(知事)
今日のお花ですけれども、白がバラ、ホワイトローズ、それからカーネーションですね。それから黄緑色、これがレウカデンドロン、それから青緑、エリンジューム、ピンク、これですね。スターチス、赤緑、ドラセナコンシンネ、これでしょうか。
【本庶佑氏がノーベル賞を受賞(「世界クラスの資源・人材群」が79件に!)】
今日は、まずですね、世界クラスの資源・人材群が、ついこの間まで77件だったんですが、79件になりました。そのうちの一つが、本庶佑先生がノーベル賞を受賞されたことによるものでございます。
去る10月1日、本県ゆかりの本庶佑先生が、免疫療法、PD−1というタンパク質、これががん細胞をやっつける免疫にブレーキをかけていると、これを外す方法を見つけられまして、それがオプジーボになったわけですが、これが多くの人々を救うことになったということで、ノーベル医学生理学賞を受賞されたわけでございます。
本庶先生がノーベル賞を受賞されること、また、今回の受賞が、本庶先生のような立派な方が本県でご活躍いただいていることを、県民の皆さまが改めて知るまたとない機会となったことを、大変喜んでおります。改めて、本庶先生に対しまして、心からのお祝いを申し上げたく存じます。
現在、本庶先生、京都大学の特別教授になられましたので、兼任ができないということから、静岡県の県立大学の理事長を退かれまして、現在顧問をお務めいただいております。
それだけでなく、ふじのくに地域医療支援センターの理事長も引き続きお務めいただき、また「社会健康医学」推進委員会の委員長も務めていただいております。また、バーチャルメディカルカレッジの学長も務めていただいているということでですね、静岡県にとって大変大切な仕事に現在もご尽力いただいているところでございます。
これからも日本や世界の医学、免疫学の分野の発展をけん引していかれると信じております。本県のさらなる発展にお力添えもいただきたいと願っているところであります。
なお、発表が10月1日午後6時半頃だったんですけれども、私の携帯に留守電が入っておりまして、森喜朗元総理からでした。「本庶先生のノーベル賞受賞、誠におめでとうございます。」というご本人の肉声が入っておりまして、私2日間ぐらい気が付かなかったんですけれども、どうしてかといいますと、森喜朗元総理はですね、今オリンピックやまたワールドカップ、非常に大きな仕事をされてるんですよ。体を弱められまして、それで自分が実験台になるので、本庶先生に会いたいとおっしゃって、それで、静岡県にお務めいただいておりますから、電話いたしまして、本庶先生に、森先生にお話いただく機会を設けました。それからお二人また会われまして、そうしたことでですね、こちらに電話があったんだと思いますけれども、ともかく森喜朗理事長閣下もですね、元気にお仕事されている様子で、何よりでございまして、本庶先生ご自身も、この薬で元気になったと言ってくれる人がいて、本当にうれしいと言われておられましたけれども、そうした一つのエピソードをご紹介申し上げたわけでございます。
それから、本県の「世界クラスの資源・人材群」の本庶先生のノーベル賞受賞決定が加わるとともに、ヤマハ発動機による、バイクのコンセプトモデルの国際的に権威あるデザイン賞の受賞もございまして、平成25年の6月の富士山の世界遺産登録から65カ月ほどで79件、今年に入って15件となった次第であります。
【福井しあわせ元気国体の本県選手の活躍状況及び第18回全国中学生都道府県対抗野球大会の開催結果】
二つ目は、スポーツがらみの件が二つございます。一つは福井しあわせ元気国体の本県選手の活躍状況であります。
9月29日に開会式、私も参加いたしましたけれども、「第73回国民体育大会 福井しあわせ元気国体」は、今日が最終日で、今閉会式が行われているところでございます。
ソフトボール成年女子、あるいは三浦凪砂(なぎさ)選手のセーリングなどで優勝が届きました。朗報が届きました。また、ちなみにソフトボール成年女子は、雨の中、私とともに一緒にずぶぬれになりながらですね、行進した選手たちです。本日までの入賞者数は92に上ります。昨年を上回る入賞数を獲得しております。確定順位は閉会式終了後の午後3時頃に判明する予定でございます。本県の暫定順位でございますけれども、昨日現在で、男女総合順位である天皇杯は18位、一方女子総合順位は皇后杯ということでございますが、昨年18位から13位に上がりました。入賞者数や優勝数が増えた一方で、団体競技の一部で昨年並みの結果が得られなかったこともありまして、今申しましたような順位となっております。
もう一つ、スポーツがらみでございますが、去る9月22日から26日までの5日間、東部・伊豆地域6市9会場におきまして、中学生軟式野球の日本一を決定する「第18回全国中学生都道府県対抗野球大会in伊豆」が開催されました。
今年は開催規模が拡大いたしまして、全国、北は北海道から南は沖縄に至るまで、48チームが富士山を仰ぎ見る本県東部・伊豆地域に集い、ハイレベルな戦いを繰り広げました。決勝戦では、宮崎県選抜がオール茨城を1対0で破り優勝いたしました。
この主催は、シダックス株式会社創業者の、また伊豆の国市出身者の志太勤さんであります。この大会を契機に新たに組織された一般財団法人日本中学生野球連盟も主催の一角になっておりまして、この大会は来年度以降も継続的に本県で実施されることとなっております。
この開会式に私も出席いたしましたが、中川秀直元自民党幹事長さんもお越しになられて、通常、中学生の甲子園と言ってたんですけれども、甲子園は兵庫県の甲子園でございますので、伊豆富士山大会といったような名前にしてはどうかということでですね、来年度あたりからは、地名が分かるような、日本一を競う中学生の軟式野球の全国大会になる見込みでございます。まだ名前は確定はしておりません。
今後とも、本県が“ふじのくに”として、日本一を目指す中学生球児の憧れの聖地となるとともに、国体や世界の舞台で活躍するアスリートを輩出できるよう、皆さんと一緒にスポーツを盛り上げていきたいと思っております。
【SPAC グッドデザイン賞受賞】
今度は芸術の秋にふさわしい、SPACがグッドデザイン賞を受賞した朗報でございます。
SPAC、静岡県舞台芸術センター、Shizuoka Performing Arts Centerの頭文字でSPACの愛称で知られておりますが、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2018年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。
このグッドデザイン賞というのは、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、形のあるなしに関わらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインと捉え、その質を評価・顕彰しているものであります。
SPACは宮城聰 芸術総監督のもと、「劇場は世界を見る窓である」というコンセプトに基づいて素晴らしい活躍を続けていますけれども、今回、世界レベルの演劇の発信や、国際的な文化交流を続けるSPACの活動そのものがデザインとして評価され、グッドデザイン賞を受賞いたしました。
審査員の評価を読み上げますと、「SPACは、現代演劇において日本が誇る最高の劇場の一つであり劇団だろう。古典を現代の人に本気で楽しめるエンターテイメントに昇華させて、アビニョンなどの国際芸術祭の舞台で世界中の人を楽しませている功績は大きい。こういった取り組みが静岡という地方都市の顔を形作り、彼ら主導の演劇祭などを通じて、徐々に静岡そのもののブランディングとシビックプライドに発展しつつあるように感じる。この劇場の運動そのものをデザインと捉え、高く評価したい。」という評価をいただいた次第でございます。
現在SPACは、フランス国立コリーヌ劇場で新作〜女神イニイエの涙〜という副題を持つ「顕れ(あらわれ)」を上演中でございます。現地でも大変好評だと聞いております。さらに11月には、同じパリ市内で「ジャポニスム2018」の公式企画として上演が決定しております。
今後も、世界クラスとして高い評価を得ているSPACの活動によって、「演劇の都」静岡の魅力をさらに高め、広く国内外に発信していただくことを期待しているところであります。 |