本会議会議録


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令和7年12月静岡県議会定例会 質問


質問者:

増田 享大 議員

質問分類

一般質問

質問日:

12/10/2025

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 リニア中央新幹線整備への対応について
2 法人二税収入の回復状況について
3 産業政策について
4 核燃料税について
5 今後の医師確保策の方向性について
6 中東遠地域における自転車を活用した地域振興について


○副議長(中田次城君) ただいまから会議を開きます。
 議事日程により、知事提出議案第百四十九号から第二百四号までを一括して議題とします。
 質疑及び一般質問を行います。
 通告により、五十二番 増田享大議員。
       (五十二番 増田享大君登壇 拍手)
○五十二番(増田享大君) おはようございます。
 私は、自民改革会議所属議員として当面する県政の諸課題に対し通告に基づき知事、副知事、関係部局長に一括質問方式で伺います。
 まず初めに、リニア中央新幹線整備への対応について伺います。
 平成二十五年、リニア中央新幹線整備計画においてJR東海から工事により大井川の流量が毎秒二トン減少するとの報告があって以来、このリニア問題は実に十三年目を迎えようとしています。
 当初は、長年、水資源確保に苦労してきた大井川流域住民の水への不安が大きな社会問題ともなり、私の地元でも国道一号バイパスや新東名建設工事の際、沢の水がれなどを経験したことから、各方面から多くの不安の声が寄せられていました。
 しかし、この水問題に関してはトンネル湧水を導水路トンネル等から戻すことに加え、それらができない一定期間において田代ダムの取水を抑制する方法が活用されることや水資源に関するモニタリング方法なども決まったことから、今年六月これらの対応方針が県専門部会でも了承され、その後、流域市町や利水者にも理解されたことを受け県専門部会における議論が終了し長年に及んだ水議論は一定の区切りを迎えることになったと思います。
 もちろん万が一、水資源に影響が出た場合への対応については、今年六月議会の我が会派赤堀県議の代表質問に対し、国の関与そして補償等にも触れた上で流域の皆様が将来の大井川の水資源の利用に対し不安を残すことがないよう取り組むと答弁しているとおり、県として引き続き流域住民の声に真摯に耳を傾け万全の体制で臨んでいただきたいと思っております。
 その上で残る課題は生態系への影響対策、そして最も難関とされていたのがトンネル掘削工事による発生土の処理方法に関するものであります。特に自然由来の重金属等を含む要対策土の処理に関しては、JR東海が発生土置場の候補地としている藤島エリアについて県はこれまでリニア工事と同一事業区域ではないとの見解からそもそも論として県盛土環境条例においてこのエリアでの盛土を原則禁止としており、残された方法はオンサイト処理もしくは遠方の域外への搬出しかなくこれらは莫大な費用も要することから、事業化は非現実的とも言われ長い間議論は停滞していました。
 ところが、今年八月国土交通省からこの藤島地内を全国新幹線鉄道整備法により認可された工事実施計画に基づき行われる工事と理解して差し支えないとの見解が示されることとなり、これを受け県では盛土環境条例の適用除外の要件を満たし得ると判断、状況は一変し議論も大きく前進することになったと思います。
 このように状況が大きく変化した背景には、もちろん知事が替わったことも大きかったとは思いますが、劇的とも言える国交省判断に至るまでの過程において県当局、国、JRとの間で並々ならぬ努力があったと推察され改めて敬意を表するものであります。
 しかしながら、状況が一変したとはいえ肝腎な要対策土の具体的な処理方法の検討は途上であり、去る十月二十九日に開催された県専門部会ではオンサイト処理や封じ込め措置について建設的な議論が行われ一定の進捗があったと伺っております。今後は要対策土の処理に関する対話の完了に向けてJR東海との議論をさらに深めていくことと思いますが、生態系への対処も含め引き続き丁寧な議論が続けられれば工事計画全体に対する合意も先が見通せる状況になったとも言われており、今後の推移には流域住民も高い関心を持っていると思います。
 そこで、十月の県専門部会での具体的な議論の状況と要対策土の処理に関する対話の完了に向けてどのように取り組んでいくのか、県の所見を伺います。
 次に、法人二税収入の回復状況について伺います。
 県は財政状況悪化の深刻さに鑑み、知事の号令の下、中期財政計画を設定し今後十年間で一千億円の通常債残高を削減することとし、今年七月からはサマーレビューを通じた事業の総点検を行うなど聖域なき財政削減に向けた取組が進められようとしています。
 今年度に入って以降、県当局から矢継ぎ早とも思われるほど財政状況がどれだけ悪化しているのかを立証する様々な指標が私ども議会にも提供されメディアを通じても広く広報されています。もちろん子供たちなど次代を担う世代への負担を極力減らすことは、今を生きる私たちに課せられた使命であり健全な財政状況の構築に向け財政支出の削減に取り組むことも否定するものではありません。
 しかし、同時に必要なのはどのようにしてこのような悪い状況に陥ったのか、その原因の分析と解明は必須だと考えますし、また同時に支出と同様にもう一方の収入に関する分析、検討も必要なのではないかと考えます。
 そのような中、県から提供された財政悪化の要因分析資料にはリーマンショック以降、本県における法人二税収入の回復が他県に比べて遅れているという記載が、また九月議会での我が会派加藤県議の代表質問に対し知事から財政悪化の歳入面の原因として生産拠点の海外移転や地方課税に関する国の制度等により県税収入の伸びが全国に比べて低い率にとどまり歳出の拡大に追いついていないとの答弁が、さらに十月の平木副知事の臨時記者会見では平成二十年度から令和六年度までの間、本県では社会保障関係経費が八百九十八億円増えたのに対し、税収は八百四十六億円の伸びにとどまり全国の都道府県では増加する社会保障関係経費などを税収の伸びによって賄っている中、本県は社会保障関係費ですら賄えていないとの説明があるなど他県に比べ税収回復が遅れていることを県自らが認めざるを得ない状況になっていると考えます。
 「入るを量りていずるを制す」、古代礼記に記された国家経営に関する言葉で郷土の偉人二宮尊徳翁の経営再建の思想でもあり財政政策の基本とも言われています。財政悪化への対処として歳出を削減することに注力するのは分かりますが、もう一方の入り、特に県税収入全体の三割を占める法人二税等県税収入の回復状況を細かく分析し今後の政策に生かしていくことも重要でどうして回復が他県に比べて遅れているのか、回復が進んでいるほかの都道府県はどのように取り組んでいるのか、これまでの政策的支出は適切だったのかなど様々な角度からの分析、検証、修正が求められていると考えます。
 そこで、県当局としてリーマンショック後の本県の法人二税収入の回復が全国より遅れていることについてどのように分析し評価しているのか、県の所見を伺います。
 次に、産業政策について伺います。
 このように法人二税の回復が他県に対し遅れているということは、企業や産業に対する県の施策の検証も必要になると考えます。
 振り返りますと平成二十年のリーマンショックや平成二十三年の東日本大震災により本県経済は県内総生産が著しく減少するなど大きな打撃を受けました。この製造業を中心に大きく落ち込んだ本県経済を回復させるため県ではこれまで様々な産業政策を推進してきましたが、残念ながら本県経済の指標を見ますと、例えば平成二十一年度と令和三年度の経済センサスのデータを比べると従業者数や事業所数は減少し、その率も全国平均以下の状況にあるなど他県に比べ回復の遅れが見受けられます。
 これらに加え最近の企業を取り巻く状況は、人手不足や円安、物価高、さらには米国関税措置による不確実性の高まりやDXの遅れ、働き方改革への対応など様々な課題が絡み合い大変難しい状況にあります。
 このような中、県ではリーマンショック後の製造業を中心とする経済の落ち込みから回復させるため産業界や金融界など官民が一体となった産業成長戦略会議を立ち上げ本県独自の産業成長戦略を取りまとめ毎年度社会経済情勢の変化に対応して見直しを行っており、去る十一月十二日にも今年度第一回の産業成長戦略会議を開催したと聞いています。
 地域経済を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中、より効果的な産業政策を展開していくためには地域企業の競争力強化と成長につながる施策に重点化し雇用確保や所得向上を図り、ひいては県の歳入確保にもつなげていく視点が必要であると考えます。
 そこで、本県経済の持続的な成長を図るためこれまでの産業政策をどう評価し、今後産業成長戦略をどのような方向性をもって策定していくのか、考えを伺います。
 次に、核燃料税について伺います。
 御前崎市にある中部電力浜岡原子力発電所は、十五年前の東日本大震災以降全ての発電施設が停止され現在一、二号機が廃止措置、三、四号機が国の原子力規制委員会による新規制基準適合性審査が行われています。一方原発の周辺市町にとりましては稼働、停止にかかわらず、原発に対する安全対策は必須の課題であり現在も様々な安全対策が進められています。
 そのような中、今年七月立地市の御前崎市をはじめ近隣の菊川市、牧之原市そして掛川市の四市で構成する浜岡原子力発電所安全等対策協議会による原子力防災対策に関する県への要望が今年度も行われ四市長から塚本副知事そして交通基盤部、危機管理部、健康福祉部の各所管部に対し要望書が提出され、私ども管内県議も同行させていただきました。
 要望の内容は避難路の整備や安定ヨウ素剤の配備等防災対策の実効性を向上させるためのものが主なものでありましたが、それぞれの意見交換の際、各市長から核燃料税をもっと地元に重点的に配分してほしい旨の発言が幾度となく繰り返され深く印象に残りました。
 この核燃料税とは県が原発の立地に伴う安全対策等の財政需要の財源を確保するため昭和五十五年から法定外普通税として中部電力株式会社に課税しているもので、発電用原子炉へ挿入した核燃料の価額に対して課税する価額割として八・五%、発電用原子炉の熱出力に対して課税する出力割として八・五%の合計一七%が課税されており、このうち原発停止中でも課税される出力割として平成二十七年度以降も毎年度十二億四千万円の税収を確保しています。
 その後この核燃料税の使い道に関し県に確認したところ、税収額がこの五年間で約六十二億円あるのに対し、県では原子力安全対策等に関する財政需要、つまり必要な事業費として五年間で三百五十億円を超える県費を投じて対策を行っているとの説明がありました。
 しかしながら、このように税収の六倍近くもの県費を投じているにもかかわらず周辺市町から感謝されるどころではなくさらなる配分の増額要請がなされるという背景には、予算配分の内容や根拠が周辺市町には十分理解されていないのではないかと感じました。
 例えば、約三百五十億円の事業費の中に交付金という名目で周辺市町に直接配分される予算が十二億四千万円ありますが、中には五年間の税収約六十二億円のうちの二〇%のみを周辺の九市二町に交付し、それ以外の残りの部分を県が取り込んでしまっているのではないかと誤解している人も多いと聞きますし、また広域避難計画上の避難路に指定される県道整備が進んでいない箇所も多くあるなど安全対策の進捗状況に対する感情的な面も影響しているのではないかと考えます。
 また近年、浜岡原発隣接地内に約十三万年前の阿蘇山噴火時の降灰断層が発見されたことから、原子力規制委員会において浜岡原発周辺が活断層域ではない旨の判断が近々されるのではないか、新規制基準への適合性を審査するその審査速度が早まるのではないかとの臆測も広まっており、一日でも早く安全対策の実効性を高め強化を完了させたいという危機感が周辺市町にはあるのではないかと考えます。
 さらに、昨年発生した能登半島地震では避難路の寸断などによる避難上の課題が浮き彫りとなり、その教訓から迅速な住民避難にはインフラ整備など大規模かつ広域の施策が一層重要となりましたが、これらは市町単独では対応が困難なものが多いことから、県からの支援に対する期待もより大きくなっているのだと思います。
 原発安全対策は、この先、数十年以上近隣住民の安全な暮らしに影響を及ぼすものであり、改めて周辺市町と県そして中部電力との信頼関係をより高め、今まで以上に連携して取り組んでいく必要があると考えます。
 そこで、県として核燃料税をどのように活用しているのか、またその使途について周辺市町の理解をより深めていく取組が必要だと考えますが、県の所見を伺います。
 次に、今後の医師確保策の方向性について伺います。
 本県は、国の医師偏在指標において全国三十九位と医師少数県に位置づけられ医師確保策は長年にわたる本県の重要課題であると思います。これに対し県では二〇〇七年度から医学生向けの奨学金である医学修学研修資金制度を開始し、これまでの利用者は千八百四人、このうち県内で勤務する医師も七百五十九人と過去最多となり、今後も九年間の県内勤務を行う医師が毎年百人以上輩出されることが見込まれており、この医学修学研修資金制度は県内医師の増加に一定の役割を果たしてきた評価に値する事業だと思います。
 一方で、私は縁ありまして一昨年度から静岡県病院協会の理事を仰せつかることとなり、知識もない中ではありますが医療の現場を担う関係者からお話を伺う機会にも恵まれ、その中で県内の医師数は確かに増加しているものの、人気のある診療科とそうでない診療科の差や地域間の偏在がより顕著になりつつあり、総合診療など特定の診療科を担う医師の重点的養成や地域偏在解消に特化した取組を期待する声など将来を見据え医師確保策を見直すべき時期に来ているのではないかとの御意見を多く伺っております。
 国が二〇二〇年に公表したデータによれば、二〇二九年頃には国内の医師は総数では需要と供給が均衡するとされ、また一方で県内における医療需要は二〇四〇年頃をピークに減少していくと言われています。また医師は医学部入学から一人前になるまで十年以上を要すると言われており、そこから定年まで三十年以上は活躍することが期待されることから医師確保は長期的な視点を持って考えていく必要があると考えます。
 そこで、今後の医師確保策の方向性については総数としては充足が見込まれる中で本県の課題である偏在対策と定着の強化を目指し将来を見据え医学修学研修資金制度に関し募集枠を含めた見直しに着手すべきと思いますが、県の考えを伺います。
 最後に、中東遠地域における自転車を活用した地域振興について伺います。
 人口減少が進む地方では、地域に訪れてくれる来訪者をいかにして増やすか、そのためにも観光の名所やコンテンツを充実させるなど様々な取組を進める必要があり、中でも本県は風光明媚な自然、豊富な食材など訪れた方を満足させるには十分な資源を有する県だと思います。特に東日本大震災以降沿岸地域の疲弊は著しいものがありましたが、昨今のサイクリングブームもあり海岸線を走る自転車道を活用した取組も年々充実度が高まってきていると感じています。
 この自転車を活用した地域振興として県では令和四年三月に改定した第二次自転車活用推進計画において魅力あるサイクルルートを県モデルルートとして設定していくこととし、現在までに県内沿岸部の走行が楽しめる太平洋岸自転車道、富士山の周りを一周する通称フジイチ、浜名湖を一周するハマイチ、伊豆半島を周遊するイズイチ、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックコースをめぐるオリンピックレガシーロードの五つを県モデルルートに設定し今後新たに二ルートを追加することを目指していると聞きます。モデルルートとして設定されている地域では、例えば約千人が参加して富士山をサイクリングで一周するイベント富士山一周サイクリングなど年間を通じて様々な走破イベント等が開催されにぎわいを見せていると聞きます。
 私の地元掛川市をはじめとする中東遠地域は、温暖な気候に恵まれ降雪も少ないことからサイクリングには適した地域でもあり、昨今沿岸部の大東地域や茶文字の里、粟ヶ岳山頂などでは高級自転車に乗った富裕層やサイクリストの来訪も増加しつつあります。今後既にナショナルサイクルルートにも指定されている太平洋岸自転車道に加え現在県モデルルートの候補となっている遠州塩の道ルートが新たに設定され地域資源を最大限に生かした全国のサイクリストを引きつけるサイクルツーリズムが創出されれば、さらなる地域振興が大いに期待されることになると思います。
 そこで、遠州塩の道ルートをはじめとする中東遠地域における自転車を活用した地域振興に向けた県の取組について伺います。以上、答弁を求めます。
○副議長(中田次城君) 鈴木知事。
○知事(鈴木康友君) 増田議員にお答えをいたします。
 産業政策についてであります。
 平成二十六年度に初めて策定した産業成長戦略では、企業誘致と定着、次世代産業の創出、中小企業の生産性向上などを重点施策に位置づけ官民が連携しながら取組を進めてまいりました。現時点で企業立地件数は二十五年連続で全国五位以内をキープし、次世代産業創出としてはファルマバレープロジェクトの推進もあり医薬品、医療機器の合計生産額は七年連続で一兆円を超えております。また中小企業からの経営革新計画の承認件数は全国上位となるなど一定の成果に結びついていると考えております。
 この結果令和四年度の名目県内総生産は、リーマンショック前の水準である十八・三兆円まで持ち直し製造品出荷額等は輸送機器を中心とした回復により令和五年度は過去最高の十九・八兆円となっております。
 ただ、議員御指摘のとおり本県は全国的な経済回復の速度に追いついていないとのデータもございます。これは本県経済の特徴として非製造業に比べ回復速度が緩やかである製造業の割合が全国平均よりも十五ポイント程度高く、かつ中小・零細企業が多い構造であり、景気回復の利益を取り込みやすい首都圏等における経済構造とは異なることが要因として考えられます。
 中小企業をはじめとする製造業の厚み、技術の集積は本県の基盤であります。こうしたものづくり県としての本県の強みを深刻化する人手不足、原材料価格の高騰、為替、金利の変動やサプライチェーンの複雑化など外部環境が急激に変化する中でいかに継承し、新たな価値を見いだしていくかが重要な政策課題であります。
 先月十二日に開催した産業成長戦略会議では、産業成長戦略二〇二六骨子案について議論を行い人材の確保・育成・定着、DXによる労働生産性の向上、多様な企業の集積、DXの推進、企業が目指す成長の方向性に沿った支援の必要性などの御意見を頂きました。
 成長戦略としては、活力ある多様な企業の集積に向けて経済成長や地域活性化など様々な相乗効果をもたらすことが期待されるスタートアップに対し、資金調達支援や県内企業との競争、首都圏等からの誘致を積極的に推進するとともに、県内企業のスケールアップ、パワーアップを図るため新事業展開に挑戦する第二創業、中堅企業の成長加速化などの施策を講じてまいります。また高い成長を目指す企業は補助金だけでなく速やかな用地取得、規制緩和、税制優遇のほか、サプライチェーンの優位性、優秀な人材確保など様々な観点から立地先を選ぶことを踏まえ多様な企業ニーズに即応する企業誘致施策に向けて体制を強化してまいります。私自身も首都圏等でのトップセールスに戦略的に取り組んでまいります。
 県といたしましては、新たな活力を生む成長投資を県内に呼び込むとともに、高付加価値型の地域経済の実現に向けたイノベーションの創出や国内外における稼ぐ力の強化など方向性を明確にした産業成長戦略を策定し本県産業の競争力強化と経済成長につなげてまいります。
 なお、その他の御質問につきましては関係部局長から御答弁申し上げます。
○副議長(中田次城君) 縣くらし・環境部長。
○くらし・環境部長(縣 茂樹君) リニア中央新幹線整備への対応についてお答えいたします。
 県は、これまでJR東海に対して静岡工区で発生が予測されるヒ素等を含む要対策土についてはオンサイト処理により無害化と総量の減量化の徹底を図ること、また盛土の封じ込めに当たっては二重遮水シートに加え大井川流域の皆様の不安を考慮した心理的な安全のための追加措置を講じることを求めてまいりました。
 十月の県専門部会では、JR東海からは県の求めを踏まえ磁力でヒ素等を分離する磁力選別によりオンサイト処理すること、また盛土の封じ込め措置として万が一破れても自己修復する機能を持つベントナイトシートを二重遮水シートと併用する方針が示されました。
 これに対して専門部会における議論の中では、磁力選別によるオンサイト処理は処理方法として適切、二重遮水シートとベントナイトシートの併用は科学的に最適と評価されたところですが、要対策土の処理に関する立地、設計やリスク管理等が検討課題として残っております。
 県といたしましては、要対策土処理においては技術的な安全性に加えて流域の皆様の不安をできるだけ払拭するための措置が必要との考えの下、対話完了に向けて森の構造や想定外の重金属等を含む要対策土が発生した場合の対応について引き続きJR東海との議論を丁寧に進めてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 山田財務部長。
○財務部長(山田勝彦君) 法人二税収入の回復状況についてお答えいたします。
 令和六年度決算における本県の法人二税と特別法人事業譲与税の合計額は、リーマンショック前の平成十九年度と比べて一三・八%の伸びで全国平均三二・一%を大きく下回り全国第四十五位の低水準にあります。この要因につきましては本県の産業構造があると考えられます。
 財務省の法人企業統計調査によりますとリーマンショック前の平成十九年度から令和六年度にかけての法人の経常利益の伸び率は非製造業が製造業の約一・八倍となっており、非製造業が製造業に比べて利益を取り込みやすい構造であることが明らかになっております。
 一方、本県の令和六年度における法人事業税収における製造業の割合は四四%と全国平均の約二七%に対し非常に高い割合であります。
 本県の地域経済は中小・零細企業に支えられておりますが、それゆえ法人二税の回復が緩やかとなる構造となっており全国の非製造業の三割のシェアを持つ東京都に税収が集中する状況となっております。
 現在、政府においてはさらなる税源偏在是正が検討されておりますが、産業県である本県といたしましては将来的には特別法人事業譲与税の配分基準に事業所数を含める等の改革を提案していくことなども必要ではないかと考えております。
 次に、核燃料税についてであります。
 核燃料税の税収は年間約十二億四千万円であり、八割に当たる約九億九千万円は原子力発電所の周辺三十一キロ圏内の十一市町における原子力安全対策、生業安定対策、民生安定対策等の事業に充てられております。
 具体的には、避難路となる幹線道路や御前崎港の整備、救急医療体制の確保、農林水産業の振興及び海岸保全など年平均で約七十二億円の県事業における一部の財源となっております。また二割に当たる約二億五千万円は、同様に原子力発電所の周辺三十一キロ圏内の市町に直接交付金として配分され各市町で避難所物資の購入などの財源として活用されております。
 このように核燃料税の税収は、県による広域的な事業や市町による住民により身近な取組の貴重な財源として全額を原発周辺地域の安全と振興のために活用しております。
 今後、関係市町における税の使途への理解が深まりますよう原子力安全対策等の会議や個別面談の機会を通じて積極的に広報をしてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 青山健康福祉部長。
○健康福祉部長(青山秀徳君) 今後の医師確保策の方向性についてお答えいたします。
 県では平成十九年度に医学修学研修資金制度を開始し、平成二十六年度から貸与枠を百二十人に拡大したほか、医師少数区域等での四年間の勤務が義務づけられる地域枠の割合を拡充するとともに、県内での勤務年数が長くなるよう貸与期間を原則六年間とするなど医師の確保と定着促進に取り組んできました。
 今年度、県医療対策協議会など関係者との間で令和九年度からの三年計画である次期医師確保計画策定に向け貸与枠を含む医師確保策の全体像の見直しに係る意見聴取を開始いたしました。その場において地域や診療科の偏在解消や定着促進をさらに強化すべき、医学修学研修資金の貸与枠百二十人の見直しに当たっては、厳しさを増す病院経営から医師の採用控えの動向を考慮すべき等の御意見を伺っているところであります。
 これを受けて県といたしましては、今後の医師数の推計などを行い医学修学研修資金貸与枠百二十人の妥当性を検証した上で見直しに着手いたします。あわせて偏在解消と定着促進を強化するための貸付けの在り方を検討してまいります。
 検証に当たっては、将来を見据えつつ浜松医科大学をはじめとする大学関係者や医療関係者と丁寧な協議を重ねてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 都築スポーツ・文化観光部長。
○スポーツ・文化観光部長(都築直哉君) 中東遠地域における自転車を活用した地域振興についてお答えいたします。
 中東遠地域は、茶畑の風景や食など地域のよさを熟知した地元サイクリストと共に、掛川城や黒田家代官屋敷等の歴史・文化資源を巡るゆるゆる遠州ガイドライド、掛川市森林組合がガイドを務める掛川フォレストツアーなど地域資源を活用したサイクルツーリズムにより多くのにぎわいが創出されております。また御前崎灯台から信州に至る約百四十キロの遠州塩の道の国のモデルルートへの認定と太平洋岸自転車道や旧東海道も含め美しい国土景観の形成を目的とした日本風景街道への登録を目指す取組を国、県、西部地域八市一町、民間団体で構成する協議会で進めており、沿線の歴史・文化資源等を生かしたさらなる誘客につなげてまいります。
 さらに、県、中東遠地域三市一町、民間企業、山林所有者等が連携し森林や里山の魅力を生かしたマウンテンバイクコースの設定や町なかの公園等で初心者や子供がマウンテンバイクを楽しむ場の提供などマウンテンバイクによるにぎわいを創出する取組も進めております。
 中東遠地域の魅力を生かした体験・滞在型ツーリズムの軸としてサイクルツーリズムを官民一体となって積極的に実施することで自転車を活用した地域活性化を図ってまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 増田享大議員。
       (五十二番 増田享大君登壇)
○五十二番(増田享大君) 若干の意見、要望をさせていただきます。
 法人二税の回復の遅れを受けて産業政策、ちょっと見直したほうがいいんではないかという思いから二問続けてさせていただきました。具体的な数字を聞くと、順位を聞くとやっぱり深刻なんだなという思いがしております。
 両部の皆さんに  歳入側の部署と経済政策をされる部署の方と結構何度もちょっとヒアリングさせていただいて申し訳ないぐらいだったですけど、ちょっと感じたのは歳入側の皆さんの危機意識と産業政策、企業側の政策担当部署のやっぱり危機意識の温度差みたいなものは非常に感じました。やはり今までどおりのことやってていいのかということもやっぱりこの財政計画ができているときでもありますのでやっぱり私は再検討してもいい時期なのではないかなという思いがしております。
 静岡経済研究所、お邪魔して勉強もさせていただきましたけど、やはり製造業は熊本県などを除けばやっぱりなかなか難しいと思うんです。ほかの回復が早い都道府県はサービス業とか非製造業とかサービス産業なんかがやっぱり上積みになっている、その税収で社会保障関係費などを賄って余力もあるということでございますので静岡県の経済政策と税収確保・歳入確保策、この点について御一考頂きたい、これは意見とさせていただきます。
 核燃料税に関しまして個別面談を含めてというお言葉を頂きました。ありがとうございました。ぜひ一度財政当局側が行っていただければと思います。三百五十億円使ってるなんて全然地元は思ってませんのでやっぱりちゃんと税収をちゃんと地元の安全対策に使ってますよという意見を生の声をぜひ聞いていただきたいと思っております。
 最後に自転車の振興計画は非常に明るい話題で期待しております。ただ残念ながら市町の自転車活用推進計画というのを作ってるのは御前崎市さんだけなんですね。私の掛川もなくて。これがないと国の補助金とか交付金もらいにくくなっちゃって、浜松市さんなんかすごくうまくやってるんですけど、ぜひ個別の計画が市町で立てられるように御指導と御支援、後押し頂ければと思っております。
 以上、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(中田次城君) これで増田享大議員の質問は終わりました。

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