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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年9月静岡県議会定例会

曳田 卓 議員(ふじのくに県民クラブ)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/29/2016番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 曳田議員にお答えいたします。
 先端農業推進プロジェクトについてであります。
 私の基本的な認識は、知事就任以来大地の恵みを大切にしない文化、文明は必ず衰退するというもので、農業の振興は基本的な政策の柱でございました。特に今年度はTPP絡みで農業の振興、さらに五輪絡みでスポーツの振興、そして地域外交もこれまでの成果が新しいステージに入ったということで地域外交の強化充実というのを柱としておりますが、この農業の振興の中で立ち上げたプロジェクトの一つが議員御指摘の先端農業推進プロジェクトでございます。このプロジェクトは先端科学と製造業が持つものづくりの技術とを農業分野に応用することによりまして農産物の品質を高める、機能性を高める、収量を高める、コストを削減する、生産性を向上させるといった目的を持ったものでありまして、一言で言えば農業の競争力の強化に取り組むプロジェクトであります。
 また、農業生産額の増加にとどまらず医食同源、あるいは木苗先生述べたと思いますけれども薬食同源といった言葉がありますように健康――世代、人生の全ての段階における健康、そしてとりわけ健康寿命を延伸する、そうしたニーズに対応した健康増進効果の高い農産物やその加工品の生産拡大、付加価値向上も図ろうとするものであります。
 現在、世界の農業を見ると欧米を中心に農業関連の大型企業買収が相次いでおります。今後、IoTやビッグデータ、AIいわゆる人工知能を活用し、生産性の大幅な向上が急速に進んでいくものと予想されます。農林水産省においてもこうした状況を踏まえスマート農業の確立、普及に向けた取り組みを強力に進めております。従来と農業のイメージが全く変わったということでございます。
 本県も、こうした世界の潮流をいち早く捉えまして、第一に、慶應義塾大学、理化学研究所と連携をいたします。第二に、農業情報科学による篤農家の暗黙知――いわば顕在化していない、体に身についている知識、技能というのがございますが――こうした暗黙知となっている栽培技術の見える化、学習システム化に取り組みます。第三に、高度な環境制御技術を活用した革新的栽培実験装置の開発も進めてまいります。これらの取り組みをさらに発展させるために、沼津市の東海大学の旧校舎を活用し先端農業の推進と農と食と健康、この三つを合わせました農食健科学・産業の振興を図る拠点を平成二十九年夏の開所を目指して整備することといたしました。
 この拠点施設には、温度、湿度、光、風量、炭酸ガスなどの栽培環境を数十万通り再現する実験装置を備えた次世代型栽培研究室を設けまして、マーケットの要望に応じた農産物生産のために最適な栽培条件の探求や種苗開発の支援などを行います。この成果を現場に導入することで生産性革命を起こし生産者の収益性を向上してまいります。この拠点は単なる研究拠点にとどまらず、いわゆるオープンイノベーションによる産業の振興の拠点とする予定でございます。拠点施設には企業、農業法人など民間事業者等へ貸し出す供用研究室や高度な分析機器を設置いたしまして、これら関係する事業者や支援機関として入居する県内外の研究機関が互いの技術力、開発力、アイデアを用いることにより新しい価値を創出していくことを期待しております。
 県といたしましては、この拠点に県内外の学術研究機関、企業、農業法人などが相互に連携できるプラットホームを形成し、さまざまなプレーヤーが集まってイノベーションを生み出す日本を代表する知の拠点としての機能を発揮させ、世界に打って出る攻めの農業を推進してまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp