本会議会議録
質問文書
令和7年12月静岡県議会定例会 質問
質問者: | 蓮池 章平 議員 | |
質問分類 | 代表質問 | |
質問日: | 12/05/2025 | |
会派名: | 公明党静岡県議団 | |
質疑・質問事項: | 1 知事の政治姿勢について (1)来年度当初予算の編成方針 (2)熱海土石流災害の教訓 2 人口流出対策について 3 津波から県民の命を守るための施策について 4 県行政におけるデジタル化の推進について 5 リニア中央新幹線工事におけるJR東海の対応に係る県の姿勢について 6 リチウムイオン蓄電池の発火事案への対応について 7 クマ被害から県民を守る対策について 8 特別養護老人ホームの入所基準の見直しについて 9 強度行動障がいのある人への支援について 10 高齢者の活躍の促進について 11 働き方改革への対応について 12 沼川新放水路の整備について 13 新県立中央図書館の整備について 14 英語力の向上によるグローバル人材の育成について 15 DNA型鑑定の信頼性の確保について |
○副議長(中田次城君) ただいまから会議を開きます。
議事日程により、知事提出議案第百四十九号から第二百四号までを一括して議題といたします。
質疑及び一般質問を行います。
通告により、七十番 蓮池章平議員。
(七十番 蓮池章平君登壇 拍手)
○七十番(蓮池章平君) おはようございます。
私は、公明党静岡県議団を代表して知事並びに副知事、関係部局長、教育長、教育部長、警察本部長に一括質問方式で伺います。
まず初めに、知事の政治姿勢についてのうち、来年度当初予算編成の方針について伺います。
十月二十二日に公表された令和八年度当初予算編成要領では、将来世代を見据えた健全な行財政運営を実現するため聖域を設けることなく徹底した歳出歳入を見直し行財政改革に取り組み、幸福度日本一の静岡県の実現に向けて未来を創る力、豊かな暮らし、県民の安心に関する政策を推進すると予算編成の基本方針が示されました。本県の財政状況は危機的な状況にあり異例の会見を開いた平木副知事は財政危機宣言レベルの危機感とまで言及され、本会議冒頭の所信で知事も同様の認識を示されました。
鈴木知事が就任された直後の定例記者会見で述べられた財政の認識をはるかにしのぐ県財政の状況にサマーレビューによる先行見直しで百十億円を確保しましたが、来年度の予算編成に当たっては、さらに歳出削減と歳入の確保により百億円を生み出してもなお資金手当債七十億円発行という極めて厳しい状況にあるとのことです。
一方で、県民生活に目を向けると物価高騰の波は引き続き高く県民生活を直撃し、本年度の県政世論調査でも暮らし向きが去年と比べて苦しくなっていると回答した方が前年度比プラス四・二ポイント増の五四%となっています。知事は民間の経営感覚をお持ちで不要な経費や費用の削減をすることは当然として県民幸福度日本一の静岡県を標榜する以上、県民生活への影響は最低限に抑えなくてはなりません。
国の積極財政と県の緊縮財政は相反するように見えますが、財政健全化への道筋と県民幸福度の向上の二刀流をどのように予算に反映させていくのか手腕の見せどころでもあります。どのような点に重点を置き来年度の当初予算を編成されていくのか伺います。
次に、熱海土石流災害の教訓について伺います。
二十八名の貴い命が失われてから四年半がたとうとしています。私は被災後の現地の光景や茫然とした人々の姿を今でも忘れることができません。この災害は不法投棄された捨て土が大雨によって流出、貴い人命が失われ伊豆山地区の大切な家や財産を奪う災害となりました。この災害は自然災害とは言い難く人的災害の要素が極めて高いと考えています。その責任は違法に捨て土した業者にあることはもちろんですが、不法行為を止められなかった静岡県や熱海市にもあるとして被災者の一部から訴訟が起こされています。
県議会に設置された特別委員会の審議の中でも不法行為に気づいて報告した職員がおり、現状の法律や条例を駆使して不法行為を止められたチャンスは何度もあったと思います。県が設置した外部有識者による検証委員会からも県の行政対応は失敗であったと結論づけ、その要因の一つに県の組織文化があると当時の難波副知事が言及をされました。この組織文化を変えるための努力について本会議において何度か取り上げ知事も組織文化変革のための不断の努力を続けていると答弁されています。
しかし、本年九月県中部を襲った竜巻被害における自衛隊への支援要請に対する対応や県庁内の連携が十分ではなかったことなどを見ると、組織文化の変革はいまだ道半ば、教訓が十分に生かされていないのではと思えてなりません。
熱海の教訓は全ての県職員が永遠に忘れてはならない災害であり、新しく県職員になられた人を含め未来へ語り継ぎ思いをつなげていく必要があると考えます。大切な家族や財産、思い出をこのような災害でなぜ失うことになったのか、いまだに苦しんでおられる被災者や御遺族の皆様に安寧の日が来ることを強く願ってやみません。
私は、例えば亡くなられた二十八名の名前を刻んだ銘板の設置や毎年追悼行事を開催するなど県庁職員がこの教訓を伝え、つなげていく姿勢を見える形で示していく必要があると考えます。知事の所見を伺いたいと思います。
次に、人口流出対策について伺います。
総務省が八月に発表した住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、本県の人口は三百五十七万五千七百四人と前年から三万七百六十五人減少。減少数は全都道府県で三番目に多く自然増減は三万八百二十三人減、社会増減はプラス五十八人となっているものの、日本人の関東圏などへの人口流出を外国人の流入増で補っている状況であります。
また、県が毎月発表している推計人口によれば本年六月一日の本県の人口は三百四十九万八千四百四十人と三百五十万人を切りました。その後も減少し続けています。
高等教育機関が少ないことや、若者や特に十代から二十代の女性の流出に歯止めがかからない状況に県も同じ認識に立ち若者・女性の県内就職の拡大や若者・子育て世代の移住の拡大、子育てと両立できる働き方改革の導入の三つのテーマで取り組んでいることは承知をしております。若者や女性に人気の情報通信、デザインなどのサービス業の誘致、フィールドワークを通じて県外学生を移住予備群にする取組、子育て世代の関心が高いインターネットを介して仕事を受注するクラウドサービスの利活用の促進など注力していると承知をしています。
先日も商工会議所の役員の方が地元には優秀な技術やすばらしい製品をつくる会社がたくさんあるのに人材確保に苦労していると、高校生に職場体験をしてもらうことは本当に大事であるけれども就職する段になると親が反対する、高校生の保護者にも地元企業の取組や技術をぜひ見てもらいたい、このように話されておりました。
人口の流出に歯止めをかけるためには、県だけの努力では困難で産業界や県内自治体と連携して雇用の拡大、人を呼び込む移住・定住の施策や教育の充実、子育てしやすい環境の整備など総合的な戦略に基づいた施策が何より重要であります。
そこで、これまでの取組を伺うとともに、知事の人口流出に対する課題認識と戦略について伺います。
次に、津波から県民の命を守るための施策について伺います。
二〇二二年度までの地震津波対策アクションプログラム二〇一三では、防潮堤や津波避難施設の整備、早期避難意識の向上により想定犠牲者数の八割の削減を達成し、その後の地震津波対策アクションプログラム二〇二三では一層の推進により本年度までの三年間で想定犠牲者の九割減災を目指して集中的に取り組むとしています。特にレベル二の津波に対しては避難による減災が不可欠であり津波避難施設の充実とともに、早期避難を着実に推進するため県民一人一人の避難計画が重要です。
避難計画は、その人の加齢による体力や健康状態などの変化により見直しが逐次必要であり、それぞれの地域、市町と連携して防災訓練や様々な機会を通じて見直しを促す必要があります。しかしながら沿岸地域における高齢化の進展や単身高齢者世帯の増加、防災訓練に参加できる人も年々減少傾向にありアクションプログラムにおける減災目標の達成は困難ではないかと思います。
特に、要配慮者の方の防災意識を向上させるためケアマネジャーなど介護従事者の皆様に協力していただき個別避難計画の策定に着手しておりますが、現場からはなかなか進まないとの声も聞こえてきます。津波の浸水が想定される地域にお住まいの方々の健康状況や家庭環境は変化していくことから市町や自主防災組織など緊密な連携で避難計画を常にアップデートしていく必要があります。
そこで、減災目標を達成し津波から県民の命を守るため早期避難意識をどのように向上させていくのか、県の所見を伺います。
次に、県行政におけるデジタル化の推進について伺います。
県は、県庁LGX宣言に基づいてデータ集計を迅速化しデータ分析の進化を図る新たなデジタルツールを試行導入、その検証を行い生成AIの利活用により業務の効率化と質の向上を図っていると承知をしております。
令和六年度県政世論調査で、社会のデジタル化に関する意識ではデジタル化による利便性向上の実感で利便性が向上したと感じている人は六七・四%ですが、デジタル化によって生活は豊かになったと感じている人は四八・二%、感じていない人は三七・九%となっており、特に二十代以下の世代はデジタル化による利便性や豊かさの実感が高いものの、高齢の世代になるほど利便性や豊かさを感じておらず世代間のギャップが生じています。
一方で、県は県民サービスの一層の向上と業務効率化を図るため施設の予約システムや電子契約の導入による契約事務の効率化の実証実験を行っており契約期間の短縮、紙の使用量の削減、印刷代の削減効果などを確認したものの、既存の紙による契約や申請業務も並列して残るため、むしろ事務量の増加が見られる業務もあります。
デジタル化による業務効率化を図るためには文書での申請、契約の並列業務の改善が急務であります。県民がデジタルの利便性や生活の豊かさを感じなおかつ県の業務の効率化を図るための検証が必要ではないでしょうか。
例えば、申請手続の簡略化を進め電子契約や電子申請の割合を一層進めるため、インセンティブの導入など早急な対応が必要と考えますが、県の所見を伺います。
次に、リニア中央新幹線工事におけるJR東海の対応に係る県の姿勢について伺います。
十月二十日にJR東海の丹羽社長が来県され知事と面談、リニア中央新幹線静岡工区の工事に伴い大井川の水利用に影響が生じた場合の補償の対応について丹羽社長から県に対して、取りまとめを求められました。これまで県は補償の基本的な考え方として国の関与、補償期間を無期限とすること、不測の事態が発生した場合の立証責任はJR東海が負うことを示してきました。水資源に関しては流域の自治体や事業者に影響が出た場合に備え現状がしっかりと把握されていなければなりません。現状の水量や水質検査にかかる費用、定期的な水質の検査費用、何らかの影響が出た場合の初期認定など想定される様々な懸念事項について県として水の利用者に寄り添った対応が求められます。
水利用に影響が生じた場合の備えについて県の考えを伺います。
二点目は、工事に伴い発生する自然由来の重金属等を含む要対策土について、県はこれまで県盛土環境条例に基づき藤島発生土置き場には盛土できないとしていましたが、国土交通省の法解釈を踏まえ県盛土環境条例の適用除外要件を満たし得ると判断しました。
また、要対策土については無害化や減量化の徹底をJR東海に求めたとのことですが、長期的な視点から要対策土の処理に関して不測の事態が発生した場合の備えについて県はどのように考えているのか伺います。
三点目は、現在生物多様性専門部会で議論されている自然環境に与える影響について、JR東海から工事による影響の回避、低減、代償措置にとどまらず南アルプスの貴重な自然環境の保全や調査研究、持続的な利活用に取り組む方針が示され専門部会で了承したとのことです。
今後、南アルプスの貴重な自然環境に影響を与える事態に備えJR東海に対してどのような対応を求めていくのか、県の考えを伺います。
次に、リチウムイオン蓄電池の発火事案への対応について伺います。
スマートフォンの普及や電子機器の多くに使われているリチウムイオン蓄電池の発火事故が多発をしています。県内においても島田市の中学校でノートパソコンのバッテリーに画びょうが刺さり、その後発火、木製のロッカーの一部が焼ける事故があったほか、二〇二三年の五月には湖西市のごみ処理施設で火災が発生し火元と見られているのが正しく分別されなかったリチウムイオン蓄電池でした。さらに静岡市や富士市でもごみ収集車でリチウムイオン蓄電池による発火事故が発生をしています。
新聞報道によると、本年十月消費者庁は二〇二〇年度から二〇二四年度の五年間にリチウムイオン蓄電池に起因すると見られる事故は約二千三百五十件発生し、製品別ではスマートフォン、電動アシスト自転車、モバイルバッテリーの順に多く最近増加傾向にある製品としてワイヤレスイヤホンやスマートウオッチ、携帯用扇風機を挙げています。国も電気用品安全法令においてリチウムイオン蓄電池の技術基準を定め、より安全性の高い蓄電池が流通する環境を整備、昨年第三者認証制度Sマーク制度の安全性要求事項が採用されたほか二〇二六年には日本ポータブル電源協会がJIS原案を示す予定であります。
一方で、既に市場には多くのリチウムイオン蓄電池が組み込まれた製品やバッテリーが数多く普及しており、取扱いや回収の方法を間違えれば事故の発生は防ぐことはできない状況です。今後もリチウムイオン蓄電池の発火事故が想定される中、県内自治体とも連携して県民の安全を守る立場からリチウムイオン蓄電池の発火事故を防ぐ対応について、県の所見を伺います。
次に、熊被害から県民を守る対策について伺います。
今年度は全国的に熊の出没が非常に多くニュースで熊の話題を目にしない日がないほどであります。特に目撃情報が千件を超える月もある秋田県や岩手県では市街地への出没や人身被害が多発し、自衛隊が派遣されるなど例年と比べて異常な事態となっています。こうした地域住民の方々は大きな不安を抱えながら日常生活を余儀なくされている状況です。こうした現状を踏まえ国においても関係閣僚会議が開かれ各省庁が連携した熊による被害防止に向けた総合的な対策パッケージが公表をされました。
本県においては、今年度熊による人身被害は幸い発生しておりませんが富士宮市内の民家や小学校周辺での出没事例が確認され先日は静岡市葵区でも出没したと報道されました。全国に熊の出没域が人の生活圏まで広がり被害が深刻化していることを踏まえれば、本県でも熊の生息域である山間部や森林に近い地域を中心に同様の事態が生じる可能性も否定できません。このため今のうちから対策を講じておく必要があると考えます。
具体的には捕獲の担い手の減少と高齢化が進んでいる猟友会などにおいて人材の育成・確保を進めるとともに、市町や警察等と連携し出没を想定した体制を整えておく必要がありゾーニングなども必要と考えます。さらに子供のうちから熊という生き物についての正しい知識を学ぶことも欠かせません。適切な対応方法などを理解することが意識の向上につながり安全確保に寄与すると考えます。
そこで、県民の安全を守り熊による人身被害をなくすため県は今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺います。
次に、特別養護老人ホームの入所基準の見直しについて伺います。
特別養護老人ホーム入所基準は要介護三以上で本人の介護度の状況、介護者の状況、介護保険施設等の入院・入所状況、居住状況に加えて特別な状況を評価点数として高い点数の方から入所の順番が決まる仕組みとなっています。公明党静岡県議団がこれまで取り上げてきたヤングケアラーが介護者となる場合、介護者の状況評価において介護者が就労または育児をしているため介護が困難との項目には該当せず優先度が低くなる状況となっています。
本県が令和三年度に行った小学校五年生、六年生、全中学生、全高校生を対象に行ったヤングケアラー実態調査によると、全回答者の四・六%の一万七百八十二人が家族のケアをしていると回答し、回答者の四分の一が学校生活に影響がありケアに要する時間が長いほど影響が多いとしています。
一方で、ケアすることについてはケアするのが当たり前で、つらさや大変さを十分に自覚できていない児童生徒がいることが想定されています。未来を担う子供たちが思い切り学校で学ぶことや友達と友情を育める環境をつくり出すことは社会の役割であり、入所申込者の評価基準の見直しを行いヤングケアラーが介護者である場合の配慮をする必要があると考えますが、県の所見を伺います。
次に、強度行動障害のある人への支援について伺います。
強度行動障害は自分自身を傷つける自傷行為や他人を傷つける他害行為、物を壊してしまう行為など危険を伴う行動を頻繁に繰り返すなど、本人が持っている生きづらさがあり適切な支援や分かりやすい環境が提供されない中で起こります。本県においても疫学的な調査がないため実態は把握していないとのことですが、鳥取県の調査を基に推計すると療育手帳交付者のおおむね一%、約四百名の方がおられると推測されます。
強度行動障害のある人に対する支援としては、例えば学齢期では放課後等デイサービスや行動援護、短期入所などのサービスがあります。他害行為があるため放課後等デイサービスなどでは受入れが困難と断られるケースが散見をされています。県においても日常的な支援体制を整備するため中核的な人材の育成や広域的な人材の育成に取り組んでおりますが、いまだ十分な支援体制には至っておりません。県は市町と連携して本年十一月末までに強度行動障害のある人の実態調査を行ったとのことです。
そこで、この調査結果を基に現状を分析、課題を抽出して支援体制をさらに充実させていくべきと考えますが、所見を伺います。
強度行動障害のある人で医療的ケアを必要とする重複障害のある人については、二〇二一年度からスタートした医療と福祉の連携サービスの中で放課後等デイサービスなどの室内で看護師による医療的ケアは受けられるものの、行動援護など外出時のサービス提供の場合は事業所の職員が医療的ケアを行うことが想定されていますが、強度行動障害のある人に対して事業所の職員だけで対応するのは実際には困難であると思われます。
国に対して、強度行動障害のある人の外出時における医療的ケアサービスの現状をしっかり認識していただき適切にサービスを受けられる体制を求めるとともに、県においてもサービスの提供体制を充実させるべきと考えますが、県の所見を伺います。
次に、高齢者の活躍の促進について伺います。
高齢化の進展により地方の高齢者の割合が増えており自治体ごとの高齢化率の数字が出るたびに後ろ向きで暗く希望を見いだせない思いであります。高齢者の増加は社会保障費の増加など様々な課題はあるものの、県内各地域では元気に活躍している高齢者も多くいつまでも元気で活躍を願うばかりであります。
本県は、健康長寿全国一位を常に争っており健康な高齢者が多い県であり県独自に県内自治体のお達者年齢を公表しており、それぞれの市町の取組や好事例を紹介し生活習慣病等の疾病予防、重症化予防対策事業を市町と連携して進めています。
私は、少しでも未来に明るい兆しの見える指標ができないものかと考えており、例えば高齢者の活躍率といった各地域で仕事や地域活動、ボランティアなど元気に地域で活躍する高齢者を生み出す取組、生涯現役で暮らせるまちづくりなど未来志向の取組が必要ではないかと考えます。
県は、各自治体の取組を後押しし医療提供体制や介護体制の充実に力を入れることにより高齢者にとっても安心な環境づくりを進めております。高齢者の様々な活動に光を当てることで自然豊かで食の豊富な本県の各地域において住み慣れた地で生涯元気で明るく暮らせる地域をつくり出すことが可能ではないかと考えます。高齢者の活躍の促進について県の所見を伺います。
次に、働き方改革への対応について伺います。
二〇一九年四月、労働環境の改善と多様な働き方の実現を目的に労働基準法をはじめとする複数の労働関連法令を改正する働き方改革関連法が施行されました。労働基準法の改正では、時間外労働の上限が法律に規定された一方で業務の特性を考慮し物流、建設、医療などの業種では適用が五年間猶予されましたが、適用に当たっては私たちの日常生活に大きな影響が生じる可能性があるとして二〇二四年問題と呼ばれ社会問題化したことは記憶に新しいところであります。
法改正の背景には、日本が直面する長時間労働の常態化、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少、働く人のニーズの多様化などの課題があります。働き方改革は長時間労働の是正や年次有給休暇の確実な取得、フレックスタイム制など柔軟な働き方の導入を推進することでワーク・ライフ・バランスが改善され女性や高齢者なども仕事に就きやすくなるという好循環を生み出そうとするものであり、企業には働く人を大切にし誰もが働きやすい職場づくりを推進することが求められています。
本県企業の大半を占める中小企業において人材不足が深刻化する中、中小企業が多様な働き方の導入に取り組むことで多様な人材の確保と活躍が進み、ひいては本県経済の持続的な発展に寄与するものと考えます。
県では法施行以降、多様で柔軟な働き方の導入に取り組む中小企業を支援してきましたが、これまで支援する中で把握した課題や企業ニーズをいま一度整理し今後の取組に反映させていく必要があります。
そこで、中小企業における働き方改革の推進に向け県のこれまでの取組と成果並びに今後の取組について伺います。
次に、沼川新放水路の整備について伺います。
本年七月、牧之原市から吉田町にかけて竜巻、突風により甚大な被害が発生した台風十五号では本県でも線状降水帯が複数回発生し静岡地方気象台から記録的短時間大雨情報が六回発表されるなど県内各地で記録的な大雨となり浸水被害も発生をいたしました。改めて激甚化、頻発化する豪雨災害に対して一刻も早く対策を実施すべきと感じているところであります。
現在、整備が進められている沼川新放水路について沼津市西部など浸水常襲地域の治水安全度の向上が期待され地域の皆様からも早期完成が心待ちにされている声を聞いております。この整備に当たっては国道一号やJR東海道本線といった交通の要衝や海岸防潮堤との交差部において大規模な工事を行っていることは承知しておりますが、令和十年度に沼川から海まで完成、令和十四年度に高橋川から沼川までの完成を目指すためには、これらの工事も含め事業全体を着実に進めていく必要があります。
また、沼川では過去に二つの放水路が整備されていますが、このうち沼津市内にある沼川第二放水路については、これまでも放水路の海側へのはけ口部が砂利で埋塞し、昨年九月の質問に対して県当局から、しゅんせつをはじめとした適切な維持管理に努めていく旨の答弁を頂きました。
沼川新放水路の整備に当たって河口部となる海岸へのはけ口が埋塞しないようバイパス機能の維持についてもあらかじめ対策を検討する必要があると考えます。
そこで、沼川新放水路の進捗状況と河口部の埋塞対策について伺います。
次に、新県立中央図書館の整備について伺います。
今回、国の補助金が大幅に減額されることを機に一度立ち止まり整備計画を見直すとしたことについては評価をしたいと思います。デザインにこだわり華美な建築物に固執するよりも本来の県立図書館としての役割を重視して整備することが県の置かれた様々な状況を鑑み、よりよい判断であると考えています。
蔵書数の目標二百万冊の妥当性、現図書館の蔵書機能を残した上で新図書館には閲覧、研修機能の充実を優先させてはどうかなど会派としても様々意見交換を行い、先日会派全員で現県立中央図書館を視察させていただき図書館の職員の皆様とも意見交換をさせていただきました。
今回、塚本副知事をトップとしたプロジェクトチームが新県立中央図書館の整備方針の見直しの方向性が示され民間の整備手法の導入や施設規模の縮小、収蔵能力を二百万冊から百五十万冊への変更などその方向性についてはおおむね理解をいたします。今後、新図書館の整備に向けては県立中央図書館が掲げている調べる、考える、解決するの三つの機能や県民の利便性の向上を図るほか職員の資質の向上や意欲を持って働ける環境にも配慮をしていく必要があるのではないでしょうか。
図書館は、県民の生涯にわたる学習や知のインフラとして不可欠な社会資本であります。厳しい財政状況下で整備を進めることを判断し見直しの方向性を示されたところでありますけれども、今後新図書館をどのように整備していくのか教育長に伺います。
次に、英語力の向上によるグローバル人材の育成について伺います。
グローバル化が進展し変化の激しい現代社会において英語は世界共通語としての地位を確立しており、子供たちの未来の可能性を広げ自国の文化理解と日本人としてのアイデンティティーを基盤として異文化を理解する入り口として重要なツールとなっています。一方で親の年収の格差が子供の英語力の格差に直結し将来の年収の格差につながるとの指摘もあり、教育基本法の理念を実現するためにもコミュニケーションツールとして英語を本県の全ての児童生徒が習得できるようにすることが重要であります。
本県における二〇二三年度の全国学力・学習状況調査で英語の勉強が好きと答えた小学校六年生の割合は二〇一三年度の調査と比較して四・五ポイント減少、中学三年生では二・八ポイントの減少となっております。英語の苦手な子供が増加傾向にあることが懸念をされます。小学校、中学校、高校へと段階を追って英語力の向上を図っていく必要があります。本県では義務教育課程と高校においてALTが配置されているものの、個々の理解度に合わせてきめ細やかな指導の面では課題もあります。
全国に目を転じてみると地方創生におけるデジタルを活用したグローバル人材育成の事例の中にデジタルを活用した英語教育に注力し成果を収めている地域があります。宮城県や愛媛県では、AIアプリやインターネットを通じて海外のネーティブ人材との会話を活用して児童生徒の学びの主体性を高めるとともに、教員の英語力の向上を図っている事例も見られます。
小学校高学年から高校の約八年間、英語を勉強しても話せるレベルにならない現状にじくじたる思いがありますが、子供たちが将来活躍する舞台は世界へと広がっており英語力の向上はその基礎となるものであります。
国は来年度私立高校の就学支援金の支給について所得制限を撤廃するとのことです。県立高校受験者数が減少傾向にあり県立高校の魅力向上の観点からも英語力の向上によりコミュニケーション能力を高めグローバル人材に育成していくことが重要と考えますが、所見を伺います。
最後に、DNA型鑑定の信頼性の確保について伺います。
先般、佐賀県警科学捜査研究所で七年余りにわたりDNA型鑑定について実際は行っていない鑑定を行ったように装う虚偽内容の書類を作成する等の不正行為を繰り返し行っていたことが明らかになりました。このため警察庁は佐賀県警に特別監査を行うとともに、全国の都道府県警察に対して鑑定作業から鑑定書作成までの過程を複数人で点検するよう通達を出しました。また先日来、報道されている二十六年前に発生した名古屋市主婦殺害事件の容疑者が逮捕できたのも現場に残された血痕のDNA型が決め手となっています。
DNA型鑑定をはじめとする科学捜査は、事件の解明や冤罪防止に直結する極めて重要な捜査手法であり、公判においてもDNA型鑑定についてはその精度の高さから判決にも大きな影響を及ぼすことからDNAの証拠資料が適法に採取され資料の保管、鑑定、書類作成まで一貫した適正な管理が不可欠であります。
DNA型鑑定数は今後も増加の一途をたどることが予想されることから、県警察ではDNA鑑定業務に当たる職員の人材育成、適正管理に向けて業務管理をどのように推進するのか伺うとともに、今回の佐賀県警における事案を教訓としてDNA型鑑定の信頼性を確保するため本県警察で改善された点について警察本部長に伺います。以上、答弁を求めます。
○副議長(中田次城君) 鈴木知事。
○知事(鈴木康友君) 蓮池議員にお答えをいたします。
私の政治姿勢についてのうち、来年度当初予算の編成方針についてであります。
財政健全化の趣旨は、財務を不断に見直すことにより財源を確保し未来への投資を行っていくという経営感覚に基づいており、私たちが目標とする県民幸福度の向上を持続的に実現するために不可欠なものであります。その意味で財政健全化と未来への投資は二律背反と捉えるのではなく両立させてまいります。
財政健全化への道筋でありますが将来世代に負担を先送りしないという決意の下、まずは単年度における歳入と歳出の均衡を基本として改革強化期間において赤字地方債である資金手当債の発行から脱却してまいります。そのためには歳出規模の適正化が前提となりますので、今年度のサマーレビューと令和八年度当初予算編成過程におけるさらなる歳入歳出両面にわたる徹底した見直しによる改革成果額の水準を維持しつつ、今後も不断の健全化努力を行ってまいります。
また、責任ある財政運営は中長期的な枠組みを見通し適宜ローリングしていくことが重要でありますので、人口動態の変化に対応した定員適正化計画と中期財政計画の工程表を今年度末までに作成をし、具体的な取組についてお示しをし歳入歳出の規模を管理してまいります。
次に、県民幸福度向上への取組についてでありますが、まず来年度当初予算編成においてはウェルビーイング指標の分析結果から本県が改善の余地があると考えられる雇用・所得向上、文化、多様性、医療、子育て、また本県の強みを伸ばす必要のある防災などの政策テーマに関する挑戦的な事業立案を行う政策分野指定型やウェルビーイング指標分析型、現場での政策提案を事業化する職員提案型、企業提案型といった新しい政策立案手法について新規政策推進枠として別枠計上することとしております。
また、議員御指摘のとおり県民生活の下支えは行政の責務でありますので、来年度当初予算では社会保障関係経費、災害復旧費、こども医療費助成などの経費についてはシーリング対象外とし必要な額を計上してまいります。
加えて、物価高騰対策や県土強靱化は喫緊の課題でありますので先般決定された総合経済対策に基づく国補正予算を最大限活用することとし追加補正予算の計上に向けての検討を含め県民や事業者の皆様への支援を迅速に行ってまいります。
以上のように、財政健全化と未来への投資の両面に配慮し、めり張りをつけた予算編成を行い確実に実施してまいりますので県議会の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
次に、人口流出対策についてであります。
県政における人口減少問題は最重要課題の一つであります。特に若者や女性の東京圏への流出は本県における社会減の大きな要因と認識をしております。
国においては、先月高市内閣総理大臣を本部長とする人口戦略本部を新たに設置し政府として人口減少対策を総合的に推進する方針を示しました。本県におきましても人口減少対策担当として局長級の職員を配置し庁内の推進体制を強化するとともに、人口減少対策としての性格を併せ持つ次期総合計画の策定を進めているところであります。
人口流出に歯止めをかけるため既に都内で開催した企業誘致セミナーにおいて本県の魅力を私自らPRしたほか、子育て世代を中心としたクラウドワーカーの育成など若者や女性が魅力を感じる働く場の創出などに取り組んでまいりました。
また、県内の高校生に地元への愛着や就職への関心を高めてもらうため本県の魅力を私が直接伝える知事講話をスタートし、これまでに三つの高校を訪問をいたしました。さらに若者のうち、特に女性の流出が顕著であることを踏まえ平木副知事をリーダーとするプロジェクトを立ち上げ女性活躍を強力に推し進める取組も検討しております。
こうした人口流出に歯止めをかける抑制対策に加え人口減少問題を考える際には当面の間、人口は必ず減少することを正面から受け止め将来にわたって豊かな生活を維持向上する適応対策を充実することも重要であります。
このため、現在六十五歳以上の人口が最大となる二〇四〇年頃を見据え政策分野ごとの長期的な施策の方向性を示す基本指針の策定を進めております。また都市と地方の関係性を強化し人材の好循環を生み出すため二地域居住を積極的に推進しているところです。
人口流出や人口減少問題は本県単独で解決できる課題ではありませんので国、市町、産業界をはじめ様々な主体と連携し中長期的な視点で取り組んでまいります。
次に、津波から県民を守るための施策についてであります。
本県では、南海トラフ地震による津波から県民の命を守るため地震・津波対策アクションプログラムの減災目標の達成に向けハード・ソフトの両面から様々な取組を実施してまいりました。とりわけ発災後の県民の皆様お一人お一人の迅速な避難行動が極めて重要であることから、年齢や健康状態等を問わず全ての方々に津波の危険がある地域から高台や津波避難タワーなどへ避難していただく取組を進めてまいりました。
具体的には、住まいの周辺のリスクを把握し、どのタイミングでどこに避難するかをあらかじめ理解するためのツールであるわたしの避難計画の作成を市町や自主防災組織に加え企業や大学生などにも御協力頂きながら呼びかけをしているところであります。
また、高齢者等配慮が必要な方の個別避難計画につきましては作成主体である市町の取組を支援しておりますが、具体的な方法が分からないという現場の声に応えて市町の福祉、防災の担当者や福祉団体が参加する意見交換会の開催や地域の状況に応じて助言を行うアドバイザーの派遣などを行ってまいりました。今後デジタル技術の活用などにより負担軽減を図りつつ、個別避難計画の作成を促進する取組を市町と検討してまいります。
さらに、計画については現状に即したものであることが重要ですので、お一人お一人の健康状態の変化などを踏まえ随時見直していただくとともに、毎年実施している津波避難訓練や地域防災訓練等の実動訓練において車椅子を使った避難訓練も実施するなど避難場所や避難時間等の避難行動を常に検証し、その結果を各自の計画に適切に反映していただくよう働きかけを行ってまいります。
県といたしましては、今後とも市町と連携しこうした取組を着実に進めていくことで県民の皆様の早期避難意識の向上を図るとともに、避難の実効性を高めるため訓練への参加を促すなど津波による犠牲者の最少化に向けて全力で取り組んでまいります。
なお、その他の御質問につきましては副知事、関係部局長、教育長及び警察本部長から御答弁申し上げます。
○副議長(中田次城君) 鈴木総務部長。
○総務部長(鈴木 学君) 知事の政治姿勢についてのうち、熱海土石流災害の教訓についてお答えをいたします。
熱海の土石流災害における教訓については、職員一人一人が二度と同様の事態を起こさないとの強い決意の下、常に念頭に置き業務に生かしていくことが不可欠です。また長い年月をかけて蓄積された組織文化を改善していくには一朝一夕にはいきませんが継続して意識の改革を促していく必要があります。
このため、毎年災害が発生した七月三日には知事をはじめとする職員が現場に赴き安全の重要性を再認識するとともに、災害の教訓を組織運営に生かすよう知事から全職員に対して訓示を行っているところであります。
さらに、被害の状況に加え行政対応の問題点や今後取るべき行動を整理した動画を活用して上司から部下へつなぐリレー研修を行い全職員が思いを新たにする契機としております。
県といたしましては、職員が県民の生命や財産を守るという原点に立ち返り、ここでの教訓を伝え、つなげながら新たな組織文化として根づかせ県民の皆様の信頼を得られるよう的確な行政執行に努めてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 田中デジタル戦略部長。
○デジタル戦略部長(田中宣幸君) 県行政におけるデジタル化の推進についてお答えいたします。
県では、これまで電子申請や電子契約のシステム導入などを進め年間処理件数が百件を超える約五百の手続に優先的に取り組んだ結果、そのうちの約六割でオンライン化が完了しております。
県民サービスのさらなる向上のためにはオンライン化を加速する必要があります。一方で電子申請と紙による申請が混在することによる職員の業務負担の増加がオンライン化をためらう一因となることから同時にその解決も図らなければなりません。
このためオンライン化が未対応の手続について業務フローの可視化を通じた非効率な作業やボトルネックの洗い出しに着手したところでございます。今後課題や難易度等を類型化した上で解決手法の検討を進め来年度前半には優先順位や実施時期等を明確にした計画を策定し行政手続のオンライン化を推進してまいります。
県行政のデジタル化の大きな目的の一つは県民の利便性の向上であります。県民の皆様にオンライン化した手続を積極的に御利用頂けるようさらなる手続の簡略化や操作しやすいシステムへの改善、デジタルディバイド対策も含め丁寧に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 平木副知事。
○副知事(平木 省君) リニア中央新幹線工事におけるJR東海の対応に係る県の姿勢についてお答えをいたします。
まず、工事に伴い水利用に影響が出た場合の備えでありますが、JR東海との間で万が一の場合の補償の対応等について国が関与した形で文書として締結する必要があると考えております。
具体的には水利用に影響が出た場合にはまずは回復措置その他の水利用継続に向けた措置を行い、それのみで対応が難しい場合は費用負担等の補償を行うこと、あらかじめ補償期限や限度は定めないこと、工事と水利用への影響の因果関係の立証については県や流域市町には求めないこと、国が関与する中立的、継続的なモニタリング体制を確立することが重要な項目であります。
現在、事業者であるJR東海、所管省庁である国土交通省と事務的な調整をしておりまして流域市町、利水団体の皆様の考え方を反映しながら最終的な詰めを行っているところであります。
次に、要対策土の処理及び自然環境について不測の影響が出た場合の対応でありますが、専門部会においてそれぞれの課題について専門的見地からの議論を進めているところであります。
まず、要対策土の処理についてはできる限りの減量化、無害化を強く求めてきたところでありますが、JR東海からはオンサイト処理に当たり乾式磁力選別方式により重金属等を選別し浄化をすること、封じ込めに当たっては二重遮水シートに加えベントナイトシートを追加措置することなど要対策土の減量化、無害化、さらなる安全性確保に関する対策が示されており、専門部会の理解を得ているところでございます。
今後、オンサイト処理の具体的な実施方法等についてさらに議論を詰めていくとともに、不測の事態を早期に感知するためのモニタリングの実施や不測の事態が発生した際のリスク管理についてしっかりと対話をしてまいります。
また、自然環境への対応につきましても専門的知見に基づく影響の予測や回避・低減措置に関する議論を着実に進めており、今後JR東海の現地調査に基づく代償措置の検討に入ってまいります。
今後は、不測の事態にも対応できるようJR東海にはモニタリングに基づく評価とフィードバックを繰り返し適宜追加の対策を講じる順応的管理の具体的な手順の策定、遵守を求めてまいります。
なお、回避・低減措置を講じてもなお残る自然環境への影響につきましてはJR東海から南アルプスのネイチャーポジティブへの貢献すなわち南アルプスの自然環境を全体として現状以上に豊かにしていく方針が示されておりますので、今後具体的な内容について対話を進めてまいります。
県といたしましては、リニア中央新幹線の整備について大井川の水資源及び南アルプスの自然環境の保全との両立を図るとともに、大井川流域をはじめとする県民の皆様が抱える工事に対する不安や懸念を払拭するため不測の事態に備えた対応も含めJR東海との議論をさらに進めてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 縣くらし・環境部長。
○くらし・環境部長(縣 茂樹君) リチウムイオン蓄電池の発火事案への対応についてお答えいたします。
リチウムイオン蓄電池製品の使用段階におきましては、県民の皆様に対してホームページやSNSなどにより事故の発生情報や使用する際の留意点などに関する注意喚起を行っております。今後も関連製品のリコール情報や県内における事故情報の情報収集に努め市町や消費者団体など関係機関とも連携し幅広く周知を行ってまいります。
回収処理段階におきましては、現在国が令和八年四月に小型家電リサイクル法の対象にリチウムイオン蓄電池を含む四品目を追加する方向で検討を進めております。回収体制が整っていない市町に対し安全な回収・保管方法に関する県内の先行事例や適正処理が可能な事業者の紹介といった技術的支援を行ってまいります。また市町が施設整備に当たって蓄電池の検知器や消火設備などの火災防止に必要な整備を行う際には、国の交付金を有効に活用できるよう制度説明や相談に対する助言等の支援を行ってまいります。
県といたしましては、引き続き各種広報により県民の皆様への情報提供を行うとともに、市町との連携や技術支援の強化を通じてリチウムイオン蓄電池による発火事故の未然防止に努め県民の安全・安心な社会の構築に取り組んでまいります。
次に、熊被害から県民を守る対策についてであります。
今年度のツキノワグマの目撃件数は十一月末で百四十九件となっており過去最多であった昨年同時期の件数を既に超えております。十月以降は特に増加した状況にあり、生息域と人の生活圏が近い地域をはじめとして人身被害を未然に防ぐ対策の強化が必要であります。
県は、国が公表した熊被害対策パッケージなどを踏まえ十二月一日に市町担当者との会議を開催し現場のニーズや連携体制の強化を確認したところでございます。当面必要となる対策を速やかに検討し実施をしてまいります。
御指摘のゾーニングにつきましては、昨年度から実施している生息実態調査の結果に基づき人の生活圏と緩衝地域ごとの管理や出没対策の方針を示す特定鳥獣管理計画を策定する中で設定をしてまいります。また出没対応の主体となる市町職員を対象とした研修の開催やマニュアルの配布にも取り組んでおります。警察や捕獲を担う猟友会等と連携して対応する体制の整備を促しているところであります。
捕獲の担い手の育成・確保につきましてはスキルアップ研修や狩猟の魅力を伝えるセミナーを開催しております。今後は熊の捕獲に対応できる人材の育成に取り組んでまいります。加えて緩衝地域における果樹やごみなどの誘引物の撤去を啓発するとともに、子供たちが熊の生態や適切な対処方法を学ぶ環境教育プログラムを作成し教育の現場での活用を、普及をしてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 青山健康福祉部長。
○健康福祉部長(青山秀徳君) 特別養護老人ホームの入所基準の見直しについてお答えいたします。
特別養護老人ホームは、県の定める優先入所指針に沿って入所の必要性が高い方から優先的に入所を決定しており、これまで就労や子育て中の介護者に配慮するなどの指針の見直しを行ってきたところであります。
しかしながら、子供や若者が介護を担っているケースについては指針に明確な位置づけがなく単に介護者とみなされることで入所の優先順位が低くなり入所までの期間を要することとなるため子供や若者の学業等に影響が生じている事例があると認識しております。
国は子供や若者が主たる介護者となっている場合には、その介護力を前提とすることなく介護保険サービス等の利用について十分配慮するよう求めており、静岡県老人福祉施設協議会からも指針においてヤングケアラーに配慮するよう要望が出されているところであります。
これらを受け県では、今年度中にヤングケアラーを主たる介護者としてみなさないことを明確にし入所の優先度が高くなるよう指針を見直してまいります。子供や若者のケアラーとしての負担解消を優先的に考えつつ介護を受ける方が適切なサービスを受けることができるよう取り組んでまいります。
次に、強度行動障害のある人への支援についてであります。
県では、これまで強度行動障害のある方の実態把握が進んでいない状況でありましたが現在市町を通じて実数把握調査を行っているところであります。本調査により市町別に施設や在宅などの居住種別及び受けているサービスを把握することとしております。
強度行動障害のある方に対しては本人の特性や生活環境を深く理解した専門性を持つ支援者が連携して継続的に対応していくことが重要でありますが豊富な経験を有する人材が十分でなく養成を着実に行うことが大切であります。
このため、今回の調査を活用し広域的支援人材の選定や令和九年度から県が行うこととされている中核的人材養成研修の規模について強度行動障害のある方の地域性や居住属性などを踏まえて必要数等を検討し、必要とするサービス提供につながるよう戦略的に人材を養成してまいります。
強度行動障害と医療的ケアを併せ持つ方に対する外出時の医療的ケアの提供については、看護職員などの同行が可能となるように国に報酬体系の改善を求めてまいります。また県においては、医療的ケア児等支援センターや市町、医療的ケア児等コーディネーターとの連携を密にして個別のケースについて適切なサービスにつながるよう丁寧な対応に努めてまいります。
次に、高齢者の活躍の促進についてであります。
県では、人生百年時代を見据え地域で支え合い健やかに安心して最期まで暮らせる長寿社会の実現を理念とし運動、食生活、社会参加の三つの視点を基に介護予防事業の充実や通いの場の拡大、フレイル予防の啓発、お達者年齢の公表などに取り組んでおります。
高齢者の活躍の場は広がっており、就業については高年齢者雇用安定法の改正を踏まえ柔軟で多様な働き方を選択できる雇用環境の整備を進めており高齢者有業率は全国平均を二ポイント上回る二七・三%となっております。このほか地域の交流の拠点で県内に四千七百七十か所ある通いの場の活性化に向け歯科衛生士や管理栄養士の派遣、通いの場で活躍するリーダーの育成支援などを行ってまいりました。
今後は、通いの場の情報などを配信する健康づくり応援サイトむすびばにアーツカウンシルしずおかが取り組む超老芸術の視点を取り入れ健康要素に文化芸術要素を加えることにより高齢者の方々がますます生き生きと活躍できる場の創出と魅力あふれる情報発信に取り組んでまいります。
県といたしましては、今後も高齢者の皆様が様々な場面で活躍され幸せを実感できるよう関係機関と連携しながら庁内関係部局が一丸となって取組を充実してまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 齊藤経済産業部長。
○経済産業部長(齊藤卓己君) 働き方改革への対応についてお答えいたします。
人々の価値観やライフスタイルが大きく変化する中、働く人の置かれた個々の事情に応じ多様な働き方を自ら選択できる職場環境の整備が求められております。
県では、これまで多様な働き方の導入を促すセミナーの開催や中小企業へのアドバイザー派遣による伴走支援等を実施してまいりました。これらの取組もあり多様な勤務制度等の導入に取り組んでいる県内中小企業の割合は令和六年度までの三年間で三〇・四ポイント増の六三・五%に達し、また子育て支援企業のあかしでありますくるみんの認定企業数は百四十三社と全国第六位の水準となっております。
一方、企業支援を行う中で育児介護休業法や次世代育成支援法の改正に係る情報提供や支援を求める声は多く仕事と育児との両立支援は企業にとって喫緊の課題であると認識をしております。このため表彰制度等を通じ先進事例を横展開するほか社会保険労務士等の専門家を派遣し行動計画の策定や就業規則の見直しを促進するなど両立支援に取り組む企業を積極的に支援してまいります。
今後とも、多様で柔軟な働き方の導入を図るなど誰もが働きやすい職場環境づくりを進め企業における多様な人材の確保、定着と活躍促進につなげてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 梨交通基盤部長。
○交通基盤部長(梨記成君) 沼川新放水路の整備についてお答えいたします。
沼川新放水路は、沼川流域で頻発する浸水被害を軽減するため全体延長二千三百メートルの放水路を整備する県内でも大規模な治水プロジェクトであります。これまでに全ての用地取得が完了したほか大規模な工事を伴う交差部においても海岸防潮堤交差部が完了しJR東海に工事委託した東海道本線交差部ではボックスカルバートの設置を終えたところであります。
また、国道一号交差部では国土交通省と工事委託に関する基本協定を締結し本年七月に橋梁整備に着手するなど現在順調に事業が進捗しております。
河口部の埋塞対策につきましては、学識経験者等から構成する沼川新放水路構造・環境検討会の結果に基づき貯水した水の勢いを利用し埋塞土砂を効率的に排除する施設を設置してまいります。加えて想定を超える規模の埋塞土砂に対しても重機による掘削が可能となるよう進入路や作業スペースを確保いたします。
県といたしましては、引き続き令和十四年度の完成に向け関係機関と連携して沼川新放水路の整備を着実に進め流域の皆様が安全で安心して暮らせる県土づくりに努めてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 池上教育長。
○教育長(池上重弘君) 新県立中央図書館の整備についてお答えいたします。
新県立中央図書館の整備については、本県の発展を支える知のインフラとしての役割を最大限発揮できるようプロジェクトチームにおいて図書館機能をはじめとした見直しの方向性を取りまとめました。
具体的には、収蔵能力については図書館の運営効率を高めるため利用者ニーズに即した購入書籍の重点化や蔵書の除籍、資料のデジタル化などを進め今後三十年間で見込まれる百五十万冊程度を上限に見直すことといたしました。また蔵書の保管方法については東静岡地区全体のまちづくり、施設コスト、ファシリティマネジメントなどの観点から書庫の分散化を含め最適な手法を選択してまいります。
今後は、見直しの方向性に沿って基本構想、基本計画を見直してまいります。
多くの県民に利用され信頼される図書館づくりを目指し有識者や利用者の意見を幅広く聴くとともに、図書館で働く現場の職員の意見も吸い上げ関係部局と連携して着実に推進してまいります。
県教育委員会といたしましては、県立図書館の主な役割を市町立図書館の補完、支援と位置づけ県内全域の住民に最適な図書館サービスが提供できるよう整備を進めてまいります。
次に、英語力の向上によるグローバル人材の育成についてであります。
英語力向上のためには、子供たちが英語で伝えたいという思いを抱くことが重要です。令和二年度から実施している小学校での外国語教育について学習指導要領ではペアやグループでの会話を行うことが示されており、本県においても授業の中でコミュニケーションの場面を積極的に取り入れることにより英語への関心を高めております。
こうした小学校からの英語教育を高校まで段階的につなげるためには英語担当教員やALTの役割が重要であります。聞く、読む、話す、書くの四技能をバランスよく伸ばしていけるよう授業づくりに関する研修を行い教員やALTの指導力の向上を図ってまいります。
高校段階においては、英語を使いたいというモチベーションを喚起するため海外との交流の機会を充実させることが重要です。平成二十八年度創設のグローバル人材育成基金を活用した事業の中でこれまでに約二千人の高校生が海外留学等を体験しており、さらに昨年度は二十三の県立高校で海外姉妹校との訪問交流や修学旅行での海外体験を行うなど英語力の向上や国際的な視野の育成を図っております。
また、AIを用いた即時的なスピーキング練習やオンラインによる海外の人との一対一での対話など特色ある英語の授業を日頃から実践している教員もおります。こうした先駆的な取組を定期的な教科別研究会等を通じて他校に広げより多くの生徒に英語力を高める機会を提供してまいります。
県教育委員会といたしましては、引き続き研修を通じた英語教員等の質の向上や高校生の海外留学等の支援に努めてまいります。
また、先駆的な英語教育の実践を生徒の英語力や県立高校の魅力の向上につなげ国の内外を問わず活躍できるグローバル人材を育成してまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 久田警察本部長。
○警察本部長(久田 誠君) DNA型鑑定の信頼性の確保についてお答えいたします。
現在の捜査におきましては、客観的証拠に基づく科学捜査の役割が重要性を増してきており、その中でも特にDNA型鑑定は極めて重要な役割を担っております。
そのため県警察では、DNA型鑑定業務に当たる職員の人材育成につきまして鑑定技術等の向上のために警察庁の科学警察研究所で行われる研修や日本法科学技術学会等に参加させるとともに、鑑定を公正かつ正確に実施するため繰り返し研さんに努めております。
また、鑑定におきましては適正な業務管理が重要であることから鑑定の受託から鑑定書を作成するまでの一連の過程において幹部を含めた複数の職員により随時確認を行っております。また鑑定書の内容については幹部が鑑定員に直接説明を求めるなど組織的かつ多角的な視点により鑑定の正確性を確保しております。
さらに県警察では、佐賀県警の不適正事案を受け改めて職員に鑑定業務の重要性に関する教養を行うとともに、幹部による分析機器のログの随時検証を行うなど確認工程を増やし鑑定の信頼性の確保に努めることとしました。また鑑定作業の進捗状況を複数の幹部で共有し組織的に把握するなどして確実な業務管理に向けた取組を推進しているところであります。
県警察といたしましては、科学捜査の重要性を踏まえDNA型鑑定の適正な業務管理を徹底し正確性及び信頼性の確保に努めてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 蓮池章平議員。
(七十番 蓮池章平君登壇)
○七十番(蓮池章平君) それでは数点、再質問させていただきたいと思います。
初めに、予算編成方針であります。
本県のこの財政構造を見ると、やはり県の産業構造が起因してると思いますけれども、やはり他県と比較しても歳入の伸びが鈍い。昨日は自民の加畑県議の答弁で歳入の確保策が幾つか述べられました。こういった取組で来年度のこの歳入確保の目標はどのぐらいと試算されているのか伺いたいと思います。
二点目、熱海の教訓であります。
これ、何度も議会で取り上げさせていただいておりますが、例えて言うとですね、この組織文化は形状記憶合金みたいに何もしないとまた元に戻ろうとする傾向があるんではないかというふうに思っているんです。
昨年の九月の議会で、知事からは組織文化の改善のために不断の努力を地道にされると、こういうふうに答弁頂きました。これまでの取組でこの県庁の組織文化というのが実際に変わってきているのかどうか、これ知事、どう感じておられるのか、こういうところが変わってきたということを何か実感されるところがあれば知事の所感を伺いたいなというふうに思っています。
三点目は、熊対策でありますけれども、この熊の被害が多発している。この東北各県でも猟友会の方が実際に襲われる事故も発生している。やはり熊の生態というのは、やはり十分に理解した上で対応していかないと事故につながるんではないかというふうに考えるんです。
そういう意味で言うと、本県の例えば猟友会の皆さんはほとんどその熊の対応については経験がないというようなことも含めて、例えば秋田とか岩手とか、こういった東北各県の猟友会の皆様に学ぶ、人材育成の部分でですね、そういったことも必要ではないかというふうに考えていますけれどもこういったことを考えられているのかどうか、先般国の対応にこうした会議等も開かれておりますけれども実際に現場でどういうことが必要なのか、これはやはり現場で経験をした者でないと分からない部分があろうと思いますので、その点はどうなのか伺いたいと思います。
次に、これ確認ですけれども、特別養護老人ホームの入所基準の見直しでありますけれども、先ほど、主たる、例えばヤングケアラーが介護者である場合にはこのヤングケアラーのこの介護者を主たる介護者とみなさないという部長からのお話がございましたが、介護される方が単身世帯であればこれ五十点の点数が加算されるわけでありますが、独り暮らしで介護者がいないという判断とするということでいいのかどうか、ヤングケアラーがその介護をしてる場合この点をちょっと確認をさせていただきたいと思います。
それから強度行動障害のある人への支援でありますけれども、やはり強度行動障害があって医療的ケアが必要な重複障害、この人については国のこの認識が私は十分ではないというふうに思っていて実際にそこに医療的ケアで看護師さんが入る場合の加算を見ると非常に少ない。これはそもそも国の仕組み自体を変えていただかないといけないというふうに思っていますが、これは県からもしっかりと声を上げていただくのと併せて、先ほど丁寧な対応していくというような御答弁があったと思いますが、具体的にどういうふうな対応を考えられているのか、そんな数が多くないので県単独で国のこの仕組みが変わるまで加算をつけてもいいんではないかというふうに思いますが、その点について伺いたいと思います。
最後に、英語力のグローバル人材の育成であります。
私は、これまでやはり教育予算の中で人への投資、子供たちへの投資というのが非常に少ない、予算的にも。やはりその子供たちにこれからどういう投資をしていくのか、これは非常に重要だというふうに思っています。
私立高校に通う生徒に対しては県単独でこれまで支援をしてきました。来年から国が所得制限をなくして修学支援金も増やしていくという、そういう意味で言うと県の負担が少なくなる。その分を私は県立高校に通う生徒に少しでも振り分ける、振り向ける、こういうことが必要ではないかと、そういう観点からしっかりとこれも予算づけをする必要があるかと思いますが、その点についての考え方を伺います。以上、答弁を求めます。
○副議長(中田次城君) 山田財務部長。
○財務部長(山田勝彦君) 来年度の歳入確保についての再質問についてお答えをいたします。
歳入確保、二つの側面がございます。短期的には直接的な歳入を確保するための対策、もう一つは中期的に税源涵養を通じて税収等を増やしていくというような方策があるかと思います。
短期的には、まず国のほうで経済対策ということで補正予算も編成されております。有利な国庫補助制度、起債制度を活用しながら一般財源を使わないような形で事業量を確保するような方策を検討をしております。既にサマーレビューや当初予算要求等で十数億程度のそうした努力も重ねておりまして、今後民間のネーミングライツでありますとか、利息の確保といったような様々な歳入確保に取り組んでまいりたいと思います。
また、税源涵養についてはなかなか一朝一夕にいく問題ではございませんけれども、産業政策についてPDCAを回してそれが税源涵養に結びついているかどうかということをきちっと検証していく、そうした体制についても財務部と産業政策に関わる分野との連携を密にしながら体制を整備すること、あるいは企業誘致についても企業の皆様のニーズに応えるようなワンストップの体制をより強固にいたしまして多くの企業に来ていただけるような体制等を確保しまして中期的な歳入確保に取り組んでまいりたいと思っております。以上でございます。
○副議長(中田次城君) 鈴木総務部長。
○総務部長(鈴木 学君) 熱海土石流災害の教訓についての再質問にお答えをいたします。
県庁の組織文化の改善、これに向けまして継続して職員の意識改革に取り組んでいるところでございますけれども、長い年月をかけて蓄積をされてきました組織文化、これを短期間で根本的に変えるということはなかなか容易ではなく全職員に変化が行き渡っているとは言い切れないと考えております。
今後、引き続き取組についての効果検証をしっかり行っていくとともに、新たな取組も模索しながら全職員への徹底した浸透に努めてまいります。以上であります。
○副議長(中田次城君) 縣くらし・環境部長。
○くらし・環境部長(縣 茂樹君) 熊被害から県民を守る対策についての再質問にお答えいたします。
現場における熊の銃猟につきましては、鹿、イノシシとは異なりまして当然に熊の生態を踏まえました相応の技術が必要だということを認識しております。
県は、これまでも緊急銃猟のマニュアルを発行し市町に対する説明会も行っており先般も警察本部が研修会を行いましたが、専門的見地からそうした緊急銃猟への対応を直接学ぶ機会は必要であると認識をしております。熊対策パッケージにおきましてもそうした必要性が示されておりますことを踏まえまして、また市町の御希望などもお聞きしながら適切に対応してまいりたいと考えております。以上であります。
○副議長(中田次城君) 青山健康福祉部長。
○健康福祉部長(青山秀徳君) 特別養護老人ホームの入所基準の見直しについての再質問にお答えいたします。
現在の県の指針でありますと、ヤングケアラーの方と介護を必要とする方のお二人の場合の世帯で考えますと点数的にはヤングケアラーの方を介護者とみなしますので二十点ないしは三十点という形になりますが、今回見直しをすることによってヤングケアラーの方を介護者とみなさないということにいたしますので議員の御質問にありましたとおり五十点という形の対応になっていくということになります。
次の強度行動障害のある人への支援についての再質問でございますが、まずどう丁寧に対応していくかということでございますけども、医療的ケア児等支援センターにですね、スーパーバイザーを設置してございますので、その方の御意見を聞きながら地域でどのようなサービスが準用していくことができるのかということをしっかりと聞き取った形でですね、対応していきたいというふうに考えてございます。
それから県単独での加算ということでございますけども、現在県におきましては障害児者ライフサポート事業というのを平成十五、六年頃からですね、いわゆる障害の、現在の障害自立支援給付費では対象とならない、枠外におけるサービスについて県の単独で支援を市町とともにですね、行っているという事業がございます。ただ、今回まだ実は状況でいきますと、実情がまだ把握できておりませんので現在の強度行動障害と医療的ケア児の両方を持たれている方の状況等をよく把握しながら様々な検討をしていきたいというふうに考えてございます。以上でございます。
○副議長(中田次城君) 池上教育長。
○教育長(池上重弘君) 英語力の向上によるグローバル人材の育成についての再質問にお答えいたします。
現在、県では高校の魅力化向上に関する様々なサポートを行っております。その中で英語教育に特色のある学校にも力を入れて支援をしております。
なかなか現行の状況の中で新たな予算を高校の教育に振り向けるというのは、にわかには実現が難しい面もあろうかと思いますけれども、幸い今文部科学省が高校教育の改革に向けて新たな交付金制度を打ち立てるというような方向を示しております。実は今日も夕方文部科学省から全国の都道府県及び政令指定都市の教育長向けにその説明の会が予定されております。そういったものも活用しながら力を入れていきたいと思っています。
なお、県の総合計画でもグローバル人材の育成について主要施策の一つに掲げられておりますので、そういった全体的な視点も踏まえて県立高校への支援を強めていきたいと思っております。以上であります。
○副議長(中田次城君) 蓮池章平議員。
(七十番 蓮池章平君登壇)
○七十番(蓮池章平君) 熱海の教訓、組織文化については、知事のその浜松市長の、浜松は浜松の恐らく行政の組織文化があると思います。県は県の組織文化、これは形になるのかどうか分かりませんけど、それが知事の感覚としてどう今変わってきているのか、それぞれの違いはあると思いますけれども、様々な研修等を通じて本当に職員の意識が変わってきているのか、そこが知事はどう捉えられているのかということを伺っているので、ここはぜひ知事から答弁を頂きたいと思います。
それから、あわせて教育予算について、これも教育長がなかなか予算を増やすということはできないということだと思いますので予算をこの所管をしている知事が県のこの教育予算、教員にかかる予算、ここは私はですね、もっともっとやっぱり人に対して、せっかく県立の高校に目指して入ってきている子供たち、こういった子供たちに投資をすべきだと、それについてはまだまだ不足しているんではないかという意見を持っているんですが、知事はその点について教育予算についての考え方はどうか伺いたいと思います。以上、答弁を求めます。
○副議長(中田次城君) 鈴木知事。
○知事(鈴木康友君) 蓮池議員の熱海土石流災害の教訓についての再質問にお答えをいたします。
組織文化の改革というのは、一朝一夕になるものではないというのは先ほど総務部長も答弁申し上げました。今、LGX、新しい考え方の下に役所の常識にとらわれない、前例にとらわれない、そうしたですね、新しい発想に基づくですね、仕事の仕方をですね、今職員の皆様に伝達をしているところでございますので引き続きそうした取組をしていきたいというふうに思っております。
それからもう一つ英語力の向上によるグローバル人材の育成についての再々質問にお答えをいたします。
当然、教育予算はですね、大変必要なものでございますので総論として申し上げていますけれどもしっかりめり張りをつけたですね、予算編成を行っていくという中で教育予算の充実にも努めてまいりたいと思います。以上でございます。
○副議長(中田次城君) これで蓮池章平議員の質問は終わりました。(拍手)
議事の都合により休憩します。
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