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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2019年1月4日(金)

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知事記者会見

2019年1月4日(金)


知事発表:今年の抱負
記者質問:外国人受入の環境整備、日本平周辺の整備
記者質問:日本平周辺の整備
記者質問:日本平周辺の整備
記者質問:統一地方選(政令市長選)、県都構想
記者質問:リニア中央新幹線、こども医療費助成
記者質問:こども医療費助成、リニア中央新幹線

知事発表:今年の抱負

(知事)

 明けましておめでとうございます。新年のお花は、神を待つ“松”と。そういう意味があるそうですよ。見事な盆栽で。

 今年は亥(いのしし)年ということで、猪突(ちょとつ)猛進をいたしたいと思っております。もっとも私は、ねずみ年だもんですから、きょろきょろしながら全方位、目の届かないところができる限りないように、チーム県庁といいますか、県庁を挙げて、目配りをしっかりしながら目標に向けて猪突(ちょとつ)まい進してまいりたいと思っている次第でございます。

 今年は東京ガールズコレクションっていうのが1月中旬にございますので、いわゆるSDGsという、持続可能な発展の目標というのがございますが、目標を達成するために第17番目にはパートナーシップが大事でしょうということでございますので、全方位的なパートナーを常に求める形で、16の目標、大半は静岡がモデルのような形で全世界の人々から、かえってですね、ここに来れば、こういうふうにすれば、貧困とか飢餓とか、きれいな水であるとか、あるいは教育をしっかり受けられるとか、そうしたいろいろな切実な人類の、困ってる人たちの希望がございますけれども、そうしたものをほぼすべからく、目標にこれまで掲げてやってきてまいりまして、そのモデルになるということで、それをアピールする最初の機会が東京ガールズコレクションではないかというふうに思っております。

 それから4月からは、いわゆるDC、ディスティネーションキャンペーン、JR6社の方々が3カ月間静岡を盛り上げてくださるということでございますので、官民一体になりまして、この観光協会とか、TSJ、ツーリズム・シズオカ・ジャパンなどを核にしながら、静岡県を、この場合は国内の方が中心になるかもしれませんけれども、盛り上げていきたいと。プレオリンピック・パラリンピックもございます。そしてワールドカップということでですね、ワールドカップ、これはおもてなしで機運を醸成しながら、静岡県下で行われる4試合、これを全て満員にしたいというふうに思っておりますけれども、このラグビーの精神を、国の、また県下の心にしたいと。それは“All for one, One for all”ということでございまして、一人がみんなのために、みんなが一人のために、ということで皆さま方も各新聞、一人一人の記者も、新聞社全体が応援すると。また、それぞれの記者の皆さま方も、テレビ局なり、新聞社のために、粉骨砕身されるということでですね、そういう全体にとって部分というのは、不可欠の部分であって、全体が大きくなると部分も活性化すると、こういうことでですね、そういう精神でもって、いろんな形で読み替えられます。一つの目標に向かって全員で協力して達成に向かおうではないかというふうにも読むことができますし、小さなグループの中でみんなが、特に遅れてるような仕事をする方のために手伝う、そしてその方もですね、みんなのためになるように精一杯努力すると、いろいろな形で使えますけれども、“One for all, All for one”というのを静岡の県民性の一つにもしたいと。これは目に見えないソフトパワーになるだろうというふうに思っております。静岡県一丸となって、さまざまな目標に対してですね、全身全霊で猪突(ちょとつ)猛進、“All for one, One for all”で取り組もうと、こういうわけでございます。

 1月の3日に熊本で地震がございまして、幸い、大きなけがはなかったということで安堵(あんど)しておりますけれども、正月のおとそ気分、これで一気に吹き飛ぶというか、そうだ、われわれ静岡県は、いや日本列島全体が、常にこういう危機にさらされているということをあらためて、年の初めに悟った次第でございました。

 今日午前中に、幹部職員の皆さま方に対しましても、この点申し上げまして、静岡県は危機管理を最優先にして、そして人々の生活の向上、そして平和づくりにいそしむということを申し上げた次第でございます。

 それからもう一つ、今年は4千万近い人たちが日本を訪れられるであろうと。昨年は3千万を超えたということでございまして、毎年のように多くの外国人が来られます。そして2020年には6千万という目標も掲げられていると。そういう人たちは、ちょうど日本の中心であるこの東海道を行き来されると。しかもこちらで多くのイベントもございますので、たくさんの外国人の方がお越しになると思われるということでございまして、われわれは、今世界で、何とかファースト、アメリカファーストとかですね、自国中心主義というのがはびこっておりますけれども、少なくとも静岡県は日本の一翼を担う、日本、オールジャパンの中の一翼を担うですね、プリフェクチャーといたしまして、そういう自分中心主義、こうしたものに陥らないように、政策的にも、それから心の持ち方にしても、いわば富士山のようにですね、全てにとって、万人に対し開かれてるような、そういう地域社会をつくりたいということでございます。

 同時に、特に子どもたちを中心にいたしまして、差別されかねないような立場に置かれている方たちがいます。障害があったり、あるいは外国籍であったりですね、日本語がままならないといったようなことで、いろいろな形のディスアドバンテージを持っている方たちなどもいらっしゃいます。子どもも、それからご老人もそうでございますけれども、そうした方々に対して、健常者も身障者も同じように、一住民、県民として自分が生まれてきたことをことほげるようにですね、しようというのを、これは意図的に外国人の方に対しても同じように、そういう気持ちで受け入れるというふうにしたいと思っております。

 入管難民法も形になってまいりましたので、これから既に静岡県には9万人近い外国人の方が居住しておられます。そういう方たち、特に子どもたちがですね、夢を持って育つように、ドリームズカムトゥルーインジャパンの拠点ということでございますが、篠原君とも相談いたしましたけれども、やっぱりこれは堅いということもありまして、また別の方の知恵で、ふじのくにがドリカムランドということなんですかっていうことで、なるほど、そのとおりだっていうことで、ふじのくにドリカムランドとしてですね、多くの方々の人口に膾炙(かいしゃ)するようにしてまいりたいというふうにも思っているところであります。

 これから、4月末に平成の時代が幕を閉じまして、新しい時代が、新しい元号の下で新天皇、成仁皇太子殿下の御即位のあと、新しい風が吹くということもございまして、そうしたことにも、われわれ、それを追い風としてですね、発展的に平成の世を新しい世につないでいきたいというふうに思っております。

 初夢は、新元号が富士になった夢でございましたけれども、そうなるかどうかは分かりません。正夢になることを望んでおります。以上であります。




記者質問:外国人受入の環境整備、日本平周辺の整備

【外国人受入の環境整備】

(幹事社)

 ありがとうございます。明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 それでは今の知事のご挨拶の方から、質問を一つさせていただきます。今年は外国人の居住者も増える中、外国人労働者なんかの増加、受け入れの方も進んでいくと思うんですけれども、そういった受け入れ環境整備に向けて具体的にこういうことが必要だということがございましたら、教えていただければと思います。

(知事)

 そうですね。外国人、たくさんの人がいらっしゃいますけれども、アルファベットでの表示というのが一番分かりやすい。特に固有名詞などにつきましては、漢字とか平仮名で書いたら分かりにくいということもございます。ですからわれわれは富士登山とか、あるいは防災に関連いたしまして、多国語対応をしてまいりましたけれども、これからは、これは観光対応でもあるということと、われわれがローマ字を使えばですね、いろんな日本語の表現もできると。そうすると外国人にも分かりやすいということでですね、いわば日本語のローマ字表現を通しながら、ローマ字も使いながらですね、日本の国際化を図っていくと。そのために、日本語できない方がいらっしゃるのはある意味当たり前だということを前提にいたしまして、その方たちに、日本にいらっしゃるということで、言ってみればわざわざ教えに行く必要がないのでですね、日本語学校を充実させると。また日本語の教育を充実していただくように関係各所にですね、ご依頼申し上げ、そうしたプロジェクトに対してはご支援申し上げていきたいというふうに思っているところであります。

 しかし、全ての国というわけにいかないのでですね、特にさっきおっしゃったような外国人労働者も来られるということでありますけれども、ベトナムだとかモンゴルだとか、あるいはインドネシアだとかフィリピンだとか、そうしたいくつか、われわれにとっては比較的な優位を持っている、比較優位というとおかしいですけれども、こちらがわりと気楽に付き合える方たちもいらっしゃいますのでですね、そうした方たちをターゲットにしながら、いわば、どなたも落ちこぼれないといいますか、一人も置いてきぼりにしないっていうのが、SDGsの一つの理念でありますけれども、そういうことを通して日本語を国際化していくために、静岡県の皆さま方々に立ち上がってほしいという、まずそういうスローガンの下にですね、それぞれの関係機関が協力していただくように、加速度的に運動を繰り広げていきたいと思っております。

(幹事社)

 ありがとうございます。そのほか、知事の発言に関連してご質問ある方、お願いします。

日本平周辺の整備

(記者)

 今の観光面に関する関連のご質問なんですけれども、今日ですね、日本平に統合リゾート型施設を誘致する計画を県が持っているという報道がありました。この件に関して、これは、県として検討されているのでしょうか。

(知事)

 いいえ。検討していません。

(記者)

 これは検討されていないんですか。

(知事)

 はい。ただ、検討課題に入っているというくらいのことは言えると思いますね。なかんずく、日本平の夢テラスが大混雑をしていると。夢テラスがオープンしたのが11月3日でございますが、その前日、報道機関の皆さま方をお招きして、内覧会というのをいたしました。その際に、SPACがヤマタノオロチをやってくださってですね、私あいさつに立ったときにですね、次の課題は、点を線にすることだと。従って静岡県の所有地でございます、旧果樹研究センターというのが、駿河湾沿いのいわゆるストロベリーロードから、ちょっと入ったところにございます。そこからですね、日本平の、久能山と日本平を結ぶロープウェイの乗り場がありますが、そこのところにロープウェイが引けるという調査を、それなりにわれわれしてあるわけです。これをぜひしたいというふうに申し上げたわけですね。そして、日本平のロープウェイというのは、静鉄さんが経営されておられます。静鉄さんの責任者とお話をいたしましたところ、静鉄独自では造らないと。しかしながら、他の関係者が建設に加わられるならば協力するということでございました。これは協力してもらわないといけません。なぜかというと、できれば、言ってみれば、旧果樹研究センターからですね、上に上がって、そのまま同じ切符で久能山に行けるとか、途中下車できるとかいうふうにするのが望ましいということで、同じ系列である静鉄が入っているのが望ましいというふうにも思っておりますから、そういう話をした程度のことであります。

 しかし一方でですね、こうしたことを考えるべき条件もそろってまいりました。すなわち、今年は暑さのために必ずしも多くのクルーズ船が来たわけではありませんけれども、いずれ100隻を超えるクルーズ船が静岡清水港を訪れるということはもう、目に見えてるわけですね。その方たちを、おもてなしをするのに、日本平の夢テラスはその一つになるというふうに思います。今のように車が大混雑をして、いつになったら頂上に行けるか、いつになったら頂上から降りられるかというふうなことは、もう経験した方は、大変な混雑だということで、このままでは駄目だと思ってらっしゃると思いますね。そうしたことから、仮に外国人の、外国資本も入ってやるということになれば、その方たちの希望も聞かんといかんということになります。

 ですから、そうしたことを検討する時期に入ったなということで、課題の一つになったと。まだ全く具体化してませんで、点を線にするにはどうしたらいいかと。それが面になる、つまりIRになるというのはまだまだ先の話ということでですね、恐らく私が夢テラスの内覧会のときに申し上げた、久能山、夢テラス、三保松原、あるいは清水港、こうした点を線にするというその話がですね、夢テラスを、点から線に、線から面にということで、IRといったような表現になったのではないかと思っております。




記者質問:日本平周辺の整備

(記者)

 そうしますと、現状、検討課題に入っているという状況ですが、知事としては今後これを本格的に検討していく必要性というのは、どのように考えてらっしゃいますか。

(知事)

 地元の方が望まないと駄目ですね。ですから、前から議会でもこの点はご答弁申し上げたかと思いますけれども、地元にそういう要求があればですね、市と協力をして、市と協力は必要です。夢テラスは市と協力して造ったものでありますから。それからもちろん、民間である静鉄さん他、関係のところと、場合によっては県外の企業とも協力をしながらやっていくということでありますけれども、そういう、やりたいという人がいないのでですね、私どもが勝手に旗を振るというつもりはありません。公共的な観点、安全的な観点から言いますれば、今の混雑、あれは放置できないなということは、もともと目に見えてたんですけれども、1カ月あまりでですね、それが現実のものになりまして、早急に手を打たないと大きな事故につながりかねないと。つまり道はもう、静岡側からと清水側からと、実質、抜け道はありますけれども、2本しかありませんので、そこでスタックしてしまったらですね、身動きできませんからね。大きな事故にならないためにも考えなくちゃいけないというふうに思っています。

(記者)

 そうしますと、地元の意向があれば検討する意向もまた、知事にもあるということでしょうか。

(知事)

 そうですね。そのとおりです。

(記者)

 その際、カジノの施設も入るということなので、当然悪影響とか、そういう心配する声もあるかと思いますが、そのあたりはいかがでしょう。

(知事)

 私も心配してますよ。ですからそうしたことは、一つのですね、スペキュレーションとして、お書きになったんだと思いますね。びっくりしました、私も。その記事を見てですね。恐らく県庁のほとんどがびっくりしたんじゃないですか。しかも一面だったんで。

(記者)

 あらためて、知事が先ほどおっしゃったように、外国人をより誘致していくですとか、観光面に非常にインパクトのある施設になるかと思いますが、その必要性というのはどのように考えていますか。

(知事)

 あると思いますね。やっぱり今、御殿場のアウトレットに行って帰るとかですね、コースが何かルーティン化して、静岡の魅力を十分にご堪能していただけないような形になっているので、そのためにもですね、何か手を打たなくちゃいけないと。夢テラスがその問題点をいわば表面化させたと。つまり、すごいきれいな所があるんだと。見に行きたいと。だけど交通の便が悪いと。何とかしてくれと。そういう声が来てるわけです。

 1カ月半前に、多分そうなるだろうということで、点を線にしなくちゃいけないと。式典で私がそれを言ったのを覚えておられますか。点を線にするっていうの。実はそれを言うためにあいさつをしたくらいです。

 たくさんの言うことがありましたからね。それをメッセージに必ず入れるつもりで申し上げました。

(記者)

 分かりました。どうもありがとうございます。

(記者)

 今の質問の関連でお伺いしますが、知事は以前の定例記者会見の中で、日本平に賭場は似合わないという話をされておりました。先ほど、日本平の夢テラスオープンで交通の便の悪さというのが明らかになったということを話されましたが、日本平にカジノを置くことに対する知事のお考えというのには、その後変化はあったのでしょうか。

(知事)

 日本平にカジノは似合わないという基本的な考えは変わりません。しかしながら、IR法が通っているので、そしてこうしたものを活用しながらどうするかということは考えなくてはいけない。そうすると、カジノということを言う人が出てくるでしょうね。これも、「広く会議を興し万機公論に決す」という方式でやっていきたいと思っております。

(記者)

 先ほど、今の混雑は放置できない、早急に手を打たないと、とおっしゃったんですが、差し当たってロープウェイが通るまでの間、何か手を打つというか、混雑している危ないという状況に対して、何か今お考えになっていることはありますか。

(知事)

 特段方策が浮かばないんですね。交通規制をするわけにもいかないでしょうしね。動物園なんかに人気のものが出てくると来られますよね。今、頂上までですからね。ですから、うれしい悲鳴になって直後のことで、予想してた人はそんなに多くはないということです。ですから、方策について、まだ考える雰囲気ができたかなというぐらいのところであります。




記者質問:日本平周辺の整備

(記者)

 くどいようですけど、カジノ、賭場は似合わないという考えは変わらないとおっしゃってたんですが、例えば知事がお考えになる、点が線になって面になったときに、あそこにどんなものがあるといいなというお考え、もしありましたら。

(知事)

 きれいな所ですからね。そして緑の景観がある所ですから、植物園とかね。いい公園ですね。日本平全体が一種の公園ですから、ゴルフ場もございますけれどもお茶畑もある。そして日本平の夢テラスの近辺には民間の方たちがお花を植えていられます。それを楽しまれていますね。ですから、そうしたものは富士山に似合いますよね。対岸というか、谷を隔てて向こう側に東照宮がございますから、広い意味で境内なんですね、あの辺りは。一種の神聖な場所だというふうに思っております。神聖な場所にそういう俗界のものをどのように入れ込んでいくかというのは、相当に知恵を絞らなくてはいけないと。IR法というのは、カジノをつくるためではないということを、非常に政府も強調されておられます。ですから、私の方も全体として人々が、そこでリゾート、何といいますか人生の癒しを感じることができるような施設というように広くとれば、あまり想像力が豊かではないので、夢テラスの周りの、例えばあそこには桜の木だけではなくて、北海道のきれいな香りのするラベンダーもあそこに植えられるらしいですよ。植えてあります。確か50周年で、ラベンダーを作っている北海道から市長さんが来られまして、宮城まり子さんに差し上げられたんですよ。宮城まり子さんが、それを私にくださったわけです、その鉢二つを。それをどうしようかと思ったら、日本平でラベンダーを植えていると。そこは育ちますというとことで、そこに持って行って、そこに植栽されているはずだと思うんですが。

 それだけではなくて、行かれたら気付く人は気付くと思いますけども、花壇が整備されているんですね。民間のボランティアの方がやってらっしゃるということで、契約しておりますけれども。これを大きくすれば、もともと草薙というのは、あの辺の地域は草花を大事にする植木屋さんのような人たちがたくさんいらっしゃるので、全体がそういう、ジョギングにはならないかもしれないけど、少なくとも歩く上での、いい運動と、花を楽しめる四季折々の、そうしたものになれると。冬になれば、下に下りればおいしいイチゴをいただけたりするということで、果樹園だとか花園だとか、そうした形での公園の整備というのは、差し当たって頭に浮かぶところですね。

 私は、あの地域は神聖な所だと思っています。

(記者)

 というと、カジノを前提とせず、滞在型、保養型、リゾート施設みたいなイメージという感じですか。

(知事)

 県内の人々の意向が一番重要で、人々を呼ぶためだけにというのではなくて、今県民が混雑している、困っていると思うんですよね。じゃあ、ついでにテラスを見て、日本平ホテルも。あと何をするんですか。ロープウェイで行くしかないでしょう、久能山に。あと車で帰る以外にないと。もう少し、ちょっと下がればSPACもあるんですが、歩けば距離があります。だから、何らかの形で、その線を面にする形で人々が楽しめるようにする必要があると。だけど景色が神聖なので、そして日本平の反対側にあるといいますか、向こう側にあるのはお宮でありますから、広い意味であそこは富士山の境内でもあり、かつ東照宮の境内でもあると。そういうことですから、そうした土地の性格を勘案しながらIRなども活用していけばいいというふうな考えを持っております。これ、今初めて申し上げたことです。新聞記事で書いてあったようなのは、どなたかの思い入れが入っているみたいですね。

(幹事社)

 ほか、いらっしゃいますか。




記者質問:統一地方選(政令市長選)、県都構想

【統一地方選(政令市長選)】

(記者)

 別の質問なんですけれども、今年は選挙イヤーということで、県内でも統一地方選、また両政令市の市長選がありますけれども。昨年末、静岡市長選に関しては、出馬が取り沙汰されていた難波副知事が出馬しない意向を固めたということなんですけれども、それに関して知事はどのように思われますか。

(知事)

 何とも思っておりません。まず、選挙には一切関与しないということですね。いろんなスペキレーションがあるのは、選挙の常だというふうに受け取っております。

(記者)

 あらためて、両政令市の市長選、どのような選挙またはものになるということを考えてらっしゃいますか。

(知事)

 政令市、今回四つぐらいですか。静岡、浜松もう二つぐらいありましたか。また、大阪でもやる場合には、その選挙は大きいと思います。何しろ住民投票で大阪都をもう一度問うということを知事さん、市長さんが新聞に発表されていますでしょう。要するに県庁所在地、ないし府庁所在地と政令市とが重なっている所、20の政令市のうち15ですね。そこには、従来のままであっては、つまり政令市という中途半端なものであってはいけないという問題意識がある。これが大都市法を成立させた背景にある問題でございます。そして、政府もそれをよく分かっていて、県ないし府と政令市の首長は、定期的に調整会議を持たないといけないと言っているわけです。そうした調整会議をしながら、どういうふうな形がいいかということを議論ができるような、そういう政令市の首長であり、かつ県知事さんや府知事さんであってほしいと。

 私の方は、今の政令市の市長さんお二人と、最初のサミット、静岡市で行われたとき、これはクローズドでしたので、皆さん方に中身を知られなかったのは、誠にもって今から思っても残念ではありますけれども。そのときに二つの政令市、すなわち現在の市長さんが私に突きつけたのは、特別自治市になるつもりだけれども、県としてはそれをどのように協力するか。私は全面的に協力すると言ってありますね。そういうことがありました。これは、静岡市が担当であったときのサミットです。そのときだけ、唯一、開催当番である市長さんのご意向でクローズド、密室でやったわけです。

 そのときのテーマはたった一つです。特別自治市に、政令市全体でなると決めていると、そして静岡市も浜松市もそのつもりだと。静岡県は、特別自治市になれば出て行かなければいけませんから、それについてどう思うかと。賛成だと言ったわけですね。そういう議論は冒頭であったわけですね。今その話は、政令市長会では恐らく共通の認識になっていると思いますけれども、なぜそういう問題が出てきたかというと、二重行政であるから彼らはそういう問題を提起したわけですね。だから、この議論についてはやらなくてはいけないと。特に浜松市は、県庁所在地ではありませんので、なるべく県の権限といいますか、県の施設から人を引き上げ、かつ県の施設も大きなものは磐田に移しました。だから、浜松はかなり自力でやろうということははっきりしているわけですね。市長さんも、県庁所在地でない珍しい政令市なのだということを、常々言われております。だから自立心が非常に強いわけです。それ以外の、いわゆる政令市と県庁所在地、府庁所在地が重なっている所はですね、横浜市は特別自治市を、大阪は大阪都を、名古屋市は副都心を目指す。第二首都ですか、目指すというようなことを言われておりますが、何らかの形で今の政令市のあり方を変えたいと言われているわけです。私どもの政令市は、70万というのを提起したのは静岡市が最初でしたね。それが結果的に、70万を割って、今や実質的な基準は100万に戻されているわけですけれども、立ち行かないくらい大きな面積を抱えているわけです。だから何とかしなくてはいけないという問題意識は、当然首長さんとしては持たれていると思いますし、うちの地方自治担当の山梨理事などは、こうした問題について非常に鮮明な問題意識を持って、市とこれまでずっと1年間交渉してきたという経緯がございます。表に出ていないだけです。

(記者)

 分かりました、どうもありがとうございます。

(幹事社)

 他はいかがでしょう。

県都構想

(記者)

 今の質問に関連してですが、大阪市長選において大阪都構想がもう一度盛り上がることは想像に難くないんですが、それを機にですね、県としても県都構想について県の側から住民、県民に何か発信することはお考えでしょうか。

(知事)

 まずは今県として発信してきたわけですね、それを言ってみればけんかを売っているがごとくに報道されました。その結果、その話も表面的に、表面的というか表立ってするとですね、いかにも不和が目に付くかのごとくになってしまったので、ですから今は事務レベルでやっているのですね。だから、一貫してその問題は、現実がその問題を提起しているわけです。病院の問題にしても玄関先の道路にしても、いろいろなことを本当なら一つの権限で住民県民のためにしていけばいいのですが、決定権が重なっているので、非常にこれはやりにくいところがあるわけです。恐らくこれはですね、全政令市をチェックされれば出てくると思います。そもそも皆さま方も少し勉強していただいて、なぜ政令市というのができたのかというところからはじめていただきたいと。これは二重行政があるということに対して、県と府のわがままがあったわけです。特別市をつくって10年もたっているにもかかわらず、県や府が出て行かなかったわけですよ。京都府やあるいは大阪府や、あるいは兵庫県や愛知県や神奈川県ですね、その方たちの県知事が、法律に違反して県庁を移さなかったんですよ。10年間わがままを言われまして、その結果、仲良くやってくれということで、政令で自治権の強い権限を旧政令市が持つと、県はそれと上手に調整しながらということで今日まできているわけですが、人口が増大している時代でありましたので、100万以上を超える市がいくつもでてきて、それが政令市になっていったわけです。そうしたところは県庁所在地が多かったので、つまり問題を拡散する形で今日に至っているわけですね。その問題を本当に行政を憂いている人は、認識しているわけです。だから、うまくいっていますよという問題ではないんですね、整理をしなくてはいけないんです。




記者質問:リニア中央新幹線、こども医療費助成

(記者)

 昨年から積み残しになっているリニアの諸問題、政令市のこども医療費の件ですとか、それに対する今年の意気込みとか、それらをどう解決していくというのがあればお願いします。

(知事)

リニア中央新幹線

 リニアはJR東海さんとの問題ですけども、ようやく全量回復するというご意向を示されて、これからは、その全量をどう回復するかという方法も含め、その全量とはいったい何ぞやと、毎秒2トンですか、失われるその根拠は何かとか、こうした事柄についていよいよゼロベースで語る年が明けたという認識です。私はリニアには賛成ですが、それが大井川の水量に影響する、生態系に影響する、つまり悪影響するということですけども、そうしたことである限り一歩も引くことができないという立場で臨んでおります。唯一の方法は、急がば回れということではないかと思いますね。

こども医療費助成

 こども医療費の問題は、大変ありがたいことに浜松市長さんがやるとおっしゃって、それに静岡市長さんも追随すると。この4月からの年度のうちにやるとおっしゃっているので、必ずその約束は守っていただきたいと思っております。それが同時でなくても構わないと思っております。もともと最初は6市町から始まり、11市町に増え、33市町に増えてきたという経緯もあって、何も33市町がいきなり全部一緒に、昨年の10月1日から高校3年生までの医療費ついて、親御さんが心配しなくて済んだということではありません。順番にきたので、政令市もそれぞれ事情が違いますので、ですから約束はされたので、来年度の後ろの方になるのか、前の方になるのかそれぞれ市のご都合もあるでしょう。そういうことも踏まえて、約束が実行できるような形でわれわれ最終協議に臨んでいるということでございます。

(記者)

 こども医療費について、年末に両政令市の方が期間を限ってとか、補助の比率を限ってとか支援をしてほしいと言っていたと思うんですが、県として支援の方向性が固まっていらっしゃったら教えていただきたいのですが。

(知事)

 固まっていません。まとまるところから先にまとめていきたいと、つまり姿勢も両市で違いますね。お互い相手待ちということもありますから、どうしたらできるかという具体的なプランがあった上でああいう表明をされているわけですから、落とし込んでいってですね、どうしてもここは無理だということがあれば、そのことについて県が何ができるかと。それぞれ事情が違うので、静岡市と浜松市と。私は、浜松市の方が先にこの件については解決ができるのではないかと思っています。ともかく、なるべく多くの子どもたちが、特に親御さんたちが医療費について心配をなさらなくても済むように、来年度中がいわばタイムリミットでありますけども、その間について両市というふうなことは、この表明の順番も違うのでね、あっても構わないと思っています。

(記者)

 今のこども医療費の関係なんですけども、今のご発言だと静岡市と浜松市と調整なり何かをする際に、時期が違ったりだとか、その内容が異なってくるということがあるということなんでしょうか。

(知事)

 時期が違ってくるということだけ申し上げておきます。

(記者)

 補助率については。

(知事)

 ともかく、それぞれ財政事情が違うということなのでね、ですからこれは協議中ということで私からあらかじめ言うことはできませんけども、協議していただいて。二つの政令市は離れていますし、共同して政令市の経営をしていくわけではありませんから、ですから、それぞれも事情に応じてできるとこから先にするという。

(記者)

 同じにするという考えよりも、できるところからというお考えということで。

(知事)

 そうです。恐らくこれまでの経緯から申し上げているんですね。くどいようですけども、6市、11市、33とだんだん広がってきました。補助なしでやってきた市町があったわけですね。そういう中で、凸凹があってはいけないということで、ぜひ一緒にということだったんですが、ついに来年度中には一緒になるということなので、善は急げで、早くできるところからされるのが良いと。




記者質問:こども医療費助成、リニア中央新幹線

【こども医療費助成】

(記者)

 医療費の関係で、先ほど支援の方策はまとまっていないということだったんですけれども、去年の協議の中で、政令市の二つが補助率を他の市町と同じでやってほしいとか、無期限でやってほしいとか言っていたときに、知事の方は支援はそのような条件だったらできないということをおっしゃっていたと思うんですけど、去年の最後の協議では、政令市の二つが譲歩するような形で期間も恒久的でなくても良いし、補助率も2分の1でなくても他の市町と合わせる形で良いから支援をしてほしいということを要望しまして、協議では、県側もそれを踏まえて譲歩してことを踏まえて、どのような条件だったら県の方ができるかということを検討するという回答だったと思うんですけど、支援の方向性がまとまっていないということなんですが、支援をする可能性があるっていうふうに捉えてもいいんでしょうか。支援を何らかの形でするということが、知事の中でお考えであるのかということについて教えてください。

(知事)

 筋としては支援をする必要がないと、財政的な余裕からしても十分にできると、意思さえあればできると思っております。しかし、6、11、33ときたのも期間を置いているんですね、でも来年度中ということでしょ、市長さんが約束されたので、どういうふうにすれば来年度できるかと。何とかして来年度中に制度が実施されるように、私は汗をかいても良いと思っています。

(記者)

 筋としては支援する必要がないけれども、来年度中に政令市が始めるためにはどうすれば良いかということを考えたときに、来年度中に始められるとすれば支援をしても良いというふうにお考えが変わったということでよろしいでしょうか。

(知事)

 これは子どものためにやっているんですね。政令市との交渉ではないんですよ。やる気があれば出来るんです。通常の市町でもやっていたんですから。ましてや毎年200億円くらいですね、静岡市ですと2千億以上入っているんですね、権限も。本来そういうものではないんですよ、政令市というものは。ですからいったん約束したものは守らなくてはいけないんですよ、守れないことは言っちゃいけないと。有言不実行は最悪です。そうしたことはいけない、だけどやりたいというお気持ちでしょう。恐らく市長さんも一方の人は自分で言ったわけでしょう。何がネックなんですか、言うことを聞かないと駄目だと思っておりまして、そのネックが何なのか、あるいは財政的な問題なのか、これ今詰めているところです。詰めができれば、一つ手を差し伸べようというのは、市民県民少なくとも浜松市民、静岡市民の方は期待しているわけですからね。その期待を裏切ってはいけないと。

 しかし、客観的に誰にも十分に理解できるような、合理的な説明ができなければいけないと。ここのところが、うちのキャップが、キャップといいますか健康福祉部長さんと山梨理事ですね、ここは筋は曲げないで、しかし筋のために県民や市民が犠牲になってはいけないので、何としても来年度中にこれを走らせようという強い決意をお持ちになっているので、それで説明ができますかということを聞いているところです。

(記者)

 合理的な説明ができないという関係でお伺いしたいんですけど、こども医療費の関係、今は政令市との協議は事務方同士で非公開の場でやっていますが、もし両政令市が実施するそのために県が何かをするということになれば、そこで協議した内容ですとか、どういった観点から県が支援することにしたのか、その点は全てオープンにされるということでよろしいんでしょうか。

(知事)

 結構ですよ、何ら秘密にするべきではなくて、合理的説明ができるということはオープンにできるということですね。

リニア中央新幹線

(記者)

 リニアの件で追加なんですけども、水問題を主にやっているのは中日も分かっているんですけども、それ以外で残土の件とか全て問題解決されていないという視点がありまして、水問題以外でやっておかなくてはいけないお考えはありますでしょうか。

(知事)

 これはね、中日新聞に目を開かれました。31日の1面トップ、社会面のトップでしたね。これは知りませんでした。すなわち残土の置き場というのが土砂崩れが起こりやすいところで、そうした調査をきちっとやらなくてはいけないということで、この点は当然考慮されるべきテーマになりましたね。トンネル掘ったら土砂が出る、土砂置き場が適切かどうかということが中日新聞の取材によって県としては認識しているところです。

(記者)

 それも議論の余地にあるという解釈ですか。

(知事)

 それはもちろん議論しなくてはいけません。また、これで仮に土砂で埋まってしまったら、それこそ広島ではありませんけど大問題になります。広島の集中豪雨のときのように、えらいことになりますから。




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