( 資料提供 )
令和5年度セクシュアル・ハラスメントに係るアンケート調査結果
(概要)
令和5年度に実施した県立学校及び公立小中学校の児童生徒を対象としたセクシュアル・ハラスメント(セクハラ)に関する実態調査の結果をまとめた。
(調査結果等)
1 実態調査の目的
(1) 潜在的事案の早期発見
学校内における児童生徒の実態を把握し、重大事案につながる潜在的事案の早期発見と対応を行う。
(2) 意識啓発
教員については、生徒指導等をハラスメントの視点から見直すことで適切な指導の共通理解を図り、安心・安全な教育活動につなげる。
児童生徒については、身体的、精神的に困ったことがあった場合には一人で悩まず、声をあげる等、自己管理の意識を高める。
2 調査方法
(1) 対象
全ての県立学校及び政令市立を除く全ての公立小中学校に在籍する小学5年生から高校3年生までの児童生徒(特別支援学校については、学校長が実施困難と判断した生徒を除く)
アンケート対象児童生徒数 149,305人(小学校37,293人、中学校53,747人、高校53,294人、特支4,971人)
(2) 実施期間
令和5年11月7日から令和6年3月1日まで
(3) 実施方法
啓発資料によりセクハラについて説明したうえで、児童生徒が家庭等で記載し提出(無記名も可)。回収は、担任等を介さず、管理職が行う。
3 調査結果
(1) 概要
・回答者数(「セクハラを受けたと感じた」と回答した人数) 103人(小36人、中51人、高15人、特1人)
・昨年度の回答者数から、全体で36人減少した(R4:139人、内訳:小60人、中55人、高19人、特5人)。
・距離が近い、頭や手を触られたなど、一方的な接近や接触を伴う言動に関する回答が最も多く、全体の半数以上を占めた。
・強制わいせつや盗撮等、わいせつ行為に関する回答はなかった。また、懲戒処分の対象となる事案も確認されなかった。
(2) 回答内容(教職員の言動に係るもの)
ア 有効回答者数 ※同一案件の重複除く
全体 93件(小33件、中44件、高15件、特1件)
・自分が受けたもの 68件(小21件、中32件、高14件、特1件)
・他人が受けたもの 25件(小12件、中12件、高 1件、特0件)
イ 自分又は他人が受けたと感じたセクハラの内容(一部の事例を紹介)
(ア)不必要な身体的接触 53件
・褒められたときに頭をポンポンと触られた。
・頭髪検査で髪を触られ不快な気持ちになった。
・「手が冷えている」と言ったら手を両手で握られた。
・コンピュータを使用した授業中にマウスの上から手を触られた。
(イ)不必要な接近、凝視 6件
・授業中のパソコン操作の指導の中で、後ろから肩越しに両手を出され、触れてはいないが嫌だった。
(ウ)身体的特徴など羞恥心を害する内容の発言 10件
・体が小さいことをいじられる。「やせた?」や「太った?」という発言があった。
・授業中、みんなの前で個人の体重の話をした。
(エ)特定の性別や容姿に対する差別的対応 2件
・体育の授業中に、「男なんだからもっとできるでしょ。」と、もっと力を発揮するよう言われた。
(オ)視覚的に性的羞恥心を害する行為 1件
(カ)連絡先等個人情報の要求 1件
・教育相談の際に、彼氏がいるか尋ねられ不快な思いをした。
(キ)性別を基準とした差別的言動 9件
・「男のくせに」と言われた。
・水泳の着替えの際、「男子だから女子より着替えが早くできるよね。」と決めつけられて嫌だった。
・指導の際、男女で差別を感じる(男子には強い口調・女子には優しく)。
(ク)性別による役割やらしさの強要 3件
・給食当番決めの際、「食缶は重いから男子限定」と性別で決めつける発言があった。
4 報告事案への対応と今後の方針
・「セクハラを受けたと感じた」という回答があった事案については、各学校において注
意指導を行い改めさせたが、再発防止を徹底するため、継続的に観察や指導を行う
など改善状況を確認する。
・6月の「不祥事根絶推進月間」において今回報告のあった言動(実事例)を参考とし、
自らの言動を振り返るためのチェックリストを作成するなどして教職員の意識啓発を
図っていく。
■ 添付資料
令和5年度セクシュアル・ハラスメントに係るアンケート調査結果: |
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( 116KB ) |
提供日 |
2024年5月9日 |
担 当 |
教育委員会 教育総務課 義務教育課 高校教育課 特別支援教育課 |
連絡先 |
勤務条件・監察班 TEL 054-221-3580
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