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( 平成31年度 ) |
( 資料提供 )
GW明けLINE相談の結果報告
1 要 旨
本県の自殺者数全体が減少傾向にある中、平成30年の若年層の自殺者数は前年に比べて増加しており、若者の自殺対策は喫緊の課題となっている。若者にとってLINEは悩みを打ち明けやすい媒体であることから、進級、進学、就職等の環境の変化による不安な気持ちや悩みを相談できるよう「GW明けLINE相談」を実施した。
2 事業概要
(1)「ライン相談@静岡県」
対 象 | 県内の39歳以下の若者 |
相談日時 | ・令和元年5月20日から24日、27日から31日
・15時から21時 |
相談員 | 臨床心理士、精神保健福祉士、社会福祉士等の有資格者
・ 3名以上(7回線)
・ 相談開始後1時間は最大20回線 |
委託先 | ダイヤル・サービス株式会社 |
相談の方法等 | ・ QRコードまたはID検索により友達登録し、相談メッセージを送ると、相談員が返信する。
・ 相談時間外に相談メッセージがあった場合や窓口が混み合っている場合には、電話相談窓口の案内とともに、時間を空けて再度送信するよう自動応答する。
・ 自殺企図や危険な状態である場合等、緊急時には警察本部に連絡する。 |
3 結果概要
| GW明け | 春休み | 夏休み |
実施期間 | R1.5.20-24 5.27-31(10日間) | H31.3.20-31
※23,24は除く
(10日間) | H30.8.20-24
8.27-31
(10日間) |
登録カード配布
対象者数 | 約11万人 | 約11万人 | 約11万人 |
登録者数 | 975人 | 200人 | 1,190人 |
総来訪者数※ | 801人 | 113人 | 726人 |
利用者延べ人数
(実人数) | 465人(362人) | 113人(69人) | 223人(160人) |
相談員対応トーク数 | 6,279件 | 1,602件 | 8,276件 |
回線数 | 基本7回線
相談開始後1時間は20回線 | 15時〜16時:20回線
16時〜20時:10回線20時〜21時:7回線 | 5回線 |
※メッセージを送った人数
4 参考
(1)啓発チラシの配布
県内全ての高校の生徒(約11万人)を対象に「GW明けLINE相談」のQRコードやID、相談期間等を記載した啓発チラシを配布した。
(2)ツイッター、グーグルを活用した周知
各媒体で「自殺したい」「自殺手段」等のキーワードを静岡県内で投稿、検索した場合にGW明けLINE相談の実施について表示した。
(3)相談者の属性
・性別では、男性に比べ女性が約3.5倍利用した。
区分 | 人数 | GW | 春休み | 夏休み |
男性 | 65人 | 18% | 16% | 18% |
女性 | 232人 | 64% | 68% | 61% |
不明 | 65人 | 18% | 16% | 21% |
計 | 362人 | 100% | 100% | 100% |
・年齢別では、16歳〜18歳が最も多かった。また、13歳〜15歳が増加した。
12歳以下 | 22人 | 6% | 3% | 4% |
13歳〜15歳 | 124人 | 34% | 16% | 17% |
16歳〜18歳 | 136人 | 37% | 55% | 53% |
19歳〜22歳 | 1人 | 1% | 0% | 1% |
23歳〜29歳 | 5人 | 1% | 3% | 4% |
30歳〜39歳 | 3人 | 1% | 3% | 1% |
40歳以上 | 3人 | 1% | 1% | 0% |
不明 | 68人 | 19% | 19% | 20% |
計 | 362人 | 100% | 100% | 100% |
(4)相談対応状況
・相談者1人当たりの相談回数では、複数回相談した人が74人いた。
1回 | 288人 | 79% | 67% | 81% |
2回 | 57人 | 16% | 23% | 11% |
3回 | 12人 | 3% | 6% | 5% |
4回 | 3人 | 1% | 0% | 1% |
5回 | 0人 | 0% | 1% | 1% |
6回以上 | 2人 | 1% | 3% | 1% |
計 | 362人 | 100% | 100% | 100% |
・平均相談対応時間は35分であった。これまでに比べ、短めになってきている傾向がある。相談時間は21時までであるが、相談者の気持ちが落ち着くまで時間を超えて相談員が対応した。
180分以上 | 0件 | 0% | 0% | 8% |
120分〜180分未満 | 1件 | 1% | 5% | 12% |
90分〜120分未満 | 13件 | 3% | 5% | 14% |
60分〜 90分未満 | 75件 | 16% | 18% | 25% |
30分〜 60分未満 | 146件 | 31% | 36% | 25% |
10分〜 30分未満 | 154件 | 33% | 24% | 10% |
1分〜 10分未満 | 33件 | 7% | 5% | 2% |
1分未満 | 43件 | 9% | 7% | 4% |
計 | 465件 | 100% | 100% | 100% |
(5)相談内容
・人間関係・性格の悩みに関することが最も多かった。
人間関係・性格の悩みに
関すること | 151人 | 32% | 38% | 31% |
家族に関すること | 23人 | 5% | 10% | 7% |
いじめに関すること | 11人 | 2% | 6% | 7% |
異性に関する悩み | 19人 | 4% | 6% | 6% |
性・からだのこと | 30人 | 7% | 5% | 3% |
学業の悩み | 32人 | 7% | 3% | 11% |
進学・就職の悩み | 12人 | 3% | 2% | 4% |
不登校に関すること | 9人 | 2% | 1% | 2% |
学校・教員の対応に関すること | 15人 | 3% | 0% | 8% |
自殺企図 | 0人 | 0% | 0% | 0% |
その他(無応答含む) | 163人 | 35% | 29% | 21% |
計 | 465人 | 100% | 100% | 100% |
4 検証結果
・総来訪者数及び延べ利用者数は、これまでの実施の中で最多となった。
・相談体制を拡充した結果、利用者数を増やすことができ、総来訪者数801人に対し、延べ利用者数は465人と、対応率は約6割となった。
・春休みLINE相談と同じアカウントを引き継いで実施したが、登録者数は大幅に増加した。要因としては、高校生を中心に周知を引き続き実施したことや、新年度になり生活環境の変化等に伴う悩みを抱える人が増えたためであると考えられる。
・相談者の属性としては、これまで同様に、男性に比べて女性からの相談が多く、
年齢別でも16歳から18歳の相談が最も多かった。また、13歳から15歳の相談も増加しており、周知が進んでいることが認められる。
・相談内容は、これまで同様に「人間関係・性格の悩みに関すること」が最も多かった。
提供日 |
2019年8月29日 |
担 当 |
健康福祉部 障害者支援局障害福祉課 |
連絡先 |
精神保健福祉班 TEL 054‐221‐2920
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