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委員会会議録

質問文書

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平成27年3月(閉会中)総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:佐野 愛子 議員
質疑・質問日:03/18/2015
会派名:ふじのくに県議団


○佐野委員
 木先生、わざわざきょうお越しいただきまして、ありがとうございます。
 私も小学校の教員をしておりまして、学校の教員の立場で少し先生にお話を伺いたいと思います。
 一問一答方式で伺います。
 さまざまな今、学校現場には課題がございまして、端的に申し上げますと、教職員の不祥事というか、教職員が懲罰を受けるということが非常に多く、課題として挙げられております。そして教育長というのは、そういう教職員に対して所轄の所属長でありまして、ある程度責任をとるというお立場にもなられるわけです。そういう今の現状の不祥事の多発ということに対しては、どのような見識をお持ちでしょうか。

○木参考人
 私は、新聞記事にも載っておりましたけど、学校教員の経験もないと言われてますけど、教員より私は経験があると思ってます。PTA、学校評議員、ずっとかかわってきました。それで大学になると各高校を回りました。そしていろんな高校の先生から聞くし、それから先生そのもののあれも聞きます。私の教え子も随分、県内の中学、高校なんかの先生になってますので、聞いてます。ですから、これは私がなったから突然あした変わるというものではありません。時間をかけて話を聞いて、一歩一歩詰めていくもんだと思って、前向きに明るく考えたいと。
 ただ、それとして、1つだけ先生の日を設けて、先生をみんなで賛美しようと、先生ありがとうと言おうと、いい先生に持ってもらってありがたいという、そういう雰囲気に変えようと、そう思っています。だから、決定打はないんです、人間相手ですから、そういう考えです。

○佐野委員
 先ほども学校教育に対する抱負等を聞かせていただいて、私も大変先生のお気持ちがわかりました。
 今、お聞きしたいのは、そのような中で、大変教職員が不祥事を起こしまして、懲戒処分に当たることが多発しているわけです。それが今、課題として挙げられています。今年度、今の時点でも15件が免職とか懲戒処分を受けております。そういった中、ただいまのお話にもありましたように、過去そのような処罰を受けた木先生が――現在は消えていますが――教育長として学校の教員に懲戒処分を下すというお立場になるということになるわけですが、そのことについてはどのような御見解をお持ちでしょうか。

○木参考人
 私は独裁者でも何でもありません。そういうことはよくよく調べ、双方の言い分を聞いて、関係者の人の話を聞いて決めたいと思います。そう思います。教育長になったから全部独断でばさっとやるとか、そういうことはいたしません。初めてなるわけですから、自分の経験もあります、社会的にもね。しかし双方の言い分を聞いて、よく話を聞いてみたい。そうしてみればわかるし、それともう1つには、悪い人を処罰するけど、いい人を褒めるという、一体ですけど。そのいい人を褒める部分が抜けているから、この部分をして、学校を明るくしていきたいねという、そういう希望を持っているので、それを含んでいただきたい、そう思ってます。

○佐野委員
 希望を持っていきたいと思います。
 きょうの中にはないんですが、人をお助けになってパスポートを発行したのも義侠心ということで、命を救ったという先生の記者会見等でのお話でした。教職員も子供たちのために何とかしたい、本当にこの子を立ち直らせたいということで、行き過ぎた指導をすることがあります。体罰であったり、部活の行き過ぎた指導であったり、さまざまな高校野球とか、そういう問題が報じられていますよね。この前の先生の記者会見等のお話ですと、そのような先生方の行き過ぎた指導を義侠心として捉えるという――人のためになることは義侠心として許容できるというように、現場の職員に対して誤解を生みそうな気がするんですが、その点、いかがでしょうか。

○木参考人
 その旅券法違反幇助があったのは個人です。もし採用されたら、私は公務員ですから、公務員は規則を守ります。はっきり申し上げて、私は静岡県の公務員を20年やってきました。県職でね。県の公務員だったんです。だから規則はきちっと守るということは、20年の経験は無視しないでいただきたい。このことも取り上げられなくて悔しいという思いはありますけど、組織もよくわかってますし、その義侠心とか個人的なあれで、その消すとか、そんなことはいたしません。きちっと規則を守って、踏んで、いいものはいい、是々非々で私はいきたいと思ってます。

○佐野委員
 ありがとうございました。
 やはり現場の中でも、書類送検等にならなくても、迷惑条例に違反したというだけでも、今、懲戒免職になったり、減給等になっているという、大変そういう厳しいコンプライアンスを求められている教職員の立場であることを御理解いただきまして、また教育長に就任されたといたしましたら、このような正しい判断で、高潔な判断をされることを望みたいと思います。

 では、子供たちの規範意識についてはどのようにお考えでしょうか。

○木参考人
 私は、子供を褒めることが今足りないと思ってます。やっぱり子育ては親育てであって、親の心が育たなければだめだと、これは私自身も含めて感じます。私も子供4人、孫は間もなく8人になりますけど育ててきまして、やっぱりそのときの親の心がそのまま子供に移ってる。4人の子供が全く同じじゃないですね。全く。だから、やっぱり親も勉強してもらいたい。ただ親がみんな学校に預けて先生に全部負わせるんじゃなくて、親も協力して、地域も協力して、みんなでやろうじゃないかということで、どうしたらいいでしょうかって聞いてみたいと思ってます。そういう雰囲気をつくって、私は非常にすばらしい、人情のあふれる優しい子供の多い静岡県ですから、明るい静岡県にしたいと。それは1人の親としても思っております。そういう意見をここで述べさせていただいたのは、すごく私はうれしいですね。

○佐野委員
 やはり子供たちに対しても、いけないことはいけない、やはり決まりを破ってはいけないという、そのような規範意識を教育長みずから率先して皆様に、子供たちにも訴えかけるということでありますよね。

 あと、今、教科外の道徳という時間がありますが、今度教科化されるという、教科として捉えるという文部科学省の方針が出ておりますが、それについてはいかがお考えでしょうか。

○木参考人
 私は道徳は必要だと思ってます。道徳をするとか、何とかすると、すぐ戦争が起きるとか、右翼とか、反動だとか、きのうのテレビをごらんのように、私は何か修正主義者だから、県議会は反対しろって申し入れがあったといって。ああ、この連中がやったんだなってわかったんです。そういうふうに、人を裏からこうするっていうんじゃなくて堂々と名乗れと思ってます。私はそのことも言いたいんですけど、きょうはその場ではありませんのでね。でも、あの人たちなりに一生懸命世の中を考えてると、私は否定はしてないんですけど。
 ただ、やっぱり人に世話になったらありがとう、お世話になりましたと言うべきで、道徳の一番私は大事なことは、いただきます、ごちそうさまという精神です。これはなぜか。私は長く中国人とつき合っていました。韓国の人ともつき合っています。はっきり申し上げて、中国語、英語に、いただきますという言葉はないんです。これはぜひ皆さん覚えてください。サンクスギブンという、神に感謝するけど、つくってくれたお母さん、つくってくれたお百姓さん、買ってくれたお父さん、それに感謝はしないんですね。そういうのがないんです。私はだから人にありがたいと、お母さん育ててくれてありがとう。だから母の日。実は母の日はないんです、日本ね。父の日というか、それもないんです。どこかチョコレート会社がやってるでしょ。

○竹内委員長
 すばらしい御教示ありがとうございます。簡潔にお願いします。

○佐野委員
 ありがとうございました。
 道徳については御持論がおありのようです。
 あと今、静岡県の教育課題といたしまして、学力問題が一昨年、昨年と取り沙汰されていました。静岡県の子供たちの全国学力・学習状況調査で最下位ということが報道されましたが、それは小学校6年生の国語Aが最下位だったという、一昨年です。昨年は平均以上にまで持ち直しいたしましたが、学力というものはどのようにお考えでしょうか。

○木参考人
 学力テストについて、私は新聞、マスコミはきちっと教えてないと思ってます。私、よくそばで見てますけど、はっきり言って、今の学校の孫のあれ見ても、テストなんか全部やらない、途中で投げてもいいと、そういう方針がなされています。テストはきちっとやるべきですね。
 それから、何かもう親が本を読んでやるとかいうことをやめて、親も一緒に絵本を声を出して読むとかね。これは実は年寄りの老化防止にもなるんですけど、私はそういう点で、実は福井県の例を調べてみる必要があると思います。うまくいってるところを見るべきですね。静岡県の子供は決して学力は低くはありません。うまく指導をしていないんだと思っています。だからそういう点では私は希望を持っております。だから明るく考えたいと、そう思ってます。

○佐野委員
 ありがとうございます。
 今の時点で、全国のテストの結果等の順位を公表したりすることについてはいかがお考えでしょうか。

○木参考人
 これは、そのときまた皆さんと話し合って決めるべきで、ただ順位をきちっと出せば、いいかげんにやってる先生が出てくる。だから、私は校長じゃなくて、その他もろもろのことも出すべきだと。PTAをやっていて、学校評議員をやってて、随分先生とか校長に対して圧力があるんですね。どうしてうちの子供をあの子と一緒にしたとか。うちの子をどうしてクラス委員にしなかったとかね。むちゃなことを言うんです。それを放置しているというのは、先生方も鬱になりますよ。だから、先生方を守るようなことも考える。先生は聖職ですから、私はそう思ってますね。だから、そのあたりを考えてみたいと、こう思ってます。必ずやります。

○佐野委員
 ありがとうございます。
 やはり県内2万7000人の教職員がおります。その中にはさまざまな、それぞれが1時間1時間授業を積み重ねることによって、静岡県の子供たちの学力、知力、体力の土台づくりをしていると考えます。
 先生は、その教育長というお立場は、もちろん総合教育会議の中で教育委員として知事と教育大綱をつくるという役目もありますが、教育委員会の事務局長として県内の教職員のトップ、また教育委員会事務局の所属長としてお務めをするということになりますが、教育委員会事務局長としてのお立場はどのようにお考えでしょうか。

○木参考人
 私はそういう経験がありませんけど、まず最初行って、皆さんの意見を皆聞いてみたい。上から下からですね。大体、皆さんの考えてることは間違ってないと思うんですけど、どこかのねじがちょっとずれてるだけで、それがわかれば直せる。ただ、あることをやったらぱっと変わるような魔法はありません。やっぱり人間相手ですから。だから現場の人々の声を聞きたい。ですから、私が教育長にもしも就任ということを皆さんに御承諾いただいたら、私はできるだけ県下の現場を回ろうと思ってます。これが今、一番欠けてるんではないでしょうか。私はジャーナリストでしたから現場に行くと。事件は現場で起きているといって、現場の先生の話を聞くべきだと、これがまず大事だと思っております。

○佐野委員
 ありがとうございます。
 これまで、教育長は安倍教育長を初め、高校の教員を経験した者が教育長として務めてまいりました。今度、教育委員会制度が変わりまして、教育委員長と教育長と同じになるということで、単なる学校現場だけではなく、広い見識を持った人が求められるということで、木先生に白羽の矢が立ったのだと解釈していますが、今まで学校現場の教育長、教育委員会事務局長として安倍教育長のような方が、現場としては大変スムーズに理解してくださっているということで回ってまいりましたが、知事のお答えでは、教育委員会事務局の事務局体制をしっかり整えて、木氏――新教育長とうまくやられるというような御答弁をいただきましたが、教育委員会事務局、またその下についている人たちの御意見をどの程度参考になさるおつもりでしょうか。

○木参考人
 私は、とにかくどの程度っていうか、できるだけ聞きたいと思ってます。できるものはできる、できないことはできないとはっきり言おうと思ってますが、やっぱり教育長とか何とかが上から言うと、やっぱりこっちへしゃべらないですよね。だから、できるだけ個人的に親しくなったり、それから右の立場、左の立場を全部聞くべきで、何か私も注意しなきゃ。教員をやってて、上から目線で教えてやると、こう言うんですけど、私はそういうのがどうしてもあると思うので、そうじゃなくて、むしろ私は外部から入る人間ですから、その既存のものにとらわれないで、多くの人々の話をできるだけ聞いて、そして考えて、どうしたらいいか周りの方に相談します。議員の皆さんにも相談をして、ぜひ4月の選挙が終わって、皆さんの顔をまたここで出会うことを望んでおりますが、本当に教育は国家の大事です。一番大事なのは人材です。
 それで、1つだけ申し上げておきたい。1つ大事は、この教育で今まで一生懸命尽力してきた人がいる。この人を取り上げたいと、こう思ってます。例えば皆さん、石川倉次という方は御存じですか。

○竹内委員長
 木参考人、本当に申しわけないんですけれども。

○木参考人
 要するに静岡県の人ですけど、点字をつくった人です。あといろいろあります。生徒のために命をかけて助けた優秀な教員がいるんです。こういう人を表彰したい。あと2年後に没後90年になりますね。だから、そういう人を私、表彰したい、世の中に出したいなと思って。先生だけじゃだめです。親も子供もみんな一緒になって考えよう。そういう雰囲気をつくりたい、そう思っています。

○佐野委員
 あと、教職員は勉強をするべきだという御提案には、大変賛同いたします。しかしながら、修士を全員とるべきだという御提案ですが、やはり現場の教職員が大学へ戻って単位を取ることが本当に必要とお考えでしょうか。

○木参考人
 私は、先生で採用されてそのままずっと定年までいるということを見てますけど、先生もときには勉強する。だから県のほうに話をして海外に行かせるなり、大学に行かせる。これはあるんです。依託学生制度というのがあります。県立大学では開学から受け入れてます。先生が職免をとって学校へ来て単位を取るとか、勉強するとか、英会話の制度を新しくするとか、そういう制度、いろいろ使ったらいいと思いますね。だから学校の枠を超えていろいろやれば元気になると思うんですよ。県立大学で私は20年それをやってきました。ですから県立大学ではばたき賞という、教員でただ1人よくやったって言われた。それから先生方が行くのに、県がなかなか金がなかったら、要するにみんなから金を集めて先生行ってくださいって言って、先生に奨学金出せばいいと思ってます。そういうことを思ってます。明るく楽しくということなんで。

○佐野委員
 ありがとうございます。
 今、現場には教職員の免許更新という制度ができまして、10年ごとに大学等に行って単位を取り直すというような制度もあります。それを履修しております。また実際に2万7000人の教職員が全員がそのような大学院に行って履修できるかという現実的な問題点もあると思います。ぜひまた現場の教職員にとって、本当に必要な勉強とは何か、
そして実効性のある御提案をまた協議していただいて、もし教育長になられましたら研修の機会を与えていただくように希望します。

 そして今、学校の教職員は大変余裕がなく、多忙というか、子供たちに目が行き届かないことが大変課題となっていますが、そのような教職員の定数だとか、現場の課題についてはいかが把握していらっしゃるでしょうか。

○木参考人
 先生に余裕がないというのは、よくわかってます。私は学校評議員をやったりね。ほかの人に言えないことを私に言ったりして、随分聞いています、いい話や悪い話。もう先生はね、物すごく真面目な先生ほど重労働ですよ。残業手当も何もなくてね。だから、そのあたりでやっぱり意見を聞いて、急に2万何千人がぱっと行くということじゃなくて、少しずつ少しずつやって、できる人からやっていく。それは、しかも皆さん御承知の、例えば放送大学とか行けば、別に通学しなくてもできます。現実に資格を取ってる人もいる。それから、いろいろ勉強会やるなり何なりして、何か学校の先生に勉強してもらいたいと、そういう希望を持ってます。私の子供や孫の将来のためにも、ぜひやりたいと思ってますね。これは私のもう切なる願いです。

○佐野委員
 木先生の学校現場を理解したい、そして静岡県の子供たちのために明るい未来を築きたいというそういう抱負を聞かせていただきました。ありがとうございました。

 少し、あと1点別の観点で質問させていただきますが、静岡県は中国浙江省との交流を進めております。青少年の文化交流、また青年の船等で交流を進めています。30年の歴史がありまして、中国との友好関係を結んでいますが、教育長に就任された場合は、そのような親善大使として浙江省に出向いたり、大使として子供たちとの友好を率先して結んでいただくような立場になりますが、その点についてはいかがでしょうか。

○木参考人
 浙江省とやることは大好きです。実は県大ができたときに、県立大学と浙江省の浙江大学でしたか、交流をやっていました。その担当を私がやっていて、両方の文書が私の前を通って、翻訳は全部私がやっていました。今は切れています。それから静岡県が浙江省の西湖――西の湖――に3億金出してつくったホテル、あれいつの間にか消えちゃったですね、あれ中国側の経営になってますけど、それ言ったら切りがないんですけど。どこでもいい人も悪い人もいるんですけど、私は民間交流はすべきだと思ってます。
 ただ、言ってください。私は中国語は中国人に教えるくらいできます。それだけ勉強してきました。今もやっています。それから浙江語もできるし、台湾語も、客家語も、それから香港の広東語もできます。ですから、普通中国語というのは北京語だけでしょう。広東語は1億5000万人いるんですよね。浙江語だって8000万人いるんです。それを忘れられてる。だから、それもやるし、それから日本人も中国語を勉強する。英語だけじゃなくて中国語や韓国語ね。やっぱり私はやるべきだと思ってます。ロシア語も、それからアラビア語もね。何かそれやりたいな、クラブ活動をやりたいなと思ってね。
 浙江省はいいとこです。だから、それはそれでどんどんやればいいと思ってる。積極的に支援したいと思ってます。

○佐野委員
 ありがとうございました。
 先生みずから率先して友好関係を築いていただいて、子供たち、青少年の扉も開いていただくということを、今、確約していただけたと思います。
 あくまでも地域との連携、そしてグローバルの人材も大事だと思うんですが、教育長というお立場は県内の教職員のトップであること、そして教育委員会事務局の所属長として連日の御勤務があるということ、ちょっとそのようなことを了承していただきまして、また先生が現場との――きょう言ってくださった現場に回って現場の声を吸い上げるということを、また私も聞かせていただきまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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