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委員会会議録

委員会補足文書

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令和2年10月新型ウイルス等感染症対策特別委員会
静岡県経済農業協同組合連合会 常務理事 石川和弘氏 【 意見陳述 】 発言日: 10/15/2020 会派名:


○石川和弘参考人
 今日は、よろしくお願いいたします。
 私、石川は、静岡経済連の中で、営農関係を中心に担当しています。
 新型コロナウイルスの関係につきましては、本会の事業についても全ての業種で影響が出ているということでございまして、中には、初めて経験することも多々ありました。私どもがこの1月以降やってきた事業の紹介をさせていただいて、皆様方の少しでも参考になればと思います。
 静岡経済連の、また農協の事業が非常に厳しいという発言をさせていただきましたけれども、私どもの事業が厳しいというよりも、私どもの組合員であります農家の皆さんの経営が非常に厳しくなっているという現状を御理解いただきたいと思います。その中で、私どもJAグループの静岡県の経済事業の県域機能として努力をしてきたということでございます。
 これからは秋冬期でございますけれども、この冬というのは、私ども静岡県においては、青果物もそうでございますし、かんきつもそうでございますし、花についても、一番主力の時期になってきますので、農家の皆さんについても、これからが本当の勝負だという品目が非常に多いということでございます。そういう意味では今後も努力してまいりますし、今年は夏の天候異変も若干ございまして、稲の関係ではトビイロウンカの被害が若干出ておる。また主力のイチゴにおいても苗不足が散見されまして、まだまだこれからでございますけれども、今後も私どもJAグループ、また静岡経済連としましても、生産指導を徹底いたしまして、このコロナ禍ではありますけれども、農家の所得の向上に向かって、いま一度努力してまいりたいということでございます。
 新型コロナウイルスの感染症の影響を受けました事業者の販売促進ということで、静岡県経済連、また静岡県のJAが対応した内容を報告させていただきます。
 本日報告させていただきます内容につきましては、まず弊会の事業の概要を皆様方に御説明させていただきます。また最終的には今後、私どもJAグループとして、県の皆さん、また県議会の皆さんに政策要請という形の中で、いろんな部分をお願いにまいるということでございますが、その関係を説明させていただきたいと思ってございます。特に農産物関係の対応が中心となります。
 最初に、静岡経済連の事業概要について簡単に説明させていただいて、その後、支援の内容に移らせていただきたいと思います。
 私ども静岡経済連の設立は、昭和25年8月1日です。静岡県の農協、またJAグループの経済事業の県域機能として、営農から生活事業まで幅広い業務を担当させてもらっております。現在正職員は300名で、機構図等については右側に載せてございます。
 私どもの事業は、4月から3月でございますけれども、上期が終了いたしました。取扱実績も、計画を立ててあるわけでございますけれども、計画の上期が前年の93%という厳しい環境の中で推移し、特にお茶、畜産、また私どもが生活事業をやらせていただいています健康食品等、非常に厳しい数値となっております。
 右側のJA静岡経済連の仕事の部分を御覧になっていただきたいと思います。主に4つの事業を展開しています。
 販売事業におきましては、農家組合員の皆様が生産しました農産物、また畜産物を計画的に集荷して有利に販売につなげております。昨年まで、農協改革という言葉が非常に叫ばれておりましたけれども、私どもに対しても販売物については1円でも高く売る努力をしてまいりました。
 その下の購買事業でございます。JAグループなり農協を通じまして、農家組合員の皆様に高品質な生産資材、また生活資材等をできるだけ安く、安定的に供給させていただいております。農協改革では、1円でも安くという旗印の中で事業展開をしてまいったということでございます。
 また、営農支援事業としまして、農協や指導機関とも連携させていただいているわけでございますけれども、農業生産をサポートしてきています。私どもはできる限り現場での生産指導を中心に心がけています。
 また、加工・直販事業でございますけれども、農家経営の安定に向かって農畜産物を買い取って、輸出も含めまして、国内外の実需者の皆さんに販売を強化しています。
 このような事業を、各課に分かれて今、展開しております。
 輸出また商品流通開発についての事業でございますけれども、青果物、牛肉、お茶等は、現在、東南アジアを中心に輸出しております。輸出拡大に向けまして、私どもの上部団体でございます全農との連携も強化するとともに、私どもの職員もシンガポールに1名出向させまして、営業活動しております。
 また、各種商談会の実施もさせていただいており、いろんな販路の拡大をしていく、また、新商品の開発にも努めています。
 次に、インターネット販売、またカタログギフトの活用によりまして、消費者に直接、農畜産物を供給しております。インターネット販売につきましては、しずおか手しお屋を運営しています。またカタログ販売につきましては、食卓専科を配布しまして、一般の皆さんに御購入いただいております。また本会直営の焼き肉屋、静岡そだちにつきましても御利用いただいております。
 次に、農業振興の関係でございます。産官学、企業、行政、大学等の連携によりまして、産地の課題を解決していきたいということで事業を進めています。当然、農業生産技術の向上によりまして、単位収量のアップ、また品質の向上を目標に、指導を徹底しています。また担い手との情報交換も積極的に進めております。
 また、近年話題になっています食の安全、安心を支える事業展開もしております。
 次に、野菜またお花の事業でございますけれども、特に野菜や果物、かんきつ、お花等につきましては、私どもは系統共販物という表現をしていますけれども、県内また京浜の市場、また中京、関西の卸売市場を中心に、現在、集荷し、販売しております。このような消費地の活動については、私どもは東京事務所、また名古屋事務所に職員を配置していますので、その職員を中心に販売対応、また営業活動しておりますし、消費者のニーズについても情報収集し、産地にフィードバックする事業を今、展開しています。
 本来ですと、この県外事務所を中心に静岡県の農産物のPRも行うとともに、例年ですと店頭での試食宣伝会なり、PR活動を積極的にする時期に入っているわけですけれども、今年については、コロナ禍の中でなかなかそれが思うようにいっていないのが現状でございます。
 次に、かんきつの関係でございます。かんきつについても、全く同様、生産市場から販売まで、とにかく安全でおいしい果物の供給を支援しています。皆様方御承知のとおり、近年、静岡県の露地ミカンの販売価格については、全国平均を大幅に上回って推移していまして、農家の皆さんについても非常に意欲的に、なかなか生産拡大までいかないんですけれども、生産維持をさせていただいております。
 次に、営農資材事業でございます。農産物の生産、また出荷販売におけます資材の供給をさせていただいているとともに、ICT等の先端技術、また先端機器の紹介もさせていただいているという状況です。
 次に、お茶の関係でございます。お茶については、やっぱり日本一の茶産地静岡ですので、この茶産地静岡を守るために、生産またお茶の製造の指導についても努力して、静岡県のお茶のPRと販路拡大に努力しています。
 昨今のこのお茶の価格の低迷を受けまして、静岡経済連としましても、静岡茶の戦略的拡大という施策をつくっています。この内容につきましては、当然販路拡大と需要と供給のマッチングを中心に施策を展開するということでございまして、生産調整の段階にも若干入り込んで、全国の団体とも今、協力して進めてございます。
 次に、肥料、農業機械等の関係でございますけれども、当然のことながら、高品質な肥料の製造、また生産を高める肥料、農薬の供給を行っています。生産効率を高めるためには、農業機械がどうしても必要ですので、農業機械についても、できる限り安価な農業機械を提供できるように、今、努力をしております。
 また、この資料の左側でございますけれども、この建物は私どもの配合肥料工場でございます。私どもも海外から良質な原料を確保いたしまして、配合肥料の設計なり製造、また供給をしており、組合員、農家の皆さんにできる限り安く供給できるように、今後も続けてまいりたいと考えています。
 次に、生活関連事業でございますけれども、組合員の生活をサポートするために、店舗生活事業、葬祭事業など幅広い事業を展開しており、この部分についても展示会なり商談会ができていないので滞っている部分もあります。
 また、燃料事業としまして、重油、ガソリン、プロパンガス等の供給も実施させていただいております。
 また、お米につきましては、生産指導から集荷の取組もさせていただいております。パールライスの袋井工場を基点に、消費者の皆様に安全で安心なお米を届けるよう努力をしております。昨年度でございますけれども、静岡県の西部地区でにこまるという品種がございますけれども、全国の食味コンクールで、特Aという上位を取っていますので、静岡コシヒカリ、にこまるを中心に今後も生産拡大、また販売拡大してまいりたいと考えています。
 建設住宅、設計管理もさせていただいております。
次に、畜産につきましても、生産と販売のサポートをしております。こだわりのブランド肉の生産を強化し、特選和牛静岡そだちの評価も年々向上してきておりますので、今後についても、ブランド化をいろんな品目で進めていきたいと考えています。
 このマップは、本県の産物の主な品目を地図上に落としたものです。御覧のとおり、静岡県については全域で生産されておりますお茶やミカン、またイチゴなどの品目がありますし、産地の特徴を生かしましたワサビなどの特色のある農産物が非常に多く生産されております。また同様に、お花の関係においても全国有数の産地で、全域でお花が生産されています。
 新型コロナウイルス感染症の発生によりまして、インバウンド需要が激減しましたし、外出の自粛、また外食産業の低迷等によりまして、高級食材、飾るお花など、私ども静岡県の農産物は、いろんな部分で影響が出ております。
 次に、表を載せています。まずは、感染症の関係で、価格的に影響を受けた品目ということで、ワサビ、温室メロン、刺身のつまだとか、いろんなものがあります。また牛肉、お花等の高級食材、嗜好品等が非常に厳しい環境になりました。
 左側の上の表を見ていただきたいと思いますけれども、これはワサビについてです。現時点でも、価格がなかなか回復してきていないということで、3月から5月には出荷調整で、農家の皆さんには出荷止めをしていただきましたけれども、なかなか価格の浮上にまではつながらなかったのが現状でございました。
 この出荷調整につきましては、JAグループのみでなくて山葵組合連合会など、静岡県の関係団体の協力を得まして実施させていただきました。
 右側の表でございますけれども、これは温室メロンの価格の推移でございます。温室メロンの価格が低迷している中、特に気になったのが、2月から4月の価格の低迷でした。この2月から4月は、農家の皆さんが一番、加温用の重油を使う経費をかけている時期でございましたので、温室経営を続けるにも、非常に厳しい環境まで落ち込んだという状況でございました。
 続きまして、お花の関係でございます。バラだとかガーベラ等のお花については、3月、4月は一番の需要期でございまして、生産者の皆さんもこの3月、4月にある程度量を増やすという作付体系で生産しています。けれども、本年度については、皆様方御承知のとおり、卒業式、入学式が中止になったり、歓送迎会が自粛になったりということもございまして、価格が非常に低迷してしまいました。また、その後、母の日の需要に向かって、徐々に価格は浮上してきましたけれども、それが終了次第、また価格が低迷してしまった状況でございました。
 下の左側の牛肉の価格の推移でございますけれども、牛肉についても、現在もまだ価格が浮上してきていないということで、若干在庫が増えてきている状況でございました。
 右側の豚肉については、巣籠もり需要の関係もございまして、意外と好調に推移をしたということでございます。今後、GoToトラベルなりイートによっての需要喚起を期待したいと考えています。
 先ほどは価格の関係で報告させていただきましたけれども、このページは取引が減少したり、停止をしてしまった品目が多く見られたということでございます。特に、業務関係で契約取引が中止になっているわけでございますけれども、この契約が継続できなかった品目が非常に多かったということです。当然、飲食店が営業自粛をしてしまった、また学校給食も中止になってしまったため、生産物の納品が滞ってしまったのが見られました。特に緊急事態宣言発令後は、その状況がさらに大きくなったということでございます。
 感染前は、契約品についてはある程度販売先が固定しておりましたが、それ以降、産地としては新しいお客を探さなくてはいけないのが喫緊の課題になったということでございます。私どもも当然対応はさせていただきましたけれども、対応遅れ、圃場廃棄の危機にもなったということでございますから、その部分については、スピード感をもって対応させていただいて、業務確保向けから生食需要への転換を図ることと、また量販店、スーパー、卸売市場を中心に、拡販強化に努めてまいりました。
 また近年、生産法人の皆さんが生産を拡大してございますけれども、契約栽培の比率が非常に高まっておりまして、先ほど報告したように、販売先に苦慮していました。JAグループとしましても、いろんな手法を模索しまして、新規の販売先を確保し、圃場廃棄を回避することができた法人もありました。私どもは新規販売先の確保とともに、栽培品目の提案もさせていただきました。できる限り業務用から量販店なり、一般の生食需要に向ける品目も多少入れてくださいと生産提案してきたということでございます。
 次に、地産地消の取組を紹介させていただきます。
 左側の文章ですけれども、これはコロナ禍で、ワサビが非常に販売不振になったという事実を消費者の皆さんにも御理解いただいて、購入を促進するために、プレスリリースさせていただいた内容でございます。
 あと右側の写真でございますけれども、価格が伸び悩んでいる品目を中心に、玉露の里の協力も得まして、販売させていただきました。この事業につきましては、今こそ地産地消で静岡の魅力を再発見ということで、バイ・シズオカの一環として実施させていただきました。事前の根回しもして、準備した農産物については、おかげさまで短時間で販売できました。
 続きまして、私ども静岡県経済連は静岡市駿河区曲金に農業会館があるわけでございますけれども、この農業会館を利用して、三密を避けながらドライブスルー方式で本県農産物並びにお米の販売をさせていただきました。販売自体は問題なかったと判断していますけれども、ドライブスルー方式での試行販売でございまして、私どもも若干配慮が足りなかったかもしれませんけれども、開始前に来場車両が集中して、会場の外まで並んでしまい、近隣の道路の渋滞を巻き起こしてしまったことがございました。そうはいっても、このような展開をして、感染対策をしっかりして販売をしていけば、いろんな状況はありますけれども、まだまだ消費力は旺盛だなと感じましたので、今後につきましても、来場車両が集中しても運営できるような場所を確保しながらやっていきたい。定期的に、売れている品目は別でございますが、厳しい販売品目については、このような形をとっていくのがベターなのかなと理解しています。
 次に、JAグループ内でも内部販売をさせていただきました。左側のスライドは、JAグループ内で葉しょうがなりワサビの販売をしたということでございます。それ以外にも牛肉、お花等を中心に、定期的に職員にも購入してもらうことを実施いたしました。
 次に、インターネット販売を強化してまいりました。皆様方御承知のとおり、コロナ禍によりまして、外出や店舗等の営業が自粛されている一方、非接触で購入できます通販サイトは有効な販売ツールとして、新しい生活様式の中でも重要な位置づけになってきたと理解しています。私ども静岡経済連におきましても、しずおか手しお屋を全農のインターネット通信販売サイトJAタウン内で運営させていただいています。今後についても、しずおか手しお屋の品目を拡大するとともに、魅力のある静岡県の農畜産物のPR、生産者の所得向上につながるように、サイトの運営を引き続き実施していきます。
 また、これからの秋冬が静岡県の主力の時期になるということでございますから、品目も増やしますし、いろんな対応もしてまいりますけれども、今年についてはこの通販サイトについて、県や国の予算等も協力をいただいたということで、引き続き支援をお願いしたいと考えています。
 県から、バイ・シズオカという企画の提案を、私どもJAグループに頂きました。私どももJA静岡経済連として、このままではいけないということでいろんな模索をしていましたけれども、なかなかいい案がなく事業受託させていただきました。緊急ということで、手探り状態で進めさせていただきましたけれども、価格の割引をして、また商品を拡大して、5月8日から6月末まで、前年を大幅に上回る取引となったということでございます。特に売れた品目としましては、温室メロン、夏果実、牛肉、静岡の野菜詰め合わせ、ウナギ等の水産物、またお茶とかミカンの飲料が大量に販売されたということです。
 このバイ・シズオカのEC販売について周知するために、いろんなマスメディアを使いながらアピールしてまいりました。生産者の出演もいただきながら、とにかくテレビCMを打って努力をしてまいりました。
 この上の表に、黄色い線を引いてありますけれども、ここが私どもしずおか手しお屋の実績でございます。先ほど言いましたように、この期間で3400万円余の売上げがあり、販売点数としては8,947点でした。JAタウン内でございますけれども、全国で2番目の実績でした。前年と比較しますと、257%でございます。ネット販売の関係についても、確実に伸びていることを私どもも実感させていただいたということでございます。
 次に、販売機能強化でございます。農家の皆さんが作っていただいたものを、静岡県のJAグループとして1円でも高く売る機能と御理解いただきたいと思います。私どもの使命は、やっぱり農家所得の向上につなげることでございますから、大変重要な事業でございます。新型コロナウイルスの感染拡大によりまして、私どもは例年実施してきました産地と消費地との販売対策会議、卸売市場や販売店、量販店のバイヤーとのヒアリングがなかなかできなかった。対面形式ということもございまして、開催が困難になっていったということです。また、消費地側に産地に来ていただいて、本年度の成育状況を見ていただいて、今年はこのぐらい買うよ、このぐらいの値段はどうだというような商談もなかなかできずにきたというのが、本年度の状況でございます。
 対策として、リモート会議等で販売対策会議を実施させていただきました。県外の参加者についてはリモートで出席していただき、対応してきました。また、本来ですと産地と消費地が一堂に会して施策を展開しますが、なかなかそれも相ならんということで、今後についても各品目で消費地の皆さんについてはリモートの出席、産地は一堂に会して対策を練る形を取らせていただきたいと思いますし、タブレット等を利用しまして、量販店のバイヤーとか、市場担当者とも連携を取りながら、産地、農協、消費者の連携をさらに強化してまいりたいと考えています。また青果物、かんきつ、花卉におきましては、私どもの東京事務所、名古屋事務所の営業の機能をさらに強化しまして、できる限り消費地と産地の距離を縮めていきたいと考えています。また消費地、量販店のバイヤーから、このコロナ禍でどうやって売っていくのが一番ベターなのかという内容も、私どもの県外事務所を中心に聴取し、皆様方にも報告させていただきたいと思いますし、産地にもつなげて活動していきたいと考えています。
 次に、販売対策会議ということで、私どもは毎年、青果とか、かんきつだとか、花卉だとか畜産、いろんな部分の中で販売戦略書を作っています。本年度のポイントは、新たな生活スタイルに合わせた販売戦略の実践ですので、それに向かって産地で取り組む事項、また消費地で取り組む事項を明確にしまして、結果を求めていきたいということでございます。
 ここにお花の関係の戦略書を載せていますけれども、いろいろな主力の品目において、この戦略書を作成しまして、生産者の皆さん、農協の皆さん、また市場を含んだ取引先の皆さんにも内容を周知しています。この戦略を徹底することで、産地と消費地の連携強化になって、このコロナ禍でも新しい販売方法を今後も模索していくことを考えてございます。また静岡県の農畜産物のブランド化とともに、価格アップを目標に努力していきたいということです。
 この写真は、各会議において、このような形でやらせていただいているということでございます。産地側は一堂に会して、また、市場などの取引先はリモートで行っています。とにかく消費地と産地が一枚岩にならないと、こういう環境の中では乗り切れないということで、今後についても商談も含めまして、このような機能を積極的に使って努力してまいりたいと考えています。
 次に、店舗での販売促進が今までの1つの主力の事業でございましたけれども、本年度については、小売店における新型コロナウイルス感染症拡大予防ガイドラインに基づきまして、混雑につながる販売促進は自粛するということで、試食宣伝会、マネキンを立てての販売が今、中止されております。非常に高級食材の多い静岡県では、産地のPRなり、味、食味を重視した中での販売を心がけてきましたので、食べていただいて買っていただくことを今まで販売の中心としてやってきましたけれども、本年度はこれができないのかなと危惧しております。ですので、対策としましては、何回も言いますけれども、消費地と産地をつなぐ対策を徹底的に積極的に行っていかなくちゃいけないということで、売場づくりにつきましても産地のポップなり料理のレシピ等を並べる、また県産青果物の売場づくりとともに、私どものほうから夏ならおつまみセット、冬ならお鍋のセットだとか、いろんなセットをこちらから提案してお店に並べるように事業展開しています。
 また、品目によっては、お客さんのほうから個包装をしてくれ、袋詰めをしてくれという話もございますので、その対応は当然してまいります。宣伝資材という意味では、今年については衛生管理資材、マイバッグ、マスク、ウェットティッシュ、そういうものにできれば産地のPRを載せて提供することも、今、内部では検討を進めています。また宅配でのお客さんへの供給も、今後拡大をしていきたいと考えています。
 この写真は、デジタルサイネージを活用しまして、私ども静岡県の産地PRを行い、またSNS等も活用しまして、料理レシピ等も発信しています。本年度、県内におきましては、調味料メーカーとも連携して店づくりをしております。今後も、いろんな量販店等に御協力をいただきながら、事業を実施してまいりたいと考えています。
 次に、SNSの関係でございます。ソーシャル・ネットワークは、コロナ禍の中では産地のアピールをする情報発信の重要なツールになり、今後もいろんな品目でSNSを利用して発信してまいります。フェイスブック等については、今、静岡の花を展開してございますので、後ほど御覧になっていただければと思います。
 次に、マスメディアを活用させていただいて、消費の喚起、需要の喚起にも取り組んでまいりました。静岡第一テレビにごちそうカントリーという番組があるのは皆様方御存じだと思いますけれども、私どもに2枠ございましたので、感染症の中で厳しい環境にありますワサビを放映させていただきました。放映の中では、ワサビが世界農業遺産に認定されていて、また非常に効能があるという特徴を紹介して、できる限り今後も生ワサビを御家庭で使ってもらう目的で放映させていただきました。この放送に合わせまして、私どものネット通販のしずおか手しお屋でも、ワサビとワサビ加工品をセットにして販売させていただいたということでございます。
 このスライドは、浜松市の農業法人京丸園でございます。同法人については、ミニ野菜を中心に栽培し、販売しています。ワサビ同様非常に厳しい販売環境になっております。同農園が作っています芽ネギは、おすし屋さんとの契約で販売したのが結構あったわけですが、おすし屋さんからちょっと止めてくれという話があり、取引が停止になった店舗も何店舗かあったということです。同農園の取組を紹介することによって、消費拡大につながればいいのかなと考えています。また同農園については、おすし屋さんで使う品目だとか、いろんな業務屋で使う品目が中心でございましたけれども、本年度につきましては新規品目としてサラダ水菜を栽培していただきました。これは、量販店なり一般の生食に向いている品目も作ったほうがいいんじゃないのかと、一般家庭消費用として提案させていただいて、今、販売を始めています。またスーパー等でお見かけしましたら、御購入をお願いします。
 次に、輸出事業でございます。輸出事業についても、非常に影響が出ています。私どもも県の御協力も得ながら、主力の静岡空港から沖縄の物流ハブ事業を活用して、静岡から那覇、那覇から海外という事業展開をしてきたわけですけれども、コロナの影響もあり、空輸が休止、静岡−那覇便も休止になってしまったこともあり、4月以降のイチゴや香港向けの野菜が急激に落ち込んでしまったということです。
 また、シンガポールの駐在職員も自宅待機ということで、そうはいっても営業してもらわなくちゃ困りますので、タブレット等を利用して商談してもらいました。
 そのような状況の中で、主力の秋冬期を迎えるに当たって、清水港を活用した船舶輸送の輸送スキームを構築するために、いろんな事業を活用させていただきながら試験輸送をしています。20フィートコンテナに、静岡県の農産物も含めて、9月21日に清水港から発送しました。台風の影響もありまして、もっと早く着く予定でございましたけれども10月4日にシンガポールに着き、それから検査を行い販売しています。一部、大根だとかの品目は、若干低温障害等もありましたけれども、おおむね各品目で販売が進んでおります。今後、このコンテナも船と飛行機とを活用しながら拡大していきたいなと、それが最終的な農家の所得向上につながるのかなと理解していますし、できる限り早く、沖縄便の再開、また物流ハブ事業を活用して輸出拡大につなげていきたいと思っています。
 次の写真ですけれども、東南アジアからは静岡産、日本産の青果物、野菜を求める声がコロナ禍でも非常に強かったが、なかなか発送ができなかったということです。先ほどの船舶輸送の試験ですが、一番荷物の少ない時期でございますので、里芋、キノコ類、山梨県さんからはブドウの協力をいただき、発送しました。
 真ん中のトラックに載っているコンテナは、高機能コンテナのフーテックで、私どもが所有していますこのコンテナを活用して、事業展開しております。
 次に、お茶の関係など、新型コロナウイルスの関係で、いろんな品目ごとの感染対策マニュアルを作らなくてはいけなかったということです。緊急事態宣言が出されたのが一番茶の最盛期といいますか、一番大事な時期と重なってしまいまして、茶工場での荒茶製造にも、感染等の緊迫感が非常にありました。この間、マニュアルを作り、これを徹底することによって、事業を継続するということでございます。
 基本的に、作った生産物を介しての感染はないということですので、今後についても、生産者並びに購入していただきますお客様にも安心感を与えることが必要かなと思っています。今後始まりますかんきつ類、ミカンについても同様のマニュアルを作って、周知徹底しております。また、農協の集荷場からコンテナを持って帰って、農産物を入れて選果場に持ってくるわけですが、コンテナの消毒は今後の課題になるのかなと理解しています。
 農業機械大展示会を、毎年恒例で県下のJAグループとして、吉田町の公園でやらせていただいています。組合員の皆さんが2日間で9,000人ほど集まる展示会でございましたけれども、本年につきましては、感染拡大防止の観点から中止しました。そうはいっても、農家の皆さんにはいろんなことをしていかなくちゃいけないということで、農業応援キャンペーンを開催し、農業機械の新技術を情報提供するとともに、チラシを作って農家への販売促進もしました。
 前年度の展示会での成約金額は10億円程度ありましたけれども、本年については今の時点で8億円でございます。いろんな補助事業も今年強化されているということもあり、この金額に届いているのかなと理解しています。
 令和3年度につきましては、感染対策をしっかり講じて、できる限りこのような情報共有の場をつくって、事業展開していきたいと思っています。
 次に、静岡県のお茶の品評会です。お茶の品評会も、コロナの関係等々もございまして、中止にさせていただきました。感染症の影響で消費が減退していて、売れるのかなという心配もございました。ですが、農家の意欲向上のために、その品目を全て全国の品評会に集中して出品し、JAと共に品質向上に向けて、努力いたしました。その結果もございまして、全国の品評会におきましては、普通煎茶の部の4キログラムで川根本町が、また深蒸し煎茶の部で掛川市がそれぞれ産地賞を受賞しました。個人の部におきましても、普通煎茶、深蒸し煎茶の部で農林水産大臣賞を本県が受賞し、上位を独占したということです。
 今後につきましても、私どもはイチゴだとか中晩生かんきつ、かんきつ類、お花等の品評会を例年予定しており、本年度につきましては生産者の意欲向上にもなるので、感染対策を徹底しまして開催していくことを進めています。
 補助事業の関係でございますけれども、補助事業を活用して、いろんな事業展開をしてまいりました。お茶につきましては、国産農林水産物等販売促進緊急対策事業を活用しまして、経済連が事業主体となり、2億円の仕上茶を県内から購入して、県下の小中学校、また東海から北陸、北海道までのホテルとか旅館とかに大規模に配布させていただきました。また茶業会議所とも連携しまして、事業拡大も行い、県内の申請額が20億円だったと聞いておりますが、JAグループ関係でも7億5000万円の事業展開をさせていただきました。右側の表については、静岡県茶業会議所と一緒になって、小中学校に配布させていただきました文書でございます。
 お茶の関係につきましては、ネット等でカテキンがコロナに効くとか、時々話題として出ますけれども、まだ私どもがそれをアピールするまでには至っておりません。研究機関等の協力も得ながら、今後それを核に進めていきたいなというのが、私の個人的な気持ちでございます。
 次に、高収益作物次期作支援交付金の関係でも、いろんな補助事業を使って各農協が事業主体となりながら事業展開し、JAグループとして支援しています。お花の関係についても、ふじのくに花の都しずおか推進協議会がございますが、花材の提供を含めて事業展開して、静岡県内の23の市町、また県庁等公共施設にも展示しました。お花の消費喚起というのは非常に厳しいわけでございますけれども、需要の拡大につなげるように、最初は4月13日から30日まで、それ以降は若干縮小させていただいていますけれども、10月末まで展示を続けていきます。
 牛の関係も非常に厳しい状況が続いております。特に外食需要の減少や、インバウンドの低迷で、価格的に落ち込んでいるということで、いろんな補助事業の支援を受けて事業展開していますが、なかなか効果が出てきていないのが現状でございます。最近の話題では、畜産農家が牛マルキン――肉用牛の肥育経営安定事業において経営をどうにか継続しているということでございますが、今年の7月から9月の牛マルキンの支出額がちょっと減少してしまいました。内容的には、日本短角牛という元牛の分を費用で入れましたが、牛が安いということで、費用が削減され、もうけが多くなった形になり、金額が圧縮されたということで、ちょっと厳しいという現状は御理解いただきたいと思います。
 いろいろな補助事業については、JAグループとして支援し、書類作成の御協力をさせていただいております。
 最後になりますけれども、いろいろな事業を私どもも行わせていただいてきましたけれども、過去の経験則では全然対応できない部分が非常にあります。短期間に機動力を持ってしなくちゃいけない事業もございますし、長期的に見て事業展開しなきゃいけないこともございます。今後JAグループで、毎年県行政等に政策要請ということでお願いしている状況がございますので、まだ未定稿の資料でございますけれども、コロナ関係においては、とにかく今やっている事業を今後も続けていただきたい、またJAグループとしても、事務費を含めた中でいろんな支援をお願いしたいということでございます。コロナ禍の関係で、いろんな生産手法が変わってきてしまったので、その環境変化に対応した取組もお願いをしたいということと、県産品のPRも積極的にさせていただいていますし、皆さん方の御協力を得て、今後についても継続的にお願いしたいということでございます。
 今後も静岡県農業の発展に向けて私どもも努力してまいりますので、御指導、御協力をお願いしたいと思いますし、これからもいろいろな部分で支援をお願いしたいと思います。御清聴どうもありがとうございました。

○藪田委員長
 ありがとうございました。
 以上で、石川様からの御説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 委員の方にお願いいたします。
 質問はまとめてするのではなく、一問一答方式でお願いいたします。
 それでは、御質問、御意見等がありましたら、御発言願います。

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