ここから本文です。
令和2年5月静岡県議会臨時会
鈴木 節子 【 討論 】 発言日: 05/20/2020 会派名: 日本共産党静岡県議会議員団 |
○議長(山田 誠君) 以上で常任委員長の報告は終わりました。
常任委員長の報告に対し質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(山田 誠君) 質疑はないものと認めます。
これから討論を行います。
通告により、一番 鈴木節子君。
(一番 鈴木節子君登壇)
○一番(鈴木節子君) 日本共産党の鈴木節子です。付託されました全ての議案に賛成し、第八十号議案「令和二年度静岡県一般会計補正予算」に関し若干の意見を述べさせていただきます。
討論に先立ち一言申し上げさせていただきます。新型コロナウイルス感染症の一日も早い終息を願い、三密を避け自粛し休業要請に応じていただいた中小業者、事業者の皆さんはじめ労働者や医療従事者、教職員、公務員など全ての県民の皆様の努力に心から感謝と敬意を申し上げ討論に入ります。
新型コロナウイルス感染症拡大防止協力促進事業費助成は、五月七日から十七日までの第二期休業要請に応じた事業者への協力金と独自に休業要請した市町への支援です。第一期に続き県外から人の流入と施設を利用する人の行き来を抑え感染症拡大を防止させることを県と市町、業者が協力して取り組むことに大きな意義があります。特に業者の皆さんは廃業も覚悟する収入の激減に耐え続け将来の見通しが見えない中、休業要請に応じていただいたからこそ五月二日以降新たな感染者は出さず県内の陽性患者を七十三人でとどめることができています。これは多くの県民の皆さんの努力の成果でもあります。
休業要請に協力金をセットで支給したことは要請する県の立場として責任ある措置ではありますが、何点か課題が生じています。協力金が支給される施設とされない施設の間に差別を生じさせ、行政からの支援が受けられないことに対する差別、分断による虚脱感を招いてしまったことです。収入の激減で事業継続の意欲もうせ、いつ収束するか見通しが立たず廃業も覚悟している事業者への励ましのメッセージとなり得たのか疑問が残ります。
また、協力金支給に関し税金の滞納要件を課し滞納事業者を支給対象から外す措置を実施していた市町が第一期は六市七町、第二期は一市四町あり、これら自治体は第一期に続いてこの措置を継続しました。
県は、市町の実情を踏まえた判断でその裁量を尊重するという見解が前提かもしれませんが、協力金の目的は感染症拡大防止ですので第一義的にはその目的が達成されなければなりません。滞納要件を課すこと自体、目的から逸脱しているのではないかと考えます。仮に協力金が支給されないのならと休業要請に応じない事業者が生じた場合、県外からの人の流入や人の行き来が生じれば感染症拡大防止目的は達せられなくなります。県内一律に人の行き来を遮断することができず人の流入に穴が開くこと自体を県としてどう判断するのか、課題として指摘しておきます。
協力金による差別と分断を生じさせるのではなく協力と連帯がおのずと県民の間に広がることこそ必要ではないでしょうか。協力金申請は六月十九日まで続きます。対応に当たり迅速に確実に執行されますよう要望いたします。
あわせて、新型コロナ感染症の第二波、第三波が生じることを念頭に万全の構えで臨まなければならないことを肝に銘じ対応されることを要請し、付託されました議案に賛成の立場で討論といたします。
○議長(山田 誠君) 以上で討論は終わりました。
議事の都合により休憩します。
再開は午後四時二十五分とします。
お問い合わせ