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委員会会議録

質問文書

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平成20年9月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:10/08/2008
会派名:平成21


○三ッ谷委員
 2点について質問をさせていただきますが、午前中からずっとこの5ページにあります、今の2番の天野委員からもこの産業展示施設に対する質問が出ていました。私も、この富士山静岡空港周辺の多目的産業展示施設の立地に向けての取り組みについて、まずお伺いをしたいと思います。
 ちょうど1週間ぐらい前になりますか、私の先輩議員でもあり元県議会議長でもある方にたまたまお会いして、お話をする機会がありました。まだ御勇退をしてからほんの数年です。その先輩がおっしゃるのに、自分の議員生活を振り返って、このように反省の弁も込めながら私に話をしてくれました。
 自分の議会生活を振り返ってみて、何一つ悔やむことはなかったと。全力で取り組んできたと、今でもそれは自負をしている。私は議員生活の中で、ただ2つだけ、汚点を残したって、その先輩はお話をしました。その1つが、TSL「希望」を購入したときに、なぜ、あのとき、立場があって当局からいろいろな案件を持ち込まれたときに、厳しい意見でしっかり把握をしなかったのかという反省の弁。これが1つです。それから2つ目が、グランシップを建設するときも同じような立場にあって、これも当局から提案を受けたときにいろいろあったと。しかし、最終的には承諾のOKを出してしまった。それが議案になり県議会で承認をされて、今のような現状を迎えている。
 TSLのときは、私も当時、企画の委員長でしてね、命名のときの選考委員でもありました。これは言いかえれば、我々現職としての戒めも含めた心得と思って、その先輩の話を聞いていたわけでありますけれども、先ほど来の話の中で、どうも飛びつきやすい。思いつき、発想が早過ぎる。あるいは、何かしてやろうという地域への思いやりが入り込みすぎるのかどうか知りませんが、そういうのが、今の当局に多いのではないかって、感じを持っています。特にTSL「希望」につきましては、賛成派、反対派、県議会を二分をするような中で最終的には購入したわけでありますが、あれだけ華々しいデビューを飾って、「伊豆と本県の真ん中を結んで、利便性も考え将来の観光開発、地域開発の拠点にする、普段は災害がないからそういうものに使いますよ、いざ事があれば、静岡県あるいは全国のために出港をして、TSLが県民の代表として頑張るんですよ」と、こういう説明をしましたよ。結果、一回出動したら流木を拾って動けなかったとか、さんざんのTSL「希望」ですよ。それでも我慢して使ってくれるかなと思ったら、当局では最終的にはスクラップにして400万円か500万円の利益が出たよと、こういう報告をいただいたところです。
 また、グランシップの例もそうです。何回も設計変更をして、基礎工事がどうのこうの、いろいろな理由があって随分巨額な建設資金になりました。しかし、現在の利用を見ていると、当局が呼びかけをして圧力をかけて、「おい、どうせ会合をやってくれるなら、グランシップを使ってくれ」と言わなければ、グランシップにお客さんが来ないような内容になっているんじゃないかって、心配をしてますよ。各市町には、それぞれ公会堂とかいろいろな物がありまして、本当を言ったら、その市町でできるものも、グランシップの利用状況を上げるために、当局から一生懸命働きかけをしているということは、我々議会活動をする中でよく見えます。
 こういうことを踏まえて、この先輩は、やはり取り返しのつかない決断をしちゃいかんよと、しっかり議員として、目線を配って、必要なもの、要らないものを如実に反省をしながら、議員活動をせえよと、こういう心得を多分私に話してくれたんじゃないかなって、今、きょうの委員会の中で久しぶりにその話を思い浮かべました。
 その話を思い起こしながら、まず、もう一度話を聞きますけども、この多目的展示場というのは、先ほど6番委員の質疑に対して、今日までの過程、それから協働と実現に向けてのいろいろな調整したお話を伺いましたが、その過程で確かに島田市が先に市長さんが手を上げたという話は新聞も読んだし、本会議の質問の中でも知事からお話を承っていますが、もう一度、詳しく過程につきまして伺いをします。
 それから、スケジュールについても伺うつもりでおりましたけれども、土地調整で1年から3年、合わせて設計等の調整で1年から3年、前提では五、六年の中で、実現に向かって努力をしますよと。別にまだやるとは言っていないんですが、努力はしますよと、こう言っています。ですから、これにつきましては、後ほど別の質問をしますので、今、そのことは、承りましたから、質疑はしません。
 それで、説明書に4つの課題というような言葉。これからの調整を要する用地確保、土地利用の調整とか4項目が説明書に上がっていますが、本来、もともと、そういうものが必要だよと考えた当局の意見と、誘致はしますよと言っている島田市の意見の中で、基本的な机上の設計の中で、どこに開きがあるんでしょうか。あるいは、当局側が思っていることと、逆に島田市側が考えていることに開きはないんですか。同じなんですかということを中心に個々の対応につきましてお伺いをします。

 まして、先ほど事例の中で、僕も初めて聞きましたが、ふじさんめっせが3,840平米で15億円かかったと。今回は、約1万平米を予定していますよと。単純計算で3倍というお話でしたから、約45億円。これだけの巨費を使って多目的産業展示施設をつくると、こういうお話です。
 そこで、関連して承りますが、富士山静岡空港が仮に――いろいろな問題はありますが――3月末に開港の運びになると、大変おめでたいことです。我が会派も我が党も含めて富士山静岡空港には大賛成してますから、この点については異議は何もありません。
 しかし、1日7便、フジドリームエアラインの4便を加えても1日11便の富士山静岡空港で、先ほどの説明では、開港したらすぐこれをやりたいと、こういうお話でした。
 ここで、富士山静岡空港の利活用で地域振興したいという当局の意向、それから富士山静岡空港を何とか利用して、地域を結びたい地元の意向というのはよくわかります。しかし、ただ富士山静岡空港を使って何とかしようやというだけの話で、本当にこれで、こういうものをそこの現場につくって、TSLやグランシップの事例を過去何回も見てきて、本当にそれでいいのかということをつくづくきょうの説明でも感じたところです。本当に県民に当局として責任が持てるのか。あわせて、仮につくるとしても、何で、あそこの場だったのか。ただ、島田市が手を挙げたからそうだったよというだけでは私はいかんのじゃないかなという気が今します。それにつきましても、お話を承りたい。

 また、今回こういうことを議会なり、あるいは一般・代表質問の中で知事を含めて説明をされているわけですけど、ここまで来る中で――先ほども2番委員からお話出てましたけど――全国の空港周辺のこういう施設調べたことがありますか。これは、きょうは質問しませんが、後ほど我が会派の中から一般質問で部長あたりに質問させてもらいますが、利用状況あるいは設置状況、今置かれている全国のこういう施設がどうなっているかということをまず調べるべきじゃなかったんでしょうか。私は、そういうことを調べたあげくに当局として、富士山静岡空港の周辺整備の中に何が必要ということを考えるべきではなかったかなと思っていますが、これにつきまして、どこら辺までそういうことをやったあげくにこういう結論を出したのか、承りたいと思います。

 それから、先ほどこの話も出ていました。私も同様意見です。身近には、静岡市には展示規模で1万400平米のツインメッセがあるじゃないですか。あるいは、グランシップのあの大会議場っていうんですか、大ホールっていうんでしょうか、日ごろから使っているあの会場もあるじゃないですか。皆さん、これだけの物を通して、この利用状況を把握してますか。例えば、きょうはちょっと時間がなかったもんですから、グランシップの利用状況を持ってくることができませんでしたが、ツインメッセ1万400平米、稼動日数357日。その利用状況を考えてみると、北館で178日、南館で223日、合計で北館が約50%、南館が61%ですよ。これも、逆にでかいんじゃなくて5,000平米に仕切ってあるから、使い勝手がよくてこれだけの利用状況ですよ。
 こういう今ある建物の現況を考えたときに、本当に失礼ですけど、富士山静岡空港ができる。しかし、静岡に来るまでに富士山静岡空港では11便しか動かないんですよ。富士山静岡空港を何か目当てにして、お客さんが来て、そこで展示会をやろうというような先ほどの説明では、私は納得がいかないと思うんです。
 だって、例えば、毎年この静岡市で開かれているホビーショーの内容を調べたことがありますか。あれだけのお客様があの会場に来る。あの県の中心で、来るお客さんのほとんどが東京在住の模型メーカーとか、あるいはそういう皆さんですよ。全国津々浦々から来て、そりゃ多少問屋さんが来るんでしょうけれども、ほとんどが東京、関東圏に営業拠点を置くああいうホビーの問屋さんなんですよ。その皆さんが静岡でやるというのは、もちろん静岡にあれだけ日本を代表する模型のメーカーさんがあるから、当然あそこでやるのは、私は意味深いことと思いますが、それは、またバックヤードに静岡市というような魅力ある町並みがあるからですよ。泊まるところもある。ひょっとしたら一杯やってもらうこともできる。やっぱり総合力でいって、ツインメッセというところでやったんじゃないかと思うんです。今、駐車場の問題とか、いろいろな問題で手狭になったとか、あるいは少し使い勝手が悪くなったから少し拠点を移そうとかって、いろいろなお話が出ていることも承知をしておりますが、その場合に、じゃ、幕張メッセを調べてみてくださいよ。あれだけ巨額な金をかけた物が、年間何回使われますか。国際モーターショー、あるいは国際のモーターボートショーとか、いろいろやりますけども、その稼動日数考えたことがありますか。そういう展示場が、果たして地域の地場産業振興や、先ほど来出ているような地域振興に私は直接結びつくとは思いません。まして、浜松市には、浜松産業展示館があります。私も現在、商工会の会長なもんですから、あそこの利用運営委員をやってますが、あの会場だって、ヤマハ、ホンダ、スズキ、ありとあらゆるメーカーが浜松市の中ありますが、あの展示場で潤っているとか、展示場のおかげで地域の振興につながっているっていうのは、聞いたことがありません。そうすると、今回、1万平米45億円のお金を投資して、そこにそういう大型施設をつくれるかどうか、本当にいいのかどうかということを、もう一度根本からやっぱり立て直さなきゃいかんと思いますが、いかがでしょうか。
 税収を見てくださいよ、部長。部長も中枢にいますから、税金のお話は、私がしなくても、あなたのほうがプロかもしれませんが、今年度139億円も歳入欠陥ですよ。そして、来年度の当初予算編成では、359億円も当初予算に税金が足らないって言われています。それを先ほどの説明では、開港したらなるべく早いときに、こういう物を建てて、地域のために役立つんだと。45億円。皆さんの小さな1つの――1つどころじゃないよ、10ぐらいの室の予算を、この1つの展示場で使うだけの元気と財政の収支見込みが静岡県にあるかどうかというのを含めても、やっぱり当局の意見を伺わなきゃいかん。
 それから、まして、部長が過日の特別委員会の中でこんな話もしているんですよね。これは伊豆半島のコミューター空港の問題ですよ。「気象条件がよく、富士山静岡空港がオープンをし、財政状況も合わせて、県内にもう1つ空港をつくってというふうになれば、具体的な空港建設の話が進むだろう。現在300万円の予算で、各候補地の雲の高さや風向きや飛行に影響する気象状況を調査することになっている」って言っているんですよね。そうすると、総合的に見て、本当にそういう今の財力、これからの将来の見通し、そして現況にあるようなそれぞれの施設の今の利用状況、総合的なバックヤードである宿泊施設を含めたようなそういうものができる地域にあるのか、ないのかということも踏まえて、判断をしなきゃいかん。それを45億円ですよ。4500万円使うとか、先ほどのパリの380何万円の金を使うというのとわけが違いますよ。
 私は、そんな今回の説明を受けて、疑問に思いました。決して、地域がやろうとしていることに水を差すつもりはありません。しかし、当局のやってきたいろいろな過去の反省から来るならば、あるいは冒頭にお話しさせてもらった先輩議員の自分の反省から来る弁の中のお話を聞いたときに、現職の県議会議員として、いいものはいい、悪いものは悪いと判断をしながら、なおかつ足して2で割る地域の意見も酌み取って、こういうものを考えなければいかんと私も思いましたので、きょう、こういう質疑をさせていただきました。以下、いろいろな内容を質問しましたけども、当局の説明をお願いします。

○伊熊企画調整局長
 最初に、多目的産業展示施設をここに設置に至った経過ということでございますが、先ほど申し上げた部分でございますが、まず基本的には、総合計画の中で、県として空港の立地効果を高める多目的施設について調査研究をしていくというのが大きなものでございましたものですから、条件としては、こういった総合計画の位置づけに基づきまして、空港の立地を高める多目的施設の調査研究をしていくということであったわけでございます。
 このような中で、島田市さんにおきまして、昨年の10月に富士山静岡空港周辺プロジェクトの推進会議という会議を市として位置づけをされまして、この多目的交流施設の立地に向けた検討を進められたということでございます。また民間におきましては、島田の市民の方々あるいは島田の商工会の方々等で組織します広域多目的施設と大井川新橋を実現する会ということで、こういった会が2月には、やはりこの多目的施設を目指したフォーラムを開催するということで島田市――この周辺地域で官民挙げた積極的な取り組みをしてきていただいているということで聞いております。
 こうした中で、この7月には島田市のほうから島田市金谷の旧金谷中学校跡地を、この多目的施設の候補地としたいという提案が具体的になされまして、県と市の実務者レベルで協議を重ねてまいりました。
 その中では、御提案がありました旧金谷中学校は空港等からの交通利便性――これは空港等ということで、空港とさらには現東名高速道路、さらには第2東名高速道路、またさらには、御前崎港といろいろ交通の手段がございます。そういったところからのアクセスを考えまして交通利便性が高いと。また、周辺地域の多様な産業集積というところで、まずは、志太榛原・中東遠地域での多様な産業が集積するという点でございました。
 さらには、比較的大規模な市有地、すなわち旧金谷中学校、ここに大きな市の所有地があったということがあります。さらには、そのすぐ横になりますが、お茶の郷というような施設もございます。そういった施設との交流・連携ということで、相乗効果も図れるという点を考慮いたしまして、提案があった旧金谷の中学校の跡地を適地ということで判断をしたということでございます。
 説明資料で5ページを提案、課題の関係でございます。これは、県と市で考え方に開きがあるということではございませんで、今後、特に一番大きな問題は用地の確保という点であります。これは、役割分担ということで、市が用地の確保あるいは基盤整備をしていると。県が施設建設ということになりまして、まず用地の確保につきましては、市のほうで努力をして、地元、地権者の理解を得るという点でございます。そういった点が一番大きな問題でありまして、それを受けて、あと土地利用をどうしていこうと。あとはお茶の郷の機能強化――ここに書いてございますが――これは島田市さんの施設でございますので、相乗効果を高めての飲食機能の強化、駐車場の拡張ということで、これも我々も実現していただくと、機能がさらにアップするということで理解しております。
 最後は、施設整備運営手法等の検討につきましては、これは、引き続き実務者レベルで検討を続けるということでございますので、この内容につきましては、島田市さんと県との開きというものは特にございません。こういう方向でやっていこうというつもりで考えてございます。

 空港の利活用というのは、もちろん、ここの施設の大変大きな効果ということになりますけども、先ほど申し上げたとおり、交通手段は空港のみならず、現在の東名高速道路、現道の国道1号もございます。あと、今後開通されるところの第2東名高速道路、あるいは御前崎港等々ということでございますので、そういった空港の利活用のみということでなくて、空港を活用しながら他の交通アクセスも利用しながら、この展示施設に寄与していきたいということであります。

 他の同様の施設ということでございますが、おっしゃられたとおり県内にも、静岡市のツインメッセあるいはグランシップ、浜松市の産業展示館ということでございます。しかしながら、こういった施設につきましても、役割分担をすることによって、この施設をいかに活用していくかということが必要であると思います。
 現状、まだ施設規模等が明確でないところがございますので、どういう話かと言いにくい点がございますが、それぞれの施設とのやっぱり役割分担をしながら考えていきたいと。さらには、空港利活用するという意味での国内外との交流促進ということで、国外からの御利用のもの、さらには、浜松市と静岡市につきましても、交通アクセスの面で、船も含めていろいろ便利な点がありますので、そういった点での差で、すみ分けをしながら、多目的産業展示施設を有効活用していくということで考えております。
 あと、宿泊施設の点でございますけども、特に大都市圏にある物との違いということになりまして、宿泊施設は、現在この地域には、東名高速道路の吉田インターチェンジ周辺あるいは島田駅前に宿泊施設が立地されてございますけども、私どもも展示会あるいは見本市を主催する者からもちょっと聞いた中では、必ずしも産業展示施設を大都市、大消費地周辺に置く必要は必ずしもないんじゃないかと。どっちかというと、そこに行きやすい交通利便性、これが大事ではないかなということで聞いたところでございます。

 全国の同様施設ということになりますと、熊本のグランメッセ熊本、あるいは名古屋のポートメッセがございますが、これはどちらかというと、市街地よりかなり離れた場所にあるということもございます。ということで、大規模な宿泊施設という点につきましても、この場所は東名高速道路やあるいは東海道本線等々ということでの交通利便性の高いところということもございますので、東名高速道路のインターチェンジ等を使い、近隣のところも宿泊場所として確保しながら、それをこの見本市、展示施設の利用につなげていくということが可能ではないかなということで理解をしてございます。私からは以上でございます。

○山村企画部長
 最初に、この資料を見ますと、富士山静岡空港のための多目的産業展示施設をすごく強調したような資料になっております。まず、それについては、ちょっと訂正をさせていただかなければいけないなと思っています。
 委員に富士山静岡空港の活性化のためにこの施設をつくるんだというイメージを与えたということに対しては、反省をいたします。先ほど局長からも答弁ありましたけれども、この地域というのは、まず東名高速道路がすぐそばを通りインターチェンジも直近にあるということ、それから、ここから真っすぐ北に10数キロメートルの位置に新東名高速道路の金谷インターチェンジが開設されるということ、御前崎港と結ぶ国道473号のバイパスが空港完成とともにすぐ近くまで完成するということ、それからもう1つ、富士山静岡空港が開港するということ、これらすべてあわせもったところにこういうような多目的産業展示施設をつくったらどうだろうかということで、検討してまいりました。その結果、たまたま島田市に中学校の跡地があったということ。ただ問題は、ここは若干駐車場の確保等々難点がございますので、周囲を見回しますと大井川河川敷に2,000台を超える駐車場がございます。したがいまして、大規模なイベントのときには、多分そこにとめて、そこからシャトルバスを運行できるというようなことも考え合わせまして、この場所に決定をさせていただきました。
 細かい御質問については、局長が御答弁しましたので、私からは、最後、今年度の税収も予算割れをすると、こういうような状況の中で、これを進めるのかというようなお話でございます。
 当然、県も中長期見通しを立てながら、いろいろな行政を展開しております。その中に多額な費用を要するプロジェクト事業も入れております。けれども、それらについては、その長期計画の中に位置づけをしながら、なおかつ単年度ごとに見るとどうしても税収が足りない、不足するというような状況があれば、それはその中で、どうしても何年までにつくり上げなければいけないという代物じゃありませんので、そこはまさに計画で5年、6年で建つ物が、場合によっては7年、8年で建つ可能性もある。ただ、じゃ、今厳しいからこういう計画――プランを一切出す必要がないのかというと、決してそんなことはなく、基本的には県内の産業振興に資する、もう1つは交流人口の拡大をすると、こういうような施策も片方で打っていかざるを得ないと思いますので、その1つの布石といいますか、そういう意味で、我々はこういうような物の計画を立てた次第でありますので、これからの税源涵養も将来見据えた上、なおかつ開港時はそれこそ7便というような便数でございますけれども、将来的には航空便数ももっともっと拡大をさせていく。そのために、ここの施設がそれに寄与するということも我々は期待をしながら、現在こういう計画を立て、地元と二人三脚で実現に向けて検討をしようというところが現状でございます。

○三ッ谷委員
 当局のそれぞれの皆さんの説明の意味はよくわかりますよ。ただ、先ほど伊熊さん、あなたが言った、総合計画の中で決まっているような話しますけど、今中間見直しやっているじゃないですか。言いかえるならば。総合計画が初年度から絶対だっていうのであれば、何で中間見直しやるんですか。
 だから、今のような説明では、富士山静岡空港の利活用のためにという話が、逆にさっき部長がおっしゃったけども、部長の訂正で、いや、そうじゃありませんよと。静岡県のへそになっているところだから、東と西の力をかりてこの真ん中もレベルアップしましょうと、部長はこういって答弁している。しかし、もともとの質問趣旨は、一般質問の中で我が副委員長が富士山静岡空港の周辺という質問をしたことは私もよく聞いておりましたから、よくわかっています。そうすると、総合計画で決まったから云々というのではなくて、中間見直しをやるって決まって、今、議会運営等改善委員会でも中間見直しをどうするかというのをやっているところですよ、委員をどうするかとか、あるいは議会の議決の関与をどうするかって。そういうことをやっている中で、総合計画だから、云々というんじゃ私は、やっぱり話がつながっていかないと思っています。

 それから、45億円ですよ。これ何年償却だかわかりませんが、指定管理者に出そうと出さまいと、仮に、例えばこの建物が30年償却として、45億円かかったら、毎年1億5000万円ですよ。それに一般経費含めて、人件費、委託管理したら相当……。土地は島田市だけど、上は静岡県でつくるって、指定管理者に出すよって。でも、本当にそんなに利用価値があって、もうかって云々なら、何も指定管理者になんか出さなくたって直営でできるでしょ。直営でできないから各施設はみんな指定管理者っていう美名のもとに、雇用を切って、今までの慣習を切って、当局は全部指定管理者に出しているじゃないですか。ですから、そういうのも若干私は説明が違うと思うんですよね。

 最終的には、部長が、これは財政状況によっては、今はこういう計画だけども、それは延期を含めたものを計画の中に入ってますよと言っていただいたから、我々としても質問していても救われますが、しかし、それにしても、私は、過去の当局側――議会側じゃないですよ、議会側が何かやってくださいって言って、当局が渋々受けて、その結果、赤字になったり、売却をしないかん、どこかに身売りをせないかんということであれば、我々、一も二もありませんが――当局が過去に立案してきたイベントを含めた事業の中で、いいものもあれば、悪いものもあったじゃないですか。特に、さっき言ったようなグランシップやTSL「希望」につきましては、惨敗ですよ。その反省を生かしていくのであれば、ただやたら企画して、地域に夢を売って、いいところだけPRして、よいしょばっかりしたってしょうがないじゃないですか。知事だってこう言っているんですよ、富士山静岡空港、あんまり大きな期待を与えないでください。知事が先議会で言ったばかりじゃないですか。だから、富士山静岡空港は必要な施設です、これは認めます。しかし、中部国際空港や他の空港のように、華々しく金銀に輝くようなそんな富士山静岡空港じゃないってことも、県民としてしっかり自覚しないかんですよ。何か、富士山静岡空港できたら、そこへみんなお客さんが集まって宝の山が築かれたっていうイメージばっかりが先行、先行。それに続いて、イベントがまたくっついていく。今回のようなこういう施設もつくろうとしている。しかし、総合的に10年、15年、考えたら、果たして必要なものか、必要でないものかをしっかり把握しながら、やっぱり精査していかなきゃだめだと思いますよ。
 ましてツインメッセは、静岡市が持ってますけど、政令市でしょ。政令市であって、いろいろな多種多様な業界があって、そこがやったって年間5割しか使用しないのに、委託業務に出して、「静岡県の意向はこうですよ、委託管理者の皆さん。こういうイベントとか、こういう展示会をぜひやってくださいよ」と言うだけで、本当にお客さんが集まるんですか。
 本当にそれで皆さんの夢が現実のものになるんですか。
 できちゃったあげくに、赤字が積もり積もった。そんな話を聞きたくないから、厳しい意見ですけども、まだ、つくるとかつくらないという中で、私も議員になってからこういういやらしい、厳しい質問をするのは初めてですよ。しかし、冒頭の先輩の話を聞いて、言うときは言っておかなきゃいかんなと、つくづく思ったから、今回、こんなお話をさせてもらいますが、もう一度、今のような点を含めて、伊熊さん、どうですか。

○伊熊企画調整局長
 最初の総合計画の中間見直しといいますか、現在の多目的産業展示施設が総合計画に基づいてと申し上げた点でございましたが、これは、あくまでも総合計画の地域計画の志太榛原・中東遠地域として、こういう物が必要だろうということで考えたものでございますので、我々としましては、これをもとに、調査研究を進めていたということでございます。その中での島田市さんの提案と我々も検討した中で、これが必要だということで、現状におきます結論ということでございます。

 あと、この施設は直営なのか、指定管理者なのかという点につきましては、みずからが運営するということもありますが、これにつきましては、整備するこの施設の規模等も考慮いたしまして、直営方式でいくのか、あるいは指定管理者によるものでいくのかと、これは全体の整備を含めて運営の体制もどうするかというものを合わせて検討してまいりたいと思います。

 あと、実際に、この施設の効果といいますか、お客が集まるかどうか、ツインメッセとの比較の中でということでございます。
 その需要につきましては、私どもとしては――先ほどの質問で御答弁もさせていただきましたが――本県としてのポテンシャルといいますか、製造業あるいは近隣の農業、あるいは水産というような点、また東名高速道路あるいは第二東名高速道路等々の交通アクセスを利用することによる全国からの方々、あるいは空港を利用して特に遠隔地の方々、さらには海外の方の利用を得ることによりまして、かなり客層を少しかえた形での運営をし、その利用状況につきまして、アップをさせていくような形で努力をしてまいりたいと思います。以上でございます。

○三ッ谷委員
 先ほど言ったけど、局長、そりゃ地域が静岡県で4番の工業出荷高を持ったまちだって言いますよね。それだったら、うちの磐田市は2番目ですよ、あるいは浜松に次いで相当のものをうちは出していますよ。だったら、磐田市でこういうものをやって、果たしてそういう展示会をやるような商品があるかっていったら、残念ながらないんですよ。だから、今言ったようなお米だとか、お茶だとか、そりゃいろいろ名前挙げてますけど、それで全国から展示会をやるような規模がありますか。
 もう少し、議会に説明する以上、地域の中で絞り込んでもないかもしれないけど、あれば、例えばホビーショーも呼んできますとか、あるいはオートバイの生産メーカーにお願いして、先ほど来皆さんが得意としているヤマハさん、スズキさん、ホンダさんも呼んできて、静岡県のど真ん中でやりましょうとか、そういうことを説明しなかったら、議会として、議員として、「ああ、そうですね」って、なかなか言えませんよ、本当に。それも何回聞いても、「地域の地場産業を受けたもので、展示場をやる」って言うから、「やれるわけない」って、私言っているんですよ、やれるわけない。過去の事例をさんざん言って、部長には本当に申しわけないと思うけど、当時部長が何職にいたのか、ちょっと僕も忘れちゃいましたけどね、「希望」だってそうじゃないですか。後になってはだれも責任取らないんですよ。こういう議論をやったんですよ、この委員会の席で。名前まで「希望」って華々しいいい名前も県民から募集をかけてつけましたよ。そしたら失望しちゃったよね。絶望、死亡ですよ、本当に。
 皆さんは、先ほどイベントのお話も天野委員から出ていたようでありますが、企画して立案するのは楽しいですよ。あるいは地域振興の要望や市町から聞く陳情を受けて、ものをつくり上げることも楽しいはずですよ。しかし、その中で一番やっぱり皆さんがもう一度反省しながら、いつも計画の中の基本に置かないといかんのは、この使う金が県民から預かっている、将来の子供たちにかかる借金になるかもしれないということを、しっかり頭に把握して計画を立てないと、ただ、ただ財政から予算がついたから使うというのであれば、「希望」やグランシップと同じになっちゃうじゃないですか。私は、そういうところが、今のやっぱり企画する側にちょっと欠けているんじゃないかなとつくづく思いますよ。ですから、そりゃ、自分たちが苦労して、この半年、1年かけてきたかもしれません。1つのたたき台の案になってきた。だから、くどくど説明をして議員側を口説きたいというあなた方の気持ちはわかりますが、我々だって、皆さんの提案の中で、このぐらいのことは方々へ行って見させてもらうわけですよ。その中で方々にいいことがなかったから厳しい話をしているんであって、夢だけ売るなら、それは本当に勝手ですよ。最終的にだれが責任をとってくれるのかっていうことを考えたら、そんな夢だけ売らないで、やっぱり厳しいことも言う、あるいは、もし、この施設の売上げが将来赤字になったときに、またこれも静岡県ですか、じゃ、地元の島田市が全部見てくれるんですか。そこまでやっぱり詰めながら机上で、計画を組み直していかないと、答えっていうのは出てこないと思います。

 ぜひ、部長、委員長を通じてお願いしますけど、県内のこういうコンベンションホールの利用状況と管理者、年間予算、どのぐらいのイベントをやって、どのぐらい人が来たのか、市町あるいは県にどのぐらいの御迷惑をかけているのかというのを全部調べてくださいよ、資料として。
 例えば、先ほど6番委員の地元のふじさんめっせは15億円。15億円の固定投資をしてどんな見通しでどうなっているのかというのを含めて資料としてくださいよ。あるいは浜松で言ったら、政令指定都市で産業展示館を持っていますから、あそこがどのぐらいの効果があって、どのぐらいの入場者か、県が調べたらすぐでしょう。そういうことを土台にして、こういう中でこれをやめ、あれをやめ、あわせてこういうようにするから皆さんと言うなら、まだ話はわかるけど、各市町の物をみんな生き残らせておいて、中央のへそにまたでっかいのをつくろうっていったって、お客は来ない、あるいはそんな大きなイベントは打てないと思っておりますので、以上のことを含めて、委員長、資料要求を委員長にお願いしたいです。

○豊岡委員長
 それでは、今のこのようなイベント関係の施設の状況について、資料提供をお願いをいたします。

○三ッ谷委員
 もう長いからやめますが、この続きは次の12月議会の代表質問なり、一般質問の中で取り上げさせていただきますので、よろしくお願いします。

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