令和3年度以前知事記者会見

2024年1月15日(月)


知事発表項目(相続登記の義務化)、幹事社質問(能登半島地震への対応)
幹事社質問関連(能登半島地震への対応)
幹事社質問関連(能登半島地震への対応)
幹事社質問関連(能登半島地震への対応)
一般質問(リニア中央新幹線関連)
一般質問(逢初川土石流災害公文書関連)
一般質問(リニア中央新幹線関連)

知事発表項目(相続登記の義務化)、幹事社質問(能登半島地震への対応)

(知事)

本日のお花は、赤はガーベラですね。それから緑色はスプレーカーネーション、緑の葉っぱはブプレリウムであります。

さて、発表項目は1つであります。相続登記の義務化についてでありますが、令和6年、今年4月1日から相続登記が義務化されます。これは急増する所有者不明土地などの解消を目的とするための措置です。現在、不動産を所有されている方だけではなくて、これから不動産を相続される可能性のある方にも、大きな影響がございます。先日、静岡地方法務局の蔦局長さん、また、静岡県司法書士会の井上会長さんがイメージキャラクター「トウキツネ」ちゃんと共に、PRのため知事室にお見えになりました。相続登記がされずに放置された不動産は、所有者不明の空き家や、耕作放棄地になりがちです。安全衛生上の問題が生じるだけではありません。災害時の復旧復興にも、悪影響を与えかねません。不動産を相続しても未登記の方、また、これから相続する可能性のある方は、この機会に4月1日からの義務化について、知っていただきたいと思います。そして、詳しい手続きを確認なされたい方は、法務局や司法書士会などの専門家に御相談されることをおすすめいたします。以上でございます。

 

(幹事社)

幹事社の朝日新聞と申します。ただいまの知事の発表について質問のある社はお願いいたします。では、なさそうなので、幹事社から質問をさせていただきます。能登半島地震への対応について、いくつか教えていただければと思います。まず1つ目なんですが、年頭会見で追加支援を表明されましたが、その内容について、現時点でお話できる範囲で教えていただければと思います。

 

(知事)

まずですね、現在、緊急消防援助隊67隊221名、航空指揮支援隊1隊3名、特別自動車警ら隊7名が、救出救助や防犯活動のため、現地で活動してくださっています。また行政支援といたしましては、穴水町の災害対策本部の機能を支援する災害マネジメント支援チームを、第1陣、これは1月3日に派遣いたしました。第2陣、お2人、元自衛隊で、東日本大震災を経験された梶危機調整官など2名を増員派遣、現在は第3陣として4名を派遣しております。加えまして、被災建築物の応急危険度判定支援として、建築士等の県職員判定士4名、住家被害認定調査等の支援のための、県と市町職員12名を派遣し、現地で活動してもらっています。さらに健康福祉の支援として、保健師4名の他、日本医師会災害医療チームJMAT3名、県災害派遣福祉チームDWAT3名、日本災害リハビリテーション支援チームJRAT2名、日本栄養士会災害支援チーム3名、災害派遣精神医療チームDPAT3名、災害支援ナース2名、薬剤師3名などが関係機関の協力を得て現地で開始しております。また、1月5日石川県からの要請により、水6900L、ブルーシート2595枚、大人用オムツ2700枚、ウェットタオル500個を、石川県七尾市と中能登町にお届けいたしました。さらに、被災された方を対象にいたしまして、県内47戸の県営住宅を一定期間無償で提供することとしております。県といたしましては、全庁を挙げて支援に取り組んでいるところです。引き続き被災地からの要望を聞きながら、できる限りの支援を行っていくという状況でございます。

 

(幹事社)

ありがとうございます。次に、今回の地震では幹線道路の寸断などによって、物資輸送でしたり、安否確認、救助作業が妨げられるという問題が生じているんですけれども、同規模の地震が県内で起きた場合、このような問題が生じると思いますでしょうか。あと、その理由と、防ぐためには何が必要だと思うかを伺わせていただければと思います。

 

(知事)

これは2011年、3.11東日本大震災を受けてやってきたことが大きな柱になりますけれども、東日本大震災を踏まえての教訓がございます。まず本県では、東日本大震災以来、災害時にバックアップ機能が果たせるように、幹線道路の「くしの歯」ルート整備に取り組んでまいりました。くしの歯となる高速道路などの広域支援ルートといたしまして、新東名、国道1号、150号バイパス、そして何より伊豆縦貫道、これの整備を急ぐとともに、できているとこもございますが、くしの歯となる沿岸部など、被災地へのアクセスルートとして新東名アクセス道路や国道・県道の整備を積極的に進めてまいりました。また病院や、防災拠点などを結ぶ緊急輸送路を中心に、橋梁の耐震対策や、道路の法面の防災対策により、災害に強い道路作りに取り組むとともに、沿道の建築物の耐震化を進めてまいりました。さらに、災害時の土砂災害に備え、危険箇所の点検や、対策を継続して、これからも実施してまいります。伊豆半島は御案内のとおり、地理的に能登半島と類似しております。くしの歯を念頭とした、いわゆる伊豆縦貫自動車道でございますが、この道路整備を着実に推進してまいりましたが、まだ完成はしておりません。この背骨となる伊豆縦貫自動車道の早期整備に向け、引き続き国に強く、これまでと同様、働きかけてまいりたいと思っております。発災後の迅速な対応についてでありますが、発災後は迅速に道路啓開を進めなければなりません。国、自衛隊、建設業協会などと日頃から密接に連携をしておりますが、この連携のもとに、様々な想定に基づく道路啓開訓練を実施して参りました。さらに被災地の救出救助にできる限り早く向かうためには、伊豆半島の場合、特にそうですけれども、空、なかんずく海からのアプローチも重要となります。県内では57か所の拠点ヘリポート、孤立予想集落391か所の救出救助のためのヘリスペースの確保の他、自衛隊活動拠点港湾、陸上自衛隊艦艇が入港可能な耐震岸壁や、揚陸艇、陸に上がることができる船ですね、揚陸艇のための海岸等も指定しておりまして、実際に自衛隊へ揚陸艇による訓練も行っております。さしあたって以上でございます。はい。

 

(幹事社)

ありがとうございます。はい。次にですね、県内の過疎地なんですけれども、基礎自治体の防災力でしたり、あと発生時の対応力に課題はあると考えていらっしゃいますでしょうか。またのその課題に対する県の取り組みについても伺えればと思います。

 

(知事)

はい。課題はあると考えています。これはですね、地方自治体が、災害は突然襲ってくるわけですけれども、初動に全力で、どう対応できるかにかかっています。即時に平時体制から災害時体制に切り替えられるかどうかが重要になるということです。災害時は職員も被災者になる可能性があります。とりわけ人口の少ない町役場は、職員の数が少なく、平時でも、1人で多くの業務を抱えておられまして、災害時には困難な局面が想定されております。そこで県では、災害時に全市町に情報収集要員を派遣することにしております。その他、被災規模など市町の状況に応じてでありますけれども、市町支援機動班という名称で職員を派遣することとしておりまして、市町の初動体制を積極的に支援していく体制を作っております。大規模地震など、県全域に及ぶ広域災害におきましては、国や全国知事会等と連携し、他県から各市町に、災害マネジメント支援チームの派遣を要請するなど、災害対応の司令塔機能の維持を図ってまいります。なお、災害時の救出救助、被災者支援につきましては、地元の消防・警察だけでは対応困難であり、本県の自衛隊の他、全国から消防、警察、自衛隊など関係機関の支援をいただくことになっております。そうした受援の訓練も、これまでも積み重ねてまいりました。以上です。

 

(幹事社)

すみません。次にですね、今回の地震では、過疎地で、しかも高齢化率50%の自治体で被害が拡大をしているのですが、こういった高齢化や人口減少でコミュニティの担い手が少なくなる中で、地域によっては災害時の住民による共助の仕組みが困難になっていると思いますか?あともし課題がある場合にどのような対策が必要だと思われるか、伺わせていただければと思います。

 

(知事)

これも重要な御質問ですが、能登半島の地震は、人口が少なく、高齢者の多い、さらに寒冷地であるという厳しい条件下で発生いたしました。本県が支援に入ってくださいと言われている穴水町は、地縁の結びつきが大変強い地域であることがわかっております。住民の皆様が避難所などに集まって、自主的に避難所運営を行われています。コミュニティの希薄が見られるのは、むしろ都市ですね。これ都市化の弊害ともいえるかもしれません。そういう弊害もございますが、この市町中心に、本県の方がしっかり取り組むべき課題であるとも考えております。県民の防災意識の高揚をどうして、上げていくかということですけれども、現在われわれは、自助・共助・公助のうち、この自助というのが大切で、まずお1人お1人、360万人の方たちが御自身の避難計画、いわゆる「わたしの避難計画」を作っていただき、その普及を進めております。自主防災組織を通じて作成を促す中で、多くの人が地域の防災活動に参加するきっかけとなるように、この取り組みを進めているところであります。今回、被災地の中学生が、避難所で留意事項を配布するなど、災害時に、若い少年少女たちが力になってくれておりまして、本県にはジュニア防災士制度ってのがございますけれども、本県のジュニア防災士制度も引き続き、これを推進して、自主防災組織と地域の学校、そして企業の連携も進めていきたいと考えております。

 

(幹事社)

ありがとうございます。

 

(知事)

はい。

 

(幹事社)

最後にですね、先般、中部9県と名古屋市による、被災地支援の連絡会議を静岡県のみ代理出席としたことに対する見解を伺えればと思います。

 

(知事)

はい。御心配されてる向きもありますけれども、この件につきましては、この会議で話すべきことは、事前に被災地の馳知事さんと電話ではお伝えしておりまして、また本県の危機管理体制は非常にしっかりできておりますけれども、その最高のトップは危機管理監です。したがって危機管理監が代理出席したと。代理出席も可能ということでございましたので、支援に一切支障がなかったと考えております。また、今回の対応につきまして、県議会の皆様からも申し入れをいただいております。また県民の皆様からも御意見をいただいておりますが、それはしっかりと受け止めまして、被災地支援を第1に考え、県民の、県議会の皆様とも一緒になって、全力で取り組んでまいりたいと考えております。




幹事社質問関連(能登半島地震への対応)

(幹事社)

ありがとうございます。それでは、ただいまの幹事社質問の、能登半島地震への対応について、他に質問のある社はお願いいたします。中日さんお願いします。

 

(記者)

中日新聞です。能登地震に関連して、能登地震のもう1つの課題が、木造の古い住宅が、倒壊が相次いだということだと思います。静岡県でも、TOUKAI−O(オー)を取組まれていらっしゃって、来年令和6年度末まで、無料の耐震診断が受けられることになっていると思うんですが、一方で、その耐震診断の参加率も、一応、地震前は伸び悩んでいて、全国平均が、各市町ごとの耐震化率が、全国平均が86%であるのに対して、伊豆半島は60%台であるとか、そういう賀茂地域ですね、そういうところが多いと思うんですが、TOUKAI−O(オー)の総仕上げの時期が近づいていると思うんですが、どういうふうにこれから取り組まれていかれますか。

 

(知事)

そうですね、TOUKAI−0(ゼロ)ですね。TOUKAI−0(ゼロ)です。

 

(記者)

失礼しました。

 

(知事)

昭和56年以前に建てられた建物ってのは耐震性が弱いわけですね。そして、耐震性が弱いので、何とかこれを強くしていくなり、そのための診断をさせてくださいと、無料でいたしますということでございますけれども、なかなかに応じてくださらない方もいらしてですね、賀茂地域、高齢化率も高いってこともございますが、今回の災害をきっかけにですね、耐震評価(正しくは、「耐震診断」)を受けていただいて、耐震性を高めていただくようになればいいと、強く思ってるところです。

 

(記者)

ありがとうございます。市町の方に聞くと、耐震診断を受けて、耐震化が必要となっても、その見積もりとかをした後に費用が高すぎて、なかなか耐震化しないっていう高齢者の方も多いみたいなんですが、新たに補助金を増やすだとか、何かテコ入れするような策は検討されてますか。

 

(知事)

そうですね、今すぐに検討しているわけではありませんけれども、ともかく倒壊0を目指すということでですね、診断を受けていただいて、できる限り、こちらも全く援助してないってわけじゃないと思いますが、耐震化の準備をですね、最低でも、家具の固定だとかですね、そうしたことも含めて、私の避難計画を作るということとあわせて、この点につきましても、普及はしていきたいと。また御理解をいただいて、御協力いただきたいと思っております。

 

(記者)

ありがとうございます。あと1個だけ、能登の、能登地震に対する被災者の支援なんですが、災害もなかなか、復旧まで時間がかかる見通しですが、静岡県として、これからどんな課題があると思われて、それに対してこんな支援をしていけたらという、何かお考えがありますか。

 

(知事)

はい。これは理論がなくて現実が先にあるわけですね。ですから、私どもは今回本当に良かったと思ってるのはですね、東日本のときに比べますと、全国知事会がそれぞれの担当の県を決めるのが1週間後だったわけです。しかし、今回は1月2日の時点で、この中部知事会におきまして、三重県が担当県になっておりまして、その時点で静岡県は穴水町担当ということになりました(※)。したがって、われわれは、穴水町、ここに集中的に支援をしていくと。あとわれわれと協力してくださる県として、栃木県と奈良県が挙がっておりました。われわれは2日に穴水町とわかりましたので、3日には午前9時半に先遣隊4名を、穴水町の方に派遣いたしました。実際は6時間7時間で行けるそうなんですけれども、9時半に出発して、現地、穴水の町役場に到達したのは、8時を過ぎ、回っていたということでした。しかもヘッドライトしかありませんから、ですから、明るくなってから見た時に、もうぞっとしたというふうな報告も受けておりますけれども、そうしたところで、町役場に行きますと、当然、1000棟ぐらいが倒壊しておりますから、そこに避難されてる方もいらっしゃいますし、穴水町の役場に入るための道路といいますか、そこも陥没したりしてですね、ごった返していたということの報告がその日のうちに入って、これも携帯通じませんから、穴水町から固定電話で入ったということです。そして私は、拠点を定めなくちゃいけないということでですね、人に迷惑かけないで、支援活動ができるということで、それで地図を見まして、それで能登空港ということに決めました。そしてこの能登空港は、輪島に隣接するんですけれども、穴水町にございます。これを、いわゆる前線基地といいますか、支援の拠点にすると、私の方で決めました。それは東日本大震災の時に、岩手県を担当と言われまして、その日のうちに遠野市を支援拠点にすると決めたのと同じです。同時に、遠野の場合には、そこで支援をすることを、お赦し願わなくてはいけませんから、市長さんにその日のうちに連絡をして、OKをいただいて、そして翌18日には、遠野に先遣隊が入ったわけです。同じようにわれわれは、穴水町、これが支援対象の地域だということでしたから、その日のうちに派遣することを決めまして、翌日行って、そしてその派遣してるうちにですね、能登空港を使うと決めたわけです。それが3日のことです。すると、3日(正しくは、「2日」)には御案内のとおり、海保の大きな事故がありまして、私は、ますます空港が重要であるという認識を持ちまして、そしてこの空港が使えるかどうかということで、穴水町にいる職員と連絡を取りまして、何としてでも馳知事と連絡をしたいということで、馳知事さんが偶々3時半に空くということでしたので、3時半に連絡をしまして、そして、空港を使わせてほしいと。で、もう即快諾していただきまして、そして4日だったかな、それが4日か、4日に快諾していただいたんですね。時系列としては4日ですね。そしてもう5日には、増補隊の、増援隊の派遣を決め、かつ、部屋もどういうところかわかりましたものですから、その大きさに応じた簡易ベッドであるとか、そこで支援できるような装備を運ぶ手配を全てしたというのが、4日、5日のことであ

ります。そういうわけでわれわれは、能登空港のビルの4階の多目的室を使うことができるということを決めて、この4日の目的は達したというふうに思っております。

(※総務省の応急対策職員派遣制度では、総務省と全国知事会、被災都道府県、

被災地域ブロック幹事都道府県などが協議し、調整の上、応援する都道府県

を決定している。

被災地域ブロック幹事都道府県は、全国知事会が所管する「全国都道府県に

おける災害時等の広域応援に関する協定」に基づき、全国の7つのブロックご

とに配置されており、中部ブロック(中部圏知事会)については、今年度、三重

県が幹事県を務めている。

このため、石川県穴水町への応援要請について、三重県から連絡があったも

のである。)

 

(記者)

ありがとうございます。今のは僕の質問というよりか、これまでの支援の振り返りだと思うんですが、自分がお尋ねしたいのは、穴水町に特化してこれから取り組まれていくと思うんですが、どんな、もしあればなんですが、穴水町でどういう課題があって、これからどういうふうな支援をしていきたいか、どうですか。

 

(知事)

全面的な支援ですね、保健師さんや、それから住宅の被害の状況を判定する人たちであるとか、医療であるとか、保健師さん他、精神的なこのバックアップする人だとか、それから最終的にはですね、ボランティアの人たちがそこに行けるような部屋を確保しなくちゃいけないというふうに思ってるわけですけれども、そうした支援は、支援される側の需要をこちらがしっかりと受け止めて、そしてまた町役場でですね、穴水町の方からの御要望を受けて、それに応じた形で、こちらが柔軟に対処していくと、対応していくという形で、これは中長期的なものになると思います。今、皆様方も寒い中でですね、避難生活を送られているので、それをいかに緩和するかということで、われわれのできることが何かということを考えておるところであります。はい。

 




幹事社質問関連(能登半島地震への対応)

(記者)

読売新聞です。先ほどちょっと前に戻ってですね。オンライン連絡会議中部9県1市災害時等応援協定に係る連絡会議を欠席された件なんですけれども、これ先ほどの代理出席された、あの代理出席で判断された理由について説明していただきましたけれども、このその会議と何か重なるような、別の予定があったという判断だったんでしょうか。

 

(知事)

もちろんその時間はですね、各界の代表が集まられる賀詞交歓会があったので、私はこの賀詞交歓会で、今、静岡県が行っていることを御説明するということで、そちらを優先しました。

 

(記者)

すいません、会議の方なんですけれども、オンラインで行われたわけですけれども、これ検討の余地というか、両立してどちらも知事御自身が出席するっていう判断は、これは検討されなかったんでしょうか、当時。

 

(知事)

これは、うちは御案内の通り危機管理、万全の体制が整っているわけですね。私が仮に突然倒れても、副知事以下、危機管理監が、その代理をするということが、もう決められておりますので、それに従ってですね、今回は御案内の通り、村井全国知事会長さんの方から対口支援について、それぞれの自治体間で個別に調整を進めてくださいということだったんで、それ終わってるわけですね。この時点で。終わってるどころかもう既にアクションを起こしていたわけです。ですから、この時点で危機管理監が出席してくださってたんですけれども、あの発言がなされなかったのがちょっと悔やまれますね。われわれがやってることを説明してくださればですね、一歩、二歩前を行っていたのでですね、支援を待っているとか、支援をお願いする可能性があるとかですね、協力させていただきたいとか、それから混乱してるので、整理してくださいとか、そういう意見が知事さんから寄せられてますけれども、われわれの方はもう穴水町っていうことで、そこに集中して、すぐ近くの輪島や、あるいは能登町の方に広げていくという方針を決めていましたのでね、そのことを危機管理監が言わなかったので、何か、何もしてないかのごとくに受け取られたのは、本当に残念ですが、もうあの県民の皆様もですね、よく御理解いただきたいと思いますのは、静岡県は、これまで東日本大震災とか、あるいは熊本の地震とか、広島の土砂災害とか、ああいうところに参りまして、その都度、いろいろなこの経験を積んでおりまして、初動体制が一番大事だということでですね、東日本大震災の場合には、対象の県が決まって、翌日から動きましたけど、今回も、翌日から動いてるということでですね、実質上、僕が出ても、副知事さんが出ても、やっぱり一番良かったのは危機管理監、トップですから、黒田管理監が出たということで十分であったというふうに思っております。

 

(記者)

先ほどの説明の中で、悔やまれるというふうに説明されてましたけれども、この悔やまれるっていうのは、結果的に、知事御自身が会議を欠席されたっていうことについて。

 

(知事)

私、悔やまれるって、何を悔やむと言ったんでしょうか。

 

(記者)

危機管理監があの会議で発言されなかったことを悔やんでいるっていうふうに先ほどおっしゃられて。

 

(知事)

それはちょっと誤解を生んだ感じがありますからね。何かその会議に出ていなければ、その支援が遅れたとかということがあったならば格別ですが、逆に支援体制をしっかり整えてやっているということを言ってくださればですね、県民の皆様方も安心してくださったのではないかというふうに思うところがあります。

 

(記者)

すいません、改めてなんですけども、県議会などからですね、指摘を受けて振り返ってみて、その欠席という判断をされて、別の予定を優先されたという、その判断基準について、適切だったと思うか、不適切だったと思うかって思うか、その辺はいかがでしょうか。

 

(知事)

支援に全く支障をきたしておりません。ですから、これは更に言えば、県の全ての代表が集まられる賀詞交歓会でですね、この件について説明ができたので、つまり能登空港の許可を、3時半に馳知事から得られたので、そこをベースにして、これから支援していくので、皆様方の御支援もお願いしたいということを言えたのでですね、危機管理監と私でこの役割の分担ができたというふうにも思っております。

 

(記者)

中日新聞です。今の会議の欠席の件で関連なんですが、この前の自民と公明の申し入れの際に、公明の蓮池団長は、個別に連絡を、被災地のトップとですね、個別に連絡を取り合うということは、9県1市の皆がやったら大変なことになると言っていたんですが、これそのとおりかなと思うんですが、そこへの躊躇などはありませんでしたでしょうか。

 

(知事)

大事なことは、本県がどこを支援するかってことがわかることですね。それが穴水町とわかったのは2日です。で、3日に職員を派遣しております、すでに。ちなみに、ここのところに派遣することが決まっていたのは、あと栃木県と奈良県です。対口支援の県としてですね、栃木県が来られたのは6日です。奈良県は10日でした。私どもは2日に決められて、その翌日に、朝9時半に出て、10時間以上かけてですね、現地に入ってるわけですね。ですから、その点ではですね、非常に早かったと思っておりますが、入ってもですね、どこに行くんですか。寒い。雨が降るかもしらん。食べ物はどうするか、これ全部持っていかなくちゃいけません。しかし、穴水町の、さしあたって役場に行っていて、穴水町の指揮下に入るということ、それをまず言わなくちゃいけませんが、その翌日からはですね、どこでそのいわば支援をしていくかと。当日は皆、会議室で寝たわけです。翌日からは、もうこれは場所を決めないといけないということで、私は能登空港に決めたということですね。だけど能登空港に決めてもですね、指揮下に入るのは、能登空港になると穴水町というよりも県庁になります。県のトップ、馳さんです。ですから馳さんの御許可がいただけなければですね、支援隊が寝泊まりする場所はないわけですね。ですから、どうしてもですね、連絡をする必要があったわけです。ですからそれができて、もちろんごったがえされてますから、うちの職員がですね、もっとも空く時間に、どうしても川勝が、わずか5分ないし3分で話が済むので、ということでお悔やみを申し上げると同時にですね、支援体制やっていくというふうに言いまして、それは大変ありがたいと、即手配するということで、すぐ手配していただいて、5日から、4日5日と。5日に入ったんですね、うちの4人が。そしたらですね、多目的室に静岡現地本部というふうに、もうそれは石川県の方でですね、対処してその部屋は静岡県が使えるというふうにしておいてくださったようで、4人の人たちは感動したって言ってました。翌日から物が届きました。ですからですね、やはりこの指揮系統というのがございますので、どうしても、あの、言わなくちゃならない、聞かなくちゃならない御許可がいります。さもなければ、勝手にいきませんから。その意味でですね、それが4日の間に、偶々3時半に会議が終わって、ございました。実際上5日にこれやってですね、6日の朝に馳知事から私の携帯に電話が入りまして、9時過ぎだったと思いますけれども、お礼のお電話を頂戴いたしました。ですから、2日に決まって、3日に送って、4日に場所が決まって、5日にいろいろと、さらにその追加のことをし、そして6日の朝にはそれを県知事さんの方でですね、お礼を言ってくださったと。その日に、これから栃木県が来られるとか、また別の県が入ってくるとかっていうことがあったわけですけども、われわれは東日本大震災他、現地に入ったときにはですね、先遣隊はもう3日3晩あるいはその決められた期間はですね、全部自活できるっていう形の者が行っておりますので、さらにまた自衛隊の職員を2人、元職員ですね、現在、静岡県の職員のいわゆる経験者をですね、派遣して、増援もしたということで、やるべきことは、もう3

、4、5で、基本的なことはやったというふうに思っております。

 

(記者)

はい。4日の3時半に馳知事とお電話で話したということですが、その後5時からこういった会議があったわけで、そこで依頼しようということは思わなかった。いうことですか。この4日のですね、5時からこのオンライン会議が開かれて、その場で馳知事にお願いすることもできたかなと思うんですが。

 

(知事)

何を言ってるんですか、死にかけている人がいるわけですよね、生き埋めになって人が。ですから一刻も争うわけです。1月1日の16時10分に起こったわけでしょう。ですから、その4日目の4時10分でですね、72時間なわけです。ですから、何事もですね、このすぐに動かなくちゃいけないわけです。ですからなるべく早い方がいいというのが、こういう場合にするべき、とるべき態度ですね。

 

(記者)

わかりました。はい。あと1点、先ほど発言がなかったことが悔やまれるということを知事おっしゃってましたが、その場で他の知事が出席している中で1人だけ代理で、なかなか発言するのも、難しかったのかなという状況もあるかなと思うんですが、その辺はどうですかね

 

(知事)

これは黒田くんはですね、静岡県全部統括してましたから、してますから、ですから実際上、他の方々の発言を、当然彼は聞いてたと思いますが、それを聞いてですね、俺はやってるぞというなことを言うのも、ちょっとはばかられたところがあったかなと思います。それはあの黒田くんのその場におけるですね、状況判断でそうされたということですが、今のこのようなですね、この誤解というふうに言うべきだと思いますけど、これを招いたことについてはですね、やっぱり今何をやってるかということは、これは後からの話ですから、黒田くんを全く責めるつもりはありません。




幹事社質問関連(能登半島地震への対応)

(記者)

テレビ静岡です。会議欠席の関連の件なんですけれども、もう1回お聞きしたいんですけれども、知事がですね賀詞交歓会で経済界に静岡県の支援について話すことと、知事が被災県も含めた首長がほぼ全員出席している中で、この支援の方法ですとか、そういったことについて話し合うことと、先ほど知事は前者の方を優先したとおっしゃいましたけれども、それは前者の賀詞交歓会に知事が出る方が優先すべきことなんでしょうか。

 

(知事)

役割分担です。僕と危機管理監は実質一体ですから、私が倒れれば、彼が立つわけですから、元々代理出席可ということで、実務的なことについて、今やってることを全部統括している。これは黒田危機管理監ですから、むしろそういう方が出た方がよかったかなというぐらいに思いますよ。他の県もですね。しかしながら、この会議の中身を見てみますと、皆様方もお聞きされたと思いますけれども、戦略を立てるというよりもですね、これからやっていくということの共同歩調ということだったんじゃないでしょうか。そもそも、繰り返しなりますけど。

 

(記者)

すいません、もう1点で、危機管理監がその先には危機管理監が本県の支援などについて言ってくださればよかったというような、まるで他人事のような言い方をされてましたけれども、これは非常に何か聞いてて違和感があったというのと、先ほど何事もすぐに動かなければいけない、するべきことを、一刻を争うということをおっしゃってましたけれども、であるならば危機管理監が出るよりも、知事が出てですね、被災県含めた中部の県とその場で意思疎通し、物事を迅速に決めていくという方が、圧倒的に考えられることだと思うんですけれども、そうしなかったのは、改めてなぜでしょうか。

 

(知事)

これは10県市ですか。長野県も入ってましたけれども、特段お決めになったことはないですね。これからってことだったんじゃないでしょうか。

 

(記者)

決まったことじゃないから、別に知事が出なくても問題はなかったということで。

 

(知事)

やるべきことをやって、支援をしているから、私はその支援の状況を賀詞交歓会の席でお話することができる機会になったと。それで会議それ自体は、危機管理監が出れば、私の代理ってよりも、一番最高の責任者の1人ですから、問題は全くないというふうに思っています。

 

(記者)

電話の件もそうなんですけれども、自分たちの県が先行して被災地にこうした支援をしているから、そのことだけを事前に伝えているので、その話を聞くだけで良いっていうような姿勢というのは、この災害対応において極めて不適切だと思うんですけれども、この会議の場では中部の県がですね、意思疎通とか支援の気持ちを一体化するというような思いも、もちろん込められているわけで、馳知事も悲痛な思いを述べておられましたけれども、そういったことを、自分たちがせずに、自分たちの災害対応は今、こうしたことをしているという一方的にそのを事前に伝え、その会議も出ないというのは非常に被災地に対して失礼ではないでしょうか。

 

(知事)

いえ、被災地のために仕事をしているので、失礼なことしたとは思っておりません。

 

(記者)

わかりました。すいません、最後に、この件に関して県庁職員から、例えば他の県は全部知事が出ますと、知事が出ないんでしょうか、みたいな進言ですとか、知事が常に自分のところには県庁職員からの諫言があると常々おっしゃっておりますけれども、そういった助言みたいのがあったんでしょうか。

 

(知事)

ありました。どういう助言かというと、危機管理監が出ます。私はこの賀詞交歓会で、この現状を話してくださいと、こういう助言でした

 

(記者)

それ助言は正しいと思いますか。

 

(知事)

助言は正しいと思いますよ。

 

(記者)

自民党や公明党からもありましたけれども、その県庁全体の危機意識の低下というのが、かなり今回の件で危惧されていると思うんですけども、そのあたりはいかがでしょうか。

 

(知事)

危機意識は極めて高いと思います。ですから、即座にこういう行動が取れたんだと思ってます。

 

(記者)

認識はわかりました。

 

(知事)

はい。

 

(記者)

静岡第一テレビです。よろしくお願いします。もう既に出てたら申し訳ないんですけども、会議前に知事が馳知事と直接電話で連絡とられたかと思うんですけど、どういったお話をされたのか伺ってよろしいですか。

 

(知事)

はい。何しろ今、ひどい状態ですから、お見舞いを申し上げると同時に、穴水町、ここが決まったのでここの空港を本県の前線基地として使わせてくださいというふうなことを申し上げました。さらに、その前日に、前々日か。海保とJALとの衝突がありましたので、うちには大規模な広域防災拠点である静岡空港、富士山静岡空港があると。ここは海保も装備をすることのできる施設が整っていると。したがって海保にもですね、うちの空港を使っていただいていいということを言っていましたので、羽田が使えないならですね。ですから、大規模な広域防災拠点として、能登空港が使えるなら、両者の関係が良くなると、それも馳知事にお伝えしたと思います。

 

(記者)

ありがとうございます。細かいことで申し訳ないですけど大体どのぐらいのお時間お話された。

 

(知事)

3分か5分ぐらい。長くて5分だと思いますね。

 

(記者)

はい、ありがとうございます。もう1点伺いたいんですけども、欠席されて静岡駅の近くのホテルの賀詞交歓会に参加されたかと思うんですけど、一部からは、その賀詞交歓会で挨拶された後に、5時からの会議に間に合って、出席できたんじゃないかという声もあるんですけども、そういったお考えはなかったですかね。

 

(知事)

あれは4時半から始まったと思いますけれども、4時45分から5時15分ぐらいまで、インタビュー時間に充てられていたというふうに思います。ですから、それが設定されておりますし、生放送ですから。ですから他の人が代われないってこともあったのでですね。同時に議長さんも来られていたわけですね。その議長さんには、1月4日の新年の記者会見の後、議長さんやあるいは各会派も回ったわけです。議長さん副議長さんいらっしゃいましたので、現在、能登空港を使おうと思っているということは申し上げていたわけです。その理由も申し上げました。なぜかということも。ですから、この賀詞交歓会には静岡新聞社の社長さんと私と、そして議長さん、この3人が、いわば一方は主催者、後は2人ゲストですね。ですから、議長さんもですね、そのことは御存知だったわけです。つまり能登空港を使いたいという意向を。それはしかし馳さんと会う前の意見交換でございましたので、新年の意見の時にそういう話をしたわけですが、もう私は挨拶でですね、こういう日常を取り戻すっていうことが元気付ける最大のもので、われわれはこれを自助として考えてですね、あとは義を見てせざるは勇無きなりということで、助けるということがわれわれの仕事だと。今、能登空港の使用を、能登空港のビルの一角の使用をですね、馳知事から許可を得たので、皆さんもこれから使っていただきたいという、そういう発言を、挨拶をしたと思います。ですから、穴水町が対象である、そこで能登空港を拠点にすると。ちょうど遠野町が拠点になると、そこにいろんな人が行ってですね、東日本大震災の支援活動にあたったわけですね。それに当たるのが能登空港であるということは、ほとんどの方は東日本大震災の経験からわかっていただいたんじゃないかと思っております。

 

(記者)

インタビューの時間があったということなんですけど。かなり大規模な災害で、インタビュー直前になっても断るというか、キャンセルもやむを得ない判断なのかなと思うんですけど、結果的に賀詞交歓会に出席したという判断は間違ってなかったという認識ですかね。

 

(知事)

はい。欠席したんじゃありませんからね。県としてトップが、危機管理のトップが出席してるわけですから、また支援に支障をきたしたわけでは一切ありませんので。

 

(記者)

ありがとうございます。




一般質問(リニア中央新幹線関連)

(幹事社)

他にいかがでしょうか。はい、それでは、その他の質問のある社はお願いいたします。朝日テレビさんお願いします。

 

(記者)

静岡朝日テレビです。リニアの部分開業について、知事の御認識の確認をさせてください。年末の会見でもおっしゃってたんですけれども、知事にとっては2027年に目指していた品川・名古屋間の開業っていうのは、そもそも部分開業ということですよね。そうすると、2037年の品川から大阪の開業を目指して、静岡も動けば良いという認識でよろしかったでしょうか。

 

(知事)

全線開通ということでですね。2037年が全線開通の、それ以上延ばせない年次だということだと認識してます。

 

(記者)

わかりました。一方で静岡工区っていうのは2037年まで議論を重ねたいから、その2027年めどで完成するであろう、品川・山梨と長野・名古屋間を先行して開業すればいいということが知事のお考えでしょうか。

 

(知事)

違います。2037年までにですね、今、南アルプスの環境影響評価、環境を守るために何ができるかということで、専門会議や、専門部会や有識者会議などでやっていただいておりました。こうしたものはですね、可及的速やかに、どんどんやらなくちゃいけないと。ただ2027年というくびきから、くびきは、その無くなったということだけは、大きいとは思っておりますので、短兵急にやっつけ仕事で、もういいということは必要ないと。きちっとやればいいと。それは別に遅くしろってことではありません。しっかりとやればいいってことですね。2037年までに、なるべく早く解決すればいいということ以上でも以下でもありません。さらに言えばですね、2027年以降になったのが静岡県のためだと言われておりますから、したがって、それ以外のところですね、甲府から、その甲府駅から品川まで、また中津川から名古屋まではですね、2027年までに開通させるというのは、少なくともJR東海さんの、今回の発言、変更のですね、中に含有されていると私は思っておりますので、それを推進してくださった方がいいということで、私も応援したいと思っております。




一般質問(逢初川土石流災害公文書関連)

(幹事社)

他に、お願いします。静岡新聞さんお願いします。

 

(記者)

静岡新聞と申します。よろしくお願いします。前回の定例記者会見でちょっと途中になってしまったので、熱海の土石流災害の行政文書の問題についてお聞きしたいんですけれども、知事、前回の記者会見で、この文書のヒアリング、関係職員へのヒアリングのメモの開示についてですね、私の質問に対して、開示すべき事柄を整理するためにメモを取っているのではないかと。私、これ全部オープンにして開示してくださいということをお願いしたと思うんですけれども、メモに書いてある内容、そのヒアリング内容を整理するというのはどういうことなのか。で、知事ずっとオープンにする、なんていうか事実関係をオープンにするということを強調してこれまで言われてきたと思うんですけれども、オープンにするのであれば、メモも全て開示すべきだと思うんですけど、なぜ取捨選択をしろというふうに指示しているのか、その点を伺います。

 

(知事)

いや指示はしてません。メモを取ってる人間の判断に任せるということですね。

 

(記者)

開示すべき事柄を整理するためにメモを取っているのではないかと。で、それを是認するような発言を前回されてるんですが、全部出せばいいんじゃないでしょうか。なぜ指示を出さないんですか。

 

(知事)

もう彼は全部出すつもりでですね、メモのとおり、起承転結をつけて、どなたでもわかるように説明するという、そういうつもりでですね、聞いて、それ聞き流すわけにいかないでしょうから、メモを取ってるんだと思います。で、それをちゃんと利用して、問題になっている点につきましては、彼の方から説明をするということだと思っております。

 

(記者)

このヒアリングに関してですけれども、去年の9月下旬に、県の方から要請があって質問文を出してるんですが、3か月以上、もう4か月近く経つんですけれども、いまだに回答は出てこないんですけれども、なぜそんなに整理に時間がかかってるんでしょうか。

 

(知事)

ちょっと即答できますか。今日は来てますか。

 

(経営管理部総務局長)

すいません総務局長の内藤です。前回の12月26日の会見の時ですかね、そこからちょっと状況は変わっておりませんで、大変申し訳ないんですけども、前も説明したとおりですね、今、ちょっと休んでしまってる職員もいたりですね、異動をしてしまって県庁から出てしまった者がいたりして、なかなかその人たちと連絡が取れない状況があって、ちょっと他の業務もある関係でですね、聞き取りが完了してないっていう状況でございます。

 

(記者)

その聞き取り完了の目処っていうのは立つんですか。

 

(経営管理部総務局長)

いつとまではまだ申し上げられないんですけども。

 

(記者)

できないのであれば、できたところから出していただくというのが通常の対応かなと思うんですが、なぜ4か月近く経って出してこないのか教えてください。

 

(経営管理部総務局長)

それもこの前説明したとおりなんですけど、これまで聞き取った中ではですね、われわれが説明してきた内容と変わらない説明だったものですから、今までと変わらないかなというふうに考えております。

 

(記者)

今までと変わらないのであれば、それはそれで出せばいいんじゃないですか。なぜ出さないんですか。

 

(経営管理部総務局長)

要するにスキャナーを、設定を変更した、そういうことについてはですね、その意図というのは非開示箇所を確実に黒塗りすることが目的であったと。その結果として写真の部分は黒潰れしてしまったというような説明であったので、今まで説明したとおりの内容だもんですから、重ねて説明していないということです。

 

(記者)

私、質問文を出したんですけども、その質問だけではなくて、多数にわたって質問させていただいてるんですが、その回答に関しても、まず回答できたものから出していただきたいんですが、なぜそういう対応がとれないのか教えてください。

 

(経営管理部総務局長)

全てまとめてから出した方がよろしかろうというふうに思っております。

 

(記者)

それが目処は立ってないんですよね。

 

(経営管理部総務局長)

そうですね、もう少し時間をいただきたいと思います。

 

(記者)

なぜそういうふうに遅らせるのか教えてください。

 

(経営管理部総務局長)

それはその、本人に聞き取りができない以上ですね、もう致し方ないかなと。

 

(記者)

できないのであれば出せばいいじゃないですか、今あるもので。

 

(経営管理部総務局長)

できないということでですか。

 

(記者)

そうですね。待っててもしょうがないでしょ。

 

(経営管理部総務局長)

それは検討させていただきますけども。

 

(記者)

検討するじゃなくて、出していただけないんですか。なぜ出せないんですかということを聞いてるんですが。

 

(経営管理部総務局長)

それは検討させていただきます。

 

(記者)

知事、そこは強く指示していただけないでしょうか。

 

(知事)

彼に任せます。

 

(記者)

なぜ任せるんですか。

 

(知事)

彼が責任取ってるからです。

 

(記者)

3か月以上経って、回答が出てこない。ちょっと異常じゃないですか。組織として、県の組織としてどうなんでしょうか。

 

(知事)

そのときに既に回答した以上のことが出てきていないからという理由を、彼が言ってるので、そのとおりだと思います。

 

(記者)

だからそれはそれで出せばいいじゃないですか。

 

(知事)

もう既に出してるからと言ってるじゃないんですか。

 

(記者)

出してないです。

 

(知事)

いやいや、回答の中身については。

 

(記者)

私の質問に対しては答えていただいていません。しっかり事実確認をしていただきたいと思います。

 

(知事)

聞き取りをした部分について、従来と同じであるというのが今の回答だったと思いますが。

 

(記者)

それは出せばいいじゃないですか、従来の回答であれば、それはそれで。

 

(知事)

もう出てるんじゃありませんか。

 

(記者)

出てないです。しっかり事実確認をしてください。そういうふうな形で回答をすぐに出すように指示していただけませんか。

 

(知事)

出せない理由を言ってるのでですね、私は内藤君の説明が、

 

(記者)

なぜそんなに出せないんですか、回答が。

 

(知事)

担当がいらっしゃらないからでしょう。

 

(記者)

ヒアリング本当にしてるんですか。確認したんですか知事は。

 

(知事)

してるに違いありません。

 

(記者)

確認してないんですか、じゃあ。

 

(知事)

本人はしていると言ってるんですから、それを信じる他にないですね。

 

(記者)

信じる信じないではなくて、組織のトップとしては、そこをしっかり、指示しているのか、ヒアリングしてるのか確認して、そして対応するというのが組織のトップのあるべき姿なんじゃないんですか。

 

(知事)

ありがとうございました。

 

(記者)

どうなんでしょうか。答えていただけますか。

 

(知事)

それぞれ、つかさつかさで最善の仕事をしておりますので、この点につきましては聞き取り他、いろんな事情があってですね、聞き取りの結果を公表するのが遅れてるのは残念ですけれども、そこをお汲み取りいただいて、もうしばらく時間をくださればと思います。

 

(記者)

まず、その3か月経ってるのでちょっと異常だと思いますよ。すぐに確認して対応していただきたいと思います。お願いします。




一般質問(リニア中央新幹線関連)

(記者)

静岡新聞と申します。すいません、ちょっと話が戻って、リニアの関係でお伺いしたいんですけれども、知事が前回の記者会見でですね、南アルプスの問題については、環境保全の問題については2037年までに解決すればいいとおっしゃったことなんですが、これ昨年6、5月か、5月に行われたリニアの建設促進期成同盟会での総会でですね、これ2年連続で議案が、決議が採択されたんですけども、静岡工区については、国とJR東海が、水資源、自然環境への影響の回避低減と、リニアの早期実現を両立させる観点から、有識者会議、国の有識者会議の議論をして確認を進めるなどの内容を決議されて、当然これ静岡県も了承してるんですけども、こういった決議内容と知事の4日の発言ですと、これは矛盾しないんでしょうか。

 

(知事)

いいえ。2027年以降に名古屋開業を延ばすというふうにおっしゃってるのでですね、それが南アルプストンネル工事、静岡工区のために2027年以降になったと言われておりますので、2027年以降も、もしそれにずれ込んでもですね、2037年という、このデッドエンドがありますけれども、それ以前になるべく早くですね、解決すればいいという形で、今は理解することができるんじゃないかと思いますが。

 

(記者)

今年ですね、来年度もまた期成同盟会でいろんな決議されると思いますけども、知事がおっしゃったような発言内容に、前回の決議した内容の決議案を修正する、知事としてはその修正を提案するような考えなんでしょうか。

 

(知事)

そうですね、早期にリニアを全線開通に向けて促進するように動いてるのが促進期成同盟会ですから、その趣旨に即した発言をしたいと思っております。

 

(記者)

趣旨に即したというのは、2037年までに南アルプス問題が解決すればいいっていうのが、2027年以降になったので、2027年の名古屋までの開業の目標というのがなくなったってことを主張するってことですか。

 

(知事)

全線開通でなくても、2027年までに、名古屋までの部分開通ですね、ができなくても、部分開通っていうのは全線の中の一部が開通することが部分開通でありますから、したがって、甲府から東京まではですね、2027年にでできるということじゃないでしょうか。それからまた、中津川から名古屋まではですね、これもできるということを含意されてるのでですね、もうぜひこれはですね、推進したいと思っております。

 

(記者)

確認ですけども、期成同盟会の中でもそういったお考えは主張されていくってことですか。

 

(知事)

そうですね、おそらくそういうことを主張する人もいると思いますので、このあたり、全体の意思が反映されなくちゃいけないので、私としましては、できるところからやっていくということ以外に、促進する方法はないなと思っております。と同時にですね、従来の事業計画、繰り返しになりますけれども、JR東海が国交省に出された事業計画ですけれども、これは実験線の延伸・完成から間断なく東京・名古屋というふうに書かれていますので、実験線の完成、言い変えますと2つの駅を結ぶということになりますと、実験線が走っているのは、甲府駅と神奈川駅と、この間に43km走っておりますので、この駅の長さ(正しくは、「駅の間の長さ」)が72kmですから、あと29kmがですね、完成すれば、これも実験線の完成というふうに言えるんじゃないかと思っております。

 

(記者)

あともう1つ質問です。前回の記者会見で、その南アルプス問題のこの進捗状況を登山に例えて問われて質問されたときに、知事は1回下山したんじゃないでしょうかっていうふうな発言をされたんですけども、これもちょっと意味するところを確認したいんですが、これってその、これまでの国の有識者会議もさることながら、県の専門部会の議論の積み重ねを否定してるような発言に受け止められたんですけども、私は。それをちょっとあの、いかがなものかと、私自身思ったんですが、どういう真意で1回下山したっておっしゃったんでしょうか。

 

(知事)

2027年以降というふうに従来の方針をJR東海が変えられましたのでね、そして静岡工区のせいでそうなったというふうに述べられておりますので、静岡工区の問題は、これは取水抑制、それからこの有識者会議における、2回目の有識者会議におけるですね、生態系への影響、悪影響ですね、それからそれ以外にも、盛土の問題もあります。360万立米と10万立米のところと、等々がございますけれども、こうした事柄についてですね、議論を聞いておりますと、工事を進めながらモニタリングしていけばいいということになっていますね。しかし工事をするには工事ヤードがいるんじゃないですか。工事ヤードはどこにありますか。西俣ですね。西俣に、だいぶ前ですけれども、JR東海さん、資材の一部運び込まれましたね、それが豪雨で全部流されて跡形もないでしょう、今。その工事ヤードができてないので、工事をしながらモニタリングってのもできないですよね。工事をするための工事ヤードに行くための準備すべきことがあります。それはあの、JR東海さんと静岡市が結んだ、三ツ峰落合線ができてないですね。これは三ツ峰落合線を通って、その工事ヤードに資材等を運ぶという、そのためのトンネルでしょ。これが2018年6月に協定が結ばれてからできてません。もう6年目になります。ですから、まずこれをですね、6年間放って置かれたことについて、JR東海と、これ新しい社長もなりましたし、静岡も新しい市長になられましたので、これ6年遅れたことについてですね、どうするんだと。さもなければ工事ヤードができないので、工事をした後、盛土をどうするか、生態系がどうなるか等々の話を先にしてるわけですよ。それはそれとしてやらなくちゃいけませんけど、まず一番の工事をするための前段階ですね、資材を運ぶための三ツ峰落合線の5kmのトンネルが、なぜこの間掘られていないんですかということについてですね、静岡市とJR東海さんは膝を突き合わせて、その原因を明確にし、それがなければ工事ヤードはできませんから。盛土の問題も出てきません。発生土も出てきません。生態系も悪影響受けるかどうかもわかりません。ですから、一番最初の一歩はですね、そこにまで下山をして、まず工事ヤードに行くための、その三ツ峰落合線の、この整備、約束したとおりなぜやらないのか、そこのところはですね、われわれにわかるように説明していただきたいと。突然そういう契約を結ばれたわけですから。そう思ってますが。

 

(記者)

あくまでその南アルプスの環境保全に関する議論というのは、その県の有識者会議と、県の専門部会と国の有識者会議が、この間報告書を出しましたけど、この議論の積み重ねを決して否定するものじゃないのか。

 

(知事)

もちろん、それはもう非常に有益な議論だったんじゃないでしょうか。全量戻しはできないと、その代わりに取水抑制をするということですね。それから生態系の破壊が行われると、課題はこういうところにあるというのが中村さんの報告ですね。盛土については、藤島沢はわれわれの条例によって、あそこは対策土は置けないというようなことがございます。そうしたものはですね、工事を前提にしてるわけですけれども、そもそも工事ヤードができてないのにですね、という面がありますので、まずは本当に工事を進めようと思うならば、そういう環境影響評価の議論はちゃんと進めなくちゃいけませんが、一方で、工事の大前提の前提、工事ヤードのさらにその前提、山を抜けて井川の集落に入るための道の整備という、資材を運ぶための道の整備というのができてませんのでね、この辺のところはですね、あまり注目されてないのは不思議なぐらいに思っております。そこまで下山してくださいということです。

 

(記者)

あとすみません、最後です、ごめんなさい。細かい確認かもしれないんですが、あの知事はその37年までに南アルプス問題解決すれば良いとの御発言されたんですけども、静岡県はその環境保全の問題を含めた一連の問題を解決しないと県内着工は認めないという立場を維持されてると思うんですが、そうするとJRは、その工事の着工から、トンネルの完成まで6年から7年かかるって言ってるので、それを単純計算すると、2030年頃までに少なくとも解決しなきゃとても2037年には間に合わないんじゃないんでしょうか。

 

(知事)

それはJR東海がお決めになることですね。ですからこういう非常に重大な決断をされたのでですね、私は部分開業というのを、正確に朝日(正しくは、「静岡朝日テレビ」)の方が言われましたけれども、先行開業という名前を使って、部分開業ということをずっと言われてきたので、2027年までの名古屋までっていうのは。これがそれ以降にずれたのでですね、ですから、これは大きな事業計画の変更ですから、これを国交省が昨年の暮れにお認めになったわけですね。ですから、事業計画の変更があったので、この辺ところは推進、いわゆる期成同盟会もいろいろと考えられるところがあると思いますのでですね、国の方とされましても、この点、どういうふうにするんだと、2027年以降になるとすれば、大阪と名古屋を一緒に、先に工事するってこともありなんですかと。いやありだと言ってる人も知事さんの中にあるわけですから、ですからやっぱり1回ですね、下山をするというと、ちょっとまた言葉遣いだけになるかもしれませんけども、そこら辺りをですね、虚心坦懐に議論しなくちゃいけないと。静岡県としては、そのトンネル工事をするには、まずは工事ヤード、工事ヤードの前には、三ツ峰落合線の37kmあるでしょ。その中の一定区間5kmをトンネルにするってわけ。これが現実的かどうかということも含めて、仮にそれができたとして、本当にここはですね、工事ヤードに物を運ぶのに適切かどうかってことも含めて、疑念を持ってる人がいますから、その辺のところをですね、契約を結ばれてる以上、つまびらかにきっちり説明してもらう必要があります。

 

(職員)

目安の一時間が経ちまして、恐縮なんですけど、会見の方、これで終了させていただきたいと思います。

 

(知事)

ありがとうございました。失礼します。