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ホーム > 記者提供資料 > 「第26回伊豆文学賞」入賞作品が決定!

ここから本文です。

記者提供資料
( 令和4年度 )


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( 資料提供 )

「第26回伊豆文学賞」入賞作品が決定!



「第26回伊豆文学賞」入賞作品が決定!

最優秀賞は、小説「(水色の風)」(𠮷川 道廣さん/静岡県)と
掌篇「星」(白山 桃子さん/東京都)

[要旨]
 文学にゆかりのある伊豆をはじめ静岡県全域を題材とした文学作品を公募する「伊豆文学賞」は26回目となります。今回は全国から415編の応募がありました。厳正なる審査の結果、各部門の入賞作品を次のとおり決定しました。

[内容]
1 審査結果
 (1) 小説・随筆・紀行文部門(応募数:241編)
作品名(種別)
作者名
居住地
副 賞
最優秀賞
水色の風
(小説)
𠮷川 道廣
(よしかわ みちひろ)
静岡県
浜松市
賞金
100万円
優秀賞
即日帰郷
(小説)
  野 半里 ※
(たかの はんり)
神奈川県
賞金
20万円
佳 作
遠い夏
(小説)
宮司 孝男
(みやじ たかお)
静岡県
湖西市
賞金
5万円
ドレープ
(小説)
齊藤 勝
(さいとう まさる)
愛知県
 
 (2) 掌篇部門(応募数:174編)
作品名
作者名
居住地
副 賞
最優秀賞
  白山 桃子 ※
(しろやま ももこ)
東京都
賞金
5万円
優秀賞
朝霧高原の
おちょぼ口
久保 協一
(くぼ きょういち)
岩手県
賞金
1万円
余韻
宮沢 早紀
(みやざわ さき)
東京都
花の色
溪口 輝
(たにぐち ひかる)
静岡県
下田市
手引頭のブナ
榎本 政夫
(えのもと まさお)
静岡県
田方郡函南町
わさび
  凪司 工房 ※
(なぎつかさ こうぼう)
京都府
特別奨励賞
フラッシュ
バック・サマー
仁木 舞歌
(にき まいか)
静岡県
浜松市
  ※印:筆名(ペンネーム)

2 今後の予定
  ・表彰式は、3月12日(日)に修善寺生きいきプラザ(伊豆市)で開催します。
  ・入賞作品を掲載した「第26回伊豆文学賞優秀作品集」を3月上旬に発行します。



3 最優秀賞受賞のコメント
 (1) 小説・随筆・紀行文部門  𠮷川 道廣
(受賞の知らせを聞いて)
 伊豆文学賞は、純文学からエンタメ性の高い物語まで受け入れる懐の深い文学賞であり、応募する方も書きやすい。これまで7回くらい応募しており、最優秀賞に決定して光栄である。
 福祉施設で働いた経験を持ち、障碍のある方たちを力づけたいという思いもあるし、感謝の気持ちを伝えたかった。障碍のある方たちにも自分の作品を読んでほしい。
(応募の動機、静岡県との関わり)
 私は学校も仕事も浜松から離れた事は無く、穏やかな気候も風光明媚な自然も、当然の様に受け取ってきた。その恵まれた環境の中で生きる人を湖と共に描いてみたかった。
(作品に込めた思い)
 様々な障碍を持つ人々の暮らす施設で働いたことがあるが、心豊かに生きるすべを持っている人たちに大勢出会えた。そのうちの一組の夫婦を紹介したかった。

 (2) 掌篇部門  白山 桃子
(受賞の知らせを聞いて)
 電話を受けた時点から舞い上がってしまい、連絡のやりとりの詳細は記憶が定かではないくらいです。
初の作品で初の応募だったので、驚きが大きかったです。書いてよかった、書くことを続けてみようと思いました。今後も精進します。
(応募の動機、静岡県との関わり)
 書くということを始めてみようと思った矢先に、伊豆文学賞を知りました。数年前、伊豆を訪れた際に体験した忘れられない出来事を、なんとか文章にして伝えたいと応募しました。
(作品に込めた思い)
 いくつかの偶然が私たちを圧倒的な星空に導いてくれて、その星の美しさが何でもない日常に不思議な魔法をかけてくれました。この説明のつかない不思議な出来事に対して感謝を込めて書きました。


4 最優秀賞作品についての審査員コメント
 (1) 小説・随筆・紀行文部門
 障害のある人を扱った作品というものは暗い内容に陥りやすいものであるが、この作品は変な感傷に溺れる事無く、人間の中から溢れる光だとか輝きの部分を教えてくれる。登場人物の魅力が瑞々しく描かれている点も良い。こういう題材を使った作品においては非常に希有な例である。(審査員:村松友視)

 (2) 掌篇部門
 伊豆への小旅行で遭遇した出来事を淡々と綴っていながらもそれを<星>に集束させてゆくところに筆者の力量を感じました。書き始めて日が浅いようですが、渋滞や訃報といった災難と美しい星空に偶然遭遇した幸運とが織りなす一夜が、<禍福は糾える縄>である人の世をさりげなく想わせるところなど、初心者とは思えない巧みな技でした。(審査員:諸田玲子)


5 最優秀作品あらすじ(作者による作品紹介)
 (1) 小説・随筆・紀行文部門
最優秀賞「水色の風」(小説)
 「私」は聴覚障碍のある父母から生まれた。父母はハンディがありながら、造園工事の仕事を誠実にこなし、私を育てることに生きがいを感じていた。私も親の愛に応えようと真剣に勉強を続け、弁護士になった。ただ、父も母も私を造園の仕事に就かせたかったらしく、喜ばなかった。私も造園の仕事には魅力を感じ続け、時々父の作業を手伝う。物を丹念に作り上げていく手仕事の喜びは捨てがたかった。父母は共に文学が好きで、小説を書き、語り合い、相互の愛情は深かった。父と母は信頼が篤く、幸せに暮らしていく。
 私も妻を迎え、二人の子持ちになる。六人の穏やかな家族はときどき、浜名湖畔でなめらかな風を浴び、煌めく湖面を眺めることで幸せを噛みしめる。だが、父は聴力の無いことが原因で交通事故に遭い、とつぜん亡くなる。母の嘆きは深かったが、やがて父が幸せの只中で死んでいったことと思い直し、安らぎを得る。私は湖畔で父母と過ごした水色の時間を想い、感謝して生きていく。

 (2) 掌篇部門
最優秀賞「星」
 2018年、夫婦で伊豆北川で短い夏休みを過ごした際の出来事を作品にしました。前日からの台風接近、踊り子号の運休、訃報、午前3時……いくつかのトラブルと偶然の先には、この世のものとは思えない星との出逢いがありました。星が語りかけてきたように思え、それが何なのか、今も時折考え続けています。


    [参考]
    1 審査員
     (1) 小説・随筆・紀行文部門
      三木 卓  (作家、第69回芥川賞受賞・日本芸術院会員)
      村松 友視  (作家、第87回直木賞受賞)
      嵐山 光三郎 (作家、第58回読売文学賞受賞)
      太田 治子  (作家、第1回坪田譲治文学賞受賞)
     (2) 掌篇部門
      村松 友視  (作家、第87回直木賞受賞)
      諸田 玲子  (作家、第26回新田次郎文学賞受賞)
      中村 直美  (株式会社交通新聞社 常務取締役
                コミュニケーションデザイン事業部長)

    2 募集結果
     (1) 応募総数 415編(小説199編、随筆28編、紀行文14編、掌篇174編)
     (2) 年代別応募数
    部 門
    10代
    20代
    30代
    40代
    50代
    60代
    70代
    80代
    90代
    100代
    不詳
    合計
    小説・随筆・紀行文
    1
    6
    21
    20
    34
    54
    75
    26
    1
    0
    3
    241
    掌 篇
    16
    10
    15
    13
    30
    36
    40
    12
    1
    0
    1
    174
    合 計
    17
    16
    36
    33
    64
    90
    115
    38
    2
    0
    4
    415

     (3) 居住地別応募数
    部 門
    静岡県
    東京都
    神奈川県
    埼玉県
    千葉県
    愛知県
    その他
    道府県
    合 計
    小説・随筆・紀行文
    114
    35
    28
    6
    10
    8
    40
    241
    掌 篇
    74
    21
    21
    8
    4
    3
    43
    174
    合 計
    188
    56
    49
    14
    14
    11
    83
    415

    ■ 添付資料

    「第26回伊豆文学賞」入賞作品が決定!:

    「第26回伊豆文学賞」入賞作品が決定!

    ( 232KB )


    提供日 2023年1月16日
    担 当 スポーツ・文化観光部 文化局文化政策課
    連絡先 文化振興班 TEL 054-221-3109

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