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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成30年12月静岡県議会定例会 質問


質問者:

坪内 秀樹 議員

質問分類

一般質問

質問日:

12/10/2018

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 女性、高齢者が生き生きと働ける環境づくりについて
2 地域農業を守るための農作業の請負について
3 童謡、唱歌の文化的価値について
4 清水町における狩野川への新たな橋梁の整備について
5 学校給食ガイドラインの取り組みについて
6 専門高校における地域人材の育成について


○議長(渥美泰一君) ただいまから会議を開きます。
 議事日程により、知事提出議案第百三十四号から第百七十一号までを一括して議題といたします。
 質疑及び一般質問を行います。
 通告により、六番 坪内秀樹君。
       (六番 坪内秀樹君登壇 拍手)
○六番(坪内秀樹君) 皆様おはようございます。少しのどの風邪を引いておりますのでお聞き苦しいところがあるかと思いますが、よろしくお願い申し上げます。
 私は自民改革会議の所属議員として、通告に従い分割質問方式にて知事、副知事、関係部局長、教育長及び教育部長に当面する県政の諸課題についてお伺いをいたします。
 初めに、女性、高齢者が生き生きと働ける環境づくりについてお伺いをいたします。
 少子高齢化が進行し生産年齢人口が減少する中、産業の発展を支える人材の確保は重要な課題であり女性や高齢者といった多様な人材の活躍が不可欠であります。就業の実態をさまざまな観点から捉える就業構造基本調査が五年ごとに実施されているところですが、平成二十九年の調査結果がこの十月に公表されました。
 静岡県の状況を概観すると、十五歳から六十四歳の方のうち仕事についていない女性が三十万人、このうち十一万人が就業を希望しております。また六十五歳以上の高齢者では仕事についている方が二十八万人おり、仕事についていない方のうち六万人が就業を希望しております。こうした状況を踏まえると本県には、女性も高齢者も働く意欲を持った方がさらに活躍できる余地があると考えております。
 女性の活躍というと企業の管理職における女性登用率などに目が向きがちですが、例えば育児や介護と両立しながら正社員として働きたい、短時間勤務で柔軟に働きたいなど働き方に対する考えはその人の事情に応じさまざまであります。一方高齢者も新たな環境で存分に力を発揮したい方がいる一方で、仕事以外の生活とのバランスを重視したい方、体力の低下や病気の治療と両立しながら働きたい方などもおり求める働き方は多様化しております。
 こうした女性や高齢者に産業の担い手として活躍してもらうためには、さまざまな事情で一度仕事を離れてからも再び働き始められるよう、それぞれの希望に応じて就職を後押ししていくことが必要であると考えております。また企業の側でも女性や高齢者が働きやすい多様で柔軟な働き方ができる環境づくりを進めるとともに、活躍できる職種をふやしていくことが重要だと思います。
 既に県内では、男性中心と思われがちな自動車部品加工の分野で女性活躍を進め従来の技術に女性の発想を加え別分野へと事業を広げた企業や、それぞれの体力に応じた柔軟な勤務時間などにより十代から七十代まで幅広い年齢層が活躍する企業など女性や高齢者の活躍促進に取り組んでいる企業があります。静岡県全体が誰もが働きがいを持って働ける地域となるためには、こうした企業の取り組みを広めていくことが大切であると考えています。
 働く意欲を持った女性や人生百歳時代を迎えた定年後の高齢者が、それぞれの力を発揮し生き生きと活躍できるよう就職を支援するとともに働く環境づくりを促進していくことが重要と考えますが、県の取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、地域農業を守るための農作業の請負についてお伺いをいたします。
 県内の農業経営体の状況を見ますと、二〇一五年農林業センサスでは農産物の販売金額が五千万円以上の企業的な農業経営体が二〇一〇年から三%増加しているものの、一千万円未満の中小規模の経営体は逆に一九%減少しております。こうした農業経営体の減少は高齢化や後継者不足の影響が大きく、この中には農業を続けたいにもかかわらず農作業が負担となり離農を余儀なくされている方が多いのではないかと感じております。
 こうした中、本県農業を発展させていくためには経営規模の大きな農業経営体をふやしていくことが必要ではありますが、一方で中小規模の家族農業も営農はもとより農村コミュニティの活力維持や地域文化の継承、さらには水源の涵養や豊かな自然環境の保全、美しい景観の形成など農業や農地の持つ多面的機能の維持に大きく貢献している大切な存在であります。国内外での競争の激化により農業経営を取り巻く環境は厳しい状況が続いておりますが、農地や農業に愛着を持ちできる限り営農を続けたいという意欲を持った農家は貴重な存在であり、負担が大きい農作業を外部化できることはこうした農家の経営の継続に大いに役立つはずであります。
 私の地元の県東部地域におきましては、大規模な米農家が自前の労働力やライスセンターなどの設備を有効活用し、近隣の小規模農家の田植えや米の収穫、乾燥などの農作業の一部を請け負うなど農家同士が助け合う仕組みがあります。また地元のJAでは、組合員向けサービスの一環としてJA職員が農薬や肥料散布など低料金で受託をしております。このような農作業の負担を軽減するための農作業請負等が一定の成果を上げていることから、営農を続けたい中小の農家を守っていくためにはこうした取り組みをさらに広げていくことが必要であると考えます。
 そこで、県は農作業の請負について今後どのように取り組んでいくのかお伺いをしたいと思います。以上について答弁を求めます。
○議長(渥美泰一君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 坪内議員には、のど風邪を引かれているということで、これをこじらせないようにお大事になさってください。
 それでは、質問にお答えいたします。
 女性、高齢者が生き生きと働ける環境づくりについてであります。
 人口減少、超高齢社会にありましては、個性と能力の発揮が一層期待されている女性や豊富な知識、経験を持つ高齢者の方々が生き生きと働き活躍できる社会の実現が重要であります。そのことが本県産業の発展を支える人材の確保にもつながるものと認識しております。
 しかし、女性は出産、育児中におきましては働く時間の制約が出てまいります。また高齢者の方々におきましては体力面での制約が生じやすくあります。そうしたことが就業する上で課題となっておりますことから、こうした方々がみずからのライフスタイルに応じた働き方ができるように再就職の支援、多様で柔軟な働きやすい職場環境づくりを進めていくことが必要です。
 働く意欲を持つ方の中には、仕事への第一歩を踏み出すことに不安を抱えている方もおられます。このため県内三カ所にしずおかジョブステーションを設置いたしました。このジョブステーションにおきまして、きめ細かな就職相談を初め女性が仕事に復帰する際に必要となるスキルを習得するための講座を開催しております。さらに高齢者が複数の企業と面談しみずからの働き方を再発見できる面接会も行っております。さらに県の職業訓練におきましては育児中の方も受講できるよう託児サービスも提供しております。こうした形でさまざまな形での就職を後押しをしているわけでございます。
 また、企業における働きやすい職場環境づくりを進めるために女性や高齢者の活躍を促す経営者向けセミナーを開催するとともに、企業にアドバイザーを派遣いたしまして育児や介護、病気治療などと両立できる環境整備への支援などにも取り組んでおります。具体的にはアドバイザーが企業の人事担当者に対し時間単位の有給休暇制度の導入あるいは業務内容の見直しと改善、女性や高齢者が少ない職種での採用、配属先の拡充等々それぞれの企業における活躍の場を広げていくための取り組みに対してこのアドバイザーが支援をしているわけであります。
 さらに今後は、女性や高齢者の方々が多様な働き方で活躍している企業のよい事例――好事例を積極的に情報発信いたしまして広くその取り組みを県内企業に普及していこうと考えております。
 県としましては、引き続き働く意欲を持つ女性や高齢者の方々が自身の能力を十分に発揮し大いに活躍できるよう個々人の希望や事情に応じた就職の支援、働きやすい環境の整備促進に向けた取り組みの一層の充実を図ってまいります。以上でございます。
○議長(渥美泰一君) 芦川農林水産戦略監。
       (農林水産戦略監 芦川敏洋君登壇)
○農林水産戦略監(芦川敏洋君) 地域農業を守るための農作業の請負についてお答えします。
 中小規模の農家が営農を継続していくためには、繁忙期の人手不足や重労働が課題となりますことから田植えや収穫といった農作業の一部を外部に依頼したいというニーズは大きく、また作業を請け負う規模が大きい経営体にとりましても農業機械や労働力の効率的な活用につながるメリットがあります。
 しかしながら、農業従事者の高齢化や減少を背景に作業の依頼がふえる一方で請負の引き受け手となる経営体の数は限られ請負契約に至らないケースも生じておりますことから、農作業の請負を円滑に進めるためには広く請負者を掘り起こし、依頼農家とのマッチングを図る仕組みが必要となるものと認識しております。
 こうしたことから、県では大分県や岡山県内で取り組まれている先行事例を参考にするなど、例えば地域単位で地元JAが農家からの作業依頼を取りまとめ労働力の供給が可能な農業法人や時期により繁閑の差が大きい業種の企業とも連携し作業の請負や作業者の確保、派遣を行う新たな仕組みについて検討しているところでございます。
 あわせて、多くの産業で労働力不足が続く中農作業に従事する労働力の安定的な確保が課題になりますことから、人材発掘セミナーや農作業体験研修会を通じて働く意欲のある高齢者や女性など潜在的な労働力の掘り起こしを行うとともに、働きやすい就労環境づくりにも取り組んでおります。
 県といたしましては、地域農業の担い手の方々との連携を密に図り、農業に愛着を持ちできる限り営農を続けたいと希望する農家の皆様の労働負荷が軽減できる環境を整えていきたいと考えております。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 坪内秀樹君。
       (六番 坪内秀樹君登壇)
○六番(坪内秀樹君) 答弁ありがとうございました。
 私は地域農業についてのことについて一つ要望をさせていただきたいと思います。
 人間の生きる上でなくてはならない食料をつくる尊い仕事のこの地域農業と私のような住宅街区地域の農地というものは防災、治水、交流、レクリエーション、教育学習、癒やしやリフレッシュ、ヒートアイランド現象の緩和などさまざまな多機能を有する農地であると思っておりますのでしっかりとお守りをしていかなきゃならないと思っております。そのために当初質問でいたしました女性や高齢者もこの農業にも働ける、働きたくなるようなイメージづくり、仕組みづくりを検討いただきますようにぜひともお願いしたいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。
 童謡、唱歌の文化的価値についてお伺いをいたします。
 日本の童謡や唱歌は季節や四季折々の行事に合ったさまざまな歌があります。それらの歌は郷愁を誘うものでもあり、また人の心に染み入るものが数多くあります。
 本県には、その土地の情景を読み込んだり作詞家や作曲者が本県出身であるなどゆかりのある童謡や唱歌が数多く残されています。例えば静岡県といえば「ふじの山」であるほか、伊東市にゆかりのある「みかんの花咲く丘」や御殿場駅の風景を歌ったとされる「汽車ぽっぽ」、静岡県出身者の「おもちゃのマーチ」や「背くらべ」、富士出身作者の「かわいい魚屋さん」などは誰もが耳にし口ずさんだことがあるのではないでしょうか。また県庁の皆さんは、夕方になると市役所前のモニュメントから「月の沙漠」のメロディーが流れてくるのも聞いたことがあるのではないでしょうか。この歌も焼津市、藤枝市にゆかりがあると言われております。
 童謡や唱歌は単に懐かしい日本の原風景が思い浮かぶということだけではなく、その歌詞やつくられた背景には後世に伝えるべき地域の文化や歴史などを含んでいる立派な日本の伝統文化であると思います。そして童謡や唱歌を大切にすることは、子供たちに地域の文化や歴史を知ってもらうとともに情操教育の面でもすばらしい効果があると思います。
 また、県内各地には多くの童謡、唱歌に関する歌碑などもあります。例えば先月オープンした日本平夢テラスの近くには赤い靴の母子像が建てられており、日本平観光の一つの資源となっております。このように童謡や唱歌は地域の文化資源としてだけではなく観光資源としての可能性も十分秘めております。
 本年三月に県が策定した第四期ふじのくに文化振興基本計画では音楽文化の振興が掲げられておりますが、その具体的な内容はオーケストラやオペラといったものが中心となっています。また伝統文化についても文化財や文学などに関する記載はありますが、童謡や唱歌については触れられておりません。県は推進すべき文化政策の一つとして地域の文化資源を守り人々の関心を高めつつ活用、発信することを掲げております。県が童謡や唱歌に着目をし、このように多くの歌がつくられている静岡県文化として発信することで、市町の意識も高まり地域資源としての活用も図られていくと考えます。
 地域の文化や歴史を伝えることだけではなく、教育や観光などの面でも大きな役割を持つ童謡、唱歌を大切な文化として位置づけ県の文化振興施策の中にきちんと組み込んでいくことが重要だと考えますが、県の所見をお伺いをしたいと思います。
 次に、清水町における狩野川への新たな橋梁の整備についてお伺いをいたします。
 伊豆半島を流域とする一級河川狩野川は、太平洋側の一級河川では唯一北側に流れる国内でも珍しい河川であります。天城山を源流として伊豆半島を北上し下流部において大場川、柿田川、黄瀬川などと合流により豊かな水量を蓄えるとともに大きく蛇行した後、駿河湾に注いでおります。
 この狩野川により町域が二分されている清水町では、町内を往来するために橋梁が徳倉橋と香貫大橋の二つの橋しかないことから、朝夕の通勤・通学時間帯には車両の集中により渋滞が発生しており日常生活に大きな支障が生じております。また大規模な災害が発生した場合、住民の避難や緊急物資の輸送において狩野川にかかる橋梁は決して十分な数があるとは言えず、この地に住む方々の安全で安心な生活の実現において大きな問題であると言わざるを得ません。
 そのような中、現在県では徳倉橋へ側道橋の整備を進めており、完成すれば近隣の小中学校の児童生徒が安全に通学することができることから本事業の推進には大変感謝をしております。しかしながら側道橋の整備では交通渋滞を解消するという抜本的な解決にはならないということも事実であります。
 狩野川と沼津アルプスなど四方に囲まれた清水町徳倉地区では、国道一号沿線の商業施設や三島方面に向かうには徳倉橋一本に頼らざるを得ず、交通アクセスが悪いことから近年空き家がふえており閉塞感が漂っております。私は何とかしてこの現状を改善しなければならないと常々感じているところであります。
 このような状況を解決するため、清水町では狩野川に三番目の橋梁をかけるという構想を抱いてその実現に向けて要望活動を行っているところであり、私自身も新たな橋梁の整備が必要であると考えております。
 県内には狩野川以外にも大河川があり、現在工事が進められている新々富士川橋を初めこれまでの多くの橋梁が整備されていることと承知をしております。しかしながら狩野川では、平成八年に開通した香貫大橋以来二十年以上も本格的な橋梁の整備が行われておらず、私は全県を見回しても狩野川第三架橋の必要性が高いと考えております。
 そこで、清水町における狩野川第三架橋への必要性について県の所見をお伺いをいたします。
 次に、学校給食ガイドラインの取り組みについてお伺いをいたします。
 学校給食は、栄養バランスのとれた食事を提供することで育ち盛りの子供たちの健康増進と食育の推進を図ることを目的としています。また学校給食は何よりも安全で安心が第一であるとともにおいしい、栄養満点で正しい食生活や郷土の食文化、産業を学ぶ食育の絶好の機会となっております。
 私の地元清水町でも、専業農家が生産する地場産物である緑米を地産地消の取り組みとして学校給食の米飯に取り入れており、毎年恒例のメニューの一つとなっていると聞いております。こうした地元の食材を給食の献立に活用する地産地消の取り組みは、食育の大きな柱の一つとして今後も大いに取り組んでほしいところであります。
 このような学校給食の理想の実現に向けて、県教育委員会では平成二十九年二月に給食の安全性と魅力を高めるため学校給食ガイドラインを策定し公表をいたしました。このガイドラインは衛生管理の対応、食材の購入方法や給食費の管理のほか地産地消にも言及し、静岡県内の学校給食における構造的な課題の解決に向けた方向性を示すものであります。
 学校給食は、食育を効果的に進めるための重要な機会として栄養バランスのよさとおいしさ、地場産物や郷土食の活用など献立の工夫を行うことが必要です。また児童生徒の楽しみにし、毎日食べる食事だからこそ学校給食の安全・安心な管理運営は欠かせないものであり、給食費の適正な管理や業者選定の透明性、公平性、そして競争原理の確保が必要であると考えます。さらに適正な学校給食が実施されるためには、給食の実施主体である市町がガイドラインの趣旨を十分に理解をし遵守していくことが必要であります。その市町の取り組みを支えているのは県教育委員会の役割であると考えます。
 そこで、ガイドラインが策定されてから二年が経過しようとしておりますが、安全で安心な給食を適正な方法で提供し地元業者も参画できるようなことにするため県教育委員会における学校給食ガイドラインの取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、専門高校における地域人材の育成についてお伺いをいたします。
 十月三十日の静岡新聞夕刊によりますと、本県における来年春の高校卒業予定者に対する九月末現在の求人倍率は二・三九倍を記録し、一九九七年に静岡労働局が調査を始めて以降最高の倍率となったと報道がありました。このように求人倍率から見ますと高校生にとっては超売り手市場であり、少子高齢化が進む中、金の卵と言っても過言ではありません。一方人材を求める側の企業にとってみますと、社員を募集しても思うように人が集まらず人材の確保が一層厳しくなっている状況であると思われます。
 これまで、本県では自動車関連を中心にさまざまなものづくり産業が発展してまいりました。また各企業では社会情勢の変化や技術の進展に伴って海外進出をしたり高度な技術を持った人材を採用したりと、時代の変化に対応しつつ地域経済の発展に寄与してきたと承知をしております。つまり地域産業を発展させてきましたのは地元企業やそこで働く方たちであると考えているのであります。
 このようなことから、将来的に地元企業で働く人材を育てていくことは本県経済や地域活性化の観点からも重要なことであり、人手不足が顕在化している今だからこそ解決に向けて取り組むべき課題と捉えております。さらに産業界では技術の進展に伴って英語検定や日本語検定などのコミュニケーションツールとしての資格に加えて、例えば農業分野では測量士や日本農業技術検定、工業分野では機械加工などの技能士や電気主任技術者、商業分野では情報処理技術者試験や簿記検定など、各専門分野に関連する国家資格やそれに準ずる資格を取得するなど高度な技術を持ち就職後に即戦力として活躍できる人材を必要としております。
 高等学校教育におきましてはこのような専門人材を育てていくことも重要な役割であります。県内には農業、工業、商業など専門高校が数多くあり、これらの学校ではこれまでも地元産業を支える人材を育て地域に送り出してきたことと存じますが、このような学校こそこれからの地域産業を担う人材を育てる使命を担っていると考えます。
 そこで、県教育委員会として専門高校における地域人材の育成についてどのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。以上について答弁を求めます。
○議長(渥美泰一君) 難波副知事。
○副知事(難波喬司君) 童謡、唱歌の文化的価値についてお答えをいたします。
 童謡、唱歌には日本の四季折々の豊かな自然や行事を大切にする心や生き物を思いやる心が歌い込まれております。そして議員御指摘のとおり県内の情景を歌った曲、あるいは本県出身の方が作詞を手がけた作品など本県にゆかりのある曲も数多く歌われております。童謡、唱歌は後世に伝えるべき本県の大切な伝統文化の一つであると認識をしております。
 県では、本年三月に策定したふじのくに文化振興基本計画におきまして、文化を享受し創造し支える人を育てるとともに文化活動を行う環境や仕組みを整えることを基本目標に掲げ、豊かな感性を育み新たな価値を生み出すための文化の振興を図ることとしております。この具体的な取り組みの中で童謡、唱歌につきましても地域の貴重な文化資源としてその価値や魅力を高めていくよう取り組んでまいります。
 例えば、本県には伊東市のみかんの花咲く丘の碑や日本平山頂の赤い靴の母子像など童謡や唱歌に関係する歌碑が数多くありますことから、それらの誕生の背景や文化的価値を紹介するウェブサイトふじのくに文化資源データベースを整備し情報発信に努めております。また県内には童謡や唱歌をレパートリーとする合唱団が各地で活躍しているほか、全国の小中学生等を対象とした作詞コンクールを開催して新たな童謡をつくる活動を長年行っている団体もあります。県ではこうした団体の活動を後援するとともに、県民参加の音楽祭グランシップ音楽の広場におきまして童謡や唱歌を歌っていただく機会を提供するなど振興を図っているところであります。
 こうした取り組みに加え、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催年には文化プログラムの一つとして静岡県の郷土唱歌をテーマとしたコンサートの開催を予定をしております。このコンサートにおきましては、地元の合唱団やプロオーケストラを初め県内の小中学生や高校生に歌い手あるいは演奏者として幅広く参加していただくとともに、県内外から御来場いただいた聴衆の皆様に本県ゆかりの唱歌のすばらしさを存分に味わっていただきたいと考えております。
 県といたしましては、子供の豊かな人間性を育み地域の伝統文化の歴史や理解を深める童謡や唱歌を後世に伝えるべき大切な文化資源として、引き続き地域の団体と連携して普及や継承に努めてまいります。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 平野交通基盤部長。
○交通基盤部長(平野忠幸君) 清水町における狩野川への新たな橋梁の整備についてお答えいたします。
 県内には狩野川を含め大河川が多く、複数の橋梁整備に強い要望が寄せられております。長大橋の建設費は多大になることからこれまで必要性や優先度を十分に考慮して整備を行っており、近年では天竜川に飛龍大橋、大井川にはばたき橋を架橋し現在は富士川に新々富士川橋を整備しております。
 このような状況の中、狩野川の中流域に当たる香貫大橋から新城橋までの区間及びその周辺は他の河川と比較して橋梁部の著しい渋滞や周辺道路における交通事故の多発といった課題が大きいことから、現在清水町など関係四市町と課題の解決に向けた意見交換を実施しているところであります。
 新たな橋梁の整備につきましては、意見交換においても課題の解決に向けた有効策との御意見をいただいており、関係者の議論を深めるため県では現在複数の架橋位置を想定した将来交通量予測や費用便益分析などを進めているところであります。
 県といたしましては、徳倉橋側道橋の整備など既存の道路網の機能強化を進めるとともに、新たな橋梁の整備につきましても引き続き市町と連携し具体化に向けた検討を行ってまいります。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 木苗教育長。
○教育長(木苗直秀君) 専門高校における地域人材の育成についてお答えいたします。
 本県の専門高校におきましては、卒業生の半数以上が地元企業に就職しており議員御指摘のとおり地域の産業を支える人材となっております。それゆえ即戦力として活躍できる知識や専門性を身につけさせることが重要であります。
 このため、各学校では社会人としての意識を高める就職セミナーの開催や工場、商店など地元企業でのインターンシップを積極的に実施するなどキャリア教育の充実を図っており、勤労観や職業観を高める教育を推進しております。また技能五輪やモンドセレクション等の大会で高い技能が認められた職業人を招いての指導や技能士、情報処理技術者、測量士等の国家資格取得のための講座を充実させるなどより実践的で高い技術を有する生徒の育成に積極的に取り組んでいるところであります。
 こうした取り組みの結果、近年では農業部門において文部科学大臣賞やものづくり全国大会で金メダルの獲得など実学部門において優秀な成績をおさめる高校生の事例が数多く報告されております。ICTやAIなどの情報通信技術が急速に進展する中、産業界が求める技能はますます高度化、複雑化しております。
 県教育委員会といたしましては、今後とも産業界のニーズや地域の実情を踏まえ生きる力を身につけ、本県産業の担い手となる人材の育成に積極的に取り組んでまいります。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 鈴木教育部長。
○教育部長(鈴木一吉君) 学校給食ガイドラインの取り組みについてお答えいたします。
 平成二十九年二月に策定した静岡県学校給食ガイドラインは、議員御指摘のとおり各市町において学校給食の適切な管理運営が行われることを目的に策定したものであります。これまで県教育委員会では、市町教育委員会に対しガイドラインの趣旨と求められる取り組みについて繰り返し説明し普及、浸透を図ってまいりました。さらに取り組みが進まない市町に対しましては個別に訪問し、実情や課題を聞きながらガイドラインに沿った適切な助言を行い取り組みを促進してきております。
 その結果、食材の発注につきましては主食である御飯やパンは八五%の市町が、おかずにつきましては全ての市町で事業者を比較して適切な発注を行っております。また市町の規則等に基づき給食費を管理する、いわゆる公会計化につきましては十八市町が既に導入し十七市町がその導入を目指して検討を進めております。
 一方、取り組みが進まない市町からは安定して安全な食材を適切な価格で供給できる事業者や子供たちの発達段階等に応じた食材の規格に対応できる事業者の確保が課題として挙げられておりますことから、他地域での事例を紹介するなどその解消に向けて個別に指導しているところであります。
 また、地元食材の活用につきましてはふるさと給食の日などを設定し献立に地域の産物や郷土料理を取り入れるなど、全ての市町におきまして食育に配慮した学校給食の取り組みを進めております。
 学校給食は成長期にある児童生徒の健康の増進と食育の推進を図る重要なものであります。県教育委員会といたしましては、学校給食ガイドラインに基づいて全ての市町の子供たちに安全で安心なおいしい給食を提供できるよう積極的に取り組んでまいります。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 坪内秀樹君。
       (六番 坪内秀樹君登壇)
○六番(坪内秀樹君) 答弁ありがとうございました。
 一点のみ要望をします。清水町における狩野川への新たな橋梁の整備についてであります。
 この件は、清水町では議会でもたびたび取り上げられ清水町長も必要不可欠であると答弁をされており、清水町では総意であると理解をしております。ぜひとも県当局の皆様も御理解をお願いをしたいと思います。
 しかしながら、当然橋というのは単独でできることではありませんので、先ほど意見交換をしていただいているというふうにお伺いいたしましたが一歩前進をさせていただいて協議会であるとか勉強会などの設置をぜひ強く要望をさせていただきたいと思います。
 これは清水町では昭和五十七年、三十五年前から検討されている事案であります。ぜひとも進展をいただけますようにお願いを申し上げまして、私の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手)

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ファックス番号:054-221-3179

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