(知事)
12月、師走も半ば過ぎまして、今日のお花は、カーネーション、赤がケイトウですね、緑の葉はコキアという花だそうでございます。すこしクリスマス的という感じであります。
さて、発表項目は2件でございます。
【ドバイ2017アジアユースパラ競技大会における本県関係選手の活躍】
まず、ドバイ2017アジアユースパラ競技大会における本県関係選手の活躍についてであります。現地での12月10日から13日の期間、アジアユースパラ競技大会がアラブ首長国連邦のドバイで開催されました。本県からは、県の「2020東京パラリンピック「ふじのくに」スポーツ応援事業費」の指定強化選手となっている、ボッチャの渡邊選手や卓球の土井選手をはじめ、4名の選手が出場いたしました。
卓球の土井選手は、何と金メダル1個、銀メダル1個を獲得されました。水泳の前田選手が金メダル1個、銅メダル2個を獲得されました。世界のひのき舞台で活躍をされているということでございます。このように、本県では、すでに陸上の佐藤友祈(ともき)選手、佐藤圭太(けいた)選手、山本篤(あつし)選手、ボッチャの杉村選手のようなトップアスリートに加え、若くて将来有望な障害者アスリートがどんどん出てきております。今回惜しくもメダルを逃されましたけれども、ボッチャの渡邊選手は、あの杉村選手に憧れて競技を始めたとお聞きしております。次世代のアスリートが着実に育ってきているのは、非常に喜ばしいことでございます。
本県は、トップアスリートはもちろん、若い選手のご活躍により、障害者スポーツの競技人口を広げ、障害のある方も生き生きとスポーツを楽しめる環境づくりを進めているところではありますが、今後も、障害者スポーツを通じて、障害に対する誤解や偏見の払拭(ふっしょく)に取り組み、共生社会の実現を進めてまいります。
今回はアジアユース大会なので、世界クラスのリストには残念ながら載りません。
【「静岡県・忠清南道 考古学学生会議」の開催】
二つ目の発表項目でありますが、静岡県・忠清南道の考古学学生会議の開催についてであります。明日19日から25日月曜まで、本県が友好協定を締結する韓国・忠清南道にある韓国伝統文化大学校の学生さんが来静されまして、23日、静岡大学人文社会科学部で考古学を学ぶ学生と意見交換などを行う「静岡県・忠清南道考古学学生会議」が開催されることになりました。
今回の事業は、平成28年3月、静岡県考古学会の皆さま方が、県の交流事業を活用して韓国を訪問されまして、その際、韓国伝統文化大学校の関係者の方から、韓国の教科書にも、あの登呂遺跡が掲載されていると、知名度の高い登呂遺跡として、この遺跡が静岡にあるということなので、交流を行いたいという要望があったというのがきっかけです。これを受けまして、本県と忠清南道の大学生同士による考古学の交流事業を企画し、関係機関で実行委員会を設立し、公益財団法人日韓文化交流基金のご支援を頂いて開催することと相成りました。
「静岡県・忠清南道考古学学生会議」では、静岡大学と韓国伝統文化大学校の学生さんが二つのテーマについて意見交換をいたしまして、最後には共同宣言を発表されるとのことであります。この他、来静する学生は、静岡県立大学および日本大学国際関係学部でも学生交流を行うそうです。茶道体験、日韓平和外交の象徴である清見寺を視察するなど、本県文化を体感なされることができる内容となっております。平成30年度は本県と忠清南道が友好協定を締結して、もう5周年となります。このように県民の皆さんが主役となる交流の盛り上がりを生かし、両県道のさらなる友好関係を構築してまいりたいと思っております。
二つのテーマというのは、「静岡県と忠清南道それぞれの農耕成立と地域性」というのと、「登呂遺跡と松菊里(しょうきくり)遺跡、それの保護と活用」についてということですね。大変興味深いものですね。私も聞きたいくらいです。
【JR三島市南口のまちづくり】
そして、一応、発表項目、予定しましたのはその二つなんですが、先般、三島ご出身のお二人の県議の先生、宮沢議員と遠藤議員がお二人、それぞれ政党は違うんですけれども、お二人でお越しになられまして、三島駅の開発について心配している旨を表明されまして、その件につきまして私も実は心配しております。
ご案内のように、JR三島駅の北側はJR東海さんの研究所ができまして、これ大変素晴らしい研究所で、環境に配慮したもので、県としても表彰したほどです。それに呼応する形で、今まで有刺鉄線張られて、必ずしも見栄えはいいとはとても言えなかった東レさんも、有刺鉄線を外されまして、白に壁を塗り替えられまして、しかもお化粧の線も作られ、北側は非常によく整備されつつあります。一方、南側でございますけれども、楽寿園側、西側街区につきましては、ホテルが今度来られると、オリンピック、2020年の開催を前にいたしまして、そのときまでに県産材をふんだんに活用した立派なホテルができるということで、楽しみにしているわけですが、問題はこの東街区なわけですが、この東街区につきまして、三島市や地権者などが平成21年に市街地再開発の準備組合を設立され、この11月1日から事業協力者を公募しておられるわけであります。
聞くところによりますと、事業の概要は商業施設、住宅、駐車場を建設する計画で、特に住宅について、高さ100メートル以上の高層マンションが建設されると聞かされています。地下水への影響もございましょう。富士山の眺望が阻害されるなどの問題について、心配する向きがございます。そこでですね、一方、市の財政負担はどうか、地下水はどうか、景観への影響はどうかと懸念する声が上がっておりまして、地元の理解がまだ十分ではないのではないかと危惧しております。
何といいましても、ここは静岡県の、言ってみれば新幹線ではもちろん熱海もございますけれども、伊豆への玄関口でもあると、富士山への玄関口でもあるということでございますので、ここについてはですね、拙速でない方がいいのではないかと思っております。
県議もご心配されているということでございますし、また源兵衛川を回復されたグラウンドワーク三島というのがあります。ここは世界かんがい施設遺産にまで認定されるというようなこともあり、そのグラウンドワーク三島の方ではですね、東京理科大学の岩岡竜夫先生の提案も出ているそうで、それによれば、5階建てで、そこに芸術的な劇場と、それからそちらにいらっしゃる地権者の方たちが住めるマンションというようなものが配備されていて、屋上は、屋上庭園のようになっていて、景観を阻害しないような形になっているというような提案もあるわけですね。ですから、もう少しこの玄関口について、東街区については、いきなり工事に入るということよりも、むしろアイディアコンペのようなものをして、いろんな方のご意見を得られるというふうになさらないと、私のところに県議が来られたり、違う立場の人たちが説明に来られるというようなことを見ておりますと、危惧せざるを得ないということでございます。広く、伊豆半島への入口でもありますので、皆さん協力してですね、どういう案が最もふさわしいかといったようなことについて、反対者がカリカリならないようにしていただければというふうに感じておりますので一言申し上げました。私の方からは以上であります。 |