(記者)
日本経済新聞です。今の質問に少し関連してなんですけれども、知事は5月下旬のですね、知事会見の折に、リニアの問題なんですけれども、田代の水は、基本的にリニアとは関係がないと。これを戻すから、トンネル工事をしてもよいとはならない、ということをおっしゃってたと思うんですけれども、で、昨日も田代の視察に行かれたときも、これは、自分たちが言ってる全量戻しが当たらないと、おっしゃってますね。という言葉尻だけから考えますと、県の専門部会で、田代ダム案というものを検討していたりとかですね、そういうことは、そもそも、それはダメ、ダメな案なんじゃないかという考えなのに、県の専門部会で、いろいろ議論を進めていくのは、ちょっと矛盾があるように見る人もいると思うんですけれども、この5月の、さっき申し上げた、知事がおっしゃった発言というか、考え方は、今、ちょっとそれは、ちょっと変え、何て言うんですかね、従来の考え方を変えつつある、まあ、リニアの工事と、やっぱり関係は、やはりあるという前提に変わってきているとかですね、この、水全体が、流域の市町の首長さんの意見をもとに調整が得られれば、工事中の水だけじゃなくて、戻してくれるなら、それをもとに、県内工事の着工というのは、改めて検討する余地があるんじゃないかという方向に、少し変わってきてる。そこら辺の今の知事のスタンスというのを改めてお尋ねします。
(知事)
全く変わりませんね。
要するに、田代ダムの取水というのは、私は2011年の5月にですね、現場に出て、見て、そして、その後、田代ダムで発電している発電所にも参りまして、かつ、昨日、来ておられました早川町の辻町長さんにも会いまして、これは、東京電力のお持ちになってる水利権であり、かつですね、それが立地することによって得られる交付金があって、これを極めて早川町にとって重要なものであると、いうことを、とくとくと説かれまして、そういう話なんです、これは。ですから、これまでの経緯もございます。ですから、その水がですね、今回JR東海さんのほうから、JR、東京電力のほうにお願いするか、全く知りませんけれども、あるいは、国との調整があったかどうかもわかりませんけれども、公の場、つまり、専門部会で、公的に明言されたわけですね。
明言されて、皆さん、それがもう報道され、関係者がですね、どういうことですかっていうことを、今、聞いてるわけです。ですから、これはこれとして、たまたま、JR東海さんがそれ言われましたけれども、これは全量戻しとの関わりで言われてるとはいえですね、これ、誰が言われても、僕はJR東海ではなくて、あるいは、そうですね、どっかの会社の方がですね、言われても、同じようにこれはありがたい話だということで、どういうふうに戻ってくるんですかって話になりますから。ですから、別に、JR東海、たまたま、言われましたけど、そして、JR東海のほうとしては、全量戻しとの関わりだっていうことは、ご本人の思い込みであってですね、この、田代ダムの水利の問題は、1928年からある問題で、特に、いくつもダムができてですね、大井川に。水返せ問題もあったりして、もう関係者が、もう、いわば一滴を争ってこられた。難波副知事もこの件についてはご関心持たれて、当時のですね、東電に行かれて、「血の一滴だ」と言われて、これは一滴も許さない、戻さないと、そういう類いのものなんですよ。
だから、これは、もう、大井川の水を潤沢にするために、ずっと存続してきた問題でございまして、これを、偶偶、全量戻しと絡んで言われたわけですけれども。これは、もう、関係者が違いますし、残念ながら当事者ではありませんのでね、東海(正しくは「JR東海」)さんは。しかし、有力な会社でもありますし、その辺の、東京電力にとって重要な顧客でもあるでしょう。
そういうことで、そのあたりも含めてですね、正確に我々としては知りたいということですね。そうした中でひょっとすると、この話がですね、違う方向にって言いますか、トンネル絡みでですね、なるかもしれませんけど、目下のところは別の話であるということです。
(記者)
これから、流域市町の首長の方々と、一同に話されたり、そういう場もあるかと思うんですけれども、そこには、やはり田代の案というのが議論の俎上に上る可能性が高いと思ってまして、その、田代の案については、知事のほうからの話が及べば、それが実現するからといって、県内の早期、早期着工、それがリニアに関連付けられて語るということは、それは難しい問題だというふうなこと、知事からどういうふうなご説明をされたいと思っていらっしゃいますか。
(知事)
今まで、やってきた説明と全く同じことをですね、もし、求められれば、それをいたします。
水島審議官とご面談をいただいたのは7月14日です。
(記者)
静岡新聞です。毎度、すいません。熱海の土石流の行政対応の関係で伺います。知事、前回の会見でですね、県のその行政対応検証委員会が、一部の関係法令に、検証中、重点化したことについてですね、優先順位をつけながら、検証されたというふうに評価されたと思うんですけれども、改めて、議事録ですとか報告書を確認したんですけれども、その優先順位付けをしたという理由といいますか、議論がされた形跡が確認できなかったんですが、知事はそういう認識を持たれたというのは議事録を読まれて、優先順位をつけられたというふうに判断されたということでしょうか?
(知事)
いや報告書です、私が精読したのは。
(記者)
具体的にこういう部分がこうだから優先順位がこうなんだっていうことは、今、細かいところはあれですけれども、また後ほど、担当部署かどっか経由で説明をしていただけますでしょうか?
(知事)
どこが問題ですか。あの、優先順位というよりもですね。
あなたが書かれてる記事は拝読いたしました。森林法並びに砂防法に関わることですね。ですから、この件につきましては、かなり解釈の違いがあるというかあるいは事実についての御認識が違うと、いうようにも報告を受けておりますので、例えば、1ヘクタール未満の、森林法1ヘクタール未満の場合はですね、森林。これについて、あの記事では、説明をしていなかったと書かれてますけども、私は、ちゃんと説明を受けられたというか、説明をされて、その上で、今回の報告書、書かれたと、いうように僕は認識しております。報告はされていたと。あれ、報告してなかったって書かれてると。本当ですか。いや、そんなはずありません。ということで報告をしていたと。だから、委員長は報告を受けておられたわけです。
(記者)
その森林法の解釈のところなんですけれども、今、言われた1ヘクタール未満というか、以下ですね、1ヘクタール以下に関しては、規制がかからないということが、先日、発表された県の見解に書かれているんですけれども、これに関しては、林野庁に確認したところ、1ヘクタール以下については規制はされないということで、砂防指定地と森林法の規制区域というのが重なることはいくらでもありますよということだったんですが、県の見解と国の見解とが食い違っているということになると思うんですが。
(知事)
ですから、その森林は1ヘクタール以上と見てたわけですから、規制がかかってるわけですね、県の方では。
ですから、1ヘクタール未満のところでということじゃなくて、1ヘクタール以上の森林と、法がかかっているということ、それから、また、砂防堰堤はですね、作られてるわけです。そして砂防堰堤があって、それによって、この、それなりの効果があると。なおかつそこにですね、森林法でこの網がかかってるところに砂防法を設ける積極的な理由があるかというと、それがないと。これは、もう、法律的な解釈だということで、それにしたがってこの対処したという。
(記者)
その法律的な解釈はですね、森林法を所管されている林野庁の見解と異なっているんですけれども、県の砂防課に確認したところ、林野庁には問い合わせしていないということだったんですけれども。
(知事)
林野庁の御解釈を、特別なものではありませんからね、1ヘクタール未満のところは市が管理しているものでありますから、県としては、1ヘクタール以上にわたる森林であるので、そこに関してはそれをかけるという考えであります。
(記者)
もし、その県の見解がそういう見解だということであれば、県内の砂防ダムのところにかけられる規制の、砂防指定地は、森林法の規制区域、5条森林と呼んでますけれども、5条森林と砂防指定地というのは、一切重ならないということになると思うんですけれども、それはいくらでも重なってるところはあるわけですよね。
(知事)
今回の場合、重なっているというふう、あなたは御覧なってるわけですが、砂防堰堤があって、そこの上に、かつ、砂防法を適用するべき積極的理由があるかどうかということについては、きちっと、県の方では、説明を差し上げたと言っております。ですからですね、ここをなんか水掛け論みたいになりかけ、なってるなと思って、大変、心配しておりまして、今日、あなたは、特に、あなたのために。担当者はどなたでしたかな。が、御説明をしっかりしてですね、誤解を解きたいと、いうふうに言っておりますので、そういうふうにさせてください。お願いします。あなたの記事は。きちっと拝読しております。
(記者)
また後ほどよろしくお願いします。
(知事)
はい、そうしてください。お願いします。
(記者)
あとですね、検証委員会。検証委員会の関係ですけれども、この砂防法に関してはですね、検証委員会が終わった後にですね、県の見解というのが、何度も発表されてまして、そうしますと、この砂防法に関する県の見解というのは、外部検証を受けてないということになると思うんですけれども、今後、外部検証を砂防法に関連する部分についてされる考えはありますでしょうか。
(知事)
(担当者のほうを向いて)これも含めて説明されるでしょう。
そういうことですので、はい。
(記者)
じゃあ、今、説明してもらえますか。
(知事)
今、されますか。
どうぞ。
(清水参事)
すいません。経営管理部総務局の清水と申します。
先ほどの砂防法の関係なんですけれども、検証委員会の報告書のほうを御覧いただければわかるかと思うんですけれども、砂防法関係ということでですね、一義的には、検証委員会の方で検証されてるはずなものですから、全く検証されていないというようなことはないと認識しております。
(記者)
県の見解がですね、検証委員会の後に発表されてますよね、何度も。先日、難波さん、記者会見、7月末にもされましたけれども。
(清水参事)
はい。
(記者)
それについては、外部検証されてないんじゃないでしょうか?
(清水参事)
ただ、理事が説明された内容につきましては、ここに書かれてる内容を補足しているような形になってるかと思われますので、あの、何て言うんですかね、検証委員会の中で、委員の先生方に理解されていた内容というのを、改めて、わかりやすいような形でご説明されたというふうに認識をしております。
(記者)
もう1点、それに関連してですけども、砂防規制を担当されてた担当職員の方のヒアリング結果というのが出てきましたけれども、このヒアリングに関しても、検証委員会の終了後にやられてると思いますけれども、これは検証委員会のその報告書に、そのヒアリング結果というのは、参考に、参考材料として、俎上に上がってないということになると思うんですけれども、その点についてはどうでしょうか?
(清水参事)
そこにつきましては、ちょっとすいません。その部分につきましては。ちょっと、私、今、即答ができるような状況にございませんので、ちょっとまた改めてというような形にさせていただけたらと思います。
(記者)
また、後ほどお願いします。
(清水参事)
はい、すいません。
(知事)
しっかり聞いてください。お願いします。しっかり聞いてください。担当の方にですね。はい。 |