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需要に応える茶の新品種育成経済産業部農林技術研究所茶業研究センター (要 旨) 超多収で病気に強い新品種「しずゆたか」と、萎凋(いちょう 摘採した茶葉を萎れさせる)することでスミレのような香りを発揚する「ゆめすみか」の2つの緑茶品種を育成した。 1 事業の背景
・また、海外では、有機栽培茶等の緑茶の需要が拡大しているため、有機栽培に適した病気に強い品種の開発が求められている。 ・一方、若い女性の多くが花のような香りのするお茶に魅力を感じていることから、こうした潜在需要を開拓するうえで、香りに特徴のある品種の開発が必要になっている。 ・これらの要望に応えるため、約30年かけて選抜した系統の中から、超多収で病気に強い「しずゆたか」と、香りに特徴のある「ゆめすみか」を昨年11月に新品種として出願申請し、本年3〜5月に出願公表された。 2 新品種の特徴 (1)しずゆたか ・超多収性の緑茶品種であり、収量は「やぶきた」の約2倍。 ・炭疽病(たんそびょう)に強いため、ドリンク原料茶や有機栽培に適している。
・収穫後に萎凋してから製造することで、爽やかなスミレのような香りを発揚する。 3 成果普及及び今後の展開 ・JA静岡経済連等と許諾契約を締結し、来年3月から苗の販売を開始する。生産現場では、令和8年頃から茶の生産が始まる見込み。 ・今後は、国に次ぐ遺伝資源の保有数を活かして、静岡大学や国立遺伝学研究所と連携してゲノム解析等によるスマート育種に取り組み、これまでの約半分の期間(30年→15年)で消費者等のニーズに 合った品種を育成することで、茶業者の経営強化につなげていく。 【添付資料】 |