沼川は愛鷹山に源を発し、かつて浮島沼と呼ばれた低平地を東からに西に向かって流れ、山地から浮島沼に向かって流れ落ちる支川を集めながら、田子の浦港に注いでいます。
この流域は、地形的な要因により排水不良をおこしやすい特性があり、現在に至るまで水との闘いを繰り返してきました。昭和49年7月の七夕豪雨や昭和51年8月の豪雨を契機に、河川改修が進められてきましたが、近年でも、流域の開発や市街地の拡大なども相まって平成19年7月、平成20年7月の洪水などに代表されるような局地的な浸水被害が頻発しており、地域の安全・安心な生活が脅かされ続けています。
一方、流域は富士山の豊富な水資源に恵まれ、河川を含めた水資源は製紙業や農業などの基幹産業を支え、地域の発展に寄与しています。また、かつて浮島沼であったことから多くの生物、植物が生息するなど、市街化が進む県東部地域において、地域の方々が川に親しむとともに、自然環境を育む貴重な場ともなっています。
このような背景から、静岡県では、洪水被害を軽減、解消し、河川の利用や貴重な自然環境の保全を考慮した、今後の河川整備の具体的な内容を定める、富士川水系沼川流域の河川整備計画を策定します。
そこで、沼川流域に深い関わりを持つ方々から、専門的な知見や、地域の声などのご意見をいただき、河川整備計画に反映させることを目的として、「富士川水系沼川ブロック流域委員会」を設立します。 |