令和3年度以前知事記者会見

2022年8月23日(火)


知事冒頭発表(消防職員の殉職)、発表項目(新型コロナウイルス感染症)
発表項目(今夏の富士登山における遭難事故防止対策、リニア中央新幹線)
発表項目質問(消防職員の殉職、遭難事故防止対策)
発表項目質問(リニア中央新幹線)
発表項目質問(新型コロナウイルス感染症)
発表項目質問(リニア中央新幹線)
幹事社質問(リニア中央新幹線)
一般質問(リニア中央新幹線、旧統一教会)

知事冒頭発表(消防職員の殉職)、発表項目(新型コロナウイルス感染症)

(知事)

はい、よろしくお願いします。

秋になりまして、菊、黄色い菊と、スプレーデルフィニウムが今日は飾られております。

さて、冒頭でございますが、去る8月13日に、静岡市葵区の建物火災が発生いたしまして、1名の消防隊員の尊い命が失われました。これまでの、地域の安全を守らんという、そういう志の高い、優秀な職員が亡くなられたことは、誠に残念であります。

県民を代表して、謹んで哀悼の意を表するものであります。

こうした痛ましい事故が二度と発生しないように、原因の究明と対策が講じられることを強く念じております。

また、各消防本部におかれましては、事故防止に万全を期されるように、お願いを申し上げます。

さて、発表項目は3件ございます。

新型コロナ患者を、オール静岡で受け入れるために、ということでご発表させていただきますが、まず、このデジタルサイネージ1枚目をご覧ください。新型コロナウイルス感染症の患者を受け入る病院の状況は、大変ひっ迫しております。その原因は感染爆発による入院患者の増加、受入病院におけるクラスターの発生、受入病院における医療従事者の感染や、濃厚接触者となることによる休職、のためであります。

先週17日、紀平県医師会会長さんならびに毛利県病院協会会長さんが、緊急に県庁に、県知事室にお見えになりました。病床使用率80%というのは、すでに満床と同じことであると。かつ、コロナの専用病床以外の、一般病床で治療を受けている患者を含めますと、100%を超えておりまして、地域の基幹病院でもある、コロナ受入病院においては、コロナの医療、またコロナ以外の医療も、崩壊の一歩手前に来ているというふうに訴えられました。

合わせまして、県内の病院がすべからく、コロナ患者を受け入れるように、県としての努力を求められたところでございます。デジタルサイネージの2枚目をご覧ください。

このため、県といたしまして、オール静岡でコロナ患者の受入を促すために、感染症法第16条の2第1項に基づき、協力要請を本日発出することといたします。

協力要請の内容は2点ございます。

1点目は、自らの病院で発生したコロナ患者の入院治療を、継続して実施してくださるように、ということでございます。

2点目は、入院検査で陽性が判明した場合は、在宅療養支援を含め、その病院で治療にあたってくださいということでございます。

毛利会長も述べられていましたけれども、できるだけ広く受入体制を整えて、コロナ受入病院への入院も、集中を抑えていきたいと考えております。

すでにこのような対応を取られている病院もございますけれども、これをさらに広げていこうということでございます。

この要請に関しまして、鈴木感染症対策担当部長さんが、それからまた後藤参事さんも同席してますので、お2人に、補足説明をお願いします。

 

(鈴木部長)

感染症対策担当部長の鈴木です。よろしくお願いいたします。

今、知事からお話ありましたとおり、今回、感染症法に基づく協力要請を行いますけれども、この協力要請にあたりまして、事前に静岡県新型コロナウイルス感染症対策専門家会議、こちらは感染症の専門医であるとか、救急の専門医であるとか、臨床の先生方を中心とした会議になっております。

こちらとですね、静岡県新型コロナウイルス感染症医療専門家会議、こちらはですね、医療関係団体であったり、病院長の先生、あるいは法律の専門家等に入っていただいて、県内のですね、医療提供体制についてご意見をいただく場として設けておりますけども、この2つのですね、会議の委員の方に、書面でですね、意見聴取を行いました。

で、このいずれの会議におきましても、回答のありました全ての委員から、要請を出すことについて、ご賛同を得ております。

合わせてですね、この会議の中でもございましたけども、この要請を行うにあたって、各医療機関、これまで受け入れていなかった医療機関に対して支援策もしっかり整えておくべきだというようなご意見もいただきました。

それらを踏まえまして、県の方で支援策、考えております。

このサイネージにございますけども、7つのですね、支援策を用意をいたしました。

その内容についてご説明をさせていただきます。

まず1点目でございますけれども、コロナの患者受入れのですね、人数に応じて、協力金を支給することといたします。

支給額がですね、入院患者お1人について、15万円。1医療機関につき、25人を限度として助成することを考えております。

2点目がですね、患者受入れに際して必要な設備について、個人防護服であったり、簡易の陰圧装置等の、購入費用についての助成を、コロナの受入病院と同水準で、助成をしたいというふうに考えております。

それから3点目でございますけれども、患者がですね、コロナの陽性となって、入院を延期した場合など、自宅療養を行う間、電話による健康観察であったり、外来診療を行った場合も、協力金についても支給をしたいというふうに考えております。

それからですね、4点目といたしまして、それぞれの病院で発生した患者等のですね、一時的な受入れから、恒常的に、患者受入れのための専用病床を用意していただいた場合に、従来のですね、コロナ患者受入病院と同様に、入院患者がいないときも、空床補償を行いたいというふうに考えております。

加えまして、病床を確保していただいたところにつきましては、確保病床、一床当たり、450万円の助成を考えております。

この他に、新たに患者を受け入れるに当たって、相談に対応するため、相談の窓口を設置したり、感染症対策に関する専門的助言を必要とする場合があろうかと思いますので、ふじのくに感染症専門医協働チーム、われわれ通称「FICT」と呼んでおりますけれども、この感染症協働チームの先生方による助言、また経口の抗ウイルス薬が、適切に処方できるように、処方未対応の医療機関に対して、登録認証の手続きの支援等についても行っていきたいというふうに考えております。

このような支援策をご活用いただいて、可能な限り多くの病院で、コロナ患者を受入ていただくように、努めていきたいと考えております。

私からは以上になります。

 

(知事)

それでは、ただいま鈴木部長から説明がございました支援策をもって、県医師会、県病院協会とも連携をいたしまして、受入病院を増やし、オール静岡、オール静岡体制で、この難局を乗り越えてまいりたいと。県内病院のご協力をぜひともお願いしたいと存じます。

デジタルサイネージの5枚目をご覧ください。

お盆休み終了後から、新規感染者数が再び増加しておりまして、7,000人を超える日が多い状況になっております。

紀平県医師協会会長さんも、医師会会長さんも話されておりましたけれども、この医療ひっ迫状況の根本的な改善のためには、県民の皆様お一人お一人が、コロナに感染しないということが一番でございます。

デジタルサイネージの6枚目をご覧ください。

新型コロナの感染拡大に伴い、救急出動件数や、搬送困難事案が増えております。

発熱や喉の痛みが出ましても、しばらく様子を見ていただいて、すぐに救急車を呼んだりすることが、決してないようにお願いをしたいと思います。

デジタルサイネージ7枚目をご覧ください。受診相談の目安について、後藤部参事の方からご説明をいたします。

 

(後藤参事)

皆さんこんにちは。

いつもご報道ありがとうございます。健康福祉部の後藤でございます。

オール静岡で医療機関側は対応していくと、いうことをお願いしますので、ぜひ県民の皆様にもですね、受診のお願い、大変、コロナということで、心配な方もいらっしゃると思いますけども、現在のオミクロン株ではですね、重症化する方は、1万人に2、3人程度、あと肺炎ですね、呼吸が苦しい肺炎などになる方も、1,000人に6、7人程度ということで、すごくですね、軽症者が多い。普通の風邪と、喉が痛く熱が出る風邪と、区別がつかない方が多いという状況になっております。

ですので、決して熱や喉の痛み等でですね、すぐに救急車を呼ばないようにですね、救急車をお呼びになる場合には、熱や風邪症状に加えまして、この1から6、7のところですね、特に6番7番のところがある場合になります。

で、割と平日の昼間にですね、受診をお願いしたい方は、1歳未満や、65歳以上といった、重症化しやすい年齢の方、もしくは、基礎疾患で通院中の方、3つ目はですね、あとはここから下は、状態、患者様の状態になりますけども、ぐったりして元気が著しくない場合や、下痢や嘔吐の症状が出るコロナもございますので、下痢や嘔吐で水分が飲めずに、おしっこ、尿量が、尿の量が減っている場合ですね。

そして、5番以降はあると重い場合ございます。

顔色がいつになくすごく悪い。白っぽい、青っぽい場合ですね。

そして6番7番は救急車をお呼びいただいて全然構わない状況です。痙攣が、痙攣している、痙攣したばっかり。意識が、ボーッとしてて反応はないという場合。また呼吸が極めてはあはあ早く、息が苦しそうで動けないといった場合ですね。

救急車は酸素を積んでおりますので、痙攣や呼吸困難の場合は、酸素投与が一番の薬になります。

ですので、こういった場合はぜひ救急車を呼びいただき、それ以前の場合ですね、普通の昼間の時間帯の受診をぜひともお願いしたいと。そして医療機関の負担を抑えていただきまして、オール静岡でこの難局を乗り切っていただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

(知事)

ありがとうございました。それではデジタルサイネージの8枚目をご覧ください。

早い学校では、今週から2学期が始まります。

夏休み期間中、子どもの感染は減少傾向にございました。

学校の再開に伴い、子どもを中心に感染が再拡大する可能性があります。

県民の皆様には、家族単位、これが自助の単位であるということで、家族単位の自助として、家族にコロナを持ち込まない。家族にうつさない、家族で感染を拡げない、この実践をぜひお願いいたしたく存じます。

以上でございます。




発表項目(今夏の富士登山における遭難事故防止対策、リニア中央新幹線)

(知事)

それから、続きまして、今年の夏の、富士登山における避難事故防止対策(正しくは、「遭難事故防止対策」)遭難事故防止対策についてであります。前回、8月9日の定例記者会見におきまして、富士登山における、遭難事故に関してのご質問がございました。

調べると申しましたとおり、避難者(正しくは、「遭難者」)の発生状況や、遭難防止対策、これ調べたうえで現状を取りまとめましたので、その結果を、危機管理部長からご説明を差し上げます。

 

(石野部長)

危機管理部長の石野です。よろしくお願いします。

お手元のこちらのデータですね。こちらをご覧ください。

令和2年度は開山されなかったということと、3年度は行動制限下ということで、本格的な登山は3年ぶりという状況です。

そういう中で、真ん中の表を見ていただきますと、29年から元年までが60件から46件くらい、50件から60件くらいの間というところです。

それで、今年の期間7月10日から、先日8月21日までの集計ですが、件数として39件、人数として40人ということで、昨年に比べると非常に多いわけですが、以前の、コロナ以前の水準かなというふうに認識しております。

とは申しましても、原因別に見ますと、例年に比べ、疲労による遭難が多くなってるということです。

富士山は登山道の整備が進んでいるものの、山頂の気温は平地よりも20度くらい、20度以上低く、天候も変わりやすく、また酸素も少ないということで、服装、装備ですとか、体調ですとか、管理ですとか、十分な体制が必要になります。

今シーズンは、防寒対策や、雨具等の装備が不十分であったり、体力不足であったりすることと思われる、発熱や高山病などの体調不良による救助要請が多くなっていると聞いております。

このため県では、ホームページやツイッターなどを活用して、登山前の周知、啓発活動、現地における登山誘導・指導などを行っております。

また、県警察本部でも、ツイッターのアカウントを開設し、山岳遭難事故防止に役立つ情報などを、わかりやすく紹介しているところであります。

このような、公的機関が発信する情報を役立てていただくとともに、富士登山については、安全確保のためのガイドラインを作成しておりますので、参考にしていただき、登山の基本を守り、事故のない安全な富士登山を楽しんでいただきたいと思っております。

開山期、あと2週間あまりありますが、先日もニュースなど、いろいろ注意喚起、報道していただいておりましたが、報道機関の皆様におかれましても、注意喚起についてご協力いただければと思います。

以上です。よろしくお願いします。

 

(知事)

どうもありがとうございました。以上でございます。

続きまして、発表項目の最後でございますけれども、リニア中央新幹線に関係いたしまして、皆様にお知らせが2点ございます。

1つ目は、閑蔵線の整備促進についてであります。

田代ダムを、今月8日に視察いたしました。多くの皆様方も御参加いただきましてありがとうございました。それに関連して昨日視察にご同行なされました、山梨県の早川町長辻さんが、県庁にお見えになりまして、そして早川町長さん曰く、当初6月6日に予定した視察が、雨の予報で延期となったと。平地と異なり南アルプスの山奥にあるリニア工事の現場は、気象条件等の影響を大きく受けるということで、安全確保が非常に難しい場所であると。雨の予報でですね、危ないから来るな、といった時に、危ないところで事故に遭われたらどうするんですかという、こういう問題提起をいただいたわけでございます。

私も、それからまた県庁の職員も、それから報道機関の皆様方も、南アルプス公園線、いわゆる三ツ峯落合線を通って行かれたと思いますが、この整備が遅れております。こうした危険が伴う場所で、リニア工事を行う作業員が、そのさらに奥の方に行くわけでございますから、有事の際に確実に市街地まで避難できるのか。

また、救急車がそこに入れるのかということで、命の道の整備が極めて重要であるということを改めて強く認識し、その認識を早川町長と共有した次第でございます。

この8月10日、流域10市町の首長さんと意見交換を行いましたが、閑蔵線の整備はもともとJR東海さんが望まれていたものであると。しかも2.5kmで、三ツ峯落合線よりも、半分の長さ、かつ山の中を越えればですね、もうそのまま井川の集落に出られるということでございまして、ぜひ川根本町長、川根本町の園田町長さんからも、この閑蔵線の件をやっていただかないと、井川の人も、また作業員にとっても、今後、危険性を回避できない場合があるから、お願いしたいということでございました。

またこの点につきまして、他の首長さんからも、特に異論はございませんでした。

こうした閑蔵線の整備の必要性につきましては、JR東海も十分ご承知のことと存じます。ただ、JR東海への働きかけは地元が行う必要がございます。

ぜひ静岡市長さんに、閑蔵線整備の必要性を、JR東海に働きかけていただきたいと、いうふうに思います。

それは別に、三ツ峯落合線のトンネルを止めるっていうことではありませんで、まだ1cm、いや1mmも掘られていないと。4年以上、契約からですね、経って、そういう状況であると。坑口付近の拡幅、これは静岡市がやることになっているわけですが、これもされていないということでもございまして、こうした中で、発生土を置く場所として、われわれスネ谷(正しくは、「スネ沢」)、中山谷(正しくは、「中山沢」)、そして久保山(正しくは、「井川久保山」)を見たわけですけども、ここもまだ何もされてない状況でございます。かなりの量の、この、発生土が、清水港に持ってかれるという、そういう静岡市の方の発表ですけれども、JR東海の担当者の方は、清水に持っていくってのは問題だというご見解でございました。

そうしたことからですね、安全を確保するために、また井川の人々も安心していただくためにもですね、閑蔵線に関わる働きかけをですね、今の約束は約束のまま条件が整うまではですね、そのままにしておいて、働きかけをJR東海さんにしていただければと。閑蔵線整備の必要性を、JR東海さんに訴えていただければと存じます。

2つ目でございますが、リニア中央新幹線の工事現場の視察についてでございます。

先日静岡県は、リニア建設促進の期成同盟会に加盟いたしました。

その際にも申し上げましたけれども、建設促進を目的とする同盟会の一員でございます。

沿線地域の現場視察、または意見交換などにより、この構成都府県の現状をしっかり見て、認識を共有し、建設の促進に協力したいというふうに思っております。

もちろんリニア中央新幹線は、中央新幹線小委員会、国交省のですね、そこが言っておりますように、品川と大阪を結んで初めて、この、意義があるということでございますけれども、目下の計画では2027年に、名古屋と品川間を暫定開業するということでございます。私は実際上、開業するということでありますと、その、駅がさしあたって2つなければ、人々は、その、利用できないわけですね。

リニアの今の山梨の実験線は、甲府のターミナルから行って帰ってくるということであります。そうした観点から言いますと、すでに実験線が、駅があるのが甲府でございます。

甲府から大月の方に向かって、この実験線、実質上これは実用線になるというふうに謳われておりますが、それが、その次に繋がる駅というのは、神奈川新駅ということになります。すでに工事が始まっているというふうに承知しておりますが、そこで、まずは2つの駅が結ばれれば、暫定開業も可能であるというふうに考えます。したがって、この、どの程度のですね、可能性があるのかも含めて、これは相模原市内にあるということでございますので、そこを視察したいと考えております。

目下のところは9月上旬をめどにいたしまして、JR東海さんと調整をしております。

日時や視察場所が決まりましたらば、改めて皆様方の方にご報告を申し上げます。

以上が私からの発表項目であります。




発表項目質問(消防職員の殉職、遭難事故防止対策)

(幹事社)

冒頭の発表に関して質問のある社はお願いします。

 

(記者)

静岡新聞です。

最初の、発表項目で消防職員の、殉職についてなんですけれども、静岡、静岡市消防局では2年前にも、吉田町の工場の火災で3名の方が亡くなっております。冒頭の発言で、各消防本部に事故防止を万全にするよう呼びかけられましたが、改めて静岡市消防局でこの2年間で4人の方が亡くなったことへのコメントをお願いいたします。

 

(知事)

ご質問は、消防士が残念なことに殉死(正しくは、「殉職」)したという、それに関わることですね。

 

(記者)

消防士の方が亡くなった件に関してです、はい。

 

(知事)

この件につきましては誠に痛ましいということで、徹底的にですね原因を究明しなくちゃいけないと。再発防止しなくちゃいけないと。安全対策を講じなくちゃいけないと。

これは市町が消防を所轄しておりますので、われわれの方としては、助言とか支援をするという、県はそういう立場であります。

ともあれですね、もう、この、有能な方が亡くなられたことを非常に残念に思っておりまして、吉田町では3人も、今回お1人ということでですね、また30代ということでございますから、誠に残念に思っております。

われわれとして、この殉職された方に対して何ができるかということはですね、われわれのほうとしては考えておりますけど、ご本人に対してはですね、何らかの、県として何かできることがあるのかということありますけれども、さしあたって市町が消防を担当するとの原則ですので、原因究明をしっかりしていただくということが、とても大切ですね。再発防止していただくと。安全対策を今後しっかり講じていただくということを重ねてですね、申し上げたいと思います。

 

(記者)

2年前にも、再発防止ということで検討をされてたはずだと思うんですけれども、そういった部分が、今回生かされていなかったというふうな認識でいらっしゃるんでしょうか。

 

(知事)

一概にですね、そうは言えないと思いますけれども。何しろ火災の鎮火に全力を尽くすということでですね、今回、新聞報道によれば、綱を持たないで、ホース、消防ホースで下が見えるから行ったということで、それなりの合理的な理由があってなさったようですけれども、しかしながら、やはりですね今回、それはやっぱちょっとあの問題だったと。やはりこの、そういう煙が渦巻いている中に入るときにはですね、何があるかわかりませんから、ロープを一緒にですね、皆それぞれ持ってやると。なるべく早くっていうことで、行動の自由を確保するために、それ取られたっていう、それをしなかったということもあるかもしれませんけど、今後、二度とこういうことが起こらないためには、やっぱり原則、これを常にですね、遵守しながらやっていくことが大事だとは思っております。

一番最初に入って一番最後に出られる形になって、おそらく巻き込まれてですね、煙に倒れられて、それに気がつかなかったのはロープを持っていなかったからでしょう。

誠に残念なことですね。はい

 

(記者)

テレビ静岡です。山岳遭難の件、前回質問して、数字出していただいてありがとうございます。

先ほど危機管理部長の話にもあったとおり、今年の救助要請の特徴は、疲労による救助要請が多いということだと思います。県警の方の数字、逐一変わるんであれですけど、およそ4割が疲労による救助要請だと聞いております。

一方で、警察庁のまとめだと、あの、全国の山岳統計、疲労による遭難、救助事案というのは6.6%なんですね、去年は。いかにこの富士山が異常な状態にあるかっていうのがわかるかと思うんですけれども、この疲労による救助要請が多い現状をどのように受け止めて、先ほど啓発をしていくということでしたけれども、どのような対策が今後考えられるのか。また埼玉県なんかでは、県の防災ヘリを使った救助をした際には、手数料、5分5,000円ですね、ヘリの燃料代ですけれども、取るような条例に2017年に改めて、18年から施行されているわけですけれども、こういった有料化の検討というのは進められるお考えがあるのか、そこらへんお聞かせください。

 

(知事)

今のところあの、有料化というのは考えておりませんけれども、何しろ5合目から登るにしても、空気が薄くなりますし、そして、この天気がいいと日陰がありません。

そして高度ですから、高山病にかかりやすいということで、かつ、頂上付近はですね、午前中になりますと、極めて温度が低いです。

ですから、ご来光をご覧になるというふうな場合には防寒具が必要なわけですね。

ともあれ、あの、甘く見てはいけないと。したがってこの疲労するのはですね、空気が少ない、日陰がない、水分補給を怠ると、もうあっという間にこの疲労が募るということにもなりますので、そのゆっくり登る、それから水分の補給を怠らない。深呼吸をする等々ですね、基本的なこと。それから防寒具をそろえると。それから今は感染対策をしなくちゃいけませんのでそのための、我々は、対策を講じてやっておりますけれども、あの疲労というのは、おそらくですね、全てこの事故が起こった場合には、ケガの場合別ですけども、あれだけの高い山ですから、疲労が募るのは当たり前だというふうに思わなくてはいけないというふうに思います。

さしあたって、そうしたこの富士登山に関わるガイドラインがございますのでですね、その周知徹底をしていくと。協力金への協力もですね、それなりに浸透してきておりますので、そういう、この、節目のところでですね、富士登山の、基本的に心得るべき事柄というのをですね、周知徹底するということが目下、われわれとしては考えているところであると、いうことでございます。

 

(記者)

ありがとうございます。

 

(知事)

はい。

前回質問いただきました、ありがとうございました。




発表項目質問(リニア中央新幹線)

(記者)

すいません。中日新聞です。リニアの件のところで、ちょっと改めてお考えをお聞かせください。

先ほど甲府と神奈川新駅の部分開業の話、言及があったと思うんですが、以前、知事、甲府と品川間の先行開業というお話もちょっと出たような記憶があるんですが、南アルプストンネルの問題、静岡工区の問題が解決されるまでは、先行開業あるいはその部分開業をしたらいいというようなのが知事のお考えなんでしょうか。

 

(知事)

もともと部分開業という言葉は使われてなくてですね、中央新幹線の小委員会、あるいはJR東海さんのご見解によれば、暫定開業という言葉なんですね。中央新幹線小委員会の全体の最終答申というのをご覧なりますと、附帯意見にも明記されておりますけれども、品川大阪間が繋がって初めてこのリニア新幹線の意義が発揮できるのだということなんですね。

しかしながら、JR東海さんは、民間企業であり、自由な、その経営の自由と、同時にまた、投資する自由といいますか、こうしたものを確保するということもございまして、中央新幹線小委員会の意見とは別個に、ご自身の経営判断として、二段階方式でやると言われたわけですね。

それはしたがって、私の言葉で言うと部分開業をです。彼らの言葉で言うと暫定開業なわけですね。暫定開業をするためにはですね、ターミナルがないと駄目なわけですね。

で、ターミナルは今、1つしかないわけです。甲府だけです。

運転手はいませんから、全部この甲府のターミナルでコンピューター管理をしてですね、超伝導のリニアを動かすということですけども、向こうに駅がないから戻ってこざるをえないわけですね。

だから一番最初にできるべき駅というのは、南アルプスを通るってのは今こういう議論をしてる最中ですから、一方、大月ではもうできてるし、その向こうまで掘られていると。そして神奈川新駅、これは神奈川県知事さんがですね、国策だから2027年開業を絶対目指すんだと、再三再四おっしゃっておられますので、まずはですね、神奈川ですね、そういうその約束通り、使命を果たしてるんだということで、JR東海に協力されてるに違いないと思います。ですから仮に相模原駅、相模原市にできるであろう神奈川新駅ですね。ここができれば、神奈川新駅に行けば、そのまま、この今度は料金を払って甲府に行ける、その反対も可能ですね。

あそこは町としては、地名としては橋本だと思いますけれども、あそこには京王線も来ております。ちょっと離れますけども、圏央道も走ってるということで、そういう意味でですね、その橋本あたりからこの甲府にですね、行き交うことが一種のこの暫定開業として、唯一可能な場所であるというふうに私は今のところ思っております。

しかもあの部分開業を品川甲府って言ったときにはですね、まさかその調布市でですね、これを外環掘ってるときですけれども、道路が陥没するとか、あるいはその調査掘削をして、品川北区の北工区のところでですね、300mの掘削予定のところが50m掘ったら、なんともうこれ機械が動かなくなってしまって、だから地質と機械が合わないというふうな状態でしょう。

したがって、この品川工区まで一気に行くのはですね、なかなかに大変だということは、現状を見ればわかりますね。

したがってまずはですね、リニアの建設促進をするためには、2つの駅ができてあれば何とか。しかも一方はターミナルじゃないといけないと。現状ではですね、名古屋もまだできてません。大阪はもう全く何もありません。品川は今そういう状況になってると。あれば甲府でですね、東の方向に掘っていった神奈川新駅しかないと。したがって、私は神奈川新駅はですね、その進捗状況をしっかり見とどけて、その進捗に対してですね、できる限りのご協力をさせていただきたいと。できれば9月の上旬、そう遠くないときにですね、行ってみたいと。皆さんも、もしご一緒されるならば、どうぞ。

 

(記者)

JRが言ってる暫定開業というのは、品川名古屋間のことでありますよね。知事が今おっしゃられた甲府神奈川新駅というのは、新しい話なのかなと思うんですけれど、これ期成同盟会の他の知事にもこういった考えを訴えていくと?

 

(知事)

これからね、まずはその現場を見ないといけませんので、神奈川新駅の進捗状況はどうなってるのかと。神奈川新駅からといいましても、甲府と東京まで150kmございますでしょう。したがってですね、その真ん中辺りにあるんじゃないかと思うんですけど、決してですね、その神奈川からこの東京まで行くにつきましても、これは関東ローム層よりも遥かに深いところ掘るので、地質はいわゆる北米プレートの上層部あたりを掘っていくんじゃないかと思うんですけども、そこら辺りですね、まだ不確定要素もあるんじゃないかと思います。さしあたって一番近い駅が神奈川新駅になるので、まずそこをですね、見る必要があるだろうと。東京駅ができても真ん中の駅ができてなければ、あるいは真ん中の工区がですね、工事が未着工であったり、できてなければ、部分開業ができませんから。ただですね、名古屋品川をまず開業するってことについては、需要予測ってのが出ておりまして、その需要予測で、これだけの利益を上げて、そして2017年から18年にかけて、2045年までに大阪までやるっていう、これが当初のJR東海さんの計画だったわけですけれども、全体債務3兆円ぐらい当時抱えておられたわけですね。

その3兆円分、長期債務ですけれども、これが財投でポーンときましたので、それが減って結果的にですね、この、財務の見直しがなされて2037年ですか、までに。しかしその需要予測が、今このコロナの中でですね、大きく揺らいでるってこともありますね。

したがって、一定の速度ごとに2027年までに、品川と名古屋の間をやるっていうことだったわけですけど、これもう、今もう見直しをしなくちゃならない状況に立ち至ってるというのは現実でしょう。

ともあれですね、リニアを促進するということがわれわれの期成同盟会の共通した目的であります。既成のルートに立ち、したがってやっていくとなれば、すでに出来上がってるもので一番近いところの駅というところでですね、まずはですね、ともかくそれが実験線として出されるか、いわゆる暫定開業になるか別にしまして、駅と駅を結ぶということが、まだどこもできてませんのでね、それをするとすれば神奈川駅しかないということで、そう申し上げているわけです。

これはあの、私自身の考えでございまして、折があればですね、皆様方にも申し上げたいと。JR東海さんにも御提案申し上げたい。ただし、他の知事さんたちとですね、意思疎通を図りながらということであります。

 

(記者)

期成同盟会に入るときの条件として、2027年までのっていうのが入ってましたっけ。

品川名古屋間の開通を目指すというような文言があったかなとは思うんですけど、そこには今の知事の考えというのは、矛盾するようなことかなと思うんですけど。

 

(知事)

現実が合理的ですからね。そしてそういうルートが設定されたと。

これは2011年の、正式に決まったのは6月です。そして営業主体といいますか、事業主体これがJR東海ということで、国交省から指定されたわけですね。それから始まったわけですね。

国策で決められたルートで、このルートについては、国交大臣意見、環境大臣意見というのが出されまして、地元の理解といいますか、納得がなければ駄目だと。それだけではありませんで、この環境大臣意見などは明確にですね、南アルプスってのが重要な自然環境であるので、これを保護すること。これがですね、環境行政の使命であるとまで謳ってるわけです。そしてまた国交大臣意見も、懸念がいくつか表明されてますけども、その懸念の一番最初に挙げられてるのがですね、大量の盛土が出ると。これについて懸念があるというふうに言われております。

われわれはそうした事柄を今、チェックしてるわけですけれども、これはそういう国交大臣意見、環境大臣意見に基づいてやってるわけでですね。

これそうしなさいとおっしゃってるから、それに基づいて専門部会を設け、JR東海さんのご了解のもとに、専門部会を設けて、そして国交省もですね、そのルートを前提にした議論を進捗させるために、有識者会議を開いてくださってるということですから、ですから、これ全てルートを前提にしてやってるわけです。

ただですね、地形とか地質の調査というのは、実は1979年(正しくは、「1974年」)からなされております。

ただしですね、その地形地質の調査というのは、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県、愛知県、そして、奈良県、三重県、大阪府について、三十余年かけてやったわけですね。

その間に静岡県の地質の調査、地形の調査はなされた形跡はありません。(正しくは「地形・地質等調査報告書【独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構、東海旅客鉄道株式会社】に南アルプスルートについても記載あり」)

したがって突如決まってですね、決まったのは2009年か10年ぐらいでしょう。

そして、ですからそれは当然、地質調査とか、いわゆる環境影響評価っていうのをきちんとしなくちゃいけないという、それを今やっているということで、昔からあったものとは別個のものを、またこの数年でやってるわけですから、いかに急いでもですね、それなりにかかる時間もあると、相手が自然ですから、そういうことであります。

2027年は、他のところも全部そういうことでやってらっしゃるので、東京都はどうなってるか、神奈川県はどうなってるか、この間は岐阜県の中津川に行きました。これはもう少なくとも、車両基地につきましてはですね、造成の方も最終段階に来ていると。それからまた駅の周辺の人たちの理解もですね、美乃坂本ですか、そこができていると。どういうこの町を作っていくかという計画も市長さんから聞かされておりまして、それは、私は全面的に賛成であるということでですね、意思疎通を図り、今、織部君と向こうの担当者がですね、このような形で意思疎通を図りながら情報を共有するようにしてるという、あれは同盟会に入る前でしたけども、もう入りましたので、まずは隣県との関係をきちっとしてあげていきたいと思っております。




発表項目質問(新型コロナウイルス感染症)

(記者)

NHKと申します。よろしくお願いいたします。

コロナの受入病床の関係で数点お尋ねしたかったんですけれども、まず感染症法に基づいてこのようなコロナ患者さんの受入病院以外の病院で受入の協力を要請するっていうのは他の県ではあるようなケースなんでしょうか。

 

(知事)

いやあんまり聞いてませんね。とにかく本県は、病床のひっ迫がですね、他県を見習うというよりも、他県に抜きん出て多いわけです。高いわけでですね、占有率が。いずれにしてもひっ迫してると、ですから、もうここはオール静岡でやろうというのがですね、全会一致した意見なわけですね。ですから、これはもちろん専門家の先生方のご意見、これを聞いてそしてなるほど、いくつかこういう感染症法をやるについてはですね、慎重な意見もあって、それのうえで、今これをオール静岡という観点でみんなで乗り切ろうというのが、先ほど後藤参事の方から縷縷ご説明した通りで、そういう姿勢で今回これを導入したと、こういうわけです。発出したということであります。

 

(記者)

つまり静岡県が、同様の要請自体をやるってのは、静岡が初めてという理解でいいんでしょうか。

 

(知事)

それはそうだと思いますが。

 

(鈴木部長)

厚労省の方にも確認をしてるんですけども、今のいわゆるオミクロン株でのこの感染状況の対応の中で、感染症法に基づく要請っていうのは、他のところでは出てないようには聞いております。

 

(記者)

今の即応病床なんですけれども、51病院996床だったと思うんですけれども、県として今回の協力要請をすることで、どれくらい増やすことを見込んでいるかとか、目標とかで、この病床数としてどれくらい増やしたいかってお考えがあれば教えてください。

 

(鈴木部長)

今回要請したのはですね、まずは自分の病院で入院されてる患者さんが出たときに、対応していただきたいということで、あらかじめコロナ病床を確保してくれるとこまで、さらに行っていただけるといいんですけども、まずその段階からやってくださいということなもんですから、コロナ病床、受入病床、専用病床ですね、これ自体をすぐに拡大していただけるかどうかっていうとこまでは見込んでないというかですね、今もうその受入病院の方ではもうこれ以上増やすのは難しいという状況になってますので、オール静岡でそのところをカバーしていただきたいということで、発展的に引き続き専用病床を引き続き確保していただけるということであればですね、さらにありがたいというふうに思っております。

 

(記者)

これまで第7波まであった中でですね、受入られなかった病院さんっていうのは、それこその人手不足ですとか、財政的に難しいとかいろんな事情があった中で、これまでも対応していらっしゃったと思うんですけれども、それを何か法律に基づいて要請して、お願いしますっていう、ちょっと強制力があるような形でやられるっていうのは、どこまで効果が期待できるかっていう部分をどのようにお考えですか。

 

(鈴木部長)

冒頭ですね、今の感染状況であったり、入院の状況をご説明したかと思うんですけども、非常にやっぱり本県、ひっ迫していて、病床も受入病院の方もですね一般病床を削って確保していただいてるような状況の中でやってますんで、そういう非常に厳しい状況をオール静岡でですね、対応したいということでの要請という位置づけになってますんで、県内の医療機関、協力していただけるものではないかなというふうに思って、その通知、この形でのですね、通知の発出を考えたところです。

 

(記者)

最後に1点すみません。オール静岡っていう言葉を先ほどからずっと使ってらっしゃると思うんですけど、今回の対応見てても、今は全体的に見ると医療機関ですとか、病院に負担がすごくいってるような状況かなと思ってまして、大阪府さんとかのように一部で、例えば行動制限をかけるですとか、他の対応とかってのはできなかったのか。そのあたりいかがでしょうか。

 

(鈴木部長)

具体的な行動制限ってのはですねなかなか、今のその社会経済情勢、あの両立していくっていう側面もございますので、確かにその医療機関の方に非常に大きな負担かかってるところはございますけども、冒頭、知事の方でも何度かお話させてもらっててますけど、やっぱり家族単位でそれぞれ県民の皆さんがですね、コロナにかからないということが最大の効果になるかと思いますんで、そこは自助努力のところでですね、ぜひお願いしたいということで、お願いをしてるという状況でございます。

 

(記者)

日本経済新聞ですけども、これ2つの、静岡浜松の2政令市の医療機関も、これは今回の要請の対象になる?

 

(鈴木部長)

もちろん対象になります。

 

(記者)

中日新聞です。

同じくコロナに関連してなんですが、先ほどその常時病床を確保してくれるところまでの数字は考えてないって話でしたけど、それ以外で協力してもらえる病院の数であるとか、数値的なこの要請をもとにどれぐらいこうしたいとかその辺の狙いはあるんですか。

 

(鈴木部長)

全ての医療機関、病院の方にお願いをする形になりますんで、今コロナの受入病床確保していただいてるのは51病院ございますけども、県内170の病院ございますんで、その全ての病院で何らかの形で対応をお願いしたいということでございます。

 

(記者)

わかりました。あと、確認ですけど、感染症法に基づく協力要請っていうのは、あくまでも強制力は特にない。

 

(鈴木部長)

そうですね、はい。協力要請です。

 

(記者)

わかりました。あと7つの支援策ってあると思うんですが、これはいろんな支援メニューありますけど、いつからいつまでの支援ですか。

 

(鈴木部長)

今回通知を発出しますんで、直ちに対応したいと思ってます。期限はですね、感染状況を見てという形になろうかと思いますので、現在もBA.5の対策強化宣言の期間中でございますし、この感染状況を見ながらですね、期間については考えていくというふうな形かと思います。

 

(記者)

わかりました。あと、いろんな支援がありますけどこれ全体として、県の費用負担というかその辺はどう考えていますか。

 

(鈴木部長)

そうですね、具体的に1つ1つの金額についてはその算定が難しいと思いますんで、今はですね、緊急事態ということで、既定の予算の中で対応していきたいというふうに考えます。

 

(記者)

既定の予算ってのはどれぐらいの規模の。

 

(鈴木部長)

コロナ自体ですね、金額の規模はかなり大きいものですから、その中で十分対応できる規模感になるのかなというふうに思っております。

具体の金額は1つ1つはちょっと、詳細には今すぐには出ないです。

 

(記者)

わかりました。ありがとうございます。




発表項目質問(リニア中央新幹線)

(記者)

静岡新聞と申します。リニアの関係で質問があります。

知事、リニアの促進、建設促進期成同盟会に入るときに、2027年の品川・名古屋間のルート開業と目標を表明されて、自治体とその目標を共有するということを言ったかと思うんですが、先ほど、知事がおっしゃった神奈川新駅と甲府駅の部分開業のことを言及されましたけど、これは、目標を品川・名古屋間の2027年開業を変更して、こちらの部分開業にしたって、そういう意味ですか。

 

(知事)

いえいえ。ともかく、できるところからやっていくということ以外にですね、建設を促進する方法はないだろうと。

静岡県は静岡県として、この2027年の開業を目指し、このルートを前提にし、環境大臣意見、国交大臣意見を踏まえて、そして、JR東海との間で協議会を設け、その協議会の間で専門部会を設け、流量、水質、盛土、それから生態系、等々、監視体制とかですね、これは全部クリアしないとですね、できないわけですね。

それをクリアしてこられたのは、これまでの静岡県を除くところでですね、やってらっしゃるわけですから、われわれとしても、できる限り、この審議を促進してですね、やっていくと。一方で、他の都府県がありますから、ここにつきましても、いわば、運命共同体としてですね、できるところからやっていきましょうよという、そういう考えは、私は自ら持っておりますので、できるところって言ったら唯一しかありません。

甲府にしかターミナルはありませんので、動かそうと思えば、甲府からしか動かせないわけですね。

そして甲府は西の方にですね、実験線を走らせてないんですよ。東しかないわけですから。ですから、それをなるべく早くですね、目的地にまで持っていくということが合理的な促進方法になるという考えであります。

 

(記者)

そうすると、2027年の、品川・名古屋間の開業っというこの目標は維持しつつ、甲府・神奈川新駅の、早期部分開業についても促進していきたいと、そういう立場ということですね。

 

(知事)

そうですね。足を引っ張るってことをイメージもたれている人がいるので、全く違うと、いうことで。こちらはこちらの事情がありますし、それぞれの都府県にもそれぞれ事情があるでしょう。これを共有するということで、私たちの事情も共有していただかなければなりません。

われわれは積極的にですね、他の都府県の事情を共有して、そして、その促進に対してですね、こちらから働きかけていきたいというふうに思ってます。

 

(記者)

知事が先ほどおっしゃった、その部分開業、品川、神奈川新駅と甲府の部分開業っていうのは、これまで、その期成同盟会の中では、そういった目標を掲げてないと思うんですが、期成同盟会の中でも、その、知事がおっしゃった部分開業の目標について、協力というか、理解を得たいという、そういうあたりから働きかけもしていくということですか。

 

(知事)

これ、歴史的な経緯がありますね。なぜ、その、甲府から大月を抜けてですね、実験線が、いわゆる山梨リニア実験線が、あるのかというと、東京へのこのアクセスを良くするという、そういう目標でずっと実験線が走らされてきて、しかも、これは実験線ではありませんと。一旦、開業すれば、これはそのまま商業用に使えますということなわけですね。

したがって、この流れに沿ってですね、今、丹沢を掘って、そして、橋本の方に出るということでございますので、それは、やっぱり、私は、やっぱり、知りませんでした。どのくらいになってるか知りません。ですから、まずは、仮にその甲府から東京へというのは、山梨県の長崎幸太郎県知事さんもですね、それが望ましいというようなことを記者会見で言われたのを記憶してますけども、ともあれ、順番は、東京側から掘り進んでいくという方法と、それから、リニア、甲府から、こう、東のほうに掘り進んでいくっていう、この2つしか方法はありませんからね。

さし当たって、われわれは、隣県として、山梨県の立場に立てば、大月以東の進捗をですね、できる限り早く促進し、そして、われわれも、協議をできる限り迅速に効率的にやると。やるべき議論は全て滞りなくやるということは、当然のこととしてではありますけれども。




幹事社質問(リニア中央新幹線)

(幹事社)

じゃ、なければ、幹事社質問に移ります。

幹事社からリニアに関して、2点、質問させていただきます。

JR東海の田代ダム案に関して、大井川流域の10市町の意見が、現在、分かれています。現実的な案と評価する首長がいる一方で、水力発電の水に余裕があるならば、本来、リニア工事と関係なく大井川に返すべき水だと主張する首長もいます。田代ダム案を巡って、流域市町の意見が割れている現状を、知事はどう受け止めますでしょうか。

もう1点は、静岡県はリニア期成同盟会に加盟する際に、申請書で開業後、東海道新幹線のひかり、こだまの停車が増加することを静岡県のメリットとして挙げています。しかし、新型コロナで東海道新幹線の乗客が減少したことなどを見ると、リニアが開業したからといって、ひかり・こだまの県内の停車が増える保証はないと思います。新幹線の停車増加の実現は、大井川の水問題以上に不確実性が高いと感じますが、知事の見解をお願いします。

 

(知事)

どうもありがとうございました。

まず、最初の田代ダム案に関してですね。前回8月10日でしたでしょうか、流域の10市町の首長さんとお目にかかって、今、あなたがおっしゃったような、様々なご意見が出たわけであります。意見が割れているようには見えますが、しかし、しかしながらですね、大井川の水が戻ってくるらしいということでですね、これは、流域の皆様がた、全員の共通した悲願ですから、ここは共通してると思います。そもそも、この田代ダム案というのは、県の専門部会において、4月の下旬に、JR東海から公式に提案されたものであります。したがって、この専門部会の部会長の森下部会長先生も強く要請されているとおり、提案者であるJR東海さんが専門部会の中で、まずは実現可能なものであるかどうか、責任を持って説明すべきものであると、いうふうに思います。

私が説明するんではなくて、JR東海さんが公式に言われたところなので、しかも、専門部会で言われたものですから、専門部会で部会長のご指示にしたがって、説明をされねばならないと。また、田代ダム案が現実的なものとして流域の皆様の期待に沿うものとなりうるのか、今後の専門部会での対話を見守っていきたいというのが私の考えでございます。

それから、この、メリットにつきまして、これはもちろん根拠があって申し上げていることでございますが、平成23年春に、リニア中央新幹線ルートが、まず中間報告で決定し、そして、6月に正式に決定されましたが、この交通政策審議会中央新幹線小委員会から出された答申に引用いたしますと、『中央新幹線が整備され、東海道新幹線の「のぞみ」型の旅客輸送が担っている輸送ニーズの多くが、中央新幹線、すなわちリニアに転移することにより、東海道新幹線のサービスも相対的に「ひかり」・「こだま」型を重視した輸送形態へと変革することが可能となり、東海道新幹線利用者の利便性向上及び東海道新幹線沿線地域の活性化に寄与する』と言われております。

それからですね、これはJR東海さんの、あちらこちらに、駅に、設置されました、PRでございますが、ご覧くださいませ。

『「ひかり」「こだま」が増え、静岡県からの移動が便利になります』と、赤線のところを読みますと、『「ひかり」「こだま」については、運転本数と停車回数を増やすなど、現在とは異なる新しい可能性を追求する余地が拡大します。』というふうに、事業主体が言われているので、これを根拠に、その申請書に書き込んだということであります。

 

(幹事社)

わかりました。

 

(知事)

はい。

 

(幹事社)

その東海道新幹線の表現を見ますと、必ずしも約束してるわけじゃなくて、「可能性を追求する余地が拡大します」ということで、必ずしも増えると、断言はしてないとと思うんですが、それには信じていいものなのでしょうか。

 

(知事)

これはJR東海がですね、交通政策審議会の中に設けられました、中央新幹線小委員会ですね、そこで十数回の審議がされてるわけですが、第3回目だと思いますけれども、2010年の5月のJR東海へのヒアリングという、その資料をご覧なりますと、もっと明確にですね、書いておりまして、しかも、表、こういう表をですね。これは、のぞみのサービスが全線開業後は減って、ひかりとこだまの本数が増えると。この○はですね、青の○が少し拡大しておりますけれども、これが全線開通後は停車回数も多くなるということで、これは数字を上げて、しっかりと公式の場でですね、JR東海さんが小委員会で言ってることを、先ほどのPRのところにお書きになってると、いうことでですね、それは全て関係者が共有している認識であります。

 

(幹事社)

わかりました。

 

(知事)

はい。




一般質問(リニア中央新幹線、旧統一教会)

(幹事社)

幹事社質問に関して質問のある社はお願いします。

なければ、それ以外のテーマで質問をお願いします。

 

(記者)

テレビ静岡です。

知事が、先般の田代ダムを視察した際に、トンネルを掘る場合は、通常、残土の処理をどうするかは、あらかじめ決めておくものだと言い切ったと聞いております。

これはトンネルのみならず道路工事全般にも当てはまることだと思うんですけれども、一方で、知事が期成同盟会の会長を務める伊豆縦貫道事業において、この間出された環境影響準備書の知事意見で、準備書の段階で発生土置場の位置が決定しておらずと記載されています。

JRや静岡市が批判されて、中部地整が許される合理的かつ具体的な理由を端的にお示しください。

 

(知事)

一応、暫定的に坪倉沢というのが考えられたことは承知しております。

 

(記者)

でも、実際に決まってないわけですよね。だから、こういう記載になってるわけですけれども。それで、中部地整が許される合理的、こないだ静岡市のことをクソミソに批判してましたけれども、中部地整が許される理由はどういうことでしょうか。

 

(知事)

もちろん、ツバクロ沢というのを前提にしてらっしゃるわけですね。私自身見たわけですから。2011年。

 

(記者)

ツバクロ沢は、あれですよね。リニアの方ですよね。

 

(知事)

そうです、リニアです。

 

(記者)

いや、リニアじゃなくて、僕が言ってるのは、伊豆縦貫の話です。

伊豆縦貫の、こないだ出された知事意見書で、発生土置場の位置が決定しておらずと示されているわけですね。

リニアの、こないだ、田代ダムの視察をしたときに、そんな、トンネルを工事するときには残土処理をどうするのか、あらかじめ決めておくべきものは、それが当然だと言ったわけで、その発言と、この知事意見で、発生土置場、伊豆縦貫において決定してないことをお認めになってしまっていることっていうのは整合性がとれないのではないかと私は思うんですけれども、静岡市が批判されて、中部地整、伊豆縦貫の方ですね、中部地整が許される、合理的かつ具体的な理由をお聞かせくださいと私は聞いてます。

 

(知事)

これは、もう、当然、中部地整と言いますか、沼津土木事務所(正しくは、「沼津河川国道事務所」)はですね、それ考えてると。ただ、まだ発表されてませんね。

 

(記者)

発表されてないので、こないだ、知事は、だから、トンネルを掘るときに、それはリニアのほうですね。発生土置場が決まっていないのはあるまじきというような趣旨の発言をされていて、こっちだって決まってない、っていうのは、中部地整が言ってるし、県だって認めちゃってるのに、そこの両者の差は何なんですかっていう。

 

(知事)

まだ、トンネルをどのような形で掘るか、これはですね、伊豆縦貫の場合はですね、これからいくつかの手続きを経なければなりません。

したがって、その手続きの中で、それは明確にされていくものというふうに思っております。

 

(記者)

この知事意見の中で、地下水および河川流量について3次元水収支解析の実施を求めているわけですけれども、この3次元水収支解析についても、リニアに関しては解析結果に不確実性が残ると突きつけているわけですので、当然、中部地整に対してもリニアと同じレベルでの対処を求めるという理解でよろしいんですよね。

 

(知事)

そうですね、こういう、あそこは、わさび田もあるところですし、渓流が走ってるところでもありますから、生物の多様性ということの観点からもですね、当然、そういう意見は交換してるわけですね。

ですから、これは、できる限り自然環境を保全しながら、かつ、伊豆地域の方々の悲願でもあるので、また下田・河津間の第二期工事も見通しが出てきました。その次に、これからトンネルの話になっていくわけですね。第一期工事のところ、まだ、出来上がってないわけです。

ですから、これ順番にですね、この手続きを踏んでやっていくと。知事意見ていうのは、その都度、必要なところで出すということになると思いますけれども、一番大事な問題は、この天城を抜くということでございますから、そこで自然の保全がちゃんと確保できるということはわれわれの基本的な姿勢です。

 

(記者)

なので、リニアで、JRに求めてるレベルの事を求めるという理解でよろしいですか。

 

(知事)

同じようにですね、求めていくと。もし、リニアの場合には、特殊、それぞれ特殊事情がありますからね。一律に全部同じというわけにはいかないということはご理解していただきたいと思います。

何しろ、超山奥で、しかも、狭い河川敷に、しかも深層崩壊が起こって、いわば平地になってるところに360万立米を建てるっていう、そういう盛土を作るっていうことがわかってる以上ですね、これはもっと言わざるを得ませんね。

 

(記者)

リニアの特殊性については、私も重々承知しているつもりなんですけれども、先日の会見もそうですし、今のお答えもそうなんですけれども、この、知事の言動ですとか、県の行動っていうのは、行政の公平性ていう観点が、やや欠けてるようにもとれるんですけれども、本県は、その行政の執行権を恣意的に行使しているんでしょうか。

 

(知事)

とんでもありません。

もう、全て情報は公開し、そして、皆様方ともそういう意見が自由に言えるようにですね、それに対して真摯に答えられるようにしております。

 

(記者)

では、なぜ流域との意見交換は一部しか公開しないんでしょうか。

 

(知事)

なんですか、それは一体。

 

(記者)

こないだの。

 

(知事)

それはですね、流域の方々のご意見でしょう。

島田市が、核になって、自由に意見交換したいと、おっしゃってそうなったわけです。私のほうから一切そういうことは望んでおりません。

 

(記者)

逆に、県民への透明性という部分では、県がそこを説得するということだってできるはずだと思うんですけれども。

 

(知事)

そうですね、できる限りそういうふうにして全部オープンになった方が望ましいと私は思っております。

 

(記者)

静岡朝日テレビです。すいません全然別件で、ちょっと旧統一教会関連で1つだけお尋ねしたいんですけれども、県内でも県議などとの関わりが出ている中で、自民党の藤曲県議を例に挙げますと、研修会やイベント参加の交通費として、政務活動費を計上していたという事実がありまして、本人は宗教のためではないということをおっしゃってると思うんですけれども、おっしゃってるんですけれども、こうした動き、知事としてはどう見ているのか、どう捉えているのか、その辺りをお聞かせください。

 

(知事)

もうこれは今、日本の政界を揺るがしている大事件だと、受け止めております。ですから、徹底的に究明するべきであるという、そういう立場であります。そして、うちの方も、今日は担当のですね、くらし・環境部の山口さんがお越しになっているので、今ですね、旧統一教会の関連といいますか、いろんな名前で、この、存在してるということで、その数は、4つ5つとかじゃなくてものすごい数のようです。ですから、それ全部リストアップして、見ていくという。そして、それぞれが、それぞれの、そういう団体がですね、関係者かどうかということもですね、今、県として課を挙げてですね、やっております。ぐうぐう、これについて今、おそらくまだ結果出てないと思いますけど、山口さんよろしければ、現状報告していただけるでしょうか。はい。

 

(山口男女共同参画課長)

男女共同参画課の山口と申します。私の方からは、私どもの課が取り扱っております、男女共同参画社会づくり宣言という制度がございますけれども、その登録団体の中に、旧統一教会の関連団体が1つ参加していたということについて、ご報告したいと思います。

この制度はですね、県内の事業所や団体が男女共同参画に取り組むことを自ら宣言し、その宣言内容を県に届け出ることによりですね、登録事業所として県の方で登録し、行ってるものです。

現在1,700ほどの団体が登録されております。また、この制度は、県内における男女共同参画の取り組みを裾野を広げるためにですね、県の政策目的に合致した取り組みであれば、ワーク・ライフ・バランスの推進などですね、広く届け出を受理してきたものでありまして、この宣言内容というのは県のホームページの方に紹介されております。

今回、関連団体の関わりがありましたけれども、こういった県の事業後援ですとか、県の関わりにつきましては、全庁的に調査が行われているところであります。このようなことで、県の各種制度の信頼性が疑われるようなことがあってはならないと考えておりますので、全庁調査の結果等を踏まえまして、私どもの、この制度について言えば、登録の方法ですとか、ホームページへの掲載の是非などですね、制度のあり方について検証していきたいと思っております。

以上です。

 

(知事)

関連質問ありますか、よろしいですか。

よろしい?すみませんどうも。

 

(幹事社)

他になければ終わります。

ありがとうございました。

 

(知事)

ありがとうございました。