【新型コロナウイルス感染症対策】
(記者)
マスクの方でも、ちょっと鈴木局長に教えていただきたいんですけど、各自治体との調整を県がされるとのことなんですけれど、例えば焼津はもう独自に提供を始めたりとかしていますが、マスクがいっぱい余っているところと、ニーズのマッチングみたいなものっていうのをもうされてて、一体いつぐらいまでにちゃんと行き渡るようにするつもりでいらっしゃるのかというところを教えていただけますか。
(鈴木医療健康局長)
各市町における備蓄状況というのは、医療部門だけでなく全庁的に、各市町の方で全体的にお持ちになってるのをお聞きしてます。その中でかなり備蓄をたくさんお持ちになっているところと、すでにかなり少なくなっているというところございます。政府の方もマスク等の供給をしていただけるということなんですけども、非常に短期間の中でその供給が、必ずしも国の方からすぐ全体に来るわけではありませんので、短期的な対応ということで、市町間の方でうまく、多くお持ちになってるところについて、少し足りないところについて支援をしていただけませんかという、そういう調整を県が音頭を取って緊急にやりたいということでございます。
(記者)
いつぐらいまでに届くように。
(鈴木医療健康局長)
そこは今、市長会、町長会の方にもお話をしてます。なるべく早くというふうに考えております。
(知事)
一つだけ付け加えておきますと、感染症対策本部、私が本部長でありますが、本部長代理は危機管理監の金嶋危機管理監です。彼の下に横串が刺されておりまして、経済産業部、健康福祉部、あるいは文化・観光部、あるいはくらし・環境部というのが、それぞれがそれぞれの事案に応じて記者会見等をしていると。しかし、全て全体は危機管理部本部長さんの下で、実際上、私の代理として一体で彼が仕切ると、こういうシステムに、第1回の対策本部のときにでき上がっておりますので。何となく健康福祉部長さんが出てこられたり、あるいは経済産業部長さんが出てこられて、それぞれバラバラにやってるかのごとき印象を持たれている一部の県民がいらっしゃるので、そういうことではないと。正確に答えられるように、それぞれの部局の担当者がありとあらゆる質問に答えられるような体制で、今臨んでいるということをちょっと蛇足ながら申し上げておきます。次どうぞ。
【リニア中央新幹線】
(幹事社)
リニアについて3点質問させていただきます。先日、国土交通省が提案したトンネル工事による大井川の地下水の影響などを話し合う有識者会議ですが、先日、人選についての協議が行われました。そこでメンバーについて一度、報道機関にも紙の形で配られて公表されましたが、県の要請で個人名については非公開という形になりました。そこで人選について非公開を求めた理由と、その人選についてどういうふうにお考えになっているのか。また、今後、国土交通省に対してどういった返答をする予定か所感をお聞かせいただければと思います。
(知事)
リニア中央新幹線絡みでお二つ、質問いただいたと存じます。まず第1の有識者の人選をどう思うかということですね。この件に関しまして、3月6日、国交省から示された有識者会議委員構成案、委員は座長含めて8名、そのうち静岡県の専門部会の部会長と委員の2名がメンバーに入っていると。また関係省庁はオブザーバーとして位置付けられております。おかしいですわね。これ、47項目を審議しなくちゃいけないわけです。その審議するのに、当然質問が出るじゃないですか、疑問が出るじゃないですか。そのときに、JR東海の担当者がいなければ答えられないんじゃないですか。ですから、まずは、国交省の提示あった委員構成案は、引き続き対話を要する事項47項目を議論するということが目的なものですから、JR東海の担当、責任者ですね、は説明者として必ず出席していなければならないというふうに思っておりますが、この委員構成に入っていないということであります。
それから、この有識者会議立ち上げ時の委員として人選したとのことでございましたが、ともかくこれが公表されたということで、県の専門部会の委員の先生方は、大変この件に関しましては、国交省の方から当事者扱いをされたので、憤ってらっしゃる先生もいらっしゃいまして、どういう人選になるかということにご関心があったので、新聞にも報道されたということもあったので、どういうふうに思われますかということで、各委員の皆さま方に、ご意見をお伺いしたと。それが、皆さまのところに、これは大きくまとめたものでございますけれども、主な意見、二つに分けておりまして、一つは中立性、もう一つは偏りについてでありますけれども、中立性に関しては、JR東海から工事を請け負っている会社の関係者の参加が見られると。中立性に問題があると。リニア新幹線を推進する人物が1人でも入っているということは、有識者会議全体の中立性が疑われると。それから、工学系有識者に偏っているという点へのご指摘もありまして、水問題を議論するにしても、地下水の流動、地下水流動ですね、生物環境、経済学、社会学に詳しい人物がいなくてはいけないのではないか。生物多様性について議論するときには、メンバーもしっかり考えるべきではないか。交通工学系の専門家は、ルート変更を疑問とするのであれば理解できるが、県の課題との関連性が見つからないのではないかと。匿名ですけれども、委員を見た方から、こうした意見を得て、一番問題なのは森地茂氏ではないかと。社外監査役というのは中立的立場で監査するという意見もあるが、リニア中央新幹線静岡工区を受注している大成建設から報酬を得て業務を遂行していることから、まさに中立性を欠く人選であると。また森地茂氏については、引き続き対話を要する47項目との関連性がない交通工学が専門であると。従って、委員として参加する理由が分からないと。他の委員も工学有識者がほとんどであり、地質の分かる方は1人ほどしかいないのではないかと。一番問題なのはトンネル湧水全量をいかに戻し、流域全体で水循環をさせるかということであって、トンネルを掘れば水が出てくるのは当たり前だと考えている工学の有識者が、どのような議論を行うのか不安であると。こうした意見も、匿名ながら私のところに寄せられております。
そこで私は、実はこの水循環基本法というのが、実に格調の高い水循環についての基本理念をうたっているわけですが、これの中心人物が、元国会議員の中川秀直先生であるということを知りまして、2日前、お目にかかりに行きました。それで現在は、水制度改革議員連盟の名誉顧問であるということでございました。水循環基本法に関わるいろいろなお話を承ったわけでありますけれども、こういう今、有識者委員会を立ち上げようとされてるけれども、何かいい人がいらっしゃいますかと言いましたところ、東大教授の蔵治光一郎先生。また大阪経済大学の稲場紀久雄先生。また、若干ご高齢のことが心配されるけれども、東大名誉教授の高橋裕先生の名前を挙げていただきました。引き続きこれらについても、この件についても関心を持っていきたいという、ありがたいお話を頂いたところであります。そういうわけで、今こうした中で、まず専門部会の先生もそれぞれ専門の会や、あるいは学会というところで、知己がいらっしゃると存じますので、今は、この委員の先生方にぜひ候補者を挙げてくださいというふうにお願いをしているところであります。一応、3月末ぐらいまでにその候補者になり得る先生のお名前等を、県の方にお寄せいただきたいと。
それから中川秀直先生にも、実際上、お名前を挙げていただいているということもございますので、この際、リニア中央新幹線整備に伴う大井川の水資源、あるいは南アルプスの自然環境への影響回避に向けて、国交省の設置する予定の有識者会議の委員としてご尽力いただける方々を公募いたしたいと思います。自薦、他薦を問わない。詳細はホームページでご覧いただきまして、今月末、3月31日火曜日までにぜひともご応募いただければということでございまして、もうすでにホームページに立ち上げてございますので、3月31日までにお寄せいただきたいと。それを今度は、専門部会の委員の先生方にお示し申し上げまして、そして優先順位などもいろいろお聞きしながら、それを整理したものを、県の対案として国交省の方にお示しすると、こういう段取りにしていきたいと。従って、この3月31日までの、お寄せいただいたものを整理し、委員の先生方にお見せし、それを整理するということで、4月の上旬あるいは中旬くらいまでには、整理をして国交省の方に対案として提示したいというふうに考えております。
二つ目のご質問でございますが、有識者の人選案が漏れたことを含めてどう思うかということでございますが、これは誠に驚きました。個人情報の保護という観点からも、回避するべきことであったと考えております。今後、国交省としてはもうすでに起こったことは仕方がありませんので、もうすでにそれぞれの評価が新聞でも出ておりますし、こうした委員の先生が出ておりますので、このような個人情報に関わることでございますので、これは今度は大きく広く国民全体にこの論点を広げて、そこで最高の人を選んでいただくというふうにいたします。そういうことを通して、今回の間違いを、行き違いといいますか、実はこれは、どういうことが起こったかというと、5時半から記者会見が行われると。三者会談があった後、5時半から記者会見が行われると。その直前に、今日ここに来ている織部局長が、三者会談の中にいらっしゃいまして、5時25分ぐらいに県庁に電話があって、「名簿配るそうですよ」って言うから、「何を、何と」っていうことでびっくりしまして、すぐに国交省の方に電話いたしました。水嶋鉄道局長に出ていただきまして、名前が出ると、こちらで精査してひょっとすると不適格ということになったりすると、その人に対して非常に気の毒なことになるので、すぐ回収してくださいというふうに申し上げました。水嶋局長は「すぐ回収します」と言われたそうですが、「もう配っているそうです」とかって言ってましたね。だから回収したのかどうか知りませんけれども、結果的には、僕には回収するとおっしゃいましたけれども、回収するには時すでに遅かったというようにも聞いております。以上であります。 |