(幹事社)
その他よろしいですか。
(記者)
読売新聞と申します。函南町のメガソーラー計画についてお尋ねします。県が出した林地開発許可の取消しを求める請願が県議会で全会一致で採択されました。
そして、本日の函南町長の記者会見で「オール函南で反対している。知事の判断を注視している。」という趣旨の発言があったんですけれども、県議会で指摘された審査上の瑕疵について、どのようにお考えなのかと、許可を取り消すお考えがあるのか改めてお聞かせください。
(知事)
はい。まず県議会の方でですね、林地開発許可の取消しを求める請願が県議会において採択されました。これは重く受け止めております。そして、この本案件につきましては、許可の後に申請書類の誤り等の報告がございました。そして、事業者に対しましては、この審査基準に、この計画内容が適合してるかどうか、これがですね、確認されるまでは、開発行為に着手してはならないというように強く指導し、それを徹底しているところでございます。
それに対しまして事業者の方は、訂正の意向を示しておりますので、事業計画が見直されるものであるというふうに、今のところ考えております。私どもとしましては、本事業計画について、現時点では許可の取消しには至らないという認識を持っております。
ただ、函南町長さんはじめ、函南の住民の皆様方の不安や懸念、また今回の請願を重く受け止めておりまして、引き続き法令並びに審査基準等に基づき、事業者に対しまして厳正に指導してまいりたいと。これが現在のわれわれの立場でございます。
(幹事社)
その他よろしいですか。よろしいですか。じゃあもう1問、はい。
(記者)
リニアについてお願いします。田代ダム取水抑制案は静岡県が求める全量戻しに相当する案として認められうるのか、全く認められないのかどちらでしょうか。
(知事)
これはイエス、ノーというよりもですね、ともかく、この取水抑制案というのはJR東海が地質構造・水資源委員会(正しくは、「専門部会」)で、4月の下旬に報告されたものですね。
そして取水抑制の権限を持ってるのは東京電力さんです。東京電力から確証が、この間、4回ぐらい委員会(正しくは「4回専門部会」)が開かれまして専門部会開かれましたけども、得られておりません。
したがいまして、これはJR東海さんが公式の場で、公に言われたものでございます。ですから、責任を持たないといけないと。ということでですね、水資源地質構造委員会(正しくは、「地質構造・水資源専門部会」)において、来年早々、明確にされるようにというふうに、われわれ求めておりまして、これは検討を続けていかねばならないという、そういう目下段階でございます。
(記者)
田代ダム取水抑制案は、リニア工事と関係があるというふうに考えていいんでしょうか。
(知事)
これは関係があるというふうに、JR東海さんは最初言われたわけですね。だけど田代ダムの抑制については、JR東海が部外者なわけですね。抑制をすることができるのは、正式にはJR東海ではなくて、東京電力です。かつ東京電力も、やはりあの協議会、大井川の水利調整協議会において、共通の認識になったうえでやってるわけです。しかもですね、2015年に冬場におけるこの流量が少なくなりますので、冬場の大井川の流量を維持することと同時にですね、田代ダムのこの2つ、第一ダム第二ダムありますけど、それが凍結しないように、これこれの流量は保持したいということだったわけです。
ところがですね、本当にそれが必要かどうかということで、2015年から10年をかけて、ひょっとしたらその、正確な数字は忘れましたけれども、1.6いくらの、その分はダムのために取ると。だけどそれ本当に必要ですかってことで、結局今のところ半分でいいってことになったわけですね。これはですね、リニアとは関係なしに、この2015年以降、この大井川の水利調整協議会で議論されて、最近東京電力の方で、リニアの話は全く出さないままですね、冬場の凍結防止のために要求していた量を、半分でいいというふうに、正確に皆さんに分かるように、数字を上げて、協議会でお答えになったということが報道されておりました。そういう類の話なわけですね。ともあれしかし、繰り返し申し上げますけれども、JR東海さんがこれを出されて、そして東京電力の名前も出されて、しかしまだ東京電力から確証も得られていないっていうのが、この12月、もう8か月経ってもですね、ないという状況でありますから、これはいかん、どうしたことかというのが全ての方たち、委員の人たちも関心を持っておりますので、やはりこれは、国家事業としてやってるってことであればですね、そういう中で、地域住民の了解がなしに工事をしないと言っているそういう脈絡の中で専門部会やってるわけですから、そこできっちりと最後まで説明責任を果たさねばならないということじゃないでしょうか。検討をしていかなきゃならないと思っております。
(記者)
質問にまっすぐ答えられていないような印象がありまして、県の当局は、というか事務方の皆さんは、リニアと田代ダム取水抑制案は関係があるというふうに明言されていて、県外流出量と同量を戻す方策の1つとして検討の余地があるというふうに説明されてるんですよね。知事はそれと同じことをまっすぐ言えないのはなぜなんでしょうか。
(知事)
リニアにおける全量戻しというのはですね、掘削中に出る水を全て戻すということでございますから。ですから、田代ダムの水を抑制して取水抑制した分を戻すってことは、全量戻しとは違いますね。そういう私は認識を持っております。これは中間報告において、全量戻しというのは掘削中に出る水を全て戻すことであるというふうに言われてるわけですね。
したがって、掘削して出た分の水の量を取水抑制したものの、水で戻すという案というのはですね、中間報告で言っている、取水抑制、あ、失礼しました、全量戻しではないと。という認識はですね共通してると思いますよ、事務方も。
(幹事社)
質問の途中で恐縮なんですけれども、まったくもって知事の言ってることが理解できないんで、くらし・環境に説明を求めます。
(知事)
今日くらし・環境は来てますか、どうぞ。
(くらし・環境部参事)
くらし・環境部参事の渡邉ございます。いつも報道ありがとうございます。
中間報告で明確にされました全量戻しというのは、県境で工事中に出てくる水をこのトンネル湧水を戻すことが全量戻しであるというふうに…
(幹事社)
全量戻しの定義なんかどうでも良くて、だから、記者の質問にだけ答えてください。時間がないんで。
(くらし・環境部参事)
一方ですね、県外流出量と同量を大井川に戻す方策というのが、やはり中間報告で同様に今後、協議すべきだということが示されておりまして、これについてはですね、現在JR東海さんの方から提案がありました方策について、検討の余地があるということで、検証していただいているという認識でございます。以上であります。
(幹事社)
ぜんぜん質問に答えてないじゃないですか。記者は、事務方が工事と関係あると言っているのに、知事は関係ないと言ってる、この認識の違いを問うてるのであって、今、この質問に1ミリたりとも答えてないと思いますけれども。
(くらし・環境部参事)
専門部会においてですね、JR東海さんの方から提案がありました。今、それでいろいろな課題があるということを認識しております。それについては検討の余地があるということで…
(幹事社)
だから、事務方としては、今時点でもトンネル工事と田代ダム案が関連しているものとみなしているのかどうか、それだけお答えください。
(くらし・環境部参事)
トンネル工事と?
(幹事社)
森副知事が関連しているというような認識を示したわけですよね、その見解の相違を問うてるわけですよ、記者は。だから、でも、知事はあくまでもこのあいだ問題になった、トンネル工事と田代ダム案は別物というようなお話をされるわけで、その見解の違いが何なんだということをこの間も、16日もやったのにも関わらず今日同じことが起きてるわけですよ。
(知事)
森副知事はですね、JR東海がそう言ってるって言ってるわけですね。
(幹事社)
言ってません。
(知事)
そのように彼は僕に説明をいたしました。
(幹事社)
では森さんが嘘をついてるんですね。われわれの前ではそうやって言ってません。
はっきりと録画も録音も、皆さん残ってると思いますよ。そういう不誠実なことはやめましょう。JRも不誠実かもしれませんけれども、川勝知事も不誠実ですから。
(知事)
JR東海が、この全量戻しと関連させて、取水抑制案を出したってことは、誰もが知ってる事実です。したがってそれを…
(幹事社)
だから、それに関して森副知事は、その関連してると、一体であるというような話を囲みの場でしているんです。しかも1回や2回ではないです。でも知事は別物だと言う。それでこの間も火消しに走るようなことがあった。そして、この今日、12月27日も、また再び見解がずれる。何なんですかこの行政は。
(知事)
私は見解がずれているとは思いませんね。今日、残念ながらですね、副知事は東京に出張しておりますので、もうこの場で居ればですね、その見解について、皆さんの前でお示しすることができたと思いますが、残念ながら今できないということです。
(記者)
すみません、中日新聞です。今の話題についてなんですが、知事がおっしゃるのは、中間報告にある全量戻しには当たらないと、田代ダムの取水抑制案が、っていうのはわかるんですが、それに変わりうる案として、県の専門部会の森下部会長も「有力な案」というふうに見てますし、その後の囲みでも森副知事は「検討するに値する」というような発言をされています。それについて全量戻しじゃないにしろ、全量戻しに変わりうる案として、知事も事務方と同じような見方なのかというのが先程からの質問なんですが、いかがでしょうか。
(知事)
検討の余地があるということにおいて、専門部会におまかせしてるということですから、専門部会の先生方が、また本部長がですね、今、森君ですけれども、また本部長代理が石川君ですが、そこでですね、出される結論というものがですね、これまで出てません。
検討の余地があるということで、今、やってるわけですね。そしてこのJR東海が正確に御説明なさらないとですね、その取水抑制によってどういうふうに、どれくらいの量を戻すんですかと。例えば300万、500万立米が掘削で出ると、その分を戻すとおっしゃいますけども、専門部会では、0が1つ足りないんじゃないかというふうに言われてるわけですね。ですから検討の余地があることは、もう共通で。これは検討の余地があるということの前提にはですね、JR東海のそういう御説明、変わりうる案として出しているという。出されたのでですね、水資源部会(正しくは、「水資源専門部会」)で議論をしなくちゃいけないわけですね。検討の余地があるということです。はい。
(記者)
今ので一致しましたよね。大丈夫ですよね。
(幹事社)
その他よろしいですか。締めてよろしいでしょうか。ないですね。はい。以上で会見を終わります。ありがとうございました。
(知事)
どうぞみなさん、どうぞよいお年を。ごめんください。 |