(知事)
【静岡県子どもの安全確保緊急対策アクション】
二つ目の発表項目であります。これは子どもの安全確保に関する対策アクションでありますが、散歩中の保育園児の交通死亡事故、あるいはスクールバスを待っていた児童が襲われた事件等々がございまして、県は、子どもの安全確保に官民一体となった「オール静岡」で取り組むことといたしまして、5月30日に関係部局で構成する「静岡県子どもの安全確保緊急対策会議」を立ち上げたところであります。
本日、2回目の会議を開催し、この会議の総意として、県が取り組む「静岡県子どもの安全確保緊急対策アクション (県庁版)」を取りまとめました。
この緊急アクションは、危機感を共有し、現状よりもさらに広い視野で考え、スピード感を持って取り組むことを基本方針としまして、防犯対策や交通安全対策について、いわば防犯対策と交通安全対策を二本柱といたしまして、緊急に31の対策を行うことといたしました。
「防犯対策」の方は、「子ども自身の防犯力の向上」、「子どもを守る、見守る体制の充実・強化」、「学校、幼稚園、保育園等の施設の安全確保」、「通学路、通園路等の安全確保」、「子どもが集まるイベント等における安全確保」などからなっております。
また、「交通安全」に関しましては、「子どもへの交通安全知識の普及」、「通学路、通園路等の安全確保」、「自動車、自転車の安全運転の徹底の促進」という観点で取りまとめております。
今後は、本日この後で開催いたします「しずおか防犯まちづくり県民会議」などを通じて、市町や民間の皆さまと基本方針を共有いたしまして、市町・民間のそれぞれの立場の取り組みや、県がさらに取り組む対策、県や市町と民間の協働の対策の提案をお願いし、「オール静岡」で取り組んでいきます。オール静岡、ラグビーのワールドカップがありますので、One for All、All for Oneにかけまして、One for All Children、All for Every Childというのをキーワードにして取り組んでまいりたいと思っております。
【静岡県多文化共生総合相談センターの設置】
3番目の報告事項でございますけれども、多文化共生に関わるものであります。多文化共生総合相談センターを設置いたします。外国人県民の方々が増えております。この方たちが安心して暮らしていただけるように、医療、福祉、教育など、生活上のさまざまな相談に多言語で対応する静岡県多文化共生総合相談センターを静岡市内水の森ビル、駅南のところにございます水の森ビルに設置いたします。この7月1日に開設いたしまして、同日の開所式には私も出席をいたします。
愛称は「かめりあ」です。カメリアは英語に慣れてる人は、ああツバキかということでしょうけれども、これはチャノキの学術名は「カメリア・シネンシス」というわけですね。照葉樹林の一つでありますが。本県特産である「チャノキ」の学術名である「カメリア・シネンシス」からとったものであります。英語名はですね、「Shizuoka Assistance Center for Foreign Residents」というふうにしました。「Shizuoka Assistance Center for Foreign Residents」ということでございます。外国人にとってもなじみのある花で、特にカメリアはたぶんヨーロッパでは咲かないのではないでしょうか。咲いたとしても寒冷な地に合うように品種改良されたものに違いありませんで、大変な貴重種とされております。これは照葉樹林ですからね、日本でも基本的に西日本といいますか、東日本ですと落葉広葉樹になりますけれども、常緑の葉の厚い樹というのは西日本にしかない、お茶もそうですね。そういうものでございます。
このセンターでは、相談員により、日本語、ポルトガル語、フィリピノ、英語、中国語、ベトナム語、韓国語、スペイン語に対応します。日本語を入れたこの8言語のほか、テレビ電話通訳や翻訳機を活用しまして、インドネシア語、ネパール語、タイ語を加え、合計11言語以上で対応が可能な体制を整えます。
また、広域的な支援を行うために、各健康福祉センターおよび支所、東部・西部の県民生活センターにタブレットを配置いたしまして、外国人の県民が相談にお越しになった場合に、テレビ電話機能を利用してセンターの相談員に相談できる体制の整備や出張相談も行います。
【定住外国人への介護保険制度の周知】
同じように、四つ目の発表項目も県内に在住されている外国人の皆さまへ関わるものでありますが、定住外国人への介護保険制度の周知についてであります。
近年、外国人県民の方々が増加しています。それとともに、介護保険の外国人被保険者も増加しております。介護保険制度は専門用語などもございまして難しいところがあります。そういうことから、内容が理解しやすいよう工夫した外国語のパンフレットを作成いたしました。昨年秋に開催した静岡県産業成長戦略会議においてご意見をいただきまして、それを実現させたものであります。このパンフレットは、介護保険の保険者である市町に提供し、広く県内に在住する外国人の県民の皆さまにご案内いただくことにしております。
本県に在住する外国人の出身国の上位5カ国のポルトガル語、フィリピノ、英語、中国語、ベトナム語、韓国語のパンフレットを用意いたしました。介護サービスの種類や内容、利用するための手続きなどについて、分かりやすく説明しております。こうした対応を行うことで多文化共生の地域づくりに努めてまいろうということでございます。
【ラグビーワールドカップ2019大会開催100日前記念イベント】
5番目でございますが、ラグビーワールドカップ2019開催100日前記念イベントであります。明日6月12日で、ラグビーワールドカップ2019が開催100日前を迎えます。大会機運の盛り上げを最大化するために、開催100日前を記念したイベントを静岡市内で開催することにいたしました。
まずは、第1部として、ラグビーワールドカップ2019静岡県開催推進委員会の特別アドバイザーである清宮克幸さんと星野明宏さんに加えて、スポーツ文化評論家の玉木正之さんを交え、私も登壇いたしまして「100日前記念トークショー」を開催いたします。その後は青葉シンボルロードに会場を移し、第2部は「100日前カウントダウン祭」を実施いたしまして、オープニングでは「100杯の乾杯セレモニー」を行います。私も参加いたします。
また、関連イベントとして、今週6月16日の日曜日には、静岡市のショッピングモール「マークイズ静岡」におきまして、ラグビーワールドカップ2019開催都市特別サポーターの五郎丸歩選手が出演するトークショーを開催します。大会の見どころ等を存分に語っていただく予定であります。
開催まで100日を切りました。交通輸送やファンゾーン、ボランティアなどの大会準備も大詰めを迎えております。県としても、このイベントで機運を高めるとともに、大会運営に万全を期して大会を成功させ、静岡県ふじのくにを世界にアピールをしてまいりたいと考えております。
【「未来を切り拓くDream授業」の開催】
最後に、六つ目でございますが「未来を切り拓くDream授業」の開催であります。昨年は2泊3日だったわけですけれども、大変好評でございましたので、今回は8月6日から3泊4日の日程で、「未来を切り拓くDream授業」を開催することといたしました。将来、日本や世界で活躍したいという夢、希望、これらを持っている中学生諸君に、学校や日常生活とはひと味違う学びの場を提供するものであります。
なぜ中学生かということなんですけれども、15にして学に志すということもありますけれども、将棋でいえば藤井聡太七段、あるいは卓球の伊藤美誠さんのように、十代半ばで前半でですね、自らの「生きる道」を見出し、その道で活躍する少年、少女さんがいらっしゃいます。このDream授業は、トップクラスの活躍をしたいと夢を持っている子どもたちに、一流の講師陣の講義を提供するものでありまして、お互いに刺激し合える仲間を県内各地につくって、自らの能力をさらに伸ばしてもらいたいという願いをもって開催いたします。
昨年度初めて開催しましたが、参加した生徒さんや保護者の方からは「夢を持った仲間と出会え、高め合うことができた」あるいは「苦手なことを克服するために、何をしたら良いかを考え、努力するようになった」など大変高い評価を頂いております。
2回目の開催となる今回は、日程を1日延ばしました。講師は若村麻由美さん。今、ふじのくに観光大使として本県と関わりが深い女優さんですがドラマ、映画、舞台などで大活躍であります。近いところでは、「ロダンとカミーユ」の一人舞台に近いような舞台を一昨年にやっていただいた方です。また小野澤宏時さん、今ではラグビーワールドカップ2019の開催都市特別サポーターで大活躍の選手、小野澤さんですね。それから斎藤成也さんご存じでしょうか。国立遺伝学研究所の教授でありまして、今、日本人の起源について、縄文人弥生人プラスアルファでゲノムから日本人の由来を特定する歴史の書き換えをされている最先端の学者であります。それからまた「地域自立のための『人づくり・学校づくり』実践委員会」の委員の方々など、各界でご活躍の先生方に講師をお願いし、私も頼まれましたので、初めてですけれども子どもたちに授業を行うことにいたしました。
今月中旬から、県内全ての中学1・2年生に案内チラシを配布いたします。7月8日まで参加希望者を募集いたします。このDream授業を通じて、子どもたちがこの静岡の地から羽ばたいていって、将来活躍することを、大きく世界や日本の舞台で活躍することを期待しております。
私からの発表項目は以上であります。 |