(知事)
どうも、お暑うございます。今日のお花ですけれども、これですね、アンスリウムという花だそうです。紫色の花、これはリンドウですね。淡いピンク色の花、角虎尾(かくとらのお)、これですね、かわいい花でございます。
さて、今日の発表項目は、地域外交に関するものが2件、そして県内関係のものが2件でございます。
【台湾訪問について】
まず、最初は台湾訪問についてでございますけれども、8月26日、明後日ですね、明後日から30日まで、富士山静岡空港からの定期便により、台湾を訪問いたします。
主に台湾の中部に位置する南投県(なんとうけん)におきまして、台湾鉄路管理局との協定締結を行うものでございますが、台湾鉄路管理局というのは、昔、日本にありました国鉄を管理する鉄道省に当たるものであります。そこと協定を行う他、浜名湖と日月潭(にちげつたん)の友好交流協定、これは市長さんが来られると、浜松の市長さんが来られますが、その交流協定に立会います。
また、教育旅行の促進を目的といたしまして、台湾国際教育旅行連盟総会長とも御面会いただけることになりました。29、30日は台北市及び桃園市におきまして、政府機関、亜東関係協会(あとうかんけいきょうかい)、日本の外務省に当たるものですね、の会長さんともお目に掛かる予定になっております。また、チャイナエアラインも訪問する予定であります。
この台湾におきまして、5月に新しい、蔡英文総統の下での新政権が発足したことに伴いまして、大きく人事異動が行われました。ついては、日本との外交機関である亜東関係協会をはじめ、台湾の政府機関や、静岡空港と台湾桃園空港間で直行便が就航しているチャイナエアラインなどを訪問し、新しい関係構築を図ろうということでございます。静岡県の台湾での活動に関する支援を要請するものであります。
なお、今回台湾では3泊することになりますが、一つ目のホテルでは、宿泊料14,500円、二つ目のホテル、日月潭の所では14,850円、台北市に戻りまして、これが1泊17,200円ということで、規定が17,400円でございますので、全て現時点における規定に従った形で宿泊をいたします。
今回の訪問を機にいたしまして、新しい交流が生まれ、相互の交流人口がより一層拡大するよう努めてまいります。
【ブラジル訪問の成果】
二つ目の発表項目、これはブラジル訪問の成果でありますけれども、本来、私が行くべきところを宿泊料金が規定を大幅に上回るということで、実務を担当する方が仕事ができやすい環境を作りまして、彼らはまあエコノミークラスで行きまして、ツインルームを2人で分けて、それでも1泊2万円以上したそうですけれども、涙ぐましい努力をしながら成果を上げて帰国してくれました。大変喜んでおります。私から間接話法で言うよりも、直接御本人たちから成果について御報告いただいた方が良いと思いますので、今日は地域外交のトップでございます増井地域外交監、そして、ナンバー2であります、しかもスポーツを担当しております鈴木(スポーツ局長)さん、それから、このITA、前回ブラジルを訪問しましたのが、あれは去年だったと思いますけれども、その時の訪問の成果、これを上げてきた岩城出納局長からそれぞれ報告いただきたいと思います。よろしくお願いします。
(増井地域外交監)
地域外交監の増井でございます。今回二つの案件でブラジルを訪問してまいりました。一つはリオデジャネイロでのオリンピック関係、もう一つはサンパウロの郊外のサンジョゼ・ドス・カンポスという所にありますITA(アイティーエー)、ITA(イタ)と県内の(静岡)理工科大と東海大との協定の締結、その二つで行ってまいりました。県として一体として施策を推進するというような意味合いから、私が全体を通して行程を歩んできたということで、全体的な総括を私の方からさせていただきます。その後で、個々の詳細の点につきまして、鈴木スポーツ局長と岩城出納局長から説明をしたいと思います。
まず、オリンピック関係でございます。東京オリンピックでの自転車競技の伊豆の開催を成功させるために、今回、リオデジャネイロを訪問いたしました。自転車競技関係の運営施設の視察、それから関係団体幹部との意見交換を行ってまいりました。国際自転車競技連合会長でありますクックソンさんにお会いをいたしまして、伊豆会場の準備を万全に行っており、安心して開催地の運営を任せてもらいたいとのメッセージをお伝えいたしました。クックソン会長さんからは、自転車トラック・レースというのは、他の競技に比べて観客が非常に多いと。東京オリンピック・パラリンピックの大会では、本県に大変期待をしているという発言がございました。
また、この時期は各国のオリンピックの関係者が一堂に会しているということがございまして、イタリアのオリンピック委員会、それとブラジルの各競技の団体の方に事前キャンプの誘致活動を行いました。イタリアのオリンピック委員会の国際部のパストーレさんという方と面談を行いまして、本県がイタリアとの交流事業を行っているという説明でありますとか、あるいは、射撃のキャンプ場になったという実績もございます。それに加えて、本県のいろいろな、多様な競技の事前キャンプ場所があるという説明をいたしましたところ、そのパストーレさんからは、イタリアとしては各競技のキャンプ地をできる限り一か所に集中させて行いたいという意向があるということでございまして、大変本県のキャンプの候補地に興味を示していただきました。来年2月から3月頃に日本を訪問する予定があるので、ぜひとも、その時には静岡県を訪れたいという発言をいただきました。また、その他、ブラジルのアーチェリーの協会の会長さん、理事の方からも話を伺うことができまして、つま恋等の施設を紹介したということでございます。パラリンピックも今後開かれますけれども、そこに国際アーチェリー協会の副会長さんがお見えになるということで、その後は他の国の方もお見えになるということで、ぜひ、そこの場所に静岡県の方が来ていただいて、候補地の宣伝をしていただけたら良いのではないかというアドバイスもいただいたところでございます。
それから、もう一つの成果でございますが、ブラジル航空技術大学、「ITA」と言いますけれども、そこと県内の静岡理工科大学、それと東海大学の大学間交流の覚書の調印をすることができました。このITAというのは、ブラジルを代表する航空機メーカーでありますエンブラエルとも大変深い関わりを持っている大学でございます。ITAはブラジル航空機産業におきまして高い技術を持った人材を輩出しておりまして、研究開発においても高い評価を得ているところでございます。今回、覚書の調印を契機にいたしまして、今後、両大学間の人材交流が活発に行われることが期待されているところでございます。
私からは、以上でございます。では、鈴木局長お願いします。
(鈴木スポーツ局長)
スポーツ局長の鈴木でございます。引き続き、リオのオリンピック関係、特に事前キャンプ誘致の関係について補足の御報告をさせていただきます。
先ほど増井(地域)外交監の方からお話しがございましたように、イタリアチーム、それからあとブラジルのアーチェリー、それからフェンシング等の団体の関係者と面談をいたしまして、イタリアについては来年の2月、3月に、ぜひ来たいという話がございましたし、また、アーチェリーについてもですね、アーチェリーというのは他の国々と一緒に事前キャンプをやるということで、パラリンピックの機会に他の国々の方々につま恋、掛川のつま恋をぜひ紹介したいというふうなお話がございまして、それを、そこにぜひ静岡県からも説明ができるような人間を同席してくれという話がございましたので、今、その人選をし、そのリオの方に行くことを今、調整しているところでございます。
それで、このようないろいろな成果が上がりましたので、私どもは8月5日に東京の大会組織委員会が、東京2020キャンプオンラインガイドというものをウェブに公開してですね、ここに都道府県別では、本県、一番の22施設が掲載されるようになっておりますけれども、それも踏まえて9月の初旬にですね、市町とか競技団体を集めて事前キャンプの取組についていろいろな打合せをしようと思っておりました。その場でですね、今回のリオの成果も発表し、お互いにさまざまな意見交換をしようというふうに思っているところでございます。
以上でございます。
(岩城出納局長)
出納局長の岩城です。私からは大学間の交流について御報告をいたします。
昨年11月に川勝知事がブラジルを訪問し、世界的な航空機メーカーであるエンブラエル社を訪問、また、そのエンブラエル社の創業社長であるオジーレス・シルバ氏を表敬訪問いたしました。その席上、エンブラエル社及びその技術者の母体となっているブラジル航空技術大学「ITA」と、静岡県内の大学との交流を促進することで、川勝知事とオジーレス・シルバ氏の意見が一致をしたところであります。私もその席に同席しており、今回も訪問ということにさせていただきました。
その知事とオジーレス氏の面談を受けて、今回の訪問では、お手元にお配りしてありますとおりITAにおいて、静岡理工科大学外山理事長及び東海大学吉川副学長が、それぞれITAコヘイア学長と覚書に署名し、大学間の交流を進めていくことが合意されたところであります。
本県で航空工学コースを持つ静岡理工科大学と、本県が発祥の地であり、航空宇宙学科のある東海大学の2大学が、ブラジル航空技術大学「ITA」と交流し、この交流は学術、教育の分野が主になりますが、いずれは航空機産業に関する人材育成なども図ることが狙いとなっております。
ITAのコヘイア学長も、それからオジーレス氏も、ITAの教授を両大学に送り、具体的な交流項目を探ることを考えていらっしゃっており、今後大学間で調整をしていくことになります。県もこれを支援していくという形になろうかと思います。
なお、ITAのホームページを見ましたところ、ITAが日本の大学と協力関係を持っているというのが載っておりませんでしたので、おそらく今回の静岡県関係の両2大学との交流関係がITAとしては初めての日本の大学との交流というふうになるものと思われます。
私からは、以上です。
(知事)
今、3人の関係者から発表したとおりでございまして、著しい成果を上げて帰国してくださったということ、大変喜んでおります。この間、こうした成果に結び付くために、特に浜松のブラジル総領事閣下、ピラス総領事さんのただならぬ、この何と言いますか、このブラジルと今、静岡県との関係で、私が行けないことについて、関係者に重々に御説明いただいて、そして向こうの温かい御理解もいただいて、そして画期的な、いわばブラジルと日本の教育研究におきまして、共同作業がこれから始まるということになったのを大変喜んでおりますし、ピラス総領事に対しましては、大変ありがたく感謝を申し述べる次第でございます。差し当たって以上でございます。 |