令和6年度 記者提供資料
( 資料提供 )
マダニに咬まれないように注意しましょう!(「日本紅斑熱」及び「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の患者が確認されました)
−危機管理情報−
マダニに咬まれないように注意しましょう!
〜県内で「日本紅斑熱」の患者2人、
「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の患者1人が確認されました〜
1 要旨
- 県内で日本紅斑熱患者(今年13人目、14人目)と、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者(今年4人目)が確認されました。県内の1年間の日本紅斑熱患者は、これまで最多だった令和元年(2019年)の10人を超え、過去最多となっています。より一層、野外でのマダニ対策を十分に行うようお願いします。
【日本紅斑熱の患者】
- (1)熱海保健所管内在住の80歳代女性
<経緯>
10月13日頃 発熱
10月15日 医療機関を受診
10月17日 熱海保健所管内の医療機関を受診し入院
マダニに咬まれた自覚はなく、刺し口なし
症状等からマダニが媒介する感染症の疑い→県環境衛生科学研究所で検査を実施
10月23日 日本紅斑熱の病原体遺伝子検出→日本紅斑熱確認
日常的に草むしりをしていたことから、日本紅斑熱の病原体を保有するマダニに
咬まれたことにより感染したと推定されます。なお、患者は快方に向かっており、
近日中に退院予定です。
(2)賀茂保健所管内在住の80歳代男性
<経緯>
10月17日 発熱、食欲低下
10月20日 発疹、賀茂保健所管内の医療機関を受診し入院
マダニに咬まれた自覚はなく、左足首に刺し口あり
症状等からマダニが媒介する感染症の疑い→県環境衛生科学研究所で検査を実施
10月24日 日本紅斑熱の病原体遺伝子検出→日本紅斑熱確認
発症前の期間に、草刈りをしていたことから、日本紅斑熱の病原体を保有する
マダニに咬まれたことにより感染したと推定されます。なお、患者は現在も入院中
です。
【重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の患者】
- 賀茂保健所管内在住の80歳代女性
<経緯>
10月15日 発熱
10月16日 賀茂保健所管内の医療機関を受診
10月17日 再度、賀茂保健所管内の医療機関を受診し入院
マダニに咬まれた自覚はなく、刺し口なし
症状等からマダニが媒介する感染症の疑い→県環境衛生科学研究所で検査を実施
10月24日 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の病原体遺伝子検出→「SFTS」確認
- 発症前の期間に、庭の清掃作業をしていたことから、SFTSの病原体を保有するマダニに咬まれたことにより感染したと推定されます。なお、患者は東部保健所管内の医療機関に転院し、現在も入院中です。
(1) 日本紅斑熱
- 日本紅斑熱リケッチアという病原体を保有するマダニに咬まれることで感染し、人から人へ感染して広がるものではありません。
- マダニに咬まれてから、2日から8日の潜伏期間の後、高熱、発疹が現れ、重症化した場合には、死に至ることもあります。
- 県内では、令和元年以降、年間5〜14人、合計52人(本年14人)の感染が確認されており、52人のうち死亡者が3人報告されています。
令和6年は現時点の暫定値 ( )県内の死亡人数再掲
年 | 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | 令和6年 |
全国 | 318 | 421 | 487 | 460 | 501 | 390 |
静岡県 | 10(1) | 8 | 8(1) | 5 | 7(1) | 14 |
(2) 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- 感染経路は、SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることが中心ですが、血液等の患者体液との接触や、マダニに咬まれSFTSウイルスに感染している犬や猫の体液から感染することも報告されています。
- マダニに咬まれてから、6日から14日の潜伏期間の後、発熱、消化器症状などが現れ、重症化した場合には死に至ることもあります。
- 県内では令和3年に初めて確認されて以降、年間4〜6人、合計17人(本年4人)の感染が確認されており、17人のうち、届出時点での死亡者はいません。
令和6年は現時点の暫定値
年 | 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | 令和6年 |
全国 | 101 | 78 | 110 | 118 | 134 | 102 |
静岡県 | 0 | 0 | 4 | 6 | 3 | 4 |
4 県民の皆様へ (1)マダニに咬まれないようにしましょう!
(2)屋外活動後は、マダニに咬まれていないか確認しましょう!
(3)ペットに付着して、マダニが家の中に入ってくることもあります!
(4)野生動物との接触にも注意しましょう!
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5 県内の日本紅斑熱の患者数(令和6年は現時点の暫定)(表中の※は亡くなった方)
年次 | 全国 | 静岡県 ()内は死亡患者数再掲 | 患者 性別・年代・住所地・発生月 ※は亡くなった方 |
平成12年 (2000年) | 38 | 1 | 男・60歳代・沼津市・9月 |
平成25年 (2013年) | 175 | 1 | 女・60歳代・伊豆の国市・7月 |
平成27年 (2015年) | 215 | 2(1) | 男・60歳代・沼津市・8月 女・70歳代・伊豆の国市・6月※ |
平成28年 (2016年) | 277 | 2(1) | 男・70歳代・伊東市・11月 女・70歳代・沼津市・5月※ |
平成29年 (2017年) | 337 | 6(2) | 女・80歳代・熱海市・6月 男・50歳代・伊豆の国市・9月 女・70歳代・沼津市・9月※ 男・70歳代・沼津市・9月 女・80歳代・沼津市・9月※ 女・70歳代・沼津市・10月 |
平成30年 (2018年) | 305 | 3 | 男・50歳代・三島市・3月 男・70歳代・伊東市・8月 女・70歳代・伊東市・10月 |
令和元年 (2019年) | 318 | 10(1) | 男・70歳代・神奈川県湯河原町・5月 女・70歳代・熱海市・5月 女・50歳代・県西部地区・6月 女・70歳代・伊豆の国市・7月※ 女・70歳代・熱海市・7月 女・40歳代・掛川市・9月 男・60歳代・熱海市・10月 女・70歳代・駿東郡清水町・10月 男・20歳代・伊東市・10月 女・70歳代・浜松市・11月 |
令和2年 (2020年) | 421 | 8 | 女・70歳代・熱海市・5月 男・50歳代・熱海市・5月 女・90歳代・熱海市・7月 女・90歳代・南伊豆町・7月 男・70歳代・県外・8月 男・70歳代・熱海市・9月 女・70歳代・湖西市・10月 女・80歳代・熱海市・10月 |
令和3年 (2021年) | 487 | 8(1) |
男・10歳代・沼津市・6月 女・80歳代・伊東市・7月※ 女・30歳代・県外・8月 男・70歳代・県外・8月 男・60歳代・牧之原市・9月 男・40歳代・県外・10月 男・70歳代・伊東市・10月 |
令和4年 (2022年) | 460 | 5 |
男・80歳代・熱海保健所管内・8月 女・70歳代・熱海保健所管内・8月 女・70歳代・熱海市・9月 |
令和5年 (2023年) | 501 | 7(1) | 女・70歳代・静岡市・6月 女・70歳代・静岡市・6月 男・60歳代・熱海保健所管内・7月 男・30歳代・中部保健所管内・7月 男・50歳代・西部保健所管内・7月 女・70歳代・西部保健所管内・10月 女・70歳代・熱海保健所管内・10月※ |
令和6年 (2024年) | 390 | 14 | 女・60歳代・中部保健所管内・4月 女・50歳代・中部保健所管内・4月 非公表・80歳代・熱海保健所管内・5月 男・70歳代・熱海保健所管内・5月 非公表・県外・7月 女・60歳代・熱海保健所管内・7月 男・40歳代・県外・9月 男・70歳代・東部保健所管内・9月 男・60歳代・熱海保健所管内・9月 男・70歳代・熱海保健所管内・9月 男・80歳代・賀茂保健所管内・10月 非公表・高齢でない成人・浜松市・10月 女・80歳代・熱海保健所管内・10月 男・80歳代・賀茂保健所管内・10月 |
亡くなっているという報告があります。
6 県内のSFTS患者数(令和6年は現時点の暫定)
年次 | 全国 | 静岡県 | 患者 性別・年代・住所地・発生月 |
令和3年 (2021年) | 110 | 4 |
男・高齢・浜松市・5月 女・60歳代・静岡市駿河区・6月 男・高齢・西部地域・10月 |
令和4年 (2022年) | 118 | 6 | 女・高齢・県内・3月 男・80歳代・焼津市・4月 男・高齢・浜松市北区・6月 女・高齢・周智郡森町・6月 男・高齢・西部保健所管内・7月 女・高齢・東部保健所管内・8月 |
令和5年 (2023年) | 134 | 3 | 男・高齢・浜松市天竜区・4月 女・80歳代・浜松市天竜区・6月 男・80歳代・熱海保健所管内・7月 |
令和6年 (2024年) | 102 | 4 | 女・70歳代・浜松市浜名区・5月 男・70歳代・東部保健所管内・5月 女・80歳代・中部保健所管内・7月 女・80歳代・賀茂保健所管内・10月 |
133人中36人(27%)の患者が亡くなっているという報告があります。
■ 添付資料
マダニに咬まれないように注意しましょう!(「日本紅斑熱」及び「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の患者が確認されました):( 207KB )
提供日:2024年10月29日
担 当:健康福祉部 医療局感染症対策課
連絡先:静岡県感染症管理センター TEL 055-928-7220
このページに関するお問い合わせ
静岡県知事戦略局広聴広報課
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