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ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 質問文書

ここから本文です。

本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成30年6月静岡県議会定例会 質問


質問者:

深澤 陽一 議員

質問分類

一般質問

質問日:

06/29/2018

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 今後の清水港について                      
 (1) 清水みなとまちづくり公民連携協議会              
 (2) 駿河湾フェリー                         
2 サクラエビ漁について                      
3 果樹研究センターの跡地利用について               
4 経営戦略を踏まえた工業用水道事業の取り組みについて       
5 大学コンソーシアムについて                   
6 TGC(東京ガールズコレクション)の開催について  


平成三十年六月二十九日(金曜日)
午前十時三十分 開議   
○副議長(落合愼悟君) ただいまから会議を開きます。
 議事日程により、知事提出議案第九十一号から第百十三号までを一括して議題とします。
 質疑及び一般質問を行います。
 通告により、十七番 深澤陽一君。
       (十七番 深澤陽一君登壇 拍手)
○十七番(深澤陽一君) おはようございます。質問に入る前に一言申し上げます。
 皆様、昨日はお疲れさまでした。恐らくほとんどの方が全身に力を込めてごらんになっていたと思いますが、サッカー日本代表が全力を出し切って決勝トーナメントに進出という大きな結果をもたらしていただきました。フェアプレーポイントという仕組みの中ではありましたが、大会前には期待できないのではと思われていた日本代表が二大会ぶりに大きな結果を出し、大きな喜びをいただいたことには心から感謝したいと思います。
 特に、昨日も三人目の交代枠で出場した試合をコントロールしました藤枝市出身の長谷部誠選手、残念ながら試合には出場しておりませんが中盤での活躍が期待され選出された清水区出身の大島僚太選手には、本県出身者として決勝トーナメントでのより一層の活躍を御期待申し上げたいというふうに思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。私は自民改革会議の所属議員として、県政の諸課題について通告に従い知事、副知事並びに関係部局長に一括質問方式にて質問をさせていただきます。
 初めに、今後の清水港についてのうち清水みなとまちづくり公民連携協議会についてお伺いいたします。
 平成三十年四月一日に清水港及び周辺地域におけるまちづくりを地域ぐるみで推進していくために、清水みなとまちづくり公民連携協議会が設立されました。これにより今まで縦割りであった清水港に関する県と市の取り組みの解消を初め、さまざまな課題や提案が一体的に検討されるものと期待をしております。
 そして、私が一番期待しているのが今回会長に就任された前田英寿先生であります。個人的な話ですが私が先生の取り組みを知ったのはおよそ十年ほど前だったと記憶をしております。当時は東大大学院の准教授として柏の葉アーバンデザインセンターの副センター長に就任され、つくばエクスプレスの駅である柏の葉キャンパス駅の北側一帯の再開発の実質責任者として取り組みを始められたところでした。当初は柏市と千葉県とで取り組まれていた大学コンソーシアムについて視察に伺ったのですが、そこで偶然知ったアーバンデザインセンターの取り組みに大変興味を持ち、その後何度か伺ううちに先生の手法はただ建物をつくったり色を統一したりするだけではなく、そこにある空間、道路や緑地をどう生かすべきか生かすために学生や市民をどう巻き込んで活動につなげていくのかといった再開発エリアの空間や、住民の活動を含む全体のコーディネーターとして取り組まれていた手法が大変印象的でした。
 また、拠点を柏の葉キャンパスに置きながら福島県の田村市でもプロジェクトを起こされ、そこでは学生にノウハウを伝えふだんは学生中心の活動を行わせ、たしか月一回程度だったと思うのですが前田先生が通われて指導されていると説明を受けたことを記憶しております。その後芝浦工大で教授としてさまざまなプロジェクトを手がけられていたころに一度研究室に伺った折、静岡で活動していただいた場合月一回程度通うことできちっとコーディネートできるというお話を伺い、いつか静岡で御活躍いただけることを個人的に望んでおりましたが、このたび協議会の会長として就任されたことは大変うれしく思っておりますし大きな期待をしております。
 さて今回の協議会ですが、今後さらに中身の濃いものになっていかれると思いますが現時点で公表されている資料に基づいて今から質問をさせていただきます。
 一点目としては、柏の葉アーバンデザインセンターを考えてみますと事務所機能だけでなくワークショップや一般の方が訪れてプロジェクトの進捗を知る情報発信拠点のような機能もあったと認識しておりますが、今回のこの協議会でマリンターミナルに設置される事務所にはどのような機能を持たせようと考えておられるのでしょうか、お答えください。
 二点目として、当協議会の参加団体には県と市以外にまだ六つの企業団体しかありません。前田先生の取り組みの特徴として行政、企業団体、市民、学生等の全てがバランスよく参加できそれぞれが自由に意見を出し合い、それを調整してプロジェクトを進めていく手法がすばらしい点だと認識をしておりますが、まだ市民がどのようにかかわるのか見えておりません。今後この協議会の中で市民はどのようにかかわられるのか、お答えをいただきたいと思います。
 次に、駿河湾フェリーについてお伺いいたします。
 五月二十五日に、株式会社エスパルスドリームフェリーが清水――土肥間を結ぶ駿河湾フェリーの来年三月いっぱいでの撤退を突然発表されたことは、フェリーの就航地に住む私だけでなく多くの方々が驚かれたことと想像いたします。その発表を受け六月十八日に我が会派の森県議を初め、フェリー撤退の影響を受ける地域から選出されている議員五名で川勝知事に駿河湾フェリーの必要性の申し入れを行ったところであります。川勝知事におかれましてはフェリー撤退発表直後の定例記者会見での継続への前向きな発言や、六月二十日には早速第一回目のプロジェクトチームの会合が開かれるなど事業の継続に向けた行動をいち早く開始いただいていることに対しましては心より感謝を申し上げたいと思います。
 そして、私ども自民改革会議では会派としていち早く駿河湾フェリーの航路維持に係る緊急要望を先週二十二日にプロジェクトチームの取りまとめ役である難波副知事、土屋副知事に行ったところであります。要望の中では駿河湾フェリーの航路がいかに重要であるかを訴えるとともに二〇一九年のデスティネーションキャンペーン、ラグビーワールドカップ、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、国内外からの多くの来訪者が見込まれる重要な時期であることを訴えさせていただきました。そして当局に対しより多くの人々に県道二百二十三号から見る富士山の絶景など駿河湾フェリーのすばらしさを認識していただくとともに、需要を創出するための取り組みを早急に行うことと、駿河湾フェリーが継続して運行できるよう速やかに航路維持に向けた検討を行い早急に対応を公表することの二点を要望したところであります。また二十八日には県の観光協会も路線維持の要望を行ったと伺っております。
 しかしながら、航路維持のためには我々や県、市町、観光関係者だけでなく県民一丸となっての需要喚起がまずもって必要と考えます。そして最終的には利用率を上げ自立できなければ、またどこかで今回のように今度は完全撤退という結果を招いてしまう可能性があると思います。そういった課題も解消しなければなりません。
 そこで質問をさせていただきます。駿河湾フェリーの継続に向けて具体的な取り組みの早急な具現化と路線維持に向けた手法の検討を並行して行うべきと考えますが、先ほどの我が会派からの要望などを踏まえた上での県のお考えをお伺いいたします、お答えください。
 次に、サクラエビ漁についてお伺いいたします。
 私が説明するまでもなく、サクラエビは静岡県では食の都の中で漁獲量日本一と紹介され、また静岡市ではシティープロモーションの中で世界に誇る三つの宝物の一つとして紹介をされており、静岡県、静岡市を代表する魅力的な海産物であります。
 さて、そのサクラエビ漁に関して先日県の水産技術研究所により群れの密度が低い、駿河湾内の産卵数が少ない、産卵のピークが遅いという理由で資源状態が極めて低い状態である可能性が示されました。恐らく私が思うにそれだけではなく、資源保護の必要性もあわせて説明されたものと推測いたしますが、いずれにしてもそれを受けて静岡県桜えび漁業組合は春漁の一時休漁を実施いたしました。
 このような状況把握、調査は非常に重要で、資源保護の観点から大変ありがたいことでありますが、今後どうなるのか見通しが立っていない現状では不安だけが残っております。特に今回は漁期中の一時休漁ということで、どの程度控えたらいいのか困っていたことも伺っております。サクラエビ漁に出ている漁師はシラス漁の船にも乗っている方が多く、どちらか一方でもできなくなると生活のために漁師以外の仕事につく必要に迫られ、人材確保の観点からも大きな問題になる可能性があるとも伺っております。
 そこで質問させていただきます。サクラエビの資源確保の観点から秋以降の漁について休漁あるいは一時休漁を実施する必要があるのかどうか、その場合どのような調査を根拠に御助言されるのかお答えください。また短期的でなく長期的な視点からサクラエビの資源保護について県としてどの程度調査、研究をされているのかお答えください。
 次に、果樹研究センターの跡地利用についてお伺いいたします。
 果樹研究センター跡地利用に関してはこのところ毎回質問させていただいておりますが、なかなかいいアイデアがないというのが実情ではないでしょうか。前回の質問に対する御答弁でもアクセス道路や急傾斜地での事業の採算性が課題であるとおっしゃられておりましたが、果樹研究センター跡地はそもそもそういう土地であり、そこを県みずから活用しようと方針を示されたのですからそれが課題ということは非常におかしいことだと思いますし、民間で解消できない課題があるとわかっていながらなぜサウンディング調査までしたのかということになるのではないでしょうか。
 さて、私の認識ではもともと平成二十九年末までに県としての考えをまとめると説明を受けていたのですが前回の質問のときのレクチャーでは期限は決めていないと説明されておりました。いずれにしてもいつかは方向性を示さなければならず、改めて今回県としてこのテーマについてどのように考えているのかをお伺いしたいと思います。
 一点目として、現時点でいつごろまでに県として提案をまとめていかれるお考えでしょうか。またそもそも県が提案をされるのか、それとも今後は民間等に任せて事業提案をさせるのか、現時点でのお考えをお伺いいたします、お答えください。
 二点目、今までの状況から察するとよい結論が近いうちに出てくるとは余り想像できません。そのような考えから五年ないし十年間、緑地広場として暫定的に県が開放されたらいかがでしょうか。土がむき出しの部分も多く、以前大雨のときに道路や向かい側の施設に御迷惑をおかけしたことを考えると、そのようにしてその間に改めて一から時間をかけて考えたらいかがでしょうか、お答え願います。
 次に、経営戦略を踏まえての今後の企業局の取り組みについてお伺いいたします。
 企業局が管理する工業用水道は、その多くが高度成長期に建設されこれまで長きにわたり本県経済を支え続けてまいりました。しかしながら近年では、社会環境の変化により利用状況の低下が問題となるなど経営改善のための効果的な取り組みが求められております。また建設から四十年以上が経過した工業用水道施設の計画的な施設更新には、財源の確保が必要なだけでなく人材不足という不安もあり、それにより施設の維持管理や更新整備が安定的に行えない状況が発生する可能性も懸念されております。
 企業局の職員数はおよそ百二十名でそのうちおよそ八十名が技術系であると伺っておりますが、その大半が四十代、五十代の職員で二十代、三十代が極端に少ない偏った年齢構成になっております。そのため今後ベテラン職員の退職に伴い、施設の維持管理や更新整備に必要なノウハウが企業局に継承されなくなってくるおそれもあると伺っております。
 このような状況を改善するために、企業局は昨年度末に静岡県企業局経営戦略を策定され、財源や施設の更新、維持管理、人材や知識の確保策等を定め安定した経営を目指そうとされております。しかしながらそれら全てが順調に改善される必要がある一方で、例えば利用率の向上に関して言えば企業活動であり、先ほど述べた社会環境の変化によっては県の期待どおりになるかどうかは当然わかりません。さまざまな不確定な要素を踏まえつつも戦略の成果が求められる企業局の経営でありますが、今後戦略に基づき財源の確保及び施設の更新、適切な維持管理そして人材やノウハウの確保をどのように実現されるのかお考えをお伺いいたします、お答えください。
 次に、大学コンソーシアムについてお伺いいたします。
 本県は昨年度、床のひび割れをきっかけに県立中央図書館を東静岡の文化力の拠点に全館移転する方針を決定されました。そして現在、図書館と大学コンソーシアム等を先行的に整備するため検討を行っていると伺っております。
 さて、今後も文化力の拠点として整備が進む東静岡地区ですが、そもそも当地区の基本的なコンセプトは大学コンソーシアムであり、それが効果を発揮することで若者が集いにぎわうまちとなってくるということだったと思います。大学コンソーシアムはもともと八つの事業を柱に活動されていると平成二十四年の私の質問に対して御答弁をいただいておりましたが、施設の建設はしょうがないにしてもそれ以外の事業も私個人の感想としては見通しどおりに進んでいるのか疑問に感じております。特に教育連携事業における単位互換授業や共同研究事業、地域貢献事業の大学連携講座開催事業はまだまだメニューが少ないように感じます。川勝知事が初当選された当初から重要な政策と位置づけられてこられたこの大学コンソーシアムですが、早速質問させていただきますが現状について知事御自身どのように評価されておられますでしょうか。また大学コンソーシアムは具体的にどのような機能を拡充されようとしているのでしょうか、お答えください。
 続きまして、草薙駅周辺における大学コンソーシアムの取り組みについてお伺いいたします。
 平成二十七年二月の私の質問で、草薙駅を大学コンソーシアムの拠点として加えるようお願いしたところ、有識者会議でも草薙という名前が出ているので基本構想に盛り込めるように努力するという御答弁をいただいております。当時でも木苗先生がかかわられた県立大学の取り組みを初め多くの学生でにぎわっている雰囲気を感じておりましたが、今年度皆さんも御承知のように常葉大学の静岡キャンパスが草薙駅前にオープンし、ますます若者が集まる学住一体のまちになってきていると感じております。
 以前、大学コンソーシアムの説明をいただいた際にも大学コンソーシアムは各駅ごとにあってもいいとのお考えを当局からいただいたことを覚えておりますが、まさに草薙駅を使う学生たちそして草薙駅を中心とした学校群にとっても、知の拠点である大学コンソーシアムのサテライトを設置することは有効であると感じております。
 そこでお伺いいたします。人口も増加し学生も増加している草薙駅周辺における大学コンソーシアムの設置の可能性について当局のお考えをお伺いいたします、お答えください。
 次に、東京ガールズコレクションの開催についてお伺いいたします。
 今年度、静岡市内で開催される東京ガールズコレクションに関して静岡県として予算を確保し、本県の魅力発信のためにかかわっていくことになっております。東京ガールズコレクションは若い女性をターゲットにした既製の洋服を対象としたファッションショーで、来場者だけでなくSNSを活用してリアルタイムで販売を行うなどのコンテンツを有する人気のイベントであります。そのSNSですが例えばLINEでのリアルタイム視聴数が百万ビューであるといった大変大きな発信力を持っているとも伺っております。
 今回、静岡県としてこのイベントにかかわる理由としては、その大きな発信力を活用して静岡県の魅力を全国、世界に伝えることではないかと私は思っております。ただターゲットが若い女性ということもあり富士山や神社仏閣、農産物といった一般的な情報発信ではないという点で何を発信するべきかが難しいことだと想像いたします。本番は一月という話を伺っておりますが、東京ガールズコレクションで発信させる、若い女性をターゲットとした静岡県の魅力を幅広く集めるのにはあと半年しかないと私は感じております。例えば静岡の魅力的な工芸品等を若い女性が興味を持ちそうなデザインでつくり上げ東京ガールズコレクションで披露する、そんな仕掛けづくりも今後必要だと考えております。
 以上のことを踏まえて質問させていただきます。今回静岡市内で開催される東京ガールズコレクションですが、静岡県としてどのようにかかわっていくお考えでしょうか、お答えください。以上、私の質問とさせていただきます。
○副議長(落合愼悟君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 深澤議員にお答えいたします。
 まずは、サッカーワールドカップで日本代表チームが決勝トーナメントに進出することが決まりまして御同慶の至りでございます。
 私が御答弁申し上げますのは、今後の清水港についてのうち駿河湾フェリーについてであります。
 清水港を出て三保松原を間近に見、世界遺産富士山を仰ぐ世界で最も美しい湾クラブに加盟した駿河湾を航行し、約一時間で世界ジオパークの伊豆、土肥港に至る駿河湾フェリーは本県の観光振興や駿河湾の地域交通に欠かすことのできない航路であります。加えて有事の際の防災面からも不可欠であると認識しております。
 今回の駿河湾フェリーの事業撤退の発表後、六月十八日には自民改革会議の伊豆地域と清水区の選出議員である森県議、多家県議、野田県議、土屋県議そして深澤県議の五名の皆様が存続に向けた要望にお越しいただきました。また二十二日には自民改革会議の皆様から会派としていち早く航路維持に係る緊急要望をいただきました。さらに昨日二十八日、静岡県観光協会、美しい伊豆創造センター並びにホテル旅館生活衛生同業組合の大勢の皆様がお越しいただきまして御要望いただき、各方面の方々からフェリー事業存続の強い要望が寄せられております。こうした皆様の熱い思いを真摯に受けとめ、フェリー存続に向け全力で取り組んでいく決意です。
 議員御指摘のとおり、まずはこの航路のすばらしさを多くの皆様に認識していただく必要があります。そこで県民の皆様にぜひ乗船を呼びかけたく存じます。年間十五万、県庁六千人、三人家族としてそれを春夏秋冬やるとゆうに年間十五万の四分の一ぐらいは確保できるんではないかとすら思っておりますが、皆で支える必要があるのではないかと思っております。そしてその魅力を体感していただきましてサポーターになっていただき、フェリーの運航を支えていただけるように存続に向けて機運の醸成を図りたいと考えております。
 また、関係者が一丸となって利用促進に取り組む必要がありますので、県の観光協会や環駿河湾地域の皆様等と御連携を申し上げ、観光キャンペーンを早期に展開するとともに食やスポーツなどと組み合わせ魅力的な旅行商品の造成をいたしまして、販路拡大の支援などによって誘客を促進し需要の拡大を図ってまいります。さらに来年のデスティネーションキャンペーン本格化いたします。そしてラグビーワールドカップ、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控える中、来年四月以降の切れ目のないフェリー事業の継続に向けまして遅くとも夏休み明け、本年九月末までには対応策を公表できるようスピード感を持って検討を進めます。
 このフェリー航路は、かけがえのないふじのくにの宝とも言える航路でございます。これを後世に残すべく関係市町・団体とも連携いたしまして全力を挙げて取り組んでまいりますので、県議会の皆様の御支援、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長から御答弁を申し上げます。
○副議長(落合愼悟君) 吉林副知事。
       (副知事 吉林章仁君登壇)
○副知事(吉林章仁君) TGC――東京ガールズコレクションの開催についてお答えをいたします。
 本県では、将来を担う若い世代特に女性の転出超過が顕著であり、この状況に歯どめをかけることが喫緊の課題であります。さまざまな機会を通じて国内外の若者に静岡県の魅力を発信し認識していただくことが極めて重要であります。
 TGCは、若い女性に絶大な人気を有するファッションイベントであります。その非常に高い集客力と情報発信力を最大限に活用し、若い女性をメインターゲットに本県の魅力を発信してまいりたいというふうに考えております。現在実施する取り組みにつきまして、主催者であります東京ガールズコレクション実行委員会と協議、調整を重ねているところであります。
 例えば、TGCの人気モデルが出演する本県の魅力ある観光や食をPRする動画やパンフレットの作成、会場のファッションショーで静岡の多彩な地場産品等を紹介する静岡県ステージの実施など会場を盛り上げるさまざまな取り組みを主催者に提案をしております。
 議員御指摘のとおり、若い女性に訴求力がある情報を発信していくためには、若者の感性により同世代の来場者やLINE等での視聴者の興味を喚起する内容にしていくことが重要であります。このため企画段階から幅広く若者に御参画いただき、そのアイデアを盛り込んだ若い世代を引きつけるコンテンツとしてまいりたいというふうに考えております。
 県内在住の若者が地域の魅力を再認識し、郷土に対する誇りと愛着を育むとともに県外や海外の若者が静岡に訪れてみたい住んでみたいと感じられるよう、今後市町、民間の皆様の協力も得ながら全庁を挙げて万全の準備を進め、TGCの開催を通じて静岡県の魅力を最大限発信してまいります。以上であります。
○副議長(落合愼悟君) 平野交通基盤部長。
       (交通基盤部長 平野忠幸君登壇)
○交通基盤部長(平野忠幸君) 今後の清水港についてのうち、清水みなとまちづくり公民連携協議会についてお答えいたします。
 本協議会は、清水港と周辺地域について港とまちの持つ価値を高め、最大限に活用する地域経営の視点を取り入れたグランドデザインを策定し、その実現に取り組むために設立した組織であります。グランドデザインの策定に当たりましては、行政と開発を行う企業や金融機関など六社で構成する協議会においてそれぞれが有するノウハウを活用し検討を進めるとともに、検討の各段階におきまして市民の皆様などから御意見を伺うことにより地域ぐるみの計画となるよう取りまとめてまいります。
 また、現在の事務所は必要最小限の事務室機能のみでありますが、今後の検討の進捗や実現に向けた取り組みの状況に応じてみなとまちづくりに関するさまざまな情報発信や市民参加の場としての機能も必要になりますことから、これらの拠点機能が確保されるよう的確に対応してまいります。
 県といたしましては、本協議会の活動を通じて市民の皆様に開かれたみなとまちづくりを推進することにより、清水港とその周辺地域が世界中の人々から憧れを集める「住んでよし 訪れてよし 働いてよし」の地域となるよう努めてまいります。以上であります。
○副議長(落合愼悟君) 芦川農林水産戦略監。
       (農林水産戦略監 芦川敏洋君登壇)
○農林水産戦略監(芦川敏洋君) サクラエビ漁についてお答えいたします。
 サクラエビの資源管理に向けましては、現在由比と大井川の漁業者が連携して資源の状況に応じた漁獲の調整に取り組んでおりますが、その判断の際に活用していただいているのが水産技術研究所が行っているエビの産卵量や密度などの資源量に関する調査結果であります。ことしの春漁につきましては漁期中の調査で漁場におけるエビの密度が薄く、漁獲されたエビが小さい状況が判明し資源状態の一層の悪化が危惧されたことから、親エビに卵を産ませるために春漁の一定の制限が必要の旨を助言したところです。秋漁以降につきましても水産技術研究所による資源調査の結果に基づき漁の方向性について必要な助言を行ってまいりますが、現状の厳しい状況を踏まえますと引き続き小型のエビの保護が必要となるものと予想します。
 こうした中で、漁業者や加工業者などの関係者間の合意による資源管理が最も重要なことから、県も積極的に加わって今後の対応策について関係者間の意見交換を進めてまいります。また長期的視点での対応としてサクラエビは寿命が一年半程度と短い魚種であります。資源状況の的確な把握とそれに基づく比較的短期間の資源管理の積み重ねが重要と考えますことから、現在水産技術研究所は関係機関とも連携し資源量推定の精度を高めるための研究を進めております。
 県といたしましては、こうした成果も活用しながら引き続き駿河湾産サクラエビの適切な資源管理に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長(落合愼悟君) 篠原知事戦略監。
       (知事戦略監 篠原清志君登壇)
○知事戦略監(篠原清志君) 果樹研究センターの跡地利用についてお答えいたします。
 東静岡から日本平、三保松原に広がる地域は、学術、文化芸術施設の集積に加え富士山を望むすぐれた景観を有する魅力ある地域であり、現在その魅力を高める動きが具体化しております。特に東側においては本年秋に日本平山頂シンボル施設が開館し、清水港の国際クルーズ拠点の整備なども進んでいることから、果樹研究センターの跡地についても民間活力の導入により観光交流やにぎわい創出の拠点となる施設の整備を行うことを念頭に利用の検討を進めてまいります。
 具体的には、近日中に事業実施に関心のある民間事業者から事業の内容や手法、土地利用の方法等に関する提案の募集を開始いたします。その提案を踏まえ静岡市とも連携して跡地利用に関する基本計画を今年度中を目途に策定してまいります。議員から跡地を暫定的に利用する御提案をいただきましたが、基本計画の中で整備する施設の内容のほか事業実施の条件等を明らかにし、事業者公募を行ってまいりたいと考えております。
 県といたしましては、今後とも地元の方々の御意見に配慮するなど地元との一層の連携を図りながら跡地利用の具体化に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長(落合愼悟君) 梅藤企業局長。
       (企業局長 梅藤久人君登壇)
○企業局長(梅藤久人君) 経営戦略を踏まえた工業用水道事業の取り組みについてお答えいたします。
 工業用水道は、県内企業の生産活動に重要な役割を果たしており今後も本県経済を支える重要なインフラであると認識しております。しかしながら近年産業構造の変化などによる水需要の減少に伴い収益が減少する一方で、老朽化した施設の更新には莫大な費用を要することが見込まれております。このため商工団体や市町と連携した新規需要の開拓、未利用資産の売却、費用に見合った料金の設定などにより更新財源の確保を図るとともに、施設の全面更新に当たりましては将来の水需要に応じてダウンサイジングし、低コスト工法の導入も検討してまいります。
 また、施設の劣化状況を踏まえ適切な時期に修繕を行うことなどにより長寿命化を図るとともに、職員の技術レベルに応じた研修の実施や知識、ノウハウを動画や音声で記録するナレッジバンクの整備などにより技術の継承と人材の育成に万全を期してまいります。
 企業局といたしましては、これらの内容を盛り込んだ経営戦略を着実に推進し今後も工業用水の安定供給に努め、本県経済の発展に寄与してまいります。以上であります。
○副議長(落合愼悟君) 渡邉文化・観光部長。
       (文化・観光部長 渡邉眞一郎君登壇)
○文化・観光部長(渡邉眞一郎君) 大学コンソーシアムについてお答えいたします。
 平成二十六年の設立から四年が経過したふじのくに地域・大学コンソーシアムでは、教育連携事業において当初富士山一科目であった単位互換授業を本年度お茶、世界農業遺産等を加えた七科目に拡大するなど、ふじのくに学の教育プログラムの確立に向けて内容を充実しております。また設立当初十二市でスタートした市町会員は本年度には下田市や河津町等の加入により二十一市町となり、地域貢献事業において学生がゼミ活動等を通じて会員市町を中心とした地域課題の解決に向け取り組んでいるなど、大学コンソーシアムは着実に実績を積み重ねているものと考えております。
 県といたしましては、本年度からスタートした新ビジョンの重要施策に位置づける次代を担うグローバル人材の育成の推進に当たり、学生や地域、企業等と連携している大学コンソーシアムは欠くことのできない組織であると考えており、今後は日本人学生の留学支援や外国人留学生の就職支援といった国際交流機能を強化していく必要があると考えております。
 次に、草薙駅周辺における取り組みについてでありますが昨年度から常葉大学を中心とする近隣大学と地元静岡市や経済界が協力し、文教エリアとして整備が進む草薙地区を核に若者でにぎわう街として発展させる取り組みが始まっております。加えましてこの四月には常葉大学の静岡草薙キャンパスがオープンする中、大学コンソーシアムでは今年度草薙の地で県内大学が一堂に会して研究成果発表を行う大学フォーラムを開催するなど、今後草薙地区を拠点の一つとして活用していくこととしております。
 県といたしましては、大学コンソーシアムに対して文化力の拠点として検討を進めている東静岡地区に加え、草薙地区においてもより積極的な事業展開を行うよう促してまいります。以上であります。
○副議長(落合愼悟君) 深澤陽一君。
       (十七番 深澤陽一君登壇)
○十七番(深澤陽一君) それぞれ御答弁ありがとうございました。
 一件要望、三点再質問させていただきます。
 まず、要望といたしましてサクラエビ漁については資源量の調査結果というのが根拠で意見を述べている、そしてこれから資源量算定の精度を上げていくということでありますので、精度を上げていくことがその実態の把握につながるのかなというふうに捉えましたが、そもそもどういう仕組みになっているのかというところが研究がなかなか進んでいないということも聞いておりますので、そういったところもぜひ進めていただきたいと要望させていただきます。
 果樹研究センターの跡地に関しても今年度中に結論が出るということでありました。とにかく昨年も今年度中ということだったので、募集の枠は広げるということなのでちょっと期待をしたいなというふうに思いますが、とにかくまた来年もこの意見が出るのはちょっとがっかりしますので何とか頑張っていただきたいというふうに思います。
 大学コンソーシアムについてはぜひ草薙での実質的な活動、これ大学コンソーシアムと言いましたけどもじゃなくてもいいです。学生でにぎわう実質的な活動が広がることを心から期待していますのでよろしくお願いいたします。
 それでは、再質問をさせていただきます。
 まず、清水みなとまちづくり公民連携協議会についてですが先ほど御答弁いただきました計画の各段階により市民の意見を聞いていくというふうに交通基盤部長から御答弁いただきました。ちょっと揚げ足とるわけじゃないんですけれども、意見の聞き方というのがさまざまあると思います。パブリックコメントでも意見だと思いますし直接ワークショップでも意見だと思います。今の時点でその段階でというと何かパブリックコメントのイメージがするんですけども、今の段階で答えられる範囲でどのような手法を考えているのか、もしあれば御答弁いただきたいというふうに思います。私はワークショップ的なものを常に継続してやっていくことをイメージしておりますので、そのことも期待して御答弁いただけたらと思います。
 駿河湾フェリーに関しましては、知事のさらなる積極的な御答弁ありがとうございました。私たちも微力ですけども全力で応援したいというふうに思っております。
 それでお伺いしたいのが、知事も全力でという話がありました。県庁六千人ですね。春夏秋冬ということで、例えば東日本大震災のときに落ち込んだ伊豆の宿泊なんかをイメージしたゴーゴーキャンペーンのような、あのようなことをイメージされているのかなと思いますが、例えばそういったことを今の時点でどこまで考えていらっしゃっているのか、あるいは全力でという部分なんですけども私もちょっと関心が低くて申しわけなかったんですけども、例えば今伊豆のほうでは浜名湖もそうなんですけど自転車の聖地として活用されていると思います。目指していると思います。確認したらフェリーには今のところ自転車が十二台しか乗らないというような構造になっているそうです。今の状況でフェリー会社が努力してもちょっとそれが改善するような状況じゃないという話も聞きました。さまざまな手法を考える中で、要は県独自の取り組みだけじゃなくて思い切ってフェリーの構造、あるいは岸壁の構造まで踏み込んで全面的にさまざまな手法でその枠を設けずに取り組んでいくというのがこの全力の意味なのかなと思いますけれども、そのような課題に対して全てに対して県としてはまずは取り組んでいくお考えがあるのか、済みません具体的な話ですけどもお考えがあればお答えいただきたいというふうに思います。
 それと、六番目の東京ガールズコレクションについてなんですけれども、これもこれから若者の感性による企画というか考えていくよという御答弁をいただきました。考えていくという御答弁をいただきましたので、現時点で若者の感性によるその検討会、企画みたいなものを実際に考えているのか、いつごろもし具体的に考えているのだったらいつごろ、もう時間がありませんので企画する予定なのか、勉強会みたいなものをやる予定なのかをもしありましたら御答弁いただきたいと思います。以上、御答弁願います。
○副議長(落合愼悟君) 土屋副知事。
○副知事(土屋優行君) 今後の清水港についてのうちの、駿河湾フェリーについてお答えいたします。
 具体的な作業というのをもう既にスタートしてございまして、昨日観光協会の皆様方がおいでになりました。一体どうやって盛り上げていくのかと先ほど知事が申し上げた県の職員というのはまず最初のスタートでございまして、地元の職員の皆様方、各市町の皆様方も全てみんなで一緒になって乗りましょうというところからまずスタートしようかということを考えております。
 実は昨年度、自転車に関しましては自転車をフェリーを使った駿河湾で一周ということを何とか企画させていただいて、駿河湾、沼津から出て清水まで走ってそこからフェリーに乗っていくということも昨年させていただきました。先生おっしゃいました十二台というのはそのままで乗せる場合が十二台。それを輪行バッグというバッグに詰めますとさらに積めますので、そういうことも本年度やりましょうかという話も今出ております。
 そこで、みんなであそこを使ってよさをわかるということからまずスタートしようということで、それについてはもう来週さらに地元の市町の皆様方もおいでになるという話も聞いてございますので、そこからもうスタートさせていただきたいと思ってございます。またその成果につきましては皆様方にまた報告をさせていただきますので、今後とも御支援よろしくお願いしたいと思ってございます。
○副議長(落合愼悟君) 平野交通基盤部長。
○交通基盤部長(平野忠幸君) みなとまちづくりの再質問についてお答えをいたします。
 市民の意見の聞き方ということでございますが、今想定をしておりますのは先生のおっしゃられているようなワークショップ、あるいはオープンハウスみたいなことを今想定をして考えているところでございます。以上でございます。
○副議長(落合愼悟君) 佐藤政策推進担当部長。
○政策推進担当部長(佐藤典生君) 東京ガールズコレクションの再質問についてお答えいたします。
 議員よりお話がございましたとおり、若者、学生、特に若い女性のアイデア、感性というのが非常に大切だと思っております。そういった中で今企画の段階から参画していただこうという中で、大学生等からのアイデアを募集していきたいというふうに考えております。そういったアイデアをもとに、今主催者であります東京ガールズコレクション実行委員会と協議している内容に反映をさせまして、おおむね九月ぐらいには主な取り組みの内容を固めていきたいと思っております。ただ詳細のコンテンツということになりますと、より魅力を高めるためのコンテンツはそれからまだ可能でございますので、引き続き一月に向けて女性の魅力を高めるような取り組みを進めていきたいと思っております。以上であります。
○副議長(落合愼悟君) 深澤陽一君。
       (十七番 深澤陽一君登壇)
○十七番(深澤陽一君) 御答弁ありがとうございました。
 意見、要望を二点させていただきます。
 駿河湾フェリーに関しては、本当に早速どんどんどんどん前向きな取り組みを続けていただいております。私たちも個人的に応援できることはしていきたいと思いますし、またフェリー初め岸壁初めさまざまな構造の問題等々も課題になってくると思いますので、そのところも踏まえてぜひ御協力いただけたら支援いただけたらありがたいなというふうに要望させていただきます。
 それと東京ガールズコレクションですけども、若い世代、若者の感性による企画というものは非常によくわかります。ただ企画段階ではですね、やはり幅広い特にプロフェッショナルな方が静岡にもいると思いますしそれこそ全国世界にもいると思います。静岡での企画にさまざまなそのアイデアを呼び込むという意味では、その若者だけに今回の企画を限るというのはちょっとどうかなというふうに思いますので、ぜひそれはそれとしてもっと限られた時間の中で幅広い意見を集められるような仕組みを考えていただきたいとこれも要望させていただきます。以上で終わります。(拍手)

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