令和3年度以前知事記者会見

2021年1月4日(月)


知事発表:今年の抱負
知事発表 新型コロナウイルス感染症対策
幹事社質問:新型コロナウイルス感染症対策
記者質問:新型コロナウイルス感染症対策
記者質問:リニア中央新幹線、新型コロナウイルス感染症対策
記者質問:学術会議について、新型コロナウイルス感染症対策
記者質問:新型コロナウイルス感染症対策

知事発表:今年の抱負

(知事)

ふじっぴーとともに、新年のご挨拶申し上げます。令和3年、新年明けましておめでとうございます。ちょっとふじっぴーは声を出すことができませんが、一言言いたいとのことですので、大塚あゆ美さんがご解説をよろしくお願いします。

(ふじっぴー:大塚主事)

あけましておめでとう。ふじっぴーインスタグラム始めたよ。今年も皆さんフォローしてください。よろしくお願いします。ということです。皆さんお願いいたします。

(知事)

はい。ふじっぴー、ここに羽子板がありますね。はい。今年は丑年で、はい。後ろにも、これ、めでたい、金目鯛かな。もうちょっとぐるっと右のほうに行ってください。鶴、日の出、富士山。打ち出の小槌。ふじっぴー、どうもありがとうございました。今日はマスクしていただいて恐縮です。ありがとうございました。どうぞおかけください。ちょっと、ふじっぴーと一緒に来まして緊張しておりました。

改めましてあけましておめでとうございます。皆様におかれましては、おそらく初めて、極めて厳しい年末を迎えられ、また厳しい元旦をお迎えになったことと存じます。まさに静岡県は、臨戦体制であります。私たちは、危機に直面しております。一つは言うまでもなく、静岡県のみならず、日本、また全世界を襲っている新型コロナウイルスの感染拡大を止めることができないという、この危機でございます。もう一つは静岡県に特有でございますけれども、このリニアに関わる危機がございます。コロナは人の命に関わる大変重要な重大な危機でございます。もう一つ、リニアに関しましては、これは人の命、生活、産業、経済、そしてまた、多くの生物の命、これをいかに守るかと。これが危機に今、南アルプスのトンネル工事によって、面しているという危機でございます。そうした危機に、いかに対処し、いかにこの危機を乗り越えるかということでございますけれども、新型コロナウイルスに関連いたしましては、昨日段階で静岡県の感染者は2,700人余りであります。日本全体では24、5万という状況になっておりまして、そして、東京だけで6万人以上。首都圏で2人に1人という状況でございます。お隣の愛知県でも1万7,000人の感染者を超えております。しかし、静岡2,700人という数字は決して小さな数字ではありませんけれども、両隣の感染者数と比べますと、いかにこの数字が言ってみれば比較的小さいかということでございます。いつぞやの記者会見におきまして、1月2日には、私どもが用意しております病床450床、これが埋まる可能性があるという試算を発表いたしました。しかしながら、現在、我々の持ってる病床は417床でございますけれども、今ベッドにいらっしゃる患者さんは170名余りでございます。従って、東中西、地域によって差はございますけれども、基本的に、病床はかつて我々が危惧したほどには逼迫していないという状況になっております。これはひとえに静岡県民の皆様方が、それぞれ危機管理の基礎でございます、自助、共助、公助、この中で、自助に関わる感染症対策の行動様式を守ってくださったことによるということでございます。これからも隣の首都圏におきましては、今日の菅首相の緊急事態宣言の検討に入るという、また、1都3県の首長さんからの緊急事態宣言の要請という状況に比べますと、私ども(直近1週間)10万人当たりの感染者数というのは、6人でございまして、東京などは40人以上、また他のところ20人、30人以上ということになっているところと比べますと、いかに見事に危機管理が貫徹されているかということでございます。まだ予断を許さない段階でございまして、ウイルスに関わるワクチン、治療薬と、これが行き渡るまでは、どうしてもこの不安は解消することができません。これまで同様に、ふじっぴーが今マスクしておりますように、じっとしておりますように、静かにこのように過ごすということが、自分のためになり、また人のためになるということでございます。そうした中、静岡県は今年、オリンピック、日本の2020年のオリンピック、延期されました。そのうちの自転車競技が開かれまして、これは開催されるものという前提のもとでこれまで準備を進めてまいりましたが、これをきっかけに、大いにこのスポーツを振興させようということで、2年前のラグビーワールドカップにおけるシズオカショックのこの成功、これがレガシーとして今ラグビー文化が静岡県に根付きつつありますけれども、これをさらにこの次には自転車文化というものに広げまして、さらにまたスポーツ一般広くに広げていきまして、スポーツ王国、これをですね目指していきたいということでございます。そしてこのスポーツというものは、体を酷使するという面があります。健康にいいわけですけれども、しかし、世界トップ、あるいは日本トップ、県トップ、これを目指すとすると、ものすごい訓練に耐えなければならないということで怪我も絶えません。また様々な健康管理というものが不可欠になります。言い換えますと、スポーツというのは、医療と結びついております。医療となりますと、日本全体が今医療産業に関わる国内経済の中で、これは対外的には毎年3兆円もの赤字を計上しているという状況でございまして、これを何とか国産化し、輸出産業に育てていく絶好の契機であるということでもございまして、その中で静岡県は医薬品、医療器具、年間1兆円、これを10年間続けてまいりまして、日本一を記録しております。従いまして、日本の医療産業、これを振興させる、その牽引役となりまして、スポーツ医療も念頭に置きながら、医療産業をこれを主導部門、リーディング産業として育成していきたいというふうに思っているところであります。一方、現在、仮に緊急事態宣言などが現実のものになるといたしますと、ますます様々な業種にこれが影響を及ぼします。そこでここは、いろいろな形でお互いに助け合うと。これまさに自助、共助の共助に当たるところでありますけれども、すでに静岡県民の皆様方は「バイ・シズオカ」ということを通しまして、静岡県の生産者、あるいは農産物、海産物に関わる人々を励ましてこられました。そのことが同時にまた静岡県産の良さを自ら知るということにもなりました。まさに人を助ける利他の行為が自利の行為になり、それが今や山梨県とも共有する「バイ・ふじのくに」にもなりまして、そしてこの1月14日に予定されております四県サミット、新潟県、長野県、山梨県、静岡県の4県の知事が寄ります、この四県サミットにおきましては、これを「バイ・山の洲」に広げようということで、ほぼそうした事で同意する準備が整いつつあります。これは新しい経済行動、利他行為と自利の行為が一体になる、新しい経済圏。しかもこれは、それぞれが自分で決めて自分で買うわけでございますから、その意味で人間の自由というものをベースにした経済行為、しかもそれが人助けになるということで、そういうこの個人消費というものは経済全体の中で5割から6割を占めておりますから、こうした新しい経済圏を開いていくと。そしてまた、GoToトラベルで本当に行きたいと思ってらっしゃる地域がまさにこの中央四県でございます。中央四県におきましては、こうした方たちがコロナ収束後に移住してこられるように、またあるいは2地域に居住できるように、そうした取組も合わせて進めることによりまして、我々はウェブ、リモートあるいはオンラインというふうな形で言われているこのデジタル化社会の牽引役をも務めてまいりたいというふうに思っております。国はその意味で今、東京を中心にしてまいりました、国の形、明治以来のこの国の形が大きく国土分散型に変わる、いわばポスト東京時代が開かれる、まさに前夜にあるという、そういう元旦になったということでございまして、これをいわば積極的に進めていこうということで、私ども、この仕事をしながら生活をすると、いわばワークアンドライフバランスと言っておりましたけれども、このライフの中にワーキングプレイスがあると。子どもたちもそこにいる、おじいちゃんおばあちゃんもそこにいらっしゃると、愛する妻、夫がそこにいると。そうした中で一緒に、お父さんお母さんの背中を見ながら子どもたちが生活をしながら、親のその仕事を学ぶと、背中を見ながら学ぶということもできる時代が、眼前に迫っているというふうに思っております。そうした新しいライフスタイルというものを静岡県から山梨県、あるいは長野県、新潟県とも、協力をしながら提供すると、新しいライフスタイルを地方から発信していくと。これを4県共同して提案をしていくことによって、東京中心のいわばコンクリートの中で、2DK系列のマンションの中で過ごすということだけも、いわば、ライフスタイルからそれ以外のライフスタイルをご提案申し上げることによってですね、そうしたライフスタイルが実現している地域として、静岡県はその最先端に立ちたいというふうに思っているところでございます。そうした中ではございますけれども、目下の危機をどのように克服するかということにつきまして、改めて4点には分けて申し上げたく存じます。




知事発表 新型コロナウイルス感染症対策

まず、医療関係者、医療機関への支援についてでありますが、本県の新型コロナウイルス感染者数は昨日までで2,794名となりました。年末年始の期間中も病床占有率は40%前後で推移しておりまして、依然として高い水準が継続はしています。こうした状況下におきまして、心身に負担がかかる中、強い使命感を持って日々業務に全力で取り組み、本県の医療を支えていただいている医療従事者の皆様には、感謝の言葉もありません。これまで新型コロナウイルス感染症に関わる業務に従事した医療従事者等に対し、お1人当たり5万円から20万円の慰労金を給付しております。12月までの給付額は、想定する医療機関の約8割にあたる、9万5,000人に対し、合計92億円余りとなりました。また医療機関に対しましては、公立、民間の区別なく、感染防止対策を行う医療機関に、病床数等に応じた支援金を給付しております。12月までの給付額は約2,700施設に対しまして、合計28億円余りとなりました。今後も関係団体と連携しながら、支援を必要とするすべての医療従事者や医療機関に慰労金あるいは支援金が行き渡るように、制度の周知に努めてまいります。さらに、特に重症患者への対応には多くの人員が必要となります。そのことから、人工呼吸器等の集中治療が必要な患者の受け入れを行った医療機関に対しましては、受け入れ患者お1人当たり、1日10万円を基本に支援を行う制度を新たに設けまして、昨年12月下旬から運用を始めたところであります。加えて国におかれましては、第三次補正予算により感染予防に配慮が求められる未就学児への外来診療等について、診療報酬の加算を行うなど、医療機関等へのさらなる支援策を打ち出されました。多くの医療機関におきましては、受診控え等により厳しい経営状況にありますので、本県におきましても、全国知事会を通じて、経営安定化のための財政支援に対する国交付金の拡充等について、国に要望しているところであります。医療は新型コロナウイルス感染症対策の最後の砦です。今後も県として全力で支援を行いますので、県民の皆さんにおかれましては、ご自身が、コロナウイルスに感染しない、身近な人を感染させないことが最大の医療関係者に対する支援になります。ぜひ、今一度、コロナウイルス感染症の拡大防止にご協力をお願い申し上げるものであります。

二つ目といたしまして、経済・雇用対策についてであります。具体的にはGoToトラベル事業の一斉停止により影響をお受けになっている事業者への支援でありますが、新型コロナウイルスの感染再拡大に伴い、12月28日から1月11日まで、GoToキャンペーンの一時停止等により、飲食、宿泊サービス業や関連産業で厳しい状況が続いています。こうした状況から、昨年末には県の市長会、町村会から経済的影響を受けた事業者に対する支援の充実強化について、緊急要望をお受けいたしました。県では、新型コロナ緊急対策として、雇用維持対策とともに資金繰り支援に全力を挙げて取り組んでいます。12月16日には、実質無利子無担保での融資制度について国と歩調を合わせて、本年3月までの制度の延長を行います。それとともにGoToキャンペーンの一時停止や売上高の変動等の影響に対応するため、融資要件の緩和を行います。こうしたことを、スピード感を持って対応しているところであります。また、こうした金融支援強化に加えまして、去る12月20日には、全国知事会におきまして、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急提言を取りまとめ、飯泉全国知事会会長さん、徳島県の知事さんですが、西村経済再生担当大臣などに直接、我々の提言書を提出してくださいました。この緊急提言におきましては、GoToトラベル事業の一斉停止により、宿泊施設、観光業者だけでなく、その他幅広い業種に影響が及んでいることが明確になっておりますので、交通事業者や土産物店等も含めた救済措置を早期に検討して下さるように求めております。あわせて、休業や時間短縮の影響も踏まえまして、持続化給付金や家賃支援給付金等の再度の支給等も求めました。県としましては、新型コロナウイルスの感染拡大の状況や本県の経済雇用状況への影響などを踏まえまして、引き続き資金繰り対策、また雇用対策に注力するとともに、全国知事会とも歩調を合わせ、国に対しましても、県内企業の事業維持と経済再生に向けて柔軟かつ迅速、的確な対応を進めてまいります。

三つ目の対策でございますが、観光事業者への支援についてでございます。失礼しました。国が感染拡大の防止のために、12月28日から1月11日までの間、GoToトラベルの利用を全国一斉で一時停止なさいまして、これに伴い、県でも県民の皆様を対象とした宿泊促進事業について、同期間利用を一時停止いたしました。このことは、年末年始をご家族などと一緒に県内の観光地でゆっくりと過ごすことを予定していた県民の皆様はもちろん、万全の感染対策を実施して、お客様を待っておられました県内観光産業の方々にとられましても、大変なご不便をになったと存じます。皆様には、この感染拡大の防止にご協力いただきましたことに対しまして、重ねて感謝を申し上げるものであります。観光産業は、宿泊施設や観光施設、仕入れ、土産物を扱う事業者の方々など裾野が広いものです。地域経済にとっては大変重要な産業でもあります。回復傾向にあった県内観光関係事業者の皆様にとっては、書き入れ時となる年末年始の重要な時期に感染が再び拡大することによって、経済的に大変大きな打撃を受けられているものと拝察しております。県としましては、県内観光産業の回復に向け、県内外の感染状況やGoToトラベルの動向等を注視しながら、可能な限り速やかに宿泊や周遊を促す取り組みを、感染状況が落ち着いている地域から段階的に進めてまいります。本年も県内観光関係事業者の皆様と一丸となりまして、旅行者と受け入れ施設双方の感染防止対策の徹底と、本県観光産業の振興による社会経済活動の両立を図ってまいります。最後に、富士市に関わることでございます。富士市におきましては酒類を提供する飲食店等への営業時間の短縮要請が今行われているところでございますけれども、本当はですね、12月23日から年末年始を含む14日間を要請期間といたしました。酒類を提供する飲食店及びカラオケ店に対する営業時間の短縮の要請につきましては、予定通り1月5日をもって終了といたします。根拠でございますが、富士市の感染状況は、要請を行ったのが12月21日のことでございますがその時点では、直近1週間の人口10万人当たりの陽性者数が19.0人であり、そのほとんどが飲食店関連でございました。現在、1月2日までのデータがございます。それによりますと、富士市全体では、直近週間の人口10万人当たりの陽性者数は25.4人と依然として高いレベルにはございますが、富士市立中央病院におけるクラスターを、これを省きますと、4.4人と、10万人当たり4.4人となり、要請前と比べると大幅に減少したということが統計的に示されております。これはこの時短要請の効果が一定程度見られたというものと認識しているものであります。これはひとえに、富士市内で営業時間の短縮要請にご協力をいただきました事業者の皆様のご協力のおかげであります。誠にありがとうございました。一方、富士地域の医療機関における病床の占有率は非常に高くなっておりまして、地域の医療体制を確保するため、県といたしましても、DMAT、そしてまた、ふじのくに感染症専門医協働チーム、略称FICTなどのご協力をいただきまして、富士市立中央病院の医療体制を支援いたしまして、隣接医療圏での受け入れ調整、また無症状者等のホテル等での療養にも努めております。しかし、富士地域の医療体制を維持するためには、感染者を増やさない対策の徹底が必要でございますので、市民や事業者の皆様には、引き続き感染防止対策の徹底をお願い申し上げたく存じます。全国的にも首都圏などの大都市地域を中心に感染拡大が一層深刻化しているのはご案内の通りであります。県民の皆様には、マスクなしで歌う、あるいは会話をするなど、感染リスクの高い行為は、厳にご回避くださいませ。また、飲食店のみならず、事業者の皆様におかれましても、業種別ガイドラインをぜひお守りいただきまして、換気、消毒、マスクの着用と感染防止対策の徹底を継続してくださるように改めてお願いを申し上げます。東京都など首都圏におきましては、飲食店に対し、目下のところ22時以降の営業の時間の短縮要請が行われ、これを20時までにされるということにも今なりつつありますが、感染リスクを下げる努力が行われている真っ最中であります。県内の飲食店におかれましては、とりわけそれらの地域から多くのお客様が訪れかねない地域もございます。そうした、お店もございましょう。そうした地域のお店におかれましては、感染防止対策を徹底していただきまして、来店者名簿など、例えばそれを作ってくださるというふうにいたしまして、感染経路がきちっと後から追えるようにですね、合わせてお願いをするものであります。以上、私の方から新年の冒頭のごあいさつと新型コロナウイルス感染症対策について、申し上げました。




幹事社質問:新型コロナウイルス感染症対策

(幹事社)

ありがとうございます。幹事社です。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。いくつかちょっと幹事社として伺います。首相が緊急事態宣言の本日、検討ということを表明されましたけれども、このタイミングを含めた妥当性についてはどのようにお考えかということが一つ。あとそれに伴ってと、GoToトラベルなんか本県を含めて一時停止されておりますけれども、これは予定通りにまた再開すべきなのか、それとも一時停止を延長すべきと考えるのか、緊急事態宣言の発出したタイミングの地域のみ限定して一時停止を継続すべきと考えるか、その辺のご認識を伺いたいと思います。

(知事)

まず、今の時点で、首都圏、特に東京、毎日のようにですね、感染者数の記録を更新するということで、おそらく都民の方々本当に不安に怯えてらっしゃるんじゃないかと思います。そしてまた、お隣の神奈川県にしても埼玉県にしても千葉県にしても同様の状況が続いていると。そして、これは3、4都県の知事さんたちが西村担当大臣にお目にかかれて、緊急事態要請をするようにですね、宣言をするように要請されたと。それを受けて、すぐに菅首相の方で検討に入られたということで、これは適切であるというふうに存じます。そしてまたこれによりますと、これなりますと、GoToトラベルの再開も極めて厳しいということになりますので、同じように静岡県としても歩調を合わせるということになろうと思います。

(幹事社)

ありがとうございます。知事ご自身の年末年始の過ごし方についてもちょっと教えていただけますでしょうか。

(知事)

はい。年末年始、我々は臨戦態勢にあるという認識のもとで、私は通常は1月1日は宮中に参来をして、ご祝辞を申し上げるという機会がこれまであったわけですけれども、今回は、全国知事会の方でも、会長さんだけが、ご挨拶に行かれるということで、それも取り止めになったわけであります。そこで、私自身こちらにおりますと、小さなものとはいえ、会食のお誘い等が年末年始ございまして、それを避けるためもありまして、私、家内と2人、この間までは、わんちゃんがいたんですが、文字どおり2人きりでですね、静かに、山小屋で、何て言いますか。何をしたかということですか。1つには、ベートーベンを聞いて暮れ、ベートーベンを聞いて年明けを迎えたということでございます。それと同時にですね、毎日、年末年始、正月にもかかわらず、県から感染者の数字が送られてまいります。そうした中、年末、意を決しまして、菅首相にお手紙を書きました。一つには静岡県の主張、何しろファーストレディの真理子様が、清水ご出身でございます。そういうこともございまして、まずコロナについては、今外国からワクチンを買うということが本決まりになって、2月下旬から接種が始まるというような発表もされておりますけれども、基本的にこれは、日本は、製造能力を持っているので、外国から買うということは、他の外国の人たちが、買える分量が少なくなるということですから、従って、日本としては、自分で作るのがいいと、そういうことで、大きな一歩を踏み出していただきたいということでございます。それから、静岡県が直面しているもう一つの危機はリニアの問題です。このリニアの南アルプスのトンネル工事というのは、十分な調査がなされていなかったような目下のところはですね、事実が、ますます明らかになってきているということから、この南アルプスについては、環境大臣意見あるいは国交大臣意見が、明確に南アルプスの自然を守るべしと、それからまた、地域住民の理解を得るべしというふうにうたってございますので、その二つのことが明確になるまでは、事業を凍結すると。ただし、南アルプストンネル工事についてでありますが、静岡工区については、事業凍結ということを宣言するのが望ましいと考えるという書簡をしたためました。併せまして、実は西伊豆に菊水という、有名な飴屋さんがありまして、そこからたくさんの飴が届きました、私のところに。それを開けてみますと、そこに菅総理のかわいい似顔絵と、真理子様のこちらの方は漢字だけだったんですけれども、お2人ペアの飴がございましたものですから、それをペアで入れまして、お酒は飲まない方だというふうに聞いておりましたので、ぜひ頑張ってくださいという、そういう書簡をしたためました。

(幹事社)

ありがとうございます。その書簡自体はいつ頃書かれて、いつ頃発送されたとかその辺ちょっと。

(知事)

山小屋には、昔をきちっとそういった整っていたんですけど今故障してまして、従って、手書きで書かざるを得ないということでですね、印刷ができないという印刷機が故障しておりましたもんですから、手書きで書いて仕上がったのが12月31日。ところが、私の家のところはですね、郵便ポストが小さいんですよ。飴を入れるとですね、郵便ポストに入らないので、郵便局まで2キロ余り歩きまして、郵便局閉まってまして。ところが郵便局のポストは、これ静岡によりもポストの口が大きいのがありました。昔のいわゆる丸いポスト、あれはですね、いわゆるレターパックなんて入らないんですね。ですから、レターパックの入るところまで歩いて送ったのが、12月31日の午後4時ぐらいだったかと思います。31日の大つごもりですね。以上です。

(幹事社)

その関連でもう1点だけお伺いさせていただきたい。知事も重々いろいろご検討されてることだと思うんですけども、県外の軽井沢の方の御自宅にも戻られたということだと思うんですけども。県内危機管理上そういう県内を離れることはどうかっていう県民の見方があるかなっていうことと、あともう一つはいわゆる帰省をなるべく不要不急の帰省を自粛を呼び掛けている県のお立場から長野に行かれるっていうこと自体はどういうふうな整合性があるのかなと、ちょっとご説明いただければですね。

(知事)

この1月14日には、むしろ4県の知事が一緒になって、今のところ新潟県の妙高に集うということになってるわけですね。そして、昨年の秋には、晩秋には、長野市に入りまして、りんご、アップルラインのところで買うということで、山梨県、長野県、もちろん感染者数増えておりますけれども、いわゆる首都圏と比べると、そう大きな差がない地域なのですね。ですから私どもは毎金曜日、特に慎重に行動するべき地域とそうでない地域とですね、それを分けまして、県民の皆様にお知らせしているところであります。従って、今回車で行って車で帰ってきたわけですけれども、静岡ナンバーはそれなりにございましたね。静岡の道を世界に通ずるのか、あるいはともかくですね、静岡のナンバーもあったので、そういう人たちと御一緒の行動様式ということで。だけど、これが東京に行くとかですね、東京からお越しになる方を迎える場合とはちょっと違いますのでね、そこのあたりのところは、従来の県の行動様式に関わる統計に基づいた行動ということでございます。




記者質問:新型コロナウイルス感染症対策

(幹事社)

ありがとうございます。質問ある社、お願いいたします。

(記者)

今年もよろしくお願いいたします。今のお話なんですけれども、県の規制の自粛要請というのは、特にこの県からはやめてください、この県だったらいいですよという言い方をされずに、一律で不要不急の規制は、できれば自粛してくださいという言い方だったと思います。そうすると今の知事の山梨だからいい長野だからいいんじゃないかというお考えと矛盾するような気がするんですが、そこはいかがでしょうか。あと不要不急の帰省は自粛という言い方だったんですけれども、失礼な言い方ですが、知事の規制というか、長野に行かれたことは、不要不急ではなかったということでしょうか。

(知事)

そうですね。今、分散して休暇を取るということで、休暇を取る場合に、密を避けるということが基本になります。そしてまた、密のある地域から静岡県にお入りになるということは避けてもらえればならないと思います。そうしたものは首都圏が中心になりますので、私どもは県民の行動様式といたしまして毎週色分けをして示しているということでございますものですから、それにのっとっているということであります。そして不要不急かどうかということですけれども、こちらにいれば、いくつかのお誘いがありまして、4人以下だから食事をするということも大丈夫ではないかと。しかしながら、いないとなれば食事もできないということで、人に会わないと。2人だけで行動するということができる場所ということで山に入ったということであります。

そこにうつすべき人がいるわけではありませんのでね。

(記者)

今年もよろしくお願いいたします。コロナ関連で2点伺いたいんですけれども、まず色分けの話、今ちょうどあったところだと思うんですけれども、大晦日には東京が1,000人を超える新規感染者が出て、1都3県に対してですね、どういう水準のものを今、上限っていうところもあると思うんですけれども、県として往来の極めて厳しい自粛を要請すると、いろんな方法があると思うんですけど、1都3県に対して何か厳しい自粛を求めるようなことを考えていらっしゃるのかという点をまずお聞かせ願えますか。

(知事)

レベル3相当といいますか、そうした10万人当たりの感染者数はどうかとかですね、あるいはそれぞれの都県における病床の占有率だとか、重症者数だとかですね、六つ、七つの基準がありまして、そうしたものに基づきまして色分けをして、そうした危険なところには、危険が予想されるところには、行き来を慎むというのが我々の基本的な皆様方にお知らせしてることでありますね。ですから、レベル2、レベル3と、それから我々の県独自のいくつかの基準がありまして、それに色分けをして、地図に落とし込んで、場合によってはしかし、例えば北海道と言わないで、札幌、札幌と言わないで、ススキノのとかですね、そういう言い方をいたしまして、明確に地域が言えるときには、その地域名も申し上げるというふうにしているという、これまでやってきた基準が我々の基準であるということです。

(記者)

今回の急増を受けて、もしくは緊急事態宣言の要請等を踏まえて、質的に何か変えるってことはなくて、今までの水準で色分けをしていこうと。

(知事)

いや、先ほど聞いたばかりですけど、菅総理の記者会見でですね、年末年始のGoToトラベルをやめたにもかかわらずですね、一時停止をしたにもかかわらず、その都会の方たちの人数がですね、変わらないまま過ぎたと。だから緊急事態宣言に入らざるを得ないということでしたね。しかしながら、それと静岡県の数字を比べてご覧になりますと、我々は今、いわゆる緊急事態宣言特別警戒期間(正しくは、「年末年始のコロナ特別警戒期間」。)として、年末に県民の皆様方にお伝え申し上げました。それが病床占有率に最も典型的に現れておりますけれども、40%台、決して低くはありませんけれども、50%というですね、レベル3の基準というものは下回ってるということがございまして、そしてまた、いわゆる飲食店における富士市において最も顕著だったわけですけれども、この人たちが19人、あるいは20人台というところから4人台に変わったということで市長さんも、それゆえに、この時短の要請は予定通り1月5日をもって終了するとおっしゃってるわけですね。これ誰のおかげでなったのかというとですね、これは富士市市民の方たちがそういうふうに行動なさったからですね。ですからまさにですね、その県民の皆様方は、なぜ時短要請するのか。その他、なぜ他のところに行ってもらうと困るのかって言ったときに、一応国の基準、我々の基準、これをですね、我々の方で皆様方にも分かるような形でお見せし、かつ、専門家の先生方にご意見を承った上で、今静岡県は県内ではどういう状況、県外ではどういう状況、で県外のうち、どこそこの地域は極めて危険であるというふうな形で言ってきたわけですね。それはともかくとしてですね、そういう基準に基づいて、結果的に、人々の感染者累計がですね、落ち着いてきていると。クラスター発生していますよ。しかしながら、飲食店ではないということも分かってきましてですね。この辺のところはやはり、静岡県の行動様式として、これが守られているというふうに私は見ております。

(記者)

ありがとうございます。静岡県の行動様式が守られているというと、ちょっと2点目にも関わるんですけれども、観光のところで静岡県内の観光策、順次回復させていきたいと、可能なところから。なかなか観光地、感染者があまり出てないところも現時点でもあると思うんですけれども、例えば今週末でいうと3連休になるんですね。可能な限りっていうのは、もうこの週末狙えるような速さで観光促進策復活させる。

(知事)

そうですね、一番よく分かりやすいのは、駿河湾フェリーですね。これはキャンペーンを続けております。その他、個別の観光促進キャンペーンというものを、時間を延長して、支援をし続けるということ。それからまた、修学旅行といいますか教育旅行もですね、山梨県の方たちをずっと受け入れてきているわけですね。ですから、静岡県の方も山梨県なり、これがまた長野県ないし新潟県と整えばですね、十分に感染症対策を取った上で、ここの地域は、さあ、安全ですから行っていいということで、修学旅行、教育旅行のこの促進も、これまで通り継続するといったようなことですね。これはもう、割と大勢のお方たちが来られますので、お泊まりになるホテルなり旅館なりはですね、それによって潤うわけですね。こうしたことは支援策の一つになっております。




記者質問:リニア中央新幹線、新型コロナウイルス感染症対策

(記者)

今年もよろしくお願いします。先ほどの菅首相へのお手紙の関連でお伺いするんですが、リニア問題について知事のお考えをしたためたということですけれども、菅首相にこの手紙を送ることで、何かこう、何かしら回答を求めるものなのかっていうのと、その菅首相に送るということで何かこう期待するもの、意図というのはどういうとこにあるのかっていうのを改めてお伺いしたいんですが。

(知事)

はい。11月13日に、安倍元総理のもとで、リニア問題についてご説明を申し上げる機会がありました。その時に安倍元総理の方からですね、今はこれは自分の手を離れているからとおっしゃったのが印象的でありまして、つまり、総理の座は今、菅総理にあるということだったわけですね。ですから、そのこともあってですね、確かにそれはその通りだということで、安倍総理(正しくは、「元総理」。)にお目に掛かったこと、並びに安倍総理(正しくは、「元総理」。)にお渡しした資料、これを添えますと、いうことでこういうご説明をしたということでですね、それと同時に、新しい私自身の提案として、あの時点からさらにもう1回、2回かな、有識者会議が開かれまして、そこでいくつかの不明なことが明らかになってきてですね、あるいは不安なことが明らかになってきて、今この段階で、いわゆる凍結を考える意思決定者というのは、三名であろうと。一つはもちろん、これは国策と言われている以上、内閣総理大臣ということになりますね。もう1人は、これはやはり、中日新聞の記事に出たことで気が付いたわけですけれども、環境大臣が、自然環境の保護に関連したこととしてですね、工事に対して許認可権を持っているということですね。それからもう一つはもちろん言うまでもなく、JR東海さんです。JR東海さんとは、直にいろいろと交渉、交流していますから。ですからこの三者が意思決定者であるというふうに私は思っております。ですから、安倍総理(正しくは、「元総理」。)にご説明を申し上げたのがもし見当違いということであればですね、じゃあどなたかということであれば、菅総理になるということであります。別に返事は期待しておりません。こういうことで、菅元総理(正しくは、「菅総理」。)に、安倍元総理にご説明をしたと。簡単にそのことに触れまして、資料を同封したということであります。

(記者)

そうすると、他のその二者の環境大臣ですとかJR東海、社長になるかもしれませんけれども、同じように凍結すべきだというのは、知事のお考えを改めてこう、書簡をまた出したりとかそういうことも予定はあるんですか。

(知事)

そうですね。小泉環境大臣には、しかるべき環境が整えばですね、直にお目に掛かってお話をしたいというふうに思っております。まあ、金子社長は1回来ていただいてますので、今度、私の方から行く番かなと思っているんですけども、ですから、なるべく、なるべく早くに、地域住民の不安を解消したいというのが、国のご希望でもあり、かつ、事業者の念願でもあるということですから、そうしたこの不安を解消するにはどうしたらいいかということについてはですね、前、金子さんとお話をした時には、仮に有識者会議で技術的科学的に、水が戻せない、生態系に影響が、悪影響がその防げないということになった場合にどうされますかと言った時に、そういうことは基本的にお考えになってないと。克服できるという、まあ一蹴されたわけですね。だけど、あの時点から、数ヶ月経ちまして、ますます厳しいと。さらにまた、この間、直接南アルプスではありませんけれども、田園調布(正しくは、「調布」。)のですね、陥没事件がございまして、これは調布における陥没といいますか、大きな空洞が見つかったと。で、これは今まで調査されていた高速道路会社はですね、違って田園調布(正しくは、「調布」。)の場合には、明らかにこれから調査するってことで調査が不十分なまま工事に入られたということも明らかになっているわけですね。そうしたことが最も厳しい環境にある南アルプスに対して、どれほど用意周到な調査がなされたのかというと、そういう調査が不十分であったということが、この回を重ねるごとに明らかになってきていると。なるとですね、一つの考え方としてではありますけれども、もし、水が戻せないと、目下の技術では。その時どうされるんですかということを考えなきゃいけないと。さして、ならば、今とりあえず有識者会議の検討を待ちましょうと、そうなっております。しかし有識者会議の検討はそれで終わるのではなくて、専門家会議(正しくは、「専門部会」。)にこれを持ち帰り、またこれをJR東海とご一緒に地域の住民にご説明して、ご納得いただいて初めて工事に入れるわけですね。だったらばですね、その時までは、仮に凍結するというふうにJR東海さんが良心的にですね、宣言をなさいますれば、これは自動的にというとちょっとおかしいですけれども、全幹法によって、全国新幹線整備法(正しくは、「全国新幹線鉄道整備法」。)によってですね、事業者のいろんな計画の変更であるとか、場合によっては事業の停止とかということもですね、国の方は認可すると、認めるという形になっていますから、そこでやっぱり国の出番も出てくるわけですね。ですから、三者が意思決定者であると。私は一番その最初に金子さんとお目に掛かり、次に、古屋さんにお目に掛かりたいということだったんですけども、なかなかお目に掛かる機会が得られないでですね、安倍元総理にお目に掛かったと。そして今回、菅元総理(正しくは、「菅総理」)などお目に掛かるというのはなかなかに困難なことです。お忙しいですからね。ですから、手紙にしたということであります。

(幹事社)

よろしくお願いします。今のお話に関連してなんですけれども、今はコロナで、国難の時期と知事はおっしゃいますけれども、なかなか非常に難しい時期だと思うんですが、このリニアの問題で、少し時が経った時にですね、コロナが少し落ち着きを見せたような段階が出てきたとしましたら、例えば菅総理に対して面会を求められたりとか、会談を知事の方から求められたりという、そういうお考えはおありでいらっしゃいますかね。

(知事)

これはまあ差し当たって、こちらの考えはですね、資料を添えて、ご提出申し上げているので、今、菅総理はですね、何にもまして、感染症対策だと言われたばかりですのでね、それ以外のことで、お仕事をわずらわせるということは慎むべきだとは個人的には思っております。

(幹事社)

ちょっともう一つ、すみません。新型コロナの関連で、緊急事態宣言が1都3県で出るとしましたら、科学的ないろんなデータに基づいて今、行動制限というのは毎週見直されてると思うんですけれども、緊急事態宣言というとそれなりにやっぱり大きなですね、影響がある発出だと思うんですけれども、それに合わして、知事とされましては、県民の方なんかに、より1都3県に対する移動であるとかですね、往来を年始だけじゃなくて、よりこう控えてくださいねというふうに求められたりとか、そういう考えは終わりじゃないでしょうかね。

(知事)

そうですね、GoToトラベルキャンペーンが再開できないと。そして、仮に、今22時ですけど、20時というところまでしか営業ができなくなると。そうすると、本県にすぐ近いような方々ですね、すぐ来れるような方々はですね、静岡県では、もうちょっと遅くまで営業してるじゃないかということになって、そこがお越しになるような可能性も考えられますね。その場合がですね、一番怖いですね。ですから、ご来客される方々に、感染症対策を徹底して守っていただくと。もちろんお迎えする店の方でもそれを守ると。今のところは、そうした形での対応ということに尽きると思います。




記者質問:学術会議について、新型コロナウイルス感染症対策

(記者)

すいません、菅総理への手紙の件でちょっと蒸し返すようで申し訳ないんですけど、学術会議については言及されたんでしょうか。一応確認なんですが。

(知事)

はい。学術会議については言及しました。加えて、短く言及しまして、学術会議の任命拒否は、間違ってると思いますというのが私の考えです。ただし、拒否されたのが杉田和博氏であるということが、12月各紙の報道で私知りましたので、総理でないっていうことが、最終、菅氏が追認にされたってことですね。まあ部下の上げてきたものを基本的に尊重するというのは、上司の役割の一つでもあります。ですからそれ、そのこと自体は自然だったと僕は思ってるわけですけれども。ただですね、学術会議について、学問の自由について書いた小さなエッセイといいますか、藤原書店の広報誌に、機会の「機」、“opportunity”の「機」という雑誌がありまして、学問の自由について何か書けということだったので、村上陽一郎さんなんかとご一緒にですね、4人ぐらいだったと思いますけれども、私も一文したためましたので、それを同封いたしました。

(記者)

ありがとうございます。それからコロナに関連して伺いたいんですけれども、通常国会に特措法の改正案が出る予定で、そこで罰則が盛り込まれ、行政に協力しない業者への罰則が盛り込まれるということで、これは全国知事会でも今までも要請してきた内容だと思うんですけれども、知事ご自身は県内の状況を時短要請などもされてきてますけれども、県内の状況から見て、改めてその罰則の必要性っていうのをお感じになりますか。

(知事)

これは例えば台湾のようにですね、罰金を取ったり、それから今や、イギリスもですね、でしたかね? 即罰金と。イギリスではなくてドイツか、国際ニュースで言われてますよね。静岡県は、例えばパチンコが、パチンコ屋さんが問題になったことがありましたね。あのとき、本当に立派の対応、行動されましたよ、静岡県のパチンコ業界の方たちは。それからまた、今、富士市カラオケ飲食店、こうしたところで危ないと。しかもその人たちが20人近くなったと、10万人当たりですね。そのあとぐぐーっと収束したじゃないですか。これは罰則によってではなくて自己管理ですね、自助、共助、公助のうちのいわゆる危機管理における最初の自助のところ自己管理がですね、自己による自らの危機管理というのがですね、相当に徹底しているという証だと思いますね。ですから、罰則はないにこしたことがありません、守られているのならば。だけど守らない人がですね、県外にいるということもありますので、もちろん県内にもいらっしゃるかもしれませんけど、それは誹謗中傷になることはやめようっというのと一緒でですね、してはいけないことはやらないでおこうということですむならですね、静岡県ではそれで済ませる、まだ十分余地はあるというふうに思っています。相当県民のレベル高いということが、この今、この統計数字をですね、ご覧になると示されてるんじゃないかということ。数字の向こうには人間の行動、人間の気持ち、人間の考えがあるわけですね。それが数字にあらわれているわけですが、見事なものですよ、10万人当たり6人ぐらいでしょ、全体で見ればですね。東京40人以上ですからね。いかにこれが違う行動様式を県民全体が、取っておられるかということのあかしであると思っております。

(記者)

ありがとうございますあともう1点ワクチンについてなんですけれども、知事も言及されたように2月下旬からワクチンの接種を早ければ開始したいと菅総理がおっしゃったんですが、県内での受入体制、市町とか卸業者への調整が必要だったりとか、県もいろいろやらなきゃいけないことはあるようですけれども、現状、どのぐらい進んでるかっていうところを教えていただきますか。

(知事)

まだ…、もしよろしければ。じゃあ、現状おっしゃってください。

(疾病対策課 後藤課長)

皆さんこんにちは、疾病対策課長の後藤です。いつもご報道ありがとうございます。調整としましては、市や町の皆様方に対する調整と、医薬品の卸問屋様に対する調整を年末からも開始しているところでございます。特に市や町の皆様方におかれましては、高齢者の方々を最初に、接種の対象になりますので、市民町民の方の接種対象者の方をリスト化するシステムですね、電算システムや、あとクーポン券のような案内を送る仕組み、印刷の仕組み等の準備を進めていただきますように、年末から市や町の担当の方にお願いしているところで、スケジュール感を持って、いつでも対応できるように準備をお願いしたいということをしておりますし、問屋様に関しましてもお願いをしているところになっています。また、今後は医療機関の医療従事者の方も優先接種の対象になってまいりますので、それに関しましても、県の医師会様の方にも年末にご説明に上がっていますし、県病院協会様にもご説明に上がっていますので、県の関係者一丸となって正確なスケジュールの進行を務めていきたいというふうに考えております。以上です。

(知事)

関連して、後藤君に質問あったら。

(記者)

今ので、卸問屋さんにもお願いしているとおっしゃったんですが、卸問屋さんに対する要請というのは中身はどんなものになりますか。

(疾病対策課 後藤課長)

国からの、卸問屋さんが県内の東中西といった地域ごとに担当する問屋さんを決めるということを聞いてますので、そういったお決めしますって言ったことの状況の説明ですかね、国のやり方の説明等をしているところです。

(知事戦略監)

よろしいですか。




記者質問:新型コロナウイルス感染症対策

(記者)

すいません、2点ありまして、1点、時短要請を終えるということにつきまして、要請をされる時は富士市長さんからの要請を受けて、知事の方で決められたと思うんですけれども、今回はそういった富士市との調整はあったのか、もしくはその県独自の判断だろうかということが1点と、東日本大震災から今年は10年という節目を迎えるかと思います。震災直後、知事は岩手県の大槌町に行かれて、直接支援の申し出をされたりとか、放射能の問題がありましたがれきの受け入れをですね、決められたりとか、いろいろあったと思います。このまあ震災10年の受け止めとですね、南海トラフが想定されている本県の防災対策へのこの思いというか、その辺の所感を教えていただけますでしょうか。

(知事)

はい。まず最初のご質問ですけれども、富士市長さんとの調整は、これはもう当然のことでございまして、富士市長さんの意向が次のように示されております。「富士市内の感染状況は飲食店関連から病院関連にシフトしており、直近1週間の10万人当たりの感染者数のうち、病院関連以外の数値はピーク時の15人強から4人台に減少していることから、市内事業者のご協力を得て実施している「酒類を提供する飲食店への営業時間短縮要請」は要請期限である1月5日をもって終了をしたい」というご要請がございまして、これに基づいて、またこの数字に立脚をして、同調したということであります。

東日本大震災、平成23年3月11日から丸10年になんなんとしているということで、上田、当時の東日本大震災復興協力本部長がお辞めになった後、私がお引き受けしているわけですね。今回の東京オリパラも、これは復興オリパラだというふうに言われており、また帰還困難者がですね、福島県を中心にたくさんの人がいらっしゃいます。この国難、これをいかに静岡県が防ぐかということで人事とはせずに、常に東日本への救援、またその後起こった広島、あるいは熊本への救援、それをおそらく他の道府県もそうだと思いますけれども、本県は率先してそれをしてまいりまして、確実にその人たちが疲弊し、支援していったものが疲弊しないように、また逆にですね、何か学んで帰ってくるようにというそういう大方針のもとにやっておりますので、この十年間で少なくとも静岡県の防災力は、格段に向上したというふうに思っております。例えば、このいわゆる避難所の運営の方針の運営の方法などはですね、熊本県で学んだことがとっても高うございました。それから、やはり津波というのはすさまじいものなので、これをどのように防ぐかというのは実は逃げる以外ないと。ただ、減災効果をするためには防潮堤を造らなくちゃいけないと。防潮堤はしかし、これだけ500キロ以上のですね、海岸線があるところでは、一律にはできないということで、それぞれの地域の思い、これはもう大槌町と山田町、あるいは陸前高田、釜石全部違います。そうしたに応じたように、静岡県では各自治体、なかんずくその海浜に近いところにいらっしゃる地域の方たちですね、この方たち、市町村の意向を十分に踏まえて、そしてそれぞれが望む防災対策をすると、いわゆる静岡方式でやると。まあ、GSCという浜松市のやつはもうほぼ完成しましたけれども、これも浜松市と十分な協議をですね、経てやりました。あるいは命山の整備、これは袋井です。あるいは、森の防潮堤掛川です。伊豆半島では防潮堤は造らないという地区のご要望によって、避難経路他ですね、その他ソフトで対応するというふうなことなどをしてまいったわけですね。しかし、基本的には津波浸水区域というところは危ないということをですね、皆が認識をして、そこには例えば幼稚園とか保育園とか学校とか、福祉施設だとか、あるいは病院とかですね、こうしたものは、東日本では皆高台に移すという、こういう流れになって、これは日本全体その南海トラフの巨大地震に襲われかねないところでは、そういう方向をですね、できるところからやっているわけですね、静岡県もそうした方向性を大前提にしてやってきたと。必ずしもそれが貫徹されてないところもありますけれども、基本的には、その問題意識はですね、多くの人に持たれてきたというのではないかと思います。今回ですね、コロナに直面いたしまして、これは我々は危機管理を最優先にしておりまして、今日も植田君が来ておられますけれども、ナンバー2ですね、危機管理監がいて、これは今、ここにいる天野経済産業部長がいますけれども、どちらが格が上かというとですね、かつては経済産業部長の方がの上だったと思いますけど、今はですね、一応役職上から言うと危機管理監の方が上なんですね。つまりそういうのが重要だと。すべての横串を刺すそういうものだということにしているわけであります。そうしたことが、我々が、静岡県が全国知事会でこのコロナに対して言う時に、これは防災に等しい、防疫、国民を疫病から守るというそういう観点に、国としてはお立ちくださいということですね、一貫して言ってきました。それからまたこういうものが風化する可能性があるのでですね、次に全国の知事会で、まだ復興が道半ばなので、できる限りご協力くださいということでですね、全国知事会の席で、本部長として、人員派遣のご要請をですね、引き続きずっと要請し続けるなど、できる限りのことをしてきたつもりでありますが、県にとっても、これは人のためだけではなくて、県民の防災力を上げることになったと。ただですね、今回の防疫に関しましては、疫病、国民から守る防ぐ防疫に関しましては、それはそれにも書かざるを得なかったぐらい、やっぱり日本のライフサイエンスのレベルの高さからすると、あとはきちっとした基金さえ積めばですね、製造に乗り出せるというふうに思っておりますので、この点はですね、まだ実現されてないことを残念に思っております。

(幹事社)

よろしいですか。

(記者)

今日はありがとうございます。すいません、ちょっと戻ってしまって大変恐縮なんですけれども、知事がですね、年末年始に軽井沢に行かれたのは何日から何日まででしたでしょうか。

(知事)

ちょうど26日の土曜日に写真、報道写真展がありまして、そのあと行きまして、昨日帰って参りました。

(記者)

26日から3日までと。

(知事)

そうですね。

(記者)

分かりました。で、先ほどのご説明だと、年末の記者会見では、その県境を跨ぐ帰省っていうのを考え直してくださいということをおっしゃってましたけれども、趣旨としてはあれですよね、先ほどおっしゃったように、車で移動して、お2人で過ごしてっていうものであれば、県境を跨ぐ移動も問題なかったということですよね、県としては。

(知事)

おそらくその記者会見でですね、ご一緒に申し上げたと思うんですけれども、1月14日に、4県の知事が妙高市で会うと。これは初めから県境を知事さんが跨ぐことを前提にするわけですね。それを発表できたのは、こうした4県の知事の間で、4県の交流は、できるところからやっていこうという、そういう申し合わせがあったと。これは毎週ご発表申し上げている、その行動様式に関わる都道府県別の色分けですね、これに基づいて行動すればよろしいということですから、いわゆる一般論ではなくて、地域によって状況が違うということであります。

(記者)

ちょっと今のお話で怖いのはですね、年末に菅総理がステーキ屋さんでご飯食べて、議員さんがやってるんだからいいじゃんみたいなコメントがですね、結構新聞とか載る機会があって、そういうのは怖いなと思ったもので。要するに、ちゃんと考えて対策してれば県境を跨ぐ移動も問題ないんだよということですよね。それが一人ひとりが気をつければ。

(知事)

いいや、ちゃんと。それはですね、不要不急のでない、本当に緊急の移動というのもありますね。これはしょうがないところがあります。だいたい物流っていうのはそういうものでしょう。それを運ぶ人がいらっしゃるわけですから医療品も含めて物流があります。これはもう緊急のものです。そういうものと、全部駄目だということではありませんのでね。ですから、色分けをしてあるところに応じて行動してくださいと。特に慎重に行動、慎重に行動、注意して行動等々、色分けをして描いている通りでありまして、そのためのものでありますから、ですから私のやってることは特段、他の県民と違うことをですね、言ってるんではない。県境を跨いで行動するなということでありませんで、県境を跨いで行動してはいけないようなところ、それがいわゆるレベル3に相当するような地域ですね、そうしたところは、なるべく行かないでくださいと。そうしたところにいる人が、若者はそういうところにいるのが多いですからね、これは若者を主に念頭に、今回の規制はですね、厳しいというふうに思っていただきたいということでございました。

(記者)

こっから戻ってきてご家族に会われるとかそういうシチュエーション想定されてるわけですよね。

(知事)

そうですね。家族っていうのは若者にとっては、親ですから、あるいはおじいさんですから、高齢者ですのでね。従って、罹患しやすいといいますか、感染しやすいということがわかっておりますので、それは避けましょうということであります。

(記者)

ありがとうございます。

(幹事社)

よろしいですか。

(記者)

すいません。今のちょっと関連するようなところもある話なんですが、緊急事態宣言が出た場合に、通勤通学で首都圏に行っている人に対しては知事はどのような要請をされるご予定でしょうか。

(知事)

そうですね。この週末にかけて、ごめんなさい今週末にかけてですね、内閣の方で、政府の方で方針出されますので、これしっかり見ながら、うちの行動もそれに合わせる形で決めるというふうになろうと存じます。

(幹事社)

よろしいでしょうか。ありがとうございました。

(知事)

ありがとうございました。どうもふじっぴーありがとう。