(幹事社)
すいません、幹事社の静岡新聞です。知事の発表事項のうち、富士山の入山規制、入山管理に関するものについては幹事社質問も出ておりまして、まず富士山関連の幹事社質問も合わせて、ちょっと質問、幹事社から質問させていただければと思います。今、静岡県側の富士山の入山管理の方針ということが示されましたけれども、現在、山梨県側が検討されている富士山5合目にゲートを設置して入山規制をするっていうことだったりとか、県有地の使用料2000円を徴収するといった条例案が、2月の議会に提出されるっていう方針が明らかにされてますけれども、山梨県の入山管理に対する知事の御所感を教えてください、というのが1点。もう1点が、静岡県の方の取材をしていると、どうも山梨県側の入山規制について、報道を受けて対応してるっていうふうにも見えるんですけれども、そこら辺のその連携というのがうまくいってるのかどうなのか。本県側の影響というのをどのように考えてるのかっていうのを教えてください。
(知事)
はい、所感でございますけれども、富士登山の安全確保、また世界遺産としての富士山の価値を守るために、弾丸登山や、マナー違反対策が喫緊の課題であり、入山対策の必要性が高まっていることは、これまで一貫して共通して認識をしてまいりました。特に山梨県側の吉田ルートというのは、例年、登山者全体の6割以上を占めています。昨年の実績では、約13万7000人の方が、吉田口から登られたということです。それゆえ、オーバーツーリズムの危機感が、より強いものと存じます。加えて、山梨県側は県有地であるということが大きいです。県道である登山道も、受け入れ態勢が整備されておりますので、来訪者の動線が絞りやすいと。そういう地形にあることで、規制が可能となる環境であるということですね。ですから、山梨県が独自に規制をお進めになると、弾丸登山、なかなか止まらないのでですね、こうした手段を取られたということは十分理解しております。そこで連携がどうかっていうことですけれども、連携は取れてるということなんですが、弾丸登山をいかにして止めていただくかということは、本県も同じでありますけれども、本県としましては、県有地ではないので、いわば先ほど申しましたような、Webシステムで、宿泊状況等を確認していただいて、システムを使って宿泊(正しくは、「登録」)していただいて、それをわれわれがお越しになった方に確かめて、そしてまた宿泊予約のない方には、登山はやめてくださいというふうに呼びかけるということですね。そういうこととして、対応していきたいということでございます。
(幹事社)
1点追加で、基本的にはお願いベースの、入山の規制というよりも制限っていう形になるっていう捉え方でしょうか。
(知事)
入山規制、確か4000人でしたか、山梨県でしょ。
(幹事社)
いや、本県側の対策として、山梨県は条例を作って規制するっていう話ですけれども、本県側が条例をつくれないということで。
(知事)
人数が少ないんですね。本県の場合。
(幹事社)
今回、入山を、その夜間の登山を制限したいっていうのは、あくまでお願いベースの話になるっていうところで。
(知事)
この山梨県側で、これまで弾丸登山をしてきたような方たちがですね、静岡県側に移る可能性がありますね。その点は非常に強く、懸念をしているところです。そこで、われわれとしては、としましては、先ほど申しましたように、山小屋の宿泊予約をしているかどうか、これを確認すると。それから登山計画の情報を事前に登録していただくと。こういうWebシステムの構築をしようということで、それで、繰り返しですけれども、シャトルバス乗り換え駐車場などで、登録がされてるかどうかの確認をしたり、宿泊予約のない方には、呼びかけをすると。強制はできませんので、呼びかけをするということで、今年はやっていこうと思っています。
(幹事社)
これまでの知事からの発表項目と、幹事社、富士山関連の幹事社質問に関係して、御質問のある方がいらっしゃれば、質問をお願いします。
(記者)
読売新聞社です。今の富士山の関連で、ちょっと細かい質問ですけど、入山管理の社会実験ってことで、実際に、夏期に、一般車の通行を制限している富士宮口、須走口については、そういう確認をしやすいと思うんですが、御殿場口の場合は、ずっと5合目まで、プレーンに行けて、なかなかそこで確認するとか、実際に規制の試みをするのは難しいんじゃないかと思うんですが、それはどのような方法を考えられてるんでしょうか。
(富士山世界遺産課長)
すみません。富士山世界遺産課の課長の大石です。よろしくお願います。御殿場口はどうするかということなんですけれども、先ほど知事からもありましたように、3登山道かなり状況が異なります。特に御殿場口は、標高、お手元の資料にもありますように、かなり入り口は標高も低く、登山道の長さも非常に長い上級者向けということになっていて、そういった意味で、対応が若干異なるのかなと。なので、御殿場口についても、もちろんマナーの啓発ですとか、弾丸登山やめてほしいという呼び掛けはしていくことになるかと思いますけれども、例えば富士宮口と同じような、そういった何らかの対策というか、呼びかけやるかっていうのは、そこは今ちょっと、地元とも調整しながら、多少、実情に合った形にしたいなと考えております。なので、3登山道、一律、同じことになるかどうかっていうところは、本当に実態と合わせて調整しているところです。
(記者)
すみません、ちょっとついでに聞きますけど、先ほどのあの、山梨県側の設定がですね、2000円ってかなり高いですね、それにプラス3000円ってことで、これは確かに言われてみると、かなりこっちに流れてくるかもしれないなっていう気はしますけど、具体的に数値でどれくらい来そうだとかいう予測はされてますでしょうか。
(富士山世界遺産課長)
山梨県が通行料を2000円にすることで、どれくらい回ってくるかっていうところで、現時点では、何万人ぐらいというのは、正直、今、シミュレーションは立てておりません。果たして、高いからということでこちらに回ってくるのか、あるいはもう、富士山の登山自体を見送るのかっていうところもちょっと読めないものですから、そういった意味では、通行料を山梨がやることによっての影響というのは、今年、本当に、どういった影響が出るのかっていうのは、しっかり注視したい、そういうふうに考えています。
(幹事社)
その他、富士山関連、いらっしゃいましたらこの場で質問してください。
(記者)
すいません、富士山関連で2点ありまして、1点目が今年の夏の富士登山の、今、発表のあった諸々のお話なんですけれども、昨年の夏の富士登山では4年ぶりにインバウンドの方の登山が増えて、一方で情報をあまりちゃんと入手してない人とかが、弾丸登山とかをして一部のけが人が出たりなど問題もあったかと思うんですが、今回の新たな入山管理に関して、外国人の方、新たに登られる方等への周知などはどのようにしていくんでしょうか。
(富士山世界遺産課長)
度々申し訳ありません。外国人向けの周知ということで、これは昨年度(正しくは、「昨年」)、本当に一番課題として考えています。昨年度(正しくは、「昨年」)もいろいろ開発、動画とか作成はしたところなんですけど、ちょっと発表も遅かったということがあって、周知が十分できなかったというふうに反省はしています。なので、そういった意味で、とにかく早い時期から、一応ポイントは山梨県、それから環境省さんとかも、いろいろやっぱりこのオーバーツーリズム対策ってことで今いろいろ取り組んでいるもんですから、そこは発信という意味では、とにかく一体となって発信力を高められると思いますので、そういったことで、海外向けということはちょっと重点を置いて、発信していきたいと思います。いろんな発表、案内の多言語化ですとか、それから発表するチャンネルをいろいろ開拓していくとか、そういったことは、それぞれ、環境省、山梨県とも連携してやっていきたいと考えてます。以上です。
(記者)
ありがとうございます。あともう1点が、これはもしかしたらこれからウェブシステムを構築する中で決まっていくのかもしれないんですが、何て言うんですかね、せっかく行政としてウェブ登録システムとかを作るのであれば、このプラットフォーム上で、例えば富士山の保全協力金を支払えたりですとか、何かしらアンケートじゃないですけど、せっかく作るならこういう機能もみたいな、何か宿泊予約と登山計画の事前登録以外の、何かシステム載せるみたいことってあるんですか。
(富士山世界遺産課長)
はい、今のところまだ、これからまた詰めていくもんですから、どこまで今年の夏に盛り込めるかというところは、まだ今、明確に答えられないんですが、やはり念頭として、私達も頭に置いてるのは、今ありましたように、富士山保全協力金の協力に何とか繋げれるように、キャッシュレス化みたいなものとうまく連動できないかとか、あるいはあくまでも今年社会実験としてやりたいと考えてますので、この登録システムについても今年で終わりではなくて、数年かけてとにかくバージョンアップしていくというか、しっかりとしたそういったシステムにしていきたいと考えてますので、そういった中で、そういったいわゆる協力金ですとか、いろんなその支払い、そういったのもうまく連動していくっていう、そういったのも視野に置きながら、今年は取り組んでいきたいと考えてます。
(記者)
ありがとうございます。 |