本会議会議録


質問文書

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令和7年12月静岡県議会定例会 質問


質問者:

伴 卓 議員

質問分類

代表質問

質問日:

12/04/2025

会派名:

ふじのくに県民クラブ


質疑・質問事項:

1 知事の政治姿勢について
 (1)特別職等の給与削減
 (2)金利のある世界における公債管理
2 次世代エアモビリティーの社会実装に向けた国への働きかけについて
3 JR東海のヤード用地造成への県の対応について
4 県庁におけるデジタル人材の育成について
5 第二次静岡県消費者基本計画の策定について
6 文化財三次元データ整備の展開について
7 台風第十五号被災地において実施した福祉的支援の課題と今後の対応について
8 アトツギベンチャーへの支援について
9 富士山一周サイクリングルート(フジイチ)のナショナルサイクルルートを目指した走行環境整備の取組について
10 県職員の人材確保に向けた取組について
11 私立高校授業料無償化に対応した県立高校の魅力化について
12 ラーケーションの推進について
13 警察行政職員の活躍に向けた取組について


○副議長(中田次城君) 再開に先立ち御報告いたします。
 説明者として田中人事委員会事務局長が出席しておりますので御承知おき願います。

○副議長(中田次城君) ただいまから会議を再開いたします。
 質疑及び一般質問を続けます。
 通告により、三十二番 伴 卓議員。
       (三十二番 伴 卓君登壇 拍手)
○三十二番(伴 卓君) 私は、ふじのくに県民クラブを代表して通告に従い県政の諸課題について知事、副知事、関係部局長並びに人事委員会事務局長、教育長、教育部長、警察本部長に分割質問方式にてお伺いいたします。
 初めに、知事の政治姿勢についてのうち、特別職等の給与削減についてお伺いします。
 十月二十二日、県が発表した来年度の収支試算によれば人件費や社会保障経費等の義務的経費のほか施設やシステムの整備、維持に関する経費等が増加した結果、令和八年度の財源不足額は実に六百四十億円に上る見通しとのことであります。本年二月の中期財政計画における見通しを百三十億円上回る巨額の財源不足であり改めて大変厳しい財政状況が浮き彫りとなりました。
 本県の財政状況は、恒常的に歳出が歳入を上回っており赤字地方債である資金手当債などに頼る自転車操業の状態が続いております。この状況に対し知事も強い危機感を抱かれており、昨年度末に策定した中期財政計画に基づき既存の事務事業を抜本的に見直すサマーレビューなど年度前半から財政健全化に向けた取組を積極的に進められてきたものと承知をしております。
 このような中で、知事は先月十二日の記者会見において特別職の職員が自ら給与を削減することで財政健全化に取り組むと発表し今議会に給与削減の条例案が提出されています。財政健全化に向けた知事の強い覚悟を感じるわけでありますが、その一方で現在給与水準の向上に向けて官民を挙げた大きな流れがあることも事実です。仮に今後一般職の職員まで広く給与削減が波及していくこととなれば、民間の賃上げの動向や意欲に水を差すだけでなく職員の士気低下や苦戦傾向にある職員採用への影響も懸念されます。
 そこで、まず今回給与の削減に踏み切った理由は何か、次に給与削減の対象を特別職の給与と管理職の管理職手当としたことはどのような考えによるものか、以上二点について知事の考えを伺います。
 次に、金利のある世界における公債管理についてお伺いします。
 先ほどの質問でも来年度の収支試算について触れましたが、県は近年の財源不足が拡大している理由の一つとして人件費や社会保障費をはじめとする義務的経費の増加を挙げています。この義務的経費の中には過去の県債発行の元利償還金、平たく言えば県の借金を返すための経費である公債費も含まれます。
 本県における公債費の決算額を確認したところ、五年前の令和二年度は一千八百四十四億円であったのに対し毎年じわりじわりと増加をし令和六年度は二千五十三億円とのことです。過去に発行した県債に起因する避けられない支出ではありますが、中期財政計画において示されている機械的な試算によれば今後も増加の傾向が続く見通しであり、県の財政運営を圧迫する要因の一つになっているものと考えます。
 また、昨年三月に日銀が十七年ぶりに利上げを行いマイナス金利政策が解除され金利のある世界が戻ってきたことにより、これまで抑えられていた利子負担が重みを増しています。県によると五年前に県が発行した十年債の利率は〇・一%から〇・二%程度でしたが、今年度発行した十年債の利率は一・五%から一・六%程度と、この五年間で約一・四%利率が上昇していることになります。
 県は、一年間で新たに一千億円程度の県債を発行しているので、五年前と比べると一年につき十四億円もの負担が増えたことになります。借り換えも含めれば利子の負担はさらに大きくなることが予想できます。
 さらに、国が定める財政指数の一つである実質公債費比率についても中期財政計画における機械的な試算では悪化の一途をたどっています。今後も金利の上昇が続けば国の基準となっている一八%を超え県債発行に国の許可が必要になるという深刻な事態も懸念されます。
 以上のとおり、今後の本県の財政運営を考えていく中で公債費は重要なテーマの一つであります。
 そこで、金利のある世界において今後どのように公債管理を行っていくのか、県の考えをお伺いいたします。
 次に、次世代エアモビリティーの社会実装に向けた国への働きかけについてお伺いします。
 次世代エアモビリティー、つまりいわゆる空飛ぶクルマは電動で垂直離着陸が可能な特性を持ち新たな交通手段として大きな期待が寄せられています。グローバルなイノベーション競争が加速する中、各国がその開発と社会実装に力を注いでおり、我が国においてもこの新たな産業をいかに育成し国際競争力を高めていくかが喫緊の課題となっております。
 本県は豊かな自然と多様な産業基盤を有する地域であり、この空飛ぶクルマの社会実装において先進的な役割を担うポテンシャルを秘めていると確信しております。
 今年十月までに開催された大阪・関西万博では、磐田市に製造拠点を置く株式会社SkyDriveの機体がデモフライトを成功させ国内外から高い注目を浴びました。先月静岡市内で開催された同社とのビジネスマッチングニーズ説明会には県内企業が多数参加されたと聞いており、関心の高さを実感したところであります。さらに御殿場プレミアム・アウトレットでは商業施設として全国初となる実機によるデモ飛行が行われるなど社会実装への期待が大いに高まっています。
 このような大きな期待が寄せられる一方で、空飛ぶクルマの社会実装を進め多様な地域課題の解決につなげるためには国による適切な制度設計が極めて重要となります。不必要に規制を厳格化すれば民間事業者の参入障壁が高まり健全な市場形成が阻害される懸念があります。そうなれば雇用創出や地域経済への波及効果が限定的となるのみならず、県民が空飛ぶクルマがもたらす利便性や恩恵にあずかる機会を失う可能性すらあります。ライドシェアや自動車の自動運転といった分野において我が国の社会実装が他国より遅れた経緯を鑑みれば、こうした事態を繰り返さないためにも国への働きかけは極めて重要ではないでしょうか。
 現在、国が設置した空の移動革命に向けた官民協議会において離着陸場の整備や機体運航に関する制度の議論が進んでいると承知しておりますが、県として空飛ぶクルマの社会実装を進めるために国に対しどのように働きかけを行っていくのかお伺いします。
 次に、JR東海のヤード用地造成への県の対応について伺います。
 今年六月、リニア中央新幹線の整備と大井川の水資源及び南アルプスの自然環境の保全と両立に向けた県専門部会でのJR東海との対話において三分野二十八項目に整理した今後の主な対話項目のうち水資源についての議論が終了し、残る全ての項目についても対話に着手している状況となりました。
 JR東海においてはこうした県専門部会での対話の進捗状況を踏まえ、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事における静岡工区のヤードにおいて工事開始前から実施する環境調査の拠点としての事務所等の整備や用地造成を行うことについて、八月一日に水野副社長が県庁で中央新幹線対策本部長である平木副知事と面会し必要な協議や調整を依頼しました。
 また、県はこれまで平成三十年にJR東海が要請した宿舎、事務所等の工事や用地造成について本体工事であるトンネル工事の準備段階の工事であるとして認めている経緯を踏まえ、今回依頼のあった整備等については本体工事に関わらない整備であるとの前提の下で協議や調整を進めたいと応じるとともに、本体工事については対話が終了するまで行わないという原則に反するものではないとの認識を示されたと承知しています。
 今年八月に、JR東海から県に対してヤード用地造成等の実施に係る協議や調整の依頼があってから四か月近くが経過をしております。この間生物多様性やトンネル発生土に関する対話項目については、県の生物多様性部会や地質構造・水資源専門部会においてJR東海との対話が公開により進められており、さらにマスコミによる報道や県の広報などを通じて県民の方々にも状況が明らかになっていると思います。しかしながらヤード用地造成の協議については、JR東海からの依頼があって以降報道もなく県民に状況が伝わっていないように思われます。
 そこで、ヤード用地造成についての現在の調整状況や今後どのように対応されていくのか伺います。
 次に、県庁におけるデジタル人材の育成について伺います。
 新型コロナウイルス感染症のパンデミックは私たちの社会、経済に甚大な影響を与え、とりわけ働き方の変革を急速に促しました。リモートワークの普及に象徴されるように、あらゆる分野でデジタルトランスフォーメーションの必要性が強く認識されるようになりました。これは行政においても例外ではありません。県民サービスの向上、行政運営の効率化を図る上でDXの推進は喫緊の課題であり、その根幹をなすのがデジタル人材の育成であると認識しております。
 県はふじのくにDX推進計画に基づき管理職から一般職まで人材区分を五つに分け、それぞれの職務に応じたデジタルスキル習得のための研修が体系的に実施されていると伺っております。特に令和四年度からはDX推進の中核を担うDX推進リーダーの育成に注力されているとのことで、デジタル技術を活用して業務を見直し非効率なプロセスを改善し効率化を推進する、言わば職場のデジタル化の牽引役を期待されているものと理解しております。
 県庁全体の生産性を高め質の高い行政サービスを提供するためにはこれらの人材の存在は必要不可欠であります。しかしながらDX推進リーダーを育成する研修は受講できる職員の数が限られているという声も耳にしております。せっかく意欲のある職員がいても研修機会が得られなければ県庁全体のDX推進体制の強化に時間を要してしまうのではないかと懸念いたします。
 そこで、まず現在のDX推進リーダーの育成状況と研修受講機会の拡大を図るための改善策について伺います。
 また、座学中心の研修だけでは実際の現場で即戦力となる実践的なスキルを習得し応用力を養うことは困難ではないでしょうか。デジタル技術を活用した業務改善は単なる知識だけでなく具体的な課題解決に向けた試行錯誤や実践を通じてこそ真の力が培われるものと考えます。
 DX推進リーダーが研修で得た知識やスキルを実際の業務でどのように生かし実践的な成果へとつなげていくのか、研修の成果を発揮するための取組についても併せてお伺いいたします。
 次に、第二次静岡県消費者基本計画の策定について伺います。
 最近の消費者トラブルの状況を見ますと、今なら無料で点検しますとまずは点検を承諾させ、その後にこのままでは大変なことになるなどと不安をあおって商品やサービスを契約させる点検商法が増えており、点検商法で勧誘される商品、サービスは給湯器や分電盤の交換、屋根工事など様々です。このような従来からある対面でのトラブルも発生している一方、インターネット広告をきっかけに実質0円(送料のみ)など通常価格より低価格で商品を購入したところ定期購入が条件となっており解約ができない、SNSを通じた勧誘をきっかけに投資を始め利益を出金しようとすると高額な手数料を要求されたといったデジタルをきっかけとしたトラブルも増えていると伺っています。
 また、近年消費者から就業者に対する正当な理由なき過度な要求や暴言などのカスタマーハラスメントに係る問題が深刻化しており、本県ではカスタマーハラスメント防止条例が令和八年四月から施行されます。条例では顧客(消費者)の責務として就業者に対する言動に必要な注意を払うよう努めなければならないとされており、消費者に対する取組も必要となっています。
 私もかつて小売業に従事をしていました。よくお客様は神様というフレーズを耳にしますが、実にユニークな神様に度々お会いしました。消費者への啓発も条例や基本計画に期待するところであります。
 県では、令和四年度に消費者行政推進基本計画と消費者教育推進計画を一本化し、消費生活に関する総合的な計画として静岡県消費者基本計画を策定し消費者教育、消費生活相談、事業者指導など消費者施策に取り組んでいると承知をしております。今年度現計画が最終年度を迎えることから次期静岡県消費者基本計画の策定作業が進められており、先月には学識経験者や消費者代表、事業者代表を構成メンバーとする静岡県消費生活審議会において次期計画についての議論がされたと伺っております。
 そこで、消費者を取り巻く環境の変化や審議会等これまでの議論を踏まえ次期計画にどのように反映をしていくのか伺います。
 次に、文化財三次元データ整備の展開について伺います。
 日本の長い歴史の中で生まれ育まれ、今日まで伝えられてきた文化財は私たちの生活や文化を語る上で大変貴重な資源であり、本県の歴史を示す県民の誇りとなるものです。しかしこれらを未来へ伝えるために継続的に発生する修理等の費用負担や継続する担い手の確保に文化財の所有者が苦慮しているのも現状です。
 私の地元富士市にも無形民俗文化財である民俗芸能が複数ありますが、少子高齢化により地域での継承が心配される状況があると伺っています。そんな折、富士市指定文化財、鵜無ケ淵神明宮の神楽を対象にコニカミノルタ静岡株式会社が生成人工知能(AI)を使用した民俗芸能の保存継承活用システムを開発した報告会に参加する機会を得ることができました。神楽の映像や歴史資料などの情報を基にAIが文化財の保存団体に様々な質問を投げかけ、その知識から感覚的な踊りのコツや口伝の伝承などを分かりやすくマニュアル化するというものです。実装化した後は民俗芸能の観光資源化や地域の活性化を目指したいとのことです。
 私も物心ついた頃から三十年以上にわたり郷土芸能などを興じていますが、見て覚える、口伝で覚えるというものが多く、最近になってスマホで録音や撮影ができるようになりましたが、それまでは師匠と対面し、いわゆるお稽古をつけてもらうスタイルでした。継承手法のよしあしはさておき、廃れ消滅してしまうことを思えば有形無形を問わず、これら文化財の保存活用にはデジタル技術の積極的な活用が重要になるのではないでしょうか。
 現在、県では文化財の三次元データ化を進めていると聞いております。デジタルアーカイブ化を目指していることは容易に推察できますが、そのほかにも活用の可能性があると思います。近年の豪雨災害による文化財被害が危惧される中、デジタルアーカイブの充実は被災した文化財の修理の際に大いに効果を発揮するでしょう。さらに日常においては取得した三次元データが観光や商業活動など社会の様々な場面で価値を発揮することができるものと考えられます。文化財の保存、継承に係る費用負担などの課題解決につながる展開も期待できます。
 そこで、現在県が進めている文化財三次元データ整備の取組状況と今後の展開の方向性について伺います。
 次に、台風第十五号被災地において実施した福祉的支援の課題と今後の対応について伺います。
 九月五日に本県を襲った台風第十五号により発生した竜巻や突風などは牧之原市や吉田町をはじめ各市や町にお住まいの方々の住宅や事業所等に甚大な被害をもたらしました。半壊以上の住宅が約四百棟もあるなど多くの県民の皆様が生活の基盤を失い、復旧にはいまだ長い時間と多くの支援が必要な状況となっております。改めて被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
 さて、こうした状況を踏まえ国は十一月十一日にこの一連の災害を激甚災害に指定する閣議決定を行うことで財政支援や復旧支援体制の強化を図っているところです。県でも被災地支援として様々な取組を行っていますが、その一つとして牧之原市から要請を受け福祉的支援など行う災害派遣福祉チーム、通称DWATを同市に派遣しています。午前中の質疑でも取り上げられましたがDWATは社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員等の福祉専門職で構成されており、今回の牧之原市での活動では被害に遭った地域を中心に戸別訪問を行い支援ニーズ等を把握し適切な支援者につなげるとともに、被災された方々からの相談窓口の対応にも従事するなど被災者一人一人に寄り添った活動を行ったと聞いております。
 被災者に対する福祉的支援等の充実に関しては、令和六年能登半島地震の教訓等を踏まえ災害対策基本法等の一部を改正する法律が本年七月に施行され、高齢者等の要配慮者、在宅避難者などの多様な支援ニーズに対応するため救助の種類に福祉サービスの提供が追加されました。今回の牧之原市でのDWATの戸別訪問は法改正後全国で初めての大規模な住宅避難者等への支援活動の実例となりました。
 DWATによる住宅避難者等への訪問活動をはじめ、今回の台風第十五号の被災地において行った被災者支援活動により明らかになった具体的な課題などもあるかと思います。
 そこで、今回の台風第十五号の被災地において実施した福祉的支援の課題と今後の対応について県の見解を伺います。以上、答弁を求めます。
○副議長(中田次城君) 鈴木知事。
○知事(鈴木康友君) 伴議員にお答えをいたします。
 私の政治姿勢についてのうち、特別職等の給与削減についてであります。
 本県では財政健全化への取組が急務となっており、令和八年度の当初予算編成に当たっては聖域を設けることなく全ての事務事業を徹底的に見直し、あらゆる手だてを総動員して持続可能な財政運営への道筋をつけていく必要があります。こうした中でまずは県民の皆様に財政健全化に向けた取組の姿勢を明確に示すことが不可欠であると判断し、県政運営を担う私をはじめとした特別職の給与と管理職の手当の削減を行うに至ったものであります。
 一方、給与水準については現在国全体で官民を挙げて引上げに取り組んでいる最中であり、民間の賃金上昇の動きを阻害しないこと、職員の士気や今後の職員採用への影響も十分に考慮する必要があることにつきましては伴議員と同様の考えであります。したがって人事委員会勧告に基づく一般職の給与改定につきましては、これを尊重し若年層に重点を置きながら給料月額の引上げ等の措置を講ずることとしております。
 なお、人件費全体につきましては徹底した事業の見直しによる時間外勤務の縮減に加えて、業務プロセス改革やデジタルの活用による生産性向上等により定員の適正化を進め縮減に努めてまいります。
 将来世代に対して責任を負うという強い信念の下、私が先頭に立ち力強く見直しを推し進め財政健全化を牽引してまいります。
 次に、金利のある世界における公債管理についてであります。
 我が国では、三十年にわたりデフレ経済が続き低金利が当たり前となる中で県債の利息も低利で推移してまいりました。一方で足元の消費者物価は三%程度の上昇となり日銀の金融政策も利上げには至っていないものの引締めの方向にあります。
 政府は現状の消費者物価は食品価格上昇によるものであり賃金上昇を伴わなければデフレ状態を脱したことにならないとの認識を示していますが、市場は金利上昇局面に振れており十年物国債利回りは直近では一・九%程度まで上昇しております。
 こうしたことから、御指摘のとおり金利上昇リスクを織り込んだ財政運営が必要となると考えております。
 本県は毎年、新規発行及び借換え合わせて約三千億円の県債を発行しており、調達年限は三年から二十年、金利は直近で三年物一・一%程度、二十年物が二・九%程度となっております。仮に今後一%金利が上昇すれば約三十億円の公債費が増額することとなります。
 こうした状況を踏まえれば、市場金利の動向を注視しつつ当面の公債費の低減対策に工夫を凝らすとともに、県債残高の管理を着実に行うことにより財政運営上のリスクに備え結果として実質公債費比率の上昇を抑えることが不可欠であります。
 まずは当面の対策として、今年春先からの急激な金利上昇を踏まえ二十年債の発行を急遽五年債等に変更するなど金利の低い短期年限化を図っており、約三億円の公債費削減効果を上げております。金利上昇局面の持続期間の予測は困難でありますが、当面は調達年限を十年債以下の短期年限に重点化することで金利上昇幅を抑える方針で取り組むこととしており、来年度も従来の発行方法と比べて約九億円の公債費低減を見込んでおります。
 そして、基本的には県債残高の適正管理による公債費の低減が重要となります。中期財政計画では通常債の一千億円削減を掲げておりますが、県債管理基金を活用し借換えを行わずに償還することによる県債残高の削減なども検討してまいります。
 また、金利対策の観点からは交付税の代替である臨時財政対策債も同様でありますので通常債に臨時財政対策債を含めた総県債残高の縮減にも力を注いでまいります。
 いずれにしても、金利上昇局面による公債費の増加は財政の健全性の確保及び未来への投資の実施に向けてのマイナス要因となりますので公債費の低減対策の検討をあらゆる角度から進めてまいります。
 次に、次世代エアモビリティーの社会実装に向けた国への働きかけについてであります。
 次世代エアモビリティーは空の移動革命とも言われ、観光や地域交通のほか災害救助、救急医療への活用など様々な地域課題の有効な解決策として大きな可能性を有しており、社会実装に大いに期待を寄せているところであります。
 現在、国が設置した空の移動革命に向けた官民協議会において運航に必要な制度整備が進められておりますが、大阪・関西万博におけるデモフライト実施のための暫定的な規制では離着陸場の周囲に広い空間が必要とされるなど垂直離着陸が可能な機体の特性に即していないといった関係者の声が多数寄せられております。
 議員御指摘のとおり、ライドシェアや自動運転の社会実装が他国に後れを取るなど新たな仕組みや技術が規制に阻まれ期待どおりのスピード感で進捗していないケースが散見されます。最先端のテクノロジーを早期に実用化し地域課題の解決につなげていくためには安全性を十分に確保しつつ将来の展望を見据えた合理的な制度整備が求められます。
 このため、ルールメイキングの段階から国へ働きかけることが重要なことから、このたび内閣府の未来技術社会実装事業において次世代エアモビリティーとしては全国初の採択を目指すことといたしました。本事業は関係府省庁も参画する官民による地域実装協議会を立ち上げ未来技術の社会実装を目指すもので、採択されれば国へ直接意見や提案を伝えることが可能となります。
 また、先月二十六日に中部圏の十県、三政令市と経済団体が連携し様々なプロジェクトを共同で実施する広域リージョン宣言を行いました。今後具体的なプロジェクトを盛り込んだ連携ビジョンを策定してまいりますが、次世代エアモビリティーの社会実装に向けた広域連携をプロジェクトの一つに位置づけ合理的な制度整備についても他県と連携し国に働きかけていきたいと考えております。
 県といたしましては、次世代エアモビリティーが身近で革新的な空の移動手段として確立し、地域の様々な課題解決に貢献できるよう昨年十二月に公表したロードマップに基づきユースケースごとの実装と関連産業の振興の両輪で取組を推進してまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 平木副知事。
○副知事(平木 省君) JR東海のヤード用地造成への県の対応についてお答えをいたします。
 今回のヤード用地造成につきましては、平成三十年に先行実施した工事と合わせますと五ヘクタールを超える開発行為になることから、県自然環境保全条例に基づき県と事業者であるJR東海との間で自然環境保全協定の締結が必要となります。自然環境保全協定の締結に向けましてはJR東海が作成いたします今回の工事により影響を受け得る希少生物に関する保全措置を盛り込んだ自然環境保全計画書について、県の確認のほか工事の実施の前提となる河川法に基づく土地の占用許可、盛土規制法に基づく許可など一連の許可が確実に見込まれることが必要となります。そしてヤード用地造成に当たっての自然環境保全措置について流域市町をはじめとする利水者の皆様へ説明し御理解を求めるプロセスが必要となります。
 まず、自然環境保全計画書に関する進捗でございますが、JR東海はこの十月まで計画書策定の前提となる草本類や陸生昆虫類等の希少野生動植物の生息・生育状況調査を実施しておりました。現在はこの当該調査により確認されました県レッドデータブックで絶滅危惧種としているランなど十一種の移植等の保全措置について事務的な調整を進めておりまして、専門家の意見も伺いながら最終的な詰めを行っている段階でございます。
 保全措置の内容がまとまり計画書案が提出されましたならば、速やかに大井川利水関係協議会の開催をお願いし、協定を締結する前の段階で流域市町や利水者の皆様に保全措置に関する県の考え方や協定内容について丁寧に御説明をしてまいります。
 次に、工事の前提となる法律等に基づく許可手続の進捗でありますが、現在JR東海から盛土規制法に基づく許可については所管であります静岡市に対して、河川法に基づく土地の占用許可については県の河川担当部局に対してそれぞれ許可申請の準備を進めているさなかと伺っております。
 県といたしましては、プロセスをしっかりと踏んだ上で自然環境保全協定の締結に向けた手続を丁寧に進めてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 田中デジタル戦略部長。
○デジタル戦略部長(田中宣幸君) 県庁におけるデジタル人材の育成についてお答えいたします。
 行政サービスの向上と業務の効率化を両立するためにはDXの推進が不可欠であり、その中核を担う人材の育成が急務であります。このため令和四年度よりデジタル技術を活用した施策立案や業務変革手法等を体系的に学ぶDX推進リーダー育成講座を開始いたしました。これまでに約百名を育成してまいりましたが、各所属に偏りなく配置するため来年度からは一部にオンライン研修を導入することで、これまで二十五名だった受講定員を倍増させ育成を加速してまいります。
 また、DX推進リーダーの現場での実践を支援するため例えば定型的な審査業務の効率化といった実際の課題を専門家の指導を受けながら解決するワークショップを開始いたしました。
 こうした取組を通じリーダーが主体的に業務変革を実践するとともに、その姿勢やノウハウを周囲の職員へ波及させ県庁全体のDXにつなげてまいります。
 県といたしましては、DX推進リーダーの育成をはじめ全職員のデジタルリテラシー向上や意欲的な職員のスキル習得を進め県庁におけるデジタル人材の充実を図ってまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 縣くらし・環境部長。
○くらし・環境部長(縣 茂樹君) 第二次静岡県消費者基本計画の策定についてお答えいたします。
 県は本計画の策定に当たり、消費者を取り巻く環境変化を踏まえデジタル技術の進展や悪質事業者の手口の多様化に伴う被害の増加、高齢化の進行に伴う要配慮者の拡大、投資意識の高まりを背景としたSNS等を端緒とするトラブルの増加、さらに自然災害に備えた非常時の消費知識・行動の習得の必要性など多岐にわたる課題を認識しております。
 静岡県消費生活審議会におきましては、未就学期から高等教育期に至る系統的な消費者教育の展開、インターネット取引に起因するトラブルへの対応、高齢者の見守りに向けた福祉関係機関との連携、災害時における合理的な消費者行動の周知、デジタル技術を活用した効果的な広報手法など様々な視点から御意見を賜りました。
 こうした御意見等を踏まえ計画案におきましてはデジタル分野等の被害実態の把握、ライフステージに応じた未然防止のための消費者教育、地域における高齢者の見守り体制の強化に加えカスタマーハラスメント対策も視野に入れた望ましい消費者像に関する啓発を掲げ、関係者の緊密な連携の下、実効性の高い対策を着実に展開をしてまいります。
 県といたしましては、新たな計画に掲げる消費者の権利の尊重と自立支援を基本理念に誰一人取り残さない安全・安心で豊かな消費生活の実現に向け取組を一層推進してまいります。
以上であります。
○副議長(中田次城君) 都築スポーツ・文化観光部長。
○スポーツ・文化観光部長(都築直哉君) 文化財三次元データ整備の展開についてお答えいたします。
 文化財の三次元データ化は、文化財の観光、教育、交流面での活用や適切な保存管理のいずれにおいても大変有効であります。昨年度より仏像や遺跡、土器など九十点の3Dアーカイブ化を行い、デジタルミュージアムでの公開を通じて県民への文化財の新たな魅力の発信を行うとともに、アーカイブ化を進めるための人材を育成しております。
 現在、文化財3Dの活用を進めるため観光施設拠点の3D展示用タッチパネルによる鑑賞機会の提供や中学生の授業等で学習するための教育旅行・美術用3D教材の開発、仏像ファンの自由な交流を目的としたメタバース展示室の整備や体験会を開催しております。
 今後は、文化財の保存管理において修理負担の軽減に向け風雨の影響を受けやすい庭園や石垣での3Dによる点検管理を進めるとともに、被災時の復旧に備えたデータ取得を所有者に促すための研修会を実施してまいります。
 県といたしましては、三次元データを活用することで地域の貴重な歴史文化資源である文化財を様々な場面において活用し、県民の文化財への理解を深め適切に管理していくことにより文化財の未来への継承につなげてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 青山健康福祉部長。
○健康福祉部長(青山秀徳君) 台風第十五号被災地において実施した福祉的支援の課題と今後の対応についてお答えいたします。
 今回のDWAT派遣につきましては、九月十六日に牧之原市からの要請を受け九月十七日から十月十日までの二十四日間、延べ百九十六人を派遣し在宅避難者の支援ニーズの把握を中心に戸別訪問活動等を行いました。戸別訪問に当たりあらかじめ住民の皆様に市を通して周知を行いましたが、実際に訪問するとDWAT隊員と認識されず疑いの目で見られるなど支援につなげることに時間を要した事例もありました。また訪問しました約千五百戸のうち五割強が不在であり、不在宅にはチラシを投函し返信を求めましたが返信は二割程度にとどまったところです。
 このほか、既存の避難行動要支援者名簿、罹災証明の申請状況、先行実施した保健師チーム等の調査結果などが別々に管理されており、各情報の関連づけができておらず個々の在宅避難者の全体像が把握しづらい状況であったことも課題として挙げられます。
 今後、県といたしましてはDWATの知名度向上に向け地域の防災訓練への参加促進、市町や自治会等を対象などとした出前講座での周知などに取り組むほか被災者情報を整理、管理、共有し効果的な福祉的支援につなげる方法について市町と共に検討を進めてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 伴 卓議員。
       (三十二番 伴 卓君登壇)
○三十二番(伴 卓君) それぞれ御答弁頂きましてありがとうございました。二点要望をさせていただきたいと思います。
 初めに、知事の政治姿勢について(一)(二)、これ共通して言えることになりますのでまとめて申し上げますが、今日お昼のニュースで国債の金利が一・九という速報が流れました。我が会派でも今年二月の議会であちらの山田議員がですね、金利のある生活が戻ってきたという質問をして当時の石川政策推進担当部長が適切な管理をして対応していくということがございました。
 最初の質問の人件費も少し関わってきますけれども、知事が出られた松下政経塾の創始者松下幸之助さんが会社が危機にあったときに従業員が来て人件費と雇用だけは守れという話をしたのは有名な話であります。こういった中で県庁の場合は稼ぐということがなかなかできないですのでやっぱり出るものを減らすしかない。出るものを減らすとなると今度はサービスの低下を招きますよね。そうすると今度はいろいろ県庁は何をしてるんだ、議会は何をしているんだという悪循環に踏み込んでいってしまうと思うんです。でもそこを県民により分かりやすく説明していくためには、この期間だけ頑張っていこうというのが先ほどの中期の計画なのかなというふうに思っております。まだまだ関心が薄い方も多いと思いますし県の財政状況がどうなんだというところが分かりづらいところもありますので、そういった点は積極的に発信をしていっていただきたいなというふうに思います。
 そして、もう一つのデジタル人材のほうでありますけれども、これ今の人件費等とも関わってきますが、今二十五人から今度五十名に増やしていき、またいろんな機会を増やしていくということで取り組んでいただきたいなというふうに思います。やっぱりこれ業務の効率化をすることによっていい意味で今やることないよと、手持ち無沙汰だよというぐらいにですね、職員さんの働き方を変えていただいて、その結果予算をかけずにサービスはそのままというところにもつながっていくと思いますのでリンクして取り組んでいただきたいなというふうに要望いたします。
 それでは、質問に戻ります。
 アトツギベンチャーへの支援について伺います。
 皆さんはアトツギ甲子園というピッチイベントを御存じでしょうか。全国各地の中小企業、小規模事業者の後継予定者が既存の経営資源を生かした新規事業アイデアを競う中小企業庁が主催するピッチイベントで、昨年度は全国各地から百八十九名の応募があり十八名のファイナリストが本年二月都内でファイナルピッチを行いました。今年度で六回目を迎えるアトツギ甲子園ですがこれまでに五名ものファイナリストがこの静岡の地から誕生しており、直近の第五回大会には駿河区と私の地元富士市から計二名のファイナリストが生まれています。アトツギ甲子園かいわいでは静岡県はファイナリストのメッカになりつつあります。
 第五回大会ファイナリストで富士市の斉藤鉄工所の斉藤雄大さん、彼は私の中学時代からの後輩で今なお交流があり今回の挑戦を見届けるべく私も決勝大会を観覧しました。また閉幕後には斉藤さんともう一人のファイナリストである駿河区の山本さんと両名で知事を表敬訪問し激励を頂きました。ありがとうございました。
 知事は、就任来スタートアップ支援に注力されています。一方でものづくり県静岡の産業を支えているのは既存の事業者であり、その多くが言わずもがな中小企業であります。スタートアップ支援も重要かと思いますが既存事業のノウハウと技術を生かしながらも時代の変化やニーズを捉え新たな事業にチャレンジするという点では、まさにアトツギ甲子園の挑戦者のようなもう一つのスタートアップと言ってもよいのではないでしょうか。
 一般的には第二創業という言い方をしますが、多くのファイナリストを輩出しているここ静岡県ではアトツギベンチャーという文化をぜひ定着させていきたいと思っております。
 さて、アトツギベンチャーは先代が築いてきた経営資源を活用できる一方で、一般的なスタートアップ企業が抱える課題に加え先代からの従業員との相互理解の醸成や自社の経営資源の棚卸し、分析、従来顧客との関係構築などアトツギならではの課題があるとも先ほどの斉藤さんが教えてくれました。
 斉藤さんや山本さんのように、言わば家業をブラッシュアップして新たな挑戦の道を選択できる会社もあれば、高い技術力や経営資源があっても後継者不足などによって廃業の道をたどらなくてはならない会社もあります。
 余談ですが、私の実家も祖父が会社を興し、ルーツをたどれば百年近い時を刻んでまいりましたがこの春のれんを下ろしました。時代や社会変化もありましたが、時に後継ぎの選択をできなかった自分に寂しさを抱くこともありました。ゆえに自分と同じような後継ぎと目される方にとってもスタートアップ支援と並行してイノベーションの創出や地域経済活性化のためには熱い思いを持った方々への支援もしていくことも大切だと思いますが、知事の考えを伺います。
 次に、富士山一周サイクリングルート(フジイチ)のナショナルサイクルルートを目指した走行環境整備の取組について伺います。
 ナショナルサイクルルートは、世界に誇り得るサイクリングルートとして国が指定し新たな観光価値を創造することで地域創生を図る取組であり、現在しまなみ海道サイクリングルートやビワイチなど合計六か所が指定されています。本県においても伊豆半島から遠州灘までの海岸線沿いを含む千葉県銚子市から和歌山県和歌山市までの全長千四百キロを超える国内最長ルートである太平洋岸自転車道が令和三年五月に指定を受けております。
 現在、本県では二番目となるナショナルサイクルルートとして山梨県と共に富士山一周サイクリングルートフジイチの指定を目指した取組を進めていると承知しています。フジイチは日本のシンボルである富士山の雄大な景色を楽しみながら世界遺産富士山の構成資産や静岡、山梨両県のすばらしい観光拠点等を巡る約百六十三キロメートルのルートであります。私も一部区間ですが自転車で走ったことがあり、まさにナショナルサイクルルートにふさわしい魅力とポテンシャルを兼ね備えていると確信しております。
 フジイチがナショナルサイクルルートに指定されれば、国内外から多くのサイクリストが訪れさらなる観光振興や地方創生の原動力となることが期待されます。サイクルスポーツの聖地を目指す本県としてはフジイチのサイクリング環境を一層向上させサイクルツーリズムを推進していく必要があると考えます。
 そこで、ナショナルサイクルルートを目指すフジイチにおける走行環境整備の取組状況についてお伺いします。
 次に、県職員の人材確保に向けた取組について伺います。
 少子高齢化の進展に伴う労働力人口の減少、生成AIをはじめとするデジタル技術の革新、激甚化する自然災害など社会経済情勢は急激に変化しています。このような状況下で企業間や地域間において官民問わず人材獲得競争はますます激化しており、特に若年層の確保が難しくなっています。
 現に、高校卒業生数は私が卒業した平成十九年の約百十五万人から今年は九十三万人と二割も減少しています。加えて多様な価値観や働き方の変化、環境問題やグローバルな社会課題への対応も求められる中、行政に課せられる役割は複雑かつ高度化しているとも言えます。
 こうした背景の下、県民に質の高い行政サービスを安定的に提供し続けるためには静岡県の将来を担う高い志を持つ多様な人材の確保が必要です。さらに本県はLGXの考えを県政運営の基本理念として位置づけており、前例踏襲や役所の常識にとらわれずに新しいことにチャレンジする姿勢を持った人材が不可欠です。
 しかしながら、近年は若年層人口が減少するとともに、民間企業の採用活動が活発化しかつ早期化していることから本県職員の採用試験への申込者数は減少傾向が続いています。この傾向は行政の持続的な運営に大きな影響を及ぼすことが懸念され早急な対応が必要と考えます。
 人材確保の課題を克服し質の高い多様な人材を採用するためには新卒に限らず幅広い層から一人でも多くの応募者を集めることが重要です。これにより幅広い人材群から優秀な人材を選考できる環境を整えることができ行政サービスの質の向上と将来の地域発展につなげることが可能となります。
 そこで、県職員の人材確保に向けての人事委員会の取組について所見を伺います。
 次に、私立高校授業料無償化に対応した県立高校の魅力化について伺います。
 十月下旬、二〇二六年度から私立高校の授業料が所得制限なしで実質無償化というニュースが報道をにぎわせました。厳密に言えば就学資金の拡充ですので完全無償化ではありませんが、今後私立学校への進学希望者にとっては追い風となります。また進学希望者が増えることで各学校は特色化に注力することが予想できます。
 一方、そうなりますと公立高校離れが危惧されます。これまでにも本会議の場で再三にわたり県立高校の魅力化についての議論がなされてきました。県はふじのくに国際高校の開校や地域に開かれた学校運営、様々な取組を展開してきたことも承知しています。また県下どこに住まおうともひとしく教育を受けられる機会は公立高校に求められるものの一つです。とはいえ私立学校はこの先ますますカリキュラムの充実をしてくるのではないでしょうか。
 先日、会派で東北高校を視察してきました。テーマはアントレプレナーシップ教育の実践です。東北高校ではアントレプレナーシップ教育を起業家育成という視点ではなく困り事を解決するアイデアは無限大である、決まった正解はない、人が助かる方法なら全てが正解であること、こういう観点でカリキュラムに取り入れており生徒たちが自己肯定感を高め将来の目標を明確にできるようにしています。
 AI時代におけるアントレプレナーシップ教育を通じて生徒たちが自分の課題に気づきそれを解決するために必要な知識を自ら学ぶ姿勢を育み、約九割の生徒が将来やりたいことを見つけて進学先を決め、ただ大学に行くだけではなく明確な目標を持って進学するようになったと担当教諭から伺いました。
 私は、同じことを公立高校に求めることはしません。ですが経営を伴う私立学校こそ生き残りがかかってくるわけですから、繰り返しになりますが今まで以上に学校の魅力化や特色化に取り組んできます。
 私の地元岳南地域では公立高校の再編が耳目を集めていますが、単に人口規模に合わせたダウンサイジングでは生徒は集まりません。県教委としても地域に求められる人材育成などの観点を持って再編に当たられていますが、よりとがったカリキュラムや特色なくして学校の人気は出ないのではないでしょうか。伝統ある地元の進学校に行き有名大学などに進むという時代の終えんはすぐそこまで来ているのではないでしょうか。
 そこで改めて、私立高校授業料無償化に対応した県立高校の魅力化について伺います。
 次に、ラーケーションの推進について伺います。
 ラーケーションとはラーニングとバケーションを掛け合わせた造語であり、意訳としては校外学習活動のための休暇といったところでしょうか。平日に子供たちが学校を休み家族と一緒に校外で自主的な学習活動を行うこととしています。
 隣の愛知県では二〇二三年に導入し始めました。大村秀章愛知県知事が提唱し同氏は全国知事会に設置された休み方改革プロジェクトチームのリーダーでもあることから、現在全国に働きかけを行っています。本県でも昨年来より導入に向けた検討が進められ磐田市の一部の公立学校や県立中学二校においても導入されています。
 保護者の働き方が多様化する現代において、子供たちがオフィシャルに学校を休み家族と学習を意図として休むことは決して悪いことではないと思います。不定休の仕事に従事されている保護者さんですとなかなか子供と休日が合わないため、この制度によって家族で過ごす時間が持てたり貴重な経験ができる機会の醸成にもなります。
 我が家にも小学校と幼稚園に通う二人の娘がおります。あるテレビ番組で飛行機の特集を見てから興味を抱き乗ってみたいと懇願されてきました。そこで先日子供たちの希望をかなえるべく、チケットの都合から平日に自主的に学校を一日休んで連休を延ばし福岡往復をしてきました。ちなみに私の旅費は家の中の補正予算が可決されず自宅待機でありました。
 また、これ以外にもミャクミャクに会いたいとの希望に応えるべく、やはり学校を休んで万博に行かせていただいたり、まさにラーケーションの目指す家族での体験、学びを実践しました。ラーケーションの制度や理解が広がればこのような家庭での学びの取組が実践しやすくなると思います。
 そこで、ラーケーションの導入に向けてどのように取り組もうとしているのか、県の考えを伺います。
 最後に、警察行政職員の活躍に向けた取組についてお伺いします。
 現在、県警察では静岡県地方警察職員定数条例で警察官六千二百十六名、警察行政職員八百九名と規定され、約七千名の職員で警察業務を推進していると承知しております。
 警察というと制服姿の交番勤務員、白バイ勤務員、私服で捜査に従事する刑事の姿が真っ先に思いつきますが、警察組織の縁の下の力持ちである警察行政職員の存在を我々は忘れてはいけないと思っております。
 警察行政職員の具体的な業務としましては、人事管理、予算編成・執行、統計調査、遺失物・拾得物の取扱い、鑑識業務、運転免許業務等様々な場面で警察官と共に業務を推進しておられます。
 警察行政職員は警察官のように犯人の逮捕や交通取締りを行うことはありませんが本県の治安維持という最終目的は警察官と同じであり、本年九月、久田警察本部長は着任時の記者会見において警察組織の総合力を発揮するということが重要であると述べておられました。まさしく警察組織の総合力を最大限に発揮するためには警察基盤を支える警察行政職員の士気高揚が重要であることは言うまでもありません。警察組織の重要な役割を果たしている警察行政職員の活躍があってこそ組織全体の円滑な運営につながると考えます。
 そのような中、警察行政職員は限られた人員の中で膨大な事務をこなしていると承知しておりますが、その貢献が組織内で十分に評価され処遇やキャリア形成面が十分なものか気がかりになるところであります。また警察行政職員は女性比率が六割ぐらいと高いということでありますので働きやすい職場環境が整備されているかも気がかりであります。
 警察行政職員の活躍を促進するためには、職員の士気を高めることに加えキャリアビジョンの形成も必要となると考えます。
 そこで、警察行政職員の人材育成、職場環境の整備及び士気高揚に向けどのような取組を推進しているのか伺います。以上、答弁を求めます。
○副議長(中田次城君) 鈴木知事。
○知事(鈴木康友君) アトツギベンチャーへの支援についてお答えをいたします。
 少子高齢化の進行に伴い多くの中小企業で後継者不足が顕在化し円滑な事業承継が課題とされております。こうした中、企業が持続的に発展していくためには単なる事業の引継ぎにとどまらず後継者が先代の築いた経営資源をベースに新規事業や業態転換などに挑戦することで新たな価値を創り出すことが極めて重要であります。
 一方、後継者が新たな領域に挑戦していくには経営戦略の見直しや資金調達、人材確保に加え組織内の信頼関係の再構築など多くの壁を乗り越える必要があります。本県にはこうした課題を克服し成功を収めた後継者が多く見られます。
 浜松市内の製造業者には、県や市の支援を受けて自社の金属加工技術を磨き上げ超軽量の車椅子を開発した例がございます。この製品はパラリンピックで好成績を収めた世界トップクラスの選手たちの活躍を支えることで新たな販路開拓や企業ブランドの向上につなげるなど第二創業として大きな成果を上げております。
 こうした成功をさらに広めていくためには、後継者が自社の経営資源を深く見詰め直し事業の可能性を構想から実装まで一貫して磨き上げるなど新たな挑戦を始めるための環境づくりが求められております。
 このため、金融機関や商工団体等と連携し後継者同士が学び合い発想を磨き上げる場を創出するとともに、経営革新や新事業展開、生産性向上などの取組を構想段階から実行段階まで伴走支援できる体制を強化してまいります。併せて後継者のニーズを踏まえスタートアップとの協業支援やデジタル技術の活用促進などにより取組を多角的に支援し実効性を高めてまいります。
 今後とも、次世代経営者の果敢な挑戦が地域に新たな活力を呼び込む好循環を生み出していくとともに、第二創業が地域経済を本格的な成長軌道へと導く原動力となるよう後継者の熱意と覚悟に寄り添いながらその挑戦をしっかりと後押ししてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 梨交通基盤部長。
○交通基盤部長(梨記成君) 富士山一周サイクリングルート(フジイチ)のナショナルサイクルルートを目指した走行環境整備の取組についてお答えいたします。
 静岡、山梨両県では、官民の関係者から成るぐるり富士山サイクルツーリズム推進協議会において走行環境、受入れ環境、情報発信などの観点からアクションプランを策定しナショナルサイクルルートの指定要件を満たすための取組を進めております。安全・安心に走行できる環境整備のうち矢羽根型路面標示につきましては道路管理者である国、県、市町村が連携してこれまでに全長の約七割に当たる百十五キロメートルで設置が完了し、現在残る区間で設置を進めており本年度末までに概成する見込みとなっております。
 また、案内サインにつきましては案内看板と路面標示のデザインを統一し、それらを組み合わせた具体的な配置箇所を本年八月に決定いたしました。現在分岐点や急勾配箇所を中心に全線で設置を進めており本年度末までに全百四か所の設置が完了する予定であります。
 県といたしましては、引き続き安全で快適な自転車走行環境の整備に取り組み、関係行政機関と観光協会などの民間団体が一丸となってナショナルサイクルルートへの指定を目指してまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 田中人事委員会事務局長。
○人事委員会事務局長(田中真生君) 県職員の人材確保に向けた取組についてお答えいたします。
 若年層人口が減少する中、複雑化、高度化する行政課題に対応し県を支える人材を確保するためには多様な就業希望者に応募者層を拡大することが重要であります。
 当委員会では、受験機会の拡大や試験手続のオンライン化などの利便性の向上、新卒者だけでなく就業中の方も受けやすい試験内容への見直し、民間経験者を含めた幅広い層への公務の魅力発信等に取り組んでまいりました。今年度民間企業の採用活動で活用されている能力検査SPI3の導入や秋試験の新設などの試験改善に取り組んだ結果、大卒程度採用試験の年間を通じた応募者は千二百八十人と昨年度の千七十一人を大きく上回りました。また専門試験を課さない試験区分である行政Uにおいては社会人経験者の受験も増え幅広い応募者の確保に一定の成果があったものと考えております。
 今後も多様な就業希望者の目線に立ち、行政Uの公募者数や職務経験者試験の職種の拡大、勤務する地域を限定した新たな採用方法の導入など絶えず試験改善に取り組んでまいります。
 また、若い職員と直接対話できる座談会形式の採用説明会や就業中の方が参加しやすいオンライン相談会など就業希望者のニーズを踏まえた広報を実施し、引き続き静岡県の将来を担う人材の確保に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 池上教育長。
○教育長(池上重弘君) 私立高校授業料無償化に対応した県立高校の魅力化についてお答えいたします。
 県教育委員会では、地域、企業等と連携した課題解決型の探究的な学びや大学、研究機関等と連携した高度かつ専門的な学びなど学習内容の多様化を進め、学校の魅力化、特色化に取り組んでまいりました。しかしながら私立学校の授業料の実質無償化について先行実施している東京都や大阪府では公立高校離れが報道されており、これまでにない大きな危機感を持っております。
 県立高校の在り方に係る地域協議会においても授業料無償化や少子化など県立高校を取り巻く厳しい状況を踏まえ学校の一層の魅力化が必要との意見が出されております。これまでも県立高校は世界に羽ばたくグローバル人材や地域を支えるリーダーの育成、産業人材を輩出する実学的学びの提供、多様な子供たちを支援し自立を後押しする機能など地域社会に欠かすことのできない役割を果たしております。
 こうした役割を将来にわたって担うことができるよう生徒や地域のニーズに対応できる幅広い学科等の設置や、その実現に必要となる学校の適正規模の確保に努めてまいります。
 具体例として、北駿地区においては地域協議会で策定したグランドデザインに基づき四校を二校に再編いたしますが、うち一校では生徒の希望により授業を選択できる単位制高校を設置し、普通科でも商業、食、スポーツ、情報などの学びが選択できるようにするほか最新の社会や地域のニーズを踏まえた学びを提供する実学系学科の設置について検討を進めております。
 県教育委員会といたしましては、教育を受ける機会の保障にも配慮しつつ県内全ての地区において従来の学校の枠組みにとらわれない県立高校の魅力化、特色化に取り組み、生徒の多様な学びを支えてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 前澤教育部長。
○教育部長(前澤綾子君) ラーケーションの推進についてお答えいたします。
 学校外のフィールドでの保護者との学びの中で実体験から興味関心を広げ、深く考え、課題を見つけるといった経験は家族との絆が深まるだけではなく子供たちの主体的な学びにつながるものでございます。
 県教育委員会では、今年九月から県立高校中等部二校において平日に生徒が保護者と共に個別に企画した学びや体験活動を実行できるラーケーションの日を試行実施しております。議員にも言及頂いたような大阪・関西万博で海外の文化や先端技術に触れたり、あるいは将来就きたい職業のために刑事事件裁判を傍聴するなど十月までの二か月間で三十件の実績報告を頂いております。
 試行に際しては、事前にラーケーションの趣旨や学校行事の日程を保護者に周知したことにより生徒の学びと学校活動との両立が図られ円滑な運用が可能となりました。来年度はこの試行の成果を踏まえ特別支援学校を含む県立学校への導入拡大に取り組むとともに、先行実施している磐田市や西伊豆町などと情報を共有し小中学校への導入についてほかの市町へ働きかけてまいります。
 また、他部局と連携してラーケーションの趣旨を保護者や県民に周知し、児童生徒の体験の場が広がるよう機運の醸成を図ってまいります。以上でございます。
○副議長(中田次城君) 久田警察本部長。
○警察本部長(久田 誠君) 警察行政職員の活躍に向けた取組についてお答えいたします。
 本県の治安を維持していくためには、警察活動の基盤を支え組織運営の中核を担う警察行政職員が警察官と共に活躍し組織の総合力を発揮して円滑な警察活動を推進することが必要不可欠であると認識しております。
 そこで、意欲的に職務に取り組める職場環境を構築することを目的に警察行政職員活躍推進委員会を設置し各種取組を推進しております。
 具体的な取組として、次代を担う若手職員に対し各部門で活躍する先輩職員からその業務内容ややりがいを直接聞くキャリアビジョン研修会や昇任意欲を高めるための講演会等の各種取組を推進しております。さらに女性職員の幹部登用を積極的に進めるとともに、育児休業者が円滑に職場復帰できるための支援や育児支援制度の活用を促進しております。
 職場環境の整備や士気高揚といたしましては、本年は柔軟な発想を持つ若手職員による検討分科会やアンケートを実施しているほか、これまで警察官ポストであった総務部参事官に警察行政職員を充てるなどポストの見直しを図っております。また事務の合理化、効率化への貢献やシステム開発等高い専門的、技術的な技能を発揮した職員を積極的に表彰するなど警察行政職員と警察官が組織の両輪として共に治安維持の重責を担うという意識づけを行い、やりがいと誇りを醸成しているところであります。
 県警察といたしましては、警察行政職員はもとより全ての職員がそれぞれの分野でより一層活躍できる職場環境を実現し、警察組織の総合力を発揮することにより県民の安全・安心の確保につなげてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 伴 卓議員。
       (三十二番 伴 卓君登壇)
○三十二番(伴 卓君) それぞれ御答弁ありがとうございました。
 アトツギベンチャーと私立高校の授業料無償化、ラーケーション、この三本について要望していきたいというふうに思います。
 初めに、アトツギベンチャーでありますけれども、知事、御答弁ありがとうございました。非常に知事も好きな分野ではあるかなというふうに思っております。
 今日、傍聴席に私の両親が、今真ん中に座って来ておりますけれども、ずっとこれまで平日仕事をしておる関係で議会の傍聴がね、来れませんでした。のれんを置いたということで今回九年目にしてやっと傍聴がかなったわけでありますけれども、父はもともと大学を出て実家が呉服屋を営んでおりました。四十歳ぐらいのときかな、に母の家業であるこの製材関係、木工のね、仕事を継いだわけでありますけれども全く異業種から入ってるわけですよね、着物屋から製材という。県内でもですね、恐らくこの婚姻関係によって奥さんの実家を継ぐというのはあるとは思うんですけれども、やっぱりニーズはあるのにやめなくてはいけないという企業さん、私も富士市内で本当にいろんな企業さん見てきました。うまく合併できればいいんですけれども技術があってもやめなきゃいけないというのがありました。こういったところをですね、支えていくというのがやっぱりこの本県のものづくりの静岡県らしさじゃないかなというふうに思います。
 知事はじめ齊藤部長にもお願いをしたいところでありますけれども、やっぱりこう、あるもの、ないものねだりではなくてあるもの探しをし磨き上げていく。そういった強さが私は静岡らしさではないかなというふうに思いますので、SHIP、今非常に頑張っていただいています、同じような取組もありますしゼロイチも大事ですけれども、既存のものを磨いていく、そういったところにもぜひ注力を頂きたいなというふうに思います。
 続いて、私立学校授業料無償化でありますが、今回東北高校ですね、仲間の議員と行かせていただいて非常に魅力的にも映りましたし、一方で東京や大阪で、池上教育長が御答弁頂いたように公立離れが進んでしまうというのは本県でも起こり得るんじゃないかなというふうに危惧をしているところであります。
 今回質問に当たり決してですね、私立と公立を対立をあおるようなことをしたいわけではないと。一方で私立学校というのは教員の異動がほとんどないですよね。ですから特徴的なキャラクターのある先生がいて今回の受け入れてくださった先生も非常に熱心に取り組んでおられましたが、やっぱりその先生あっての授業というところがあるのかなというふうに思いました。
 ですのでここでちょっと対抗していくというのは非常に難しいかなというふうに思います。とはいえ先生が放ったフレーズの中で、今まさにAI時代教育の幕開けなんだというところを非常に私は心に刺さりました。これをいかにですね、公立高校でも取り上げていくのか、取り入れていくのか。現実的に今公立学校に進みたいという地域色が強いところもありますし、これがどうなるか分かりません。何年かしてみて検証した結果もう一回再編というのはなかなかできないと思うんですよね。ですので本当に先進事例ですとかいろんなところの事例を聞いていただいて魅力ある公立学校づくりをぜひですね、もう一度ここで取り組んでいただきたいなというふうに思います。
 最後にラーケーションについてでありますが、私の家の事情もお話をしまして万博も終わりテレビに時々ミャクミャクが映るとですね、子供たちが楽しかったねということを言うんですね。それ自体はいいかなというふうに思うんですが、一方で我が会派にも二名の教員OBがおりましていろいろお話を聞くとやっぱり先生方が一生懸命カリキュラムを考えてくださって子供たちに施してくださるわけですよね、授業を。それを家庭の都合で休むということもですね、やっぱり一縷の罪悪感というか、ありますし、答弁では触れられていませんでしたけれども、やっぱり子供たちがあそこへ行った、ここへ行ったというふうな話合いを学校でついしてしまうと思うんですよね。
 今回これ質問するに当たって岐阜県、愛知県、名古屋市、ラーケーション取り組んだ地域、少しヒアリングをしてまいりましたが、いろんな諸課題があるということもよく分かりました。子供たちの経験の格差を生んでしまう可能性がある、ここも注意していただきたいと思いますし、ちょっと矛盾した質問になってしまいますけれども先生たちの熱意をそぐようなこともあってはならないかなというふうに思っております。
 とはいえ、学校の外でしかできない経験もありますので、そういったところはですね、解釈を頂きたいなというふうに思います。
 あとは、お兄ちゃんは例えば高校、弟君は小学校、中学校みたいなときだと休みがずれたりすることもありますね。そういった制度的な、こう何て言うんですかね、フレキシブルな弾力性を持つ機会というのもぜひ視野に入れていろんなことを包含しながらラーケーション自体はいいなというふうに思いますので、取り組んでいただければというふうに思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(中田次城君) これで伴卓議員の質問は終わりました。
 以上で本日の質疑及び一般質問を終わります。

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