令和6年度 記者提供資料


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( 資料提供 )

マダニに咬まれないように注意しましょう!(「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」患者が確認されました)

−危機管理情報−
マダニに咬まれないように注意しましょう!
〜県内で「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」患者が確認されました〜


1 要旨
     県内で今年2人目の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者が確認されました。今年は、日本紅斑熱患者もすでに4人確認されていますので、より一層、野外でのマダニ対策を十分に行うようお願いします。
     
2 患者概要
      東部保健所管内在住の70歳代男性
    <経緯>
     5月20日 意識障害により東部保健所管内の医療機関を受診し入院
     5月27日 マダニに咬まれた自覚はなかったが、左手首、左足に刺し口があり、マダニが媒介する感染症の疑い → 県環境衛生科学研究所で検査を実施
     5月29日 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の病原体遺伝子検出→「SFTS」確認
      
       発症前の期間に、農作業をしていたことから、SFTSの病原体を保有するマダニに咬まれたことにより感染したと推定されます。なお、患者は現在も入院中です。
     
3 マダニが媒介する主な感染症
(1) 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
  • 感染経路は、SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることが中心ですが、血液等の患者体液との接触や、マダニに咬まれSFTSウイルスに感染している犬や猫の体液から感染することも報告されています。
  • マダニに咬まれてから、6日から14日の潜伏期間の後、発熱、消化器症状などが現れ、重症化した場合には死に至ることもあります。
  • 県内では令和3年以降、年間4〜6人、今回の報告を含め15人が感染しており、死亡者はいません。
SFTSの最近の患者数(人)
令和6年は現時点の暫定値 ()死亡人数再掲
令和元年
令和2年
令和3年
令和4年
令和5年
令和6年
全国
101
78
110
118
134
53
静岡県
0
0
4
6
3
2


(2) 日本紅斑熱
  • 日本紅斑熱リケッチアという病原体を保有するマダニに咬まれることで感染し、人から人へ感染して広がるものではありません。
  • マダニに咬まれてから、2日から8日の潜伏期間の後、高熱、発疹が現れ、重症化した場合には、死に至ることもあります。
  • 県内では、過去5年で、年間5〜10人、合計42人(本年4人)が感染しており、そのうち死亡者が3人報告されています。

日本紅斑熱の最近の患者数(人)
令和6年は現時点の暫定値 ()死亡人数再掲
令和元年
令和2年
令和3年
令和4年
令和5年
令和6年
全国
318
421
487
460
501
95
静岡県
10(1)
8
8(1)
5
7(1)
4


4 県民の皆様へ

(1)マダニに咬まれないようにしましょう!
  • 特にマダニの活動が盛んな、春から秋にかけて注意が必要です。
  • 野山や草むら、畑などに入る場合は、耳を覆う帽子、首に巻くタオル、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用し、肌の露出を少なくしてください。
  • マダニ用に市販されている忌避剤はありますが、マダニの付着を完全に防ぐことはできませんので、他の防護手段と組み合わせて対策を取りましょう。

(2)屋外活動後は、マダニに咬まれていないか確認しましょう!
  • マダニに咬まれた場合は、数日間、体調の変化に注意しましょう。
  • 発熱・発疹の症状が見られたら、早めに医療機関を受診し、マダニに咬まれた可能性があることを医師に伝えましょう。

(3)ペットに付着して、マダニが家の中に入ってくることもあります!
  • 飼育している犬や猫にもダニ駆除剤を使用しましょう。
  • 飼育している動物の健康状態の変化に注意し、動物が体調不良の際には、咬まれたりなめられたりしないようにして、動物病院を受診して下さい。

(4)野生動物との接触にも注意しましょう!
  • 野生動物にマダニが付着していることもあります。
  • 野生動物はどのような病原体を保有しているか分かりません。野生動物との接触は避けてください。また、動物の死体等に接触することは控えましょう。
  • 動物に触ったら必ず手を洗いましょう。



5 県内の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)患者数(令和6年は現時点の暫定)
年次
全国
静岡県
患者
性別・年代・住所地・発生月
令和3年
(2021年)
110
    1. 男 60歳代 中部地域 3月
    2. 男 高齢 浜松市 5月
    3. 女 60歳代 静岡市駿河区 6月
    4. 男 高齢 西部地域 10月
令和4年
(2022年)
118
1. 女 高齢 県内在住 3月
2. 男 80歳代 焼津市 4月
3.男 高齢 浜松市北区 6月
4.女 高齢 周智郡森町 6月
5.男 高齢 西部保健所管内 7月
6. 女 高齢 東部保健所管内 8月
令和5年
(2023年)
134
1. 男 高齢 浜松市天竜区 4月
2. 女 80歳代 浜松市天竜区 6月
3.男 80歳代 熱海保健所管内 7月
令和6年
(2024年)
53
1. 女 70歳代 浜松市浜名区 5月
2. 男 70歳代 東部保健所管内 5月
参考:全国では2013年4月〜2017年10月に報告された患者調査の結果、調査を行った133人中36人(27%)の患者が亡くなったという報告があります。

<国立感染症研究所HP>IASR 日本におけるSFTS患者の疫学:2017年現在
https://www.niid.go.jp/niid/ja/allarticles/surveillance/2467-iasr/related-articles/related-articles-473/8983-473r01.html

■ 添付資料

マダニに咬まれないように注意しましょう!(「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」患者が確認されました):マダニに咬まれないように注意しましょう!(「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」患者が確認されました)( 239KB )


提供日:2024年5月31日
担 当:健康福祉部 医療局感染症対策課
連絡先:静岡県感染症管理センター TEL 055-928-7220

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