令和6年度 記者提供資料


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( 資料提供 )

マダニに咬まれないように注意しましょう!(「日本紅斑熱」の患者が確認されました)

−危機管理情報−
マダニに咬まれないように注意しましょう!
〜県内で「日本紅斑熱」の患者が確認されました〜


1 要旨
     県内で今年7人目の日本紅斑熱患者が確認されました。より一層、野外でのマダニ対策を十分に行うようお願いします。
     
2 患者概要
     県外在住の40歳代男性
    <経緯>
     8月上旬から熱海保健所管内に滞在
     9月6日 頭痛、身体の痛み、発熱
     9月11日 熱海保健所管内の医療機関を受診、マダニに咬まれた自覚はなかったが、
           マダニが媒介する感染症の疑い → 県環境衛生科学研究所で検査を実施
     9月13日 日本紅斑熱の病原体遺伝子検出→日本紅斑熱確認、患者入院
            (快方に向かい、すでに退院済)
    <推定感染経路>
     発症前の期間に、草刈りをしていたことから、日本紅斑熱の病原体を保有するマダニに咬まれたことにより感染したと推定されます。
     
3 マダニが媒介する主な感染症
(1) 日本紅斑熱
  • 日本紅斑熱リケッチアという病原体を保有するマダニに咬まれることで感染し、人から人へ感染して広がるものではありません。
  • マダニに咬まれてから、2日から8日の潜伏期間の後、高熱、発疹が現れ、重症化した場合には、死に至ることもあります。
  • 県内では、令和元年以降、年間5〜10人、合計45人(本年7人)が感染しており、45人のうち死亡者が3人報告されています。
<日本紅斑熱の最近の患者数(人)>
令和6年は現時点の暫定値 ()死亡人数再掲
令和元年
令和2年
令和3年
令和4年
令和5年
令和6年
全国
318
421
487
460
501
287
静岡県
10(1)
8
8(1)
5
7(1)
7

(2) 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
  • 感染経路は、SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることが中心ですが、血液等の患者体液との接触や、マダニに咬まれSFTSウイルスに感染している犬や猫の体液から感染することも報告されています。
  • マダニに咬まれてから、6日から14日の潜伏期間の後、発熱、消化器症状などが現れ、重症化した場合には死に至ることもあります。
  • 県内では令和3年に初めて確認されて以降、年間4〜6人、合計16人(本年3人)が感染しており、16人のうち、届出時点での死亡者はいません。
<SFTSの最近の患者数(人)>
令和6年は現時点の暫定値 ()死亡人数再掲
令和元年
令和2年
令和3年
令和4年
令和5年
令和6年
全国
101
78
110
118
134
92
静岡県
0
0
4
6
3
3


4 県民の皆様へ

(1)マダニに咬まれないようにしましょう!
  • 特にマダニの活動が盛んな、春から秋にかけて注意が必要です。
  • 野山や草むら、畑などに入る場合は、耳を覆う帽子、首に巻くタオル、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用し、肌の露出を少なくしてください。ズボンの裾や、シャツの裾・袖口等から服の中に侵入することもあります。
  • マダニ用に市販されている忌避剤はありますが、マダニの付着を完全に防ぐことはできませんので、他の防護手段と組み合わせて対策を取りましょう。

(2)屋外活動後は、マダニに咬まれていないか確認しましょう!
  • マダニに咬まれた場合は、数日間、体調の変化に注意しましょう。
  • 入浴時等、全身にダニの付着がないか確認しましょう。付着していた場合は、無理に取らずに、医療機関を受診しましょう。
  • 発熱・発疹の症状が見られたら、早めに医療機関を受診し、マダニに咬まれた可能性があることを医師に伝えましょう。

(3)ペットに付着して、マダニが家の中に入ってくることもあります!
  • 飼育している犬や猫にもダニ駆除剤を使用しましょう。
  • 飼育している動物の健康状態の変化に注意し、動物が体調不良の際には、咬まれたりなめられたりしないようにして、動物病院を受診して下さい。

(4)野生動物との接触にも注意しましょう!
  • 野生動物にマダニが付着していることもあります。
  • 野生動物はどのような病原体を保有しているか分かりません。野生動物との接触は避けてください。また、動物の死体等に接触することは控えましょう。
  • 動物に触ったら必ず手を洗いましょう。

5 県内の日本紅斑熱の患者数(令和6年は現時点の暫定)(表中の※は亡くなった方)
年次
全国
静岡県
()内は死亡患者数再掲
患者
性別・年代・住所地・発生月
平成12年
(2000年)
38
1.男・60歳代・沼津市・9月
平成25年
(2013年)
175
1.女・60歳代・伊豆の国市・7月
平成27年
(2015年)
215
2(1)
1.男・60歳代・沼津市・8月
2.女・70歳代・伊豆の国市・6月※
平成28年
(2016年)
277
2(1)
1.男・70歳代・伊東市・11月
2.女・70歳代・沼津市・5月※
平成29年
(2017年)
337
6(2)
1.女・80歳代・熱海市・6月
2.男・50歳代・伊豆の国市・9月
3.女・70歳代・沼津市・9月※
4.男・70歳代・沼津市・9月
5.女・80歳代・沼津市・9月※
6.女・70歳代・沼津市・10月
平成30年
(2018年)
305
1.男・50歳代・三島市・3月
2.男・70歳代・伊東市・8月
3.女・70歳代・伊東市・10月
令和元年
(2019年)
318
10(1)
1.男・70歳代・神奈川県湯河原町・5月
2.女・70歳代・熱海市・5月
3.女・50歳代・県西部地区・6月
4.女・70歳代・伊豆の国市・7月※
5.女・70歳代・熱海市・7月
6.女・40歳代・掛川市・9月
7.男・60歳代・熱海市・10月
8.女・70歳代・駿東郡清水町・10月
9.男・20歳代・伊東市・10月
10.女・70歳代・浜松市・11月
令和2年
(2020年)
421
1.女・70歳代・熱海市・5月
2.男・50歳代・熱海市・5月
3.女・90歳代・熱海市・7月
4.女・90歳代・南伊豆町・7月
5.男・70歳代・県外・8月
6.男・70歳代・熱海市・9月
7.女・70歳代・湖西市・10月
8.女・80歳代・熱海市・10月
令和3年
(2021年)
487
8(1)
    1.女・70歳代・県外・5月
    2.男・10歳代・沼津市・6月
    3.女・80歳代・伊東市・7月※
    4.女・30歳代・県外・8月
    5.男・70歳代・県外・8月
    6.男・60歳代・牧之原市・9月
    7.男・40歳代・県外・10月
    8.男・70歳代・伊東市・10月
令和4年
(2022年)
460
    1.男・20歳代・賀茂保健所管内・6月
2.女・70歳代・熱海保健所管内・6月
3.男・80歳代・熱海保健所管内・8月
4.女・70歳代・熱海保健所管内・8月
5.女・70歳代・熱海市・9月
令和5年
(2023年)
501
7(1)
1.女・70歳代・静岡市・6月
2.女・70歳代・静岡市・6月
3.男・60歳代・熱海保健所管内・7月
4.男・30歳代・中部保健所管内・7月
5.男・50歳代・西部保健所管内・7月
6.女・70歳代・西部保健所管内・10月
7.女・70歳代・熱海保健所管内・10月※
令和6年
(2024年)
287
1.女・60歳代・中部保健所管内・4月
2.女・50歳代・中部保健所管内・4月
3.非公表・80歳代・熱海保健所管内・5月
4.男・70歳代・熱海保健所管内・5月
5.非公表・県外・7月
6.女・60歳代・熱海保健所管内・7月
7.男・40歳代・県外・9月
参考:全国で1999年4月〜2019年12月に報告された3,108人中44人が届出時点で亡くなっているという報告があります。

■ 添付資料

マダニに咬まれないように注意しましょう!(「日本紅斑熱」の患者が確認されました):マダニに咬まれないように注意しましょう!(「日本紅斑熱」の患者が確認されました)( 176KB )


提供日:2024年9月19日
担 当:健康福祉部 医療局感染症対策課
連絡先:静岡県感染症管理センター TEL 055-928-7220

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