(知事)
【東京2020オリンピック聖火リレー静岡県実行委員会の開催】
さて、二つ目の発表項目でありますが、東京2020オリンピック聖火リレー静岡県実行委員会の開催についてであります。
来週、7月18日水曜日に、第1回「東京2020オリンピック聖火リレー静岡県実行委員会」を開催いたします。
聖火リレーの実施にあたりましては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会から各都道府県に対しまして、聖火リレー実行委員会を設置し、各県のリレールートの選定や聖火ランナーの選考、聖火リレー当日の運営など、県内聖火リレーの準備および実施に係る業務を行うことが求められました。
そこで、本実行委員会は会長は私が務めます。また、文化の次世代への継承、スポーツ教育の重要性がございますので、教育長にもご参加いただきます。また、交通・セキュリティ・消防対策の観点から、警察本部長さんと危機管理監にも参画いただきまして、まずは、聖火リレールートの選定を行うこととしております。
なお、このルート選定にあたりましては、外部の有識者等から広くご助言をいただき、より多くの皆さまに納得していただけるように検討してまいりたいと考えております。
県といたしましては、県内聖火リレーの成功に向けて、関係者が一丸となって万全の準備を行うとともに、先に与えられた3日間という実施期間を最大限に活用し、より多くの市町で聖火リレーが実施されることで、来るオリンピックへの期待感の醸成、あるいは地域の魅力発信につなげてまいりたいと考えております。
先週末、7月6日から8日にかけまして、3日間、オリンピック・パラリンピックの会場となる伊豆ベロドロームにおきまして、「寛仁親王記念ワールドグランプリ2018ジャパン・トラック・カップ」が開かれました。これは今回で5回目でございます。このたび大会の名誉総裁にご就任されました彬子女王殿下ご臨席の下で、盛大に開催されました。例年にも増し、20の国と地域から世界トップクラスのサイクリストが多く参加しまして、2020年の大会の成功に向け、明るい材料となりました。私は最終日に観戦をいたしましたが、女王殿下も関係者との夕食会にも臨まれて、午前中から午後8時半まで、われわれを励ましてくださいました。レース自体は、誠に迫力あるものでございまして、大いに感銘を受けたところでございます。
こうした大会の開催を継続的に支援してきたところでございますけれども、いよいよオリンピック開幕まで2年となりました。今後はより一層、広く県民の皆さまにご参加いただけるようなイベントを開催したり、県内で開かれる自転車レースの観戦をご紹介したり、促したりですね、するなどしまして、さらなる機運醸成を図りたいと思っております。準備には万全を期してまいります。
【「富士山万葉集シンポジウム」の開催】
次の発表項目は、「富士山万葉集シンポジウム」の開催であります。
県では、平成23年度から富士山の普遍的な文化的価値を広く普及するために、自作の富士山の短歌を募集いたしまして、現存する最古の歌集「万葉集」にちなんで、「富士山万葉集」として7年間かけて編さんしてまいりました。
この、富士山万葉集全二十巻が、平成29年度に完成したことを記念いたしまして、来月8月2日に静岡市葵区追手町のしずぎんホール「ユーフォニア」で「富士山万葉集シンポジウム」を開催いたします。
内容は、この富士山万葉集の選考委員長を務めていただきました国文学者で万葉学者でいらっしゃる中西進先生による講演、講演のタイトルは、「富士山、日本人そして和歌」というものでございます。このご講演と、選考委員であり、かつ現代の日本歌壇を代表する3名の歌人、馬場あき子さん、佐佐木幸綱さん、また田中章義さんと、そして講演者の中西先生による「日本人必読!富士山を詠んだ歌」をテーマにしたパネルディスカッションをいたします。
県による短歌集の編さん事業は、富士山が、古来、信仰の対象であるとともに、多彩な文化芸術の源泉となってきておりまして、そうした広範で文化的な営みにつらなるものだと考えております。
このシンポジウムを通じ、編さんに当たってご尽力いただきました先生方に御礼を申し上げるとともに、県民の皆さまには、万葉の時代から現代まで、日本人の心を動かし、「芸術の源泉」となってきた世界文化遺産としての富士山の価値について再認識していただきたいと思っております。
申し込み方法等の詳細は、配布したチラシに記載してございます。より多くの皆さまのご来場をお待ちしております。
【静岡県富士山世界遺産センターの来館者】
さて、富士山がらみの件で、静岡県富士山世界遺産センターの来館者についてであります。
すでに新聞でもテレビでも報道されておりますが、静岡県富士山世界遺産センターの来館者数が去る7月2日月曜日に30万人に達しました。多くの方々に関心を持っていただき、半年で年間目標を達成したことを、大変うれしく思っております。
このことは、日本を代表する建築家の一人である坂茂さんによる独創的な建築の魅力をはじめ、来館される皆さまに富士山について楽しみ、また学んでいただける、富士山を「守る」「伝える」「交わる」「究める」という基本コンセプトを明確にした展示内容によるものと自負しているところであります。
外国からの来館者もいらっしゃる中、2カ月前の5月に外国人来館者に対しまして、英語によるアンケート調査を実施いたしました。そのアンケート結果については、お手元にお配りしているとおりであります。
アンケートでは、68人の方からご回答をいただきました。平均年齢は、37歳です。国別では中国かと思いましたらば、実際はカナダ、アメリカなど欧米の方が大半を占めまして、英語でのアンケートだったということもあるかもしれません。
別紙1をご覧いただきますと、アンケートの問1、問2、問3からは、知人の紹介で、在来線を使って1人で来館したという外国人旅行者の姿が多くございます。
また、問5のセンターの展示の評価につきましては、富士登山を疑似体験できるらせんスロープが5段階評価で4.55、雄大な富士山を一望できる展望ロビーと、美しい富士山を迫力ある大画面でご覧いただける映像シアターがともに4.51という高い評価を頂いております。
別紙2の自由意見をご覧いただきますと、これも本当にびっくりしましたが、上からUSA、24歳の女性「100%」、フィリピン「good」、イギリスの方が日本語で書いてますけれども、オーストラリアの方から「Friendly staff Helpful English」とかですね、「Very nice!」とか、「I like it.」、「Very nice!」、「incredible!」、「We like it」、オランダの女性「Beautiful building ,and great view Mt.Fuji,good service」、「Original and Beautiful building」、「Beautiful museum」、「Very impressive!」、「a nice experience」、「thank you,Very beautiful!」とかですね、いろいろ書いてありまして、一様にですね、お褒めの言葉をいただいたということでございます。
昨日、静岡県側も開山いたしまして、今年の夏も多くの外国人の皆さまが富士山を登られると思いますけれども、併せて、センターにも足をお運びいただき、展示も5カ国語、日本語、英語、中国語の簡体字と台湾、そしてハングルに対応しておるということでございまして、楽しく学びながら、構成資産を含めた世界文化遺産富士山の価値への理解を深めていただきたいと存じます。
館長には、遠山敦子先生になっていただいておりますけれども、遠山先生も昨日お越しになりまして、大変にやりがいのある仕事だということで喜んでいただいているのをお聞きしまして、また目の当たりにしまして、大変うれしく思いました。 |