• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 答弁文書

ここから本文です。

本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年9月静岡県議会定例会

多家 一彦 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/27/2016番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 多家議員にお答えいたします。
 東京五輪の幾つかの種目を静岡県に誘致するという夢を抱きまして、そのうち先生と御一緒に夢を実現したことは懐かしい思い出であります。もちろんこれを成功させねばなりません。ドリームカムトゥルーというふうに言いますけれども、これは老若男女、時ところを超えて夢を持ちその実現に努力をするということは極めて大切なことであると存じます。
 さて、新幹線空港新駅の実現に向けた今後の取り組みについてであります。
 まず、地元自治会との話し合いは進んでいるかということでございますけれども、これは私は反対する人がいないという認識を持っております。その根拠は島田市長さん、牧之原の市長さんほか関係者とお目にかかって話し合う機会が数多くございますけれどもそのときに励まされこそすれ反対はないと。特に毎年富士山静岡空港と地域開発をすすめる会という地元の方たちが集まる会がございまして、必ず出席し私はその場でこの件を公にしているわけでございますが青年会議所の方も来られましてそこでこれはもうぜひ進めてほしいということで地元の理解というものはしっかりございます。
 さて、それからこの新駅、富士山空港駅につきまして先生は県は七駅目となる新幹線駅を富士山静岡空港と直結する駅に設置する方針を示したと言われておりますが、実は私どもが示したのではありません。平成二十三年五月に国の交通政策審議会小委員会の答申が出ております。その答申案はその前月に出ておりまして、さらにその前年には私はこの委員会に呼ばれて話をしているわけでございますが、この小委員会の委員長は東京大学教授の家田先生であります。この中央新幹線の小委員会におきまして中央新幹線の整備により期待される効果として東海道新幹線既存駅への停車本数の増加等とともに、沿線地域の活性化にも寄与する新駅設置の可能性が公式にうたわれたのです。そして家田先生のほうからはこれは空港新駅のことを意味するということをいただいております。もうこれは五年余り前のことでございまして、二〇二七年にこのリニア新幹線、中央新幹線が開通するということもこの時点でJR東海のほうから表明されているわけでございます。
 そして、そのときになりますと既存の新幹線のダイヤが変わるということで、この件について葛西氏――JR東海の重鎮でございますが――新駅というのは最低でも二年、三年あれば十分にできると、二百億円あたりでできるということでございました。ではどうせ必要なものはいつどのようにするのが望ましいかということです。二〇二七年になってから予算を組んでやるとするとなれば、先生は四年といわれましたけれどもそれから最低でも四年はかかります。しかしこのリニア新幹線が開通したと同時にリニア新幹線とこの既存の新幹線のネットワークができればこれにこしたことはないのでその準備を進めようということでございます。
 この間何があったかといいますと、まず二〇一三年――平成二十五年の九月にブエノスアイレスにおきまして東京オリンピックというものが開かれるということがございました。そしてまた平成二十六年――翌年には首都圏空港機能強化技術検討小委員会、国の委員会の中間取りまとめにおきまして将来の首都圏の航空需要の一部を担う空港として示されたわけでございます。またその翌年――昨年でございますけれども平成二十七年三月に中央防災会議におきまして国の災害応急活動を展開する大規模な広域防災拠点として位置づけられました。その重要性が国家レベルでも認識されており、その機能強化に寄与する新幹線新駅の必要性が共有されているわけでございます。これを受けまして私どもはことしの六月、事業者であるJR東海に対しまして新幹線新駅は技術的に施工可能であるとトンネル技術の粋を極めた専門家から成る委員会の検討結果をお手渡しいたしました。
 この新幹線新駅は、ただに本県の陸・海・空の交通ネットワーク機能を高めるだけでなく首都圏及び中部東海圏の空港機能を補完する富士山静岡空港の利便性向上、防災拠点としての機能強化に大きく寄与しますので、国家的見地から見て重要な社会基盤なのであります。
 また、国内で唯一空港と高速鉄道が直結する新幹線新駅となりますので、成長戦略の柱でございます観光立国、これは日本のことでございますがその実現に向けた訪日観光客の受け入れ能力の拡大にもつながります。
 さらに、大規模な災害発生時における広域防災ネットワークの機能強化に大きな役割を果たすことを、ここでもまたシンポジウム開催などを通じて強く発信していかねばならない。私どもは義務があると思っております。あらゆる機会を通じてJR東海にこの点を強く働きかけていかねばなりません。どうせつくるのであれば私はそれを前倒しでつくるのがいいという考えでございます。
 ちなみに、中央新幹線いわゆるリニア新幹線というもののルートが今から五年前に決まったわけでございますが、そのときに誰が静岡県を通るというように予想していたでしょうか。先生はどうでしょうか。神奈川、山梨、長野、岐阜、愛知、ここを通るということになっていたのです。そしてふたを開けてみると静岡県を十キロほどを通るということで、私は決まったその五月の連休にルートを見に行きました。まだ雪がありました。また十月にはこれはトンネルなので当然土砂が出ると、その土砂の捨て場についてもみずから見聞しに行ったわけです。これは、なぜこのようにJR東海側に協力したかというと、それができ上がりますれば新幹線新駅すなわち空港駅ができるというそういう見通しを持ってであります。
 しかるに、この中央新幹線は、南アルプスのど真ん中をトンネルで抜くということが実は水量にかかわるということで水質の汚染あるいは生態系への悪影響、何といっても水量に影響するという懸念が示されていますが一切この点について明確なことはありませんが、目下のところ静岡県に何のメリットもないといっていいものであります。
 また、私は、リニア新幹線は通るところは各県は駅をつくるという、一駅はつくるということでこれまで進んできて、私自身は長野県在住のときにその代表の学者として長野県の駅をこの松本にするか、あるいは飯田にするか、松本を中心にということを県知事さんなど言っておられましたのでそのために奮闘をしておりました。今その駅はJR東海が御負担しておつくりになるんです。うちは土捨て場の提供とひょっとすると大井川の水量に影響するという悪影響のことしか言われてない。
 したがって、今私は改めましてこのJR東海のこのリニア新幹線と既存の新幹線との関係にも念頭に置きながら、JR東海が静岡県のために何ができるかということに対して強力に働きかけてまいりたいというふうに思っております。
 ちなみに、静岡県を通らない場合に、通れない場合に、例えば大井川の水量が大いに減少したとか生態系が破壊されたとかというふうになりますれば別のルートを考えねばなりません。それも考えております。相手の立場に立って考えねばなりませんが、目下のところ私どもにとって何の営利もない。そうした中で空港新幹線駅は既存の中ではつくらないと。それはもうわかっているわけです。二〇二七年以降のこととしてみんなそのレベルで話をしているわけで、現状においてリニア新幹線もできてないところでJR東海側がつくらないと言われるのは当たり前のことでそのことに何ら目くじらを立てることはありません。
 しかし、リニア中央新幹線とのかかわりで空港新駅というものが考えられている以上、これにつきましては少しく我々は一致団結して、それこそ関係市町や関係団体と連携をいたしまして何が公益に資するかと、JR東海にも静岡県にも資するかということを共有し、どうせつくるならば国家的見地から必要とされるものをつくればいい。私はこれを既に全国知事会でも言っております。二〇二七年までにつくるということであればどこかが部分開通するということもあり得ようと。したがって二〇二〇年、先生も言われました、この一九六四年、オリンピックの九日前に新幹線が開通したのです。ならば東京で行われるわけですから甲府まで、地質がわかっておりますからそこまでつくって人を乗せると、そこから身延線でおりてくると。こうした形で第一期工事をリニア新幹線、そこまでにしてはどうかと。第二期工事は名古屋から飯田までにして一番難しい南アルプスについては慎重であったほうがいいということをこの間の七月の全国知事会でもこの点について申し上げました。もちろんJR東海側もそのことは御存じだと思います。
 こうした観点で話をしておりまして、どうせつくるならば一つずつ、なるべく一気にお金をかけないでやっていかねばならないので、それを二〇二〇年のオリンピックというものが一つのめどになるということで申し上げているわけです。
 夢というのは勝手に実現されるものではありません。みずから努力して実現しなければならないのでここはぜひ御一緒にやっていきたいというふうに思っている次第であります。一日も早い新幹線新駅、この実現を目指してまいりたいという決意に変わりはありません。
 続きまして、主要国首脳会議についてであります。
 この質問が多家先生から出るとは予想をしておりませんでした。ともあれですね、世界中の注目を集めた伊勢志摩サミットを初め関係閣僚会合も高い成果をお上げになられて無事閉幕したことを開催地となった自治体及び関係の皆様に心よりお喜びを申し上げたいと思います。
 当時、県議会議長として御尽力を賜りました多家先生を初め県議会の皆様方、また超党派で活動いただきました国会議員の皆様にはまさにオール静岡で熱意を持って誘致に取り組んでいただきました。心からの感謝を覚えるものであります。
 そして、残念ながらこのサミットを初め関係閣僚会議も本県開催に至らなかったことは、まことに残念であります。特に関係閣僚会議におきましては例えば福岡県北九州市、岡山県倉敷市、富山県富山市、それぞれエネルギー大臣会合、教育大臣会合、環境大臣会合が開かれたんですけど要望もしていないんです。それにもかかわらず開かれたということですから私はいたく傷ついております。
 ただ、先生がですね、二年前の平成二十六年八月に知事がサミット誘致を表明したと言われましたのは間違いです。実はこれには歴史がありまして、それより八カ月も前にテレビの会議がございました。平成二十五年の十二月のクリスマスのときですけれども、静岡市長さんと浜松市長さんと私で新年の夢を語るということで、静岡市長さんのほうから昨年の、ことしのサミットを誘致するということをしたいと、日本平に。ついてはどうかと、すばらしいと。それを県知事、おまえが言えというわけです。あなたの夢ですからあなたが言われたらと。そしたらまた鈴木市長さんも川勝が言ったほうがいいと、自分も応援するからということで私はその公共放送を通じてサミットを静岡県に誘致しようと、日本平はすばらしいホテルもできたのですばらしい会場を提供できるということを言い、静岡市長さん、浜松市長さんも賛同をされたというのが先生が言われるときの八カ月も前のことであります。
 ところが、それから七カ月がたちまして七月十七日、これも先生の言われる月よりも一カ月以上前です。静岡県医師会役員就任披露パーティーというのが都内のホテルでありました。そこで当時外務大臣政務官であった牧野京夫先生がつかつかと寄ってこられまして、何でサミットの誘致を断念したのかと言われたのです。私は、青天のへきれきというか寝耳に水で、そんなことはありませんと申し上げました。いや、静岡市長が徳川家康公薨去四百年祭でお金がかかるから、だからやめると言ったと。そして齋木事務次官も川勝がそんなことを言うはずがないということで確かめに来たというわけです。私は、これは何かの間違いだと、すぐに静岡市長に連絡をしたいと。彼はそのときにフランスにいたんですね。それで康友市長に、失礼しました鈴木市長に言いましたところ言い出しっぺがやらないというのだからしようがないと思いましたということなんです。
 それで彼が帰ってきまして、七月二十二日静岡市長と会談しました。朝一番に彼が知事室に来てくれてですね、そしてなぜ断ったんだと言ったら、断ったということを直に言わないでフランスに行ったのは悪かったと言ったんです。そこではなくて断る前にどうして相談してくれなかったのだということだったのですが。そしてその話をといいますか、知事室で市長と知事が話をしてると、当時はこの今掘ってられる駿府城公園の駿府城をつくるべしというふうに私が言っておりました。いや、静岡の件も話をいたしました。こうしたことについては話せなかったことにしてくれと、フランスのアヴィニョンでSPACが演劇成功した、それの報告に来たということにしてくれという捨てぜりふで彼は知事室を後にされたのです。
 私は、まずそれで七月二十九日、すぐに私は知事公室長のほうから外務大臣政務官、牧野さんに宛てましてサミットを誘致する意向を伝えました。そして七月二十九日誘致断念の外務省内取り消し処理を行っていただいたんです。それからしゃにむに頑張ったわけです。そして今おっしゃった八月二十五日に記者会見で表明する。そして八月二十九日には外務省にサミット誘致計画案を提出する。
 そして、十月十六日にはふじのくに静岡県サミット誘致推進会議を開催しました。そこに、何と静岡市長も出席されていました。断念したと言った人が、もっともその前にこれは大事なことだからと、なるほど徳川家康公には金かかるかもしらんと、しかしながら洞爺湖のサミットの経済効果が幾らか知ってますかと。三百五十億円だと。PR効果は一千億円以上だと。ポストサミット効果は二百八十四億円、合計すると一千六百四十七億円ですよと。これを勘案してどうしてやめたのかと、何でそんな軽挙妄動したのかということだったわけです。今回の伊勢志摩サミットでは直接効果だけでも一千七十億円と試算されています。PR効果は三千九十八億円です。ポストサミット効果は一千四百八十九億円、合計五千六百五十七億円と試算されているんです。これを上回る効果をさえ持ち得たと僕は思うんですけど、場所がいいから。全部失ったんですよ、これ。
 あえて、そして私はこの十月十六日の何ていいますか、推進会議ですね。このときに実現への決意という文章がございますが全部で五項目となっておりますが、これは渾身の力を込めて私自身で筆をとりました。それから、またその後あちらこちらに働きかけをしたわけでございますが、国会議員の先生方は翌十一月にはふじのくに静岡県サミット誘致推進国会議員の会を開催していただくと。そしてまた十二月には岸田外務大臣と面談いたしました。そしてまた四月十六日には菅官房長官に、これは国会じゃない、首相官邸ではありましたけれども先生方に来ていただいてですね、国会議員の。面談をいたしまして本県での開催を要請したということです。それ以外にもですね、実は私個人で動いたこともあります。それは安倍首相が御決定をされるときに、サミット経験の首相、森先生とそれから福田先生はまだ御活躍中です。ですから必ず最後には相談されるだろうと思いまして森先生に昨年の二月、そして福田先生には昨年の三月に、塩谷立先生に連れて行かれるという形にしてお目にかかりまして、もし誘致が決まった場合には顧問をお引き受けいただきたいということで両氏から御快諾をいただいていたわけです。
 しかしながら、御案内のように伊勢志摩にお決めになったのは恐らく安倍首相の個人的な思い入れがあったからだというふうに思いますが、こうしたことがありましてあえなくもサミットはおろか関係閣僚会議も開かれなかった。それはそうでしょう、できないと言ったわけですから、日本平ででも。それからまた浜松市長もそれに同意されたわけですから。ですから特にこの軽挙妄動で数千億円の損害をもたらしたとすら思っておりまして、私はしゃにむにやりましただけにそれが功を奏した。それはもう信用を一回失うと、ことしはお金がかかるんでしょうと徳川さんに。だってそういうふうに言ってきたじゃありませんかと、あなた方が一緒に言うのは前言ったこととはどういうふうにつじつま合わせるんですかと、県知事さんだけが一生懸命やってるけれどもという感じですわね。だから見向きもされなかったということでございます。
○副議長(藪田宏行君) 知事に申し上げます。答弁は簡潔にお願いいたします。
○知事(川勝平太君) わかりました。その他の御質問は関係部局長、局長から御答弁をさせていただきます。ありがとうございました。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp