(記者)
日本経済新聞です。今の質問に関連してなんですけれども、神奈川工区で、用地買収がですね、予定していたものが、例えば、100%だとしましたら、例えば、どの辺まで進んでいるというような、そういう確認というものは、静岡県から、神奈川県なりにですね、これは確認はされてらっしゃったですか。
(知事)
これは、もう、当然ですね、全国知事会(正しくは、「期成同盟会」)として確認して行くべきだと思いますね。同時にですね、神奈川県は、そういう情報をですね、正確に、全国のこの期成同盟会、失礼しました、このリニア中央新幹線の建設促進期成同盟会ですね、こうした場でですね、その状況がどうなってるか、苦労してるんだということを言うのに何もはばかることもないでしょう。ですから、国策だということを強く言われてるわけですから、それを預かってる以上ですね、地権者との関係が難しいことも、皆、わかってますから、それをですね、言ってくれなきゃ、問題だってこともわからないじゃないですか。たまたま、わかったわけですね。こういうことは、おかしいと思いますよ。ですから、他にもそういうことがひょっとしてあるかもしれませんね。ですから、そうしたことはですね、同じように、誰か邪魔をしようと思ってやってるわけじゃないわけですからね。ですから、情報は、こう共有するって、正確な情報を出して、それを共有して、みんなで解決のために努力すると。これが前回の臨時総会で、私は確認はされたなと思ってるので、今回、神奈川県のためですね、みんなで尽力して、どういうふうにすれば、車両基地の問題が、クリアできるのか。非常に重要な課題を、今突きつけられてると思ってる。私としては非常に残念でした。実験線を99年か98年に乗ってるわけです。それだけにですね、これは日本の宝だと思ってましたので、今回、それが、それすらできないということを突きつけられてですね、困惑と同時にですね、ショックを受けております。
(記者)
そうしますとですね、神奈川工区も当然なんですけれども、その神奈川以外の他県についても、例えば、用地買収の進捗みたいなものを、例えば、知事会として調べて、そのデータをしっかりと検証していくべきだということも含めて、大村知事には要望されていくということではないですか。
(知事)
差し当たって、この事案を契機にですね、大村さんの方から問題提起をしていただいて、大丈夫ですかと、2027年の開業を目的にするという共通認識を私に確約させられたわけじゃないですか。言い換えると2027年の開業は、全員、確信してるから、そういうふうに言われてるわけですね。ですから、そういう確信の背景にですね、それを裏付ける現場はあるはずで、その現場が、その事実をして語らしめると。そうした確信をですね、持てないとなれば、私は、昨日は、少なくとも車両基地がなければ、本当に営業ができないのかとか、その辺も含めてですけど、何とか打開の策をですね、JR東海さんなどと一緒に協力しながらも、生み出していきたいと。強く思っております。
(記者)
すいません、今のに関連して中日新聞です。確認ですけど、用地買収、車両基地のですね、用地買収については、神奈川県には、まだ確認していない、状況は確認してないっていうことなんでしょうか。
(知事)
していません。当然、この問題は、昨日、神奈川県の記者も来ていたので、神奈川県の担当者の方には伝わってると思いますね。ですから、こちらから聞くまでもなくですね、それを発表されるという段取りになるなと。今日にでも発表されるかなと思ってたんですけど、今のところは聞こえてきておりません。
(記者)
JRに取材したところ、50%、5割程度は進んでいるっていうことらしいんですけど、それを聞いていかがですか。
(知事)
道の両脇見る限りですね、5割などというふうには感じられない。これはほんの一部しか見てませんのでね。ですから、これ、私だけが見てるんじゃなくて、10人ぐらい、車3台で、関係者が行ってますから。交通基盤部長、戦略局長、広報等々、皆がですね、そこを見て、運転手の方も含めてですね、これは大変だということで、5割が多いか少ないかは別にして、問題はどこでもありますけどね。どの程度ならば、この工事に入れるのかってこともあるでしょう。住民への説得もしなくちゃいけないというふうに思うし、あまり強制的なこともできないでしょう。ですから、これ人のためにあるわけですからね。ですから、工事に入れる状況でないってことだけ、はっきりしてますね。工事に入らなければ、入ってから11年かかるということですから。
(記者)
その11年かかるというのも影響評価の時の資料だそうで、その後、検討を進めて工期の短縮を図っているそうなんですが、
(知事)
それは、工期の短縮を図るということになると思いますよ。
(記者)
JRは、そのように。
(知事)
それはもう、そのようにされるに違いありません。
(記者)
そういったことを、用地買収の進み具合を神奈川県に確認しないまま、しかも期成同盟会なり知事会なりに、そのテーマを上げるっていうのは、これは神奈川に対して、これ、筋が、いいんですか、それで。その、筋が通らなくないですか。
(知事)
いいえ、そんなことはないと思いますよ。神奈川県の方には私が行くことも伝わって、伝えてありますからね、行くってことは。行った結果、報告は皆さんで共有するってことになってますから。はい。
(記者)
そこはあらかじめ神奈川県に根回しをするべきだとは考えなかったですか。
(知事)
突然の、この発見ですからね。
(記者)
なので、仕方がないということ。
(知事)
まあ、ともかく、それに即応した時、即応した形で対応すればいいのではないかと。
(記者)
わかりました。ありがとうございます。
(記者)
ちょっと関連して、共同通信です。確認なんですけども、知事は昨日の視察の結果、27年の品川・名古屋開通はもう無理だと。今の時点で無理だと考えてらっしゃると。先ほど、他の知事の方々、昨日もおっしゃってましたけども、27年開業の幻想を持ってらっしゃると、持ってるとおっしゃっていましたが、そうすると、知事のその27年開業に対する認識としては、同盟会に入るときに、27年開業を目指すということを、確認を取られたということですけど、その時点では27年開業ができると思っていたって、そういうことになるんですか。
(知事)
あと5年ありますからね。
(記者)
じゃあその、同盟会に入るときには、27年開業ができると思って、立場を共有したにも関わらず、昨日、視察をしたら、全然、工事が進んでないと思ったので、今の同盟会のスタンスはおかしいと、そう考えてらっしゃる。
(知事)
これは、皆で、事実は事実をして語らしめるっていうところがありますのでね。どういうふうに捉えるかというのを、また、それぞれ見に行かれれば、余計、わかりますから。ですから、そういうような段取りにこれから入るということですね。
靴に足を合わせるんじゃなくて、足に靴を合わせるわけでしょ。ですから、その現実に合わせないと、靴を履けませんね。そういうのと同じで、今現実がどうなってるかとかわからない限りですね、2027年の開業、これをですね、お題目のように唱えてもですね、題目は実現しません。題目は題目でしかないと。
(記者)
そもそも、静岡工区の議論が、なかなか膠着をしていて、それでもう、同盟会に入るときには、27年には開業させるぞと、これはもう心からそう思っていたってことですか。
(知事)
膠着はしていません。
(記者)
でも、しかしながら、見てるとJR東海とどうも対話できていないように見えてしまうんですよ。
(知事)
いやあ、対話、進みましたよ。
(記者)
じゃあ、なんで、昨日、その中間、車両基地ですかね。車両基地の、その11年、工事かかるというようなことを、昨日、あの後にも駅の視察で聞く場面もあったと思いますし、今日の午前中でも確認は取れると思うんですけども、そういうことされてない。
(知事)
これはJR東海との対話はですね、静岡工区についてやってるわけですね。ですから、お待ちください。このね、期成同盟会というのは、1979年からあるわけです。そして、その74年ぐらいからですね、地形と地質の調査をやってるわけですよ。環境影響評価に関わることをやってるわけです。その時、一番大きな問題であったのは、伊那谷を通るか木曽谷を通るかという。これだったわけですよ。徹底的にこうやってるわけですね。私はそれ知ってます。調査してたのを。私自身は、そういう、言ってみれば、推進する学者の1人ということで、いたわけですよ。国土審議会にも入ってたわけですね。静岡県の、いわゆる環境影響評価というのはですね、2010年にルートが決まってから行われてるわけです。だから2011年にしっかり大臣が確認したと。それを、その時に、私は、へえ静岡ルートってのはありうるのかということで。それから、結局、環境影響評価があったから、調査期間としてはですね、もう、ほとんど、無いに等しい。それをですね、専門の連絡会議を設けまして、JR東海の同意を得て、専門部会を設けて、そして何回となく先生方の仕事を煩わせてですね、専門部会2つに分けてバンバンやってきたじゃないですか。ですから、この進捗でですね、何か膠着してるっていうじゃなくて、47項目、今。で、それを評価されたというか、私はこれはですね、解決できるというふうに、中央政府の方も見られて、有識者会議もやったところ、47項目のうちの全量戻しですら、1年と8ヶ月ぐらいですか、かかったじゃないですか。ですからですね、これ別に、彼ら遅らせるわけじゃないでしょ。膠着しているわけじゃありません。中間報告が出たじゃないですか。今、生態系の意見が出て、生態系の委員会が発足してるじゃありませんか。生態系の委員会を早くやってくれって言ったのはどこですか。静岡県ですよ。ところが、生態系に関する中村先生のあれではですね、これからまた現場を見に行くとか、いろいろおっしゃって、それは、彼らが決めてるペースです。だけど、われわれはですね、膠着をさせてるとかっていうよりも、早くしましょう早くしましょうと、調査を、われわれが疑問に思ってるデータを早く出してくださいということでですね。膠着しているかに見えてるのは、相手が自然ですから、その自然の持っている、その脆弱性であるとか、強靱性であるとか、それが技術によって、どの程度、何て言いますか、耐えられるものなのか。そうしたことをですね、科学的・技術的にやっていて、今、今日に至っているわけです。
(記者)
だとすると、昨日、遅れている現場を見て、大変ショックを受けて、残念だとおっしゃってますけども、それを踏まえても27年は無理だというふうにお考えになったと。
(知事)
いろんなやり方があると思いますね、生かす方法は。
(記者)
ですから、無理だと思うんじゃなくて、27年に間に合わせるために何をしようかというそういうお考えは、まだ。
(知事)
あります。
(記者)
まだ。
(知事)
あります。
(記者)
じゃ、静岡工区も27年に間に合わせるように解決させるという意思は持ってらっしゃる。
(知事)
そうです。一貫してですね、もう、2027年ってこと、みんな目標値にやってるので。
(記者)
でも、他の知事さんは27年度の幻想を持っていると。
(知事)
幻想になりましたね。
(記者)
じゃ、知事は、現場を見たという行為によって、幻想ではなく、しっかりと事実を認識した上で、27年というものを、実現させられることができると考えている、ということでもいいですか。
(知事)
甲府駅と、神奈川駅の暫定開業は、これはですね、現実的であると、一貫して考えておりました。なぜかというと、実験線に乗ったのはもう20年以上前だからです。ですから、その技術を知ってますし、その技術者と話をしておりますし、それなりのデータを集めておりましたし、また、要人とも話をしておりましたから。ですから、この技術をですね、いかにして、この、いわば波及技術もあるわけですね。これはすごい技術だと思っておりました。ですから、これをですね、どのようにして生かすかという観点ではJR東海と一緒なんですよ。そして、ここで書かれてるように、この先端技術をですね、最先端の技術を維持するために、実験線の延伸完成をしっかりやって、間断なく、着実に事業をしたいと言ってるじゃないですか。私はそれと同じ事やってるわけです。昨日、そのために行ったわけですから。それはですね、ひょっとすると、もし、この車両基地の問題が、突然、浮上しなければですね、この調子でいくと、2027年にはできると。そこはですね。だから、それをどういうふうに言うかは別ですよ。これは、だけども、明らかに暫定開業です。だけど、暫定開業は誰が言ったかと。JR東海さん、あなたが言ったんじゃないですか、ということですからね。ですから、考え方はフレキシブルでなくちゃいけないし、今、こういう危機の状態になってですね、新しい方法を考えなくちゃいけないということで、昨日の今日ですから。そういう状態です。
(記者)
よくわかんないけどわかりました。ありがとうございます。
(知事)
私は、口下手ですいません。 |