令和3年度以前知事記者会見

2014年7月8日(火)


知事発表項目:富士山静岡空港における格納庫の竣工、首都圏空港機能強化の検討、長谷部選手・内田選手スパイク等展示、駿府城の再建について
幹事社質問:大井川広域水道企業団の水道施設整備費の係る県職員の不適切処理、沼津駅付近高架化事業、富士山登山計画書
記者質問:圏央道の開通について、県職員の不祥事への対応
記者質問:駿府城の再建について、富士登山計画書について
記者質問:川内原発審査合格証関連
記者質問:議会の政務活動費について
記者質問:新幹線新駅について、北朝鮮の拉致問題について

知事発表項目:富士山静岡空港における格納庫の竣工、首都圏空港機能強化の検討、長谷部選手・内田選手スパイク等展示、駿府城の再建について

(知事)

      発表項目を申し上げます。3つばかりございます。

      まず、富士山静岡空港における格納庫の竣工についてです。富士山静岡空港におきまして民間事業者が建設を進めていた格納庫がこのほど完成いたしまして、7月14日、パリ祭の日ですが、竣工式が行われます。この格納庫は、ボーイング737クラスの航空機2機を同時に格納できます。地方管理空港でこのような規模を持っているのは、神戸と岡山を除いて他にありません。したがって、国内有数の格納庫ということでございます。今後、民間事業者におかれては、航空機の格納のみならず、ビジネスジェット機の申請代行や運航支援等の、また空港から目的地までの移動手段、あるいは宿泊先等の手配など総合サービス事業を実施されるということです。また、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けまして、ビジネスジェットの多数の飛来が予想されております。国がとりまとめられました「観光立国推進アクションプログラム」におきまして、富士山静岡空港は東京都心から約170キロと距離が離れているが、空港アクセスの改善により首都圏の航空需要の一部を分担する可能性が考えられるという形で、事例として掲げられていますので、空港アクセスの改善というのは何かというのは駅ということですね。ですから、こういう流れが出てきましたので、今後この方向に沿って国の方での方針を決めてくださるのではないかというふうに思っております。ちなみに先ほど申しました「観光立国実現に向けたアクションプログラム2014〜訪日外国人2000万人時代に向けて〜」ということで、去る6月17日に観光立国閣僚会議がお決めになったことでございますけれども、2020年オリンピック、パラリンピックに関連して、多数の飛来が想定されるビジネスジェットについて、羽田、成田空港はもとより他空港をも利用しながらというところに静岡空港が想定されているということでございます。ちなみにビジネスジェットの飛来回数はだいたい当初は300機くらいだったのですけど、500機くらいになっているところであります。これによって、格納庫の設置によりまして、さらに一段と利便性が増すということでございます。

      2つ目が、3つ目がサッカーについてですね、待ってくださいよ、これ2つ一緒にしたのかな、そうですね、首都圏空港の機能強化の検討における富士山静岡空港の活用ということについては先ほどの格納庫とは別途、御報告するべき事項でございます。繰り返しになりますけれども、国では、概ね2020年代前半には発着容量が限界に達すると見込まれる首都圏空港の機能強化について、国土交通省の交通政策審議会 航空分科会基本政策部会小委員会を設置されて検討を行なわれてきたってきたわけでございますが、その中間取りまとめにおきまして、先ほど御紹介いたしました「その他の首都圏周辺の空港の有効活用について、現時点で想定される課題を整理した」とされて、その一例として、富士山静岡空港が取り上げられたということであります。そして、公表された資料におきまして、「東京都心から約170キロと距離は離れてはいるが、空港アクセスの改善により、首都圏の航空需要の一部を分担する可能性が考えられる」と謳われているわけです。県ではこれまで、国に対して、富士山静岡空港を首都圏空港の一角として位置づけることを提案してまいりました。こうした中で、今回、このようなまとめが示されたというのは、誠に我々の意にかなうもので、ありがたく存じます。静岡県としましては、先に述べた格納庫の活用を図るとともに、旅客ターミナルビルの増改築による機能向上、機能の向上や、空港アクセスの改善等による空港の利便性向上に積極的に取り組んでまいります。これらの取組を通じて、富士山静岡空港が、首都圏の航空需要の一部を分担し、また大規模災害時には、防災拠点として活用し得るということで、国家に貢献する空港となるように尽力してまいりたいと存じます。

      3つ目の発表項目でございますけれども、長谷部選手のW杯使用におけるスパイクとウッチーこと、内田選手の代表ユニフォームの展示でございますが、7月3日木曜日、「2014FIFAワールドカップブラジル大会」に出場された本県関係選手の長谷部選手と内田選手が、県庁を訪問されました。残念ながら、決勝トーナメントには進出できませんでしたが、日本代表として二人が戦って、その姿は誠に人々の注目を集め、多くのサッカーファン、特に少年少女たちに夢と励ましを与えたというふうに思っております。両選手からは、「県民の皆さんに応援していただいたことを感謝している。皆さんの期待に応えられなかったことは申し訳ないけれども、この敗戦を未来につなげていきたい」という、誠にスポーツマンらしい前向きの発言をいただきました。また、サッカーのファンの、あるいはサッカーをしている少年少女に向けて、「大きな目標を持って夢を信じて頑張ってください」とエールが送られました。その長谷部選手から大会で使用したスパイク、内田選手からユニフォーム、それぞれサインを入れたものが、プレゼントされまして、展示は、今日から夏休みが終わる8月31日まで、県庁東館2Fロビーで一般公開いたします。両選手からいただいたプレゼントは、私たち静岡県民への最高の贈り物です。一人でも多くの県民の皆様に御覧になっていただければと存じます。世界最高峰の大会に日本代表として活躍なさったお二人は、静岡県民の誇りです。今後も370万県民は、お二人の、ドイツを今のところ中心としたプレーをされておりますけれども、世界の舞台での活躍を期待し、応援してまいりたいと思っております。

       今日、「駿府城を造る市民の会」という方たちが大勢で来られたのですが、そこですね、私は賛成しております。もうすでに数年前、この駿府城を再興するにつきましては、小和田哲男先生の御研究がございます。かつて博物館でしたか美術館を造る時に調査をされたわけでございますけれども、下に今川の遺構があるということで、まずは今川の遺構をどうするかということについて決定しなくちゃいかんということでございました。それで今川の遺構がどの程度、どういうふうにすればいいか、私は本丸を建てると、失礼しました、天守閣を造るということになりますればですね、そこの場所だけ掘ればいいということで、それについて返答を待ってるんですが、まだ小和田先生から御返事はありません。はっきりしていることは、前の調査によりまして、この駿府城はいわば今川の遺構を全部押しつぶす形でその上に造られた、あるいは今川の一切のものを示すことの無い形で、押しつぶす形で造られたということのようです。ともあれですね、この度未申の櫓が完成いたしまして、この次は天守閣ではないかと思っている訳です。天守閣につきましては、例えば前田家の古文書の中に駿府城の大まかではありますけれども絵図がございます。その他、シーボルトが持ち帰った図の中にも駿府城の絵図があるということであります。

      おおまかな?なりと言いますか、どこにどういうものが建てられていたかということは分かっております。そしてまた、絵にも描かれているのでどういう形をしていたか分かっているわけですよね。しかし細かな設計図が無い、当時の言葉で言う、指図が無いということで、建築を見送ってきたということで、長い年月が経ちました。私は今日まで捜してきた指図が無いということで、それはそれとして、その条件の中で建てれば良いという考えを申し上げました。これはそういう考えを小和田先生にも申し上げてあります。学問を無視するわけにもいきません。従って今川の遺構については、それは調査をしなくちゃなりませんが、その上で、元々お城というのは籠城するということも前提としているわけです。言い換えると、もしものことがあった時には、そこに避難が出来るという今日の言葉で言えば、籠城というのは避難場ということです。避難場所ということです。そういう意味ではそこに水がある、あるいは食料がある。そしてまた、雨露が防げるということが大切で、従って今日の観点から、その城の中身は詰めていけば良いという考えを今は持っておりまして、指図が無いから建築が出来ないという様な言い訳はもう、そろそろやめにしてはどうかというふうに思っております。せっかく、駿府公園が駿府城公園になったと。駿府城公園の中に駿府城がないというのも画竜点睛を欠いているというように思っておりまして、そろそろ、そういう形での決断をされてはどうかというふうに関係者に申し上げたいと。そしてまた、どういう形で、つまり指図が無いにも関わらず、どういうふうに作るのが望ましいかということについても、やはり共通認識を持つべき時が来ているのではないかというふうに思っております。久能山が国宝になり、来年は徳川家康公没後400周年という、節目の年を迎えますので、その時に日本の天下普請と言われた、この駿府城というものについて静岡市民、静岡県民がどのような態度で、それをこれまで通り先送りするのか、それとも今申しましたような現状の資料の中で造り、あの駿府城も元々あったものではありません。家康が造ったものは焼け落ちました。そしていわゆる、城代の時代になったものが建て替えられたわけですね。そしてまた、安政の地震の時にも大きなダメージを受けております。そうした中で私どもは、今日市民のためにもなり、また天下の一国一城のモデルにもなった、この駿府城を我々の手で再建してみようという、そういう決意をするべき時に来ているのではないかというのが私の考えでございまして、それをお伝えしたということであります。

    以上で発表項目を終えます。



幹事社質問:大井川広域水道企業団の水道施設整備費の係る県職員の不適切処理、沼津駅付近高架化事業、富士山登山計画書

(幹事社)

    よろしくお願いします。では、今の知事の発表項目につきまして、質問のある方、お願いいたします。

(幹事社) 


    それでは、無いようですので、幹事社質問の方に移りたいと思います。全部で3問あります。1問目は、県大井川広域水道企業団の水道施設整備費に関連する国庫補助金について、県職員の不適切な処理で交付されなかった問題がありましたけれども、県くらし・環境部は担当職員の責任を認めまして、不交付になりました全額約1億2800万円を返還する方針を明らかにしました。知事はこの件についてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

    2点目は、JR沼津駅鉄道高架事業をめぐり、知事が関係当事者の合意形成を目指すとされている、プラサ・ヴェルデの全面開業の7月20日に近づいています。残り2週間弱となりましたけれども、現時点での合意形成に向けた見通しについてお考えを伺いたいと思います。

    3点目は、知事は、県議会6月定例会で条例による富士山の登山計画書の義務化を検討する方針を表明されました。具体的な内容、あるいはスケジュールにつきましては、どのようなお考えでしょうか。


   以上、3点お願いします。

(知事)

  はい、まず第1点の大井川広域水道企業団に関わる職員の不適切な事務処理についてでありますけれども、これは大井川広域水道企業団、また関係市、そして県民の皆様に多大な御迷惑をお掛けいたしまして、誠に申し訳なく存じます。心からお詫びを申し上げます。総事業費が4億1千600万円位かかるんですが、そのうちの国庫補助金が1億2千万円余りなわけです。これがですね、県の不適切な処理によって、交付されないということになりまして、そうすると事業それ自体が立ち行かないということになりましたので、これは水道でありますから、ライフラインでありますので、県が全額負担するということであります。県職員が最初にどういう経緯があったにせよ、小さなウソ偽りをしてしまって、その後上塗りをして結果的に傷口を広げ、取り返しのつかないことになったということであります。ウソ偽りを言ってはいけないというのは、これは人が生きる上での基本です。特に公務員におきましては公の仕事に仕事の天分があるという、そういう仕事ですから、決してウソ偽りを言ってはいけないということで、その結果が、結果的には御自身だけではなくて、県全体、県民、関係市町、国に対しても面目の立たない形になってしまったということでございます。非常に残念に思っておりまして、金輪際、ウソ偽りを公務員は仕事において言ってはならないし、偽りのことをしてはならないということであります。このたび4月1日に「ふじのくに公務員の心得八箇条」というのを定めましたけれども、その第2条が「ウソ偽りは言ってはならぬ」ということでございました。これを徹底してまいりたいというふうに思っております。

2つ目の沼津駅の高架事業でございますけれども、現在進行形であります。胸突き八丁のところを今動いているということであります。

3つ目の富士山の登山計画書についてでありますけれども、私はああいう、登山期間以外に日本最高峰の山に挑戦するという時に、計画書を出さないということは、誠におかしいと。すでに岐阜県だとか北アルプスに関わる県では、そうした条例を定めてらっしゃるところが、あるというように思っておりますが、目下のところはですね、山梨県とやっているわけですけれども、環境省、山梨、静岡両県、地元市町村、観光事業者、関係機関で構成している「富士山における適正利用推進協議会」では、このガイドラインというのを定めたんですね。このガイドラインを徹底するという期間がほしいということでございます。このガイドラインにおきましては、「夏山期間以外の3つのルール」というのがございまして、その3つのうちの一番最初に書いてございますのが、「万全な準備をしない登山者の登山禁止」ということです。そしてそれと連動いたしますけれども、2つ目として、「登山計画書を必ず作成提出する」ということを謳っております。従って、これを周知徹底していくことを通して、尚且つ前回のように多くの事故が起って、費用もかかるし、人員もかかるし、そして不幸が増えるということが起こりましたので、そういうことが繰り返されるとなれば、次の手段ということになりますね。ですから私は「登山計画書も出さないで登ることは何事か」というふうに思っております。これはどこに届ければいいかと。各ルートごとにですね、ありますし、また静岡県のホームページ、山梨県のホームページでもそれは謳われておりますから、富士山は世界文化遺産として、環境保全に務めているところでありますから、そこで、人々が事故にあうことがないように徹底してまいるということでございます。とりあえずは、このガイドラインの、今回は徹底化を図るという姿勢で臨んでみたいというように思っております。 以上であります。

(幹事社)

3点目でガイドラインの徹底を図るということですけれども、そうすると条例化ということはまだもう少し先ということで考えてよろしいでしょうか。

(知事)

私は足引っ張られてまして、ともかく皆で決めたガイドラインというものを周知徹底することをまずやらせてほしいということでですね、このガイドラインを決めるについても、沢山の方たちが集まってお決めになったので、決めたばっかりなので、とりあえず、これの周知徹底で関係機関が一丸となってやりましょうと言っている時なので、登山者の主体性また良心を信じて、これでやって行きたいと。なるほど立派なことだというように思いまして、いきなり規制、規則というところに行く前に、とりあえずこのガイドラインの周知徹底を図ろうと、いうことで私も了承したという次第でございます。




記者質問:圏央道の開通について、県職員の不祥事への対応

(幹事社)

幹事社質問に関しまして、質問のある方お願いいたします。

無いようですので、その他の質問ありましたら、各社さんお願いいたします。

(記者)

先月末に、圏央道が開通しまして、北関東の方面からの観光客が静岡県に来るのを、結構、期待されていると思うんですけれども、知事も当然期待されていると思うんですが、そういった今後の見込みですとか、期待についてお考えをお願いします。

(知事)

そうですね、圏央道はああいう大きな環状道路も含めてですけれども、主要な幹線道路というのは繋がらないと意味がないわけですね。私ども、東駿河湾環状道路が去る2月に開通しました時に、この夏には圏央道も、高尾の所から繋がるということで、北関東の方々のお越しも一段と便利になるということを申し上げたところでございまして、高い期待を持って喜んでこの開通を迎えた次第です。また首都圏に入るであろう、あるいは首都圏から抜けて遠くに行く、あるいは北陸の方に行くと、そういう車もですね、首都圏を通らないで北関東から関越や何かに抜けられるのでですね、日本の全体のためにとても良かったなというように思っているところです。差し当たっては本県におきましては、格段に便利になったということで、北関東あるいは北関東の向うにある地域の人たちも、北関東から関越に乗って、こちらの方に下りてこられて、新東名なり東名から、新東名がいいとは存じますけれども、御殿場で乗り換えられて、スッと降りてこればですね、あっという間に修善寺に行けるわけですから、伊豆半島が北関東の方々にとっても、観光圏としてクローズアップされてくる時代になったということで喜んでおります。

(記者)

先ほど幹事社質問の中でも不祥事に関して少しあったんですけれども、本年度が始まってから県職員が逮捕された収賄事件がありました。知事部局以外を見ても、県警の情報漏洩事件であるとか、県教委のわいせつの不祥事も昨日ありましたけれども、本当に公務員の不祥事、広い意味で県職員の不祥事が相次いでいるように感じるんですけれども、知事は先ほど「ふじのくに公務員の心得八箇条」を作られて、それの周知徹底を呼び掛けていることなんですけれども、そういう中でもやはり不祥事が続いていると、私は感じるんですけれども、それ以上の対策、なぜこういうふうな形で続いているのかという認識と、現在考えられる対策についてお考えがありましたら、知事部局以外に対していろんな指導するのは難しいかもしれませんけれども、それも含めて少しお考えありましたら、教えていただきたいんですけれども。

(知事)

「物事を疑え、人を疑え」というような態度もありますけれども、まずは物事をそのまま受け止めると。また人を信じるということは特に大切なことだと思いますけれども、そういう性善説に基本的に立っているわけですね。ですから規則でがんじがらめにして、コンプライアンスという横文字を言って、そして具体的な事例をまるで小学校の先生が子どもに言うようにですね、マニュアルを作るということは、本当に恥ずかしい状態だと思っているわけです。私は守るべきことというのは、古今東西そんなに変わるものではないと。ウソを言ってはならない、そしてまた正しい事はキッチリと貫くと。周りもすぐに認めて、そして素直にですね、謝って正しい道に戻るといったようなことは、人類の道義における鉄則だと思ってますが、そうしたものを最も模範として示すのが、学校の先生であり、警察官であり、そして、市町村、県、国の公務員であるというように思います。そうしたところでどこの場面においても倫理といいますか、道徳が緩んでいるという、科学という真理を追求する場面におきましても偽りが横行しているのではないかという様な事態が進行しておりまして、これはですね、日本全体における生き方が問われているとも思っております。ともあれ、私共県庁は、それぞれ顔の見える関係がございますので、今回の本当に忌むべき不祥事は、旦那さまにも語ることができない位になってしまっていたようです。ですから1回最初に偽りというか、誤ったことをしてしまって、それを糊塗してしまうと、それが露見しないために、それを更に上塗りしていくという、不幸といいますか、非常に御本人の精神状態を見てもですね、凄まじい地獄の世界を生きたんではないかと思います。ですから、そういうことを想像して決して間違っていたからといって、それを誤魔化さないことがすごく大切で、私はそのためには誤魔化しようのないような環境を作ることが大切だということで、風通しを良くしていく、透明性を高めると。そしてアカウンタビリティー、説明責任はどういう時でもサッとできるということですね。上に対してもへつらう形で、悪いことに対して指摘をしないということがあってはならないし、下の者に対して、威張ってやっておけというようなですね、懐柔だとか威嚇だとかいうことはしてはならないと。いわゆるそうした仕事の場の雰囲気を作り上げて行きたいということで、もし例えば知事公室でそれが起こったらですね、そういうふうにならないつもりでいますけれども、全部開けっぴろげでやっているわけですね。恐らくそのやり方が一番不祥事を起こさない方法ではないかというように思っております。人は必ず過つ者ですから、ですからそこのところを必要以上に攻め立てる必要はないと思っておりますが、しかし過ちに対しては責任を持つというのが、人間、一人前の大人としての行動規範ですので、それは引き受けざるを得ないということがあると思っています。




記者質問:駿府城の再建について、富士登山計画書について

(記者)

  先ほど、発表項目の中にあった駿府城の天守閣のお話なんですけれども、静岡市の方の検討で、過去に詳細な指図が無いということで見送られた経緯があると思うんですけれども、建設するべきだという御意見の中で、例えば県として市に対して何かアクションを起こすだとか、県として何か動くという様なことはあるんでしょうか。

(知事)

私は起してきたんです、個人的には。しかし今回市民のしかもそれなりの代表的な市民の方々から要請を受けまして、本来これは市の仕事だけれども、県に是非御協力をほしいと言われましたので、渡りに船というのはおかしいですけれども、文字どおり私は学術的な調査を踏まえたうえで、何が障害かと、指図だと。じゃあ、指図がないと造れないのかと。じゃあどの指図があればいいのかと。元の家康公のお造りになった駿府城か、それともそれが焼け落ちて、新しく城代時代になってからの駿府城ですかと言ってもですね、なかなか決まりませんよね。私は絵図に描かれている城代時代の駿府城が多くの方々に知られている駿府城であり、かつまた、シーボルトによって持ち帰られたものでもあるので、その絵は内外にある訳です。アメリカにもありますね。ですから、そうしたものから出来上がってくる城の姿は、割合はっきりしているわけです。そしていろんな方が城代を勤めてられます。そうした中に前田家もいらしたのでですね、そうしたところに絵図は残っているわけですね。かなり詳細なものが残っている。ただし、いわゆる本当の詳細な設計図があるかというと、無いわけですね。で、なければできないのかというんです。そんなことはありません、分かっている範囲で造ればいい。大体材料だって同じものがあり得ないんですから、今分かっている範囲で造ったらいいと。同時にある意味で指図がないということはですね、自由度があるということですね。そして城の機能というのは、攻めるというよりも籠城するためのものです。守るためのものですね。そのためにお堀を、あるいは城郭を高くしたり、全体が見えるようにあちらこちらに櫓を造ったりするわけです。そうしたものは分かるわけです。今において、昔みたいに攻めてくるわけじゃありません。それは何かというと天災ですね。そうした時に人々が逃げると。たまたま、今日は7月の8日ですか、昨日の40年前に七夕台風があって、多くの人たちが行く場がなくなったといった時に水や食料や何かを、一番中心ですから、ここは。蓄えていてその人を助けることができると。避難所なんです。避難の場と書いて「じょう」と呼べば良いし、城とすれば「避難城(ひなんじょう)」ですね。ですから、駿府城を避難の場として、もう一度、平成の避難城として、この駿府に住む人たちにとって頼り甲斐のあるランドマークとするにはどうしたら良いかを考える時が来ている。無いから出来ないというのではなく、このある条件の中で何が出来るか考えるべきだというのが、一貫して私はそういう考えを関係者に伝えてまいりまして、今回、市の方に働きかけてほしいと、市民の方々に、あるいは県民の方々に訴えかけてほしいということでありましたので、「はい、分かりました。いたします。」ということで、今日ここで申し上げている次第でございます。

(記者)

となると、今後、市側にも働きかけをするし、検討に県として参加されるとかという、どういう流れになっていくんでしょうか。

(知事)

田辺市長には、もう申し上げているんですね。また関係者にも申し上げているんですが、そういうふうな決意をなされば、やっぱり指図がないからできないというスタンスなのか。それだったら、これはもう、出てくるまで待つしかありませんね。その前に調査しなくちゃいけないでしょ。下に今川の遺構が残っているのが分かっているわけですね。今川の遺構というのがほとんど残っていないというのが不思議です。ちなみに家康公は豊臣についても子孫も含めて、今、豊臣家の子孫だと称する人がいますかねえ。それくらい徹底して、この敵が討たれるという様な、つまり争いの種を全部潰すという法を徹底されていたようです。ですから、そうしたものが残っていると分かっているのであれば、それを掘り起こしてみると。今ですね、私はこのことについて意を強くしたのは、未申の櫓を造った。その時に相当の大地を掘り返しましたね。その土砂が北側の所に、広場の所に積み上げられてございます。私はあそこの広場はすごく大切だと、特にいろんな消防の訓練だとかしておりますので、それができなくなるんではないかと、その時までにどうなさるのか、といったら、実はあの広場は目に見えるよりもかなり広くて、あの土砂があるままで消防訓練も例年通り出来たわけです。そうするとですね、公園として皆楽しまれているので、それに支障がこない形で、ある一定の場所を特定しながら、避難城としての駿府城を現代に蘇えさせるということが出来るというふうに見ておりまして、全部の堀端から中を工事するわけじゃありませんのでね。掛川市民が掛川城をお造りになったと。それを見習う時が来ているのかなと思いますね。掛川城は基本的に観光のためにお造りになったというように存じます。しかしその結果ですね、有名な山内一豊の妻の話も出来たわけですが。まあ、駿府城が出来れば、ウイリアムアダムスと会っただとか、あるいは朝鮮通信使との関わりで、駿府城が使われるとかですね、それは本当に何しろお墓といったらあれですが、東照宮とは比にならないくらい重要なランドマークになると思いますし、久能山東照宮も生きてきますし、また家光公がお造りになった権現作りの浅間神社もですね、更に輝きを増すというふうに思います。

(記者)

富士山の先ほどの登山計画書につきまして、少しお伺いしたいんですが、先ほど知事はガイドラインの徹底化という姿勢で臨むということを仰っていましたが、条例化の議論を進めるよう、指示をされるということですか。もともと条例化自体も余り意味のないことだというお考えなんでしょうか。

(知事)

とんでもない、もう、事故が起こって、そして件数が捨て置くことが出来ない程の数になっていると。そしてそれに関わる人もですね、二次災害にあうということが起こっていると。とんでもないということで、条例化はすべきであると思ったわけですが、しかし、条例化はすべきであるというのが基本的なスタンスです。ただ、少し待てという声がかかりまして、その待てという声の中身を聞いてみますと、本当に多くの関係者が集まってようやくこれをまとめて、これをまだ実施していないということなので、それは確かにその通りだということでですね、これは同じ主旨でこういうガイドラインを、安全確保のために、これが目的ですから、作ったということなので、しかも山梨県側と十分に協議をした結果できたものなので、差しあたってですね、これを実行させてくれと。これは、如何にもということで、私はこれを徹底するということですから、これに協力をしようというふうな気持ちでおります。

(記者)

分かりました。すみません、ガイドラインですが、法的拘束力は無いものなんですが、登山の禁止を呼び掛けているものなんですけれども、条例化するとですね、冬山の登山を認めるということになりませんでしょうか。

(知事)

そういう、あの理屈の上でそういう話になるんですね。だけど余程のことがなければ認めないということです。基本的に夏山登山以外は登山は禁止なんですね。にも関わらず登山をするという人が後を絶たないと。ならばですね、条例をということになります。しかし条例の前に徹底してこの計画書を出す。あるいはちゃんとした装備が無ければ登っちゃいかんと、これは2つに1つですけれども、計画書を出さないで登る人が続出するということになれば、これは禁止と。禁止のための条例ですから。そういうテクニカルな話はね、基本的な精神は夏山以外は危険なので登山禁止ですということなんです。




記者質問:川内原発審査合格証関連

(記者)

  あの、原発関係のことでちょっとお聞きしたのですが、鹿児島県の九州電力川内原発が、今月中にも、審査の実質的な合格にあたる審査書案が示される方向でして、早ければ、この秋にも再稼動をする見通しと言われています。福島第一原発事故から数えれば、秋といえば、3年半くらいの期間であるんですけれど、それくらいの期間で、何でしょうか、国が再稼動に向けた動きを進めていくということについて、知事のお考えをまず、お聞きかせいただきたいのですが。

(知事)

  川内原発に関しましては、例えば、火山についてどう考えるかということについて、その最高の権威である藤井先生は、あそこは桜島あるいは姶良ですか、火山が噴火が起こりうると。その時には、とてもじゃないけれど、安全ではありえないと仰っているわけですね。その点をどう考慮されるかというのが抜けているのではないかと思っています。まあ、その、原発につきましては、安全技術を高めないと今のままでは、福島の二の舞になりかねないのでですね、福島については津波でしたけれども、川内原発につきましては、これは火山というのが、あまり深刻に考えられていないのではないかという印象を持っています。

(記者)

  そうすると、まだ議論が、科学的な検証というか、まだ十分尽くされていないのではないのかというお考えでしょうか。

(知事)

  今のは一般論ですが、もう一つは、各電力会社、九州電力会社が意思決定権も持っておられるわけですね。政府が安全だといったと。それを動かすかどうかは、九州電力の意思決定によると思いますよ。で、残りの原発を持っている8つの電力会社も、独自の意思決定権を持っているわけですね。ですから、その意思決定者と地元の方たちとの話し合いというか、同意が必要になってくるのではないかと思います。まあ、で、九電の場合には、これまでの原発依存率が非常に高いので、5割ですから。ですから今、相当厳しい状態にあるということで、背に腹は変えられないというのがですね、先行スタートというふうなことに繋がっているのではないかと思っています。他人のことで申し訳ないのですれども、まあ私どもは、中部電力なので、一概に、あの、一般論としては、安全性を確保するということがありますけれども、それについては、最高度の安全対策を、中部電力が講じています。そうした中で、原発依存度も低いと。水野社長は、起死回生の利益を上げていくとも明言されるくらいですね、一種の余裕があるんですね。他の電力会社に比べると。ですから、電力会社ごとの主体性というものも併せて考える必要があると。国が、全部命令して、はい分かりました、やりますという、そういう筋のものではないと思います。もう一つは地域性があって、その地域性というのは、何よりも、その自然の地域性にもよりますけれども、もう一つは、各9つの原発を持っている会社の主体性というのは、それぞれ独自だと。まあ九電について、私はさし当てって、言うべき筋はありませんが、鹿児島の伊藤祐一郎知事は、かなり九電寄りの姿勢を示されておりますね。それは、彼の御判断だということでございます。

(記者)

  すみません、もう1点だけお聞きしたいんですけれども、その関連でして、報道で見聞きしている範囲ですと、鹿児島県知事は、自治体の地元同意という意味では、原発の半径5キロ圏内にある薩摩川内市というところ1市だけ同意を得られればいいというようなことを、過去に発言してまして、それに対して、浜岡原発は、5キロ圏内に2市、31キロ圏内に・・・併せると11市町あるわけなんですが、知事は、どこまでの同意が必要だとお考えでしょうか。

(知事)

  静岡県の方が、より民主的だと思います。

(記者)

  あ、それは、11市町全ての同意が・・・

(知事)

  残りの4市が今、先ずは4市が協定を結ばれていますね。それ以外に、7市町が、今、共通、協定を結ぼうということで、協議をされているわけですけれども、それに対して、私どもも決まりさえすれば、中部電力と相互の協定を結ぶという、そういう段取りにはしているわけですね。ですから、これはあの、その根拠になっているのは、UPZですか、30キロと。本県の場合、地理的な事情から、31キロというふうになっておりますけれども、そこのところは、大事故が起こった場合には、その避難ということを考えなくちゃいかんので、そうした人たちのことは当然、何て言いますか、意思を尊重しなくちゃいかんということで、できる限り、多くの方々の意見を汲むというのが、県民から選ばれた者の努めではないかと思います。ですから、伊藤祐一郎知事は、おそらく相当の厳しい反対を受けて、なおかつという、そういう御姿勢ではないかと忖度します。

(記者)

  では11市町の同意とプラス、その県民の投票条例というのが、経る必要があるということでよろしいでしょうか。

(知事)

  差し当たって、その本県についていうならば、スピーディーで、1日と10日と20日前後、要するに10日づつぐらいのスピーディーの、どういうふうに放射能が、どういうふうに季節によって月によって飛散するかというのも全部公表していますね。そうしますと、内陸にいくのは、比較的少ないですよ。いかないというわけではないのですけれども、大体海沿いにいきますね。そうしますと、実際には、伊豆半島も、仮に大事故が起こった場合には、放射能の飛散を浴びるということなわけです。そうしたことも、全部公表してますから。ですから、この31キロ圏内だけではなくて、それ以外のところも、やはりあの、この原発について意識は相当高く持たれていると。公表していますからね。思っています。で、そうした方々の意思も、やっぱり電力源というのは、生活、産業、全ての基礎ですから、それをどうするかということについてですね、意思表明をする必要があります。それは、義務だと思っています。そして、静岡県の総合計画、昨日も本年度に入って最初の総合計画審議会をやりましたけれども、そこでも、エネルギーの地産池消というのを重点取組に挙げておりまして、こうしたものもですね、についても意見が出たりしました。エネルギーの地産池消は、全員が、その同意された上で、重点取組として今進めているわけです。そうした時に、最終的に、静岡県あるいはそれぞれの地域が、どういうエネルギー政策を採るかというのは、やっぱり住民の意思、県民の意思ということではないかと思いますので、1市か11市かと、1市か35市町かというふうな数字のことは別にして、ともかくエネルギーの問題については、全ての方々にとっての問題だということで、原発に依存して、エネルギーを供給されている方々にとっては、供給する側も、これは供給するのが義務です。そして、原発に依存すると決めてきたのは、歴代の日本の政府でした。5割までもっていこうということで、前倒しというか、どんどんどんどんやってきた九電、四国、関電、こうしたところが今、物凄い厳しいしっぺ返しを喰らっているわけですね。まあですから、そこについては、十分な反省がないといけないとも思いますし、同時にそれを受け入れてきたのが住民、国民ですから、国民としても、果たして自分達のエネルギーをどうするかについて、考えるべき時がきていると、元の首相お二人もですね、それについて意見を明確に表明されていうような時代ですから、意見を言うべきなのは、あるところの人だけでよろしいというふうなことを言うのは、あまり感心はいたしません。

(記者)

  ありがとうございました。

(司会)

  では、これで、知事定例記者会見を終わります・・・

(知事)

  もう一つだけにしましょう。どうぞ。




記者質問:議会の政務活動費について

(記者)

  すみません、最後に、あの他県のことでちょっと恐縮ですが、兵庫県議会の県議の方が、政務活動費の使い方について、非常に問題がある使い方ではないかと指摘をされて、報道されているのは御存知かと思います。静岡県議会においては、そのような明らかに問題がある事例というのは無いと信じたいのですけれども、政務活動費というのは、県議会議員の調査能力を高めるために必要なお金として、税金から出されているお金でありまして、非常に重要なお金なんですけれども、一方で透明性を確保することは必要なんじゃないかと指摘されてまいったかと思います。あの、使い道がですね、色んなことに使えることの要素もありますし、もちろん政務活動のために使うのが原則なんですけれども、まあ静岡県議会においては、今閲覧期間ということで、県民が見れるようになっておりますが、インターネットで帳簿を見たりできない状況で、県庁に来て見ないといけない状況なので、なかなか一般の県民がチェックするのは難しい状況かと思います。あの知事は、議会の自立性、独立性というのは尊重しなければいけない立場だと思いますが、この政務活動費の透明度を高めていくための方策、何かもっと必要ではないかと考えはお持ちではないでしょうか。

(知事)

  兵庫県の県議の方の会見は、呆れ果てるような内容でしたね。ですから、それをもって県議、府議、そうした方々の政務活動費の使い方というふうには、なかなかできないと思っておりますし、静岡県はそうしたことで、県議それぞれ目を光らせてですね、チェックをしていると。ただ、もし不祥事でも起こると、恐らく透明度を高めるために、誰もが閲覧できるようにと、もっと簡単にですね、そういう声も高まるかもしれませんが、目下のところ、チェック機能が働いているのではないかというふうに思っています。さし当たって、つまりインターネットで何しろというの、私の方から指示できる、今は立場ではないのかと思っていますが、いずれしても、政務活動として、恥ずかしくない使い方をしているということは、ある意味当然のことだというふうに思いますので、その当然のことが破られた場合にはですね、他の方々への累は及ぶので、一気に累が及ぶ。言い換えると、透明性を高めるために、厳しい方法を採らざるを得ないということにつながるのではないかと思います。兵庫県の場合には、恐らくそういう方向にいかざるを得ないと。それは恐らく、他の府県にも影響を与えるであろうというふうに思っております。さし当たって、その意見を見守るというふうに、今のところはしているところです。




記者質問:新幹線新駅について、北朝鮮の拉致問題について

(記者)

  ちょっと2点お願いします。1点はですね、JR東海の静岡支社長がですね、この間、就任会見をしまして、あの新幹線駅なんですけれども、今も空港アクセスの改善などが課題ということで、国から首都圏空港のことでお話があったということですが、自民党の議連の方もできましたし、今後また呼びかけの方をされていくお考えがあるのかということが1点と、あと今拉致問題なんですが、県内の方でも拉致の可能性がある方が何人かいらっしゃるんですけれども、今の政府間交渉をどういうふうに見ていらっしゃるかということと、今、県の方で何か対策、情報収集などされていることがあれば教えてください。

(知事)

  まず、第1点のJR東海の支社長さん、従来の立場を繰り返されたのではないでしょうか。それは、従来の立場、すなわち、現在の新幹線のダイヤですね、今1時間に平均13本、9本がのぞみ、残り4本が2本ずつひかりとこだまと。こういう体系、すなわち、大都市間を高速で結ぶと、短時間で結ぶという中で、駅をさらに造るというのは、非常に難しいと思います。私も彼の立場ならそう言うでしょう。ただ、今の静岡県が置かれている国の中の位置、これが南海トラフの巨大地震で、何もしない場合には、10万を超える犠牲者が出かねないといったこと。また2020年に、オリンピックが開かれて、その時に、さらに観光戦略として、二千万人というのを目指しているのが日本の今の国の形です。そうした時に、何とか今の羽田空港や、成田空港で賄おうとされているわけですけれども、賄い切れないという中で、首都圏空港へという位置づけというのが、国交大臣以下、国交省がお考えになっていることなんですね。それからまた、オリンピックについては、安全の確保ということで、何しろ、福島第一原発の事故との関わりで、これがアンダーコントロールというふうに首相が、世界に公言されたわけですね。そうした、安全性というものについて、懸念があった中で、大丈夫だということで、首相が保証されたのでなったと、できたと、東京に決まったということだと思います。その中で、富士山が、いわゆる大きな地震、津波が起こった年とそう遠くない時期に噴火するといのが、これまでの歴史的な経験だと。だから、富士山の噴火も、あり得るというのが、藤井先生以下、我々の設置している地震・火山対策分科会での意見です。そうすると、首都圏側にも火山灰がいくではありませんか。その時に、我々何ができるのでしょうか。だから、使ってくださいという意見なんですね。これは、全く去年以前には無かった話です。こういう話は。ですから、こういう新しい事態を受けて、私はこの駅というものがあると有益ですよ。しかも、今回、幕僚長を経験した方も、防災担当大臣に直接言われたんですね。あそこに広域防災拠点があると自衛隊、米軍、自分自身も訓練に参加して、凄く救援の効率が上がると仰っているわけですね。そうしたことを無視できますか。ですから、そういう新しい事態を受けて、富士山静岡空港の真下に、新幹線が走っているということについてですね、まだ何て言いますか、支社長の方は、そういうことについて、一切論じられていませんのでね、まだそういうパラダイムをですね、お持ちになってないんだと思います。さし当たっては、平時において、東京、関西をですね、名古屋、関西を結ぶということの中で、新駅というのは、今のところはもう考えられないということでしょうね。それはそれとして、もっともなことだと思っています。

(記者)

  支社長が、もし私の方にお話というか相談のようなものがあれば、是非受けたいというようなことを仰っていたんですけれども。

(知事)

  私は社長に直接相談します。あるいは相談してます。向こうから相談に来られました。ですから、現在の柘植社長、あるいは前の山田会長、今相談役ですか。会長さんですか。あるいは、全体を取り仕切っておられる葛西さんとお話をいたします。

(記者)

 あと拉致の方は・・・。

(知事)

  ええ、拉致については、これは現在、北朝鮮の方は、非常に厳しい状況に置かれて、3人に1人が飢えているというような状況も報じられております。まあ、そうした中で、北朝鮮側の御事情もあるのだと思いますけれども、ようやくですね、本気で取り組むというのを政府の方で、確証せられて今回の交渉に乗られているということでございますので、私も1国民あるいは静岡県民と同じで、特段にそれに対する情報収集ができるような状況にはありませんで、皆さんが持っている情報以上のものは持っていないんですけれども、そうした中で、今回、拉致の可能性がある方々が、全て調査された上で、本来の生活に戻られるように何としてでも、もし必要であれば、こちらで仕事に加わりたいと思いますが、さし当たっては、私たちができることは、見守ることということであります。