令和8年度 記者提供資料


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( 資料提供 )

早期診断からゲノム医療、ロボット手術、緩和医療までをワンストップで提供する “膵がん・胆道がんセンター”“膵がん・胆道がんドック”を新設

膵がん・胆道がんは早期発見が難しく、診断や治療に高度な専門性を要する難治性のがんの一つと言われています。近年では、手術・薬物療法・放射線治療・内視鏡治療、ゲノム医療の組み合わせにより治療成績が向上しています。この度、当センターの各診療科で培ってきた専門性を結集し、集学的治療を推進するため、膵がん・胆道がんに特化した「膵がん・胆道がんセンター」を新設することとなりました。7月1日より稼働いたします。新たな診療体制下では、膵がん・胆道がんセンターが診断から治療、支持療法、緩和医療を一貫して提供するワンストップ窓口となり、患者一人ひとりに最適なタイミングで最適な医療の実現を目指します。 また、初期症状に乏しく見つかった時にはすでに進行しているケースが少なくないため、「膵がん・胆道がんドック」を新たに設け、さらなる治療成績向上を目指します。少しでも早い段階で膵がん・胆道がんを発見できるよう地域との連携を強め、市民への啓発活動を通じて早期のがん発見を推進します。

膵がんは、がん死亡数全国第3位(男女計、2024年)※1、罹患数は20年前の2倍以上※2に増加している予後不良のがんです。胆道がんも高齢化に伴い患者数が増加しており、いずれも専門的診療体制の重要性が高まっています。一方で、膵がん・胆道がん診療は現在、大きな転換期を迎えています。高度な技術を要する外科手術の役割が大きいことに変わりはありませんが、化学療法、分子標的治療、免疫療法、ゲノム医療の進歩により、生存期間の延長が期待できる時代となりました。膵がんではRAS変異、BRCA関連治療やゲノム医療の活用が進んでおり、胆道がんではFGFR2融合遺伝子やIDH1変異、HER2異常などを標的とした個別化医療が実用化されています。また、超音波内視鏡などの進歩により、従来困難であったゲノム診断のための組織採取や胆道ドレナージ治療が可能となってきています。そしてロボット手術の導入といった治療技術の進歩により、入院期間の短縮や早期の社会復帰が可能となりました。このような複数の治療法を組み合わせた集学的治療により長期生存できる患者さんが増えています。そのため、適切なタイミングで最適な治療を選択できる診療体制として、「膵がん・胆道がんセンター」および「膵がん・胆道がんドック」を新設しました。

膵がん・胆道がんに特化し、検診から緩和医療までを網羅したセンターは全国でも珍しい状況にありますが、今回、専門センター化することにより、診断から治療・再発後の治療までを経験豊富な専門医による診療をワンストップで提供するとともに、昨今の医療の進歩を最大限患者さんに届けることを目指します。また、膵がん・胆道がん診療には、外科・内科以外も画像診断、放射線治療、緩和医療、病理などの分野の多くの専門職による連携が必要ですが、これらの専門医は全国的にも不足していることが重要な課題となっているため、若い医師の教育にも力を入れてまいります。また、臨床のエビデンスの創出を行っていくだけでなく、行政・企業と連携し新規の診断薬・創薬・手術/内視鏡/IVRデバイス・治療手技開発をすすめていきます。

【膵がん・胆道がんセンター長 石渡裕俊医師からのコメント】
 静岡がんセンターの膵がん・胆道がん診療部門はこれまでにも日本をリードする診療実績※3を誇り、手術件数・薬物療法件数ともにトップクラス※3です。豊富な経験をベースに多くの研究成果を示してきました。代表的なところでは、膵がんの術後にS-1を内服する補助化学療法の有効性があることを示したJASPAC01試験(LANCET 2016)により、標準治療のガイドラインが変わり、より成績の良い新規治療が患者さんに提供できるようになりました。センターとして、このような臨床のエビデンスの創出を行っていくだけでなく、若手医師教育や、臨床研究・創薬・新規のデバイス開発などにも力を入れ、予後不良の厳しい膵がん・胆道がん診療に挑んでまいる所存です。


※1 出典:「がんの統計2025」公益財団法人がん研究振興財団P.15
※2 出典:国立がん研究センターがん情報サービス がん統計 地域がん登録+全国がん登録
※3 (参考)
   ●静岡がんセンターHP 診療実績・統計データ
    https://www.scchr.jp/about-us/know/various_statistics.html
   ●国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録全国集計」


膵がん・胆道がんセンター概念図

■ 添付資料

早期診断からゲノム医療、ロボット手術、緩和医療までをワンストップで提供する “膵がん・胆道がんセンター”“膵がん・胆道がんドック”を新設:早期診断からゲノム医療、ロボット手術、緩和医療までをワンストップで提供する
“膵がん・胆道がんセンター”“膵がん・胆道がんドック”を新設( 210KB )


提供日:2026年6月29日
担 当:がんセンター局 県立静岡がんセンター
連絡先:マネジメントセンター医療広報担当 TEL 055-989-5222

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