(幹事社)
すいませんどうも、知事の冒頭発言、発表項目について、幹事社から質問させていただきます。
マスク着用の、新型コロナウイルス感染症の、マスク着用の部分なんですけれども、コロナの感染拡大が始まってから初めて、マスクの着用緩和が方針が国から出されたわけですけれども、このことについて知事自身もどういうふうに受けとめていらっしゃるかをちょっとお伺いします。
(知事)
はい。
やはりですね、ワクチン接種が去年の今頃と比べますと、格段に増えました。この結果ですね、感染する人の数は、絶対数は決して少なくないわけですけれども、死亡する人、重症になる人少なくなっているということもございまして、徐々にノーマルに戻っていこうということになりました。
それからまた、今の季節の状況もございますね。これから蒸し暑くなるということで、そのことによってかえってですね、マスクをする着用することでかえって熱中症にかかりやすくなるということもあって、国もそういうご判断で、この基準を示されたと。私どもも、わかりやすい形で先ほど示したということでですね、ございます。
常にしかし、マスク携行というのをですね、我々としましては、感染症対策はまだ必要ですよという、そういうメッセージとして、常に外出のときにはマスクを携行してくださいということを申し上げております。
(記者)
ありがとうございます。
質問がある人は、先ほどの冒頭発言・発表項目について質問のある人はお願いします。
(記者)
中日新聞といいます。
徐々にノーマルに戻りつつあるという発言のように、ビデオ会議の、オンラインビデオ会議のズームとかが、コロナ特需が落ち着きつつあるように、移住の話を伺いたいんですけれども、コロナ特需が落ち着きつつある中で、今後静岡県のこの移住戦略っていうのは、どのように方針、見通されてますか。
(知事)
移住宣言?
(記者)
あの、移住者数の過去最高…
テレワークだったり、コロナならではの生活の仕方っていうのがまた元に戻りつつある中で、移住戦略は今後どのように伸ばしていくのか。
(知事)
そうですね、これはですね、やはり東京23区、要するにほとんどの方々が、いわゆるマンションにお住まいですね。
そうした中で、閉塞感っていうのが相当高まってると思いますね。
特にお子さんを抱えてらっしゃる方たちはですね、その感が強いではないかというふうに思います。ですから、その世代の人たちが子供を自然の中で遊ばせたいときれいな景色のとこに、その味わわせたいと、おいしいものを食べさせたいと。
そうした中で、インフラ整備ができてて、かつデジタル整備を急速に進めている静岡県、補助も出ますのでね。それでこちらに相談件数も移住者数も増えてきたということで、私ども、2020年度に600件程度ですけれども、そういう人たちの生活スタイルを考えまして、まずはこのオンラインで仕事ができるように、そういうそのスペースを作るのに今35万円、それから県産材、今進めておりますから、これで14万円。そしてですね、庭などで、ちょっと花とか、あるいは簡単な野菜ですね。トマトとかキュウリとかですね、ご自身の趣味や、その場合には15万円と、合計64万円のですね補助をいたしますと、これはもうあっという間に使い切られたわけですよ。
ですから、これは本当に必要だなと思います。ですから今回はですね、その2倍というほどでは言いませんけども、とりあえず1000件というところで、その仕事を中心にということでですね、なるべくこの大勢の方たちにということで、もう基本的に我々のところには緑が豊かでございますからガーデンシティですね、いわゆる田園都市という特徴を静岡県が持っておりますので、実質デジタルガーデンシティなわけです。デジタル田園都市なわけですね。そういうことでこのデジタル対応の空間作りと、そして県産のものを使っていただくという、これを森林の人たちにもこの励みになるということでですね、これ1000件に増やしたということで、これはしかしですね、取り合いになってはいけないと思ってまして、山梨県なり、長野県なりですね、これ山の洲、どうしてもあの情報交換しながら、あの日本の方々でこういうところに住みたいっていう方たちが、選択肢が増えるようにということでですね、取り合いはしないと、しかしながら情報は一緒に共同して、皆様がたに差し上げて、ご案内いただくと、こういう姿勢で取り組んでまいりましたし、取り組んでいます。
(記者)
方向性としては、これまで通り移住戦略は変わらない。
(知事)
移住戦略はですね、変わりませんね。30になったら静岡県。はい。
ちょうどその頃になると戻りたくなる年齢ではないかと思いますけれども、身を固めるとか、あるいはお父さんお母さんのことが気にかかるようなことになりますし、社会的責任も強くなります。
そういう人生の転機、これは生物として我々100年ぐらいしか生きられないわけですけれども、だいたい30前後になるとそういう時期を迎えます。
だから我々が30になったら静岡県ということでですね、それをやってきました。それが今、本当に実を結んでいるのでですね、これを追い風にして、こちらで住み続ける街あるいは2地域居住というのもですね、推奨しながらやっていきたいということで、食べ物と、医療と、そしてこの仕事と、こうしたことが両立、鼎立ができるような、そういう地域づくり、住まいづくりをですね、やってきたと。ご案内のように私どもはですね、危機管理を最優先してるんですよ。そして内陸フロンティアを拓く取組っていうのをやってきたのご存知でしょうか。
これはもう平成23年からやってるんですけれども、内陸の方で開くと、すなわち新東名というのの周りにですね、内陸ですから、新しいフロンティア、仕事でも、また住まいでもありますよと。
それから、沿岸都市部のリノベーション、それからそれらを結ぶ連携軸ですね。
それから、いろんなライフスタイルを提供するというこの4つの柱からなる内陸フロンティアの、拓く取組をしてきたわけですけれども、こうした流れの中でですね、働く人、生活する人とこの両方を考えながら、働く人は必ず家に帰って生活しますので、住まいを考えようということで、ライフスタイルの多様性をですね、選べると。多様なライフスタイル、自分のライフスタイルに合った形で生活ができる。山が好きな人、海が好きな人、あるいは都会が好きな人、そういう方たちに、これをですね、全て歓迎というそういう方針は一貫してやってきましたけども、今度のコロナによりまして、それが一気に加速したという感じです。これからも続けます。
はい。
(記者)
発表項目についてはよろしいでしょうか。
(記者)
毎日新聞です。
リニアに関して、JRが新しく提案した田代ダムの取水量を抑制する案については、県議会のふじのくに県民クラブの会長や市民団体から、受け入れられないという意見が出ていますが、知事は改めて田代ダムの取水量を抑制する案はどんな点が問題だとお考えでしょうか。
(知事)
はい。JR東海さんは、当事者じゃありませんのでね。ですからこれは当事者同士で話し合って決められてきた約定がございます。
ですから会議、いわゆる大井川利水流量調整会議(正しくは、「大井川水利流量調整協議会」)というのがありますけれども、この会議で本来議論するべきものなんですね。ただし、この会議のポイントはですね、水利権というのは東電にありますので、その東電から何とか一定量を、季節に応じて返していただくということで、平成17年、平成27年にですね、取り決めをいたしまして、また平成37年、言い換えると、あと3年後にですね、令和5年(正しくは、「令和7年」)になりますけれども、改定を迎えますと。我々は誰もですね、その、東電が水を譲ってくださるだろうと想像したことがありませんでした。
私はもう現場見てるわけですね。
ちなみにですね、この絡みで言いますと、今くらし・環境部を中心に、リニア問題やってもらっております織部くんや田島くんがですね、中心なんですけれども、今、高畑くんが部長です。そのうちの幹部6人ぐらいのうちですね、半分ぐらいは田代にどれぐらいの水が取られてるか、その二軒小屋に行ったことがないと言うんですよ。実は、私は、引率して行こうと、まず現場を見ないとだめだと、どれくらいですね、取られてるかっていう、取られてるって感じになります。
二軒小屋のちょっと歩いたところにですね、取水口があって、それが山梨側に流れてるんですね。早川町の方に流れてるわけです。これ取り返したいと誰も思いますよ。
その現場をですね、今度私が引率をいたしまして、見に行きます。ですからこの問題はですね、私がそれ見に行ったのはもう、ルートが決まって直後ですから、ですから相当前ですよ。
そのときに早川町の町長さん、東電の方々、一滴の水も譲らんと、言われました。
それから最近では、このことで、本部長として大任を果たしてもらっている、現在の難波理事ですね、難波副知事時代に、彼はその田代ダム、見に行ったわけですね。東電からこれは「血の一滴」なので、これは譲れないと言われたそうです。
ですからですね、我々はもうこれはもう戻ってこないという認識で、JR東海と直接関係のない水ですから、しかしこれはすごく大事な水です。
表流水ですから、全然汚れてないんですよ、ポンプアップして戻す水っていうのは、これ泥ですからね。泥の中にひょっとすると、ヒ素とか重金属が含まれてる場合があります。
当然これ、ろ過して戻すってことになるわけですけど、ろ過してもですね、ろ過するための凝固剤を入れて見た感じではきれいなふうに見えますけども、汚れてる水なんですね、戻ってくるのは。それと違って文字通りこの大井川の上流、東俣川と西俣川があたったところで、そのまま水を戻してくれるという、戻すことができるというふうにJR東海さんがおっしゃっているのでですね、本当に戻すことができるのかという驚愕とともに、これはきちっとしたこの調整会議(正しくは、「調整協議会」)でですね、話すべきことだというふうに思っております。
これはトンネル工事とは別です。これを戻すからトンネル工事していいということには全くなりませんね。
トンネル工事はこれはトンネル工事中に出る、その湧水を戻すという、これは国の有識者会議でも、全量戻すってのはそういう中身ですよというふうに言われてますから。
ですから、この表流水の話は、これはJR東海さんのですね、力による地域貢献の一つということで、これが本当に戻ってくるならですね、これはもう本当にありがたく感謝したいと思います。
(記者)
そうであれば仮に田代ダムの水が戻ってきて、JRが静岡県に地域貢献したとしても、それはイコールリニアの着工を認めるってことにはならないと?
(知事)
全然違いますね。全量戻しとの絡みで出されたので、なんとなくですね、両者が関連させて議論されることが多いんですけれども、流量これが減ると、1秒に2トン減るというのが一応のJR東海さんの予測ですけれども1秒2トンというのは、これはご案内の通りですね。
大井川流域の人々の1年間の水道の量です。これが失われるってことだったので、これ全量戻しくださいと、わかりましたと。
掘削中を含めて全量を戻しますというのがですね、全量戻しの中身で、有識者会議もそういうものとして全量戻しは理解しなくちゃならないという趣旨のことを言われてるわけですね。
これは戻さなくちゃいけないと。
従ってその大井川の上流部分で田代の方向に流れている、その発電のための水はですね、そのリニアの工事と全く関係ありませんから、これはもう全くJR東海さんの静岡県に対する贈り物と、もし本当に実現すればですね、そういうものとして受け止めております。
(記者)
もう1点、先日の臨時議会で、リニアのルート決定経緯に触れてJRは丁寧に説明すべきだというふうに発言されてましたが、知事はルート決定経緯については、どんな問題があると考えていますか。
(知事)
深刻な問題があると思っております。
ルート決定というのはですね環境影響評価というものを経なければなりませんが、あの巨摩山地、これは三つほどの理由、大量湧水があり得る、それから土被りが、要するにそのトンネルよりかなり深いと、そしてこの土質といいますか地質が脆弱で、硬ければいいんですけども、軟弱ですとですね、掘った先にどんどん崩れてきますから、そういう地質なので、このルートを回避するということをされたわけですね。
それに対して南アルプスは大丈夫だっていうことだったわけですよ。
ところが、そのルート決まった後に、2年後に、そのJR東海さんご自身が調査なされまして、そしてですね、土被りはもう遥かに深いですよ。
1400mもあるところがあるわけですから1000m規模で土かぶりがあるわけですね。そしてあの大量湧水が何回も出るだろうと、それからそのトンネルの掘る最先端、切羽、これの崩壊が十分にありうるところがあると、それから山が隆起してますからですね、トンネルが変形すると、内空変位という、変容もあると。
そういうことでこの回避された巨摩山地よりも回避するべき理由が列挙されてるのが南アルプスルートなんですね。
にもかかわらずなぜ選んだんですかということについてのご説明がないということでですね、これは深刻な問題だと捉えているわけです。
これは回避するべき理由以外のものではないという。
だったら巨摩山地の方を掘りなさいと、そちらの方がより安全だということになりますから、しかしそこを回避するっていうことであればですね、両方を回避しなくちゃいけないですね。
それが普通の常識で考えるべき、その結論になるというふうに思います。
(記者)
それは議会でだけじゃなくて、JRに対して直接説明を求める。
(知事)
いや明日ですね、明日そのリニアの中央新幹線特別委員会で、古屋会長の方から出てきてくれという、直に電話があったわけですから、突然、びっくりしました。
私は古屋会長にですね、ぜひ見に来てくださいって言ったんですよ、まえ、この委員会に、この特別会議、特別委員会に招かれたときですね、行くとおっしゃったんですけど、来られないのですね。
それではまず私の方から行動起こそうと思って、実は近々ですね、中津川の方に参ろうかと思っております。
中津川は、そこに岐阜県における車両基地が、リニアの車両基地が作られるところですね。ですから市長さん等に会ってですね、もうお話を承りたいと、私は別にそういうことについて全く反対したわけじゃありませんので、そのこともですね、目下のところ中津川の市長さんが会ってくださるってことになってるのでありますけれども、そういうことを伝えたいというふうにも思っております。
できれば私は明日ですね、発言の機会が与えられればですね、ぜひ、いかにこの掘削部分がですね、厳しい自然条件のところかということを、実際に現場で体験していただきたいと思ってるわけですね。
だからこの流量だけ言ってますけど、必ず水質が問われるわけです。水質が悪ければ先ほどのですね、藤枝のお酒も、それから焼津のこの磯自慢もですね、初亀さんも磯自慢さんも、全部地下水ですから、大井川の地下水の水質が悪化すればですね、もう、これはもう、あの世界クラスから外されますよね、世界クラスに認定されることはあり得ません。そういうあの、水質問題ってのは水量と同時に同じくらいに重要です。そしてまたトンネル掘ったら盛土があるじゃないですか。
盛土どうすんですかと。
でも盛土条例は7月1日からですね、施行されるわけです。国の方も指定は県とか政令市に任せてくださってるので、従って、どういうような指定になるかということもあります。盛土の問題もあります。要するに発生土ですね、そういう問題がある。それから掘れば必ず上からの水が下に落ちますので、水位が下がるので、生態系にダメージが起こるということで、こうしたことをですね、合わせてご紹介しながら静岡県の状況として、先ほどのルートについて決定に極めて重大な疑義ありということも、限られた時間ではあるでしょうけどもお伝えしたいというふうに思っています。
(幹事社)
他ご質問のある社。 |