんな日本人を必要としているかということを議論することだろうなと思っていますので、あえて海外から日本を見たという観点で質問をさせていただきます。
 1問目なんですが、教育内容の国際性、国際標準化について、どうお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。これは、フィリピンからの高校生から言われて、目からうろこだったんですが、因数分解を勉強していますけど、フィリピンでは因数分解を計算機でやりますと。なぜならば、日常で因数分解を使うことはめったにありませんと。日本では将来使う可能性のない勉強が多過ぎると。もっとそれよりも必要な勉強があるんじゃないんですかという素朴な疑問をぶつけられました。先生も私も何も答えられない。いや、そうかもしれないと。そういう意味で、日本の教育内容というのは、国際標準化から外れてしまっているのではないかというふうに感じるものですから、そのあたりについてどう考えているのか、これは教育委員会、まず次長ないし教育監にぜひお答えをいただきたいと思います。

○水元教育監
 今、因数分解が具体的に出ましたけれども、確かに特に理数の分野では、済みません、相当私見が入りますけれども、学ぶ内容の問題と、それからそれをどこまで深めるかというところが、必ずしも今お話があるいろんな人材を育てるときの条件として、逆にマイナスの面がある場面もあるのかなというふうに思います。
 因数分解が、必要かどうかというのはいろいろな議論があると思いますが、さっき愛国心という言葉が出ましたけれども、その子自身が自分のことを尊敬できる、いわゆる自尊の気持ちが高まるような、そういうふうなその子の特性に合った教育課程であったり、あるいはそれを支援するシステムというのが必要な時代になってきていると思います。ただし、だからといってあしたから因数分解云々というところは、国の学習指導要領とかいろんな関係がありますけれども、そこら辺のところを踏まえましても、子供たちの特性あるいはこれから伸びるところをどんなふうに育てていくかというのは、非常に重要なところであると認識しております。

○阿部委員
 答弁が苦しそうでしたので、あえて申し上げます。きょうこの場でお聞きしてもなかなか答弁できないと思うんですが、ぜひ教育委員会にお願いをしたいのは、世界から見たときに、日本の教育で、みんながこれを常識として勉強していることで実は日本で落ちてしまっていること、日本で一生懸命教えているけど世界では何も必要とされてませんということって、多分あるんではないかと思います。そういうものを一度整理されてみるということも、これからの国際人材を育成していく中で必要だと思いますし、そういう特性を静岡県が持てれば、静岡県はより日本の中で国際化をリードできる、そういう県になれると思いますので、意見だけ申し上げておきます。

 この件をあえて就業支援局長ないしは所管課長、どなたでも結構ですが、企業のサイドから、そういった意味でもうちょっとこういうことを勉強しといてくれれば、こういう人材が欲しいんだというようなお話が、特に静岡県内で、また県内でなくても、海外とおつき合いしているような企業からあるやに聞いています。そういう声が聞こえていたら、ぜひこの際、お披瀝をいただきたいと思います。また所見があればあわせていただきたいと思います。

○石川就業支援局長
 個別に企業さんといろいろお話しすることもありますし、それから採用の関係で、どういう学生を採用したいかというようなアンケートもございまして、例えばしずおか産学就職連絡会という大学とか民間の方々の集まりでアンケートをやったところ、新卒採用したいと考える学生のイメージで一番多いのは、長い目で見て着実に成長しそうであるということとか、あるいは幹部候補になれそうだとか、長く働いてくれそうだというのがアンケートの多い答えではあります。
 今、委員からお話のあった、個別に日本と外れてやっているということは、そういう視点で今まであんまり注目して聞いたことがないものですから、これから企業とお話しするとき、そういったことも着目しながら、そういう企業のニーズの把握に努めていきたいと思います。

○阿部委員
 御答弁ありがとうございました。
 多分、世界とつき合っている企業が現場としていろいろ感じていることって多くあると思うんです。そういう部分でずれを感じたら、ぜひそれをきちんと庁内でオーソライズして、特に教育委員会でもオーソライズをしていただくことが、これからの求められる人材を育てる一歩になると思いますので、ぜひお願いをしたいと思います。

 次の質問にいきます。
 国際バカロレアについてお聞きをします。
 国際バカロレアというのは、御承知かと思いますが、国際基準の中で、世界のあらゆる大学への進学の国際標準だという制度であります。日本でも25年度に、文部科学省が5年以内の30年までに200校、バカロレアの指定校をつくりますよと、バカロレアをやる学校をつくりますよということを言っていますが、県内の状況、それから今後についてお聞きをしたいと思います。
 まず、私学振興課長にお聞きしたいと思いますが、県内では加藤学園さんがいち早く導入されていると思いますが、その加藤学園での現状がどのような形になっているのかをお聞きしたいと思います。

○長岡私学振興課長
 国際バカロレアは、その年代ごとに3歳から12歳を対象とするプライマリーイヤーズプログラム、通称PYPと言われているもの。それから11歳から16歳のミドルイヤーズプログラム、通称MYPと言われているもの。それから、16歳から19歳を対象にするディプロマプログラム、通称DPと言われる3つのプログラムがございまして、加藤学園暁秀中高校では、中学校から高校1年までをミドルのMYPを、それから高校2年、3年ではDPのプログラムを実施していると伺っております。特にこのDPのプログラムでは、英語を教育に用いる比重が大変高いということで、国語と保健体育以外は全て英語で授業を行っているというふうに聞いております。このDPのカリキュラムの中には、課題論文の作成であるとか、あるいは教室外の広い社会においていろんな経験を積んで、協調性とか思いやりを学ぶというような、奉仕活動みたいなものもプログラムに入っていると聞いており、2年間で履修した後に最終試験というものに合格しますと、先ほど委員のほうでお話がありましたとおり、国際的に認められている大学への入学資格になるということで、卒業後は暁秀高校さんのほうの卒業生は、このプログラム、DPの資格を生かして海外の大学に進学しているということを聞いております。以上です。

○阿部委員
 ありがとうございました。
 それ以上、私学のほうは時間の関係で聞きませんが、教育監、先ほど1問目にお答えいただいたので教育監に聞きますが、実は平成24年6月議会で、私、このバカロレアを公立高校で導入する考えはないかという質問をさせていただきました。その際に、当時の高校教育室長は、授業が英語であると、それから中高一貫校であることが望ましいだろうということ、それからいろいろ加盟料とか申請とかが面倒くさいので、公立高校で導入するということはかなり困難だという答弁をされています。ただ、今は、先ほどの文部科学省の方針もあり、かなり状況が変わってきていると思いますし、また県内で中高一貫校もふえてきています。その状況の中で、今後、静岡県の教育委員会としては、高校にバカロレアというものをこれらの課程を導入していくということについてどのように考えるのか、御答弁を求めたいと思います。

○山崎教育次長
 バカロレアの関係、文部科学省でいろいろやってくださってまして、東京の大学でやった会議に私も参加をさせていただきました。その中で、最大の問題はやはり教員の確保という問題でございまして、英語で全ての教科を教えられるその教員が確保できるかということで、公立学校の場合、非常にそこが難しいということで、その会議の中では、日本語で教えられる科目を幾つか設定をするというようなことも議論をされているところでございました。その経緯がまだ最終的な結論が出ておりませんので、そこを含めて考えながら、どういう形で確保ができるのかということを推進していくと。まず東京都が導入に向けて前向きだというふうには聞いておりますので、そこも含めて研究をしているという段階でございます。具体的にどこの学校に導入するというところまではまだいっていないという状況でございます。以上でございます。

○阿部委員
 ありがとうございました。
 せっかく今年度から、文部科学省から林課長もおいでいただいていることですので、しっかりと文部科学省とも連携して、静岡でそういうモデルをつくるというのも1つの国際化への近道、また子供たちに将来のチャンスを与えるということになると思いますので、研究検討を進めていただきたいと思います。

 最後の質問をさせていただきます。
 世界が日本を注目する中に、クールジャパンと総称される言葉があります。いろんなコンテンツがありますが、例えば漫画とかファッション、かわいいという言葉の発信元となっているきゃりーぱみゅぱみゅさんのファッションとか、ゲームとかコスプレ、それからジオラマとか。それからまたオーソドックスなもので言うと伝統芸能と。世界が日本のコンテンツでクールだと言っているものが幾つもあります。経済産業省にはクール・ジャパン室、クールジャパンの関連の所管課が大分ありますが、このような人材の育成というのもこれからは考えなければいけないんじゃないかと私は感じております。
 まず、これらのクールジャパン系の県内の企業、また人材がどのくらいあるかというのを把握しているかどうか、これは経済産業部部門でしょうか。また、この分野を文化・観光の資源としてどのようにとらえているか、これは文化・観光部。それから、教育委員会も含めてトータルでお聞きしますが、これらの人材育成について今後考えていくというのも、世界から見たら静岡県の大きな魅力になると思いますが、どのようにお考えなのか、それぞれ簡潔に伺いたいと思います。

○松下商工振興課長
 クリエイティブ産業の振興ということで、商工振興課を中心として我々のほうでもやらせていただいております。ただ、クリエイティブ産業の定義自体が経済産業省でやっているところにおいても、分野がなかなか錯綜していて確定し切れていない。三次産業に限るべきなのか、二次の一部もクリエイティブ産業に入る部分もございますので、その捉え方によって全体数というのは把握しておりません。ただ、昨年やった富士山メッセにおきまして、富士山を基準にした富士山企画のクリエイティブ産業にとにかくそこで出してもらおうということで、それぞれのクリエイティブ産業については、そういうような形で賛同している方に出ていただいたりとか、連絡をとってやらせていただいたりはしております。
 また、タウンミーティングを9月に開いて、クリエイティブ産業の関係者及び支援者の方々から、直にもう一度お話を聞こうということでスタートしていこうと思っています。以上でございます。

○小泉文化政策課長
 ただいま、漫画、ゲームとかさまざまなお話がございまして、ちょうど私どものほうのふじのくに文化振興基本計画が第3期ということで、今年度からまた入ったわけでございます。今回のこの第3期の文化振興基本計画におきましては、文化の範囲を芸術文化に限らず幅広くとらえるという形で、伝統芸能やまた生活文化や産業や景観的なものも入ってきているわけでございまして、そういった意味で、ただいま委員から御指摘ございました漫画とかゲームとか、そういった新たなものにつきましても、当然こういった文化資源の1つに入ると思っております。
 そういう意味で、今、県のほうでは、さまざまなそういった文化資源のデータベースをつくりまして、そこに登録していただいて、文化資源としての認知度を高めてそれを地域で活用していただくという取り組みをしておりますので、今後はこの文化資源データベース等におきましても、こういった新たな資源の活用に取り組んでまいりたいと思います。以上でございます。

○渋谷高校教育課長
 教育の観点からでございますけれども、高校教育という観点でございます。
 先ほどから御紹介しています静岡県産業教育審議会のほうに、芸術部会を設けてございまして、こうした新しいいわゆるクリエイティブ産業という形で、デザイン系だとか、学問としてはそういうものになってくるかと思いますけれども、芸能の世界や芸術の世界が、これまでのクラシックな教え方だけでいいのかとか、そういうものについてもこの審議会の中で検討していただいて、高校の芸術系の教育の中に、こうした新しい産業みたいなものがどのように反映できるのかということを検討していただくことにしておりますので、こちら、1年かけてやるということですので、今の御意見は投げかけてみたいと思っております。以上でございます。

○阿部委員
 ありがとうございました。
 それぞれ取り組みが始まっているということであれば、大変心強い限りですが、冒頭に申し上げたように、世界から見た日本の魅力、静岡の魅力、静岡県でどんな人材が求められるかというのを、ぜひ縦ではなくて横に連携をして、我々も含めて今後一緒につくっていければいいなと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。終わります。

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