(知事)
今年最後の記者会見ということでございまして、今日のお花はですね、豪華ですね。赤はバラ、ピンクはカーネーション、白はユリ、赤と黄色の混じったやつですね、これはグロリオサ、葉っぱはドラセナ、もう一つの葉っぱはアレカヤシ、ヤシですね。それからこれは、本物ですか。これ僕ね、本物じゃないと思います。この花は先週土曜日、頂いたお花です。
【「世界クラスの資源・人材群」が82件に!】
まず、「世界クラスの資源・人材群」が82件になりました。伊藤美誠選手が、今月12日に、国際卓球連盟の年間表彰式において、今年の卓球世界選手権団体戦の女子の最優秀選手に選ばれました。
伊藤選手は、5月に行われた世界選手権団体戦の中国との決勝で、元世界ランキング1位の劉詩雯(りゅう しぶん)選手を破り、チームで唯一の白星を挙げたほか、予選リーグから決勝まで、出場した8試合全てで勝利なさいました。この活躍で、日本チームの銀メダル獲得に貢献をされたものです。
伊藤選手は、今月16日に行われましたワールドツアーグランドファイナルの女子ダブルスで優勝するなど、目覚しい活躍です。
本県の「世界クラスの資源・人材群」は、今回の伊藤美誠選手の受賞を加えますと、平成25年6月の富士山の世界遺産登録から67ヶ月で合計82件、今年に入りまして18件となりました。お手元に表をお配りしてると存じますけれども、そのとおりであります。
【南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応ワーキンググループ報告書(案)】
南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応検討ワーキンググループの報告書に関わることです。
静岡県は、40年にもわたり予知を前提とした東海地震対策を推進してまいりました。しかし、平成25年に国が「地震予知は困難」となさいました。そこから、地震対策は「突発」に備えることが基本であると、改めて認識されることになったわけです。しかし、南海トラフ沿いの異常な現象を事前の防災活動に活用することも有効であります。
国は、今年、「南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応検討ワーキンググループ」を設置なさいました。異常な現象が観測された場合の新しい防災対応をここで検討してきたわけです。このワーキンググループに私も委員として招かれました。去る12月の11日、火曜日、議会中でしたけれども、この日は私の代わりに杉保危機管理監が出席いたしまして、この第7回会合で、報告書、この時点では案でございますが、おおむね了承されました。正式な報告書は年内に主査の福和先生、名古屋大学減災連携研究センターの長をお務めでございますが、福和先生から山本防災担当大臣に手交される予定でございます。
この報告書に示される新しい防災対応につきましては、「平時の生活の継続を原則とする」となっております。「極めて脆弱性の高い地域は事前避難を行う」ともなっております。こうした基本的考え方が盛り込まれ、本県がモデル地区として検討を重ね、国へご提言申し上げてきました内容が十分に反映されたものと私としては評価しております。
今後、国の方では、住民や企業等に向けたガイドラインを作成することとしておられます。本県としても国の作業と並行いたしまして、地域の特性を踏まえ住民の意見や現場の実情に配慮した県版のガイドラインを作成いたします。また、本県の検討内容が国のガイドライン作成に反映されるように、国と連携を図っていくつもりであります。来年度中にはこのガイドラインがまとまるものと見込んでおります。
さらに、南海トラフ地震への「備え」に対しまして、県民一人一人が改めて考え直す契機となることをも期待しているところであります。
【中国上海における静岡県産化粧品のPR】
次の発表項目でありますが、中国上海での静岡県産の化粧品のPRについてであります。
来年の1月14日、月曜日から19日の土曜日まで、上海新世界大丸百貨で「静岡県産化粧品展」を開催いたします。
全国でもトップクラスの技術、生産金額などを誇るのが静岡県産の化粧品であります。日本の最大輸出先であるのが中国でありまして、中国の上海市でPRをいたしまして、さらなる消費拡大、県産化粧品の生産拡大につなげてまいります。
これは、どうしてこういうことになったのかといいますと、今年2月に製茶協会の方々と意見交換会を行いましたところ、化粧品企業の方からですね、海外輸出は伸びてるんだけれども、なかなか海外展開は難しいというご意見を頂いたことで、これを受けまして、やることにしたということでございます。
化粧品の海外輸出は、近年のインバウンドの需要、「メイド・イン・ジャパン」に対する信頼度の高まり等々から、非常に伸びております。将来を見据えた戦略の中で、輸出は重要な位置を占めるものであります。
このため、今回は、県内企業6社にご出展をお願いして、快くご快諾いただきまして、県産化粧品の品質、技術力の高さをアピールいたします。また、県工業技術研究所で開発を進めておりますバラなどの県産の香り素材についての市場調査も行おうと思っております。
また、富士山の水を活用した化粧品の紹介もいたします。これを通じまして、静岡県のPRとイメージアップを図りまして、県の観光需要の増加にもつなげたいと考えております。
上海での展示会を契機に、付加価値の高い機能性食品や化粧品などの化成品の集積、振興を目指す「フーズ・サイエンスヒルズプロジェクト」をさらに推進してまいります。
【自動運転の実証実験等】
次の発表項目でございますが、自動運転の実証実験に関わることです。
人の移動に関わるテクノロジーは、大きな進歩を遂げております。電動化、新エネルギー、自動運転、コネクティド等々、これらの技術開発によりまして、交通機関や自動車産業は、変革の時代を迎えております。
そこで、今年度、EVや自動運転等の次世代自動車への対応策につきまして、産学官で設立した「静岡県EVシフト・自動運転化等対応研究会」で検討を進めていただいておりました。明日12月19日に、その検討結果につきまして、研究会の大聖(だいしょう)委員長から私にご報告をいただくことになっております。
同じ12月19日、明日、県庁の周辺で、水素を燃料としたトヨタ自動車の燃料電池バス「SORA(ソラ)」に私、試乗をいたします。
さらに来年になりますが、平成31年1月15日から25日の間にエコパおよびその周辺地域で、しずおか自動運転ShowCASEプロジェクトの実証実験を開始いたします。
この15日の開始におきましては、私が出席できませんので、難波副知事が出席いたしまして、参画団体の代表者が集まり、開始式を行う予定でございます。
それに先立ちまして、1月11日に内覧会があるとのことで、私はその内覧会の方で実験車両に試乗する予定でおります。
自動運転の実験内容は、バス型車両、これはコンチネンタル社、いわゆる自動車の部品の提供、タイヤなどを中心にした部品提供の会社でございます。それから2人乗りの超小型車両、これはタジマEV、タジマモーターズのEVでございます。この二つの機種がエコパ内の園路で、またタクシー型車両、アイサンテクノロジーが愛野駅や静岡理工科大学周辺の公道を走行いたします。このプロジェクトは、地方自治体が保有するインフラデータや施設を有効に活用した全国で初めての試みです。
変革する時代に対しまして、県も産業界等と連携を進め、技術開発の促進と、実証実験などを通しまして、その活用拡大に向けて取り組んでまいります。 |