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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和元年9月静岡県議会定例会

盛月 寿美 議員(公明党静岡県議団)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:09/24/2019番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 盛月議員にお答えいたします。
 私の政治姿勢についてのうち、SDGsの理念に基づいた県の施策展開についでであります。
 SDGs、すなわちサステーナブル・デベロップメント・ゴールズというのは二〇一五年の九月、ちょうど四年前の国連総会で全会一致で採択されたものであります。持続可能で生物の多様性、また文化の多様性、そしてまた包摂性のある社会の実現のために二〇三〇年までに十七の目標を達成しようというものでございます。
 さて、昨年四月にスタートした県政運営の羅針盤は静岡県新ビジョンと題しておりますけれども、これは世界から見た静岡県という視点に立って全ての人が国籍、性別、心身の障害の有無こうしたものにかかわらず努力をすればみずからの夢が実現でき幸せを実感できる地域社会の実現を目指しております。これはまさにSDGsの理念の柱を成しております誰一人取り残さない社会の実現と方向性を同じくするものであります。
 このため、新ビジョンに盛り込んだ政策とこのSDGsの十七の目標との関連性を明記したところであります。これは県を挙げて新ビジョンを推進することで、SDGsの国際社会におけるフロントランナーとなって世界共通の目標となるSDGsを推進し国際社会へ貢献していこうという意思を表明したものであります。
 議員御指摘のとおり、健康寿命の延伸や女性の活躍など県のあらゆる施策とSDGsの目標は密接に関連しています。LGBT  レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスセクシャル等々にかかわる課題につきましてもジェンダーの平等の実現や不平等を是正するというSDGsの視点を持って教育、雇用、福祉、暮らし、防災など各分野において改めて申し上げますけれども性別、国籍、年齢、障害の有無などにかかわらず誰もが活躍できる社会の実現に向けた施策を積極的に展開してまいります。
 また、SDGsを推進していくためには企業や団体等の取り組みの活性化も重要です。ことし一月には全国の先進的な取り組みを紹介するセミナーを開催いたしました。このセミナーへの参加者からは推進体制や推進方法をより具体的に聞きたいという御意見もいただき、さらに多くの事例の紹介をもっとしてほしいという声もいただいたところであります。
 このため、今年度は高い意識を持つ企業あるいは団体等と意見交換を行いまして先進事例の成果や課題を踏まえた上でセミナーの充実を図ってまいります。成功事例創出につなげるためのノウハウの浸透や先進事例の横展開などによりましてオール静岡でSDGsを推進する環境を整備してまいります。
 我が日本は人口減少、超高齢化、エネルギー制約等々さまざまな課題に直面するいわば課題先進国であります。SDGsの推進の先導役を担うという強い気概を持っております。
 昨日、国連にはスウェーデンの少女が人間の経済発展あるいは利益のために地球環境が破壊されてはならないと、これをするようなことであれば私は許さないと涙ながらに訴えていました。人間の不平等はなくさねばなりませんけれども、あわせて静岡県にも駿河湾の海の環境、富士川や大井川の川の環境あるいは南アルプス、富士山など山の環境、そこにはたくさんの生物が息づいております。これらについても我々は意を配らねばなりません。
 この静岡の地に世界が将来直面する課題解決のモデルを構築し、国内外から憧れられる美しいふじのくにを実現するべく全力で取り組んでまいります。
 次に、未来志向の地域外交についてであります。
 静岡県では、外国の人々と相互の信頼関係によって培われる地域間の揺るぎない交流が地域の利益にもかない、国の利益にもかない、平和を実現する条件になると考えておりまして、これまで国家間の関係が難しい時期におきましても友好的な関係を持っている外国の地域とは友好的互恵・互助の精神に基づく善隣外交を一貫して推進してまいりました。
 中国とは、平成二十四年に尖閣諸島をめぐり日中間の国家間関係は極めて険悪になりましたけれども、私ども静岡県は浙江省との友好提携三十周年記念事業をお互いが協力をすることによって盛大にとり行い両県省の信頼関係を確固たるものといたしまして、少なくとも中国政府からは感謝の念が表明されたところであります。
 また、お隣の韓国とは平成二十六年から毎年六月二十日に日韓の平和構築と文化交流の象徴である朝鮮通信使とゆかりの深い清見寺におきましてことしは駐日韓国大使、昨年は元韓国の首相など韓国政府の要人と徳川家の御当主をお迎えいたしまして茶道裏千家のお家元のお手前による茶会を催し、互いの友好関係を確認しております。この六月二十日というのも朝鮮暦における一六〇七年六月二十日ということで、このときに日本と当時の朝鮮王国との関係が今よりもはるかに厳しい条件でございましたけれども、六月二十日にこの静岡の生んだヒーローである家康公が朝鮮からの使節を歓待されて、それがきっかけで国連のユネスコの遺産になりましたこの朝鮮通信使というものが始まったということでございまして、その故事に倣ってこのお茶会を催しているということでございます。
 現在、日本と韓国の政府間の関係は非常に厳しい状況です。しかし本県といたしましてはこれまで同様に友好協定を締結している特に忠清南道  昔の百済でございますが  この地域を初め韓国との交流の窓口は閉ざすことはありません。お互いの信頼関係を醸成し双方にとってメリットのある交流を進めていくことが重要であるという考えに一切揺るぐところはありません。
 一方、海外との交流・友好関係を拡大していくためには県のみならず多くの市町が海外との交流の裾野を広げていくことが重要です。このため県と市町による地域外交推進連絡会議を初め海外駐在員による報告会、個別相談会等々を通じまして市町からの海外交流に関する要望あるいは相談に対して積極的に支援を行っております。来年開催されます東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの事前キャンプ受け入れにつきましては県内十四の市において二十一件、十カ国一地域との間で覚書が交わされました。また大会参加国と地域との交流を推進するホストタウンにつきましても十五の市町が登録され、いずれも全国トップクラスの件数となっております。これは県と市町連携の成果が上がっている証拠であります。
 さらに島田市、焼津市、伊豆の国市ではモンゴル国の事前キャンプ受け入れを契機に青少年による柔道、バスケットボール等々ウランバートル市の各区との交流も始まりました。ことしの八月には三市それぞれが訪問団を派遣いたしましてモンゴルとの交流が拡大しています。世界の情勢が混迷している現在ですけれども、静岡県の進める海外の地方自治体との信頼関係に基づく揺るぎのない交流は平和の礎づくりであるとともに未来志向の関係を築くものであります。
 今後とも、県内の市町と連携いたしまして県民の皆様や県内企業が多くの恩恵を享受できるように着実に地域外交を推進してまいります。
 次に、SPAC、静岡パフォーミング・アーツ・センターによる県民の文化力向上に向けた取り組みについてであります。
 SPACは年間百八十回に近い公演活動、従って二日に一回というような活発な活動でございます。また親と子の演劇教室などの人材育成、アマチュア劇団の支援などの舞台芸術活動の支援、この三つすなわち公演活動、人材育成、舞台芸術活動の支援これを三つの柱として事業を展開しております。明日からはニューヨークにおきまして昨年に引き続き海外で日本文化を紹介するジャパン二〇一九の公式プログラムとして公演を行います。昨年はフランスでございました。さらに来年五月に開催される野外芸術フェスティバルがオリンピック・パラリンピック組織委員会の公式プログラム東京二〇二〇NIPPONフェスティバルに採択され、国内外でまさに高い評価を得ているところであります。
 一方、議員御指摘のとおり八割近い県民がSPACを認知してないという調査結果もございます。そうしたことから今後はこうした取り組みや実績をこれまで以上に広くかつ効果的に県民の皆様に情報発信してまいります。
 また、SPACは子供たちに本物の舞台芸術のすばらしさを体験してもらうため毎年一万人以上の中学生や高校生を静岡芸術劇場  グランシップにございます  に御招待しているところであります。今年度はこうした取り組みに加え下田、天竜などSPACを見る機会の少ない県内四地域での出張公演とか小中高等学校でのワークショップの開催などSPACが地域に出向く、いわゆるアウトリーチ活動を強化する予定でございます。
 本県が質の高い劇団を有していることは県民の文化力の向上に大きく貢献するものであります。今後ともSPACが県民の皆様に愛される劇団として多くの人々に認知され応援いただけるように、SPACの活動の充実と県民の皆様への情報発信に積極的に取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp