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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2019年11月6日(水)

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知事記者会見

2019年11月6日(水)


知事発表:ラグビーワールドカップ2019を終えて、富士山世界遺産センター開館2年を迎えて、県庁西館障害者アート空間化及び第21回静岡県障害者芸術祭の開催、ふじのくにCNF総合展示会の開催
幹事社質問:リニア中央新幹線
幹事社質問:豚コレラ、リニア中央新幹線
幹事社質問:リニア中央新幹線
幹事社質問:リニア中央新幹線
幹事社質問(記者質問):リニア中央新幹線、静岡大学と浜松医科大学の再編統合
幹事社質問(記者質問):富士山保全協力金、リニア中央新幹線

知事発表:ラグビーワールドカップ2019を終えて、富士山世界遺産センター開館2年を迎えて、県庁西館障害者アート空間化及び第21回静岡県障害者芸術祭の開催、ふじのくにCNF総合展示会の開催

(知事)

 皆さんこんにちは。こんなのものがありますが、3時のおやつにはちょっと早い。さて、今日のお話でございますけれども、風船唐綿、これですかね。唐の綿、唐っていうのは、隋、唐、宋の唐ですね、唐の時代に綿はありません。元の時代にはたくさんあるんですよ。唐綿って言ってますね。リンドウ、白、青。それからホトトギス、紫。鳥の名前ですね、大きい葉っぱストレイチア、枝はコリヤナギということでございます。

ラグビーワールドカップ2019を終えて

 さて、発表項目は四つございます。まず、ラグビーワールドカップ2019でありますけれども、9月20日から44日間にわたり行われました、ラグビーワールドカップ2019日本大会が、11月2日に、無事また大成功裏に閉幕をいたしました。ラグビーワールドカップは開幕の日本代表戦から、日本対ロシアですね、大変な盛り上がりを見せまして、エコパスタジアムで行われた4試合につきましては、17万6千人もの方に、スタジアムで世界最高峰のプレーを体感していただきました。中でも日本対アイルランド戦、9月28日、16時15分からでありますが、この結果、日本が勝ちまして、「静岡ショック」と言われるほどの名勝負となり、静岡の名を世界中に発信できたことを大変喜ばしく思っております。また、静岡市の駿府城公園と浜松市のソラモ・えんてつホールにおきまして、それぞれ10日間行ったファンゾーンおよびエコパスタジアムでのパブリックビューイングには、計約12万5千人の方々にご来場いただきました。ファンゾーンでは、入場制限をするほどの大変なにぎわいを見せました。

 さらに、本県開催の日本戦を除く3試合におきまして、県内の小中高校生等、延べ2万5千人をスタジアム観戦に招待し、次世代を担う子どもたちに、ラグビーの魅力を学ぶ機会を提供できたことは、本県の目指す有徳の人づくりに大きな意義を持ったと存じます。今回のラグビーワールドカップにおきまして、大会運営を円滑に行い、スタジアムでの観戦や、ファンゾーンを通して、多くの方々に、ラグビーの魅力を伝えてきたことを大変大きな成果であると思います。これは、ひとえにオール静岡で取り組んできた成果であり、ご尽力いただきました、まずは、袋井市市長さんはじめ、袋井市民の皆さま方、そしてボランティアの皆さま方、ならびに関係者の皆さま方、教育関係の皆さま方、本当にありがとうございました。ご来場いただきましたお客様にも、素晴らしいファンとしてのゲームと一体化した、ファンの応援の仕方がすごいっていうことを、アイルランド戦を観戦に来られた、イギリスのマデン大使が感心されてました。イギリスと変わらないとおっしゃってましたね。素晴らしいゲーム、素晴らしいファンだというふうに言われてました。関係者の皆さまに厚く御礼を申し上げます。また、実は静岡県庁も、実は千時間超える人が出たのは、ラグビー関係の者の中から一人出たんですけれども、いわゆる超過勤務ですね。大変だったわけですが、それぞれ体を壊すこともなく無事11月2日を迎えることができまして、よくやってくださったというふうに、県の職員に対しても、私は個人的に御礼を申し上げたく存じます。今後この大会開催の成功を東京2020オリンピックパラリンピック、そして、スポーツを通じた人づくりや交流人口の拡大につなげてまいりたいと思っております。

富士山世界遺産センター開館2年を迎えて

 二つ目の発表項目でありますが、富士山世界遺産センターが、来月の23日に開館から丸2年を迎えるということでございます。来場者数は、これまでに1年10カ月余りでございますが、80万人を超えまして、目標は年間30万人でありましたから、その目標を大きく上回る盛況ぶりであります。遠山館長をはじめ県外、県内の関係者の皆さま方がよくやってくれまして、県外や国外からの多くのお客様が、喜ばれております。センターにおける富士山の調査研究も順調に進んでおります。開館以来、須走口登山道の調査を実施してまいりましたが、このほど調査報告書を刊行いたしました。また、研究成果を生かした展示にも取り組んでおります。来月7日からは、江戸時代の画家谷文晁(たにぶんちょう)の富士山作品展を開催いたします。江戸文化の中の富士山として、前回、企画がございましたけれどもその第2弾でございます。富士山画家として著名な谷文晁の新しいといいますか、新出の作品とありますから、珍しい作品が出るようでございますが、の展示もあるようであります。報道対象の内覧会は、開幕前日の6日、金曜日に開催されます。さらに来館者に喜んでいただけるよう、ミュージアムショップで来館記念となるオリジナル商品、絵はがき、クリアファイル等が販売されてるということです。

 そしてこれですね、食べたことある人。今日お持ちしました。逆さ富士ですね。逆さ富士を模した、逆さ富士は言うまでもなく、世界遺産センターの坂茂先生の設計、これを形にしてるわけですけれども、そのお菓子の名前、もなか、「富士すがた」と。富士山をお腹の中に入れると、元の形になるかな。遠山館長先生が命名されたということです。あの方は甘いものもよくお召し上がりになる。非常に舌の肥えた方でございますから、多分おいしいと思いますね。今、2時ちょっと過ぎでありますから、3時のおやつにどうぞ。ちょっと開けてみましょうか。なかなか品がありますね、さすがに。いくつ入っているのか。箱の色もなかなか。食べ方も書いてあります。だから箱と一緒に買うといいですね、こんな形で入って、四つですね。下にあんこが別個になって、ウエハースが湿らないようになってるわけ。おいしそうであります。また、富士山世界遺産センター、今日副館長来られてるんですか。何か一言ありますか。そうですか。味はいかがでしょうか。センターは機能のさらなる充実を図るために、来年度に向けまして研究収蔵スペースの増築なども予定しております。世界文化遺産富士山の情報を発信、保存、管理、調査・研究の拠点として末永く楽しんでいただく施設として、育ててまいりたいと考えております。

県庁西館障害者アート空間化及び第21回静岡県障害者芸術祭の開催

 三つ目の発表項目でございますが、県庁の西館のフロアで、障害者アート空間化オープニングセレモニー、第21回静岡県障害者芸術祭の開催についてであります。東京2020オリンピック・パラリンピック文化プログラムの一環としまして、障害のある方が制作したアート作品による町中アートの取り組みを展開いたします。この取り組みは、障害のある方が制作なさったアート作品を企業、事業所等に有償で貸し出し、レンタル料の一部を、作者に還元するものでございます。障害のある方の作品発表の機会の創出をし、制作意欲を向上していただいて、ひいては経済的自立につながるようにという希望を持って、この催しをいたします。その最初の取り組みとしまして、有償で借り受けた作品を県が所有する作品とともに、健康福祉部が県庁西館にございますので、その西館の2階と4階に展示いたします。県庁西館を障害者アートの空間にするという取り組みです。シンボルとなる作品は、ねむの木学園からご寄贈をいただきました、手描き友禅21世紀の花火の複製画でございます。これは西館2階のロビーに展示いたします。極めて大きなものでございまして、この作品はねむの木学園の皆さんが熱意を込めて制作し、とても大切になさってこられました、縦3.6メートル。横は何と7メートルでございます。大作、これを元にした作品。その複製画を展示いたします。8日、今週の金曜日、ねむの木学園の宮城まり子先生、また展示作品の制作者をお招きしまして、オープニングセレモニーを開催するということであります。

 もう一つ、第21回静岡県障害者芸術祭でありますが、その次の日、9日の土曜日から清水文化会館マリナートで行う作品展示を皮切りに、静岡県障害者芸術祭として、県内各地でさまざまなイベントを展開いたします。23日の土曜日には菊川文化会館アエルでシンボルイベントを開催しまして、リオパラリンピック閉会式に出演なされました、義足のダンサー、大前光市さんが、ステージに出てくださるということで数多くの演目が見られます。障害のある方、あるいは聴覚障害のある方でも、音楽を視覚と触覚で感じることができる装置、サウンドハグというものがございまして、それを県内で初めて導入いたします。入場は無料です。ぜひ多くの方々にお越しくださればと存じます。

ふじのくにCNF総合展示会の開催

 四つ目の発表項目は、ふじのくにCNF総合展示会の開催についてであります。鉄の5分の1の重さ、鉄の5倍の強さということで、この軽量・強靱で環境に優しく、「ポスト炭素繊維」の新素材と言われる、セルロースナノファイバー、頭文字をとりましてCNFの製品開発に関わる企業団体が一堂に会するふじのくにCNF総合展示会を、今月19日に富士市のふじさんめっせで開催いたします。これは、平成27年から毎年富士市で開催しているもので、今年で都合5回目となります。出展企業数は初年度は9社でございました。しかし、今年度は、国の内外から何と過去最大規模となる66の会社・団体が出展される予定です。出展企業はCNFそのものを製造する企業のほかに、製品開発企業、CNF製造機械を手掛ける企業など、多種多様になりました。ビジネスマッチングの拡大につながる展示会でございます。環境省のセルロース・ヴィークルプロジェクトの成果である自動車部品も展示しまして、CNFの自動車部品への応用の可能性も示します。さらに新しい試みとして、富士市と協同し、CNF研究に取り組む大学の研究成果を展示するアカデミックブースを新設いたしました。東京大学など、全国から9大学が出展いたします。また近年、海洋プラスチックごみが国際的な話題になっていますけれども、CNFの原料であるパルプを活用したストローなど、脱プラスチック製品の展示も併せて行います。CNF研究の第一人者でかつ本県ご出身の、東京大学磯貝先生の基調講演、企業の取り組みのプレゼンテーション、工業技術研究所研究員による技術相談も予定しております。本展示会は、地域企業のCNF関連産業への新しい挑戦を促す場となることを期待してるものであります。これは最初、篠原君が、企業局のときにやって、そして、今、天野経済産業部長が受け継いで、だんだん発展してきたプロジェクトでございます。

 私の方の発表項目は以上であります。これが先ほどの調査報告書ですね。回覧しましょうか。




幹事社質問:リニア中央新幹線

(記者)

 発表項目について質問ありますか。

 じゃあ幹事社質問。質問二つあります。まずリニアです。リニアのトンネル工事をめぐる県とJR東海との協議に、国交省が積極的な関与を決めた、新たな局面を迎えようとしてます。今日も流域4市に、江口審議官が行かれてるという話ですけれども、県として、大井川の水と南アルプスを守るためにどういう姿勢で協議に臨むのか、あらためて教えてください。

 あともう一つが豚コレラです。日曜日に豚コレラのワクチン接種が始まって、豚への感染っていうのは今後数年間は防げるのかなとは思いますが、接種の影響として、風評被害だったり、あとは流通の制限があるので、養豚業界、ある程度の影響があるのかなと思います。その養豚業界をどうやって県として支えていくのか、この二つの質問をお答えください。

(知事)

 はい。どうもありがとうございました。まず、リニアに関わるご質問でありますけれども、今日、本日、たった今この時間に江口技術審議官が静岡に入られて、四つの市を回られてるということに対しまして、心から感謝を申し上げたいと。そもそも、もうかれこれ5年前になりますけれども、当時国交大臣でありました、太田昭宏大臣が次のように言われてます。環境影響評価に対して、「地元の理解と協力を得ることを確実に実施するように」と。これをJR東海に求めるとされてるんですね。やってこられなかったから。江口審議官が来られてるということですから、JR東海さんはこの件について、反省していただきたいというふうに思っております。今日は4市、それから、また近々、袋井、御前崎、菊川、牧之原、それから吉田町、川根本町、回られるということですけれども、一番回ってほしいところは、大井川の畑薙ダムから工事現場27キロでございます。この間、うちの職員がヘリコプターで見たそうですが、赤崩のところをはじめ、あちらこちらで山が崩れてると、ですから通行不能になってるわけですね。ですから、林道が、作業道でありますけれども、これ林道それ自体を管理してるのは静岡市ですけれども、JR東海、それから静岡市は、しっかり江口技術審議官にこの点を見ていただきまして、そして、しかるべく作業員の安全を図っていただかなければならないと。何か県議の一部の方も行かれたそうですが、車では行けないということなので、ヘリコプターで行かれたと。そういう状況になってるんですね。何しろ作業道27キロあります。赤崩のところから水が噴き出しているというのは、これはもうわれわれ知ってますけども、それちょっと上に上がったところでもまた水が噴き出しているということで、畑薙山断層と言われてるところが水を含んでいるということが十分予想されてるわけですが、そういう状態が起こっているということなので、まずこの作業道しっかりと、安全なものに変えるということが先ではないかと思うんですが、JR東海の動きが極めて遅い。これまで全く何もしてこられなかったのですね。ですから、ぜひ技術審議官としてはこの現場を併せて見ていただきたいというふうに思っております。

 それから協議についてでありますけれども、前回10月に藤田事務次官はじめ、水嶋鉄道局長、そしてこの江口さん、そして森室長がお越しになったんですけれども、議論を整理したいということだったわけです。また整理は、もうすでにしてあるわけですね。すなわち、専門部会、二つあります。そこで、JR東海の関係者とオープンで議論をして、それを質問項目にまとめました。それがいわゆる中間意見書で、その中間意見書に対して、中間的な回答、またさらにまた、中間的な回答を各委員の先生と、しっかり何を回答すべきか、打ち合わせて持ち帰られて9月に最終回答も出てるわけですね。この最終回答案と、それから質問項目について、国交省はどういうお考え持ってらっしゃるのか、最も知りたいところです。まず静岡県の専門家の言ってること、それから、JR東海の技術者が言ってること、これを評価していただかないと、そもそも何を調整するのか分からんということがありますね。だからその文書にそれを、口頭でもと思いましたけれども、私は藤田事務次官に文書でもって回答してくださいというふうに申し上げたところです。

 これは地質学者と、それから生態系の学者といろんな方たちが入っておられるので、鉄道局だけでは回答ができないのではないかと思います。当然、水管理・国土保全局だとか、環境省も入らないといけないというふうに思うわけですね。ですから協議の場は、国が関与するといっても、どうも、今のところ鉄道局だけのように見受けます。鉄道局だけでは、仕事の整理ができないのではないかというふうに思っているところであります。それからまた藤田さん、もう立派な事務次官ですね、そして水嶋さんも立派な鉄道局長だと思いますけど、藤田さんも鉄道局長を務められていますけれども、お二人とも、東大法学部の文系上がりなわけですね。ですから、どうしても技術的なことについては、何と言いますか、専門家でないということが、危惧されております。今、科学的エビデンス、技術的な裏付けということで、議論をしておりますのでね。そういうことが分かる人が入らないと、議論の整理もできないのではないかと。従って水管理・国土保全局とか、それから、環境省はやっぱり入らないと、国としての関与にならないというふうに私は思っております。それから、前回藤田さんが来られたときに、鉄道局長の方が、こういうときには理学的な対応と、工学的な対応があると。分かります。理学的対応と科学的な対応ということでしょう。技術的、工学的な技術的な対応だと思いますけれども、これ何か対立するみたいに言われたんですよ。おかしなこと言われるなと。つまり科学に裏付けられない技術というのはありません。科学技術と言われるぐらいで、技術というのは、科学的なしっかりとした法則に基づいてつくられるということでありますね。それから科学っていうのは、技術に裏付けられてない科学は空論です。つまり、それが科学として真理だと言われるのは、実証されないといけない。実験なり実証なりによって、これは間違いないと言われなくちゃいけないんです。だから科学と技術は一体なわけですよ。それをあたかも科学的対応と技術的対応が違うかのごとく、つまり理学的対応と、工学的なアプローチと違うとおっしゃってましたけど、このような中途半端な理解の人では到底こうしたものについて、議論できる、いわば、能力が問われると思いますね。私はこれはそうではなくて、安心と安全という観点で捉えるべきだというふうにその場でも申し上げました。安全というのは、これは科学技術に関わることで、客観的なことです。安心っていうのは主観的なものですから、今安心感がないと、不安でおびえてると。それを払拭(ふっしょく)するには、安全であるということをしっかり示さなきゃいけないと。これは科学技術なわけですね、われわれが科学的エビデンスって言ってるのは、技術的な裏付けも踏まえたことを言ってるわけですが、そうしたことがありますので、鉄道局だけでこれを仕切るのはなかなか難しいというのが印象です。加えて10月31日、9時半から10時15分まで、丸45分間、秘密裏に会議がされたということで、後ぶら下がりがあったようですが、中身がよく分からんですね。それでちょっと情報収集しましたところ、国交省というのは、私は運輸省の方はあまり難波君以外知りませんけども、いわゆる旧建設省、ほとんどみんなジェントルマンです。立派なジェントルマンで、長い、いわば四半世紀に及ぶ付き合いがあります。国土審議会の委員をしておりましたから、長い付き合いがあって、多くの人を知っておりますけれども、基本的にはジェントルマンですね。ところがこの45分間ですね、聞くところによると、うちの2人を罵倒叱責(しっせき)されたというように聞いております。この2人は個人ではありません。大井川流域62万人、ならびに、土地改良区をはじめ、それから学者をはじめ、その代表です。加えて、370万の県民が極めて深い関心を持ってるものなんですね。それを代表して行ったところ、それに対して、罵倒し続けたということを聞きまして、私は仰天しました。その原因っていうのは何かというと、前日に、民間の放送局が事実でないこと言ったと。そういう事実がないことって何かと、よく分かりませんけれども、大体総合しますと、先ほど太田大臣が、かつての大臣が言われたように、地元の理解と協力を得るということなんですけれども、地元の納得をした上で、環境や協定を結ぶなら協定を結ぶと。そこを協定を結ぶには、「地元の理解を得た上で」っていうのを「理解を得つつ」にするかという、文言をめぐっての情報というのが、それが漏れたって言うんですね。これは、45分間痛罵し、罵倒するような内容ですか。驚いてます。ですから、そこに事務次官も同席されていれば、恐らくすぐ叱責(しっせき)されたと存じますけれども、もう赤羽大臣から、こういう無礼な態度、県民370万を代表するものに対する、無礼千万なことをしたということについて、しっかり叱責(しっせき)していただきたいと。こう思っております。

 そういうことでございますので、まずは協議に関しましては、まず、われわれが整理したことにつきまして、鉄道局のみならず、江口さんは技術審議官で鉄道局あがりの方ですから。そちらの方が詳しいと思いますね。だけど環境省や、あるいは水管理・国土保全局の当然知見も必要で、そうした人たちの知見を総合して、あと、それから協議の持ち方ですけれども、藤田事務次官に対して明確に申し上げました。全部オープンにしていただきたいと。秘密にやってほしくないと。今回、10月31日45分間は、秘密会合だったみたいですね。何言ってるか分からないわけじゃないですか。結果的に何か非常に侮辱されたというようなことを聞きまして、そんなこと人が見てる前でできますか。できませんね。しかもこの情報は、国民全体にも関心があることでしょう。国民全体に言ってみれば、インフラに関わることですから、この大動脈は、ですから何一つ隠すべきことないはずです。全て国民に情報をオープンにすると、しかも調整するべき事柄がどういうことなのかということも含めてオープンにすると。それを大所高所から国が、こういうふうに決めましたと言えば、皆が納得いきます。結果だけ知らされてこうするように言われても、できるものではありません。ですから、まずこの枠組みが、差し当たって鉄道局が出るっていうのは、意味があると存じましたけれども、今回の第1回の会合で、これはもう、会議として成り立たない、しかも、聞くところによると、静岡県は信頼できないとも言われたそうですよ。なぜかと、情報管理ができてないから、どういう情報ですか。言ったところ先ほどの情報だって言うんですね。情報っていうのは、これはコップ一つありますけど。これ十あって一つあげれば九つになります。物は分ければ減るんですね、情報は分ければ増えるんですよ。そして、しかも皆欲しいと思ってる情報ですから。皆に分け与えればいいわけです。しかも、極めてささいな事柄について、情報管理うんぬんと大上段に振りかざってですよ、国交省のかつてのエリート、先輩でしょう。うちのこの件について、汗を流している局長に向かって、土下座でもさせるかのごとき、責任を問うなどという、情報は知らないうちに漏れてしまいます。しかも、新聞にしろ、他のメディアにしろ、編集なさいますでしょう。ですから事実と違うことはしょっちゅうあります。そのことにいちいち目くじら立てれば、仕事にならないですよ。大事なことは国民のためになるかどうかということだけであって、そしてまた、各メディアは、編集権を持ってらっしゃるわけですから、私も今まで誤解に、何て言いますか誤解ってよりも、あえてねじ曲げる形での報道というのは、10年間の間に経験してきました。しかし一切文句は言わない。なぜかというと、それぞれの報道の自由というのがありますから。あなたには情報差し上げないとか、君はここに出てきちゃいけないって言ったことは、一度でもありませんし、それはそれぞれの見識でなさっておられるということで、許してきましたけれども、国交省の今回の会議のあり方、会議の行う仕切りをするという国交省の当人が、その器に欠けるというのが私の印象でございまして、まずはしっかりとした回答書を静岡県に文書で、藤田事務次官、この間来られたわけですから、ご本人に申し上げました。彼が目を通し鉄道局長、それから江口審議官、森室長。この2人は、森室長さんと江口さんは、こちらの委員会に参加されておりましたから、現場を知っておられますので、その2人は、しっかり意見を持ってるはずですから、その見解は国の見解ですから、しっかり知りたいと。われわれは知る権利があると。今回も、英語の試験に関わって、委員会の議事録がないという、あっと驚くというか、もう仰天するようなことを、平気で言うことが行われてるでしょう。今回は英語の試験も、試験を受ける生徒さんや、あるいは学校の先生や大学にも大きな影響を与えましたけれども、今回このリニアに関しては、大きなお金が投じられております。従って、多くの人々のいわば生活や産業に、場合によって命に関わることでございますものですから、全部オープンにしてやるべきだと、あえて強く申し上げたい。

 特に今回のああいう不祥事、県の職員を侮辱するなどというのは、絶対に私は許さない。そういう思いを強くしているところであります。




幹事社質問:豚コレラ、リニア中央新幹線

(知事)

 

豚コレラ

 二つ目、豚コレラは、ともかくこれをまん延させることがあってはならないということで、対策本部会議もやりまして、今はあちらこちらで、野生イノシシの死体が確認され、それの陽性、陰性を今、検査しているところでございますけれども。一方、具体的なことについては、今日は細谷さんが来ているので、ちょっと具体的なところでどうされてるのか、この風評被害を防ぐための方法、基本的にワクチンを打っても、人体に影響ないということで、問題ないんですけれども、風評があるかもしれないということで、これに対してどう対処しているのか、細谷君の方からお願いします。

(細谷農業局長)

 農業局長の細谷です。よろしくお願いします。はじめに風評被害対策でございますが、豚コレラは実は昭和44年から平成18年までの37年間にわたって、ほとんどの豚で、発生を抑制するためにワクチンを打ってきたという、こういう歴史的な事実がございます。本県では、10月の18日に初めて野生イノシシに確認されて以来、今知事から申し上げましたように、11月の3日からワクチン接種を始めたところでございます。このワクチンは、国の認証を受けたものでございまして、豚に、ウイルスに対する免疫力をつけるためのものでございますので、この豚肉を食べても、人の健康に影響はないというふうに言われています。この点を、県民の皆さまによく周知をして、風評被害につながらないようにつなげていきたいというふうに思っています。さらに、ご質問がありましたように、ワクチンを接種することによって、出荷を、移動ならびに流通を制限される種豚農家、あるいは、実験動物として育成している、そういう施設。ここが県内には種豚農家等が4戸、実験動物施設が1戸でございます。こうした制限を受けるような施設につきましては、まずは国に、ワクチン接種の除外ができるかどうか。つまり、高度な衛生管理をしているところについては、除外できるというふうに指針でうたわれておりますので、こちらに該当するかどうかを国と協議をしているところでございます。

 さらに子豚の出荷につきましては、現在、ワクチンを接種しているエリアの各県の生産者がそれぞれ協力し合って、子豚の流通を域内でできるかどうか。そういったことも検討していただいてるところでございます。先ほど申し上げましたように、本県の種豚ならびにこの精液っていうのは、全国に出荷されておりまして、非常に優れた遺伝資源でございます。豚コレラの関係で、こうした優れた遺伝資源が本県から失われないように、こうした農家の経営を守っていきたいというふうに考えています。以上でございます。

(記者)

 先日の会議のときにも、今の種豚農家などに対して、国にお願いするのとは別に県としても何かやりたいみたいな話をされていて、そのときは何やるか固まってないというような感じだったんですけど、その後何か具体的に浮かびましたでしょうか。

(農業局長)

 まだ、具体的にはなっておりません。それはなぜかというと、どういう被害がどういう現象が起こってくるかが把握できてない。つまり、出荷の制限が、今は群馬県まで。それが、茨城とか千葉とかっていうふうになっていくと、また出荷制限のエリアが変わってきますので、農家の経営に対して、どういう影響があるかを見極めた上で、どういう対策が必要かを検討していきたいというふうに考えています。

リニア中央新幹線

(記者)

 先ほどのリニアのことで、10月31日の難波副知事が国交省に行かれたときの話なんですけれども、具体的にその罵倒というのはどういう文言であったかと聞いてらっしゃるんでしょうか。

(知事)

 取材してください。

(記者)

 分かりました。

(知事)

 ぜひ取材してください。

(記者)

 先ほど全部オープンにしますというようなことを、趣旨をおっしゃってたのは、県として議事録をオープンにするという趣旨のことでいらっしゃいますか。

(知事)

 議事録をとるのは当然ですね。

(記者)

 県としてそれを公開されるという意味ですか。

(知事)

 当然です。

(記者)

 いつごろのご予定でしょう。

(知事)

 いや、今回のことについては最初から申し合わせで、後でぶら下がりをするということだったようです。しかしながら、今回の10月31日の45分間が、中身がおぼろげながら伝わってまいりまして、こういうふうな議論がされるということであれば、これは看過しがたいということですので、ですから次の会から、もしやる場合には、全部議事録をとりオープンするというのが、もう絶対不可欠の条件だというふうに思います。

(記者)

 次からそうしてくださいという要望を国交省に対してされるという。

(知事)

 いや、もともとしました。10月に藤田事務次官が来られたときに、全部オープンにしてくださいと。われわれの方も専門部会の会議あるいはJR東海さん来られたときに、個別にやりたいって言われたことも、それも全部オープンで。なぜかというとこれは国民の関心事で、なかんずく県民の関心事だからですね、情報は皆、意思決定権は彼らにはありません、市民にはない。意思決定権は県や、JR東海さんや、国にございますので、それ決定権を持ってるけれども、どういう情報に基づいて、どういう決定したかが誰もが分かるように私はしてるわけです。しかも今回、住民の理解を得つつというのと、得た上でというのは、これは仮にそれが流れていたとしてもですよ。それが本当だったとしても、どこが問題ですか。それを全体、国が調整するということで国が関与されるということも、何も国がというかその担当者が、角を出して怒り狂うような話ではないと思いますね。




幹事社質問:リニア中央新幹線

(記者)

 先ほどおっしゃった、国交省としての見解を県によこしてほしいというお話なんですけども、それは次の3者協議を開く上での条件ということなんですか。

(知事)

 そうですね。それはもう藤田さんがいらしたときに、事務次官がいらしたときに申し上げました。まず整理をしたいというなら整理されて、整理されたことについての国の見解と。ただし国の見解は鉄道局に関与するものだけでなくて、水管理・国土保全局も抱えてます。大井川自体ですから、一級河川ですから。それからもちろんエコパークですからね、環境省も関わってくるでしょう。文化庁も関わるんでしょうかね。ですから国という場合には、1国交省の1部局を指してるんではなくて、文字どおり関係部局全てであります。

(記者)

 そうしますと、国交省としてというより、国としての見解を持ってきてくださいという。

(知事)

 国交省と環境省ではないかと思います。

(記者)

 先ほど文化庁という話がありました。

(知事)

 文化庁はエコパークの決定に関わってるでしょうか。関わってるなら、ぜひ。じゃないと取り消される可能性がありますからね。

(記者)

 それはいつまでにとかっていう話はあるんでしょうか。

(知事)

 今度会議を開く前にいただいて、それなりに公表いたしますから。これは国の見解ですと。こういうベースの下にこれから調整が行われますというふうにしたいと思っております。

(記者)

 それが来たら次の協議を行いましょうと。

(知事)

 行える条件ですね。

(記者)

 それまでは次の協議は同意しないという。

(知事)

 しかも今のメンバーではちょっと難しいということですね。

(記者)

 どういうふうにメンバーを変えてほしいというご希望は。

(知事)

 環境省も入るべきでしょう、水管理・国土保全局も入るべきだと思います。

(記者)

 先ほどおっしゃってる、仕切りをする当人にその器に欠けるというお言葉ありましたけれども、その当人というのはどなたのことを指してらっしゃる。

(知事)

 鉄道局長です。

(記者)

 鉄道局、水嶋さん。

(知事)

 取材してください。

(記者)

 鉄道局長ですね。

(知事)

 出てきたのは、あのときは、私は織部君と難波君と、それから向こうは2人いらっしゃったと聞いてますが。この2人です。先ほどのJR東海の宇野副社長。

(記者)

 そうすると江口審議官も。

(知事)

 知りません。そこはぜひ取材して聞いてください。

(記者)

 知事の受け止めを聞いてるんです。

(知事)

 私の見るところ、江口さん見にきておられますからね、現場を。だから本当にコミットされてますよ。そういう方が無礼なこと言いますかね。

(記者)

 2人のうちどっちかということですか。

(知事)

 ともかく江口さんは専門部会も参加されました。ただ、どういう目的でというものが、大井川の実態を知ってもらわなきゃいかんので、今、こういう台風19号で文字どおり鉄道局の事業が、なされる事業者が、道路通れないわけでしょ。それをどういうふうに受け止められるかっていうことだとすれば、関係市町、8市2町をお回りになるのも重要ですけれども、これ本来JR東海がやることですよね。指導するということであれば、静岡市とそれからJR東海が、もう放ってあるわけではないですか。入って、こういう状態だ、どうするつもりだというふうに言うのが審議官の役割ではないかと私は期待しております。

(記者)

 そうしますと、整理させていただくと、次の協議を行うに当たる条件として、国としての見解を県に示してほしいということと、鉄道局長か江口審議官か、その器に欠けるという人を協議の場から外してほしいということですか、それとも別の人を入れてほしいということですか。

(知事)

 いや、まあ人間は過ちを改めるにしかずです。怒る理由があったんだと思いますね。何も無目的に怒られるわけじゃないと思います。しかしですね、私の敬愛する2人の職員を批判をしたというか非難をして、実態としての会議の体をなしてなかったということだけははっきりしてるようです。それは誰が一体、この件について報告を受けるべきでしょうか。その上にいる人です。事務次官でなければ大臣でしょう。あるいは担当副大臣だと思いますね。

(記者)

 先ほどの、仕切りをする当人がその器に欠けるというような話というのは別に、次の協議に対する条件とかそういうものではないということですか。

(知事)

 事実を申し上げました。ああいう状態で秘密会議でやる、そして仕切るというには、やはり器に欠けるということで反省すれば直るかもしれませんね。

(記者)

 では反省すれば。

(知事)

 当然でしょう。反省して直せばそれでよろしいんじゃないですか。

(記者)

 そうすると、例えば謝罪がないとちょっと次に進めないなみたいな形ではないということではないと。

(知事)

 私は、国の関与というのは本格的にやってもらいたいと思ってますので、しかるべく器の人がやらなくちゃいけないかと。もう小さなことで、目くじら立てるようでは仕切るなんてできるようなものじゃないと思います。しかも信頼をなくしたとまでおっしゃったそうですから、そんなこと言ってどうして仕切られますか。

(記者)

 そうしますと若干、人を外してほしいのではなくて、河川とか環境省入れてほしいという意見があるわけですね。

(知事)

 先ほど申したとおりです。

(記者)

 分かりました。ありがとうございます。




幹事社質問:リニア中央新幹線

(記者)

 今日、国の担当者が島田市など訪れていますけれども、見守っているっていう立場の国が今日具体的な行動を起こしていますが、その受け止めをお答えください。

(知事)

 はい、大変感謝してます。これは先ほど冒頭で申し上げたとおりでありますが、2014年7月、太田明宏国交大臣が、環境影響評価に対し地元の理解と協力を得ることの確実な実施をJR東海に求めるというふうに言われたわけですね。求められたJR東海が地元の理解と協力を得てこなかったから、今、江口審議官が回られているということで、JR東海は反省するべきであるというふうに思いますし、そして江口さんには大変ありがたいことだというふうに感謝をしております。

(記者)

 ありがとうございます。

(記者)

 国と県とJR、3者が今後一緒になって進めていくと思うんですけれども、国に一番求めていることお聞かせください。

(知事)

 私はこのリニア新幹線が国家事業でありますのでね、何とか初期の目的がなるべく早く達成するのがいいと思っております。ただ藤田事務次官あるいは水嶋鉄道局長は、2027年ということをこの間私どもにお目にかかったときに言われてました。これは中間目標じゃないですか。最終的に大阪まで結ばれなければ、このリニア新幹線っていうのは初期の効果を上げられないわけですね。これは、交通政策審議会中央新幹線小委員会というものが答申を出してるわけです。2011年5月12日であります。その付帯意見にこう述べられています。中央新幹線の整備は東京大阪間を直結することで、はじめてその機能を十分に発揮し、効果を得ることのできる事業であると。明瞭にうたわれているわけですね。国の政策審議会の答申にうたわれてるわけです。こういう立場であるべきだと思いますね。ですから、いちJR東海と地元の関係で、条件が地元の理解を得ることを条件にするとか、得つつとかね。そうしたことで、どちらかっていうとこういう大きなリニアという問題について、その情報というのは誰が知ってても、特段、国に対して不利益をこうむることでもありません。ですから、こうしたリニア全体について、この今、南アルプスの保全とリニアの開通と両立させるのにどうしたらいいかという、そうしたことを大所高所から考えるのが国の役割であるというふうに思ってます。

 さらに、言葉を継ぎますと、もともとこれ2045年に大阪まで延伸するってことだったわけでしょ。今いつになってるんでしょうか。ご存知ない。8年前倒しされました。2037年です。どうしてでしょう。国がJR東海に3兆円の財政投融資をしたからです。早まったわけですね。だから国の方も、大阪と東京都との間を遅くとも2037年にはできるようにという目標があるわけです。それが最終目標でしょ。しかもこの間、記者さんが出られていたNHKのナビゲーションで、アナウンサーが言ってたわけですけれども、それは私、確かそう聞いたと思ったんですが、三重県の鈴木知事さんが、20年ごとに行われる伊勢神宮式年遷宮が行われる2033年に間に合わせてほしいと言われてるわけですよ。鈴木知事さんといえば安部さんと「つうかあ」の関係でしょう。こういう2033年ということを明確に言われて、伊勢志摩にサミットを持ってこられたのは鈴木知事さんと安部さんとの特殊な関係ですね。それができたというふうに思ってるわけですね。2033年って言ってるわけです。私はこの間、饗宴の儀というのがございまして、そこで鈴木知事とそれから奈良県の荒井知事をつかまえまして聞きました。まだルートも決まってないようですけれども、鈴木知事さんあなたはどこに駅を造りたいんですかと。90パーセント亀山にほぼ決まったとおっしゃってました。それから奈良県の荒井知事さんに聞きましたところ、自分は奈良市を考えていると。そしてそれを葛西さんに伝えたと。同じ饗宴の儀にいらしたそうです。私も会いたいと思ったんですけど、姿が見えなくて会えなかったんですが、大勢の人がいましたので。ですから亀山と奈良を通るということで、それぞれの県のトップが言ってるわけですね。ルートはほぼそれを結ぶっていうことになりますから、決まってるでしょう。それを2033年までにやるということであれば、仮に3兆円では8年間前倒しができたと、あと3兆円出したらどうなります。単純計算では2037年が2029年になるじゃありませんか。2029年までに大阪とその東京が結ばれるということもできるわけです。そういうような段取りを考えるというのも、大所高所から立つという国の立場でしょうと思いますね。国というのは、国民全体のこと考えなくちゃいけませんから、JR東海が地元の理解を得つつとかいうふうな形で、いわばごまかすような文章を、本来地元の理解と協力を得ることをJR東海に求められる、そういう太田大臣の意向を無視して言ってるわけですね。ですから、そういう意味ではそこのところにこだわってるようでは国の関与を、もっと本格的にしてもらわなければならないと。何しろ3兆円も税金が投入されてるんですから。

(記者)

 新たな国の枠組みのことについてお伺いしたいんですけども。参加メンバーだとか、協議のあり方なんですけども。先ほど公開の場でとおっしゃいましたけども、まず場所を東京でやるのか静岡でやるのかそのご希望と、あとこれまで全量戻しという表明からほぼ1年、膝詰めで少なくとも15回やってますし、時間も数えたら50時間以上、専門家の方を入れてやってきました。それも踏まえて、先ほど環境省そして水管理・国土保全局の方もというような方も入ってという話ありましたけども、新しい枠組みの協議は、どんな専門家、そしてこれまでの静岡県でやり続けてきた協議等をどういう位置付け、例えば上にあるのか下にあるのかよく分かりませんけども、どんなイメージを描いていらっしゃるのか教えてください。

(知事)

 場所についてはね、それぞれのご都合もあると思いますけれども。少なくとも鉄道局が全部仕切れる話ではないということははっきりしてます。それはJR東海と静岡県がそれこそ50時間以上かけて、お互いに実際それ以外に調査をしてますから、多くの時間をかけてやってきた。これは無視することはできないでしょ。ですから、これについて意見を持つこともできる国の機関となれば鉄道局のみならず、水管理・国土保全局ならびに環境省が入るというふうに思います。鉄道局の場合にはトンネルから出る水をどうするかっていうことだけですけど、この水は水道だけの問題ではなくて、水質の問題がありますね。それからその土砂を置く場所がありますが、今回のような土砂崩れが、大井川の作業場のところで起こってるということであれば、水管理・国土保全局として当然、これは責任問題ですから入らねばならないでしょう。そのことについて、水量、水質、土砂置き場、こうしたことまで監視体制などについて、中間意見書は問うてるわけですね。これは鉄道局だけでは答えることができないというのは、誰の目にも明らかだと思います。

(記者)

 これまで自然の生態の専門家だったり地質の専門家だったり、静岡で築き上げた議論というのがあるが、ずっと積み重ねがあると思うんですけども、それについてはその次の新たな協議の場でどういうふうに反映さしていくかというのがあるか。

(知事)

 今、あなたの言われるとおり、生かされなくちゃならないと。ですからそれについてのご見解を、差し当たってのご見解ですね、これから調査を続けかつ議論を深めていくと、についても、差し当たってこの1年近くやってきたことについて、それぞれ担当の国のトップはどう考えてらっしゃるんですかということを、国民の前に明らかにしなければならないと。これだけ多くの、何しろ天下のNHKがゴールデンアワーにやって、記者さんは立派なこと言われてました。言うべきこと言っておられた。かつその日の翌日、もう、再放送されたでしょ。それが多くの運動、運動といいますか、リアクションを今、生んでいます。

(記者)

 としますと、その文章での回答というところにそれを盛り込んでほしいという、そういう理解でよろしいでしょうか。

(知事)

 やっぱり書いていただかないと共有できませんからね。無視されるっていうことは、もう、これは県費を使って調査していただいたわけでありますので、国交省としてはそんなことなさるはずがないと思ってるんですけど、一応申し上げて、確答を得られてなかったので、今回ああいう秘密会議が、無内容のね、一方をへりくださせるためのためだけのというふうにもとられかねない内容だった以上、もう二度とこういうことがあってはならないと思っております。




幹事社質問(記者質問):リニア中央新幹線、静岡大学と浜松医科大学の再編統合

リニア中央新幹線

(幹事社)

 他にございますか。

(記者)

 今日、国交省の幹部が先ほどもちょっと出たんですけれども、流域の市町を回ったということで、こういう意見を聞く場が得られたと思うんですけれども、これを今後どう生かしてほしいと期待してますか。

(知事)

 実はもちろん、今回も回られたのは島田市、掛川市、藤枝市、焼津市ですね。市長さんが全部、焼津市民のあるいは藤枝市民の、掛川市民の声を全部代表するってことは、実際は企業であるとかあるいは農業やってらっしゃる方とか、市民もいるんですね。本当はそこに入るべきは、JR東海さんなんですよ。これは繰り返し申し上げておきたい。だけど、差し当たって国として、例えば私が江口さんの立場だと、差し当たって市長さんに会いに行きますよね。それなさっておられるということで、JR東海に対するこれは鉄ついではないかとすら思います。ただ、太田元大臣が言われたことをJR東海に代わって、今江口さんが鉄道局として責任を果たされていると、成り代わってとJR東海に。それからJR東海の手先でもありますまい。

(記者)

 ありがとうございます。

(記者)

 今、地元に入って流域の声を聞くべきはJR東海だとおっしゃったんですけど、それはJR東海が利水者に個別に声を聞いていいということなんですか。

(知事)

 いろんなやり方があるんじゃないでしょうか。今や多くの人々が、62万人が、全員といっていいのではないかと思います。でもその人たちにどう説明するかというところまで追い込まれているわけです、JR東海は。どういうふうに説明するのかと。何で江口さんに全部任せてしまっているのかというふうに思いませんか。

(記者)

 JRも同じようなことをすべきだとおっしゃる。

(知事)

 JRはすべきであるということを2014年7月に太田大臣が言われたわけです。

(記者)

 そうですね。大臣意見ですね。

(知事)

 それが守られてなかったということでないでしょうか。これまで。

(記者)

 分かりました。

(幹事社)

 ほか、いらっしゃいますか。じゃあリニア以外、質問ある方。

静岡大学と浜松医科大学の再編統合

(記者)

 静岡大学と浜松医科大学の再編統合について知事のご意見を伺います。今、静岡大学の有志の先生方が白紙からの議論を求めて署名活動しています。要求が認められなければ、石井学長のリコールも視野に入れているとのことで、知事は大学の自治の観点で中立の立場ということは承知してるんですが、大きな国立大学で内部で問題があるということは、県外の若者に対する静岡のイメージも悪くするのではないかと考えます。知事はこの問題をどう考えているか教えてください。

(知事)

 私は、大学の自治は侵さないというのが基本的スタンスで。ですから大学にお任せするということです。これにつきます。干渉しません。

(記者)

 ありがとうございます。




幹事社質問(記者質問):富士山保全協力金、リニア中央新幹線

富士山保全協力金

(記者)

 富士山の関係なんですけれども、山梨県の長崎知事が先月、富士山の協力金に関して、全員が支払うべきだというふうに義務化について言及されました。知事は協力金のあり方についてどう考えでしょうかというのと、また協力金は安全対策とかに使われてると思うんですが、今年は落石の事故死だとか、あと閉山期間中の滑落死とかあって、これらのような事故を防ぐために今後県として何か対策ができるものだったら、もし何かお考えだったら教えてください。

(知事)

 そうですね、この協力金についてはどのぐらい議論してきたでしょうかね。昨日今日の話じゃないんですね。で、今の形になってるわけです。ただ、最近その受益者負担というコンセプトが出てきました。払う人と払わない人がいて、不公平だということから、やはり富士山に登って心が洗われて大きな経験をしたという、そういう受益を持ってる人が同じように負担すべきじゃないかという意見が出てくるわけですね。そのあたりは議論に値するかなと思っております。そしてこの協力金は登山道の整備、その他、安全確保のためにやってるわけですね。そしてまた、これはユネスコ世界遺産委員会に約束したことでもありますので、それ一つ一つやっているということですね。例えば登山道は5合目以上だけではなくて、一番下からのいわゆる彼らの言う巡礼道ですね、これをしっかりと整えるということもあります。それからもちろん落石なんかのときに山梨県、あるいは国と協力して、事故が再び起きないようにしなくちゃいけないということもありますので、さまざまにお金の使い道はあるわけですけれども、差し当たってそういうことのために使ってると。それと同時に御嶽山が噴火した後は、やはり富士山の噴火も想定内ですから、防災の観点からも山小屋が備えるべきいくつかのことがありますけども、そうしたことについての費用にも充てられるということでございまして、この件については山梨県と静岡県それぞれに委員会があり、また合同委員会があって、そこで十分に議論していただいてるんですね。私もその議論を尊重するという立場であります。差し当たって、これまでの協力金に関しては払いにくいっていう人もいるので、なるべく払いやすいようにする工夫とかをするということと、不公平感がだんだん募ってきているというところから受益者負担の考え方出てきているので、こうしたものがどういうふうに収斂(しゅうれん)していくのかというのを、その委員会の議論に待ちたいというのが私のスタンスです。

リニア中央新幹線

(記者)

 すみません、ちょっとリニアで。さっき地元の理解の話、多分3者協議をめぐるその合意文書の文面で、いろいろと報道があったと思うんですけど、知事としてその要は文面、そのJRが提案の地元の理解を得つつという表現を見たときどんな思いだったか。

(知事)

 ああ、やっぱりJRだなと思いましたね。これまで通りの体質が現れてる表現だと思いました。

(記者)

 ありがとうございます。以上です。




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