（ 資料提供 ）
令和２年度 小中学校におけるセクシュアル・ハラスメントに係るアンケート調査結果
（概要）
静岡県教育委員会は、令和２年度に実施した公立小中学校の児童生徒を対象としたセクシュアル・ハラスメント（セクハラ）に関する実態調査の結果がまとまったので報告する。
（調査結果等）
１ 調査の目的
児童生徒へのセクハラの実態を調査し、潜在事案を把握の上、重大事案があれば速やかに対応する。
教職員及び児童生徒に対しセクハラの意識を啓発し、セクハラを防止する。
２ 調査方法
(1) 対象
政令市立を除く全ての公立小中学校に在籍する小学５年生から中学３年生までの児童生徒
アンケート配布数 99,859人（小学校 44,776人、中学校 55,083人）
(2) 実施期間
令和２年12月９日から令和３年３月３日まで
(3) 実施方法
啓発資料によりセクハラについて説明したうえで、児童生徒が家庭で記載し提出（管理職が回収、無記名も可）
３ 調査結果
(1) 概要
・回答者数 96,692人(回答割合96.8%)（小学校44,266人、中学校52,426人）
・強制わいせつや盗撮等、わいせつ行為に関する回答はなく、懲戒処分の対象となる事案は確認されなかった。
・距離が近い、触られたなど、一方的な接近や接触を伴う言動に関する回答が最も多く全体の７割を占めた。
・回答があったものについては各学校で事実確認を行い、注意指導等行った。
(2) 回答内容（教職員の言動に係るもの）
ア 学校生活におけるセクハラについて
・全体 88件（小学校 25件、中学校 63件）
（※同一案件の重複除く 71件（小学校 23件、中学校 48件）)
・自分がセクハラを受けた 41件（小学校 11件、中学校 30件）
・友人がセクハラを受けた 47件（小学校 14件、中学校 33件）
イ 自分又は他人が受けたセクハラの内容（一部の事例を紹介）
（ア）不必要な身体的接触 46件
・階段で背中を触られた。
・授業中に頭や顔を触られた。
・通りすがりに髪を触られた。
・部活中に腰のあたりを触られた。
（イ）不必要な接近 16件
・部活中、距離が近くじろじろ見てくる。
・声掛けをするとき、顔の距離が近いときがある。
・換気のために女子トイレに入って窓を開けた。
（ウ）身体的特徴など羞恥心を害する内容の発言 ９件
・体重などの個人情報を他の生徒にばらされた。
・給食時に女子生徒に「体が大きいから食べると思った」と発言した。
・友達が「いい体になったね」と言われた。
（エ）性別や容姿を基準とした差別的対応 ５件
・女子を明らかに優遇している。
・体育のときに「かわいいね」と言われ怖かった。
・授業で「かわいい子だけ指名しよう」などの発言をした。
（オ）性別による役割やらしさの強要 ４件
・授業中に男子生徒に「男のくせに・・」と叱責した。
・授業中に「男だから泣くな」と発言した。
（カ）連絡先等の個人情報の要求 １件
・３年女子生徒に対し、卒業したら連絡先を交換するよう話していた。
（キ）その他 ７件
・部活動の言動がきつくて怖い。
・友達に手を出してしまったとき「あなたは野生動物ですか」と言われた。
４ セクハラ報告事案への対応と今後の方針
・セクハラとして回答があった事案のうち、調査によって不適切な言動等の事実が確認されたものについては、各学校において注意指導を行い改めさせたが、再発防止を徹底するため、市町教育委員会に対して継続的に観察や指導を行い改善状況を確認するよう求める。
・６月の「不祥事根絶推進月間」において今回報告のあったセクハラの言動（実事例）を参考とし、自らの言動を振り返るためのチェックリストを作成するなどして教職員の意識啓発を図っていく。
・令和３年度においても児童生徒対象のセクハラのアンケート調査を実施し、潜在事案の根絶を図る。
| 提供日 |
2021年4月26日 |
| 担 当 |
教育委員会 教育総務課 義務教育課 |
| 連絡先 |
監察班 TEL 054-221-3580
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