(知事)
秋になりました。本日のお花はですね、カーネーション、ピンクがデンファレ、黄色がグロリオサ、白がカスミ草です。葉っぱがドラセナ、紫色のこれがミスティブルーでございます。
さて、今日は発表項目いくつかございますけれども、午前中にですね、永年勤続表彰というのがありまして、25年以上働いた方、しかも立派な仕事をしてる人、そして55歳以上というのがありまして、今日はここにいる高畑君、そのうちの一人でありまして、おめでとうございます。
ご覧になって分かるように、今あなた、おいくつですか。55っていうのは若いですね。だから60歳定年というのは、本当にこれはもったいないことだと思います。今日は100人以上の方たちとじかに一対一でごあいさつする機会が得られまして、人材を活用することが本当に必要だと、いわゆる生涯活躍、安倍新内閣が言われてますけれども、それを痛切に感じた午前中のことでございました。
【中央新幹線の建設に係る南アルプストンネル工事】
さて、発表項目いくつかございますが、まずはご関心の高い中央新幹線の建設に関わる南アルプストンネル工事でございます。
おとといの夕刻5時くらいにJR東海さんがお越しになられて、帰り際の8時に、9月20日に私どもから出しました意見・質問書に対する回答とともに、「大井川中下流域の水資源の利用の保全に関する基本協定(案)」が示されたわけでございます。
私これを拝見いたしまして、皆さまにもこうしたものは全て公開にしようということで、少し大量のものですね、これだけのものですけれども、皆さんに配ったとおりでございます。
この中でですね、一番私どもが関心があったデータなんですけれども、添付されております3ページのところですね、毎秒2トン減るというふうなことに関わるものでございますけれども、こうした事柄に関するデータをお渡しする用意がありますというふうに言われておりますので、このデータを頂戴いたしまして、これもまた、有識者会議でもんでいただいて、そこで大いに議論していただこうというふうに思っております。それは、データがなかったのは残念でした。
それから、もう一つの「基本協定(案)」とされているものですが、そこで最初のパラグラフにトンネル、最初のパラグラフの下から2行目ですけれども、トンネル工事の開始に当たり、原則として静岡県内に湧出するトンネル湧水の全量を大井川に流す措置を実施するものとすると、こう書かれていると。この「全量」というのは初めてお書きになったわけで、これが今回、新聞紙上に躍った言葉でございましたが、これも文章としてはやや中途半端で、「原則として」などは要りませんね。静岡県内に湧出するトンネル湧水の全量を大井川に確実に戻す措置をするというふうになさらないといけないといったようなこともございます。
従いまして、基本協定案は、案でしかありませんで、この基本協定を取り結ぶ場合にですね、まだいくつかやるべきことがあるというのが、県の考えでございます。
それと同時にですね、基本協定案の協定の前に、いくつかのことを確認する必要があります。ですから、確認書のようなものをですね、一つ一つの事案について、取り交わしまして、そうした確認書のもとに、基本協定を結ぶ場合には基本協定を結ぶと、そういう段取りにしようというふうに思っております。
【日本平夢テラスの開館】
二つ目の発表項目でございますが、日本平夢テラスの開館についてであります。
県と静岡市が、日本平山頂部に整備を進めてまいりました展望施設「日本平夢テラス」が、11月3日、土曜日に開館する運びとなりました。
施設の整備に当たりましては、平成27年度に、当時県立美術館の館長をしていただいておりました芳賀徹先生を委員長とする委員の皆さまに、基本構想を策定していただきました。そして設計は、現在、新国立競技場の設計で建築が進んでおります隈研吾さんに設計を、これもコンペで隈研吾さんに決まりまして、県産材を活用して、美を重んじ、周囲の絶景に調和した、品格のあるシンボル施設が完成した次第でございます。
この施設の魅力は360度の素晴らしい眺望でございます。3階の展望フロアからは、世界文化遺産の富士山をはじめ、「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟している駿河湾、ユネスコ世界ジオパークの伊豆半島等々、多くの世界クラスの資源を望むことができます。2階には、眺望を楽しみながら、くつろぐことのできるラウンジを整備いたしました。
また、1階の展示エリアでは、プロジェクションマッピングによる日本平の地形の成り立ち等を紹介しております。それとともに、グラフィックパネルにより神話の時代からの日本平の歴史や文化的価値を伝える施設としました。
施設の整備には、誠に多くの方々のご支援、ご協力をいただき、改めて御礼を申し上げます。開館前日11月2日、金曜日でございますけれども、静岡市と合同で開館記念式典を開催いたします。多くの皆さまとともに、日本平夢テラスの開館をことほぎたく存じます。
今後、国内外から多くの方々にご来館いただけるよう、施設の魅力を積極的に発信いたしまして、皆さまから愛される施設にしていきたいと思っております。
また、マスコミの皆さま向けに、10月31日、水曜日でございますが、内覧会を開催いたします。ぜひ、多くの皆さま方にご来訪いただけるように、ご紹介をお願いをしたいと思います。
【富士山静岡空港新国際線ターミナルの供用開始】
次、三つ目でございますが、富士山静岡空港新国際線ターミナルの供用開始についてであります。
富士山静岡空港の機能強化、利便性の向上を図るため、平成28年11月から旅客ターミナルビルの増築・改修工事を進めてまいりました。
今年の4月には西側増築部分が完成いたしまして、新国内線ターミナルを供用開始し、利用者の皆さまに好評を頂いているところでございます。
このたび、10月30日の火曜日から、新国際線ターミナルの供用を開始する運びとなりました。国際線の搭乗待合室の出入国エリアを充実いたしますなど、国際線の受け入れ態勢を強化いたしました。
併せて、フライトインフォメーション、運航情報のことですが、このフライトインフォメーションに、従来の日本語、英語に加えまして、韓国語、中国語、これは簡体字と繁体字と二つ、による表示を追加するなど、訪日外国人の方々にとって、より便利な施設といたしました。
また、本県を訪れるイスラム教徒、ムスリムの方々が毎年増加しております。空の玄関口である富士山静岡空港では、男女それぞれが利用できる礼拝室を設置いたしました。また、飲食店でハラール食の提供も予定されるなど、ムスリムの方々へのおもてなしに配慮しております。
供用開始前日の10月29日、月曜日には、報道機関の皆さまに向けて、新しくなる施設や礼拝室の事前説明会を開催いたします。当日は、静岡ムスリム協会アサディみわ事務局長さんほか、にも礼拝室への立ち会いをお願いしてございます。ぜひ取材にお越しくださいませ。
今後は、飲食・物販やラウンジといったテナントが、順次オープンに向けて準備が進められていくことになります。空港サービス機能が充実する12月下旬には、リニューアルオープン記念式典、またイベントを開催する予定でおります。
先日、富士山静岡空港株式会社の代表取締役社長に就任された、西村等さんには、このように新しく生まれ変わる富士山静岡空港を、さらににぎわいのある空の玄関口にしていただけるものと、大いに期待しているところでございます。
【平成31年度の医師臨床研修開始予定者の状況】
四つ目の発表項目であります。
平成31年度の医師臨床研修開始予定者の状況でございますが、10月18日に、厚生労働省から医師臨床研修マッチング結果が発表されました。それによりますと、平成31年度に県内の病院で医師臨床研修を開始する予定者は248人、昨年に比べて3人増加です。
研修予定者248人という数字は、大学医学部入学定員2校分に相当いたします。平成16年度の臨床研修制度開始以来、過去最多でございます。また、研修予定者数の都道府県別の全国順位は10位となりまして、これも過去最高の成績となりました。
これまで、県では、平成26年度に創立いたしました「ふじのくにバーチャルメディカルカレッジ」の取り組みによって、医学修学研修資金の貸与の充実、県内外の医学生に向けた情報発信等、医療関係者のご協力をいただきながら、医師確保対策の充実・強化に努めてまいりました。
これからも、県内外の大学や市町との連携、県医師会をはじめとした医療関係者のご協力も得ながら、医師確保対策に強力に取り組んでまいります。
【ふじのくにCNF総合展示会及び2018日米医療機器イノベーションフォーラム静岡の開催】
五つ目の発表項目ですが、ふじのくにCNF総合展示会、もう一つ、2018日米医療機器イノベーションフォーラム静岡の開催についてであります。
まず、ふじのくにCNF総合展示会でございますが、これは成長産業に関する大型イベントと言っていいものでございます。
軽量で強靭な、かつ環境に優しい、「ポスト炭素繊維」といわれる新素材、セルロースナノファイバーの製品開発に関わる企業・団体が一堂に会する「ふじのくにCNF総合展示会」を、10月24日、水曜日、富士市の「ふじさんめっせ」で開催いたします。
平成27年から毎年、富士市で開催しておりまして、今年で4回目となります。出展企業数は、初年度はわずか9社でした。しかし年々増加し、今年度は国内外から52社・団体が出展する予定です。過去最大規模になります。
出展企業は、CNFそのものを製造する企業のほか、製品開発企業、CNF製造機械を手がける企業など多種多様でございまして、ビジネスマッチングの拡大につながる展示会となります。
企業の製品展示のほか、CNF第一人者の京都大学矢野浩之先生のご講演、企業の製品プレゼンテーション、個別商談会の開催を予定しております。地域企業のCNF関連産業への新たな挑戦を促す場となることを期待しているところであります。
昨年7月には、日本製紙株式会社が富士市内で実証生産設備を稼動いたしました。そのほか、昨年9月には、東京から研究所を移転されるということで、本県、とりわけ富士市は、CNF産業のメッカとなる基盤が整いつつあります。地元富士市とも連携を密接にいたしまして、さまざまな産業分野において企業参入が実現できるよう取り組みを推進してまいります。 |