本会議会議録

答弁文書

令和５年２月静岡県議会定例会

髙田　好浩議員(公明党静岡県議団)の代表質問に対する答弁

（質問日:02/20/2023番目）

答弁者

：

危機管理部長

○危機管理部長（石野好彦君）　防災・減災対策についてのうち、津波避難ビルの耐浪性の確認についてお答えいたします。
　本県では、東日本大震災発生以前から平成十七年の国のガイドライン等により安全性を確認しながら、沿岸地域の県民の皆様の緊急的な避難場所として鉄筋コンクリート造の建築物等を避難ビルとして指定してまいりましたが、東日本大震災を踏まえ国から耐浪性の診断を厳密に行う指針が示されました。
　このため、県ではこれらを参考に平成二十五年に関係市町に対し津波避難ビルの指定基準を示し当該指針等により確認を行うよう通知するとともに、調査に必要な経費を地震・津波対策等減災交付金の補助対象としてきたところであります。しかしながら国の基準による調査は建物の構造計算に関する知識を必要とするなど高い専門性が求められることから、全国的に調査が進んでいないのが現状です。
　こうした中、国は令和三年に建物の幅や階数、想定津波浸水深等の組合せにより簡易に建物の耐浪性を確認する方法を示しました。今後は市町と共にこの方法を積極的に活用し津波避難ビルの耐浪性の確認に努めてまいります。
　県といたしましては、これらの取組により津波避難をより確実なものとし沿岸地域の安全・安心を着実に確保してまいります。
　次に、被災者生活再建支援システムの導入支援についてであります。
　被災者生活再建支援システムは被災者の一日も早い生活再建を図るため、また市町の業務負担を軽減し効率的かつ的確に被災者支援を実施する上で大変有効なシステムであります。そのため県ではこれまでも地震・津波対策アクションプログラムに被災者生活再建支援体制の確保を位置づけ、地震・津波対策等減災交付金により市町のシステム導入を財政的に支援してまいりました。
　一方で近年の技術革新は目覚ましいものがあり、議員から御紹介のありました機能のほか罹災証明書を発行するために市町が実施する住家被害認定調査についてタブレットやアプリを用いて効率化する機能を有するものなど様々なシステムが各社において開発されております。
　県といたしましては、こうした最新情報を収集し市町に対する説明会を開催するほか、引き続き新たなアクションプログラムに位置づけ来年度拡充する減災交付金においても補助率のかさ上げによる重点的な支援を行うなど市町へのシステム導入を強力に促進してまいります。
　次に、救急安心センター事業＃七一一九の実施についてであります。
　救急安心センター事業＃七一一九は、県民の皆様が急な病気やけがにおいて救急車を呼ぶべきかまたは病院に行ったほうがよいか迷った場合に専門家のアドバイスを受けることができる電話相談窓口であり、救急車の適正利用や救急度に応じた適切な医療機関の受診を促進する観点から有効な事業の一つであると考えております。
　本県では、消防職員や救急専門医等をメンバーとする県メディカルコントロール協議会作業部会において本事業の実施に向けて検討を重ねております。そこでは事業の在り方について、救急出動件数の減少を目指すだけでなく地域住民の医療ニーズに幅広く対応できる相談体制を目指すべきだという御意見を頂くとともに、相談者の症状を踏まえた助言と併せて地域の医療機関の情報を提供する際には医療ネットしずおかと連携して行うことなどの提言を頂いているところであります。
　また、先行事例について調査したところ、東京都では軽症者の救急搬送割合が減少しており有効だという結果が示されている反面、その他の地域では救急出動件数に関する事業効果が明確でないことや利用が伸び悩んでいることなど課題が見られました。
　このため、先行事例における利用状況や効果の分析をさらに進めるとともに、引き続き医療関係者や市町等の理解を得ながら事業内容を整理し、本県にふさわしい事業の実現に向けて取り組んでまいります。以上であります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号：054-221-3482

ファックス番号：054-221-3179

メール：gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp

ページの先頭へ戻る

〒420-8601 静岡県静岡市葵区追手町9番6号電話番号(県庁案内)：054-221-2455