湯日川は、牧之原台地に源を発し、湯日谷川や長池川などの準用河川と合流しながら、台地の間の谷底平野を流れた後に大井川の氾濫平野に入り、榛原郡吉田町の市街地を流下し吉田漁港を介して駿河湾に注ぐ二級河川です。
これまで湯日川流域では、昭和12年、13年や昭和57年9月の洪水により甚大な被害が発生しましたが、これら災害を契機とした河川整備や富士山静岡空港の関連事業としての河川整備が進められたことにより、湯日川は全川にわたって概ね年超過確率1/5規模の洪水を安全に流下させる能力を有しており、一定の治水安全度は確保されています。
しかし、湯日川流域は、富士山静岡空港や東名高速道路のインターチェンジ、御前崎港に繋がる幹線道路などを有し、陸・海・空の交通ネットワークの要衝として利便性が向上し、更なる発展が期待される地域であり、また、近年の気候変動に伴う豪雨の激化や台風の大型化による洪水被害の発生も懸念されることから、災害に強く安全で安心な地域づくりが強く望まれています。
このため静岡県では、湯日川流域の現状や課題を踏まえ、治水・利水・環境が調和するとともに、安全・安心で地域に親しまれる憩いの場となる川づくりの計画を定める「湯日川水系河川整備計画」を策定することとしました。
計画策定にあたっては、流域内の治水施設の整備や自然環境の保全等について、幅広い視点から御意見をいただくことにより、より良い河川整備計画を策定することを目的として、地域の代表者や各分野の専門家から成る「湯日川水系流域委員会」を設立します。 |