(記者)
SBSテレビです。お願いします。来月1日に、東海道新幹線が60周年を迎えます。新幹線が、これまで静岡に与えてきた効果ということと、これについての意義について教えていただけますでしょうか。
(知事)
これは計り知れないですね、やっぱり静岡県に対してですね、経済波及効果をはじめ、社会的な効果があったんではないかなというふうに思っております。ちょうど私も、あの開通したのが、私が小学校、確か2年生ぐらいの時でございますので、まさに東海道新幹線とともに歩んできた感がありますけれども、静岡県はじめ愛知県とかですね、神奈川県とか、東海道新幹線沿線の地域はですね、東西の大動脈の効果によってですね、かなり経済発展もしましたし、大きなメリットを得られたんではないかなというふうに思っております。東名高速道路というですね、東西の、道路の大動脈と、この2つがですね、当地域のですね、活性化に大いに私は貢献をしてくれたというふうに考えております。
(記者)
ありがとうございます。リニア問題について、2点、伺いたいんですが、今月の17日に、県内のボーリング調査容認ということになり、新たな局面を迎えているかと思います。知事は以前から、リニア開業による静岡県のメリットというのもお話されていますが、改めてこのリニアが開業することでのメリット、そしてそれに対して、JR東海にどんなことを求めていきたいか教えていただけますか。
(知事)
はい。メリットとは、何度もお話してます通り、ほとんど今、東海道新幹線、静岡県に通ってるですね、のぞみが多くでございまして、全部通過交通です。あれだけ多くの列車が通ってるにもかかわらず、6駅には1本も止まってないわけでありまして、そののぞみの多くがですね、リニアの方に移行されていきますので、当然、東海道線のダイヤがですね、大幅に空くことになりますので、相当程度のですね、ひかり、こだまのようなですね、県内の各駅に停まる列車の本数が増えることが、容易に想像できるわけでございまして、これは静岡県にとってですね、大変大きなプラスであるというふうに認識をしております。
ただ今のところですね、本数が増えますよという、いわゆるアナウンスにとどまっておりますので、ぜひですね、このぐらいは増えるんじゃないかっていうですね、想定でいいので、具体的な本数をですね、JR東海さんの方に出していただくと、もっと県民の皆様にアピールできるんではないかなというふうに思ってます。当然、まだ開通はかなり先ですから、そのときに何本かずれてもですね、それはもう、構わないわけですから、今の時点でこのぐらいはいけんじゃないかっていうね、いうことをですね、ぜひ私は発表していただきたいなというふうに思っております。
(記者)
ありがとうございます。最後に1点、こちらも何度もおっしゃっていることかもしれないんですが、リニアについては課題がクリアされて、一定の理解が得られた時点で、政治的な判断、決断を下すという発言をされていますが、現地視察、静岡工区の現地も見られたうえで、改めて判断を下す時期の見通しがあれば教えてください。
(知事)
いやこれはまだ見通しはね、なかなか、つきかねるところでございまして、やはりまずは28項目、しっかりですね、この対話をクリアをしていくということと、それを前提として、将来にわたって、どういう形でですね、県民の皆さんに安心をしていただけるような、そういう担保をしていくか。これはJR東海さんと県と流域の皆さんと、そして国とですね、しっかりその協議をしていかなければなりません。そうした全ての前提が整ったうえでの決断ということになりますから、まだ時期的には先になるんではないかというふうに思います。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
静岡新聞と申します。
前回の定例記者会見の時に、台風10号の影響で熱海の伊豆山の土石流災害のあの起点部分、崩落があって、その対応についてお聞きしたと思うんですが、その時には事実確認をしてから答えるというお話でしたので、その事実確認をされてどうだったのか、あとその報告体制のあり方ですとか、下流域の住民への周知の仕方ですとか、その辺のところも含めて、改めてお答えいただいて。
(知事)
確認について、今、地下水の影響について今ですね、くらし・環境部の方に確認作業をさせておりますので、もう少し時間をいただいて、改めて回答させていただきたいと思います。周知につきましてはですね、これ前回も申しましたとおり、緊急の危険性がないと判断したことでですね、周知に至りませんでしたけれども、確かに28人の方がですね、お亡くなりになったという、大災害の特別な地域でございますので、住民の皆さんに寄り添った対応も必要だろうと。ですから、危険性がないということについて、そういうことであってもですね、それを逆にお知らせをするということも必要ではないかと思いますので、これ、熱海市さんが一義的にはですね、住民の皆さんにお知らせすることになると思いますが、しっかりその情報提供を熱海市さんの方にしまして、市と県が合わせてですね、どういう形で効果的に住民の皆さんにお知らせできるか、検討をしていきたいというふうに考えております。
(記者)
前回の記者会見でもちょっと触れさせてもらいましたが、危機管理部は被害状況を一覧にして、台風のようなときには発表してると思いますが、その中にその伊豆山で崩落が確認されたら、一言入れるとかですね、そういったことでもいいのかなと思うんですけど、市だけにを押しつけるって言っちゃあれですけど。
(知事)
市だけに押し付けるということではなくて、一義的に住民に対してお知らせをするのはですね、基礎自治体の役割になりますから、そこを県が、そこを市の方に情報提供して、どういう形でやるかということについては丁寧に県・市で対応していくということであります。
(記者)
県としてもそうすると、危機管理部と情報共有してということになるんですかね。
(知事)
はい?
(記者)
危機管理部から発信もすることも考えているということで。
(知事)
ですから、効果的な発信の方法については、これから県と市でしっかり検討していくということでございます。
(記者)
先日のその説明の中で、ちょっと気になっているところは、砂防施設があるから、大丈夫なんだっていう話がありましたけれども、基本的にその盛土に関しては砂防施設の容量の対象外であって、小規模な崩落が起きているというからといって、その大規模が、大きい崩落が起きないとも限らないわけですね。盛土の場合には。その認識というのはちょっと改めてもらった方がいいのかなと思うんですけれども。
(知事)
そこは担当の方から御説明お願いします。
(くらし・環境部理事)
くらし・環境部の光信といいます。よろしくお願いします。
今の話ですけども、先ほど知事からも話がありましたように、小規模だからどうだということは、今後ですね、ないようにしたいと思っております。また、今回、確かに小規模であってですね、直ちには崩れないという判断をしておりますが、改めてですね、状況については再度、確認等してですね、今、どういう状況かというのは、また改めてですね、お伝えしたいと考えております。以上です。
(記者)
知事はそうすると、先日の説明の御認識は変わらないということなんですか。砂防施設があるから問題なかったという趣旨のことを言われてます。
(知事)
担当の方から、受けたのは、しっかりと安全性が確保されているので、今、残存をしているですね、土砂については、砂防施設で十分対応可能であるという報告を受けておりました。
(記者)
こないだ、ちょっと意見交換させてもらった、担当と意見交換させていただいたときにもお話したんですけれども、安定計算というのを計算してまして、その落ち残り盛土の部分は。それは一定の条件のもとでしているわけですけれども、そこは、その県が、今回の2021年の土石流の原因だって言ってるような、その大量の地下水が湧き出ているっていうような想定では、まず、計算してないということと、あと隣接領域からのその表流水の流入というのも考慮してない計算になってまして、そういう意味では不確実性があるんじゃないかなと。その安全だというのもかぎ括弧つきの情報でしかないわけで、そうすると下流域の住民に、やっぱりそういう状況だということを、しっかり認識してもらうことが県としても情報発信が必要なんじゃないかなと。
(知事)
ですから、地下水の影響についてはですね、再度、もう1回検討するように指示をしているところでございます。
(記者)
検討するというのはどういう。
(知事)
検証です。シミュレーションするように。
(記者)
表流水の流入に関してですか。
(知事)
いえ、地下水の影響がどう、どうであるかと。安全であるということは報告いただきましたけれども、おっしゃるように、地下水の影響についてのシミュレーションをですね、確認をする意味でも、するべきだということについては、今、指示をしているところでございます。
(記者)
表流水の流入の影響については確認しないんですか。
(知事)
いやそれはもう専門家がもうしっかり確認をしてるというふうに報告をしていただいております。
(記者)
私はあの砂防課から先日、説明を受けた時には、検証してないということでしたが。
(知事)
すいません。ちょっと担当の方から説明をお願いできますか。
(砂防課長)
はい。砂防課長の杉山と申します。よろしくお願いいたします。繰り返しですね発生原因の検証委員会で取りまとめました、発生、崩壊のですね、メカニズムについて御説明を繰り返しさせていただいておるところでございます。表流水のですね、に関しての議論を検証委員会、先生方のですね、検証委員会の中でも議論させていただいた中で、表流水の流入の可能性は低いということでございます。様々な調査、検討、解析の中でですね、主原因については、地下水という形で結論をさせていただいておるところでございまして、表流水の影響に関してはですね、今後、検証することは県としては考えていないというお答えを先日、取材の時にさせていただいたところでございます。以上であります。
(記者)
検証委員会の時に出てこなかった写真が、今年の7月になってから出てきてたわけですよね。その分水嶺のところの写真が。ですから、検証委員会の結論はそうだったとしても、改めて、そういう新しい事実、先日の台風10号の時にもかなりの雨が降りましたから、それを踏まえての検証ということでもいいんでしょうけれども、そこを十分にやらないと、落ち残ってる盛土があるので、それが安定かどうかっていうことは、確実なことは言えないと思うんですよね。なんでその地下水の検証はするのに、表流水の流入についてはやらないと言うのか、そこは変だと思わないですかね、知事。
(知事)
じゃあ、担当の方からお願いします。
(砂防課長)
表流水の関係ですね、議論させていただいたということでございます。これ繰り返しになります。
(記者)
知事に見解を聞かせていただきたいんですが。
(知事)
いや、担当の方から回答させていただきます。
(記者)
変だとは思わないですか。不自然だと。
(知事)
担当の方から回答させていただきます。
(記者)
不自然だとは思ってないですか?
(知事)
担当の方から。
(記者)
知事会見なので知事の見解を教えてください。
(知事)
回答は差し控えてさせていただきます。
(砂防課長)
はい。お答えいたします。
(記者)
結構です。
(砂防課長)
はい。
(記者)
あともう1点ですね、その熱海の土石流の関係に関してなんですが、行政対応の再検証をされたと思いますけれども、この再検証の、その会合は非公開で行われてきたんですが、議事録が県議会から作成を求められてきたのに、終わってから半年以上経ってるんですけれども、作成されていないということになってます。あの、自分は経営管理部の総務課が担当をされてるんで、今まで何度も議事録出してくれということは、お願いを、会うたびにしてきたんですが、一向に作られないということで、浜松市の緑恵台の時も、確か検証委員会やられてると思いますが、その時は報告書出てきて、すぐにあの、出していただいたんですよ。なぜこの熱海の件だけ、これほど遅れているのか、ちょっとそれも不自然な感じがするんですが、知事いかがでしょう。
(知事)
人手の問題とか、内部の問題でという報告を受けましたけれども、これはもう速やかに公表すべきであると私も思いますので、これからスピーディーに議事録作成をさせていただきまして、順次ですね、できたところから公表しまして、年内には全てを公表させていただきたいと考えております。
(記者)
その人手が足りないという理由がちょっとよくわかんないんですが。
(知事)
私が報告受けてる、なかなかその、相当な分量でもあったし、その作業がですね、膨大であったというふうに伺っておりますので、それは人手を増やすとか、新たなやり方を考え、今、AIで議事録をスピーディーに作成する方法もありますから、そういうことについては指示をいたしましたので、もう少しお待ちください。速やかに公表させていただきます。
(記者)
わかりました。お願いします。 |