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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和2年12月静岡県議会定例会 質問


質問者:

土屋 源由 議員

質問分類

一般質問

質問日:

12/09/2020

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 伊豆の道路環境について
(1) 伊豆中央道と修善寺道路へのネットワーク型ETC設置
(2) 伊豆湘南道路と関連道路の整備
2 静岡がんセンターの地域への役割について
3 知事の多選について


○副議長 (良知淳行君)  次に、 四十四番 土屋源由君。
        (四十四番 土屋源由君登壇 拍手)
○四十四番 (土屋源由君)  私は、 自民改革会議所属議員として当面する県の諸課題に対し知事、 副知事、 関係部局長に一括質問方式で伺います。
 まず、 伊豆の道路環境についてのうち、 伊豆中央道と修善寺道路へのネットワーク型ETC設置について伺います。
 昨年の九月議会一般質問において、 伊豆中央道と修善寺道路の在り方について質問を行いました。 渋滞解消策や料金収入の使い道、 早期無料化への見解を伺いましたが納得のいく回答とはいきませんでした。 しかし江間交差点の立体化事業が佳境で早期完成を待ち望んでおりましたが、 本年七月九日に無事に完成し供用が開始されました。
 さて、 昨年の答弁では、 江間交差点に起因する渋滞については県と道路公社が令和二年の東京オリンピック・パラリンピックまでの完成を目指し進めている立体化工事が完了すれば大幅な減少が見込まれることから着実に工事を進めていきます、 立体化工事完了後の江間料金所については料金所における混雑状況を注視しながらICカードによるキャッシュレス決済の導入などの対策を道路公社と検討をしていきますとの回答でした。 ここで言うICカードによるキャッシュレス決済の導入は、 昨年は想像もしていなかった新型コロナウイルス感染症により利用者の嫌がる料金や領収書の受渡しを濃厚接触と捉えると、 その対応、 対策について見事に対応可能な非接触型決済であるネットワーク型ETCの導入を検討するとは先を見る目があったと言わざるを得ません。 さすがです。
 そこで、 供用開始日の平成五年十一月十三日を開通日と算定しその日から三十年目に当たる令和五年十一月十二日を料金徴収期限としていますとの回答から考えると一日も早いネットワーク型ETC設置が必要となります。 設置には有識者による検討や試行運用を通じて新しいセキュリティーなどの技術や制度を確立する作業が急務であり、 来年に延期された東京オリンピック・パラリンピック時にはしっかりとした運用が期待されます。 どのようなスケジュールで推進していくのか気になるところです。
 また、 地域の利用促進のため導入している割引回数券の取扱い、 午前六時から午後十時までの料金徴収の時間帯の変更など今後のネットワーク型ETC設置による様々な課題をどのように検討し、 聞いている設置時期の来年の夏までにどう解決するつもりなのか現在予定している内容について説明を求めます。
 このネットワーク型ETCの設置が新しい形の料金所の運営に力を発揮すると期待していますが、 万が一うまくいかなければ償還期限の約二年間に何度も料金の徴収方法を変えることになり、 そんな必要はないと思いますし無駄なお金をかけることもありません。 効果が発揮できなければ料金所を撤去して無料にしても、 計算上では損失補填引当金を充てれば修善寺道路分の未償還額はほとんどありません。 ネットワーク型ETCの導入にはそのくらいの覚悟を持って取り組んでほしいと考えます。
 また、 伊豆中央道と修善寺道路は合併採算制で料金の徴収を行っている以上ネットワーク型ETCの設置は同時に行われると考えるのが妥当です。 二つの料金所は料金所のブースに大小の違いがあり、 全てのゲートに機器を設置しない方法とすると不具合等の対策や人での徴収を継続するために人員を待機させるようなことがあってはコストダウンを目指して設置する意味がなくなります。
 どのように検討されるのか。 またネットワーク型ETC導入によってどのような効果が得られると考えているのか、 県の所見を伺います。
 次に、 伊豆の道路環境についてのうち、 伊豆湘南道路と関連道路の整備について伺います。
 伊豆湘南道路は、 伊豆縦貫自動車道を背骨とする伊豆半島全体の道路網の一丁目一番地の大変重要な道路に東海岸からのアクセスが増えることで観光交流をはじめとして災害対策や医療提供体制など非常に大きな役割を果たす道路であり、 大いに期待するところであります。
 国土交通省は、 伊豆半島と神奈川県西部を結ぶ新道伊豆湘南道路に関し静岡、 神奈川の両県が二〇二〇年度当初予算で支出する調査費の一部を補助する方針を固め両県の負担合計額の三分の一を支援しています。 防災面や観光面で地元が長年整備を要望してきた道路で、 早期開通への機運が高まり期待が膨らんでいることは承知をしています。
 その伊豆湘南道路は、 小田原から熱海を経て三島・沼津方面を結ぶ新たな道路構想で、 当初静岡県東部地域から神奈川県西部地域までの全線を高規格道路として結ぶ構想でしたが伊豆縦貫自動車道、 東駿河湾環状道路などの整備が進み、 また神奈川県の西湘バイパスの延伸も検討されているなど周辺道路の状況に変化が生じていることからこれら既存の道路を最大限活用することのできる伊豆湘南道路の計画を早期に推進すべきと思うのは当然の成り行きだと思います。 本年度、 平成三十年の台風第十二号の被害等により災害対策の面からもその重要性が再認識され伊豆湘南道路実現の機運が高まっており、 本道路の実現のため国庫補助事業  補助調査を活用してルートの検討を実施していくと聞いています。
 ただ、 危惧されることの一つに、 伊豆湘南道路だけを整備しても伊豆東海岸の脆弱な道路環境が改善する範囲は限定されます。 熱海から小田原の間だけが渋滞や安全面での道路状況に大きな問題があるというわけではありません。 その状況認識を持っていないと伊豆湘南道路の整備だけでは伊豆地域からの応援は期待できません。 本道路のルートの検討に併せて周辺道路についても整備計画を検討すべきと考えます。 伊豆湘南道路を実現させるには伊豆半島全域からの力強い全面的なバックアップが必要であり、 そのためには伊豆全体から待望されるよう伊豆湘南道路と併せた道路整備を推進すべきと考えます。
 そこで、 伊豆湘南道路と関連する道路整備について、 県の所見を伺います。
 次に、 静岡がんセンターの地域への役割について伺います。
 今や、 日本人の二人に一人が生涯でがんになり三人に一人はがんで亡くなると言われています。 またがん患者の約七割が高齢者と聞いており、 超高齢化社会を迎えている日本において今後ますますがん患者が増加していくことが推測されます。
 静岡がんセンターは、 日本トップレベルの高度がん専門病院として本県のみならず日本のがん医療をリードする立場にあり、 患者側から見ても評判は高く県外から静岡がんセンターを頼って手術を受けに来る方がいる一方、 静岡がんセンターを利用する患者の約九割が静岡県民であることから県民にとっても欠かすことのできない県立病院であることは言うまでもありません。
 自治体などの健診やかかりつけ医の受診によりがんが見つかった場合、 紹介状を通じて静岡がんセンターを受診し高度ながん治療を受けることになります。 入院して手術を受ける場合であっても今では手術支援ロボットダビンチを用いた身体に負担の少ない手術が行われることが増え、 入院日数は平均十一・二日と以前に比べかなり短くなっています。 またかつては抗がん剤などの化学療法は入院して行うことが一般的でしたが現在は抗がん剤の開発が進み吐き気の軽減等により通院で対応できるようになってきており、 化学療法センターを利用する通院患者数が増えています。
 静岡がんセンターでの治療が終われば基本的には患者は地域に戻ります。 がんになった場合手術などで腫瘍を取り除いたとしても最低でも五年間は経過観察が必要ですが、 患者はその五年間のうち多くの時間を病院でなく地域で生活することになります。 がん対策基本法ではがん患者の療養生活の質の維持向上が求められており、 病院外での患者へのサポートも必要ではないかと考えます。
 そこで、 地域に戻ったがん患者を支えていくために静岡がんセンターが担う役割について伺います。 また特に今後増加が見込まれる高齢のがん患者に対し静岡がんセンターが地域と連携して行うべき役割について伺います。
 次に、 知事の多選について伺います。
 川勝知事が初めて知事選挙に挑戦して知事になったときには、 私は県議会議員ではありませんでした。 そこで過去の記者会見や質問に答えている資料を調べてみました。 会見の文書を要約している部分もありますが、 知事の言葉の意味をゆがめないように参考にして質問いたします。 今四選出馬を聞いても過去の経緯から一か月前にならないと表明しないとしていますから、 これについては聞きません。
 さて、 今年五月の会見で記者から、 来年七月に任期満了を迎えますが次の知事選に立候補する考えはありますかと聞かれ知事は、 来年のことって本当に鬼が笑いますよ、 ひょっとするとオリパラがどうなるのか非常に難しい局面です、 現状はリニアの水問題があります、 私は常に与えられている任期はそれを任期として全力を尽くすことをやってきました、 今もそうしていますと知事選については答えていません。 しかし一年延期になったオリパラは知事選の後に開催になります。 リニアの水問題は来年の夏前までに解決すると考えてもいいのでしょうか。
 また、 今年六月の会見では記者から、 四選出馬のことを問われても明言されなかったが次もし出るとすると四期目となり一般論としては多選ではないかと批判が出てくると思われますが知事個人の考え方としてはどう思われますかとの質問に対し知事は、 立派な人が出てくれればもうその人に譲ると言いますかどんどんつないでいけばいいと、 それが複数出てくれればもっといいと思っていますと答えています。
 このように、 後継者を待望しているように聞こえますが確かに大きな課題は知事の任期中四年の間に突然沸き起こってきます。 これを全て解決しようとするといつまでたっても知事を辞めることはできません。 やはり四期十六年は行政のよしあしは関係なく長いと感じてしまいます。
 知事の初当選後の平成二十一年七月の記者会見では、 前石川知事の四期十六年は長かったと県民が考えていると思います、 それを初めから半分とか三期でよいとかいうことではなく一期四年で全部やり切るという姿勢で臨まないと結局四年たっても何もできないと考えていますと答えており、 他人のことには長いと感想を言っています。
 また、 三期目の知事選後に、 県民の多数の支持を得られ四年間を務めることになりました、 第一期目をホップ第二期目をステップ第三期目をジャンプと捉えていまして、 これまでのふじのくにづくりの成果を踏まえて世界の中での存在感を高めるふじのくににしていきたいと思っていますと答えています。 ジャンプの次は何と言うのか気になります。
 話は変わりますが、 私の中で川勝知事の就任以来期待していた大きな事業があります。 それは平成二十一年の知事選の公約、 県東部への医大の誘致です。 現在は医大の誘致どころか医師不足は静岡県にとって最も大きな問題の一つです。
 静岡県には浜松医大一校しかありません。 東京には十三校、 愛知・神奈川両県には四校もあります。 財政規模を比較して同じと胸を張る北陸三県、 福井、 石川、 富山には四校もの医大があります。 この差は大きいと感じるのは私だけでしょうか。
 令和元年の医師の偏在する東京都の人口は千三百九十万人で、 十三の医科大があり千五百人の新入生がいて、 人口九千二百人に一人が医学部の新入生がいる計算です。 隣の山梨県は人口八十一万人で一医科大、 六千五百人に一人の新入生がいます。 対する静岡県は約三百六十四万人の人口に浜松医科大学しかなく、 新入生は百二十人で三万人に一人、 全国平均の二分の一以下、 山梨県の約五分の一でしかありません。 これで将来を語れますか。 深刻な状況にある根本的な解決策は医大の新設しか方法はないと思っています。
 今回私が何を言いたいかと言えば、 一期四年でできなかった問題は次には取り上げられずに忘れられていいのかということです。 焦らずに将来を見据え長期的に解決しなければならない問題、 課題は幾らでもあり四年間の努力だけでは方向性すら見いだせないこともあると思います。 この医師不足の問題では十年かかっても必ず医大を誘致すると言って取り組んでほしかったですし、 非常に残念に思いました。
 ちなみに、 今行っている県の事業は貸与期間の一・五倍を県の公的医療機関で働けば返還免除となる奨学金制度のみであり、 平成十九年度からの事業で県内勤務者が五百二十二人と聞いていますが、 このうち三割は働き始めたばかりの研修医です。 そもそも大学を卒業したばかりの研修医が地域医療の重責を担っていけるのか疑問です。 また患者からしてみれば、 これから経験を積んでいく研修医に命を預けるのは抵抗感があります。 これが医大の誘致に代わる事業と言えるのでしょうか。
 返還免除期間である九年後には県内で勤務を続けている医師は百人を超えているようですが、 毎年百人前後に貸与していながら返還免除後も地元に残ってくれる医師が二十人弱という結果はやや心もとない状況と感じてしまいます。 今後奨学金制度を活用した医師の県内への定着状況を向上させる取組が必要です。 また来年度開学する静岡社会健康医学大学院大学にも同じことが言えると考えます。
 そこで、 私が考える多選の弊害はやり残した事業が難しければ難しいほど次にそれを継続して取り上げないことだと思います。 継続性を持たせているように見せながら事業内容が違う形に変貌してしまう。 これでは四年間の努力が半減してしまいます。
 平成二十七年三月には、 これからもふじのくにバーチャルメディカルカレッジを中心に医師確保を通じた地域医療の確保に全力で取り組んでいきたい、 仮に医科大学を造るとすれば用地の確保それから建設、 さらに今の医療は最新の工学的なテクノロジーを用意しますのでしょっちゅう新しいものに更新しなければならない、 さらにお医者様が出来上がるまでに十年近くかかるということですと発言され医大の誘致は間違いだったかのように言い切っています。 この発言は期待をしていた東部地域の人たちにとって裏切りそのものです。
 最近、 特に医師不足が顕著に表れているのが順天堂大学医学部附属静岡病院が運航しているドクターヘリの出動回数です。 聖隷三方原病院の出動回数はここ五年間の平均で五百四回ですが、 順天堂は平均千九十五回で令和元年度は千百九十六回を数えます。 これは伊豆地域に頼れる病院がないという証拠をはっきりと示しており、 出動回数の多い病院としても限界を超えていると悲鳴を上げています。 これに対して県の積極的な支援も見受けられません。 これでは伊豆地域の県民も病院も将来に対して期待すらできません。 東部への医師確保の拡充は掛け声だけの話でしょうか。
 ここでは東部への医大の誘致を一つの例として述べてきましたが、 知事は自分の発言には大きな責任があることを考えれば職員に責任をかぶせることなく、 公務だけでなく政務もこなさなければ事業は前に進みません。 それができないのなら事業の撤退や変更に対してしっかりとした説明を行い謝罪することが潔いと思いますし身を引くことも必要と考えます。
 また、 ここ一、 二年の発言を聞くと自分が一番優秀でほかは全て駄目な人と思い込んでいるように見受けられます。 国や他県、 議員にけんかを吹っかけているような知事に静岡県の将来を任せておかなければならないほど人材がないわけではありません。 どんなすばらしい考えを持っていても知事一人で何ができるのでしょうか。
 今まで行ってきた事業を全否定する気はありませんが、 三期十二年のおごりがここに出てきているのではないかと感じてしまいます。 これこそが多選の弊害ではないでしょうか。
 そこで、 知事の多選についてどのような所見をお持ちか伺います。 以上、 答弁を求めます。
○副議長 (良知淳行君)  川勝知事。
○知事 (川勝平太君)  土屋議員にお答えいたします。
 知事の多選についてであります。
 多選によって長い期間高い権限を持ち続けるということは、 御本人においてはもとよりその周辺にも慣れが生じますから、 これに起因する多くの問題点があることは今まで多くの方々によって指摘されているとおりであります。 何によらず新陳代謝は活発なほうが望ましいというのが私の考えであります。 有権者に選択肢が提示されずに結果的に現職が多選となってしまうような状況は避けるべきであると考えております。 しかし多選イコール悪ということではないと思います。
 例えば、 静岡県とえにしのある早川町の町長さん、 尊敬する辻さんは十一期です。 彼は日本で一番少ない人口の町を預かっておられますけれども、 御案内のように余人をもって替えることのできない優れた為政者であると、 そして私は尊敬しています。
 あるいは、 私個人的に長い親交のございました、 亡くなられましたけれども、 大分県の知事を務められた平松守彦さんという方がいらっしゃいましたけれども、 この方は一村一品で有名ですがサッカー場あるいは空港あるいは道路あるいは農業等々実にすばらしい業績を残された方でございます。
 しかしこれらは例外でしょう。 理想的には、 例はあまり適切でないかもしれませんけれどもリオデジャネイロのあの四百メートルリレーのように、 本県出身の飯塚翔太さんが出場されましたけれども、 第一走者、 第二走者、 第三走者、 第四走者とそれぞれ自分の役割を果たしながら見事にバトンタッチで金メダルを獲得したと、 こういうのが望ましいというふうに思っているところであります。 ですから知事選挙におきましては複数の意欲ある方が志を持って県政の諸課題あるいは本県が目指すべき将来像を自らが立って出ると、 人に任せるのではなくそのぐらいの志を持つのがいいというふうに思っております。
 私は、 一期目のときもそうですけれども、 負託されたのは四年間だけですからそのときにどのように締めくくるかと、 言い換えるといかに生きるかというのはいかに死ぬかと同じですから常に最初にいかに締めくくるかということを常に考えて、 偶々二期目、 そして現在三期目を努めているということであります。
 常在道場というのを座右の銘にしているのは折に触れて紹介していますけれども、 常在戦場という言葉があります。 常に戦場にいるつもりでやれと、 よくこれ中曽根康弘さんが言われていた言葉ですけれども、 私はこの現場が道を磨く場所であるということで常在道場というふうに言っているんですけれども、 朝に道を聞かば夕べに死すとも可なりという言葉もございます。 私は自分の恩師から教わった和歌がありましてそれは、 明日いかに成らむは知らず今日の身の今日するわざに我が命ありということで、 その日その日、 明日死ぬつもりで精進しなさいということでございました。
 なかなかにこれは抽象的なので、 具体的には知事室は五階にございます。 仮に地震等々災害が起こった場合にエレベーターが止まる可能性が高いですね。 ですから私は知事になった翌月、 八月十一日に駿河湾沖の大地震がございました。 そのとき以来危機管理を重要視しその中心の役割を果たさなくちゃならないと。 したがって五階まで歩いて上がることができなければその翌日に辞めるということを公言しておりまして、 しかしながら健康に恵まれてですね十階までは上がれるぐらいの脚力を持っているのがいいのか悪いのか。 ともあれそういうようなことも申したことがございました。
 今はコロナあるいは人の命に関わる水の問題ということで危機の中です。 この危機の中でどのように対処するべきなのかということはどなたも、 特に私は真剣に日々考えているということだけは申し上げておきたいと存じます。 ともかくこれを解決しないと、 どう解決すれば、 どういう態度を取れば県民のためになるかと、 それだけですからポイントは。 そこを基準にして考えているということでぜひ県民三百七十万いらっしゃるし、 県出身また県にゆかりの方全国各地にいらっしゃると思います。 そうした中でコロナは全国的問題ですけれども、 同時にまたこの人の命に関わる命の水の問題は人間の存在に関わるものですからこれをどういうふうにしてみんなと一緒に解決していくのがいいか、 その中で自分の果たす役割はどうあるべきかということはですね、 そうしたことにおいて皆が考え最良の何て言いますか解決策を提示すると、 提示し合うということが望ましいのではないかと思っております。
 続きまして、 医科大学の誘致につきましては誠にこれは重要です。 もう当初から静岡県の十万人当たりのお医者様の数が少ないということで、 ただ大学の設置は何のためかといいますと誘致それ自体が目的ではないのは言うまでもありません。 大事なことは医師を確保し増やすこと。 それから伊豆半島は特にそうですけれども、 この偏在をいかに解消するかということです。
 御案内のように、 私は一期目のときから伊豆半島の中に入りまして土地の確保のために相当動きました。 いろいろと関係者に来ていただきましたがいかにも難しいことです。 先ほど言われました、 そういう難しい問題があります。 極めて高いお金と努力が要り、 そして十年以上かからないとお医者様も育たないというそうした中で本庶佑先生という優れた人材を得ることができまして、 バーチャルメディカルカレッジというのをつくりまして全国でお医者様を育てていただいて成果だけ頂くということですね。 そしてそれが奏功いたしまして毎年六年奨学金を差し上げますとその一・五倍、 九年間は、 つまり二十五歳から三十歳前半までこちらで働いていただくということになるということで、 これは少なくとも量は増えているということでなかなかに。 これはバーチャルメディカルカレッジというのは私のコピーライトがあるわけではありません。 自然にそういうことが出てきまして本庶先生に学長を引き受けていただいて成功している例ということで、 バーチャルですけれどもメディカルカレッジ  医科大学だということです。 医科大学というのは大学だけでなくてそこに病院がなくてはいけませんので、 実はそういう病院とかつセットで大学がないと医科大学として認められないというのは御案内のとおりで。 そしてまた全国的競争があります。
 さてもう一つは、 これは井村先生という京大の医学の神様みたいな先生、 本庶先生の先輩ですけれども、 京都大学の総長を務められた方でありますがこの人は、 これからの日本は医療費が膨大にかかるから、 したがってその治す医療ではなくて予防医学ないし  井村先生は先制医学と言われました  病気にならないようにするということがこれからの医療の務めでなくてはならないということでですね、 これを本庶先生にもお伺いいたしまして、 それを京都大学では社会健康医学と言っているということなので、 学部からやっていくと大変ですから言ってみればそれなりのこのBAを持っている方、 BSCを持っている方、 つまり学士号を持っている方をベースにいたしまして大学院そしてすぐに現場で働いてくださる方、 これをこちらで養成するということですね。 文部科学省の御協力も頂きまして社会健康医学大学院大学が来年の四月に開学するということになりまして、 立派なスタッフがもう既にそろっておりまして文部科学省もイの一番でこれはやりなさいということになっていると。
 そういう意味で私はこの問題については一度だって諦めたことはありません。 ただし量は増えても例えば賀茂地域とか非常に厳しいことは、 はたで皆さんから伺って知っておりますのでいかにして解消するかということは日夜考えている問題であります。 大事なことは病気にかからないようにするというそういうことにおいて、 つまり健康であり続けることにおきまして静岡県は全世界に誇れるような県になれればいいなというふうに思っているところであります。
 現在、 そのバーチャルメディカルカレッジをはじめとする取組で、 例えば医学修学研修資金の利用者のうち県東部地域で勤務していただいているお医者様は、 昨年度の六十一人から十三人増えまして今七十四人となっております。 まさにこれ継続的な取組の成果と言えるものであります。
 先ほどおっしゃったドクターヘリの問題はよく知っております。 急速にこの賀茂地域ほか伊豆で利用が増えていると。 これに対して今対応をしておりますので何もしていないわけではありません。 まだすぐに成果が現れていないのは申し訳ありませんけれども対応はしております。
 今後とも常に初心を忘れることなく、 現場主義を基本といたしまして万機公論に決すというそういう姿勢で県民本位の県政運営に取り組んでまいりまして、 この危機を何とか乗り越えたいと思っております。 県議会議員の皆様の御支援、 御協力を賜りますようにお願いを申し上げたいと存じます。
 その他の御質問につきましては、 副知事、 関係部局長から御答弁を差し上げます。
○副議長 (良知淳行君)  難波副知事。
○副知事 (難波喬司君)  伊豆の道路環境についてのうち、 伊豆湘南道路と関連道路の整備についてお答えをいたします。
 熱海から小田原に至る神奈川県との県境付近は、 急峻な箱根山地が海岸まで迫る古くからの交通の難所です。 現在でも国道百三十五号は自然災害などによる通行止めや渋滞が発生しております。 特に一昨年の台風第十二号の高波による通行止めは緊急車両の運行にも支障を来すなど大きな社会的影響がありました。 このため静岡・神奈川両県は本年度から国の補助を得て伊豆湘南道路の調査に着手し安全・安心で規格の高い道路の実現に向けて新たな一歩を踏み出したところです。
 この道路は、 防災面に加えて観光交流面でも大きな役割を果たすことが期待されています。 本県では整備の効果が熱海市や函南町だけではなく伊豆半島全体、 特に伊豆東海岸に広く波及するよう検討していく方針です。 本年度実施しているルート検討では複数のルート及びインターチェンジの配置を立案をしています。 今後これらの案を絞り込む過程におきましては、 既存道路ネットワークとの連続性につきましてもしっかり考慮してまいります。
 また、 来年度からは国、 県及び市町などで構成する伊豆半島道路ネットワーク会議におきまして伊豆湘南道路の検討状況につきまして情報を共有いたします。 伊豆東海岸の道路の強靱化や代替性の向上の観点を加え、 伊豆湘南道路とネットワークを構成する関連道路の整備計画につきまして検討を進めてまいります。
 県といたしましては、 引き続き県議会の皆様のお力添えを頂きながら神奈川県及び関係市町と連携し、 国の技術協力と財政支援を得て伊豆湘南道路の実現と伊豆半島全体の発展につながる道路ネットワークの充実に取り組んでまいります。 以上であります。
○副議長 (良知淳行君)  長繩交通基盤部長。
○交通基盤部長 (長繩知行君)  伊豆の道路環境についてのうち、 伊豆中央道と修善寺道路へのネットワーク型ETC設置についてお答えいたします。
 ネットワーク型ETCは、 料金所と遠隔地に置かれた情報処理装置をネットワークでつなぐことなどにより従来よりも低コストで導入することが可能なシステムとして確立されたものであり、 利用者の利便性向上、 省人化による管理コストの低減、 非接触による感染拡大防止などの導入効果が期待されております。
 県道路公社は、 このシステムの普及を進める高速道路会社が全国の地方道路公社を対象として助成する制度に応募し、 伊豆中央道及び修善寺道路につきましては設置費用の一〇〇%補助が認められたことから導入することを決定しこのシステムの設置を担う会社と契約したところであります。
 また、 県と道路公社は令和三年七月の運用開始を目標として定期的に担当者会議を行い課題を抽出して対策を検討するなど準備を進めております。 具体的には回数券や現金利用者の利便性を維持するための有人ゲートの存続、 料金を徴収する時間帯、 人件費縮減効果とシステムのランニングコストの見込みなどにつきまして検討をしております。
 県といたしましては、 道路公社や高速道路会社と連携し、 ネットワーク型ETCの導入と利用が円滑に進むよう従来のETCとは異なる利用上の注意点を道路利用者の視点に立って丁寧にお知らせするなど適切に準備を進め伊豆中央道と修善寺道路のサービス水準の向上を図ってまいります。 以上であります。
○副議長 (良知淳行君)  小櫻がんセンター局長。
○がんセンター局長 (小櫻充久君)  静岡がんセンターの地域への役割についてお答えいたします。
 静岡がんセンターは、 がんを上手に治し患者・家族を徹底支援するという理念の下、 平成二十四年九月に設置いたしました患者家族支援センターを中心にがんと診断されたときから在宅療養までに必要な支援を行うため多職種による体制を構築しております。
 患者家族支援センターでは、 全ての初診患者に対しまして体、 心、 暮らし、 診療の不安や悩み、 苦痛のスクリーニングを行い早期から退院後の療養生活の質を維持できるよう様々な取組を行っております。 入院患者さんに対しまして初診時、 手術時、 退院時などの節目におきましては療養後の副作用、 合併症、 せん妄対策など一貫した支援を行い、 入院後は患者さんの生活状況を詳しく観察し聞き取り地域の診療所や訪問看護ステーションと協働して在宅へスムーズに移行できるよう連携を図っております。
 議員御指摘のとおり、 抗がん剤などの薬物療法は通院しながら治療するケースが年々増えております。 医療従事者が傍らにいない自宅等で体調に変化があった場合に備え患者さんやその御家族が副作用の出方や対処を事前に理解してもらう必要がありますことから、 静岡がんセンターでは平成三十一年二月から薬物療法への理解を深めるための冊子処方別がん薬物療法説明書を作成しホームページで公開しております。 現時点で百十九通りの説明書が作成され、 患者家族だけでなく地域の医療従事者の方々にも活用頂いているところであります。
 また、 高齢のがん患者さんに対しましてはこれらの取組に加え、 独り暮らし、 老々介護、 認知症や持病があるかなど患者さん個々の背景が様々でありますことから、 入院前から看護師や社会福祉士が連携し患者家族の意向に沿った在宅療養が送れるよう支援を行っております。
 今後も、 こうした取組を継続しながら地域医療機関との連携を強化し、 県民の皆様に最善のがん専門医療が提供できるよう努めてまいります。 以上であります。
○副議長 (良知淳行君)  四十四番 土屋源由君。
        (四十四番 土屋源由君登壇)
○四十四番 (土屋源由君)  答弁頂きましたので、 要望、 意見を三点させていただきます。
 一点目、 今がんセンターの取組ぜひしっかりとやっていただきたいというように思うんですが、 今コロナがこれだけはやっているということの中で病院等がクラスター等を起こしてしまうと本当に大変なことになりますし、 先ほども質問の中で言いましたようにがんセンター、 本当に重要な病院であります。 そんな中で対策は十分取っているとは思いますが念には念を入れてといいますか、 また検査等のこともしっかりやらなきゃいけないということであれば一日も早くその段取りをしてがんセンターからコロナを出さないような対策、 しっかりとやっていつもどおりの病院としての役割を果たしていただきたいと思います。
 二点目は、 ETCってみんな言ってしまうとネットワーク型ETCとETC何が違うんだという、 分からないところの部分というのは多分それが設置されるまでみんなにはなかなか周知されないのかな。 そんなことを知らずにバーに突っ込んでしまうようなことがないようにしっかりと周知といいますか前から前からみんなに告知をして、 そしてやり方についても丁寧に情報発信をしていただきたい、 これをしっかりとやっていただきたいと要望しておきます。
 もう一点は知事に対して、 先ほどいろいろと検討していただいている、 伊豆地域の医療について考えていただいているという話がありました。 そんな中で本当は質問するつもりでいたんですが、 実際先ほど質問の中に例えば五百二十二人医療修学資金利用者がいて、 そのうち先ほど七十二人が東部に行っていますと。 でもこれ全体から見ると一四%で西部に二百六十四人、 中部に百八十四人で東部に七十四人。 人数増えているかもしれませんけれども基本的には一四%しか東部には来てないんですね。 そのことは当然、 浜松医大がありますから西部のほうに多くいるという形になるのは当然なんですけれども、 私が一つ思ったのは医大を誘致というのはなかなか難しいんだろうと思っています。 だけど私の住む伊豆の国市には順天堂大学医学部附属静岡病院という病院があります。 医大ではなくて附属病院があると。 そこには研修医も多分二十人から三十人、 多分順天堂の医学生OBがそこに来ているというふうに思っています。 それを考えたら浜松に医大があるんだったら浜松医大の附属、 伊豆のほうに病院造ってくれれば附属病院があればそこに研修医が、 先ほど言えば百人から毎年取りあえず大学を卒業した人たちがいるということになれば研修医もそこで研修もできる。 そして医大ではないんでもう完全に病院としてすぐに病院の形が取れるんじゃないかなと。
 今日もそうですし昨日もそうですしずっと話を聞いていると命の水ってみんな言うんですが、 こっち病院がない医者がいないというのは命そのものを言っていると私は思っています。 同じぐらいというかどちらも大切です。 でもそのぐらいの重みを持って取り組んでもらわなければ本当にやってられないなというふうに話を聞くと思ってしまうんです。 そこら辺のところをやはり一歩でも二歩でも前へ進めていくという形を考えてもらわなければ、 先ほど私多選がいい悪いの話を今回質問していますけれども言っているのは、 多選が悪いなんていう話をしているわけじゃないんです。 やることを続けて継続的にやって形を整えて、 そして最後にはそれが完成をするめどが立った完成したその時点で自分の思いが通ればそれで辞めてもいいんじゃないかなと。 四年だけにこだわっているようにしかちょっと聞こえないような知事の発言が多いもんですから、 この辺をちょっと一言言いたいなという思いがありまして今回こういう質問にさせてもらいました。
 はっきり言って医者の問題、 医学部の問題、 そして医大の問題というのは東部にとってみたら本当に大きな問題で、 それを忘れているように何年かに一遍ぽんと出てくるような話では本当に困るんですね。 やはりしっかりと毎年毎年それに対してこういう方向で考えたけど、 こういう方法で取り組んでみたけど、 だけど駄目だったからじゃあ違う方法でこれはいいんじゃないかなと。 そういうことを続けてやっていっていただかなければ私たちの地域にとって多選だな、 ただ多選だなというふうにしか取れないというのが私の個人的な意見です。 ぜひしっかりと医大の誘致やっていただけたらなと思います。 以上で質問を終わります。 (拍手)
○副議長 (良知淳行君)  これで土屋源由君の質問は終わりました。
 以上で本日の質疑及び一般質問を終わります。
 次会の議事日程を申し上げます。
 十二月十日午前十時三十分会議を開き、 質疑及び一般質問を行います。
 本日はこれにて散会いたします。

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